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生物兵器にされる渡り鳥

生物兵器にされる渡り鳥
<記事原文 寺島先生推薦>
Migratory Birds of Mass Destruction

M. K.バドラクマール(M. K. Bhadrakumar)

グローバル・リサーチ 
2022年4月22日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年5月2日



渡り鳥として有名なアホウドリは、恋の鳥でもある。一夫一婦制で知られ、一人の相手と長期に渡る絆を結び、それが途切れることはほとんどない。交尾したペアは、片方の鳥が死ぬまで決して別れることはない。 (出典:Indian Punchline) 

 国連安全保障理事会は4月6日、ウクライナなどにおける生物学的活動について、「生物学的安全保障に関するアリア式会合」という名称で臨時理事会を開催した。予想通り、米国と英国の代表はこの場に姿を見せず、西側メディアもその模様をテレビでは報道しなかった。しかし、だからといって、この会議の意義が損なわれることはない。

 2時間以上に及んだ安保理でのハイライトは、ロシア軍の放射線・化学・生物防衛部隊のチーフであるイーゴリ・キリロフ将軍が、ワシントンが各国に生物研究所を作り、それらを統一システムに接続していることを明らかにしたことだった。

 キリロフ将軍は次のように述べた。米国は2005年以来、軍事的な生物学プログラムに50億ドル以上を費やしており、ロシアと中国に隣接する地域だけでも、この期間に約60の施設が近代化されている。ウクライナの研究所ネットワークは、14の人口密集地にある30の施設で、生物学的状況を研究・管理するためのものである。

 ウクライナの生物研究所にあった機密性の高い物質が、ロシアの特殊作戦が始まる直前の2月上旬に米国に輸出され、残りはロシアの手に渡らないように廃棄するよう命じられた。しかし、この隠蔽工作は部分的に成功したに過ぎない。実際は、ロシアは極めて有罪性の高い証拠を所有している。

 ペンタゴンの生物的軍事活動については、ロシアは以前にも多くの文書を公開している。それらの文書を見ると、ペンタゴンが敵対する国に生物研究所を設置し、その国に対して標的型のウイルス兵器を開発するという世界的なプロジェクトを目指していることが分かる。

 4月6日の安保理会議の議事録は公有財産(public domain)として公開されており、アクセス可能である。以下のビデオ参照。



 ロシアは具体的な疑惑を示し、次のように指摘した。

 ・ウクライナの生物研究所に対するペンタゴンの資金提供。
 ・生物研究所の所在地(ウクライナだけでなく、世界36カ国にある)。
 ・研究作業が行われている病気や伝染病、それを放出する手段、実験が行われている国々(これらの国の政府が知らない場合でも)、そしてもちろん、
 ・コロナウイルス(およびこのウイルスを媒介するコウモリ)に関連する実験も。

 しかし、米国はこれまで、このような証拠となるものの管理と検証を全面的に拒否し、検証機構の設置を要求する声も封じてきた。生物兵器禁止条約(BWC)や国連など、関連国からの説明を公正かつ公平に聞くための適切な枠組みはあるのだが、米国がそのような国際的な検証プロセスを許可することはありえないだろう。なぜなら、それは自国が人道に対する罪を犯していることを暴露される可能性があるからだ。

 ウクライナのロシア軍が偶然に発見した驚くべき「発見」は、ペンタゴンが資金提供する研究所が番号のついた鳥を使用していたことである。これはほとんどSFの世界であり、アルフレッド・ヒッチコック卿なら、欺瞞と無邪気が混ざり合い、自然に対する人間の残酷さが耐えられないほどグロテスクになるような大作映画を作ることができただろう。このプロジェクトは、次のような仕組みになっている。 (訳註:アルフレッド・ヒッチコックは米国の映画監督。革新的な映画技法や独自の作風を使用し、「サスペンスの巨匠」「スリラーの神様」と呼ばれた。)


 まず最初に、ペンタゴンは環境問題の専門家や動物学者と協力して、鳥の移動に関する科学的データを入手する。四季を通じて鳥を観察して、毎年、国から国へ、さらには大陸から大陸へと移動する経路を知るのである。

 このデータをもとに、渡り鳥の群れを捕まえてデジタル化する。鳥にコンピュータで制御するためのチップを搭載した細菌カプセルを付けるのである。そして、その鳥たちを米国の情報機関が悪意を持つ対象国に向かう渡り鳥の群れの中に放つのだ。

 もちろん、これらの渡り鳥は長距離を移動する。例えば、ワタリ・アホウドリは、南太平洋を東へ少なくとも8500キロ、南米沿岸まで移動することが知られており、ハジロ・アホウドリはインド洋を西へ、南アフリカ沿岸まで移動する。

 ペンタゴンの生物研究所でデジタル化された鳥たちの長い飛行の間、その動きは人工衛星によって逐次に監視され、正確な位置が割り出される。バイデン政権(あるいはCIA)が、例えばロシアや中国(あるいはインド)に危害を加える必要がある場合、鳥がその国の上空を飛んでいるときにチップを破壊するというアイデアなのだ。

 簡単に言えば、伝染病を運ぶ鳥を殺せばいいのだ。悲しいことに、私は米国の作家ハーパー・リーの小説『モッキングバードを殺すのは(To Kill a Mocking Bird)』を思い出してしまうのだ。(訳註:この題名は、小説の主人公ジーンが隣人のモーディ嬢に「青カケスは撃ってもいいけど、マネシツグミ(モッキングバードの和名)は殺してはいけないよ、彼らは私達を歌で楽しませる以外何もしないのだから」と言われた言葉に由来する。邦題は『アラバマ物語』。)

 現実の話に戻ると、「デジタル化」された鳥が殺され、その鳥が持つ病原菌のカプセルが放出されると、その病気は「X」または「Y」の国で蔓延する。戦争もクーデターもカラー革命も必要なく、敵国に危害を加える費用対効果の高い方法となるのである。

 ロシアは、ペンタゴンの生物研究所ではデジタル化された渡り鳥が実際に所有されているというショッキングな主張をしている。

 渡り鳥は他国の青空を自由に飛び交うため、国際法では渡り鳥にナンバリングすることは禁じられている。その渡り鳥に病原菌を与えれば、大量破壊兵器になるのだ。これはまさに人間の知恵だ! しかし米国は、国際法からの完全な免責を享受していることになる。

 要するに、今世紀に大量破壊兵器の鳥によって、これまで全人類がどこで感染したかを知っているのは、米国の諜報機関、そしてバイデン大統領(もし彼が覚えていられるならばの話だが)だけなのである。アフリカを荒廃させたエボラは実験台であり、来るべきものの前兆であったのだろうか? (訳註:バイデン米大統領は認知症にかかっており、病状がしだいに悪化して職務の履行に障害が出ているとも言われている。)

 米国の資金援助による研究所から発生したことが知られているCovid-19はどうだろうか? 米国が中国人を殺すために渡り鳥を使った可能性は非常に高い。明々白々なことは、世界的な衰退を逆転させようと必死になっている米国は、多極化に向かって容赦なく動いている世界秩序の中で、自国の覇権を回復するためにあらゆる手段を講じているということだ。
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