いつまで続けるのか。ジュリアン・アサンジへの拷問と医療怠慢ー「アサンジを守る医師団」が世界に呼びかけ
<記事原文 寺島先生推薦>
The Ongoing Torture and Medical Neglect of Julian Assange
Global Research
2021年5月1日
William Hogan, Dr.C.Stephen Frost, and et al.
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2021年6月1日

「アサンジを守る医師団」を牽引したのはスティーブン・フロスト博士と彼の同僚たちだった。
次のレポートは最初「ザ・ランセット(The Lancet)」(2020年6月25日)に発表されたもの。
フロスト博士は現在「Covid倫理学のための医師団」という新たな取り組みの先頭に立っている。
***
ジュリアン・アサンジは、バイデン政権の要請により、英国の最厳戒刑務所(ベルマーシュ刑務所)に強制収監の日々を送っています。
アメリカとNATOの犯罪を暴くのに尽力のあったこの男は、現在、殺人や武装強盗で有罪判決を受けた人々でいっぱいのイギリス最厳戒刑務所(ベルマーシュ刑務所)の住人です。
ジュリアン・アサンジは、信じられないほど制限の多い過酷な環境の中で独房に入れられています。半年以上前から家族との面会も許されていません。この冬は、家族から送られてきた防寒着も与えられず、独房の中で寒さに震え上がっているのです。彼の背後には致死性パンデミックの世界的な大流行があります。
****
2020年2月17日、「アサンジを守る医師団」は、ジュリアン・アサンジ(1)に対する拷問と医療怠慢の解消を要求しました。しかし、責任ある当局の動きは何もありません。ニルス・メルツァー(拷問及びその他の残酷な、非人道的な又は品位を傷つける取扱いや刑罰に関する国連特別報告者)と2人の医療専門家は、2019年5月に刑務所のアサンジ氏を訪問しました。そして、彼の処遇は、個人の人格を破壊することを目的とした拷問の一形態である心理的拷問に該当するとの結論に達しました(2)。その後も状況は悪化しており、アサンジ氏の基本的人権は侵され続け、COVID-19による医学的なリスクにも曝されています。
2020年2月以降、アサンジ氏の米国引き渡し裁判に関連した公聴会が相次いで開催されています。その予定については下にある補遺を参照してください。この間のアサンジ氏の処遇について、国際法曹協会の人権研究所(IBAHRI(3))は「衝撃的で、度を超したもの」と評しています。彼は防弾仕様の囲いの中に拘束され、審理を十分に聞くことができず、弁護士との面会も拒否されています。全裸検査を受け、11回も手錠をかけられ、5つの異なる監房を移動し、依頼人と弁護士が通常持つ意思疎通の権利も奪われているのです(3)。

アサンジ氏は、体調不良のためにビデオを使って出席した審問は1回のみで、その後の4回の審問はCOVID-19による制約や医療上のリスクのために欠席しました。
英国の刑務所は(COVID-19感染拡大のため)閉鎖措置が取られているので、アサンジ氏は、今後の審理に備えて弁護士と会うこともできないでいます。このような変則的で過度な施設側の対応は、無力感、正当に扱われていないという思い、恐怖感、孤立感を引き起こします。これらはすべて心理的拷問の鍵となる要素です。
アサンジ氏は、COVID-19に感染する重大な危機に瀕しています。アサンジ氏は非暴力主義者であり、再拘留され、国連の「恣意的抑留に関する作業部会」(4)に準じた恣意的な拘束状態にあるので、COVID-19の期間、国際的に推奨されている囚人釈放基準を満たしています(5,6)。しかしながら、監視付きの自宅謹慎を計画に入れた保釈申請は却下され、アサンジ氏は毎日23時間、独房を出ることができません。
孤立させたり、適切な刺激を与えないことは、深刻な絶望、方向感覚の喪失、不安定、重要な精神的機能の崩壊などを引き起こさせる心理的拷問のお決まりの手口です。最近いろいろなジャーナリストに対して与えられている攻撃を考えると、出版社とジャーナリストに対する心理的拷問は、国際的にも懸念される前例となっています。
複数の人権団体は、アサンジ氏の釈放を求め、(現在進行中のアメリカへの)引き渡し手続きを非難しています。アムネスティ・インターナショナルは、アサンジ氏の保釈を提唱しています(5)。欧州評議会(7)は、7アサンジ氏の処遇を「メディアの自由に対する最も深刻な脅威」(8)のひとつとみなしています。
私たちは何度でも繰り返しますが、ジュリアン・アサンジ」(1)に対する拷問と医療怠慢はやめるべきです。IBAHRIは、アサンジ氏が心理的拷問の被害者であることを考慮すると、米国への引き渡しは国際人権法上違法」(3)のであると述べています。世界精神医学会は、適切な医療行為を手控えること自体が拷問(9)に相当することを強調しています。拷問禁止条約の下では、公的な立場で行動する者は、拷問を実際に実行しなくとも、黙認や同意だけでも共謀と見なされ、責任を負うことになります。
医師として、私たちには、拷問に対しては声を上げ、報告し、阻止するという職業上および倫理上の義務があります(10, 11)。アサンジ氏の拷問について沈黙することは、彼の死を早めることにつながります(12)。沈黙はだめです。さあ!私たちの輪に入ってください!
