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イベルメクチン。COVIDを駆逐した医薬品。

 
<記事原文 寺島先生推薦>
The Drug that Cracked COVID
By Michael Capuzzo 、Mountain Home Magazine 2021年5月1日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2021年7月20日

 

 2020年12月18日の朝、ニュースキャスターが、ニューヨークのCOVID-19による悲惨な死者数を伝え、お天気キャスターがバッファロー市ではホワイトクリスマスになるだろうという予報を伝えていた。その時、ジュディ・スマントケビッチは家の清掃の仕事を終え、車で家に帰るところだった。もうすぐ来るクリスマス休暇にワクワクしながら。しかし、彼女の背中がひどく痛み始め、とんでもない疲労感に襲われた。「80歳という歳でも働き詰めの毎日ののせいかと思っていました」と彼女は後に語った。「まさかCOVIDにかかっていたなんて・・・」

 バッファロー市のすぐ東のニューヨーク州チークタワーガ町にある彼女の小さな家は、クリスマスの準備がしっかり整えられていた。数マイル離れたところに住んでいる娘のミッシェルは、1日に5回も母親の家に話をしに来ている。そのミッシェルがジュディの孫娘と共に、おばあちゃん家の前の芝生に、クリスマスツリーや、雪だるまを用意していた。まるで、1945年の映画「素晴らしき哉、人生」のワンシーンと見まがうまでにせっせと準備していた。息子のマイケルがフロリダから妻のハリーと共に帰省し、姉がクリスマスのご馳走を作るのを手伝った。例年は25日が家族で集まる日だったのだが、マイケルによれば、「コビドのせいで急にこの日になりました」とのこと。57歳のマイケルはもう30年近く、バッファローから離れたところに住んでおり、帰省を楽しみにしている。

 しかしその年に限っては、彼は心配でいっぱいだった。母親が1日に12時間も眠っている。食べることもできない。電話を持ち上げることも。「私は大丈夫だから。ちょっと疲れただけ」とだけ言い続けて。でも元気な時の母は、日が昇れば必ず起床するような人だった。シングルマザーとして、2人の子どもを育て上げ、メトロポリタン生命保険会社で所長として35年間勤め上げた後、今は週に5日間、午前中に女性の友人たちとともに家の清掃の仕事を続けていた。「忙しくしておかないと落ち着かないのよ」という理由で。12月22日、クリスマスの3日前に、ジュディはCOVID-19陽性と診断された。

 

 「私たちは疲れ切っていました」とマイケルは言った。家族で囲むクリスマスの夕食会は、取りやめになってしまった。ジュディは自宅で監禁状態のなかクリスマスを過ごした。そしてクリスマスの4日後、ジュディは救急車でミラード・フィルモア・サバーバン病院に搬送された。そして大晦日に、マイケルとミッシェルのもとに、病院から電話がかかり、母がICUに運ばれていることを知らされた。あっという間の出来事だった。「私たちは母と一緒に居られない」とマイケルは語った。「母の手を握り、母と同じ部屋で寝ることもできない」。マイケルはすべてを覚えておくためにメモを残すことにした。「“人工呼吸器をつけることに同意したよ”と語る、電話口から聞こえてくる母のかすれた声を聞いたときは、本当に心が痛んだ」と彼はメモに書き残していた。

 まるで昏睡状態にでも陥っているかのように、マイケルの母は元気がなく、返答もなかった。人工呼吸器が機械的に母親に変わって呼吸をしている状態だった。医師たちは、「自分たちができることはもうほとんどない」と語り、ジュディが生き残る可能性は風前の灯火だった。ジュディが受けた治療法は、世界保健機関(WHO)や米国国立衛生研究所(NIH)などの主要な公的医療機関が推奨しているCOVID-19に対する世界標準の治療法だった。その治療法とは、「支持療法」と呼ばれているものだった。ジュディは家にとどまるように言われた。それは医者が彼女に対してできることが何もなかったからだった。患者たちを医師などその他の人々から遠ざけることが最善の方法だったのだ。しかし2週目にジュディの呼吸に問題が起きたのだ。それは病気がいのちに関わる段階まで進んだという兆候であり、そうなれば病院に行っても、医師たちが支持治療を行うことしかできない。つまり、ジュディは自分のいのちを自分で救うしかなくなったのだ。「このウイルスに対して効果があると証明された抗ウイルス剤はない」。この記事は2020年3月17日にニューヨーク・タイムズ紙が出したものだ。その記事の見出しは、「何百人もの医師たちがコロナウイルスの治療法を求めて奮闘している」というものだった。この記事が出たのは、パンデミックが始まってたった7日後のことだった。その当時世界の死者数の合計は7138人だった。ニューヨーク・タイムズ紙によれば、「感染した人々に対して、医師がとれる最善の治療法は、支持治療だ。支持治療とは、必要に応じて、患者に十分な酸素を与え、高熱を抑え、人工呼吸器を使って肺に空気を送るという治療法だ。そうやって体内の免疫系が感染と戦うための時間を稼ぐのだ」。この記事が出版される頃には、世界の死者数の合計は330万人に上っていた。それでもまだ、科学者たちの格闘は続いている。2021年になっても、NIHや WHOはいまだに「解熱剤のタイレノールと水」を服用するよう推薦しているだけだ。COVID-19のすべての段階に有効だと承認された治療法はいまだにない。

 ワクチンの導入が始まってはいるが、それが「すべてに対する答え」にはなっていない、とNIHのフランシス・コリンズ局長は、最近60 Minutesという番組で語った。裕福な国々で、ワクチンを打ち破る恐れのある変異種が出回っているからだ。そしてその変異種というのは、世界人口79億人の中の大多数を占める貧しい人々の中から生み出されているのだ。さらにそれらの貧しい人々は、大手製薬会社が作ったワクチンを近い将来打つ予定はない。「ウオールストリートジャーナル」誌によれば、2021年の世界の死者数は、まもなく2020年の死者数を超えるとのことだ。さらに何百万もの人々が亡くなると考えられている。「この先も人々が病気になることは続くでしょう。そのような人々を治療する必要があるのです」とコリンズ局長は語っている。

 マイケルは医師や看護師たちに頻繁に電話をかけていたが、「悪いニュースしか聞き出すことはできませんでした。ママはまったく快方には向かっていませんでした。“長い入院になりそうです、体調はよくありません。心の準備をしておいてください”などと言われました」。医師や看護師たちの話では、できる治療法はすべて試したとのことで、他の多くの人々と同様に、ジュディが亡くなる可能性は非常に高かった。医師たちの話では、80歳のCOVID-19の患者が人工呼吸器につながれるということは、死刑宣告をうけたも同然だ、とのことだった。そうなってしまえば生き残れない確率が80%だ、と。深刻な病状がだいたい1か月続き、病状に変化がまったくない、あるいはほとんどない場合は、最後には何もできない医師や看護師に囲まれて、愛するものがzoomの画面から泣き叫ぶ別れの声が飛び交う中で、顔面蒼白になって、呼吸が止まり、死を迎えることになるのだ。

 しかし、ジュディがバッファロー市から北東に8マイル離れた小さな病院の病室で死の床で臥せっていた時、そこからほぼ600マイル南にあるバージニア州ノーフォーク市に63歳のポール・マリク医師がいた。彼は、東バージニア医科大学の素晴らしい教授であり、世界でも著名な臨床試験を行う教授だ。その彼はまだその時点では自身がCOVID-19を駆逐する「魔法の薬」でジュディのいのちを救うことになる作業に取りかかっていたとはつゆとも知らなかった。その薬を発見しただけでは意味がなかった。その薬が、手遅れになる前にジュディの主治医のもとに届かなければ意味がなかった。ジュディだけではなく、その薬を必要としている何千もの患者に届けなければならなかったのだ。しかしそのことは1925年に、カート・ウエルチ博士が、675マイル離れたアラスカのノーム地方の患者たちに、氷と雪をかき分けて、ジフテリアの流行を食い止める薬を犬橇に乗せて届けた時と匹敵するくらい困難なことだったのだ。しかしその事件と比べても今回の「善意のための大レース」には成功の可能性がほとんどなかった。その理由は、障害物が大自然ではなくて、人間たちの精神と心だったからだ。

 マリク医師は逆境に打ち勝つことには慣れっこだった。身長は180cmを超え、体重は約100Kg、胸板は厚く、クマのような風貌をしている人物で、南部で30年過ごしたせいで、ちゃきちゃきの南部なまりをしている。そのマリク医師は、救命緊急治療に関する出版物の多さでは医学史上2番目を誇る医師だ。査読済みの論文や著書を500以上出しており、マリク医師の論文からの引用件数は約4万3千件あり、研究者として“H”レベルにランク付けされている。これはノーベル賞受賞者を凌ぐランクだ。マリク医師は、「マリク・カクテル(訳注:カクテルとは複数の薬を併用する治療法のこと)」の生みの親として、世界中で名が知られている。この治療法は安価で、安全で、包括的で、FDAに承認されている治療法であり、世界の敗血症を20~50%減少させた治療法だ。チューリッヒでも、ジンバブエでも、シカゴでも、成都でも、世界のどこの土地の病院に入院していても、病院がそのカクテルの説明を聞けばすぐに、敗血症の患者はほとんどゼロになる。マリク医師は、自身が「HAT治療法(ヒドロコルチゾン、アスコルビン酸[静脈内のビタミンCのこと]、チアミンの頭文字を取った)」と呼んでいる論文を2016年に発表し、この分野において最も厳しい査読審査が行われる科学誌に掲載されて以来、マリク医師は、世界中から高い評価を得ている。ネットでは、ジェームス・ポンドの決めぜりふの「カクテルはステア(かき回して作るやり方)じゃなく、シェイク(シェイカーで振って作るやり方)で」ということばと関連づけられて、この「マリク・カクテル」のことは話題になった。また世界中の集中治療室で、マリク医師は、敗血症の治療法を改善させた歴史的な人物とみなされている。敗血症は、ランセット誌によれば、がんや心臓関連の病気を押しのけて、昨年世界の人々の死因の一番になった病気だ。マリク医師は一風変わった天才として、また例を見ないほど優しい心をもった医師として知られている。(彼と同じく、医学論文の年報誌に最も多く論文を出している人は、患者の診察を行っていないが、マリク医師は診察の傍ら論文も出しているくらい優しい人物だ)。そんなマリク医師は、COVID-19が問題になって以来ずっと効果的な治療法を模索し続けてきた。

