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(1年前の記事)マイダンから7年、ウクライナはドンバスへの砲撃を強化


<記事原文 寺島先生推薦>
Seven years after Maidan divided country, Ukraine intensifies shelling of Donbass to sound of deafening silence from Western media
原題:マイダンで分裂した国から7年。ウクライナはドンバスに耳をつんざくような砲撃を強化する。そして欧米メディアの沈黙。
投稿先:RT ホーム ロシア・FSU
著者:エバ・バートレット
2021年3月2日 13:32
<記事飜訳 寺島メソッド飜訳グループ>


エバ・バートレット
カナダの独立ジャーナリスト。中東の紛争地帯、特にシリアとパレスチナ(4年近く住んだ)に長年取材に訪れている。

@evakbartlett

マイダンから7年、ウクライナはドンバスへの砲撃を強化、西側メディアは沈黙を守る


© RIA
 
 世界の多くがコロナ関連の問題に注目している中、ウクライナのドンバス住民に対する7年にわたる戦争は続いている。ここ数週間、キエフによる市民への砲撃は激化しており、予想通りの西側メディアの沈黙が続いている。

 表向きは、ミンスク合意に基づく停戦があるとされているが、実際には、平和境界線の村に住むドンバス住民は、絶え間なくウクライナの砲撃にさらされている。

 ウクライナは82ミリや120ミリの迫撃砲など協定違反の重火器を使用し、欧州安全保障協力機構(OSCE)の監視員がいない夜間にいつも繰り返し砲撃を加えている。

 しかし、ウクライナ軍は日中にも砲撃を行っており、最近では白リン弾を使ったとされる砲撃や、前線よりはるか後方に砲撃を行うなど、ますます多くの砲撃を行っている。

 多くの人は、ウクライナのドンバス地方にあるドネツク・ルガンスク両共和国(DPR/LPR)の出来事について知らないかもしれない。企業メディアはこの問題に触れないか、ウクライナ政府によってひどく着色された眼鏡で報道されているからだ。


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EXCLUSIVE: Amid ‘political repression,’ Ukraine becoming American ‘colony’ in Europe, says sanctioned opposition leader Medvedchuk


 実際には定期的に最新情報を発信しているジャーナリストニュースサイトはあるが、それほど広く知られているわけではない。

 私自身、2019年9月にDPR(ドネツク人民共和国)の最前線の村を取材した経験から、現地の状況をアップデートしてくれる記者や住民と連絡を取り合っている。

 その一人、ドネツクの北東にあるゴルロフカ市の市長は、2月19日に自身のテレグラムチャンネルで、近くのザイツェボ村と鉱山6/7(Mine 6/7)が、(ウクライナによる)激しい重火器攻撃を受けていることを詳細に報告していた。2月20日には、鉱山6/7と別の村が早朝から激しい砲撃を受けており、地元の人々は100回以上の被弾があったと書いている。

 同日、北部の都市ゴルロフカの住民アレクセイ・カルプシェフは、「朝の5時頃から今までずっと、空軍の大砲による激しい砲撃がある」と書き込んだ。

 カルプシェフ氏(ウクライナ共産党ゴロフカ委員会の元一等書記官)によると、ここ数週間、ウクライナ軍からの攻撃回数が「大幅に増加」 しているとのことだ。彼は、最近、22歳の民間人が攻撃で重傷を負ったと言った。

 なぜ今、砲撃が増えたのか私は尋ねた。

 「ウクライナの侵略が激化したのは、ちょうど米国でバイデンが政権を取った時だ」 と彼は言った。ホワイトハウスに戦争屋が戻ってきたことで、ボロディミル・ゼレンスキー大統領は自信を深めているのだろう。バイデンが政権をとってから間もなく、アメリカはシリアへの不法爆撃も再開した。

私たちは生きているのではない、生き延びているだけなのだ

 ゴルロフカの北西と北の村では、板で囲われ、破壊された多くの家や砲弾による火災で全焼した家々があり、そこを通り過ぎて、私は、毎晩の砲撃や家屋の損壊があるにもかかわらず、仕方なくそこに留まった住民に会った

 74歳の女性は、何度も砲撃を受け、家がボロボロになっていた。「夜、砲撃が始まると怖いんです。夫は亡くなりました。私は行くところがないんです」。

 別の村では、私がウクライナの狙撃兵に狙われるからと注意されていた小道を、一人の男が歩いて行こうとするのに出会った。彼の家は、今はほとんど人が住んでいない地区にあり、そこへ行くと銃撃戦があるが、他の人と同様、彼にも他に行くところがなかったのだ。

 彼は、カメラなしで話すことに同意してくれた。それは、ビデオインタビューをした直後に、ウクライナが彼の家を砲撃したからだという。また、彼はスナイパーに足を撃たれたこともあり、その他にもスナイパーが発砲したときに地面に伏せなければならなかったことが何度もあったという。