私たちは「アサンジを守る医師団」です。この通信には世界33ヶ国、216名の署名があります。この通信の完全版と署名のリストは以下の補遺をご覧下さい。
*
補遺
1. Doctors for Assange
End torture and medical neglect of Julian Assange. Lancet. 2020; 395: e44-e45
2. Melzer N, State responsibility for the torture of Julian Assange—speech by UN Special Rapporteur on Torture, at the German Bundestag in Berlin, 27 November 2019.
https://medium.com/@njmelzer/state-responsibility-for-the-torture-of-julian-assange-40935ea5d7c3
3. International Bar Association’s Human Rights Instititute
IBAHRI condemns UK treatment of Julian Assange in US extradition trial.
https://www.ibanet.org/Article/NewDetail.aspx?ArticleUid=C05C57EE-1FEE-47DC-99F9-26824208A750
4. United Nations Office of the High Commissioner for Human Rights
United Kingdom: Working Group on Arbitrary Detention expresses concern about Assange proceedings.
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=24552.
5. Amnesty International
UK: Assange bail application highlights COVID-19 risk to many vulnerable detainees and prisoners.
https://www.amnesty.org/en/latest/news/2020/03/uk-assange-bail-application-highlights-covid19-risk-to-many-vulnerable-detainees-and-prisoners/
6. Reporters Without Borders. UK: Adjournment of Julian Assange’s US extradition hearing considered amidst coronavirus concerns.
https://rsf.org/en/news/uk-adjournment-julian-assanges-us-extradition-hearing-considered-amidst-coronavirus-concerns
7. Council of Europe
Continued detention of WikiLeaks founder and publisher Julian Assange.
https://go.coe.int/WIMX9
8. Council of Europe
Hands off press freedom: attacks on media in Europe must not become a new normal.
https://rm.coe.int/annual-report-en-final-23-april-2020/16809e39dd
9. Pérez-Sales P
WPA position statement on banning the participation of psychiatrists in the interrogation of detainees.
World Psychiatry. 2018; 17: 237-238
10. Keller AS
Human rights and advocacy: an integral part of medical education and practice.
Virtual Mentor. 2004; 6: 33-36
11. Rubenstein LS
The medical community’s response to torture.
Lancet. 2003; 3611556
12. Johnson L
Psychological torture, coronavirus, and Julian Assange.
https://concurrentdisorders.ca/2020/04/03/psychological-torture-coronavirus-and-julian-assange/
The Ongoing Torture and Medical Neglect of Julian Assange
Global Research
2021年5月1日
William Hogan, Dr.C.Stephen Frost, and et al.
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2021年6月1日

「アサンジを守る医師団」を牽引したのはスティーブン・フロスト博士と彼の同僚たちだった。
次のレポートは最初「ザ・ランセット(The Lancet)」(2020年6月25日)に発表されたもの。
フロスト博士は現在「Covid倫理学のための医師団」という新たな取り組みの先頭に立っている。
***
ジュリアン・アサンジは、バイデン政権の要請により、英国の最厳戒刑務所(ベルマーシュ刑務所)に強制収監の日々を送っています。
アメリカとNATOの犯罪を暴くのに尽力のあったこの男は、現在、殺人や武装強盗で有罪判決を受けた人々でいっぱいのイギリス最厳戒刑務所(ベルマーシュ刑務所)の住人です。
ジュリアン・アサンジは、信じられないほど制限の多い過酷な環境の中で独房に入れられています。半年以上前から家族との面会も許されていません。この冬は、家族から送られてきた防寒着も与えられず、独房の中で寒さに震え上がっているのです。彼の背後には致死性パンデミックの世界的な大流行があります。
****
2020年2月17日、「アサンジを守る医師団」は、ジュリアン・アサンジ(1)に対する拷問と医療怠慢の解消を要求しました。しかし、責任ある当局の動きは何もありません。ニルス・メルツァー(拷問及びその他の残酷な、非人道的な又は品位を傷つける取扱いや刑罰に関する国連特別報告者)と2人の医療専門家は、2019年5月に刑務所のアサンジ氏を訪問しました。そして、彼の処遇は、個人の人格を破壊することを目的とした拷問の一形態である心理的拷問に該当するとの結論に達しました(2)。その後も状況は悪化しており、アサンジ氏の基本的人権は侵され続け、COVID-19による医学的なリスクにも曝されています。
2020年2月以降、アサンジ氏の米国引き渡し裁判に関連した公聴会が相次いで開催されています。その予定については下にある補遺を参照してください。この間のアサンジ氏の処遇について、国際法曹協会の人権研究所(IBAHRI(3))は「衝撃的で、度を超したもの」と評しています。彼は防弾仕様の囲いの中に拘束され、審理を十分に聞くことができず、弁護士との面会も拒否されています。全裸検査を受け、11回も手錠をかけられ、5つの異なる監房を移動し、依頼人と弁護士が通常持つ意思疎通の権利も奪われているのです(3)。