  ジュディの主治医が治療をためらってぐずぐずしていたとき、マリク医師は、セントラ・ノートフォーク総合病院で、昼も夜も関係なしに動き回っていた。その総合病院は病床を563台有する、東バージニア医科大学の付属病院だ。そこでマリク医師は、呼吸器系と救命緊急治療部の長をつとめ、深刻な病状にあるCOVID-19患者たちの治療に当たっていた。マリク医師は、180万を超える人口を持つハンプトンロード地方の人々から治療の依頼を受けていた。

 パンデミックのせいでマリク医師は、夜までずっとZoomでの医学の授業を重ねることになっていた。そして、COVID-19治療に当たっている世界中の医師や病院に東バージニア大学病院のCOVID-19対策治療法を毎日オンラインで世界中に伝え、「不思議な薬」に関する文献を探していた。その「不思議な薬」こそ、ジュディ・スマントケビッチの命を救い、パンデミックを終わらせる薬なのだ。

 こんなことができるなどとは多くの人が考えてはいなかった。しかし、まるでマイケル・クライトンがSFホラー小説で描いた悪病に襲われた終末世界のようなCOVID-19のパンデミックの悪夢に世界が覆われている中で、何百万もの人々が亡くなり、医師たちはなす術もなく、ただ優秀な薬学者たちが競ってワクチン開発に取り組んでいるのだ。そんな中、最終段階にある世界を救うために、ポール・マリク医師は別の映像を頭の中に描いていた。マリク医師が仰天し、愕然としたのは、全米や国外すべての公的医療機関が、史上最もよく訓練されて、最も広い知識を身につけた医師たちに、巨大製薬産業の研究者たちに跪き、後塵を拝すよう勧めていることだった。100年に一度規模のパンデミックが世界を襲っているというのに、だ。 「医師たちが“何もできない”と言ってしまうことは、ただの治療的ニヒリズム(therapeutic nihilism:何も治療しないことが患者にとって最善であるときめつけてしまうこと)です」とマリク医師は語った。「支持治療なんて、治療でも何でもありません」。マリクが行ったのは、4名の親友を招集したことだった。その4名も、偶然にも世界の救命緊急治療のトップにいる医師たちだった。マリク医師はその4名の医師たちの意欲をかき立て、自分が行っていた専門家会議に参加してもらった。その専門家会議では、COVID-19患者の治療の傍ら、持続的に医学文献の研究を行い、治療手順を開発していた。その手順とは、安価なジェネリック薬を使った治療法であり、世界中の無数の黒人や、有色人種や、貧しい人々が必要とする治療法だった。マリク医師は当初から、黒人や、有色人種や、貧しい人々に、治療法やワクチンがなければ大変なことになることを分かっていた。

 

 これらの5名の医師たちが世界を救おうと立ち上がったのだ。そして他のほとんどの医師たちと比べて、この5人が世界を救う可能性はずっとあった。というのも、呼吸に関する救命緊急治療の専門医たちというのは、病院が危機的状況に陥ったとき、病院全体において主導的な役割を果たすことがよくあるからだ。「肺は体内の器官の中で、緊急治療室で最もよく機能停止する器官であり、多くの疾病の原因となる器官です」。こう語ったのは、マリク医師の弟子のピエール・コリー医師だ。さらにコリー医師は「呼吸器系の救命緊急治療に関わる医師たちは、すべての病気に関して、もっとも腕が立ち、知識も豊富で、経験も豊かで、ほかのどの分野の医師たちも太刀打ちできない深い能力をもっています」と語っている。緊急治療室というのは、世界中からの新型の呼吸器系の感染症に何度もぶつかってきたところだ。マリク医師が招集したのは、集中治療専門医たちのチームであり、チームのメンバーは、あわせて2000件近い査読済みの論文や著書を出している。さらに彼らは、緊急治療室で培われてきた、複数の器官にわたる損傷や、肺関係の重い症状の治療に取り組んできた100年を超える臨床実験の成果を基盤に持っている。生きた人間からコロナウイルスを取り出せる人々がいるとしたら、それはこの5人だろう。

 マリク医師が声をかけたのは、ヒューストン在住で、マリク医師が最も信頼をおいている薬学の研究仲間で、教授でもあり医師でもあるヨセフ・バロン医師だった。バロン医師は、メキシコ系アメリカ人で両国の大学で仕事をしていた。具体的には、テキサス健康科学センター大学での勤務や、クリオヘルメット(訳注:頭部を冷やす装置)などの開発研究に携わっていた。そのクリオヘルメットは、自身が脳卒中に襲われた際に、自分の命を救ったこともあった装置だ。その後、敗血症治療に取り組んできた戦友であったフランコ・ウンベルト・メドゥリ博士にも一緒に働こうと声をかけた。メドゥリ博士は、イタリア人であり、メンフィスのテネシー健康科学センター大学の教授であり、非侵襲的治療(訳注:挿管、気管切開などの侵襲的な気道確保を行わずに、人工換気を行う療法)の生みの親であり、急性呼吸窮迫症候群やCOVID-19のステロイドを使った治療における、世界的な権威である。彼が訪れたのは、長年世話になってきた研究仲間であり、元彼の研修医であったホセ・イグレシアス医師のもとだった。イグレシアス医師は、キューバ出身で、論文も多く執筆している医師であり、ニュージャージー州のシートン・ホール大学ハッケンサック・メリディアン医科大学の客員教授をつとめている。さらに彼はニュージャージー州最大の透析センターの一つでセンター長をつとめている。5人の中で最年少の50歳であるピエール・コリー医師は、マリク医師と同様に、大柄で、情熱的な医師でもあり科学者でもある人物で、マリク医師の弟子でもある。コリー医師は、多数の論文を発表しており、ウイスコンシン大学マディソン校の元客員教授で、救命緊急サービス部長もつとめていた。さらに大学病院の外傷および救命サポートセンター長もつとめている。このセンターは世界でも有数の医療研究センターの一つである。突破口を開くような研究や、臨床によってどうやって命が救われたかについて少しでも知識のある人なら、マリク医師、メドゥリ医師、バロン医師、イグレシアス医師、コリー医師の5人(うち4名は、南アフリカと、イタリアと、メキシコと、キューバからの移民で、一人は陽気なニューヨーカー)がCOVID-19のバンでミックの臨床研究にもっともふさわしい人々だということが分かるだろう。

 5人が最初に大きな突破口を開いたのは、2020年3月のことだった。当時はパンデミックが始まってまだ3週目で、米国内の死者数は3800人に過ぎなかった。その治療法は、「COVID-19には大きな弱点が一つある」という考え方に基づいていた。すなわち、「コロナウイルス自体で死ぬ人はいない」という弱点だ。そのひどい状況に関して、マリク医師はこう考えている。「人間はなぜこんなことが起こるのかが分かるほど賢くはありません」と。宿主を強力に苦しめ、病気にする何兆もの数のコロナウイルスも、人間を殺すことはないのだ。しかし病気になって2週目に、すべてのコロナウイルスが死滅してから、まるでトロイの木馬から自爆弾が吹き出すかのように、体中が「巨大なウイルスの墓場」であふれ、それが友軍であるかのような高度免疫反応を引き起こすのだ。そうなると、医師たちがこれまで目にしたことのないような激しい炎症反応と血栓の発生が複数の器官にまたがって起こる。COVID-19で亡くなった死体は、複雑で恐ろしい姿をしている。しかし、COVIDの弱点は簡単だ。「呼吸器系の救命緊急治療を行ってきた医師として、私たちはコルチコステロイドや抗凝固剤を使った炎症や血栓の治療法を理解しています」とマリク医師は語った。「そんなものは医学の初級知識ですよ」

 

 パンデミックが始まって最初から、マリク医師やバロン医師が率いていた病院はCOVID-19を撃退してきた。二人の業績は素晴らしく、その病院における生存率は当時非常に高かった。その頃は、米国や欧州の患者たちの致死率は40~80%だった。二人の成功を支えたのは、今は有名となったCOVID-19の入院患者に対する「MATH+」という治療法だった。

 「MATH」とは、(1)メチルプレドニゾロン、(2)アスコルビン酸(ビタミンCのこと)、(3)チアミン(ビタミンB1のこと)(4)抗凝結剤のヘパリンという、安全で、安価で、FDA承認の4つのジェネリック薬の合成剤である。この療法は、COVID-19による死者をなくすための初めての包括的な療法であり、攻撃性の強いコルチコステロイドと、抗凝固剤を使ったものだ。コルチコステロイドも、抗凝固剤も新しい治療法であったが、国内外の医療業者からはすべて使うことが反対されていた治療法であった。しかしその後の研究で、この治療法は世界の病院で取り入れられる標準的な治療法となった。さらにコリー医師やマリク医師たちは、COVID-19に対する最初の包括的な予防法についての論文を発表した(最終的にこの治療法は、I-MASK法と名付けられた)。 この治療法の中心となっていた医薬品が、イベルメクチンだったのだ。このイベルメクチンは、トランプ大統領がウォルター・リード病院で使った医薬品だったが、メディアはそのことは報じなかった。しかしイベルメクチンが実は大統領の命を救うことになっていたのかもしれない。トランプ自身は、巨大製薬産業の薬を売り込もうとしていたのだが。

