チーム・ゼレンスキー、天狗になってドイツに喧嘩を売る
チーム・ゼレンスキー、天狗になってドイツに喧嘩を売る
<記事原文 寺島先生推薦>
Team Zelensky Overplays Hand By Humiliating Germany - Islam Times
フィニアン・カニンガム(Finian Cunningham)
2022年4月16日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月4日

イスラムタイムズ――ゼレンスキーと彼の黒幕は、ヨーロッパ全体を奈落の底に突き落としたいと考えている。しかし、才能あるゼレンスキー氏は、許容限度を超えて脚本を押し進め、ベルリン叩きを始めるまでになっている。
チーム・ゼレンスキーはこれまで、手際よく、ただ辟易するほど阿(おもね)った態度で、ゲームをこなしてきた。ウクライナ大統領は、戦時中の多忙なスケジュールの合間を縫って、ここ数週間、世界各地の17以上の議会で演説を行い、その都度、特定の文化的感情を刺激するような特別誂えの演説を行ってきたのだ。
ゼレンスキーは、技巧を凝らしたスピーチの原稿読みを演じるだけでなく、毎日のように世界の指導者たちと電話で話し、ロシア軍が犯したとされる恐怖を語り、ウクライナにもっと武器を送るよう、またモスクワにもっと厳しい制裁を加えるよう強く要求しているようである。彼はまた、ハリウッドの聴衆を前にして、涙を誘うようなスピーチをする時もある。この男は、単独で活動するにはあまりに多忙である、とだけ言っておこう。
チーム・ゼレンスキー:ウラジーミル・ゼレンスキー大統領には、見た目以上のものがあると結論づけざるを得ない。カリブ海に数十億ドルのオフショア口座があるという報道も、そう判断する一つの指標となる。
ユダヤ人の血を引くこの喜劇俳優は、ナチスの軍隊がはびこる政権の顔になるには打って付けの腹話術人形である。そしてこの操り人形はますます重要になっている。というのも、西側の「民主主義」国家が、ナチスのワッフェン-SSの記章を誇らしげにつけた兵士がいるこの政権を後援、武装することに夢中になっているからである。
しかし、ゼレンスキーは、世界をガス燈のように照らす旅をするうちに図に乗りすぎて、自分の力が彼の黒幕CIA、MI6と同じだと思うようになったようだ。今週、チーム・ゼレンスキーは、調子に乗りすぎて欧州連合の要であるドイツまでこき下ろしたのだ。
ドイツ大統領フランク・ヴァルター・シュタインマイヤーがゼレンスキーの側近に言われたことは、ポーランドとバルト三国の指導者を含む代表団の一員としては彼をキエフには招かないということだった。この4人の指導者はキエフへの「連帯訪問」を決行したが、シュタインマイヤーはベルリンに取り残されることになった。この冷遇はドイツ国内で大きな困惑を引き起した。温厚と言われるオラフ・ショルツ首相でさえ、この国家元首への侮辱に「憤慨している」と発言したほどだ。
シュタインマイヤーを軽視する理由の一つは、彼がロシアに近すぎると思われているという不満である。メルケル前首相の連立政権時代、シュタインマイヤーは外相として、2014年、2015年のミンスク和平協定の交渉に携わった。キエフはそれらの協定を否定し、それが2月24日にロシアの介入で現在のウクライナ戦争がエスカレートする一因となっている。しかし、それを理由にキエフがシュタインマイヤーを「ロシアに近すぎる」と主張するのはおかしな話で、キエフ政権がいかに理不尽で執拗な反ロシア政権であるかを示しているに過ぎない。
しかし、どうも裏にはそれ以上のものがあるようだ。ゼレンスキーと彼の米英の助言者は、フランスだけでなく、ドイツも動かして、ロシアに対してさらに敵意をあおる制裁を科すことを狙っているのだ。今週、ワシントン・ポスト紙は、ヨーロッパの経済大国でありNATO加盟国でもあるこの2カ国は、ウクライナへの武器供給という点において自分の務めを十分に果たしていないと指摘して憤慨している。
ショルツ首相は今のところ、ウクライナにもっと重火器を送るようにという圧力に抵抗している。ベルリンは「ヘルメットだけ」を供給していると嘲笑されている。
同様に、ロシアの石油とガスの輸入を全面的に禁輸するよう求める声も拒否している。ドイツ経済にとって自殺行為であることは間違いない。
しかし、ゼレンスキーとその脚本家たちは、ますます声を荒げて文句を言うようになった。今週、ゼレンスキーは苛立った口調で、全ヨーロッパがロシアとのエネルギー貿易を直ちに停止し、「ロシアの軍事機構を支援するのをやめる」ようにと表明した。
モスクワに対して十分に積極的でないベルリンへの不満を強調するために、チーム・ゼレンスキーはどういうわけか分からないが、ドイツの大統領を侮辱するのが良い考えだと思ったようだ。
