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アメリカがウクライナを西側に取り込むロシア敵視政策は1990年代半ばから始まっている

<記事原文 寺島先生推薦>
‘Gods of War’: How the US weaponized Ukraine against Russia
原題:「戦争の神々」:米国はどのようにウクライナを兵器として扱い、ロシアに対抗させたのか

The Grayzone 2022年4月1日

TJ コールズ(TJ COLES)

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月23日



 2013年から14年にかけてアメリカが起こしたウクライナでのクーデター以来、アメリカ軍はネオナチ部隊を含むウクライナ人に、都市部やその他の民間地域で戦う方法を教えてきた。ウクライナをひとつの兵器として扱うことは、国防総省(ペンタゴン)が言う「全領域支配」を目指すワシントンの目論見の一部である。

 「戦争のすべての様式を学ぶことができれば、戦争の神になれる」と、2016年、米軍から訓練を受けていたウクライナの砲兵司令官は言った。

 この司令官(匿名)の言葉を引用したのは、国防総省の多国籍合同訓練グループ・ウクライナの一員として兵士を訓練する迫撃砲小隊長のクレア・ヴァンダーバーグ(Claire Vanderberg,)中尉である。訓練は、ウクライナの町ヤヴォリブ(Yavoriv)の近く、ポーランドとの国境近くにある、「国際平和維持・安全保障センター」などという馬鹿げた名称が付されている施設で行われた。西側メディアは、ロシアが最近この基地を巡航ミサイルで攻撃したことを報じたが、内部で何が行われたのかについては触れなかった

 上に述べた(アメリカとウクライナ)の関係は、ウクライナをロシアの軌道から引き離すだけでなく、ウクライナをモスクワに対するひとつの兵器として積極的に扱おうと、数十年にわたって米・NATOが取り組んできたことの一端を示すものである。

米国家安全保障局、「ロシアは反撃している」のであって、先制攻撃したわけではないと認める


 国防総省をはじめとする米国の国家安全保障機構は、内部文書の中で、ウクライナがいかにロシアを挑発し、軍事的エスカレーションを引き起こすために利用されたかを説明する際に、反戦左派と同じ議論を繰り返している。大きな違いは、国防総省が臆面もなく帝国主義的な観点から発言していることで、そのような挑発は米国の兵力展開の重要な構成要素と見なされている。

 最近出された、米国国家情報長官(Director of National Intelligence)の年次脅威評価(Annual Threat Assessment)の報告

 「ロシアは、武力行使に至るまで、また武力行使を含むテクニックを駆使して、地域的・世界的にワシントンに対して反撃している」。(要注意:ロシアは「反撃」しているのであって、「先制攻撃」しているのではない。)

 国家情報会議による2021年の報告書は、ロシアと中国の立場を認めている:

 「民主的な大国のために設計され、民主的な大国が支配する国際秩序に、ロシアも中国も安心感を抱いてこなかった。」(ここで言う「民主主義」とは米国とその友好国の意味)ロシアも中国も、「国境と地理的な影響力のある領域内で絶対的な権威を守る主権に基づく国際秩序を推進してきた。」

 2017年10月、ウクライナ人の訓練を担当する米陸軍野戦砲兵学校司令官補のヘイワード・ハトソン(Heyward Hutson)大佐は、こう説明した

 「ウクライナはNATOの国になりたがっているが、ロシアはウクライナがNATOの国になることを望んでいない。ロシアは緩衝地帯を持ちたがっている。」 さらに、彼はもう一つの「問題は、東ウクライナの多くが親ロシアなので、そこの市民が分裂していることだ 」と付け加えた。

 2016年の米陸軍大学校の報告書は、次のことを繰り返し述べている

 「ロシアの基本的な国家安全保障戦略は、「近隣地帯の安定」、NATOの弱体化、中国との親密化、そして米国の焦点を他の場所へ、だ。」

 また、2007年の記事には、「オレンジ革命以降に政権を握った改革派」(親米勢力のこと)は、「ウクライナを、ロシアへの恭順は限定的なものにしたまま、欧州・大西洋共同体へきちんと移行させたいと思っている」と説明されている。