 この医師たちは自分たちの突破口的な治療法をウェブ上の非営利の研究サイトでリアルタイムに公表していた。そのサイト名は、COVID-19緊急治療最前線の医師の会(www.flccc.net)であり、世界中のどんな医師でも新しい治療法を見つけることができ、すぐに取り入れることができていた。マリク医師、コリー医師、バロン医師、メドゥリ医師、イグレシアス医師の5名は、世界中の緊急救命医たちにとって、パンデミック時の英雄となった。緊急救命医たちは、5名の治療法を使って、何千もの人の命を救った。また、米国中の多くの病院の開業医たちにとっても5名は英雄だった。一例を挙げれば、具体的にはニュージャージー州トレントン市の聖フランシス・メディカル・センターだ。そのセンターのエリック・オスグッド医師がMATH+の治療法を自身のフェースブックに投稿し、その投稿を何千もの緊急治療室の医師たちが見たのだ。投稿内容は、その治療法によってオスグッド医師が自身の病院の患者の死を食い止め、その話をオスグッド医師は国中の同業者に宣伝した、という内容だった。マリク医師たちは、1日に500通を超えるメールを受け取った。それはCOVID-19を撃退するための助けをもとめた医師や患者たちからのものだった。マリク医師たちは、すべてのメールに返事を書き、患者や家族たちを安心させ、医師たちに助言を行い、命を救ってきた。以下はそんなメールの一例だ

 親愛なるマリク医師。私ははるかインドのビハール州ムザッファルプル市のものです。この地域の人々は裕福ではなく、高価な治療法は受けられません。とても安いお金で何百もの人々のいのちを救おうと、私はみなさんのMATH+という治療法を全面的に採用しました。政府から与えられた施設は限られたものなので、私が患者のためになんとか用意できたのは、自家製の酸素製機を使ってなんとか酸素飽和量72%を維持できる部屋と、うつぶせさせることと、そしてMATH+という治療法だけでした。皆さんには感謝の言葉もありません。みなさんが考えられた治療法は、ノーベル賞ものです。ほんとうに言葉にはできないくらい感謝しています。ありがとうございました。 ビモハン・クマル医師
(原文ママ)

 世界中の多くの著名な医師や科学者たちは、マリク医師、コリー医師、メドゥリ医師、バロン医師、イグレシアス医師の5名の活躍はノーベル医学賞に値すると考えている。ニューヨークシティのマジソン通りにあるバランス・ヘルス・センター病院のキース・バーコウィッツ医師や、ロバート・アトキンス元医長や、カリフォルニア州マリン郡のリカバリー・ウィズアウト・ウォール病院創設者のハワード・コーンフィルド医師が、マリク医師のことを見いだしたのは、自身のCOVID-19患者の治療法の文献を探しているときで、彼らがマリク医師に非営利団体であるFLCCCを立ち上げ、世界に治療のことを伝え、人類を救うよう勧めたのだ。

 シンシナティ市在住のエミー賞受賞記者のジョイス・カルメン記者と、元CBSニュースの特派員だったニューヨーク在住のベッツィ・アシュトン記者は5名の医師たちの活動に迫り、その話を伝えようと精力的に動き始めた。彼ら2名は、テレビのニュース関係者たちや、科学者たちや、公共医療の専門家たちに当たった。よく知られている人々にも、あまり知られていない何百もの人々にもだ。具体的には、ピューリッツァー賞を取った何名かの科学記者たち、受賞はしていないがニュース記事を書く5000人の科学記者たち、CNNやNBCやアトランティック・マガジン誌の科学記事担当者たち。すべての州知事、すべての国会議員、トランプ大統領、アンソニー・ファウチ博士、そして大統領選後はバイデン。しかしどこからも返事は返ってこなかった。

 マリク医師は、ほとんどすべての患者の命を救える治療法を使って実際に患者の命を救った医師たちが演台に上がって、世界に向けて数分間その知識を披露するのはいい考えかもしれないと考えた。それを、トランプやファウチやデボラ・バークス(訳注:米国の官僚で医師でもある女性)が、COVID19の感染者数の移り変わりについて語ったり、何百万もの死者が出なくて済むように、都市封鎖措置に従うようべらべら話した後で行えばいい、というのだ。マリク医師はこう語った。「人々は無駄に命を落としています。私たちはコロナウイルス撃退の暗号を解読したのです」。しかしそのことに耳を傾けようとしている人は誰もいないようだった。

 コリー医師は、2020年6月に上院で証言さえしている。それはまだ、米国のCOVID対策委員会がCOVID-19の治療法を追求する前のことだったのだ。コリー医師は、そのステロイドが、人々のいのちを救う「決定的な」薬であると訴えたのだが、返ってきたのは無言と冷笑だけだった。その6週間後、オックスフォード大学が無作為化評価(訳注:重篤なCOVID-19感染で入院した英国の人々に対して行われた可能な治療法の大規模な登録臨床試験のこと)が発表され、その結果FLCCCの医師たちが正しかったことが証明され、副腎皮質ホルモンを使った治療法が世界標準として受け入れられ、パンデミックの方向性を変えるものとして期待されることになった。その後、何百万人もの死者が出たが、ステロイドを使った治療法は、今でもCOVID-19の治療において救命効果があることが「証明された唯一の治療法」であると、コリー医師は語っており、「この治療法のみが、重症患者の症状を和らげることができる」とも語っている。

 病状を重症化したり、病床の逼迫をおさえることができる治療法は一つも承認されていない。いっぽう患者たちが死の危険に直面している状況は変わっていない。巨大製薬産業が製造したワクチンを使わないCOVID-19の治療法は、致死率を下げるという観点から見ればすべて大変な失敗に終わっている、とコリー医師は話している。その中には、レムデシビルという薬品を使った治療法や、モノクローナル抗体(訳注:単一の抗体産生細胞をクローニングして作られた抗体のこと)を使った治療法もある。しかしCOVID-19に対して太鼓判が押せる治療法はいまだ見つかっていない。2020年11月11日に、ファウチ博士は科学雑誌のJAMA(米国医学協会誌)にある論文を共著で発表した。題名は「COVID-19の初期治療法が本当に求められている」。その論文中でファウチは初期治療法について、「病状の進行や長期にわたって複雑化することを妨げるために、喫緊の課題である」と記している。

 その論文が発表された1ヶ月前に、マリク医師は、ファウチ博士が求めていたまさにそのものを発見していた。その発見にマリク医師は驚愕した。.

 マリク医師は、「最新の文献」に常々目を通し続けていたのだが、その中である驚くべき「数値」が目にとまったのだ。10月のことで、ラテンアメリカの論文からだった。その薬品の名はイベルメクチン。安全で、安価で、FDA承認薬で、抗寄生虫薬品だった。その薬が抗ウイルス、抗炎症反応においてすぐれた効果を示していたのだ。その薬は既存薬再開発の対象となっている薬品だった。このイベルメクチンこそ、科学の中で最もCOVID-19撃退力をもつ薬品なのだ。

 マリク医師は、以前からイベルメクチンのことは気になっていが、自分の治療法には採用してこなかった。マリク医師は、その薬はWHOが必須医薬品としてリストアップしているものであることを知っており、医学文献に「魔法の薬」としてよく登場する薬であることも知っていた。この薬を発見した日本の微生物学者大村智氏は2015年にノーベル賞を受賞している。イベルメクチンは、歴史上「もっとも恐ろしく、ひどい病気」として知られていた二つの病気をほぼ絶滅させた。それは河川盲目症と象皮病だ。これらの病気はアフリカ諸国の何百万もの人々を苦しめてきた病気であり、イベルメクチンの発見は医学史上最も素晴らしい業績の一つだといえる。さらにこの薬は、幼児からお年寄りまでのどの年代においても効果的な、疥癬やシラミに対する標準的な治療薬としても知られている。動物用としても試用され、何百万もの飼い犬や飼い猫、家畜、牛を、虫媒介の病気や寄生虫病から守る働きもある。フランスでは処方箋なしで買える薬だ。イベルメクチンは解熱剤のタイレノールよりも安全で、「人類史上もっとも安全な薬の一つ」だとマリク医師も言っている。「40年間で37億利用された薬であり、何十億人もの人のための安価な薬であり、しかも副反応がでることはきわめてまれです」

 以前「抗ウイルス研究」誌に掲載されたオーストラリアの論文によれば、イベルメクチンはデング熱や、黄熱病や、ジカ熱ウイルスや、ウエスト・ナイル・ウイルスや、インフルエンザや、鳥インフルエンザや、実験上のHIVA/エイズにも効果があり、実験上のコロナウイルスを撲滅し、「48時間以内にすべてのウイルス物質」を基本的に払拭する力がある」とのことだ。しかし人間に対しては、さらなる臨床研究が必要とされていた。

 しかし10月までに、マリク医師の心配には答えがでた。イベルメクチンの研究は、大学でよく設定された実験で行われ、寄生虫対策として使われる通常の投与で、COVID-19に対しても驚くべき効果があることが分かった。西側諸国の巨大製薬産業が採用しているのは、総じて変数を少し、しかも終わることなく変えながら行う「ワンパターン」なランダム化比較実験(訳注:研究の対象となる人を、複数のグループにランダムに分ける研究の手法)なのだが、イベルメクチンの臨床研究は、世界中の何百人もの科学者たちと、何千万もの患者たちが織りなすモザイク画のように行われた。そしてどこでも同じ、COVID-19のどの段階の病状においても驚くべき効果があることが分かる結果が出ている。投与量や、対象者の年齢や、病気の重症度は関係なく、だ。マリク医師はこう語っている。「ペニシリンは、効果が出る際にある程度傾向がありました。しかし、本当にこの薬は効果的なのです。イベルメクチンに効果があることは明らかです」

  マリク医師は驚愕した。以下はマリク医師の発言だ。「“COVID-19の治療薬として完璧な薬とはどんな薬か”と問われたら何と答えますか? たぶん“安全で、安価で、すでに普及していて、抗ウイルスの働きがあり、抗炎症反応の特質を持っている薬”と答えるでしょう。すると”そんな馬鹿な。そんないいところばっかりの薬なんてあり得ないさ。無理だよ“といわれるでしょう。しかしそんな薬があるのです。それがイベルメクチンです」

  「インドで一錠10米セント、米国でもマクドナルドのビッグマックが買える値段で売られている薬が世界で分配されたらどうなるでしょう?」とマリク医師は聞いた。「イベルメクチンは無数の命を救い、変異種も駆逐し、巨大製薬産業が押し売りしている予防接種もいらなくなり、世界中からパンデミックがなくなるでしょう」

