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速報。ロシアは交渉をあきらめ、ドンバス問題の解決を共和国独立承認に持ち込んだ

速報。ロシアは交渉をあきらめ、ドンバス問題の解決を共和国独立承認に持ち込んだ

<記事原文 寺島先生推薦>Breaking news: Russia Has Given Up On Negotiations and Will Resolve the Donbass Issue by Recognizing the Independence of the Republics

ブログ Paul Craig Roberts

 2022年2月21日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2022年2月24日

 私は椅子に腰掛けて、ロシアのタス通信がまだプーチンが下した決定を報じていないことを書こうとしていた。その決定とは、ロシアがドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国の独立を承認するという決定だ。この両国はかつてロシアの領土だったが、ソ連政権によりウクライナに併合されていた。

 しかし、「ロシア安全保障会議」は全会一致でこの決定を了承し、米国派の汎大西洋主義者たちまで支持していたことから、プーチンが「ロシア安全保障会議」の立場に反することはないだろうと私は判断した。 プーチン自身も同じ考え方をしていたことは、プーチンの声明や質疑応答から分かった。

 このことを理解すれば、クリミアの時のように、今回はドンバス地区をロシアに再併合しようとする動きではなく、ただ両共和国を独立国家として承認したに過ぎないことが分かる。

 そうなれば、この両共和国は国際法で保護されることになるだろう。ロシアは西側諸国とは違い、国際法を頑固に守る国だからこそ、この2国は法により守られるだろう。

 私は1時間35分の長さだった安全保障会議の様子に耳を傾けていた。その間多くの委員が米国やNATOやEUとの8年間の交渉で溜まった苛立ちについて口にしていた。しかもその交渉は結局何も進まなかった。この8年間、多くのドンバス在住のロシア人たちはウクライナ軍に殺害された。そのウクライナ軍はこの両共和国の領土内のかなりの部分を占領することに成功していた。

 現時点でまた明らかになっていないのは、ドンバス共和国の領内には、ウクライナ軍やネオナチの民兵たちが占領していた地域も含まれるのかどうか、という点だ。

 英語字幕付きの安全保障会議のこの動画を見て、
ご自分の目で、ロシアがこの8年間状況を好転させようと、ミンスク議定書に守られたドンバスの人々をウクライナに留めたままにしてきた努力を見て取っていただきたい。この議定書は仏独の承認のもと、ウクライナが署名したものだ。ロシアの人々のこの忍耐力を称賛しないでおくのは不可能だ。ただし、その忍耐力のせいで、ドンバス在住のロシア人たちの命が犠牲になったのだが 。

 今日、ロシア政府の堪忍袋の緒は切れてしまった。この先ロシア政府は、西側諸国に対して今までのように辛抱するとは思えない。

 これはよい傾向だ。というのも、そうなればヨーロッパ諸国は、米国政府がロシアに対してふっかけている厄介事の手助けを余りしなくて済むようになるだろうからだ。ヨーロッパ諸国の全ての政府が知っているのは、米国政府やNATOが、核兵器に頼ることなしに、自分たちの国を守ってくれるというのは不可能だという事実だ。そうなれば自分たちの国が守られるどころか、破壊されることになるのだ。今回のロシアの動きにより、ヨーロッパ諸国は今までよりロシアと良好な関係を築こうとするだろう。

 ウクライナのゼレンスキー大統領も、口先では色々言うだろうが、きっとほっとしているに違いない。ゼレンスキーは大統領としての仕事を果たせずにきていた。それはゼレンスキーが、米国政府と、CIAがコントロールするネオナチ民兵隊の間に挟まれる中で、次期大統領選挙での再選を目指しているからだ。 ロシアが両共和国を独立国家として承認した今なら、ゼレンスキーは米国政府がゴリ押ししてウクライナ軍を使ってドンバス在住のロシア人たちに攻撃を加えることに抵抗できるからだ。 今回のロシア政府の決定により、ゼレンスキーは新しい権威を得たことになり、米国政府がウクライナを利用してロシアに対抗することは難しくなるだろう。しかしもちろん、米国政府はそんなことでは手を引かないだろうが。

 今回のロシアの決定を、米国政府や御用メディアがどう演出するかはお見通しだ。ニューヨーク・タイムズはCIAから得た「新情報」なるものを報じるだろう。 ニューヨーク・タイムズは、両共和国を独立国家として承認したことを、ロシアの侵攻の前段階だと書くだろう。他国の「自決権」を尊重すると言い続けてはいるが、実は他国の自決権を尊重するのは、米国主導によるクーデターが起こった時だけの米国政府は、 ドンバス共和国を独立国家して承認せず、ロシアとウクライナ間の戦争を煽ろうとするだろう。ニューヨーク・タイムズやその他の御用メディアも「ロシアによる侵攻」の勃発を予想し続けるだろう。

 しかし欧州諸国は今は慎重だ。公式には色々おかしなことも言うだろうが。ウクライナは、もしロシアとの戦争にひきずりこまれても、誰も助けに来てくれないことを知っている。今が米国の喧伝が効果を失する好機なのだ。この好機を逸すれば、痛い目を見るのはウクライナとヨーロッパ諸国だ。

 

 

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