 この文書は、当時、「ウクライナの政治・軍事指導部は、ウクライナが集団安全保障を追求すべきか、中立の立場を維持すべきか、という問題で分裂したままであった」と記している。また、「(ウクライナの)上級指揮官の多くは改革派だが...主力防衛軍には、西側の訓練や作戦に全く、あるいは限定的にしか接していない上級指導者がまだ大勢いる」と結論づけている。

 2013年から14年にかけてアメリカが起こしたクーデターで、ウクライナ軍の部隊を訓練する大規模なプログラムが開始され、アメリカ政府はこの矛盾を解消することができた。


NATO拡大法に署名するビル・クリントン大統領。1995年5月21日。

NATOは 「以前のような外交・抑止のための運動組織ではない」

 ソ連が崩壊すると、その軍事同盟であるワルシャワ条約も崩壊した。しかし、西側諸国は北大西洋条約機構(NATO)を解散させないばかりか、ロシアの国境まで同盟を拡大させた。

 NATOの記録によると、1992年、ソ連からの「ウクライナの独立宣言のわずか4カ月後」、「NATOは、NATOと旧ワルシャワ条約加盟国の間の協力を形成するために設立された北大西洋協力会議の臨時会合にウクライナの代表者を招待した」。

 ロシアは、アメリカの近隣諸国との間で同様の協定を提案することはなかった。

 1994年、ウクライナはいわゆる「平和のためのパートナーシップ(PFP)」に参加した。国連憲章を引用して、PFPは署名者が「いかなる国の領土保全または政治的独立に対する武力の威嚇または行使も行わないこと、既存の国境を尊重し、平和的手段によって紛争を解決すること」に同意すると述べている。米国国務省の解説文は、PFPには下心があったことを明らかにしている。その真の目的は中立性ではなく、ウクライナや他の加盟国をNATOに近づけることだった。「PFPへの参加はNATO入りを保証するものではないが、NATO加盟に関心を持つ国にとっては最良の準備となる。」

 また、この解説文には、PFPメンバーが当初ロシア国境またはその付近で行った52の実際の軍事演習と計画された軍事演習のリストも掲載されている。

 ビル・クリントン時代の政策立案者は、「NATOは単に以前のように予防外交と抑止のための運動組織ではない」と説明している。NATOの拡大には政治的な意図があった。彼らは「NATO拡大は民主化政策である」と考えていた。上記のように、「民主化」は親米を意味する。報告書は、クリントン大統領の1996年の選挙演説を引用して、彼らの考えでは、NATOは「中・東欧の経済発展のために必要な安定をもたらすだろう」と指摘している。言い換えれば、ポスト・ソ連のNATOは、企業の国家所有が普通であった旧ソ連諸国において、米国主導の「自由市場」(それはしばしば自由でも市場でもなく、独占的である)を保証するために設計されたものであった。

 1997年、NATOとウクライナは「明確なパートナーシップに関する憲章」に署名した。この憲章は、ウクライナの政治的独立を損なうものであり、PFP違反であることは一見して自明である。この憲章は、「民間緊急事態計画、軍事訓練、環境安全保障を含む」いくつかのNATO・ウクライナ協力の分野を提案している。NATOとウクライナの協力は、「元軍人の再教育や、NATO主導の演習へのウクライナの招待」という形で「急速に発展した」とNATOは自画自賛している。

ウクライナを「米国の軍事パートナー」にすること

 アメリカ軍は、「ウクライナは1990年代半ばまでさかのぼるアメリカの軍事パートナーである」と言っている。1998年、アメリカの特殊作戦司令部ヨーロッパは、ドイツのシュトゥットガルトで特殊作戦部隊(SOF)会議を主催した。アメリカ陸軍はこう報告している:

 「この会議には、モルドバ、グルジア、そしてウクライナの軍人が集まり、米国SOFの実演を見学し、将来合同交流訓練(JCET)と合同コンタクトチームプログラム(JCTP)行ういろいろな取り組みについて議論した。」