 パンデミックが始まってから今までずっと、効果的で、救命効果があると承認された治療法は出てこなかった。この間医師たちは、コロナウイルスの流行をおさえ、とめるための治療法をいくつか採用してきてはいたのだが。しかも、病気のどの段階でも効果のあるものはでてこなかったのだ。例外は一つだけ。コルチコステロイドだけだった。それは、マリク医師と提携していた企業が見つけた薬だった。

 今医師たちは別の治療法を発見したのだ。もっと効果があり、世界を救う可能性のある治療法を。

 マリク医師は、「今度こそ、きっと世界は耳を傾けてくれる」と考えていた。

 ミラード・フィルモア病院で横たわっていたジュディの主治医は、イベルメクチンを常備していなかった。常備していたのは、レムデシビルであり、それをジュディに投与していた。世界有数の製薬会社であるギリアド・サイエンシズ社製造のその薬は、1錠3000ドルだ。しかしその薬が、COVID-19入院患者に対する抗ウイルス剤としてNIH(米国国立衛生研究所)のCOVID-19治療対策委員会が承認している唯一の薬だった。そしてその結果多くの病院でこのレムデシビルがCOVID-19治療の標準的な治療薬になっている。ただし多くの医師たちは、この薬に効果はないと語っており、WHOもこの薬を使用しないことを推奨している。レムデシビルがCOVID-19患者の致死率を下げる効果がないことは立証されている。(偶然にも、NIHのCOVID-19治療指針委員会の中の7名の委員が資産公開によりギリアド社から研究資金の支援や、顧問料を得ていることを認めている。さらに資本金60億ドルのギリアド社から、顧問委員会の椅子を与えられていることも分かっている)。 ワシントン・ポストの報道の通り、「レムデシビルはコロナには効かないかもしれないが、ギリアド社の何億ドルもの利益につながる」のだ。

 レムデシビルは、母の病状に「全く効果がありませんでした」とマイケル・スマントケビッチは語った。しかしマイケルは、何も手の打ちようがないという現実を受け入れなかった。「僕はしつこくて、頑固で、思ったことは黙っておれない性格なんです」とマイケルは語った。 病院の中に入って母親がに会い、慰めることが出来ないことに怒ったマイケルと、ミッシェルと、2人の家族と、友人たち、総勢8名は、大晦日に病院の外に立ち、母親の病室の下にあるレンガの壁に腕をつけ、母親の回復を祈って過ごした。彼らは腕を組み合って、歌い、暗闇の中、母親の名を階上の四角い窓に向かって叫んだ。 「私たちはそこにいる必要があると感じていました。そしてそこで母に対して祈り、医師たちに対しても祈りました」とマイケルは語った。「妻が言ったのは人間というのは愛のために生きている、ってことでした。その気持ちはきっと伝わるのです」

 元旦になって、カレンダーは新しくなったが、ジュディの病状は変わらなかった。元旦の朝、マイケルは一人病院の駐車場に向かい、冷たい灰色の空から母親の病室の窓に向かって叫んだ。「みんなママのためにここにいるよ!!」「まだ逝っちゃダメだ。ここでみんな闘ってるんだから!!ママが退院するまでずっとこの街で待ってるから」

 その時点で、スマントケビッチ一家の皆は奇跡を待つしかないことが分かっていた。それでマイケルは、もっと広く世界に向けて呼びかけることにしたのだ。国中の「母が助かることを共に祈ってくれていた」彼の50人ほどの同志に呼びかけたのだ。その人たちからの祈りと思いが、ニューヨークのウィリアムズビルにある小さな病院の病室に集まってきたのだ。

 元旦の午前11時35分、2020年という酷い一年が遂に終わりを迎えた時、マイケルのもとに宇宙が答えを届けたのだ。それはマイケルの義母のジャンからのモーニングコールだった。その時、ジュディの命のために祈っていた一人であったアトランタ在住のマイケルの義母ジャンが、電話を手にしたのだった。マイケルはこう語っている。「人生に神が降りてくるってこういことなんだなと思いました。電話で義母が伝えてくれたのは、この動画と、“イベルメクチン“と、“COVID-19“ということばでした」

 ジャンはリンク先をクリックした。そこに映っていたのは、大柄で、強烈な内科医で、身長185センチ、ラインマン社のワイド版の靴をはき、禿頭に角縁メガネをかけた人物だった。その人が、アリゾナ州フェニックスの、KSAZ-TVというテレビ局の「フォックス10ニュースナウ」という番組でインタビューを受けていた。その人物こそピエール、コリーだったのだ。コリーは、FLCCCの代表及びの医療担当長をつとめていた。そのケリー医師がその朝の番組で、ワシントンの「米国上院国土安全保障常設小委員会」に対して或る証言を行っていたのだ。その証言とは、自身と研究仲間が世界的流行を迅速に終わらせ、世界を通常な形に戻すことができるであろう薬品を発見したということについてだった。

 コリー医師は、COVID患者の治療にあたってきた人物だ。コリー医師は、流行が激しさを増している間に、COVID-19で押しつぶされそうな病院を訪問した。そこでは、患者たちが生命を失い、病院はてんやわんやになっていた。そんな病院に赴いて、コリー医師は死を止め、緊急治療室の秩序を取り戻そうとした。パンデミックに襲われた時、コリー医師はマジソン州の大学病院がこれから先訪れるであろう患者の急増への備えの手助けを行った。 その後コリー医師は東に向かい、ニューヨーク・シティの混乱の救助に入った。 その時ニューヨーク・シティの致死率は、中世のペストの致死率を凌駕していた。そのニューヨーク・シティで、コリー医師はマウント・シナイ・ベス・イスラエル医療センターのCOVID治療の中心となっていた緊急治療室の室長としての役職を前任者から引き継いだ。

 「私は肺の専門医であり、緊急治療室の医師です。私の生まれ育った市が百年に一度起こるか起こらないかの最悪のパンデミックに襲われています。その病気は肺の病気です。私の全ての友人たちと、私を育てくれた緊急治療室長も、私が育てた緊急治療室長もいます。そんな人々が自分を見失うくらい憔悴しています。人々が死んでいるのです。そんな時に私が黙って見ているだけなんて、冗談ではありません。私は命を救うためにニューヨークに赴いたのです」

 コリー医師の両親はいずれもニューヨーク在住の知識人だった。ひとりはホロコーストを生き抜いたユダヤ人の放射能技師で、もうひとりはフランス人の言語学博士だった。 コリー医師は、ニューヨーク出身のリベラルな考え方を持つ、肺が専門の緊急治療専門医で、受賞体験もある著名な教授であり、研究者だ。さらにコリー医師は、大柄で、賑やかで、喋り方はぶっきらぼうで、理想の高い内科医であり、 コリー医師の講演は、立て板に水を流すような調子で話すことで有名だ。ただし時に彼の話は感情が昂って止まってしまうのだが。そしてその後に、科学的データの話が堰を切ったように繰り出されるのだ。その標的は、腐敗しきった医療機関に向けられている。連中は人々の苦しみに背を向け続けている。「私はニューヨーカーです。だからこんな話し方になるのです」とコリー医師は語った。

 9分間の情熱溢れる証言の中で、コリー医師が上院とNIHに懇願したのは、コリー医師が書いた科学論文に目を通して欲しい、ということだった。その論文は、後に「米国治療学」誌上で発表されたもので、その内容は、イベルメクチンが、COVID-19のどの段階の病状も止めることができたという「山のようなデータ」を示したものだった。その論文の査読に当たった人々の中には、3人の高度な経歴を持つ科学者も含まれており、うち2人は米国食品医薬品局に所属していた。彼らはコリー医師の以下の結論 を支持していた。その結論とは、「イベルメクチンは世界中で組織的に採用されるべき薬である。COVID-19の予防薬品としても、治療薬としても有効である」というものであった。

 12月8日の火曜日、そのニュースが世界を暗くした。CNNの番組で、ファウチ医師が米国民に依頼したのは、クリスマスやハヌカー(訳注:ユダヤ教の祭典)で集まらないようにすることだった。それは感謝祭の際に見られたような、「感染の拡大に次ぐ拡大」を防ぐため、とのことだった。死者数の総計は28万1619人で、新規感染者数や死者数は「驚くべき頂点」に達していて、その速度はかってないほどに上がっていることをABCのニュースは伝えていた。以下はファウチの発言だ。「パンデミックの終わりは見えています。ワクチンがパンデミックを終わらせてくれて、私たちを通常に近い生活、あるいは可能な限り通常の生活も戻してくれるでしょう。でも今は、今すべきことを果たしていかなければならないのです」

 その時、大柄な内科医が発した明るくて自信に溢れた声が、ミッドウェストから聞こえてきたのだ。その声の中身は、科学がついに学童たちを学校に、労働者たちを職場に戻せる方法を見つけ出した、というものだった。家族がクリスマスツリーに星の飾りを、ユダヤ教の燭台にキャンドルを取り付けられるようになるという新しい希望が生まれたのだ。

 「私たちにはこの危機を乗り越える解決策があるんです」とコリー医師は言った。「奇跡のような効力を持つことが証明された医薬品があるんです」と。「私は奇跡という言葉を軽々しくは使いません。その言葉で感情を煽るつもりもありません。ここ3ヶ月間の山のようなデータに基づいた科学的に推薦できる医薬品なのです。そのデータは、世界中の多くの医療センターや国々から出されています。それがイベルメクチンの奇跡のような効力を示しているのてす。イベルメクチンは、このウイルスの伝播を基本的に防ぎます。服用すれば、病気にかからない薬品なのです」

 「科学的な証拠は驚くべきものでした」とコリー医師は語った。26件の論文のうち16件がランダム化比較試験を受けており、統計学的に高い有意を示し、効果があることは驚くべきほど疑いのないものであり、安定した効果が示され、再現性も高く、COVID-19に罹った患者たちは、イベルメクチンを服用すれば、入院するよりも自宅にいる方が急速に回復が見込まれることが示されていた。病院へは行っていなかった。 COVID-19になった人と同じ家族がイベルメクチンを服用すれば、感染しなかった。比較的軽症で病室にいた人々が服用すれば、緊急治療室に行かなくてすんだ。というのも直ぐに回復して自宅に戻れたからだ。病院が患者で飽和状態になることもなかった。この薬は、お年寄りの重症患者たちの命も救った。服用していない人々は亡くなってしまうのが常だったのだが。予防に関する6件の論文によれば、イベルメクチンはCOVID-19に罹患する割合を92.5%減少させる、とのことだった。この数値は多くのワクチンの効果を凌ぐものだ。ブエノスアイレス大学医学部教授のヘクター・カルバロ博士は、3つの医療センターにつとめる788名の医師などの医療従事者たちに対して、週単位でイベルメクチンを予防薬として服用させた。そして服用しない407名の医師などの医療従事者の群も用意していた。すると服用しなかった群では236人、つまり58%が、COVID-19に罹患した。イベルメクチンを服用した788名のうち、COVID-19に感染した人は誰も報告されなかった。

