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ロシア連邦保安庁は、クロッカス・テロ攻撃の容疑者として米国を特定

<記事原文 寺島先生推薦>
The Russian Federal Security Service Identifies US as a Suspect in Crocus Attack
筆者:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)
出典:本人ブログ 2024年3月28日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年3月30日


以下は、私が昨日投稿した、ギルバート・ドクトローのインタビューの更新版だ。https://www.paulcraigroberts.org/2024/03/27/washington-crossed-a-fatal-red-line-with-the-crocus-attack/

ドクトローは慎重な専門家であり、状況の深刻さを大げさに語ったりはしない。クロッカスのテロ攻撃は、米国に対するプーチンの態度を変えるきっかけになった可能性がある。プーチンはずっと、米国からの挑発に対するロシアの反応において、状況を激化させないよう、慎重な態度を取り続けてきた。プーチンのやり方とは、西側が我にかえって、現実を受け入れるのを待つことだった。私がずっと強く言ってきたとおり、このようなやり方は間違っている。というのも、プーチンが挑発に耐え続ければ、挑発は激しさを増すことになるからだ。モスクワ郊外において、319人のロシア市民の死傷者を出したいま、その挑発は越えてはならない一線を越えてしまったようだ。連邦保安庁長官は、ロシアの報道機関に「米国が容疑者である」という情報を流すことを許可した。プーチンが全ての責任者には罰を与えると公言しているなか、私はドクトローが唱える、「今はキューバ危機に酷似している」という現状認識に同意する。

ありえることは、プーチンが現状を考え直し、クロッカスへのテロ攻撃を使って、政界や報道機関からの求めに応じてなにか手を打つ、ということだ。プーチンはその責任をウクライナに限定し、2年前に使うべきだった規模の武力を行使して、ウクライナを平定し紛争を終結させるための攻撃をおこなうことができる。

プーチンが再び自分に言い聞かせ、あるいはロシア国内の親西側派(まだ存在していればの話だが)により、「最終的には西側は我にかえる」となだめられ、再び行動を起こしそこなえば、西側からの挑発はさらに悪化するだろう。実際、もう一度クロッカスのテロ攻撃のような激震が走ることになれば、第三次世界大戦に繋がるヒューズは光り始めるだろう。

以下がドクトローによる記事だ。

昨日のロシア安全保障庁(FSB)アレクサンドル・ボルトニコフ長官の報道関係者に対する注目すべき声明

ギルバート・ドクトロー
2024年3月27日

https://gilbertdoctorow.com/2024/03/27/

事情をよくご存知ない方々のために、まず説明しよう。FSBというのは、ソ連のよく知られ、深く恐れられていたKGBの後継組織だ。しかし、こんにちのFSBは米国のFBIと比べた方が良いかもしれない。国内のあらゆる種類の犯罪やテロのようなロシア国民に対する危険を取扱っている組織だ。この組織やその長官がニュースで報じられることはほとんどない。

この点において、FSBは、国外においても国内においても、セルゲイ・ナルイシキン対外情報庁長官と比べると、あまり見えない存在である。この政治家は2000年以降5年間、ロシア下院国会院議長をつとめ、大統領府長官も3年務めた経歴をもつ。その二つの仕事をしていた際、ナルイシキンをテレビで見ることは頻繁だった

ボルトニコフはFSBでこの15年つとめてきたが、人前にでることはなかった。しかし、クロッカス・シティ・ホールへの目を見張るような攻撃のせいで、ボルトニコフは舞台の中央に駆り出され、昨日、ボルトニコフはロシアの国営テレビのジャーナリストのパベル・ザルビンとのインタビューをおこない、廊下を通って出て行く途中、他の記者たちからさらに質問を受けた。この即座の質疑応答が後にテレビのニュースで放送された。ボルトニコフが述べなければならなかったことは、尋常ではない内容であり、読者の皆さんも私も今すぐ防空壕を探すべきか否かに直接関わる内容だった。残念ながら、今日の主流報道機関の報道ではこの件をトップニュースとして伝えていない。例えば、フィナンシャル・タイムズ紙は習近平が米国企業界のCEOたちと面会し、関係改善をはかろうとした記事を特集している。興味深い記事だが、我々が第三次世界大戦の瀬戸際に立たされていることと比べれば重要ではない。

ボルトニコフはプーチンの側近中の側近である。 彼もプーチンもナリシキンもほぼ同年齢だ。 ボルトニコフは72歳で、数歳年上である。

特に印象的だったのは、彼の冷静さと慎重さ、慎重に言葉を選びながら、捜査の方向性を透明性をもって示し、「何があっても動じない」淡々とした態度だった。

記者たちは皆、テロ攻撃の背後に誰がいるのかという疑問を投げかけていた。ボルトニコフは記者たち、それと私たちにこう答えた。「イスラム過激派によるテロ行為の背後にいるのは、米、英、ウクライナです」と。