 2000年6月、米海兵隊は、海軍の水陸両用戦艦「トレントン」がエーゲ海から黒海を航行し、オデッサ(ウクライナ)に停泊したことを報告した。第24海兵遠征隊(MEU)は、「プリモルスキー(「臨海」)階段*を登り、オデッサの歴史の一部を直接体験することができた」、という。歓談に加え、「MEU隊員とUSSトレントン乗組員の関心は、ウクライナがホスト国であるNATOの次の演習「Cooperative Partner 2000(CP00)」だった」。

「プリモルスキー(「臨海」)階段*・・・ポチョムキンの階段は、ウクライナのオデッサにある、巨大な階段である。この階段は海の方角からオデッサ市街地の玄関口や象徴と考えられ、オデッサの階段としても知られる。 現在の公式名称は「プリモルスキー の階段」 。当初は「ブールバール の階段」、「巨大階段」 、あるいは「リシュリュー の階段」として知られていた。(ウイキペディア)

 米国主導のNATO訓練・演習への参加に加え、ウクライナの兵士は米国主導の戦争に参加した。9/11の後、彼らはNATOのいわゆる国際安全保障支援部隊を通じてアフガニスタンの占領に参加した。また、ウクライナ軍はアメリカ・イギリスによるイラク占領にも協力した。2008年、陸軍は彼らの仲間となったウクライナ兵士を賞賛した:「ウクライナ5年間のイラク自由化作戦の支援作戦で、5,000人以上のウクライナ軍がイラクで従軍した。」

「2014クーデター」を背後で支えた後、米国は「人を殺すことを目的とする安全保障援助」を提供している

 米国が支援したクーデター中の2014年に設立された米国国務省とペンタゴンのグローバル安全保障偶発基金(GSCF)のウクライナ部門は、数千万ドル相当の訓練と装備を提供して、「ウクライナの国防・国家警備隊の戦術、作戦、制度的訓練能力を開発」している。国務省は、「GSCFはまた、ウクライナ特殊作戦部隊が西側モデルと互換性のある戦術的・制度的能力を開発するのを支援してきた」と述べている。

 ペンタゴンとのつながりがある雑誌から :

 「2014年から2021年まで内務大臣を務めたアルセン・アヴァコフ(Arsen Avakov)のお陰で、準軍事組織の拡大、および国家警備隊へ統合させることが可能になった。」(ナチスのアゾフ大隊もそれに含まれる)

 2015年からは、米国防総省の欧州司令部が、米陸軍と州兵がウクライナ軍を訓練する「多国籍合同任務部隊-ウクライナ(JMTF-U)」を統括している。また、国際軍事教育訓練プログラムを通じて、米国で将校の訓練が行われた。米国議会調査局の報告によると、「これとは別に、米軍特殊作戦部隊がウクライナの特殊部隊を訓練し、助言している」。さらに、米国は毎年行われるNATOの平和のためのパートナーシップ演習「ラピッド・トライデント」に参加している。

 2015年11月、親米新政権の要請と思われるが、オバマ政権はウクライナにAN/TPQレーダーシステム2基を送った。「ペトロ・ポロシェンコ大統領はこの機器を確認する機会があり、米軍関係者からその能力について説明を受けた。」

 米陸軍は後に、このレーダーシステムが純粋な防御用でなかったことを明らかにした。米陸軍ヨーロッパ、フォートシル・ファイアーズセンター・オブ・エクセレンス(FCoE)、そして陸軍安全保障支援訓練管理機構(SATMO)のチームが「4週間の操作訓練を実施」した。

 最初の納入以来、「ウクライナは4台のQ-36レーダーを追加で受け取り...FCoEとUSSATMOの支援のもと、米陸軍通信電子コマンドによる訓練を受けた」という。この米陸軍のサイトは、あるトレーナーの言葉を引用して、「米国チームは、旅団、大隊、小隊の司令官に、射撃と作戦を支援するためにレーダーシステムを戦術的に使用する方法を示した」と述べている。