 コリー医師は、高度な知識を持つデータ分析学者であるボストン在住のジュアン・チャーミーという科学者と共に研究をしていた。チャーミー氏が発見したのは、イベルメクチンは世界中の無数の地域で、 感染者数と致死率を劇的に減少させたという事実だった。2億3200万の人口を持つウッタル・プラデーシュ州(もし国だとしたら世界第5位の人口を持つ国になる)という大きな州で、昨年秋にイベルメクチンの大量分配が2億人に対して行われ、その結果冬には、同州の死者数は極わずかになった。インドではいま厳しい危機的状況にあるが、近隣の州とは違い、この州はCOVID-19に苦しんではいない。 ペルーでは、8つの州の何万もの地方在住者たちが、動物用のイベルメクチンを服用した。その中には馬用の寄生虫対策薬品も含まれていた。 その分配は大規模に各戸を回るという人道主義的な手法で行われた。というのも、首都リマの医師たちや保健行政員たちは、「田舎者」に人間の薬を処方することを拒んでいたからだ。しかしその田舎の8つの州で、奨励者数と死者数はパンデミック以前の水準にまで激減し、イベルメクチンの純正品により障害が出たという報告はなかった。一方リマでは奨励者数も、死者数も上昇していた。リマでは医薬品を司る象牙の塔の連中により阻止され、イベルメクチンは分配されなかった。

 さらに、イベルメクチンの利点を訴えている人々がいる。例えば、リバプール大学の著名な薬理学者であり、医学の独立研究者であり、世界保健機関や、医療組織であるユニットエイドの重役を務め、COVID-19の治療法の可能性を研究しているアンドリュー・ヒル医師だ。ヒル医師が率いている23カ国の研究者で構成されている研究チームの報告によれば、COVID-19の治療法を9ヶ月間調査してきたが、医薬品のレムデシベルのようなうまくいかない薬品しか見つからなかった、とのことだ。ヒル医師は、「まがい物をいくつもつかまされた」が、その中でイベルメクチンだけが、COVID-19の治療薬として効果があり、イベルメクチンの安全性と効用は驚くべきもので、「素晴らしい効果で」、「斬新だった」と述べている。WHOの研究者であるヒル医師の結論によれば、「イベルメクチンはCOVID-19の致死率を81%軽減する」ということである。

 コリー医師が土下座するかの勢いでNIHに懇願したのは、「今イベルメクチンを採用するしかないことを示す本当に大量のデータ」を精査することだった。そして8月27日に出されたイベルメクチンの使用に反対する表明を取り消すことだった。その時には、イベルメクチンの使用に反対する根拠は全く示されていなかったのだ。

 「今私たちの病院には、死にそうな患者たちが10万人います」とコリー医師は委員会に訴えた。「私は肺の専門医で、緊急治療室の専門医でもあります。今まで誰も想像できない位の数の死にそうなCOVIDの患者たちの治療にあたってきました。死にそうになっている理由は、息が出来ないからです。息が出来ないのです。毎日毎日、私は患者たちが亡くなっているのを目にしています。もうこんなことが続くのに耐えられません。 私の原稿を読んで、事を起こしてくれれば、私は来週から仕事に戻った時に、無駄な死をこれ以上見なくても済むようになるのです。 もうこれ以上、私の心が苦しまなくて済むのです。その薬で初期治療を行っておけば、命を救えたかもしれないことを知りながら、患者の治療にあたるなんて、もうこれ以上耐えられません。この薬は入院を防げるのです。その薬がイベルメクチンなのです」

 コリー医師の「もうこれ以上耐えられない」というタイトルの動画はYouTubeに上げられ、急速に広まり、800万回再生に届いた。しかしこの動画は、YouTube社から「偽情報である」と判断され、削除された。これはまるで映画「ネットワーク」のホワード・ビールの演説が現在に生まれ変わったようなものだった。しかし映画の中の架空のアナウンサーが、何千もの人々に1970年代の不安という窓を開けさせ、「私は地獄と同じくらい気が触れている。こんなことにはもう耐えられない!」と叫んでいたのとは訳が違う。コリー医師のこの預言は現実のものであり、多くの命と、多くの国々の運命が危機に瀕していた時に発せられた言葉だった。

 コリー医師の行為に対する反応は、爆発的なものであり、希望に溢れるものであった。世界中の医師や、看護師や、科学者や、人権活動家たちから、自分の愛する人がCOVID-19のせいで瀕死の状態に置かれるのを目にし、助けを求めている人々から。

 ノーベル賞受賞者である85歳の日本の伝説的な微生物学者である大村智氏は、 自身の研究チームに依頼して、自分の研究サイトにコリー医師の論文の翻訳版を掲載してもらっていた。 何千ものネットユーザーたちが、コリー医師の勇気と、医師としての大志に感動し、患者のことを1番に考えるコリー医師を巨大製薬産業や、大手メディアや、大きな権力を持つ政府や、とにかくビッグなものに立ち向かう「ナイト」として褒めちぎっていた。 「諦めないでピエール・コリー医師!!」。日本の或る若い女性が懇願していた。一夜にして、米国の医師コリーは、国民的英雄になった。というのも、大多数の一般市民たちは死や、都市封鎖措置にうんざりしていたからだ。そして、彼らには忘れることができない大事なことがあった。静まり返った劇場、先生が授業を始める前に教室で椅子がガチャガチャなる音、人と人が触れ合う素晴らしさ、そしてヒポクラテスの誓いを目にした医師たちに対する預言。

 さらに人々がうんざりしていたのは、ヒポクラテスの誓いを目にしてきたはずの医師たちへの預言の書なのだ。医師たちは、規制当局や、政治家たちや、記者たちに取り込まれて、COVID-19の治療薬を選択してきたのだ。まるで医師たちはウォール街や政府のために働いているかのように。医師が考えるべきことは自分たちは患者のために働いているかどうか、のはずなのに。

 南アフリカでは、イベルメクチンの使用は犯罪とされていたのだが、これに対して市民の権利のために戦う活動家たちが、コリー医師の数値を掲げて抗議活動を行い、政府に反対する行動を起こし、内科医たちからなる或る一団が、2021年1月27日に、ジンバブエの医療行政当局からCOVID-19治療としてイベルメクチンを使用する或る許可をとりつけた。すると、感染により亡くなった人の数は1ヶ月で、1日70件から1日2件に減少した。「私たちの病院はまったく空になりました」と語ったのはジャッキー・ストーン博士だ。彼女は日がたつにつれ、問題の多い薬品を使用していることに疑問を抱くようになっていたのだ。 カンボジアのブノンペンでは、ウイスコンシン州のミルウォーキーで訓練を受けた或る医師がコリー医師のデータを使って、医療行政当局にイベルメクチンの効力を伝え、カンボジア王にも個人的に話をした。「あなたの素晴らしい努力と、人類愛に感謝します」とその医師は書いていた。「あなたはヒポクラテスの誓いを地で行く本当の医師です。すべての医師があなたが示してくれたモデルに従わないといけません」

 イングランドのバースでは、著名な独立科学者であるテス・ローリー博士が声を上げた。彼女は、世界保健機関や、国民保健サービス庁のために医薬品の効果や安全性を評価し、国際的な臨床治療指針を打ち立てる立場にある博士だ。「コーリー医師が引用した27本のイベルメクチンについての論文をすべて読みました。その結果得られた証拠は、首尾一貫しており、明らかなものです」とローリー医師は語っており、あるメタ分析結果を送った。メタ分析とは、複数の疫学統計結果を統合した評価検査であり、医学における証拠を記載する最も信頼度の高い検査のことである。そのメタ分析結果をローリー医師は英国保健センター長や、国会議員に送り、さらにはボリス・ジョンソン首相にも動画を送った。その動画には、「素晴らしいニュースです。COVID-19に対する効果的な治療薬について確実な証拠が得られたのです」というコメントもつけられていた。さらに、イベルメクチンは、COVID-19の予防や治療として、即座に「世界中で組織的に採用されるべきです」というコメントも書かれていた。

 英国の指導者やメディアから無視されたローリー医師は、BIRD会(British Ivermectin Recommendation Development)の1日間行われたネット会議でこの内容を伝えた。そのネット会議には、米国、カナダ、メキシコ、英国、アイルランド、ベルギー、アルゼンチン、南アフリカ、ボツワナ、ナイジェリア、オーストラリア、日本から60人以上の研究者たちが参加していた。参加者たちの評価によれば、イベルメクチンは、世界保健機関が使用している「臨床診療指針を開発するための絶対的基準」である「使用許可を決定する証拠条件」をすべて満たしているとのことで、「イベルメクチンの使用を世界中に広げるべきだ」という結論を出している。

 ローリー医師はジョンソン首相にこう語っていた。「ほとんどの皆さんには、私が言っていることを信頼していただけると思います。というのも、私も医学博士だからです。なによりもまず、私たちには、人々を助け、命を救う、害を与えないという道徳的な義務があります。どうか人命救助が始まりますように」。しかしローリー医師のもとには何の返事もなかった。