ボルトニコフは、予備的な調査結果では、虐殺の実行犯4人は車でウクライナとの国境に向かい、国境の向こう側にはその実行犯を待っている人々がいたことがわかった、と述べた。彼は非常に冷静に、外国勢力の関与は明らかにされつつあると述べ、今は純粋な感情から何も言わないが、発表する前に事実がしっかりと収集されるのを待つ、と説明した。

そうとはいえ、ボルトニコフがテロ行為の操り手である可能性が高い国として、米、英、ウクライナを挙げたことは、まったく報じる価値のある事実だった。ノルド・ストリーム・パイプライン爆破事件は、過去50年間で世界的に重要な民間インフラに対する最も重大な攻撃であったが、ロシア政府高官はどの国も直接には非難しなかった。仄めかしはあったが、昨日ボルトニコフから聞いたような直接的な非難はなかった。

いっぽう、ボルトニコフの報道関係者らとの雑談とはまったく別に、クロッカス・シティ・ホールでのテロ攻撃に関する多くの新情報が昨日、ロシア国営テレビのニュース分析番組『60分』に掲載された。特に、2月末日と3月初めの数日間、4人の犯人のうち2人がイスタンブールにいたことがわかった。うち一人がモスクワの空港への出発と到着した模様がビデオに収められた。彼らがどのホテルに宿泊したかは知らされ、イスタンブールで1人が撮影した自撮り写真などがスクリーンに映し出された。トルコで誰と会ったのかはまだ明らかになっていない。ただしどの時機だったのか、という点が非常に重要だ。というのも、ロシア暦の聖なる日である3月8日(国際女性デー)にテロ攻撃を実行するためにモスクワに戻ったという指摘があったからだ。もし彼らがその日にテロを行なっていたら、1週間後のロシア大統領選挙に壊滅的な影響を及ぼしていただろう。

しかし、テレビ番組『60分』によれば、3月8日のロシアの国家安全保障体制がテロ作戦を成功させるには厳しすぎると判断され、米国はこの作戦の中止を決定した、という。

なお、これはヴィクトリア・ヌーランドが国務省に辞表を提出した時期(3月5日)とほぼ同じである。この2つの事象に因果関係がある可能性は、米国の「反体制派」コミュニティーにいる私の仲間たちが注目するに値するものであることは間違いない。

いずれにせよ、ウラジーミル・ソロヴィョフのトークショー『イブニング』で後日語られた話によると、ウクライナ側がロシア大統領選の1週間後にテロ攻撃を決行したため、意義がほとんど失われたという内容だった。そしてそれは、米当局の反対を押し切ってのことだった、という。

時折、読者からなぜ私がウラジーミル・ソロヴィヨフのような人物のトークショーに注目するのかと質問されることがある。こうした懐疑的な人たちの目に入っていない事実は、ソロヴィヨフがた番組に招くのは、大衆を楽しませることができる無責任な学者やジャーナリストだけでなく、ロシアの権力中枢に近く、外交・内政の遂行に影響力を行使する非常にまじめな政治家たち、特に国家院の委員長やその他の重要人物も含まれている、という事実である。

独立国家共同体(旧ソ連)関係委員会の委員の一人から話を聞いたのは昨夜の番組でのことだった。ロシア国境地帯のベルゴロドで、近隣のハリコフ(ウクライナ)から市民へのテロ攻撃が後を絶たないことについて、彼はハリコフを壊滅させる時だ、と言った。ちなみに、ハリコフはキエフに次いでウクライナで2番目に人口の多い都市である。

概して、パネリストたちや司会のソロヴィヨフ自身の雰囲気は、今や決定的な変化を遂げている。つまり、ウクライナは敵国であり、一刻も早く消滅させたほうがいい、というものだ。昨夜は、キエフの大統領官邸と、首都にあるすべての軍事施設や政府中枢をミサイル攻撃で破壊する必要性が語られた。

過去2年間、私たちが繰り返し観察してきた状況は、プーチン大統領が、第三次世界大戦を引き起こしかねない行動に抵抗し、節度と自制の代弁者として振る舞う姿だった。しかし、ロシア連邦保安庁(FSB)長官がこの20年で最大のテロ攻撃の計画者として米国と英国を名指ししたことで、そのような状況は明らかに終わりを告げようとしている。

©Gilbert Doctorow, 2024
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