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警官が妊婦に手錠を!彼女は社会封鎖措置に反対するメッセージをSNSに載せただけなのに。この動画を見て、オーストラリア人は恥じるべきだし、驚くべきだ。


<記事原文 寺島先生推薦>

Australia should be ashamed & appalled by this video of police handcuffing a pregnant woman for posting an anti-lockdown message



RT 論説面

2020年9月2日



ガイ・バーチャル

Guy Birchall, British journalist covering current affairs, politics and free speech issues. Recently published in The Sun and Spiked Online. Follow him on Twitter @guybirchall



<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2020年9月25日




 世間は、今は2020年かもしれないが、オーストラリアのビクトリア州はジョージ・オーウェルの1984年の世界にちがいない。というのは、新型コロナウイルスに関する取り決めを守らない人たちは一網打尽に捕まえられ、抗議活動を組織したことを理由に警察に強制連行されるからだ。この動画を見てオーストラリアで進行しているこの狂気を止められなかったら、一体何が止められると言うのか?

 ビクトリア州警察は、コロナ期間中の新しい遊びを見つけたようだ。まず、ビクトリア州のアンドリュース知事が、全州民を自宅軟禁状態にし、他の人と同じ空気を吸えないようにしてしまったことがある。その動きで、本当の犯罪がいつの間にか後景に退いてしまった。

 法律で人々が家から出ないようにされているときに、人の家に泥棒に入る意味はほとんどない。さらに町に人がいないということは、泥棒する意味はほぼない。だから本当の悪事は、今はお休み中だ。こんなときに、マスクの着用が必須になっているせいで、皆が郵便局に強盗にでも押しかけるような格好をしているのは軽い皮肉であり、それが「セラビ-(c’est la vie!)」ならぬ「セラヌボビ-(c’est la nouveau vie)(新生活)」になった。


 田舎の警官にとって幸運なことに、キム・ジョン・ダン(訳注 知事ダン・アンドリュースのあだ名)が、シュタージ(訳注 東独の秘密警察)でさえ赤面するくらいの権力を警官たちに与えたので、警官たちは警棒をぶらぶらしているだけではいられなくなった。市民は家でじっとしているのに。知事が警官たちに与えた権力の中には、逮捕状なしで市民の家に踏み込む権力や、顔に布をきちんと巻いていないという理由で市民をひっつかまえる権力や、トイレットペーパーを何個まで買えるか制限する権力も入っている。さらには、自分たちの敬愛する指導者の意向に背くような内容をネット上に投稿した人をパクる権力も持てるようになっている。そして今週、警官たちはその権力を行使することを決めたのだが、その相手はなんと妊婦だった。




  イングソック党(訳注 ジョージ・オーウェルの『1984年』に登場する政党の名前)の政見放送と見まがうかのような動画では、マスクを着用し武装した警官が、臨月間近の妊婦に対して、彼女の自宅で、彼女の夫や子どもの眼前で、手錠を掛ける様子が映されている。彼女はもちろん異議を唱えているが、抵抗しているわけではない。それでも警官たちは彼女を押さえ込んでいる。

ALSO ON RT.COM

Melbourne cops may now enter homes without warrant, after 11 people die of Covid – Australia, this is madness, not democracy

  この可哀想な女性の名は28歳のゾーイ・ビューラーさん。彼女はパジャマ姿で、警官にその日、超音波検査を受ける予定であることを伝えたが、警官は気にも止めずゾーイさんに被逮捕者の権利(訳注:ミランダ警告)について説明し続け、ゾーイさんを「扇動罪」で逮捕すると告げた。それはゾーイさんがフェースブックに社会封鎖措置の抗議活動に関する投稿を行ったためだ、と。

 ではいったい彼女はどんな攻撃的な文章を投稿したのだろうか?こんなに激しい攻撃を警察から受けるくらいの激しい投稿内容だったのだろうか?どんな反逆的な投稿だったのだろうか?実のところ、彼女の投稿はこれだけだったのだ。「バララットにお住まいの皆さん、自由と人権を守るための闘いに参加しましょう!」

 市民の皆さん、そうです。この信用ならないゾーイ・ビューラー、いいですか、名前は「ゾーイ・ビューラー」です!彼女が今週、ビクトリア州で3番目に大きな市で、反ロックダウンデモに人々を引き込もうとしているのです!とんでもない扇動です!

