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セヴォロドネツィクの完全解放。ロシアとLPRはゾロトイエとゴルスコエを掌握

<記事原文 寺島先生推薦>

Donbass: Full Liberation of Severodonetsk, Russia and LPR Control Zolotoye and Gorskoye
(ドンバス:セヴォロドネツィクの完全解放。ロシアとLPRはゾロトイエとゴルスコエを掌握。)

著者:クリステル・ニャン(Christelle Néant)

出典:International 360°

2022年6月27日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2022年7月12日


 2022年6月25日、およそ800人の市民がついにセヴェロドネツィク市内のアゾット化学工場の敷地内から脱出することができた。その敷地内で、市民たちは逃げ込んでいたウクライナ兵たちに人質にされていたのだ。その過程において、工場の敷地と工業地帯はルガンスク人民共和国(LPR)の民兵の支配下に置かれ、セヴェロドネツィク市の完全な解放が実現された。

 ウクライナでのロシアによる特殊作戦が開始されてから4ヶ月たつ今、前線の戦況はすさまじく変化している。2022年6月24日のゾロテ町とヒルスケ町の解放後、セヴェロドネツィク市やリシチャンシク市周辺へのロシア軍・LPRの民兵隊連合軍の進撃には拍車がかかっている。

 今日(6月25日)の午後の初めに行われた、チェチェン共和国のラムザン・カディロフ(Ramzan Kadyrovt)首長の発表によると、セヴェロドネツィク市の工業地帯や空港は完全に解放され、約800人の市民がついに、ウクライナ軍が抑えていたアゾット化学工場の敷地内から脱出することができた、とのことだ。

 以下のテレグラム上のカディロフ首長による投稿を参照。

https://t.me/RKadyrov_95/2410


 工場で人質に取られていたうちの一人であるオルガ・チェベレバ(Olga Cheveleva)さんによると、ウクライナ兵たちは、アゾット化学工場の敷地内にいた市民たちを、避難させるという口実で、真夜中に避難所から強制撤去させるという危険な状態に追いやった、とのことだ。そのような行為はロシア軍から射撃を受ける危険性がある中でのことだ。
https://t.me/donbassinsider/14791

 このような行為は明らかな挑発行為であり、その目的は、市民の流血の惨事を起こさせることでロシア軍非難を行う材料を与えることにあった。アゾット化学工場から市民たちを避難させるための人道回路が組織されたのは日中のことであり、午前3時ではなかったからだ。

 その数時間後のラムザン・カディロフによる発表では、ボロフスコエ村も解放されたとのことだ。その同日(6月25日)の夕方、ロシア国防省は、ヴォラナバ村やシロティノ村と同じくこれら全ての地域が解放されたと発表した。この情報については、ウクライナ軍の司令部からも裏が取れている。
 
 これらの地域とともに、LPR領内のセヴァースキードネッツ川の左岸全体はLPRの統括下にある。しかしこれらの地域の清掃活動には数日を要するだろう。それはウクライナ兵たちが撤退する際あちこちに地雷を埋めていったからだ。

 フランスのニュースサイトFranceinfoは、リシチャンスクの人々が選んだ居住地について報じた記事のなかで、ゾロトイエ市近郊のカテリノフカ村の住民たちはロシア軍の到来を喜んでいた、と明らかにしていた。


 ゾロトイエやゴルスコエの包囲網の中で、組織から外れたウクライナ兵たちの小部隊がリシチャンスク市やバーフムト町内にある精製所に向かい、捕まるか殺されるかどちらかの二者択一から逃れようとしている。今我々がリシチャンスク市についての話をしている間に、すでにリシチャンスク市の郊外のゼラチン工場やゴム工場においても戦闘は始まっている。リシチャンスク市の南東のベラヤ・ゴラムラはまだ「グレーゾーン(連合軍の完全な支配下に置かれていないという意味)」のままだ。

 以下のリシチャンスク市周辺の地図を参照



 連合軍の進撃の速度からすると、リシチャンスク市やその周辺の村々が完全に解放され、LPRが憲法上認められた領土全域を支配下におさめる日はすぐに来るだろう。


ロシアとLPRがゾロトイエとゴルスコエを掌握

クリステル・ニャン
 ゾロトイエ市とゴルスコエ市の周りを取り囲んだ後、ロシア・LPR連合軍はウクライナ軍と交戦し、即座に両市を支配下におさめた。 この包囲網においても、リシチャンスク市近郊においても、ウクライナ兵たちは戦いを続けることは明らかに無意味だと悟り、大挙投降している。