 2016年以来、SATMOの戦闘教義教育諮問グループ(DEAG)は、「戦闘教義の改訂、専門軍事教育の改善、NATO相互運用性の強化、戦闘態勢の強化のために、作戦レベルでウクライナ治安部隊に助言してきた」と述べている。今年1月、DEAGは2億ドル相当の「ウクライナの最前線防衛のための弾薬を含む、人を殺傷する目的の安全保障支援」の最初の積荷を運んだ。



米国は、民間人の多い地域で戦争をしながら、「地元住民に溶け込む」訓練をウクライナ人に施している。 

 ウクライナにおける米国の、これよりもっと非道徳的な行動の一つは、一般市民が居住する地域で戦うために軍隊を訓練したことだ。ロシアが人口密集地域で戦闘行為をするよう唆し、ウクライナの民間人を殺したときに反ロシア・プロパガンダのポイントを獲得するためだ。

 2015年、アメリカ海兵隊は、アメリカの軍人がウクライナに渡航して戦うことを暗に言っていた。「アフリカの国や以下のヨーロッパ諸国(ウクライナとその近隣諸国を含む)への非公式旅行(休暇または自由)は、司令部O-6レベルの承認を必要とする...これらの.国は、外国クリアランスガイド(FCG)、国務省(DOS)、戦闘部隊、および/または情報機関の脅威通知に基づいて変更することがある。」 これは、「非正規」戦の準備を示唆している。 

 米国の特殊作戦センター・オブ・エクセレンス(SOCE)が公開した2017年頃のものとみられる、ある日付のない文書には、90年代にロシアがチェチェンに侵攻した際の「チェチェン反乱軍の対応から米国は学ぶべき」と記されている。それによると、「反乱軍」は「分散型作戦」を行い、ソーシャルメディアを使って「地元の民衆に溶け込んだ」と説明されている。ロシアの敵は「誤報」を使ってロシア人を操り、反政府勢力の敵を殺させた。

 続けてこのSOCEの論文には、陸軍特殊作戦部隊が「このような環境で活躍できるように訓練されている」と記されている。この文書は、米国がロシアを挑発するために非正規部隊を訓練することを明確に提唱している:
 「米国は、国務省、情報機関のメンバー、そして「国防総省の主導/代表として機能する」特殊作戦司令部である SOCOM と共に、省庁間の作業グループを形成すべきである。このような作業部会は、「ロシアの近代戦の戦術に対抗するためには、SOCOMの行動が従来にない、不規則なものである必要があることを理解するよう」提案している。」

 ウクライナの軍隊を強化し、ロシアを煽ることで、アメリカのエリートたちは公然とウクライナの市民を駒として使ってきたのである。長年にわたり、ウクライナ軍は米国人により都市部での戦闘訓練を受けてきた。つまり、人口密度の高い市民地域でロシア軍と戦うための訓練である。「タスクフォース・イリニ」は、イリノイ州陸軍州兵の第33歩兵旅団戦闘チームの150人の兵士で構成されている。

 2020年9月、米軍は、ポーランド国境に近い西ウクライナの事実上のNATO軍基地であるヤヴォリフの戦闘訓練センターで、「タスクフォース・イリニ顧問が専門知識を提供し、都市作戦のスキルを磨いた」と報告した。



(米陸軍部隊の)「サンダーバード」はウクライナ人を本格的な車両戦闘で訓練

 オクラホマに拠点を置く「サンダーバード」は、前世紀に何回か変身を遂げている。この陸軍部隊はもともと第45歩兵師団として知られ、現在は第45歩兵旅団戦闘団となっている。2017年初頭までに、JMTG-Uの任務は第7陸軍訓練司令部と米陸軍ヨーロッパの下に置かれ、第179歩兵連隊第1大隊のサンダーバードとウクライナの第28機械化旅団と第79空挺旅団の兵士がペアを組むことになった。その目的は、ウクライナ人が本格的な車両戦闘に備えられるようにすることだった。