 この地域の別の男性は、彼の家もウクライナの攻撃で被害を受けたが、カメラで話すことに不安はないと言った。

 「第二次世界大戦のことを覚えているのに、なぜナチスを支持するのか?なぜ今ナチを支持するのか?公然とナチスを・・・。なぜヨーロッパは沈黙しているのか?誰もがここに来て私に同意してくれるが、何も変わらない。OSCEは叫ぶが、いざ攻撃されると沈黙し、ウクライナが攻撃したとは言わない

 同じく最前線の村、ザイツェボでは、行政長のイリーナ・ディクンさんが、停戦合意は自分の村には届かなかったと、この6年間の地獄を話してくれた。

 「ここでは、生きているのではなく、生き延びているのです。出て行ける人は出て行った。残っているのはほとんど高齢者です

 ウクライナが砲撃している最前線に近い家では救急車が来ないので、怪我をした住民を助けるために運転を習い、応急処置の訓練も受けたそうだ。彼女は、ウクライナの村の「通りごとの」破壊について詳しく説明するとともに、ロシアが離脱共和国に侵攻しているという西側メディアの主張は誤りであると強調した。

 「ここにはロシアの侵攻はありません。普通の、平和な人々それぞれが、自分の望む生き方をしたいと思っただけです。当初、私たちは共和国を作りたかったわけではなく、自治権を持ちたかっただけなのです。しかし、私たちの声に耳を傾けてはもらえませんでした。ウクライナは国民に対して軍隊を動かし、私たちに対して砲撃をしたのです。」

 私は多くの民兵とも話し、なぜ武器を手にしたのか、さまざまなことを尋ねた。

 「オデッサで人が殺されたからだ。だから、自分たちの地域を守るために軍隊に入ったんだ」と、ある兵士は言った

 別の男性は、最初はキエフのクーデターに反対するデモに参加し、「ナチス政権を支持しない」と言い、最終的には民主共和国を守るために武器を手にした、と言った。

 ウクライナ軍から500メートル離れたその最前線で、私は防弾チョッキとヘルメットを身につけた。ほぼ毎晩のように砲撃や重機関銃の攻撃にさらされる高齢者の話を聞きながら、この勇敢な人たちを守るものは何もなく、ウクライナが毎年、彼らを傷つけ、殺し、家を壊し、破壊するのを防ぐ国際機関もないことを思い知らされた。

 一方、ウクライナには、西側諸国が自分たちの犯罪をごまかして、武器を送っている

ALSO ON RT.COM


After shuttering TV stations, Kiev now bans Telegram channels despite internet providers saying they can’t actually censor them


西側諸国の大使が偽情報の最前線に立っている

 2月11日、ウクライナ報道では、ゼレンスキー大統領と西側大使一行がウクライナ支配下の前線を訪問し、ゼレンスキーが情報操作の仲間にドンバスで起きていることを「自分の目で見る」ことの重要性について無駄口をたたいていたことを報じた。

 そう、違うのだ。彼らは、不毛な訪問の向こうにあるものを何も見ていないのだ。私が前線の向こう側で聞いたような苦悩の証言も聞かなかっただろう。

 彼らはまた、多くの人々が、その多くが高齢者で、家の中や学校の地下に住み、電気、水、調理用ガスを奪われ、援助に頼って生きていることを知ることはないだろう。ウクライナが最近も含め、国連や赤十字の援助がDPR(ドネツク人民共和国)に入るのを妨害していると伝えられていることも。

 2月24日と25日、ウクライナ軍は、国連と赤十字からの人道援助が入る予定の地点であるドネツクの南、イェレノフカを砲撃し、援助物資の搬入を阻止した。

 民間人地域への継続的な砲撃の上に、さらに援助物資を阻止することは、ゼレンスキー大統領が欧米大使に主張した「停戦体制確立の義務を果たす」というウクライナの約束とはほど遠いところにある。

 ロシア政府関係者はウクライナの砲撃下にある400万人の悲惨な運命について警告するが、西側政府関係者は沈黙を守るか、ロシアやドンバス擁護者に対する非難をさらにでっち上げるだけだ。



 西側メディアは予想通り、ウクライナの犯罪について沈黙を守り、ドンバスの擁護者を「親ロシアの分離主義者」として描き、ドンバスの人々が実際に何を望んでいるのかについては、何も伝えていない。私が現地で聞いたところでは、彼らが望んでいるのは、ウクライナの犯罪的政府からの自治であり、何よりも戦争の終結である。

 西側諸国やメディアは「ロシアがドンバスに侵攻した」と騒いでいるが、欧州安全保障協力機構(OSCE)特別監視団の議長でさえ、最近「それは事実ではない」と強調している。

 余談だが、兵士の一人が、ウクライナがナチスのシンボルを大胆に誇示したことに対する欧米人の反応について尋ねてきた。私は、西側メディアのおかげで、ほとんどの人がそのことを知らないのだ、と答えた。

 最近、DPR(ドネツク人民共和国)の代表は、ウクライナからの「どんな攻撃にも対応できるようにしておく必要がある」と警告を発した。実際、バイデン政権の戦争推進政策は、ドンバスの人々をさらに爆撃するために、ウクライナへの欧米の支援を増やすことは間違いないだろう。
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