 バージニア州シャーロットビル市在住で、40年間内科医として高齢者の治療を担当してきたディビッド・チェスラー博士は、6つの老人ホームで何百人ものCOVID-19患者の治療に当たってきた。彼はファウチ博士に書簡を送り、ファウチがずっと探し求めていた初期治療法を本当に見つけたことを彼に伝えた。 チェスラー医師は、高齢のCOVID-19患者に関して或る選択を迫られることについて説明した。その選択とは、「(1)応急措置における標準的な治療法とされているタイレノールという解熱薬を処方し、酸素供給を行い、患者の観察を続け、病状が悪化すれば病院に送致するという治療法をとるか、(2)患者たちの病状が悪化しないことを期待してもっと積極的な治療法に挑戦して患者を死なせてしまうか、の2択でした」とチェスラー医師は語った。しかしそんな中で、イベルメクチンを採用してからは200人以上の「高いリスクをもつCOVID患者たち」に対する治療が成功している、とのことだった。さらにチェスラー医師は、、100歳以上の患者も多数いたが、だれも亡くなったり、「大がかりな」酸素供給装置も必要なかった、と書いていた。しかしファウチからの返事は全くなかった。

 「どこでも問題は同じことでした」とコリー医師は語った。世界保健機関も、米国国立衛生研究所などの公的医療機関も突然一つしかないCOVID-19の治療法を推奨して、「これが”絶対的基準”だと証明された治療法だ」と言い張っていた。いわく、その治療法は、治療治験者とプラセボ治験者を分けた大規模なランダム化比較実験を経ているからということだった。もちろんそのような臨床実験は強力ではあるが、いくつかの欠点はある。例えばこのような臨床実験を行うには何ヶ月も時間がかかり、1千万ドルから1千200万ドルの費用もかかる。こんな実験ができるのは、巨大製薬会社だけだろう。巨大製薬会社は、それ以外のすべての時間がかかる臨床の医科学調査をすべて取りやめてきたのだ。そのような医学調査は、未だにすべての医大で教えられていることであるのに、だ。例えば、観察実験(この実験のおかげで、赤ちゃんの突然死の広がりを阻止することができた)や、患者の病歴の調査や、患者に関する治療記録の調査などが取りやめになったのだ。さらに巨大製薬産業は、効果が見込まれる特許の切れたジェネリック薬の使用も制限してきた。その手口は、大規模な偽情報を使ったきキャンペーンを使ったものだった。コリー医師はこのような手口から、かつて巨大たばこ産業が喫煙の危険性を隠すために行ってきた努力を思い起こしていた。その結果、公的医療機関の権威者たちは、非常に効果のある科学的な手法や医薬品を使用することを阻止することになったのだ。そのような手法や医薬品は現場の医師たちが日常的に使用してきたものだ。具体的には、COVID-19に対する初期の患者に対する治療や、予防や、末期段階の症状の治療に、最も効果的な手法や医薬品も含まれる。そのような手法や医薬品は、製薬会社ではなく、前線の医師たちにより採用されたものだ。

 コリー医師は決して或る戒めを忘れることを怠ることはなかった。それは、現代のヒポクラテスの誓い、すなわち世界医師会(WMA)によるヘルシンキ宣言が完全にはっきりと示している戒めだ。その内容は、すべての医学研究は、現場のその時点の医師の臨床上の決断に準じるものだという内容だ。つまり、現場の医師が患者をCOVID-19で死なしてしまうか、生かすかの決断は、医学研究よりも優先されるということだ。医師は道徳上、その時点で臨床上の最前の決断を行うことが求められ、さらにその時点で「普及している最前の証拠」をもとに決断すべきなのだ。より多くのデータが出るから、明日や来年まで待ってから決断するという訳ではないのだ。WMAが示しているように、「自分の患者の健康を常に1番に考慮すべし」ということだ。「明らかに医療機関は現在、古代に普及していた誓いから背くような行為を行っています」とコリー医師は語っており、その結果、コリー医師は「大多数の同僚から疎遠になっています。もちろんすべての同僚ではないですが」

 コリー医師は「COVID時代における新しい医薬品の世界においては、巨大製薬産業や大規模な医療センターによって大規模に行われるランダム化比較実験だけが、大手科学雑誌に取り上げられています。それ以外の実験は掲載されないのです」と語った。大手科学雑誌に掲載された論文のみが、医薬品の推薦をする際、大規模な公共医療機関で検討され、 大規模な公共医療機関が推奨する医薬品のみがメデイアや社会メディアからの検閲から免れることができているのです」

 「こうなってしまえば、十分な証拠や、証明された効果だと捉えられるのは、巨大製薬会社が製造した薬だけになってしまう体制になってしまうのです」とコリー医師は付け足した。「そんなてっぺんから来る薬以外は存在しないことになっています」とコリーは語った。「医療現場にいる医師として、科学的に信頼できる治療法を取ることができないのです。私たちは問題の多い、効果が証明されていない治療法をすすめている医師として、フェイスブックからは削除され、ツイッターのアカウントは凍結され、You Tubeにアップした動画は消され、悪者扱いされています。今の社会は、ほぼ全体主義の社会といっていいでしょう。私たちは善意のもとで患者たちにとって適切だと思うことを行っているただの科学者です」

 コリー医師が12月のある朝に、イベルメクチンについての話を終え、上院の公聴会室を立ち去る時、コリー医師の顔は嫌悪感のせいで暗かった。公聴会は始まる前から終わっていた。ウイスコンシン州選出のロン・ジョンソン共和党上院議員(彼に対してコリー医師は完全に政治的共感を感じられないでいた)は、COVID-19の初期治療についての公聴会を要求していた。ニューヨーク・タイムズ紙は、その指摘を受ける記事を出し、 コリー医師の会見を、科学者ではない変わった人の話であり、「疑似科学的な話」であり、「トランプ大統領が推し進めていたヒドロキシクロロキンと同様に、疑わしい理論や、疑問の多い治療法を大きくしたしような話だ」と批判した。 その公聴会には、7名すべての民主党議員は参加しなかった。(なお、その7名は、ファイザー社、アストロゼネカ社、ジョンソン&ジョンソン社、メルク社、ギリアド社などから合計130万ドルを受け取っていた)。そして7名の共和党員のうち4名も参加しなかった。その中にはユタ州選出のミット・ロムニー上院議員(巨大製薬会社から300万ドル以上を受け取っている)や、オハイオ州選出のロブ・ポートマン上院議員(54万2,400ドルを受け取っている)と、フロリダ州選出のリック・スコット上院議員(レムデシビルの製造社であるギリアド・サイエンス社から 100万ドルの株を受け取っている)の3名がいる。
 
 ミシガン州選出の民主党議長ゲリー・ピーター上院議員が公聴会室から立ち去ったのは、公聴会のはじめの挨拶で、「この公聴会は公共医療を政争の具に使っているものだ」と発言したのちのことだった。コリー医師は憤慨していた。「重要な地位にある議員から、はじめの挨拶でこんな侮辱を受けたこと、生涯記憶しておきます」とコリー医師は語った。「政治家としての私の評判をおとしめたつもりでしょうが、私は内科医であり、科学界の人間です。私はなにもしていません。ただ科学の真実に身を捧げ、自分の患者たちの治療に当たっているだけの人間です」

 しかし翌日になっても侮辱は止まなかった。マリク医師が「科学と医学を司るすべての神のような人々」と呼んだ連中が、ノーベル賞を受賞したそのちいさな薬品を粉砕しようとしていた。ニューヨーク・タイムズ紙は以下のような見出しの記事を掲載した。「上院公聴会でコロナウイルスに対する未承認の薬品が推奨され、疑わしい主張が展開された」。この記事はイベルメクチンを、効果が証明されていない薬品であると批判していたが、コリー医師のことや、コリー医師の証言については何も触れていなかった。その後、世界保健機関の治療指針委員会が、数ヶ月かけて徹底的な調査を行うことを確認した後に、 何の投票も行わない中でイベルメクチンをもみけそうとしていた。というのも、より小規模な助言委員会がイベルメクチンの効力を示す最も強力な証拠をもみ消していたからだ 。さらに、世界保健機関の顧問による報告も、もみ消す役割を果たしていた。「前もって行われた助言委員会で、ほとんどの証拠がもみ消されていた上で、治療指針委員会は辛うじて残っていた証拠を、信頼性が非常に低いものとして片付けていたのです」とコリー医師は語った。

 イベルメクチンというのは、メルク社のストロメクトール錠がジェネリック薬になったときについた名前だ。この薬品は1981年に製造されたものだ。1996年にこの薬品の特許がきれた後も、メルク社は今でも、毎年何百万錠ものイベルメクチンをアフリカで無料配布している。おかげでこの薬品と、難病の根絶に努力してきた同社の名誉をたたえる銅像もあり、その銅像の一体がジュネーブの世界保健機関本部にも置かれている。しかし最近、メルク社は厳しい警告を発したのだ。しかもその警告は、市場原理に基づいて発せられたものだった。コリー医師は語っている。「その結論を裏付けする科学的なデータは示されないまま」イベルメクチンが突然「危険な薬」扱いされたのだ。他の製薬会社の或る代表取締役は私的な文章の中でこう書いていた。「メルク社は自社が言っていることが正しいとわかって発言している。というのもこの会社がイベルメクチンを作った会社なのだから」と。しかしメルク社には、イベルメクチンというジェネリック薬についていい評価を行えない「重大な事由が」あったのだ。というのも同社はすでに何百万ドルも費やして、COVID-19治療薬となる経口薬 の開発を行っていたからだ。その経口薬から見れば、イベルメクチンはライバルとなる。そしてその経口薬は一錠3千ドル程度になるようだ。

 世界の主たるメディアからこのニュースは排除されていて、イベルメクチンの周りには鉄のカーテンが降ろされているようだ。インドやブラジルでCOVID-19の恐怖を大声で知らせる記者たちも、イベルメクチンが、ブラジルの熱帯雨林で蔓延しているP-1変異種を撲滅し、インドでもCOVID-19やすべての変異種を壊滅させていることは報じなかった。イベルメクチンが南米で何十万もの人命を救った事実はニュースにはならず、南米の小作農たちが、馬の寄生虫対策用のイベルメクチン入りの薬を服用していたニュースが、嘲笑の対象として報じられていた。コーリー医師は、「記者たちは、世界的流行のさなか、もっとも効果的な救命措置として世界が手にしている知識を否定している」と語りさらに、「お年寄りの人たちや、有色人種の人たちや、貧しい人たちに特に有効なこの医薬品のことは報じず、南米の絶望的な致死率のことを嘆いているだけだ」とも語っている。