 プーチンは、ウクライナはNATOの駒であると主張している。米国プロパガンダはこの考え方を否定し、ウクライナのNATO加盟を公に否定することでそれを証明しようとする。しかし2017年4月、米軍はJMTG-Uの下、サンダーバードの任務が 「ウクライナ軍をNATO基準で訓練し、下士官隊を育成し、戦闘訓練センターの設立を支援し、将来的には自分たちの訓練を自分たちで継続できるようにすること」だと認めた。つまり、ウクライナ軍がNATOの基準で訓練され、アメリカの傀儡大統領が監督しているならば、NATOの一部であるのと同じで、アメリカが防衛に乗り出す義務はない、ということだ。

 提案されたセンターは「ヤヴォリブ戦闘訓練センター」となった。米軍は2017年10月、「新しい手榴弾射撃場が開設された」と報告した。モンタナ・ダガー(Montana Dugger)少佐は言う:

 「我々は、今後20年、30年以上にわたってこれらの施設を使用できるよう、長期的保全計画の構築を支援しました。」

 滑稽なダブルスピークになっていることがわからないようで、米軍はウクライナの戦闘訓練センターが「ヤヴォリブ近くの国際平和維持・安全保障センターに設立されている」とも説明している。また、サンダーバードがウクライナでロシア人と戦うためにネオナチ部隊を組み込んだ軍隊を訓練している一方で、1930年代以前の徽章は鉤十字で、オクラホマにあるその博物館では、「古代アメリカインディアンの幸運の象徴」と説明されているということも皮肉なことである。



第45歩兵師団博物館の展示品:部隊オリジナルの1930年以前の鉤十字パッチ

CIAの隠れた作戦目標:「ロシア人を殺せ」

 上記のような公然の、しかし過小評価され、あるいは報告されていない出来事に加えて、米国中央情報局(CIA)は8年間にわたり秘密裏に訓練プログラムを実施してきた。大規模な公然プロジェクトがあるのに、なぜ秘密の作戦が必要なのだろうか?CIAは暗殺、代理戦争、心理作戦、偽旗を専門としている。このことからわかるのは、彼らのやろうとしていることは、ジュネーブ条約で禁止されている戦術を含んでいることだ。

 ヤフー!ニュースは、2014年に 「隠密行動資金」というドクトリンのもと、「CIAを退役した準軍人の少数精鋭グループが、ウクライナの退役軍人と会うために初めて前線に極秘出張した」と報じている。この訓練はCIAの特別活動センターによって行われ、このことから、たとえ「元CIA」特殊部隊であっても、CIA本部にハイレベルなアクセスが与えられ、事実上の公式任務であったことがうかがえる。

 ある工作員の:「アフガニスタンのタリバンが敵の目くらましに弱い高度なハードウェアを持っていないという意味で、元CIAたちはウクライナの民兵をタリバン化しようとした。」つまり、基本的で非技術的な戦争訓練が必要だったのだ。報告書によると、この訓練者たちは:
 
 「そのウクライナ人たちに①狙撃術、②米国から供給されたジャベリン対戦車ミサイルなどの操作方法、③ロシア軍がウクライナ軍の位置を特定するために使用するデジタル追跡を回避する方法―このデジタル追跡のおかげでウクライナはロシア軍の迫撃砲の攻撃に弱かった、④秘密の通信手段の使い方、そして⑤戦場で見つからないようにしながらロシア軍と反乱軍の位置を引き出す方法などの技術を教えた。これらはすべて元CIA職員が語ったことだ。」

 さらに、あるCIA元職員はこう語っている(記者なりに言い換えたもの):

 「CIAは、このウクライナ人たちの「気骨」を見極める必要があった...問題は、「彼らはコロコロと流れに流されるのか、それとも立ち上がって戦う気があるのか」ということだった。

 では、「気骨」、つまり冷酷でサイコパス的な闘争心を持つ傾向があるのは誰か。それはファシストと超国家主義者だ。実際、米国の企業メディアでさえ、ウクライナ軍や準軍事部隊にナチスがはびこっていると広く報じてきた。今日、その同じ企業メディアはこのナチスを単なる民族主義者と呼んでいる。

 2015年から、CIAの地上部門がウクライナ人を米国南部で訓練するよう手配した。この作戦は現在も続いており、バイデン政権下で拡大されている。「数週間にわたる米国を拠点としたCIAのプログラムには、銃器、カモフラージュ技術、陸上ナビゲーション、「カバー&ムーブ」といった戦術、諜報活動などの訓練が含まれている。」 ある上級士官の言:「米国が反乱軍を訓練しているのは…ロシア人を殺すためだ。」

 今年2月、ロシアが侵攻する直前、CIAが「ロシアの占領に対抗してウクライナ人が反乱を起こす準備をさせている」との報道があった。(ロシアの)占領に対して?それとも、占領を誘発するための反乱?

