体制転覆と立法府議長:
ナンシー・ペロシ 対 自称ベネズエラ大統領フアン・グアイド
Regime Change and Speakers of the Legislature: Nancy Pelosi vs. Juan Guaido, Self-Proclaimed President of Venezuela
ミシェル・チョスドフスキー教授
グローバル・リサーチ 2019年1月25日
(翻訳: 新見明 2019年1月29日)
<記事原文>
https://www.globalresearch.ca/regime-change-and-speakers-of-the-legislature-nancy-pelosi-vs-juan-guaido-self-proclaimed-president-of-venezuela/5666439

フアン・グアイド
ベネズエラ国会議長で多数派(民主統一会議)の指導者フアン・グアイドは、トランプ大統領によって民主主義の名の下に(自称)ベネズエラ暫定大統領に是認された。
今日、私(ドナルド・トランプ)は公式に、ベネズエラ国会議長フアン・グライドをベネズエラ暫定大統領と認める。ベネズエラ人民に選ばれた唯一の正当な政府機関である国会は、憲法に則りニコラス・マドゥーロを違法であると宣言する。そして大統領職は空席である。(ホワイトハウス、トランプ声明、2019年1月23日)

ナンシー・ペロシ
トランプの決定は、軍事介の入脅しとアメリカにあるベネズエラ資産の凍結と相まって、アメリカ外交の犯罪的本質を裏付けている。言うまでもなく欧米メディアはトランプの決定を支持した。
危険な大統領だ。主権国家の大統領を好き勝手に決め手はいけない。誰かを置き換えて下院議長を暫定大統領に指名してはいけない。
しかし今まで検討されなかった事が他にもある。
ホワン・グアイドによる国会議長の地位は(憲法的な見地から)、アメリカ下院議長と多数派民主党の指導者ナンシー・ペロシの地位に幾分比較できる。
ナンシー・ペロシは、アメリカ大統領継承順位で、副大統領マイク・ペンスに次いで2番目に当たる。(憲法第25条修正条項、そして1947年大統領継承条例で制定された3USCコード)
対照的に、ベネズエラ国会議長ホアン・グアイドは(大統領継承に関して)暫定的に短期間ではあるが、ベネズエラ大統領職に就くだろう。ベネズエラ憲法233条で表明されるているように、30日以内に新たな大統領選挙をもつことは未決定である。
ホアン・グアイドをベネズエラの大統領にする手続きを承認することによって、トランプはパンドラの箱を開けたことになった。それは自分の大統領職に跳ね返ってくる可能性があるのだ。
トランプによるホアン・グアイド国会議長の承認は、ナンシー・ペロシが一夜にして合法的に暫定アメリカ大統領に置き換えられることと同じ事である。ドナルドにとっては、かなり恐ろしい話である。
ベネズエラにとってホワン・グアイドは、アメリカにとってナンシー・ペロシと同じことである。マドゥーロ大統領の反対派は国会を牛耳っている。トランプ大統領の反対派は下院を牛耳っている。
ばかげた話ではないか。もしアメリカの政治家とか外国の大統領が、下院議長であり、下院多数派の指導者であるナンシー・ペロシを、アメリカの暫定大統領に要求するなどということがことが起こったら、どんなことになるか想像願いたい。不可解ではないのか。
これまでのところ、ナンシー・ペロシを含むアメリカ議会は、トランプのホアン・グアイドを暫定大統領承認を自制している。
ミシェル・チョスドフスキー教授
グローバル・リサーチ 2019年1月25日
(翻訳: 新見明 2019年1月29日)
<記事原文>
https://www.globalresearch.ca/regime-change-and-speakers-of-the-legislature-nancy-pelosi-vs-juan-guaido-self-proclaimed-president-of-venezuela/5666439

フアン・グアイド
ベネズエラ国会議長で多数派(民主統一会議)の指導者フアン・グアイドは、トランプ大統領によって民主主義の名の下に(自称)ベネズエラ暫定大統領に是認された。
今日、私(ドナルド・トランプ)は公式に、ベネズエラ国会議長フアン・グライドをベネズエラ暫定大統領と認める。ベネズエラ人民に選ばれた唯一の正当な政府機関である国会は、憲法に則りニコラス・マドゥーロを違法であると宣言する。そして大統領職は空席である。(ホワイトハウス、トランプ声明、2019年1月23日)
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ナンシー・ペロシ
トランプの決定は、軍事介の入脅しとアメリカにあるベネズエラ資産の凍結と相まって、アメリカ外交の犯罪的本質を裏付けている。言うまでもなく欧米メディアはトランプの決定を支持した。
危険な大統領だ。主権国家の大統領を好き勝手に決め手はいけない。誰かを置き換えて下院議長を暫定大統領に指名してはいけない。
しかし今まで検討されなかった事が他にもある。
ホワン・グアイドによる国会議長の地位は(憲法的な見地から)、アメリカ下院議長と多数派民主党の指導者ナンシー・ペロシの地位に幾分比較できる。
ナンシー・ペロシは、アメリカ大統領継承順位で、副大統領マイク・ペンスに次いで2番目に当たる。(憲法第25条修正条項、そして1947年大統領継承条例で制定された3USCコード)
対照的に、ベネズエラ国会議長ホアン・グアイドは(大統領継承に関して)暫定的に短期間ではあるが、ベネズエラ大統領職に就くだろう。ベネズエラ憲法233条で表明されるているように、30日以内に新たな大統領選挙をもつことは未決定である。
ホアン・グアイドをベネズエラの大統領にする手続きを承認することによって、トランプはパンドラの箱を開けたことになった。それは自分の大統領職に跳ね返ってくる可能性があるのだ。
トランプによるホアン・グアイド国会議長の承認は、ナンシー・ペロシが一夜にして合法的に暫定アメリカ大統領に置き換えられることと同じ事である。ドナルドにとっては、かなり恐ろしい話である。
ベネズエラにとってホワン・グアイドは、アメリカにとってナンシー・ペロシと同じことである。マドゥーロ大統領の反対派は国会を牛耳っている。トランプ大統領の反対派は下院を牛耳っている。
ばかげた話ではないか。もしアメリカの政治家とか外国の大統領が、下院議長であり、下院多数派の指導者であるナンシー・ペロシを、アメリカの暫定大統領に要求するなどということがことが起こったら、どんなことになるか想像願いたい。不可解ではないのか。
これまでのところ、ナンシー・ペロシを含むアメリカ議会は、トランプのホアン・グアイドを暫定大統領承認を自制している。
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