シリアでの偽旗化学兵器作戦がウクライナで再発することをロシアは警戒
<記事原文 寺島先生推薦>
‘Syrian scenario’ possible in Ukraine, Russia warns
A potential false-flag chemical attack would trigger a probe to blame Moscow, using fabricated evidence, the military says
“シリアでの作戦”がウクライナでも行われる可能性をロシアは警戒~偽旗化学兵器攻撃を行い、ねつ造された証拠を使い、ロシアを非難するための調査を行う可能性がある、とロシア軍は警戒
2022年5月11日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月16日

化学兵器による攻撃が行われたとされたシリアのダマスカス近郊ドゥーマ市内の瓦礫に埋もれた或る通り。2018年4月16日
「大量破壊兵器を用いた罪をロシア軍になすりつけようとしている」とロシア政府は、ウクライナ当局を非難した。具体的には、「“シリアで行われたのと同じ手口”で、その事件の調査を行う口実を作り、証拠を偽造し、濡れ衣を着せてロシアを非難する可能性がある」とロシアの放射能・化学・生物防護部隊のイゴール・キリロフ中将が5月10日水曜日に語っている。
「ロシア国防省は、ウクライナ側が或る挑発行為の準備をしているという情報を入手しました。その挑発行為の目的は、武器を使った大量破壊行為を行ったとして捜査を行い、ロシア軍を非難することです。これはシリアで行われた捜査と同じ手口です。この偽旗攻撃により、必要となる証拠を捏造し、対象国に非難を浴びせることが可能になるのです」とキリロフ中将は、2018年にシリアのドゥーマで発生したとされる化学兵器による攻撃に関わる事件に、はっきりと言及しながら述べた。

READ MORE: Worst lie since fake claim sparked Iraq war? OPCW report behind Syria bombings was altered, whistleblower tells UNSC
当時、米英仏は即座にダマスカスのシリア政権を非難し、調査が可能になる前からシリア領内に攻撃を加えた。OPCW(化学兵器禁止機関)によるその後の捜査はシリア政権を非難することが前提となっていたが、その捜査は不整合さや、内部告発者による告発のせいで不首尾に終わった。
「ウクライナ政権は化学兵器を使用した事件の捏造を入念に準備しており、その準備は現在進行中のロシアとウクライナの紛争が2月下旬に起こる前から行われていた」と同中将は述べた。
「このような挑発行為が行われる可能性が高いことを示す例として、キエフ政権が皮膚や呼吸器官を保護する個人保護装置の供給を要求していたことがあげられます。これらの保護装置は毒性のある化学物質や生物物質から身を守るために使われるものです」と同中将は付け加えた。
「有機リン系の毒物の解毒剤をウクライナに供給していたという事実は非常に懸念される事態です。2022年だけでも、ウクライナ保健省の要求に応じて、22万瓶以上のアトロピンが米国から届いています」
ロシア政府は、「偽旗攻撃を仕掛けてロシア軍に罪をなすりつけようとしている」とキエフ政権を繰り返し非難してきた。4月下旬に、キリロフ中将はウクライナ軍が大量破壊兵器(WMD)を使う可能性として「3つの筋書き」があると表明していた。その中で、「①一般市民を攻撃するという偽旗攻撃を行う②大量破壊兵器の一部を作動させてウクライナ国内で破壊行為を行う」という2点が最も考えられる行為だ、とのことだった。

READ MORE: US plans WMD 'provocation' to frame Russia – Moscow
ウクライナ側が考慮すると思われるそれ以外の作戦には、大量破壊兵器を「少量」だけ「散発的に」使用する作戦や、「大量破壊兵器を戦場であからさまに使用する作戦」も考えられるが、後者の作戦をとることはほとんど考えられない、とキリロフ中将は述べた。
‘Syrian scenario’ possible in Ukraine, Russia warns
A potential false-flag chemical attack would trigger a probe to blame Moscow, using fabricated evidence, the military says
“シリアでの作戦”がウクライナでも行われる可能性をロシアは警戒~偽旗化学兵器攻撃を行い、ねつ造された証拠を使い、ロシアを非難するための調査を行う可能性がある、とロシア軍は警戒
2022年5月11日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月16日

化学兵器による攻撃が行われたとされたシリアのダマスカス近郊ドゥーマ市内の瓦礫に埋もれた或る通り。2018年4月16日
「大量破壊兵器を用いた罪をロシア軍になすりつけようとしている」とロシア政府は、ウクライナ当局を非難した。具体的には、「“シリアで行われたのと同じ手口”で、その事件の調査を行う口実を作り、証拠を偽造し、濡れ衣を着せてロシアを非難する可能性がある」とロシアの放射能・化学・生物防護部隊のイゴール・キリロフ中将が5月10日水曜日に語っている。
「ロシア国防省は、ウクライナ側が或る挑発行為の準備をしているという情報を入手しました。その挑発行為の目的は、武器を使った大量破壊行為を行ったとして捜査を行い、ロシア軍を非難することです。これはシリアで行われた捜査と同じ手口です。この偽旗攻撃により、必要となる証拠を捏造し、対象国に非難を浴びせることが可能になるのです」とキリロフ中将は、2018年にシリアのドゥーマで発生したとされる化学兵器による攻撃に関わる事件に、はっきりと言及しながら述べた。

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当時、米英仏は即座にダマスカスのシリア政権を非難し、調査が可能になる前からシリア領内に攻撃を加えた。OPCW(化学兵器禁止機関)によるその後の捜査はシリア政権を非難することが前提となっていたが、その捜査は不整合さや、内部告発者による告発のせいで不首尾に終わった。
「ウクライナ政権は化学兵器を使用した事件の捏造を入念に準備しており、その準備は現在進行中のロシアとウクライナの紛争が2月下旬に起こる前から行われていた」と同中将は述べた。
「このような挑発行為が行われる可能性が高いことを示す例として、キエフ政権が皮膚や呼吸器官を保護する個人保護装置の供給を要求していたことがあげられます。これらの保護装置は毒性のある化学物質や生物物質から身を守るために使われるものです」と同中将は付け加えた。
「有機リン系の毒物の解毒剤をウクライナに供給していたという事実は非常に懸念される事態です。2022年だけでも、ウクライナ保健省の要求に応じて、22万瓶以上のアトロピンが米国から届いています」
ロシア政府は、「偽旗攻撃を仕掛けてロシア軍に罪をなすりつけようとしている」とキエフ政権を繰り返し非難してきた。4月下旬に、キリロフ中将はウクライナ軍が大量破壊兵器(WMD)を使う可能性として「3つの筋書き」があると表明していた。その中で、「①一般市民を攻撃するという偽旗攻撃を行う②大量破壊兵器の一部を作動させてウクライナ国内で破壊行為を行う」という2点が最も考えられる行為だ、とのことだった。

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ウクライナ側が考慮すると思われるそれ以外の作戦には、大量破壊兵器を「少量」だけ「散発的に」使用する作戦や、「大量破壊兵器を戦場であからさまに使用する作戦」も考えられるが、後者の作戦をとることはほとんど考えられない、とキリロフ中将は述べた。
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