 CIAに加え、米軍も独自の秘密工作を行っている。2018年に開始された「抵抗活動コンセプト」のもと、ペンタゴンはウクライナの民間人で構成される領土防衛ユニットを訓練しているようだ。これにより、ウクライナの特殊作戦部隊が、民間人にゲリラ戦術を教える国家レジスタンスセンターを創設することにつながったようだ。

ウクライナ軍創設は世界を破滅の崖っぷちに追いやることになる

 2014年にロシアがクリミアを併合した後、ドネツクとルハンスクで親ロシア派による東部地域デモが発生した。米国議会調査局(CRS)はこう指摘する

 「キエフの政府は軍事力で対応し、分離主義者を押し返すために地元の民兵を起用した。」

 CRSは、米国が英国、カナダ、リトアニアを従え、国防改革と安全保障協力に関する多国籍合同委員会に参加していることを付け加えた。米国防総省の欧州司令部には当時、「欧州再保証イニシアチブ」(現在は「欧州抑止イニシアチブ」と呼ばれている)があった。このプログラムのもと、数十人のウクライナ人がアラバマ州ハンツビルでRQ-11B、手打ち式無人機レイヴンの運用訓練を受けた。2016年には72機のドローンがウクライナに送られた。

 2016年1月の英国下院図書館の調査報告書には、次のように書かれている

 「ウクライナ政府軍とロシアに支援された分離主義者の間の戦闘は、2014年4月以来9000人以上が死亡し、2万人以上が負傷した。」

 同報告書はさらに続けて、国連安全保障理事会が支援するミンスクII合意で、停戦と双方の前線部隊の撤退が求められた後、ウクライナ議会がルハンスク州とドネツク州の一部に特別な地位を認め、自治権を強化したと述べている。

 王立連合サービス研究所は、英国国防省系のシンクタンクである。その報告書の中で、ロシアがウクライナに関して、主に「防衛政策」をとっていたことを認めている。以下その引用から:

 「ロシアの高官たちは、拡大したNATOやEU、AUKUS、米英両国が推進する民主連合など、拡大し重なり合う西側同盟に警戒感を抱いている。」

 ロシアの戦略の一部は、2011年に米国が主導したリビアの破壊に根ざしていると報告書は説明している。NATOによるリビア爆撃とムアンマル・カダフィの打倒は、「西側の強力な同盟国がいかに(国連安全保障理事会)UNSCを迂回したり操作したりすることができ、ロシアの利益が守られる公開討論会を本質的に回避しているかをはっきりさせた。」

 実際、2022年2月27日、国連安保理は決議2623を採択した。その内容は以下:

「第8979回常任理事国会議で全会一致が得られなかったため、国際平和と安全の維持に対する基本的な責任を果たすことができなかった。」

 ①国際外交の不在、②アメリカ国内の反戦運動の弱さ、そして③プーチンは悪者であるという教義の下での多くの左翼やリベラルの戦争への喝采、は世界を1962年のキューバ・ミサイル危機以来の、いやそれ以上に核による終末的な大惨事に近づかせたのだ。多くのロシア人が街頭に出て、停戦を訴えている。過去8年間、自国の指導者たちがウクライナをロシアに対してひとつの兵器として扱っているのに、西側諸国民はあらぬ方角に視線をやり、多くのロシア人と同じようには停戦を要求していない。

TJ COLES



T.J. Coles is a postdoctoral researcher at Plymouth University’s Cognition Institute and the author of several books, the latest being We’ll Tell You What to Think: Wikipedia, Propaganda and the Making of Liberal Consensus.

 


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