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アメリカがウクライナで「生物兵器」開発を行っていたことは事実。西側メディアの狼狽。


<記事原文 寺島先生推薦>
Recent Revelations About Ukraine’s Illegal Arms Projects Highlights Other Major Shifts in the World
最近露見したウクライナの違法な兵器プロジェクトは、世界の流れに別の大きな変化を目立たせることになった
New Eastern Outlook 2022年5月30日
ジェイムズ・オニール(James ONeill)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年6月26日


 今年初め、ロシアはウクライナと米国が生物兵器を開発していると主張した。生物兵器の開発は、1971年にこのテーマに関する条約調印以降、禁止されている。こういった報道は、ロシアの偽情報であると主張する西側主流メディアによってすべてはねつけられた。西側メディアには残念なことだが、このロシアの主張は、ビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)が、次のように言ったときアメリカによって事実上正しいと認められたことになる:
「米国とウクライナは協力して、(生物兵器の)研究材料がロシアの手に渡らないようにしている。」

 それ以降、西側メディアはこの問題について、ずっとだんまりをきめている。考えられるのは、ロシアの主張はすべて偽情報だとの抗議を出してしまっている手前、実際の証拠が明らかになったことで、これ以上コメントするのが恥ずかしくなったのだろうということだ。しかし、西側メディアにとっては残念なことだが、その証拠はどう考えても否定しようがない。ロシアの調査委員会の責任者であるアレクサンダー・バストリキン(Alexander Bastrykin)は、米国防総省が資金提供したウクライナの生物兵器プログラムに関する犯罪について、彼の調査チームが着々と調査を進めていると述べた。

 バストリキン氏によれば、米国は2005年以来ウクライナに2億2400万ドル以上を支出し、その資金はウクライナの国防、保健、農業大臣が管轄する約30の研究センターの配備と改良に使用されたとのことだ。ロシアの手に渡らないように、というヌーランドの弁解じみた言い方は、うっかりするとやり過ごしてしまう。(しかし、)もう手遅れだ。

 ロシア側は国際機関に正式な苦情を申し立て、国連安全保障理事会に問題を提起している。ロシアの主張は米国にとって破滅的であり、欧米のメディアがその証拠を黙殺する大きな理由となっている。ロシアの主張は、(生物兵器)研究所の存在の数々が世界的な脅威になっているというものである。この主張は、条約第6条に基づいて提訴された。

 (ロシアがとる)この手続きを隠し通すことは不可能だろう。西側メディアが、手ぐすねを引いてロシアが発見した事実をまっさきに否定し、次にロシアがウクライナでの作戦で化学兵器を使用する恐れがあると申し立てようとしても、だ。これは西側メディアの標準的なやり口。まずそのようなプログラムの存在を否定し、次にこの作戦の標的(つまりロシア)が、戦争に勝つためにそのような兵器を使用するだろうと主張するのである。西側メディアはこの戦争はウクライナの勝利となるだろうとの主張をずっと続ける。
 西側メディアのこの主張は、2月のロシアによるドンバスにおける戦争への介入以来、ロシアが自国に仕掛けられた経済戦争に明らかに勝利している時になされている。狂気じみた反ロシア派であるウルスラ・ヴァン・デル・ライエン(Ursula van der Lyen)が率いる欧州連合は、ロシアに課した制裁が、ウクライナ戦争での勝利だけでなく、ロシア経済の崩壊につながると信じていたのである。

 実際に起こったことは、彼女とEUの同僚たちにとっては頭から冷や水をかけられたようなショックだった。ロシアは欧州の制裁を生き延びただけでない。実際は潤うことになった。インフレは抑制された。当初は高いインフレ率だったのが16%に下がり、ロシア政府は高齢者層の生活水準を守るため、年金支給率を引き上げる決定をした。欧州連合(EU)は、ロシアのガスと石油の輸入を廃止する計画を静かに後退させざるを得なくなった。経済的な現実を受け入れることを渋々ながら余儀なくされたのは、ロシアの石油とガスへのアクセスを失うことは、自国経済の死を意味するいくつかの欧州連合諸国の公然の反発があったから、というのは間違いないだろう。

 また、ロシア側は、欧州の一次産品の輸入代金はルーブルで支払わなければならないと主張した。このため、当初はパニックになったが、この枠組の詳細が明らかになり、事実上、ロシアの銀行にユーロで支払いができ、それをルーブルに換えてガスなどの供給者に支払うことができることがわかったのである。欧州制裁の崩壊により、ルーブルはここ数年で最高値となった。ロシア経済は崩壊するどころか、ここ数ヶ月は日に日に強くなっている。

 ロシアは、当然のことながら、もはやヨーロッパの好意を全く信用しておらず、エネルギー需要を満たすために、インドや中国と重要な契約を結んでいる。これは、アフリカ、南米、アジアへのロシアの輸出をより一般的に多様化する一環であり、わずかな例外を除いて、米国と欧州が主導するロシアへの制限に加わることを拒否した国々である。このことは、より大きな原則を指し示している。過去300年余りにわたる欧州の世界貿易支配は終わりを告げ、ドルに依存しないシステムに取って代わられようとしている。

 この新しい世界秩序の出現で期待されることのひとつは、現在ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成されているBRICSの拡大であろう。例えば、1週間前に開かれたBRICS外相会議には、アルゼンチン、エジプト、インドネシア、カザフスタン、ナイジェリア、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、セネガル、タイが参加している。同時に、パキスタンに対しては、将来の構成国としてのテコ入れがたびたび行われてきた。

 インドの立場は興味深い。BRICSとSCO(上海協力機構)のメンバーであり、2017年6月に後者に加入しただけでなく、最近東京で行われた、明らかに反中国同盟として設定されているオーストラリア、日本、米国、インドからなる4カ国グループの会合に参加した。インドにとってこのグループへの加盟は、BRICSとSCOの両方への加盟と明らかに矛盾しており、インドが外交政策においてこの明らかな矛盾をどう管理するかが注目される。また、インドはロシアと強固で継続的な関係を築いており、ウクライナでの出来事についてロシアを非難する米国の大きな圧力に屈しなかったことは興味深い。

 インドは現在13億8000万人、世界人口の17.7%を占め、今後20~30年の間に人口で追い抜くと予想される中国に次ぐ人口規模である。経済力、政治力はまだ人口に見合うほどではないが、これも今後伸びていくことが予想される。また、ロシアとの長年の友好関係も地政学的に重要な強みである。ウクライナが米国の生物兵器開発に明らかに違法な形で関与していたことが明らかになったとしても、その友好関係が損なわれることはないだろう。

 世界は明らかに、その地政学的な配置に大きな変化が生じている。ロシアはその展開において中心的な役割を担っており、明らかに違法な米国の(生物)兵器開発が露見してしまったことで、ロシアの中心的な役割は強まることにしかならないだろう。

James O’Neill, an Australian-based former Barrister at Law, exclusively for the online magazine “New Eastern Outlook”.

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