 コリー医師の証言から3日後に、 AP通信社の「事実確認記者」が、コリー医師にインタビューを行った。そのインタビューに関して、コリー医師は、「20分間かけてイベルメクチンの臨床実験で得られた証拠を説明しました(15件以上の無作為で複数の観察臨床実験の結果についてです)。そのすべてでイベルメクチンの劇的な効果が見受けられた、と伝えました」と語っている。しかしAP通信の記者の評価によれば、「この情報は誤情報です。イベルメクチンがCOVID-19の治療薬として安全で効果のある治療法であるという証拠は示されていません」とのことだった。イベルメクチンに対する多くの批判記事と同様に、この記者はイベルメクチンのデータや証拠を詳細に調べてはおらず、ただ「証拠不十分」としてイベルメクチンの効果を否定しているだけだ。そしてその根拠として、NIH(米国国立衛生研究所)やWHO(世界保健機関)の推薦を受けていないことをあげている。その理由は、イベルメクチンの真の効果を詳細に論じれば、AP通信社や公共医療機関が、発展途上国の何千人もの貧しい人々の生命が、現状軽んじられている事実の説明をする際に、立場が危くなるからだ。

 メディアだけではなくSNSにおいても、イベルメクチンに対しては、西側や製薬業界の帝国主義者たちが奇妙な体制を作って対抗している。2021年1月12日、ブラジルの保健大臣が、120万人のフォロワーに対して以下のようなツイートを残した。「COVID-19対策を保留するのではなく、医療機関に行き、早期治療を受けることを求めてください」と。しかしツイッター社は世界で5番目の人口をもつ主権国家であるブラジルの公共医療機関の公式発表のツイートを削除したのだ。その理由は、「人々を惑わせ、人々に害を与える可能性のある情報を広めた」からだとのことだった。(なお、“早期治療”という言葉は、“イベルメクチン”の暗号だ)。1月31日に、スロバキアの保健大臣は、「イベルメクチンの使用を承認する」という内容をフェイスブックに投稿したところ、フェイスブック社はその投稿を削除し、その投稿が掲載されたページを完全に削除した。そのページとは「医学博士ためのイベルメクチンのページ」であり、100以上の国々から1万200人の登録者がいるページだった。

 アルゼンチンでは、予防学の研究で、他の研究者たちからの名声が高いヘクター・カルバロ教授(医師でもある)によれば、イベルメクチンに関する同教授の科学文書はすべてネット上から排除された、とのことだ。カルバロ教授は、マリク医師(先述の5名の医師の一人)や、同僚にこんな書簡を送っていた。「私たちの主張が、人体の中でもっとも敏感な器官に影響を与えることになったようです。それは”お金“です」と。コリー医師の証言の動画の視聴回数が900万回に達しようとしていたとき、グーグル社が所有しているYouTubeは、コリー医師が上院で行ったその公的証言の動画を削除した。こうやってコリー氏の最も大きな声が消されてしまったのだ。

 しかしジャンの耳にはコリー医師の声が届いたのだ。元日の朝にコリー医師のインタビュー動画を数分間見たジャンには、コリー医師の声が十分届いたのだ。ジャンの指が、スマホの画面上を動き、娘のハリーにメールを送った。「これが、マイケルのお母さんが服用すべき薬だわ。さあ!!!ノニス社の薬品部門に連絡を取って!」

 ハリーはそのメールを夫に見せた。しかしマイケル・スマントケビッチは興味を示さなかった。彼は疑っていた。ネット上で、COVIDの「魔法の薬」を売っている医師なんて全く信用できなかったのだ。「この動画で分かることは、’イベルメクチンを飲みなさい’ってことだけど、まるでQアノンの陰謀論者のようだ。どんな薬を飲めって指図してくるなんて」とマイケルは言った。彼も姉のミッシェルも病院の駐車場に戻って祈り、母親の病室の窓に向けて、風船の塊を飛ばした。その中にはハートの形をしたピンクの風船もあった。しかし何をしても無駄だった。ついにマイケルはその動画を見て、コリー医師が高い資格を持つ「信じられないほど素晴らしい人物」であり、「コリー医師は、とんでもなく熱い情熱をもった医師だ」ということが分かった。数分後には、「私は緊急治療室に電話をかけ、宿直中の内科医にこう伝えました。’母にこの薬を使った治療法を施して欲しいです’と」

 その医師は拒絶した。イベルメクチンはm←とる、COVID-19の治療薬として承認されていなかったからだ。その医師は、「患者に試用品を処方することはできない」と言った。しかしマイケルはさらに強く申し出た。「私はまるで雄牛です」と彼は言った。何回かのやりとりの後で、病院の管理者が1錠15ミリグラムのイベルメクチンの服用を認めた。 24時間もしないうちに、「ママは人工呼吸器から外されました」

 看護師たちはびっくりしていた。マイケルは歓声を上げた。翌日、マイケルの母はイスに座ってマイケルとズーム上で会話していた。しかしジュディの病状は再び悪化した。ジュディは心臓病棟に移され、ジュディの心臓は高鳴り、「体調が悪くなっていったんです」とマイケルは語った。それでマイケルは医師にもう一錠イベルメクチンを処方してもらうよう頼んだ。しかし今回は医師や病院の管理者から最終的な「ノー」が告げられた。その日、一家はバファロー在住の弁護士ラルフ・ロリーゴ氏を雇った。ロリーゴ氏はコリーの動画やFLCCCのサイトを研究したのち、ジュディにイベルメクチンをさらに処方するよう、病院を相手取って訴訟を起こした。

 ニューヨーク州高等裁判所のヘンリー・ノワック裁判官は、この件は「生死に関わる問題」として、緊急措置がとられるべきだと判断した。ノワック裁判官の判決は、ジュディはパンデミックのさなかに瀕死の状態に置かれ、COVID-19の治療薬としては知られていない治療法により、安全で長期間効果のある薬品の成果により「奇跡的な回復」を見せたとし、ミラード・フィルモア・サバーバン病院に、ジュディス・スマントケビッチ氏に対して、主治医の処方箋に基づいて、もう4錠のイベルメクチンを即刻処方するよう命令した。

 病院は裁判官の判決を実行することを不服とした。その理由として、病院側の弁護士は、患者には自身が服用する薬を選ぶ権利はないということを根拠としていた。この裁判は、ジュディが病床で苦しんでいる中で行われたのだ。「世の中がおかしくなっていたのです」とコリー医師は語った。世界中で、人々が自分の命をかけて戦っている相手は、COVIDだけではなく、自国の公共医療機関だったのだ。国民が一番信頼していた病院や、長年信頼を深めてきた医師たちに対して、COVID-19を粉砕するこのちっぽけなジェネリック薬を使用してもらう闘いをしなければならなかったのだ。

 マニー・エスピノザ医師が、自身が経営するテキサス州の病院で、COVID-19により瀕死の状態に置かれていた。そのとき妻のエリカ・エスピノザ医師が医師たちに最後のお願いとしてイベルメクチンを処方してもらうよう依頼したが、断られた。エリカ医師は 救急医療用ヘリコプターをチャーターし、FLCCCの共同設立者の一人であるヨセフ・バロン医師がつとめる病院に夫を輸送し、安価でちょっとした薬であるイベルメクチンを処方してもらったところ、4日で夫はイスに座れるようになり、ほほえみながら子どもたちに自分の命を救った「奇跡」について語っていた。「こんなことを毎日目にしているのです」とバロン医師は言っている。「みんなこれを奇跡だと言いますが、私に言わせれば、これは科学であり、真実なのです」。ジョージア州アトランタ市では、 「愛と青春の旅立ち」という映画でオスカー賞を受賞した黒人俳優である85歳のルイス・ゴセット・ジュニアさんが COVID-19により重症となり、呼吸不全になったのだが、その3日後に退院した。医師の話によると、ルイスさんの息子がフロリダ州のFLCCCに加盟している医師と連絡を取り、その医師がイベルメクチンを出してくれたそうだ。ゴセットさんは急速に回復し、FLCCCの医師たちのための短編映画を製作した。そのラストシーンは「みなさん、本当に私の命を救ってくださってありがとうございました」という台詞で終わっている。

 オクラホマ州クッシング市(人口7826人)では、ランディ・グレルナー医師がコリー医師の証言の映像を見て、自分の患者たちにイベルメクチンを処方し始めた。グレルナー医師はこれまで何十年間も自分の患者に寄生虫病対策としてイベルメクチンを安全に使用してきた。それをCOVID-19患者にも処方したのだ。グレルナー医師は、「頭痛に苦しんだり、惨めな光景を見ることにはうんざりしました。人が死ぬところや絶望に陥っているのをみるのはもうたくさんでした」と語っていた。数週間もすれば、1日に25人の新しいCOVID-19患者でごった返していた病院だったのに、1日2件くらいの新規感染者数しかでなくなった。「私が一番驚いたのは、75歳や85歳のお年寄りが急速に回復したことです」とグレルナー医師は語った。「いろいろと議論があることは分かっています。私には政治的動機はなにもありません。私の望みは、夫婦が再びともに過ごすことだけです。もし自分が働いている機関に問題があり、「この薬を使うな」などと指図してくるのであれば、そんな機関には疑念を抱きます。私たち医師が患者の最善のために働いていないのであれば、別の仕事を探すべきなのです」

 バッファロー市では、ジュディ・スマントケビッチに関する45分の答弁の後、ミラード・フィルモア・病院の弁護士が同意したのは、ジュディのかかりつけ医が処方箋をだしたのであれば、イベルメクチンを服用できるということだった。その後も何度ももめ事はあった(その中には、病院の係員が他の病院からイベルメクチンをもらってくることも含まれていた)が、「その夜11時にジュディは2錠目のイベルメクチンを処方されました」とロリーゴ弁護士は語った。ジュディの病状はすぐに快方に向かった。ロリーゴ弁護士の話では、さらにもう3錠イベルメクチンを服用したのち「ジュディは心臓病棟から出てCOVID病棟に戻り、COVIDの症状もなくなって、退院しました」とのことだった。