しかし、ゼレンスキーと彼の腹話術師たちの悪乗りが度を越すと、高飛車なアメリカの指導の下でNATOとEUにとって最重要である「統一」を分裂させてしまう危険性を冒しかねない。
この見かけ上の結束は、ジョー・バイデン米大統領の表向きの威勢のよさ以上にもろいものである。ワシントンは、ロシアとの代理戦争を戦うことに関して、NATOとEUを同じ仮想戦場に留めておくことに必死である。もしNATO加盟国がウクライナの武装化という狂気の政策全体に疑問を持ち始めたり、EU加盟国が自滅的な制裁に不信感を募らせるようになったら、米国主導の反ロシア戦線は崩壊し始めるからだ。
チーム・ゼレンスキーは、図に乗りすぎて筋書きから逸れる心配がある。ヨーロッパの周辺にある、寡頭制の腐敗とナチスの準軍事組織にまみれた人工的な国が、コメディアンから政治家に転身した人物によって牛耳られ、ベルリンやパリ、さらにはヨーロッパ連合全体に政策を指示する権限があるという高慢な思い上がりを獲得したかのようである。
それだけでなく、キエフ政権はポーランドとバルト三国によって強化されているが、この国々は「自由主義の模範的なヨーロッパ人」と考えられているわけではない。ウクライナ紛争が起こる前、ブリュッセルとワルシャワは、ポーランドが反EU政策をとっているという疑惑で衝突していた。(訳註:ベルギーの首都ブリュッセルはEU(欧州連合)の本部所在地とされている。)
ゼレンスキーがシュタインマイヤー大統領に恥をかかせてドイツを侮辱したのは、彼と彼の黒幕が自分たちの力を過大評価していることを示している。
他国の指導者の心理的弱点を突く練り込まれた演説は、チーム・ゼレンスキーによる成功の手法である。しかし、彼らはゼレンスキーが周辺国出身の一介の暗号解読者に過ぎないことを見落としている。いずれ、狂気と誇張は消え去り、残されるのは、ゼレンスキーという暗号がヨーロッパの国家元首に指示を出すという不釣り合いな構図である。反ロシアのプロパガンダを押し通すには、信義と忍耐の限界がある。ショルツもマクロンもルペンも、彼らの完全な堕落を受け入れるつもりはない。
ゼレンスキーと彼の黒幕たちは、ヨーロッパ全体が奈落の底に突き落とされることを望んでいる。しかし、才能あるはずのゼレンスキー氏は、許容限度を超えて脚本を押し進め、ベルリン叩きを始めるまでになっているのだ。
<記事原文 寺島先生推薦>
Team Zelensky Overplays Hand By Humiliating Germany - Islam Times
フィニアン・カニンガム(Finian Cunningham)
2022年4月16日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月4日

イスラムタイムズ――ゼレンスキーと彼の黒幕は、ヨーロッパ全体を奈落の底に突き落としたいと考えている。しかし、才能あるゼレンスキー氏は、許容限度を超えて脚本を押し進め、ベルリン叩きを始めるまでになっている。
チーム・ゼレンスキーはこれまで、手際よく、ただ辟易するほど阿(おもね)った態度で、ゲームをこなしてきた。ウクライナ大統領は、戦時中の多忙なスケジュールの合間を縫って、ここ数週間、世界各地の17以上の議会で演説を行い、その都度、特定の文化的感情を刺激するような特別誂えの演説を行ってきたのだ。
ゼレンスキーは、技巧を凝らしたスピーチの原稿読みを演じるだけでなく、毎日のように世界の指導者たちと電話で話し、ロシア軍が犯したとされる恐怖を語り、ウクライナにもっと武器を送るよう、またモスクワにもっと厳しい制裁を加えるよう強く要求しているようである。彼はまた、ハリウッドの聴衆を前にして、涙を誘うようなスピーチをする時もある。この男は、単独で活動するにはあまりに多忙である、とだけ言っておこう。
チーム・ゼレンスキー:ウラジーミル・ゼレンスキー大統領には、見た目以上のものがあると結論づけざるを得ない。カリブ海に数十億ドルのオフショア口座があるという報道も、そう判断する一つの指標となる。
ユダヤ人の血を引くこの喜劇俳優は、ナチスの軍隊がはびこる政権の顔になるには打って付けの腹話術人形である。そしてこの操り人形はますます重要になっている。というのも、西側の「民主主義」国家が、ナチスのワッフェン-SSの記章を誇らしげにつけた兵士がいるこの政権を後援、武装することに夢中になっているからである。
しかし、ゼレンスキーは、世界をガス燈のように照らす旅をするうちに図に乗りすぎて、自分の力が彼の黒幕CIA、MI6と同じだと思うようになったようだ。今週、チーム・ゼレンスキーは、調子に乗りすぎて欧州連合の要であるドイツまでこき下ろしたのだ。
