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無症状の病気が世界を席巻するっていったいどういうことなのだろう?


無症状の病気が世界を席巻するっていったいどういうことなのだろう?

<記事原文 寺島先生推薦>

How Did a Disease with No Symptoms Take Over the World?

Global Research 2021年6月20日

サイト Lockdown Sceptics より

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2021年7月12日

 民衆を抑えるには二つの方法がある。まず、民衆を怯えさせることだ。それから自信をなくさせることだ。よく教育されて、健康で自信あふれる国民がいる国を統治するほうが難しいのだ。「トニー・ベン(1900年代中旬の英国政治学者)の格言」

 生物学者たちが、皆に伝えている或る言説がある。その言説には、多くの頭文字を並べた略語が多く使われていて、なじみのない不思議な動詞や名詞がちりばめられている。ただしそこには例えば数学的な思考は存在していない。つまり、生物学者たちが言葉を弄して、科学的事象を伝えようとしているだけなのだ。しかし創造的な文学作品とは違い、生物学者たちが使っている言葉というのは正確さが要求される。というのも、使用している言語が間違っていれば、それによって導かれる科学も間違っていることになりかねないからだ。以下の言説を聞いたとき私が非常にいやな気分になったのは、そこだ。

 「COVID-19に感染した人のうち3分の1は無症状だ」 

 より学術的に正確な言い方をすれば、(「3分の1」という数値が正しいとして、の話だが) こうなる。

 「SARS-CoV2コロナウイルスに感染した人(もっと正確に言えば“検査の結果陽性になった”人)のうち3分の1は、無症状だ」

 ではなぜ、最初の表現が私の神経を非常に逆なでしたかというと、この二つの表現が一見ほとんど同じ意味に思えたからだ。生物学者としての見地からは、この2つの表現が表す意味は全くちがうのに、だ。1番目の表現は、「無症状の病気というものがこの世に存在する」ことを含意していることになる。つまり「健康な状態と区別できない病気」が存在するということだ。一方2番目の表現は、「ウイルスに感染しても必ずしも病気に罹患することにはならない」という意味を伝えている。これは意味論の話ではない。これら二つの表現が表す意味がごっちゃになっているということだ。もし私が大学の授業で教授にこんなレポートを提出したなら、教授からは「否」という評価しかもらえないくらいのしろものだ。それでも、こんな不正確な言い回しがCOVID-19のパンデミック中にずっと使われてきているのだ。これは学生が論文の作法を学んでいる時の話ではない。経験豊富な科学者たちが、自分が何をいっているかを分かった上でこんな言い方をわざとしていると考えていいだろう。
 
 「こんなことは重要ではない。大事なのはコロナウイルスに感染するかもしれないという危険を伝えることなのだから。コロナウイルスの危険性をあまり気にしていない一般の人々には、1番目の表現はわかりやすい」と主張する人もいるかもしれない。こんな考え方を行うことは、一般市民たちを「感染や疾病の意味についてさえ理解できない」と子ども扱いしているだけではない。「2番目の表現は、1番目の表現よりもわかりやすい」と私は思う。いや、「症状がない病気」をでっちあげる理由は、よく考えて行われた決定に基づいている。私の意見ではその理由の一つは、一般市民に確固たる従順さを身につけさせることにあったと思う。しかし、このパンデミックが始まった当初から、一般市民のCOVID-19に対する反応は完全に支配されてきたといえる。

 まず考えたいのは、「疾病の有無は純粋に病原体の有無で決まる」という定義がなぜ間違った概念なのか、ということだ。このことについては、別のウイルスであるエプスタイン・バー・ウイルス(別名EBV)を見ればよく分かると思う。このウイルスの名前を一度も聞いたことがないとしても、別に恥ずかしいことではない。しかし覚えておいて欲しいのは、このウイルスが人間の病原体としてもっともうまく対応されてきたウイルスであるという主張だ。なぜかといえば、このウイルスにはほとんどすべての人が感染したことがあるからだ。ほとんどの人々はこのウイルスに子ども時代に感染している。そして感染が起これば、EBVは体内のB細胞(B抗体を作るはたらきのある免疫系の細胞)内に定着する。そのB細胞内で、宿主が死ぬまでEBVは静かにとどまっている。時にEBVは複製が行える程度に活性化し、複製されたウイルスが口の中に流れ込む。この作用は無意識のまま穏やかに起こる。EBVが問題化するのは、子ども時代に感染せずに、成長してから感染した場合が多い。EBVに感染すると、伝染性単核球症という病気になる場合がある。伝染性単核球症は、腺熱という名前の方がよく知られている。この病気には、青年時代になることが多い。それは、異性(同性の場合もある)と肉体的に密接にふれあうことへの関心が深まる時期だ。そのため腺熱は「キス病」という言われ方をすることもある。