 その1週間後のナタリー・キングダラーさんという女性の話だ。彼女には、65歳のグレナ・ディクソンという名の母がいるが、その母は、ロチェスター総合病院で、COVID-19で瀕死の状態に置かれ、人工呼吸器を付けられていた。担当医たちは、すべての治療法に当たったが、手詰まりとなっていた。ナタリーさんは、ジュディが回復したというバッファロー・ニュース紙に掲載されていた、メディアからの検閲を受け人目につかないようにされていた救命医師についての記事を読み、緊急治療室の医師たちに、母親にイベルメクチンを処方するよう依頼した。娘がドラッグストアのウォルグリーンで85セントで勝ってきた1錠12ミリのイベルメクチンを服用した12時間後、グレナさんの病状は劇的に回復した。グレナさんの病状は、「完全に安定し、ずっとよくなった」とロリーゴ弁護士は語った。人工呼吸器からの酸素供給量は半分に減らされ、もっと酸素が得られるようにおなかと背中を「ひっくり返す」必要ももうなくなり、グレナさんは「緊急治療室から出られる」状態にまで回復した。

 イベルメクチンを処方したグレナさんの主治医は、トーマス・ マディスキー医師であった。彼はメディナ・メモリアル病院の内科医で内科部長であり、ニューヨーク州医師会の元代表で、バッファロー大学の薬学・薬局部の 臨床指導者でもあり、 米国医師会取締役会で老年医学の専門医としての役割を担っている。或る老人ホームの医長として、マディスキー医師は、「ニューヨーク州の3つの郡で、お年寄りのCOVID-19患者にイベルメクチンを採用してうまくいきました」と語っている。

 14年間、グレナさんの治療に当たってきたマディスキー医師は、イベルメクチンをフルコースで処方し、治療を終わらせようとしたのだが、その手法は拒絶された。緊急治療室の医師たちや、ロチェスター総合病院はイベルメクチンを使用することを認めなかった。その理由は、イベルメクチンが米国食品医薬品局からCOVID-19の治療薬として承認されていないからだった。(なお、米国食品医薬品局は予算の75%をたまたま巨大製薬産業からの資金提供でまかなっている)。別の州立高等裁判所では、ピエール・コーリー医師とFLCCCが 提示した科学的証拠を鑑み、主治医の処方箋に基づき、病院にイベルメクチンをもう少量だけ配布するよう命じた。そしてグレナさんは人工呼吸器から外され、今は自宅にいる。COVID-19から立ち直って。

 ジュディが退院する数日前、本記事筆者はジュディの息子マイケルからジュディが帰宅できる方向に向かっているという嬉しいニュースについて話を聞いていた。しかしマイケルの話では、医師たちはもう数日待っているとのことだった。というのもまだジュディは少し「息が荒い」状態があったからだ。その話を聞いたとき、私の頭の中で警鐘が鳴った音が聞こえた。というのも私はそれまでに何度もピエール・コーリー医師にインタビュー取材を行っていたからだ。私はコリー医師に話をし、コリー医師はマイケル・スマントケビッチに電話をしてくれ、マイケルはコリー医師の声を聞いて感極まった。そして、「あの人だよ。あの方だよ!」と言って、マイケルは電話のスピーカーを聞こえるように家族の方に向けた。「コリー医師の声を聞いてくれ」。「これまでリハビリセンターで、お年寄りのCOVID-19患者のためのコルチコステロイドをだんだんと減らしていく複雑な治療法を極めてきた。その治療法の方が、政府が指導しているワンパターンの治療法よりも断然効くのだ。医師が治療法を決める際に、そんな政府のやり方を踏襲したせいで、死ななくてもいい人がたくさん亡くなってしまったのだ」とコリー医師は語った。コリー医師の助言もあって、ジュディは1ヶ月後には退院して明るく、元気に家に戻った。そう、子どもたちや孫たちが待つ我が家に。

  ジュディが非常にびっくりしたのは、子どもたちから、自分が病床で意識もない状態で、今にもCOVID-19で命を落とそうとしていたときに、自分のことがバッファロー・ニュース紙の一面を飾っていた話を聞いたことだ。自分が、イベルメクチン服用を勝ち取る法的闘争を勝ち取った一人のおばあちゃんとして、現在の革命におけるジャンヌダルクのような扱いを受けていたことだ。この闘争は前例のない市民権のための闘いだった。この闘いに参加していたのは、ヨーロッパや、アジアや、南米や、アフリカや、カナダや、米国の医師、看護師、科学者、ノーベル賞受賞歴のある微生物学者、億万長者の医療慈善家、市民権活動家、そして一般市民たちだった。彼らが世界規模で大がかりなデータを駆使している医療機関と戦ってきたのだ。彼らの闘いの目的は、失われた些細なことや、些細なデータを取り戻すためだった。具体的には、医師と患者の間の神聖な関係や、ヒポクラテスの誓いを絶やさないこと、そして最も大事な人権である「生きる権利」を取り戻す闘いだったのだ。

 コリー医師は時に、自分に対して向けられる権力に対して絶望感を持っている。コリー医師は語っている。「私たちのかわいいイベルメクチンには本当にたくさんの敵がいるのです。ダビデ王が一人で10人の巨人と戦っているようなものです」。しかしいろいろなところから声が上がっている。世界20カ国以上の国々で、世界人口のだいたい20%にあたる人々が、イベルメクチンを使用している。その多くの国が国が認めた治療法としてイベルメクチンを採用しているのだ。毎日のように、コリー医師の耳にはトロントの医師や、ブルガリア人などからの声が届く。その人たちはコリー医師が伝えたデータを使って、自国の医療関係省庁の大臣にイベルメクチンを認める署名をするよう説得している。コリー医師は毎日ツイッターで、数がどんどん増えている1万7千人のフォロワーたちに向かって発信している。 さらに査読を受けたイベルメクチンについての彼の論文はネット上で爆発的な反応を受けており、論文の影響力を調査する指標であるオルトメトリクスによると、投稿された7千万の学術論文の中でもっとも議論をよんだ論文の一つとされている。

 毎週水曜日の夜、コリー医師はFLCCCのウェブ会議に出演している。この会議の主催者は元CBS局特派員であったベッツィー・アシュトン氏だ。アシュトン氏はイベルメクチンを特集した「60 Minutes」にコリー医師とともに出演し、視聴者たちから質問を受け、それに答えるということも行っている。最近彼が報告したところによると、「世界にとっての光であり、モデルでもある」メキシコは、インドと同様にCOVID-19による危機を、昨年秋に行った市民に対するイベルメクチンの臨床実験や、治療法で乗り切ったとのことだ。そして今では、世界で最も低い症例数や致死率を誇る国の一つになっている。コリー医師は、著名な外科医であり、インドのヴィシャーカパトナム市の病院のオーナーでもある人物とのインタビューをアップした。この外科医は「COVID津波」に襲われた厳しい現状の中で多くのCOVID-19患者の治療に当たっており、希望を持てるようなニュースを紹介してくれた。そのニュースとは、ニューデリーにある全インド医科学協会が、最近、初期および家庭での治療薬としてイベルメクチンを承認したというニュースだった。「これがインド、さらには世界の潮流を変える動きになりました」とその外科医は語っていた。イベルメクチンは、「8月にウッタル・プラデーシュ州 で正式にイベルメクチンの使用が認められて以来、イベルメクチンはインドを救ってきました。その後も多くの州が続いています」とその外科医は書いていた。ただし、1月の初旬に政界で大きな変動があったため、「巨大製薬産業や、声の大きい科学者たちから悪いプロパガンダが流されるようになって」おり、多くの医師たちはイベルメクチンの使用を止めているとのことだ。そうなると予防や家庭での治療が崩壊し、病床数は逼迫し、死ななくてもいい命がたくさん失われることになる。

 そのインドの医師はこう書いていた。「私たちが他国の医療機関や大手メディアに心からお願いしたいのは、イベルメクチンを悪く言うプロパガンダをそのまま受け取らないで欲しい、ということです。イベルメクチンは、インドやアフリカの人々を救っているのですから」

 コリー医師が、その夜このニュースを伝えたとき、彼が嫌悪感を伝えた相手は「象牙の塔や、公的医療機関にいる医学者たち」だった。そのような医学者たちは「イベルメクチンを理解しようともしないのです」。今人々のいのちを救えるかどうかは、現場の医師たちにかかっているのだ。というのも、科学者たちは「この病気の治療法についての正しい情報が与えられず、どうしていいか途方に暮れている」からだ。コリー医師の助言者であるマリク医師は、もっと長期的な展望を持っている。「私たちにとって最も悲しいことは、私たちは別のやり方で命を救うことができるということを知っていることです」とマリク医師は語った。「そして誰も私たちの言うことを気にしようとせず、耳を傾けようともしていないようなのです」とのことだ。しかし「私たちは黙っておられないと感じています。本当にそんなことはできないのです。最後には真実が勝利することを知っているからです」

 

 「こうやって科学は常に進歩してきたのです」とバーコウィッツ博士は語った。彼はジュディ・スマントケビッチの回復から希望を見いだしたのだ。「これこそ医師が医師としてあるべき姿です」と彼は語った。「モーゼが伝えたユダヤ教の律法「タルムード」にはこんな一節があります。’一人の命を救うということは、全人類を救うということだ’と」

 



 

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ワクチンはドイツのビオンテック社が4週間で開発したとの記事があった、それを販売したのがファイザー社である勿論治験を持続しながらだから上にもあるように効果と安全は確保されていない、その上ワクチンの接種後容態がどのような経過をたどるのか誰にも販売している会社にも分からず未知の世界なのである。
ファイザーのCEOが私は59歳で健康云々を何故後になって言ったのか?何故イベル似の経口薬をこの後に開発販売すると言ったのか他の製薬会社もこれに続いている機序イベルメクチン似ならワクチンを開発するのと同じくらい早くできたはず何故今頃?そして日本人の優秀な技術で開発した数種類の経口新薬は世界に先駆けて発表しているのにその後報道されていない尻切れトンボみたいだが特例承認で弾いたのか?、海を渡ることに同意している機関はないだろうな光ファイバー・STAP細胞・OSトロンの二の舞はさせたく無いそれにバイトでSNSで叩いていた種族は大嫌いだ。

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