法廷は環境影響評価を理由にダコタ・アクセス・パイプラインの停止を命じ、スー族を始めとする抗議者が勝訴
<記事原文 寺島先生推薦>Court orders Dakota Access Pipeline to be shut down for environmental review, handing victory to Sioux tribe & other protesters
RT USニュース
2020年7月6日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年8月8日

法的な異議申し立てが少なくとも現時点では受け入れられた。これは、抗議者たちが何ヶ月もかけてノースダコタ州の厳しい冬を乗り越えても実現出来ずにいたことだった。そう、この地域の主要な水の供給源を横断する問題の多い石油パイプラインの稼働停止命令が実現したのだ。
「一日に57万バレルの石油を運ぶダコタ・アクセス・パイプラインの稼働を30日以内で停止し、中の石油を抜き取ること。理由は、オアへ湖の下を通過する導管の地役権を米陸軍工兵司令部が認可する前に環境影響評価をすべきであったのに実施しなかったためだ」
これがコロンビア地方裁判所が今日下した判決だった。
控訴できる見込みも絶たれており、この判決は石油輸送に大きな障害をもたらすだろう。工兵司令部は求められた環境評価を行うには13ヶ月かかると述べた。
このパイプラインは、
①スタンディング・スー族と環境保全団体と
②立案したエナジー・トランスファー・パートナーズとドナルド・トランプ政権
の間の論争の的となってきた。抗議者たちは、2016年から2017年にかけて、何ヶ月も国有地内でキャンプを張り、工事の完成を遮ろうとした。その理由は、パイプラインは、スタンディング・スー族固有の土地にとっての飲料水の水源地を危険に晒すことになるということだった。双方の衝突は激しさを増し、 警察が催涙ガスやゴム銃を発射し、さらには凍えるような気温の中、前進する抗議者たちに水砲を発射し、ずぶ濡れにさせる事態にまでなっていた。
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Civil rights groups sue N.Carolina town over protest ban – but where were they when 3 other states banned pipeline protests?
トランプ政権は、このパイプラインを米国のエネルギー自給政策実現の鍵だと捉えており、このパイプラインが、大量のシェールガスを供給するバッケン地方と内陸部や湾岸部の精油所を効果的につなぎより多くの石油を運ぶ通り道になることを期待していた。この計画の開始は当初予定されていた2016年から2017年の6月まで遅れた。それは、オバマ政権の終盤に、抗議活動を受けて、工兵司令部がより精密な環境影響評価を行うよう要求されたからだ。
エナジー・トランスファー社によると、地下を通るダコタ・アクセス・パイプラインは湖床の少なくとも29メートル下を通過し、そのパイプラインはオアへ湖の下を通る少なくとも9本のパイプラインのうちの一つだ、とのことだ。同社によれば、このパイプラインの設置条件は、国が定める安全基準以上のものであり、バッケン地方の石油を運ぶ鉄道とは違いスタンディング・スー族の固有の土地を通ってはいない、とのことだ。
今日の判決は、トランプ政権にとつても米国の石油会社にとっても後退を余儀なくされるものとなる。そうでなくても、石油会社は、すでに新型コロナウイルスの流行蔓延による原油価格の低下のせいで、バッケン地方での石油生産が縮小され、経営がぐらついているのに、だ。
今回の判決は、今年、米国の裁判所において、環境保全団体が少なくとも3件の主要なパイプライン計画の許可に待ったをかけることを勝ち取った訴訟が続いている流れの中で出たものだ。これらの勝訴を受けて、公益事業会社であるドミニオン・エナジー社やデューク・エナジー社が7月5日に長らく遅延していた大西洋岸の天然ガスのパイプライン計画を断念するという方針を出した。さらにドミニオン・エナジー社は、同社のパイプラインと貯蔵している天然ガスをウォーレン・バフェット・バークシャー社に40億ドルで売却することを発表した。
ALSO ON RT.COM

Canadian energy giant ‘funding’ Oregon sheriff’s unit to thwart protests against one of its own pipeline projects – report
自然保護団体のシエラ・クラブは、今日の判決を受けて、エナジー・トランスファー社はダコタ・アクセス・パイプラインで流す石油に量を今の2倍近くの1日110万バレルに増やすという計画を断念すべきだ、と述べた。さらに「今日の判決はスタンディングロック・スー族のこれまでの忍耐のたまものである。スー族はこれまで自分たちの水を汚れた石油パイプラインから守るための闘いを止めることを拒否してきたのだ。」同クラブは付け加えた。「このパイプラインは、トランプ政権が設立を許可した時点ですでに間違っていたし、今、石油の需要が減少している中で、誰も必要としない石油のために大切な水の供給源を危険に晒すというのは、ますます意味のない行為になっている。」
RT USニュース
2020年7月6日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年8月8日

