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ウクライナ プーチンの勝利で終わりか?

ウクライナ プーチンの勝利で終わりか?
<記事原文 寺島先生推薦>
Ukraine: It’s Over, Putin Has Won?

ポール・クレイグ・ロバーツ博士 (Dr. Paul Craig Roberts)著
グローバルリサーチ社、2022年2月3日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年2月16日

 終わりだ。プーチンの勝ちだ。

 ホワイトハウスの愚か者によって国務次官に任命された新保守主義の戦争屋、ビクトリア・ヌーランドは、ウクライナを侵略から救うために中国にロシアとの影響力を行使するよう求めたのは、ワシントンの降参を告げたということだ。彼女はこうして、誰もがすでにわかっていたことを、つまりアメリカとNATOには能力がないのだということを認めたのだ。

 ワシントンの降参は、ロシアの侵攻が準備されている兆候はなく、ワシントンの言動があまりにも挑発的だったため、ウクライナ大統領がワシントンに「ロシアの侵攻」というプロパガンダを止めるよう要請したことから来ている。

 ドイツは、ウクライナへ武器輸送するイギリスへの飛行許可を拒否した。NATO加盟国2カ国は、NATOがウクライナに関与した場合、軍隊を派遣しないと発表した。ワシントンは悪い前兆を見たのだ。

参考記事
Washington’s Rejection of Russia’s Security Proposal Is a Bad Decision
 (ロシアの安全保障提案を拒否したワシントンの判断は間違っていた)


 ほとんどの国は、ロシアの相互安全保障提案に同意しないワシントンの姿勢を、不合理で危険なものと見ていた。さらに、ウクライナ人を武装・訓練し、ドンバス・ロシアへの大規模な攻撃に挑むというワシントンの戦略も失敗している。

 ウクライナは、ドンバス地域に重大な損害を与えることをロシアが許さないことを知っている。しかも、ウクライナ人は、ロシアの新型高衝撃兵器で武装している可能性があるドンバス軍を打ち負かすことができるかどうかさえわからないのだ。

 ロシアがドンバスに国境を越えて軍隊を送ることなく、通常ミサイルでウクライナ軍を一掃できることを、ウクライナは理解している。ウクライナ人は、誰も自分たちを助けに来てくれないことも知っている。米国防総省は自ら、ウクライナに米軍を派遣しないと発表した。

 ワシントンがロシアの提案を公に拒否したことは、ワシントンがそれを受け入れる以外に選択肢がない以上、何の意味もない。ロシアは当然のように厳しく非難した。ワシントンを含む誰もが、ウクライナは決してNATOの一員にはなれないと理解している。

 ポーランドとルーマニアにある米・NATOのミサイル基地は、時間をかけて静かに撤去されていくだろう。ワシントンは威嚇と脅しを続けるだろうが、何の行動も起こせない。そつのないロシア人は、何らかの方法でワシントンの面目を保たせるだろう。

 この時点で必要なのは、署名された文書を過信しがちなロシア外務省の外交官やロシアの強硬派が、ワシントンの提案拒否が無意味になり、プーチンが勝利したことを理解することである。

 世界はロシアの確固たる要求と、中国を後ろ盾とする比類なき軍事的優位に従ったのである。

 久々のロシアの自己主張の出現に、ワシントンも矛を納めて、より協調的、平和的な立場へ向かうことを期待したい。

*
ポール・クレイグ・ロバーツ博士は、自身のブログサイト「PCR Institute for Political Economy」で執筆しており、この記事の原文はここに掲載されています。彼はGlobal Researchへの定期的な寄稿者です。

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