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緊急対策の再評価を求む、COVID-19感染症の診断と基本原則について: スチャリット・バクディ教授からドイツの首相アンゲラ・メルケルへの公開書簡

<記事原文>COVID-19, Urgent Reassessment, Diagnosis and Basic Principles of Infectiology:
Open Letter from Professor Sucharit Bhakdi to German Chancellor Dr. Angela Merkel


スチャリット・バクディ博士
グローバルリサーチ、2020年3月30日
スイスの宣伝研究 2020年3月26日

<記事翻訳 寺島美紀子・寺島隆吉> 
2020年4月15日
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 ヨハネスグーテンベルク大学マインツ校の医学微生物学名誉教授スチャリット・バクディ博士から、ドイツのアンゲラ・メルケル首相への公開書簡。バクディ教授は、Covid-19への対応の緊急の再評価を求め、首相に五つの重要な質問をした。書簡の日付は3月26日付。これはドイツ語から英語への非公式の翻訳である。元の手紙(PDF)はドイツ語で参照されたい
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親愛なる首相へ
めるける

 マインツにあるヨハネスグーテンベルグ大学の名誉教授であり、長年のあいだ医学微生物学研究所の所長であった私は、COVID-19ウイルスの蔓延を減少させるために私たちが負わされている広範囲かつ強力な公共生活の制限について、批判的に問わなければならないと思っています。

 ウイルスの危険性を軽視したり、政治的メッセージを広めることは、私の意図ではありません。しかし、現在のデータや事実を大局的に把握することにたいして、科学的な貢献をすることが私の責務であると感じています。

 私が懸念している理由は、とりわけ、現在ヨーロッパの大部分で適用されており、ドイツでもすでに大規模に実施されている抜本的な封鎖政策が、深刻な社会経済的結果をもたらす可能性にあります。

 私の願いは、市民生活を制限することの利点と欠点、そしてその結果として生じる長期的な影響について、批判的にかつ必要な先見の明をもって議論することです。

 この目的のために、五つの問題に私は直面しています。これらの問題はこれまで十分に答えられていなかったのですが、バランスのとれた分析には欠かすことのできないものです。

 私は首相が迅速にコメントを発表していただくことを願っており、それと同時に、連邦政府が、あらゆる人びとの生活を制限することなく弱者や患者(感染者と発病者)を効果的に保護する戦略を策定し、すでにおこなっているよりもさらに強力に感染者と発病者を区別し治療できる体制をつくるよう、連邦政府に訴えていただきたいと願っております。

最大限の敬意をもって



医学博士 スカリット・バクディ教授


一.統計

 ロバート・コッホ自身によって構築された感染症学では、伝統的に感染と疾患を区別しています。疾患は臨床症状が必要です。[1] したがって、発熱や咳などの症状のある患者のみを新規症例として統計に含めるべきです。

 言い換えれば、COVID-19検査で新たな感染が出たからといって、それは病院のベッドを必要とする新たな患者が出た、ということを必ずしも意味するわけではありません。しかし、現在では、重症化し人工呼吸器が必要になると想定されているのは、全感染者の5%にすぎません。この想定に基づく今後の対応は、医療制度に過大な負担をかける可能性を示唆しています。

参照:われわれは現在、コロナウイルス疾患の発生率を測定していない。それを検査する専門家の活動を測定しているだけだ

 質問:今後の計画は、症状のない感染者と、実際に病気になっている患者つまり症状が出ている人とを区別しているのか?

二.危険性

 これまでも長年のあいだ、さまざまなコロナウイルスが流行してきましたが、そのほとんどはメディアには注目されませんでした。[2] もし今回のCOVID-19ウイルスが、これまでに流行してきた多数のコロナウイルスよりも、著しく高いリスクの可能性があるとみなされるべきでないと判明した場合、すべての対策は明らかに不要になるでしょう。

 国際的に認知された抗菌剤の国際誌『International Journal of Antimicrobial Agents』は、この問題を正確に扱った論文を間もなく公表します。研究の予備段階の結果はすでに本日、見ることができます。この新型ウイルスが危険性の点で従来のコロナウイルスと変わらないという結論に至っています。これを、この論文の著者らは「SARS-CoV-2(二番手のSARS-CoV):恐怖vsデータ」というタイトルで表現しています。[3]