法的な異議申し立てが少なくとも現時点では受け入れられた。これは、抗議者たちが何ヶ月もかけてノースダコタ州の厳しい冬を乗り越えても実現出来ずにいたことだった。そう、この地域の主要な水の供給源を横断する問題の多い石油パイプラインの稼働停止命令が実現したのだ。
「一日に57万バレルの石油を運ぶダコタ・アクセス・パイプラインの稼働を30日以内で停止し、中の石油を抜き取ること。理由は、オアへ湖の下を通過する導管の地役権を米陸軍工兵司令部が認可する前に環境影響評価をすべきであったのに実施しなかったためだ」
これがコロンビア地方裁判所が今日下した判決だった。
控訴できる見込みも絶たれており、この判決は石油輸送に大きな障害をもたらすだろう。工兵司令部は求められた環境評価を行うには13ヶ月かかると述べた。
このパイプラインは、
①スタンディング・スー族と環境保全団体と
②立案したエナジー・トランスファー・パートナーズとドナルド・トランプ政権
の間の論争の的となってきた。抗議者たちは、2016年から2017年にかけて、何ヶ月も国有地内でキャンプを張り、工事の完成を遮ろうとした。その理由は、パイプラインは、スタンディング・スー族固有の土地にとっての飲料水の水源地を危険に晒すことになるということだった。双方の衝突は激しさを増し、 警察が催涙ガスやゴム銃を発射し、さらには凍えるような気温の中、前進する抗議者たちに水砲を発射し、ずぶ濡れにさせる事態にまでなっていた。
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Civil rights groups sue N.Carolina town over protest ban – but where were they when 3 other states banned pipeline protests?
トランプ政権は、このパイプラインを米国のエネルギー自給政策実現の鍵だと捉えており、このパイプラインが、大量のシェールガスを供給するバッケン地方と内陸部や湾岸部の精油所を効果的につなぎより多くの石油を運ぶ通り道になることを期待していた。この計画の開始は当初予定されていた2016年から2017年の6月まで遅れた。それは、オバマ政権の終盤に、抗議活動を受けて、工兵司令部がより精密な環境影響評価を行うよう要求されたからだ。
エナジー・トランスファー社によると、地下を通るダコタ・アクセス・パイプラインは湖床の少なくとも29メートル下を通過し、そのパイプラインはオアへ湖の下を通る少なくとも9本のパイプラインのうちの一つだ、とのことだ。同社によれば、このパイプラインの設置条件は、国が定める安全基準以上のものであり、バッケン地方の石油を運ぶ鉄道とは違いスタンディング・スー族の固有の土地を通ってはいない、とのことだ。
今日の判決は、トランプ政権にとつても米国の石油会社にとっても後退を余儀なくされるものとなる。そうでなくても、石油会社は、すでに新型コロナウイルスの流行蔓延による原油価格の低下のせいで、バッケン地方での石油生産が縮小され、経営がぐらついているのに、だ。
今回の判決は、今年、米国の裁判所において、環境保全団体が少なくとも3件の主要なパイプライン計画の許可に待ったをかけることを勝ち取った訴訟が続いている流れの中で出たものだ。これらの勝訴を受けて、公益事業会社であるドミニオン・エナジー社やデューク・エナジー社が7月5日に長らく遅延していた大西洋岸の天然ガスのパイプライン計画を断念するという方針を出した。さらにドミニオン・エナジー社は、同社のパイプラインと貯蔵している天然ガスをウォーレン・バフェット・バークシャー社に40億ドルで売却することを発表した。
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Canadian energy giant ‘funding’ Oregon sheriff’s unit to thwart protests against one of its own pipeline projects – report
自然保護団体のシエラ・クラブは、今日の判決を受けて、エナジー・トランスファー社はダコタ・アクセス・パイプラインで流す石油に量を今の2倍近くの1日110万バレルに増やすという計画を断念すべきだ、と述べた。さらに「今日の判決はスタンディングロック・スー族のこれまでの忍耐のたまものである。スー族はこれまで自分たちの水を汚れた石油パイプラインから守るための闘いを止めることを拒否してきたのだ。」同クラブは付け加えた。「このパイプラインは、トランプ政権が設立を許可した時点ですでに間違っていたし、今、石油の需要が減少している中で、誰も必要としない石油のために大切な水の供給源を危険に晒すというのは、ますます意味のない行為になっている。」
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