 ゾロトイエ・ゴルスコエ包囲網封鎖の発表があってからほぼ2日後、ロシア・LPR連合軍は両市を支配下におさめた。早くも2022年6月23日には、ゾロトイエでの戦いが発表され、ゾロトイエ内部のカルボニット地区も同日、LPRの支配下に落ちた。

https://t.me/DonbassDevushka/11965

 ロシア国防省によると2022年6月23日、41名のウクライナ兵がこのゾロトイエ・ゴルスコエ包囲網において投降したとのことだ。これらの地域には約2000人の兵士(この数は当初考えられていた数よりも増えている)がおり、うち1800人がウクライナ兵、120名が右派セクターのネオナチ兵、残り約80名が外国人傭兵だ。

https://t.me/russianfortress/2688

 投降したウクライナ兵たちの証言によると、包囲されているウクライナ軍の諸部隊は疲弊しており、人員は必要とされる人員の4割しかおらず、銃弾や燃料や兵站もない状態で、ウクライナ軍の高官が軍を統率しきれなくなっている。

 孤立地帯の減少は2022年6月24日も続いており、ゾロトイエ、その後ゴルスコエの完全掌握が発表された。
https://t.me/intelslava/31815
https://t.me/millnr/8962

 ゴルスコエでは、ロシア兵たちが到着したのを見て1人の住民が嬉しさのあまり泣き出した。その女性は「今まで生きてきた中でこんなに嬉しかったことはありません。自分が結婚した時のことを入れてもです」と語っていた。

https://t.me/Slavyangrad/2009

 ゴルスコエ市内の或る建物の蔵の中でLPRの民兵隊が本物の武器を発見した。それはウクライナ兵たちが置いていったものだった。擲弾発射器用の手榴弾や、対戦車ロケット弾や追撃砲がいくつかの箱に入れられていた。これらの武器が爆撃のせいで爆発していたとしたら、このアパートは破壊されていたことだろう。



画像 : Lug Info Center


 ウクライナ兵たちは退却する際にあちらこちらに武器を置いていった。以下のラムザン・カディロフが投稿した動画を参照。

https://t.me/RKadyrov_95/2395

 リシチャンスク市では、連合軍は既に同市の郊外に入り、ウクライナ軍との戦闘を開始している。ウクライナ軍の諸部隊はセヴェロドネツィクの南部にまだ残っている占領地から離れるよう命令されているが、その目的は包囲網を解く(原文ママ)ためだという。実際昨晩(6月26日)ウクライナ諸部隊はそうしたと、ウクライナ側の喧伝家であるユーリ・ バウタウソフ(Yuri Boutoussov)氏は伝えている。

 ただし逃げられるのは遅きに失さなかった場合だけだ。(すでに包囲されている)リシチャンスク市から逃げ出そうとしても、同市から出ている2つの主要道路はすでに連合軍の管理下(兵士たちによる直接的な管理や射撃統制システムによる遠隔的な管理下)にある!撤退命令が出された時期が遅すぎて、リシチャンスク地域のセヴェロドネツィクの諸部隊を救うことはできなかった。以下の動画をご覧いただければ、リシチャンスク市から逃げようとすればどんな目にあうかが分かるだろう。

https://t.me/swodki/122255

 セヴェロドネツィクの解放はまもなく発表されるだろう。セヴェロドネツィク市の暫定行政当局はすでに形成されている。LPRはセヴェロドネツィク市出身だが8年間故郷を離れていたマーク・ヴォルジェフ(Mark Vorjev)氏を、市長に据えるよう話を決めている。同氏が2015年に民兵隊に参加したときはたった16歳の未成年だったが、パスポートを紛失したと称して本当の年令より2歳サバを読んで入隊していた。

 セヴェロドネツィク市近郊のヴォラナヴァ町も連合軍の支配下に置かれていると、ラムザン・カディロフ氏は伝えている。そこからさらに西部においては、ロシアとDPR(ドネツク人民共和国)は 2022年6月23日に、スラヴャンスク市近郊のシドロヴォ村を支配下に収め、その村の清掃作業が行われている。

  リシチャンシク市では、市民たちが辛抱強くロシア軍による解放を待っている。ロシア軍による勝利を市民たちは待ち焦がれていたことを、ニュースサイトのフランスインフォは力を込めて伝えている。今夕(6月27日)伝わったその情報によると、連合軍は既にリシチャンシク市に突入し始めているとのことだ。

 チェチェン共和国の首長であるラムザン・カディロフ氏は、ウクライナの第74師団大隊の動画を共有している。その動画には、兵たちが、置かれている状況や司令官に対して不満を述べている姿が映し出されている。
https://t.me/RKadyrov_95/2389

 「私たちはここにマシンガンを片手にやってきました。ここ10日間[司令官から]なんの連絡も受けておらず、洞穴で生活しています。問題は山積みです。食べ物も、薬も、水も、大砲の補強も、赤外線画像装置もありません。脳しんとうをおこしているものもいるし、戦闘の被害者も出ています。こんな状態では戦闘を続けられません。私たちの司令官は私たちをなきものにしたいと考えているように思えてきます。大隊の指揮をきちんと執って欲しいです」と動画内で兵士たちは語っている。

 この2日間をあわせて、800人以上のウクライナ兵たちがゾロトイエ・ゴロスコエ包囲網の中で投降しており、リシチャンシク市近郊では、約1000名が戦死したと報じられている。しかし今の状況からすれば、これらの数がここ数日でさらに増えることは確実だろう。
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