 ここで、従来から存在するEBVのケースを応用して、新しい病気である「無症状COVID-19」のケースを見てみよう。なお、ここでは「病気の有無は、純粋にウイルスゲノムの有無で決まる」と定義しておく。つまりこの定義に基づけば、英国(世界中もそうだが)のほとんどすべての人が、新型の疾病、つまり「無症状腺熱」という病気に罹っていることになる。つまりもし大規模な検査キャンペーンを張ったならば、英国だけでも何百万もの無症状腺熱の「症例者」が出てくることになる、ということだ。

 もちろんこんなことは完全に馬鹿げている。私たちはみな、無症状腺熱に罹患してなどいない。腺熱に罹患するには、EBVに感染する必要がある。しかしEBVに感染しても、必ずしも腺熱を罹患するとは限らない。同じことがCOVID-19とSARS-CoV2についても当てはまる。つまり「無症状のCOVID-19患者は病人である」と考えることは、「無症状の腺熱患者は病人である」と考えることと同じくらい馬鹿げていることになる。

 確かに、EBVの場合と同様に、病状が出ていなくてもSARS-CoV2に感染していれば、他の人にウイルスをうつすことができる、ということは正しい。しかし、それは程度の問題であって、ある人が健康ではあってもウイルスキャリア(ウイルスを体内に所持しているが病状が出ていない人のこと)になり得る唯一の理由は、その人の体内のウイルス複製力やウイルス量が少ないということだ。だから病気にならないということだ。もちろん無症状の人の体内のSARS-CoV-2のウイルス量が少なくても、その人は症状が出ている人と同じくらい感染力があると十分考えられるという話であれば、感染学という観点から、無症状のウイルスキャリアとCOVID-19に罹患している人の間の違いは重要ではなくなり、ここで言っているような話はする必要がなくなってしまう。

 SARS-CoV2コロナウイルスに感染した人のうち3分の1は、症状が出ていない人だが、COVID-19患者と同じくらいの感染力がある。

 しかしそうだとすれば、SARS-CoV-2所持者の真の人数は、今発表されている数よりもっと多くなることが予想される。つまりCOVID-19は、昨年初旬からあっというまに津波のように人々を襲っていたことになる。

 しかし実際はそうではなかった。証拠が示しているのは、健康で無症状のウイルスキャリア(この先症状が出るであろう人も含めて)は、 症状のある人や病気になってしまった人と比べて、感染力はぐっと低いのだ。 (このことを支持する資料として、ウィル・ジョーンズによる「COVID-19の事実の総括」について書かれたリンク先の記事を参照)

 こんなことは少しでも生物学の教科書をかじった人ならすべて明らかな事実だ。だからこそ、無症状の病気のでっち上げに関して私たちが導き出せる納得のいく唯一の結論は、このでっち上げを行ったのは生物学者ではなく、一般人たちだったということだ。(おそらくScientific Pandemic Insights Group on Behaviours(SPI-B:行動に関する科学的パンデミック考察研究会)関連の人たちだと思われる)。彼らの目的は、一般市民に正しい情報を伝えることではなく、別のところにある。それは恐怖と不安をあおることだ。

 無症状の病気をでっちあげる利点は、健康な人と病人との区別を曖昧にしてしまう点だ。そうなれば人々はCOVID-19の症状について分かっていることを、意識的あるいは無意識のうちに、無症状のCOVID-19患者とはどういうものかの理解につなげてしまう。そうして症状がないということが重要ではなくなってしまい、気分がいいということは、恐ろしい病気に罹っていることだと思い込んでしまうようになる。こうやって自然と恐怖が生み出されていくのだ。その恐怖とは、「私、ウイルスをもっているかも?」という自分に対する恐怖と、「あの人たちは大丈夫そうだけれど、もしあの人たちがウイルスをもっていたらどうしよう」というほかの人たちに対する恐怖だ。こういった恐怖があれば、人々の行動を抑えこみ、COVID-19の感染の広がりを抑えるために立てられた措置を守らせるためには好都合だ。しかし問題になるのは、市民の従順さを確実なものにするために、「無症状患者」という怪物を使うやり方をとれば、それはそのまますべてを受け入れざるを得なくなってしまうということだ。というのも、この無症状の病気に対応していかなければならないからだ。