アサンジ氏は、体調不良のためにビデオを使って出席した審問は1回のみで、その後の4回の審問はCOVID-19による制約や医療上のリスクのために欠席しました。
英国の刑務所は(COVID-19感染拡大のため)閉鎖措置が取られているので、アサンジ氏は、今後の審理に備えて弁護士と会うこともできないでいます。このような変則的で過度な施設側の対応は、無力感、正当に扱われていないという思い、恐怖感、孤立感を引き起こします。これらはすべて心理的拷問の鍵となる要素です。
アサンジ氏は、COVID-19に感染する重大な危機に瀕しています。アサンジ氏は非暴力主義者であり、再拘留され、国連の「恣意的抑留に関する作業部会」(4)に準じた恣意的な拘束状態にあるので、COVID-19の期間、国際的に推奨されている囚人釈放基準を満たしています(5,6)。しかしながら、監視付きの自宅謹慎を計画に入れた保釈申請は却下され、アサンジ氏は毎日23時間、独房を出ることができません。
孤立させたり、適切な刺激を与えないことは、深刻な絶望、方向感覚の喪失、不安定、重要な精神的機能の崩壊などを引き起こさせる心理的拷問のお決まりの手口です。最近いろいろなジャーナリストに対して与えられている攻撃を考えると、出版社とジャーナリストに対する心理的拷問は、国際的にも懸念される前例となっています。
複数の人権団体は、アサンジ氏の釈放を求め、(現在進行中のアメリカへの)引き渡し手続きを非難しています。アムネスティ・インターナショナルは、アサンジ氏の保釈を提唱しています(5)。欧州評議会(7)は、7アサンジ氏の処遇を「メディアの自由に対する最も深刻な脅威」(8)のひとつとみなしています。
私たちは何度でも繰り返しますが、ジュリアン・アサンジ」(1)に対する拷問と医療怠慢はやめるべきです。IBAHRIは、アサンジ氏が心理的拷問の被害者であることを考慮すると、米国への引き渡しは国際人権法上違法」(3)のであると述べています。世界精神医学会は、適切な医療行為を手控えること自体が拷問(9)に相当することを強調しています。拷問禁止条約の下では、公的な立場で行動する者は、拷問を実際に実行しなくとも、黙認や同意だけでも共謀と見なされ、責任を負うことになります。
医師として、私たちには、拷問に対しては声を上げ、報告し、阻止するという職業上および倫理上の義務があります(10, 11)。アサンジ氏の拷問について沈黙することは、彼の死を早めることにつながります(12)。沈黙はだめです。さあ!私たちの輪に入ってください!
私たちは「アサンジを守る医師団」です。この通信には世界33ヶ国、216名の署名があります。この通信の完全版と署名のリストは以下の補遺をご覧下さい。
*
補遺
1. Doctors for Assange
End torture and medical neglect of Julian Assange. Lancet. 2020; 395: e44-e45
2. Melzer N, State responsibility for the torture of Julian Assange—speech by UN Special Rapporteur on Torture, at the German Bundestag in Berlin, 27 November 2019.
https://medium.com/@njmelzer/state-responsibility-for-the-torture-of-julian-assange-40935ea5d7c3
3. International Bar Association’s Human Rights Instititute
IBAHRI condemns UK treatment of Julian Assange in US extradition trial.
https://www.ibanet.org/Article/NewDetail.aspx?ArticleUid=C05C57EE-1FEE-47DC-99F9-26824208A750
4. United Nations Office of the High Commissioner for Human Rights
United Kingdom: Working Group on Arbitrary Detention expresses concern about Assange proceedings.
https://www.ohchr.org/EN/NewsEvents/Pages/DisplayNews.aspx?NewsID=24552.
5. Amnesty International
UK: Assange bail application highlights COVID-19 risk to many vulnerable detainees and prisoners.
https://www.amnesty.org/en/latest/news/2020/03/uk-assange-bail-application-highlights-covid19-risk-to-many-vulnerable-detainees-and-prisoners/
6. Reporters Without Borders. UK: Adjournment of Julian Assange’s US extradition hearing considered amidst coronavirus concerns.
https://rsf.org/en/news/uk-adjournment-julian-assanges-us-extradition-hearing-considered-amidst-coronavirus-concerns
7. Council of Europe
Continued detention of WikiLeaks founder and publisher Julian Assange.
https://go.coe.int/WIMX9
8. Council of Europe
Hands off press freedom: attacks on media in Europe must not become a new normal.
https://rm.coe.int/annual-report-en-final-23-april-2020/16809e39dd
9. Pérez-Sales P
WPA position statement on banning the participation of psychiatrists in the interrogation of detainees.
World Psychiatry. 2018; 17: 237-238
10. Keller AS
Human rights and advocacy: an integral part of medical education and practice.
Virtual Mentor. 2004; 6: 33-36
11. Rubenstein LS
The medical community’s response to torture.
Lancet. 2003; 3611556
12. Johnson L
Psychological torture, coronavirus, and Julian Assange.
https://concurrentdisorders.ca/2020/04/03/psychological-torture-coronavirus-and-julian-assange/
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