 動画を見ると、ゾーイさんは、自分がこの先どうなるかだけではなく、お腹の赤ちゃんのことをすごく心配しているのが手に取るように分かる。その彼女が、警官に投稿を削除するといっているのに、警官たちは動こうともしなかった。ゾーイさんがすすり泣いている中、警官たちが誰の持ちものか(本人のものであれ、夫のものであれ、妹のものであれ)に関係なく電子端末を押収すると伝え、実際明らかにゾーイさんの持ち物ではない端末を押収した。一瞬も食ってかかる態度は見せず、懸命に釈明しているのに、偉そうな態度の警官が彼女に伝えたのは、彼女を警察署に連行することと、警察に行けば、弁護士を呼ぶ権利がある、の2点だった。フェィスブックに投稿したたった一つの記事のせいでこんなことになるなんて。ゾーイさんが呼びかけたデモ集会はまだ開催されてもいないというのに。フェィスブックに投稿したたった一つの記事のせいでこんなことになるなんて。ゾーイさんが呼びかけたデモ集会はまだ開催されてもいないというのに。

ALSO ON RT.COM

Land Drone Under: Cops in Melbourne are using drones to spy on citizens to make sure they don’t break lockdown rules

 この動画は、頑強な警官が2人の子どもを抱きかかえていたゾーイさんの夫から携帯電話を取り上げたところで終わっている。彼がその携帯電話で撮影していたのは、革長靴を履いて家宅侵入する警官の姿だった。 

 この動画を見て背筋に寒いものが走らない人は、東ベルリンで自分の実の兄弟が西側の音楽を聞いていたことを当局に告げ口するような人か、新型コロナウイルスに関する取り決めに身をゆだねすぎて、感覚が完全に麻痺している人しかいないだろう。ゾーイさんが捕まったのは、オーストラリア・ニュージーランド版シュタージが、フェイスブックの投稿をくまなく探し、ダン書記長のばかげた制限について間違った思考や異議を見つけ出したか、熱狂的なロックダウン措置支持者がこのかわいそうな女性を密告したからだろう。いずれにせよ、これこそビクトリア州が警察国家であるという大きな証拠だ。自由を享受し愛するものは皆、そんな警察国家のことは大嫌いだし、恐れている。


 ビューラーさん一人が、追い剥ぎのような格好をする義務にとらわれず外出したいという、とかく論議を呼ぶ願望を持ったことで逮捕された訳ではない。(実は、彼女はそういう状況を求めていたのに皮肉なものだ)。今週彼女以外に2人の男性が逮捕されている。彼らはメルボルン市の中心街で自由を求める集会を実行しようとしていたからだ。ガーディアン紙によると、2人は抗議活動を「組織し、広めた」罪で起訴されている。ただこのガーディアン紙こそが、「ダン・アンドリュース知事は権力を笠に着た暴君だ」と考えるものたちを密告するのに躍起になっているのだが。

ALSO ON RT.COM

Australia’s answer to Mao wants to extend his state of emergency for another YEAR. This should frighten anyone who values liberty


 ダン書記長が厳しいロックダウン措置を中国ではなくて、ビクトリア州民に導入して以来、警官たちは空にドローンを飛ばして市民が犬の散歩に行くときに決められた気配りや注意を怠っていないかを監視したり、マスク着用を拒んだ女性を無理矢理地面に押し倒す動画が出回ったりしていた。そして今回は、妊婦の腕に鉄の鎖をかけたのだ。しかも彼女自身の子どもの目の前で。こんなことがあったのだから、知事は警察国家のような政治をやめると思う人もいるかもしれないが、なんのなんの。知事はこの状況をさらにもう一年続けたいようだ。

 こんなことになった全ての原因であるあの病気は、2500万人の国でたった663人の命しか奪っていない。そして、ビクトリア州の著名な医師たちが調べた数値によると、「亡くなった人のほとんどが病弱な80歳以上の人であり、その多くは併存疾患をもっていた。ビクトリア州では、新型コロナウイルスによる死者の73%以上が老人ホームに住んでいる人々だった。元気な体をもつ人たちや60歳以下の人たちにとっては、致死率はとても低い病気だ」、とのことだ。もちろん、お年寄りの命は大事だが、すでに弱っている人の命を救うために、州全てを封鎖するのはあきらかに狂気の沙汰だ。 

 オーストラリアの偉大なジャーナリストである故クライブ・ジェームズ氏はこんな名言を残している。「オーストラリア人の問題は、オーストラリア人の多くが囚人の末裔であることではなく、その多くが囚人の看守の末裔であることだ」。ダン・アンドリュース知事に祖先の性格の痕跡が残っているかどうかは私には分からない。ただ、彼が、彼なりに考えたオーストラリアの窮地を、囚人流刑地としての昔の姿にがむしゃらに戻すことで、救おうとしているのを見ると、1788年に最初の植民船団がボタニー湾に現れたとき、知事の祖先が、囚人と看守のどちらの側に座っていたかは、明白なようだ。



 

 

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