 無症状の病気を成り立たせる1番目の条件は、「誰がウイルスを持っているか」を決める方法がある、ということだ。定義上、無症状の人々というのは症状がないため、誰が病気なのかを決めるためには検査が必要になるということだ。検査が必要になるだけではなく、健康な人は誰でも知らない間にこの病気にむしばまれている可能性があるため、大量の検査が必要になってくるということだ。そして健康な人で、感じ方や見た目に何らかの変化がなくても病気になり得るということは、検査は終わることなく必要となる。さらに、病気かどうかはウイルスの有無だけで定義されてしまうため、陽性という検査結果(真の陽性も、擬陽性も含めて)は「症例者」とみなされる。そうなることで現在起こっている無症状の病気というものの存在が確実視されてしまう。そうやって、検査がさらなる検査を呼ぶ状況が生まれるのだ。

 薬を使わない対処法(都市封鎖措置など)も、無症状の病気との闘いに対する論理的な手続きと見なされうる。病気なのに症状がない人がいれば、そのような人々のために、日常生活で対策法を取らなければならなくなる。そうなれば、すべての人々が病気だという前提で対策措置を取る必要が生まれ、このことを念頭に置いて、社会全体に通用する対策法を採用せざるを得なくなる。つまり「逆隔離対策」をすることになるのだ。つまり、健康な人たちを隔離して、本当に病気であるほんの少しの人たちを守ろうというやり方だ。

 同様に、ワクチンパスポートも、無症状の患者たちへの対応策として実施される。というのも、医療措置を受けたという証明だけが、症状がないことの確かな証拠となり、懸念の種がないことになるからだ。しかし免疫がついたといっても、SARS-CoV-2になることを阻止することにはならない。免疫がついたということは、体内の免疫系がより速く、より効果的に感染を感知し、対抗することができ、その結果体内で症状が出ることを抑える可能性が生まれる、ということだけだ。言い換えれば、ワクチン接種を行っても、無症状COVID-19から守れず、精度の高い検査を行い、免疫がついた人の中から、無症状「症例」を検知することは引き続き行われるということだ。ワクチンパスポートの提唱者たちは、このことを分かっており、以下のような(正しい)主張を行っている。すなわち、免疫がついた人々がコロナウイルスに感染した場合、その人々が伝播するのはより少ない量のウイルスであるから、感染力は低くなるという主張だ。しかしそこから話は変わってしまって、ワクチンを接種しない人々や、健康で病気のことを気にしてない人々を、悪者扱いし続けている。その理由は、そんな人たちは無症状のワクチンキャリアになる可能性があるから、というのだ。実際のところ、健康な人というのは健康でしかないのだ。ワクチンキャリアであったとしても、普通の状況では他の人にうつすことは考えにくい。ワクチンを打っていようと、いまいと関係ないのだ。実のところをいうと、「COVID-19の無症状患者は感染を広める大きな原因になる」という考え方を支持するのであれば、「ワクチン証明書が必要になるのは、ワクチンを打っていない人を、ワクチンを打った人から守るためだ」という議論をしなければならない!

 最後に、変異種に関する疑問について全般的に考えていこう。すでに獲得した抗体を打ち砕く、より悪性で新しいコロナウイルスの変異株が、心配の種になっていることは明らかだ。このような状況では、パンデミックが始まった状態に時計を戻すことになってしまう。事実上、このウイルスは新しい病気だと言える。というのも、感染と疾病の間の区別があいまいになったこの状況では、目の付け所は、ウイルスゲノム(の配列)の有無であるので、すべての新変異種は、まるで新しい病気であるかのような扱いを受けるからだ。そのため、監視(つまり新変異種をどんどん見つけ出すこと)を続け、「症例者数の広がり」に対応せざるを得なくなってくる。その病気の重症度や、人々が元々持っている免疫はどうでもよくなるのだ。そうなるとまた、検査がさらなる検査を生む状況に追い込まれる。そのサイクルは、止めることを決めない限り、決して終わらない。

 これらのことが意味するのは、無症状のCOVID-19対策が、政府のコロナウイルス対策の中心となっているということだ。ここで無症状COVID-19につての定義(間違った定義かもしれないが)に戻ってみて、逆の言い方に変えてみよう。

 「COVID-19に罹った人のうち3分の2には症状が出ている」

 もちろん、この言い方は、「COVID-19を持つ人々の3分の3(つまり全員!)に症状が出る」という読み方をすべきなのだろうが、ここで私が言いたいのは、隠されているのに丸見えになっている事実は、「SARS-CoV-2ウイルスに感染した人のほとんどは病気になるが、程度の差はある」という事実だ。さらに分かっている事実は、症状が出ている人々が、感染の伝染の大きな原因になっているということだ。(証拠としては、再度ウィル氏の要約を参照)。つまり、COVID-19に対応する効果的な政策を作るのであれば、集中して力を注ぐべき対象は、病気の人たちだということだ。というのも、そうすることが、一番割に合った、効果の出るやり方だからだ。

