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プーチン、ドンバス地域の「即時」承認に署名


プーチン、ドンバス地域の「即時」承認に署名

戦火の絶えないウクライナ東部での紛争悪化が懸念される中での決定となった

<記事原文 寺島先生推薦>Putin signs ‘immediate’ recognition of Donbass regions

The decision comes amid fears of a worsening conflict in Ukraine’s war-torn east

RT 2022年2月21日
レイラ・ゲスト(Layla Guest)著
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年2月26日


 ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ東部にあるドンバス共和国の2つの分離独立をモスクワが主権国家として承認すると発表した。交戦ラインにおける軍事的膠着状態がエスカレートし続けているためであるとして。

 2月21日月曜日の夜、プーチンは国民に向けたテレビ演説の一部として、「ドネツク(DPR)とルガンスク(LPR)人民共和国を直ちに承認することは、ずっと前に決定される必要があったと思う」 と言って法令に署名した。議員たちは今後、両地域との友好・支持の声明を検討することが求められるだろう。

 この動きは、戦闘に終止符を打つことを目的とした2014年のミンスク協定が失敗に終わったのが直接的な原因であると述べた。「彼らは平和的解決には興味がなく、電撃戦を始めたいのです」と彼は主張した。「彼らは、毎日ドンバスに軍隊を増強させています」とプーチンは続けた。





 同時に、プーチンはウクライナを「極端なナショナリズム」、「ナチズム」、「ロシア恐怖症」であると非難し、ロシア語の報道機関を閉鎖したり、ロシア語を話す人々を差別する法律があることを指摘した。

 また、キエフはロシアのインフラを狙う破壊工作員を送り込み、「外国を我が国との紛争に引きずり込もうとしています」とも指摘した。ウクライナのNATO加盟の野望は、「わが国を攻撃するという差し迫った脅威を意味します」と主張した。

 プーチンは演説の冒頭で、ウクライナの歴史と旧ソビエト連邦のロシアとの結びつきについて、自らの見解を述べた。「ウクライナは単なる隣国ではないことを改めて強調したいです。ウクライナは私たちにとって単なる隣国ではなく、私たち自身の歴史、文化、精神世界の不可欠な部分です」と述べ、ウクライナ人は「ロシア人にとって血や家族とのつながりがあり、友人、隣人、同僚でもある」ことを強調した。

 プーチンは、「現代のウクライナは完全にロシアによって、より正確に言えばボルシェビキ共産主義ロシアによって作られました」 と主張した。彼によると、「レーニンとその支持者は、ロシアの歴史的領土を考慮せず粗雑な方法でそれを行いました。そこに住む何百万人もの人々の声を聞くことは全くありませんでした。」

 ロシア大統領は指摘した。ソ連崩壊後、キエフはソ連での役割に背を向け、主要なマルクス主義者の銅像を倒していると。「脱共産化を望むなら、我々はそれに満足です。しかし、途中で立ち止まらないでください。私たちは、脱共産化が実際にどのようなものかを示す用意ができています」と続けました。 

 この演説が放送される数分前、クレムリンはプーチンがフランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相に、「近いうちに」ドネツク人民共和国とルガンスク共和国を承認する法令に署名するつもりだ、と通告していたことを明らかにした。公式発表によると、独・仏の首脳は「この展開に失望を表明」したが、外交努力を維持する意志を強調した。

 この発表は、二つの分離地域に忠実な軍隊とキエフの軍隊が、前線を越えて激しい砲撃を行っていることを互いに非難する中で行われた。2月21日月曜日にDPRとLPRの指導者であるデニス・プシーリン(Denis Pushilin)とレオニード・パセチニク(Leonid Pasechnik)は、モスクワが自分たちの独立を支持するよう呼びかけた。プーチンはこの要請を検討するため、テレビ中継された「ロシア安全保障会議」の議長を務め、政府高官からは両地域を承認するよう促された。

 両共和国は、ウクライナで民主的に選出された政府を暴力的な街頭抗議が倒した「マイダン」の出来事を受け、2014年にキエフの支配からの自治国家を宣言した。しかし、これまでロシアも他の国連加盟国も主権国家として認めておらず、モスクワは外交的に紛争解決をもたらし、ドンバスとキエフを和解させることを目的とした「ミンスク合意」を支持してきた。

 先週、プーチンはウクライナ政府に対し、緊張が高まる状況に終止符を打つための話し合いを始めるよう促した。「キエフがすべきことは、ドンバスの代表者と交渉のテーブルにつき、この紛争を終わらせるための政治的、軍事的、経済的、人道的措置に合意することである。これは早ければ早いほど良い」と2月18日金曜日に述べた。

 欧米の指導者たちは数カ月前から、ロシアによるウクライナ侵攻の可能性を警告しており、モスクワは軍隊の派遣を正当化するためにドンバス地域に対する「偽旗」作戦を用いる可能性があると述べてきた。ロシアは攻撃的な意図があることを繰り返し否定し、米国主導の軍事ブロックであるNATOの東ヨーロッパへの拡大を制限する安全保障協定を要求してきた。

 2月18日金曜日、ジョー・バイデン米大統領は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が攻撃を決定し、この数日のうちに攻撃が行われると思われる情報を得たと発表した。クレムリンは一貫して攻撃開始の計画を否定しており、ワシントンが発表した情報の報告を 「ヒステリー 」と決め付けた。

 この数週間、ロシア当局は、ヨーロッパ大陸の安定を確保するための保証を西側から求めてきたという。プーチンは、これらは「拒否」され、「我が国に対する脅威のレベルはますます大きくなっています」と述べた。

 12月にワシントンとNATOに送られた提案では、モスクワは米国主導の軍事ブロックの拡大停止、ミサイル配備の制限、現在の加盟国がウクライナ領土はもちろん、他の東欧諸国、トランスコーカサス[現在のアルメニア、アゼルバイジャン、ジョージア]、中央アジア諸国での軍事活動を放棄するよう要求している。

 また、別の条項では、キエフをNATOに加盟させないことも要求しており、これはロシアが以前から強調している「レッドライン」である。

 「NATO加盟国の中には、ウクライナの加盟を懸念する国もあり、ヨーロッパの首都からは、『何を心配しているんだ、明日NATOに加盟するわけではない』という信号が来ていますが、明後日はどうなるのでしょうか?そのまた明日はどうなのでしょうか?」と彼は強調した。

 またプーチンは、2000年にモスクワを訪問したビル・クリントン大統領(当時)に、ロシアのNATO加盟を持ちかけたことを「公の場で初めて」確認した。プーチンによると、欧米はその後、ロシアと距離を置くために大きな政治的溝を作り、関係を悪化させたという。

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