ドイツ大統領フランク・ヴァルター・シュタインマイヤーがゼレンスキーの側近に言われたことは、ポーランドとバルト三国の指導者を含む代表団の一員としては彼をキエフには招かないということだった。この4人の指導者はキエフへの「連帯訪問」を決行したが、シュタインマイヤーはベルリンに取り残されることになった。この冷遇はドイツ国内で大きな困惑を引き起した。温厚と言われるオラフ・ショルツ首相でさえ、この国家元首への侮辱に「憤慨している」と発言したほどだ。
シュタインマイヤーを軽視する理由の一つは、彼がロシアに近すぎると思われているという不満である。メルケル前首相の連立政権時代、シュタインマイヤーは外相として、2014年、2015年のミンスク和平協定の交渉に携わった。キエフはそれらの協定を否定し、それが2月24日にロシアの介入で現在のウクライナ戦争がエスカレートする一因となっている。しかし、それを理由にキエフがシュタインマイヤーを「ロシアに近すぎる」と主張するのはおかしな話で、キエフ政権がいかに理不尽で執拗な反ロシア政権であるかを示しているに過ぎない。
しかし、どうも裏にはそれ以上のものがあるようだ。ゼレンスキーと彼の米英の助言者は、フランスだけでなく、ドイツも動かして、ロシアに対してさらに敵意をあおる制裁を科すことを狙っているのだ。今週、ワシントン・ポスト紙は、ヨーロッパの経済大国でありNATO加盟国でもあるこの2カ国は、ウクライナへの武器供給という点において自分の務めを十分に果たしていないと指摘して憤慨している。
ショルツ首相は今のところ、ウクライナにもっと重火器を送るようにという圧力に抵抗している。ベルリンは「ヘルメットだけ」を供給していると嘲笑されている。
同様に、ロシアの石油とガスの輸入を全面的に禁輸するよう求める声も拒否している。ドイツ経済にとって自殺行為であることは間違いない。
しかし、ゼレンスキーとその脚本家たちは、ますます声を荒げて文句を言うようになった。今週、ゼレンスキーは苛立った口調で、全ヨーロッパがロシアとのエネルギー貿易を直ちに停止し、「ロシアの軍事機構を支援するのをやめる」ようにと表明した。
モスクワに対して十分に積極的でないベルリンへの不満を強調するために、チーム・ゼレンスキーはどういうわけか分からないが、ドイツの大統領を侮辱するのが良い考えだと思ったようだ。
しかし、ゼレンスキーと彼の腹話術師たちの悪乗りが度を越すと、高飛車なアメリカの指導の下でNATOとEUにとって最重要である「統一」を分裂させてしまう危険性を冒しかねない。
この見かけ上の結束は、ジョー・バイデン米大統領の表向きの威勢のよさ以上にもろいものである。ワシントンは、ロシアとの代理戦争を戦うことに関して、NATOとEUを同じ仮想戦場に留めておくことに必死である。もしNATO加盟国がウクライナの武装化という狂気の政策全体に疑問を持ち始めたり、EU加盟国が自滅的な制裁に不信感を募らせるようになったら、米国主導の反ロシア戦線は崩壊し始めるからだ。
チーム・ゼレンスキーは、図に乗りすぎて筋書きから逸れる心配がある。ヨーロッパの周辺にある、寡頭制の腐敗とナチスの準軍事組織にまみれた人工的な国が、コメディアンから政治家に転身した人物によって牛耳られ、ベルリンやパリ、さらにはヨーロッパ連合全体に政策を指示する権限があるという高慢な思い上がりを獲得したかのようである。
それだけでなく、キエフ政権はポーランドとバルト三国によって強化されているが、この国々は「自由主義の模範的なヨーロッパ人」と考えられているわけではない。ウクライナ紛争が起こる前、ブリュッセルとワルシャワは、ポーランドが反EU政策をとっているという疑惑で衝突していた。(訳註:ベルギーの首都ブリュッセルはEU(欧州連合)の本部所在地とされている。)
ゼレンスキーがシュタインマイヤー大統領に恥をかかせてドイツを侮辱したのは、彼と彼の黒幕が自分たちの力を過大評価していることを示している。
他国の指導者の心理的弱点を突く練り込まれた演説は、チーム・ゼレンスキーによる成功の手法である。しかし、彼らはゼレンスキーが周辺国出身の一介の暗号解読者に過ぎないことを見落としている。いずれ、狂気と誇張は消え去り、残されるのは、ゼレンスキーという暗号がヨーロッパの国家元首に指示を出すという不釣り合いな構図である。反ロシアのプロパガンダを押し通すには、信義と忍耐の限界がある。ショルツもマクロンもルペンも、彼らの完全な堕落を受け入れるつもりはない。
ゼレンスキーと彼の黒幕たちは、ヨーロッパ全体が奈落の底に突き落とされることを望んでいる。しかし、才能あるはずのゼレンスキー氏は、許容限度を超えて脚本を押し進め、ベルリン叩きを始めるまでになっているのだ。
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