 もう少し具体的に説明してみよう。まず第1点は、症状ある少数派の人々のための診断検査だけ用意すればいいことになるということだ。つまり無症状のCOVID-19患者に対応できるくらいの産業界を動員したような大規模な検査は必要なくなるということだ。

 次に、制限措置が病気の人々に対して集中して取られることになるが、これはずっとやりやすくなる。その理由は、病気の人を見つけるのは簡単だ。というのも、病気の人々は動作をみればすぐにわかるからだ。自分が病人であるような振る舞いを見せるし、そんな人たちに、他の人に病気を移さないように注意する必要もないだろう。(「あまり近くに来ないでください、私は気分が良くないんです」などというだろうから)。さらに病気の人たちはおそらく、スポーツジムや、パブや、仕事にも行きたくないだろうし、おばあちゃんに会いに行ったりしないだろう。そんな制限がかけられるのは、限られた時間ですむだろう。というのは、病気になっている間だけかけられる制限になるからだ。そうなれば何十億ポンドも節約できる。全く効果のない計画で経済を破壊し、すべての健康な人々を完全に隔離しなくてもよくなり、病気の人たちが回復するまで確実に支えてあげればいいだけで済むからだ。そうなれば余ったお金を医療システムに回し、入院の増加や、よりよい治療法の開発に力を注げる。健康な人々への検査や、対応をしなくてすむからだ。ワクチン接種証明書の必要性はどうでもよくなる。というのも健康な人は健康な人として扱われ、新しい変異種が問題になるのは、人々がその変異種により重症になる場合だけだ。基本的にCOVID-19を特別な病気として扱わなくてよくなるだろう。COVID-19が原因となる、COVID-19と無関係な病気にはない二次的な障害だけに着目すればよくなるからだ。さらに、COVID-19の対処法は、ほかの深刻になり得る感染症の対処法と同様の対処法ですむようになるだろう。そんなことは別に驚くべきことではない、というのも深刻な感染症の対策については、何世紀にもわたって積み重ねられた叡智に基づいた対策法が確立しているからだ。不幸にも、無症状の病気をでっち上げ、そこばかりに焦点があてられることによって、本当の病気に対する注意から目がそらされ、時間と、努力と、お金が無駄遣いされてきたのだ。

 「あなたは重病に罹っています」と宣告されることは、その人自身だけではなく、その人を取り巻く人々にとっても、非常に悲しいニュースになり得る。「十分な治療が準備できていますよ」と言われても、恐怖感を抱いたり、「もしこうなったら・・・」という悪い想像を頭の中に巡らせたりすることを止めることは不可能だろう。今日の気分とは関係なく、「あしたはどうなるか?」「明日はどんな体調だろうか?」という心配にいつもさいなまれる。普通、臨床医たちには患者を気遣う義務があり、時間をかけて診断法について話し合い、患者たちが自分が重病に罹ったという事実を受け入れる手助けをするものだ。しかしCOVID-19に関しては、人々は自分の診断結果を何のサポートもなく受け入れるしかない。さらに悪いことに、結果発送システムにより、その診断結果を完全に一人で受け取る場合もあるのだ。想像して欲しい。全く見知らぬ人がいきなり電話をかけてきて、「あなたはがんです」と言われたら・・。つまり、サポートや慰めを差し出すのではなく、診断を待つ人々が他の人から切り離されている状態(自主隔離)を要求しているのだ。病気なのに、ひとりぼっちだという状況だ。

 このような状況はすべて仕組まれたものだ。とくに、無症状COVID-19という概念を持ち込んだ人たちにとっては、さらにマスク着用や、ソーシャル・ディスタンスの保持や、都市封鎖措置にしがみつきたがっている人がいることも、別に驚くべきことではないのだ。最終的に待っているのは、皮肉なことだが、無症状COVID-19というのは、無症状というわけでは全くない可能性がでてくる。というのも、脆弱な人々にとっては、この無症状COVID-19の存在自体が、その人たちを病気にする原因になる可能性があるからだ。恐怖や、心配や、不安は、人々を病気にするからだ。


この記事の著者は、著者名を匿名にすることを望んでいるが、製薬会社で高い地位ある化学研究者をつとめている人物だ。

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