 質問:COVID-19と診断された患者の集中治療室における現在の仕事量は、他のコロナウイルス感染と比較してどうか? 過去のデータは、連邦政府によるさらなる意思決定においてどの程度考慮されているか? さらに、この過去のデータはこれまでの計画で考慮されているか? もちろん、COVID-19と「診断された」ということは、ウイルスが患者の病状において決定的な役割を果たしていることを意味し、患者の持病(あるいは過去の疾患)がより大きな役割を果たしていることを意味するわけではない。

三.ウイルスの広がり

 ドイツ・ミュンヘンに本社を置く『南ドイツ新聞』の報告によると、新聞テレビなどで引用回数が多いロバート・コッホ研究所でさえも、COVID-19の検査がどれだけおこなわれたのか正確には知ってはいないのです。しかし、検査数が増加するにつれて、最近ドイツでは数の急激な増加が観察されているのは事実です。[4]

 したがって、健康な人たちのあいだに、このウイルスが気づかれないうちに広がっているのではないかと疑うのは妥当です。これは二つの結論をもたらします。
 第一に、例えば2020年3月26日には、約3万7300人の感染者から206人が死亡し、死亡率は0.55% [5]ですが、この現在の公式な死亡率は高すぎることを意味します。感染しても自覚症状のない人は統計には表れていないからです。
 第二に、健康な人たちにウイルスが広まるのを防ぐことはほとんど不可能であることを意味します。知らないうちに感染し、知らないうちに治っていることが多いからです。

 質問:ウイルスの実際の広がりを検証するために、健康な一般集団を無作為に調べてみた統計がすでにあるのか、それとも近い将来にそれが計画されているのか?

四.死亡率

 ドイツでの死亡率(現在は0.55%)上昇の恐れは現在、とくにメディアの注目を集めているテーマです。対応が間に合わなければ、イタリア(10%)やスペイン(7%)のように、爆発する恐れがあると心配する人が多いのも事実でしょう。

 しかし同時に、死亡時にウイルスが存在していたことが確認されるとすぐ、他の要因に関係なく、ウイルス関連の死亡だと報告するという誤りが世界中で起こっています。これは、ウイルスが疾患あるいは死亡の最大要因であることが確実である場合にのみ、ウイルス関連の死亡だと診断されるべきだという「原則」に違反するものです。ドイツ科学医学協会のガイドラインは次のように明記しています。「死因に加えて、因果関係を明記し、患者がもっていた持病を、死亡証明書の第三位に記載する必要がある。 場合によっては、四つの因果関係の連鎖も述べられなければならない」[6]

 現在のところ少なくとも振り返ってみて、このウイルスによって実際に何人の死者が出たのかを明らかにするために、より重要な医療記録の分析がおこなわれたかどうかについての、公式情報はありません。

 質問:ドイツは単にCOVID-19の通俗的な疑いに従っただけなのか? そして、他の国とおなじように無批判にこの分類を続けるおつもりか? それでは、「真のコロナによる死」と「死亡時の偶発的なウイルスの存在」とをどのように区別するのか?

五.比較可能性

 イタリアの悲惨な状況が参照すべきシナリオとして繰り返し使われています。 しかし、イタリアにおけるウイルスの真の役割は、多くの理由で完全に不明確です。上記の三と四の観点がここでも当てはまるだけでなく、イタリアをとくに脆弱にしている特別な外部要因が存在するからです。

 これらの要因の一つは、イタリア北部における大気汚染の増加です。WHOの推定によると、こうした状況が、ウイルスがなくても、2006年にイタリアの13の大都市だけで年間8000人以上の死者を出しました。[7] それ以来、状況は大きく変わっていません。[8] そのうえ、大気汚染は非常に若い人や高齢者のウイルス性肺疾患のリスクを大幅に増加させることも示されています。[9]

 さらに、イタリアでは高齢者など特に弱い立場にある人びとの27.4%が若者と共に暮らしており、スペインでは33.5%もの人びとが若者と共に暮らしています。ドイツでは、この数字はわずか7%です。[10] さらに、ベルリン工科大学の医療管理部門の長であるラインハルト・ブッセ博士によると、集中治療室の設備はイタリアの約2.5倍と、ドイツの方が格段に優れています。[11]

 質問:国民にこうした基本的な違いを認識させ、イタリアやスペインのようなシナリオは現実的ではないということを理解させるために、どのような努力がなされているのか。



[1] 『専門辞書 感染予防と感染疫学。キーワード:定義-解釈』ロバート・コッホ研究所、ベルリン2015年(2020年3月26日検索)
[2] キラーバイ等「アメリカにおけるヒト・コロナウイルスの流行2014年~2017年」(J Clin 『ウイルス』2018年, p.101, pp.52-56)
[3] ルッセル等「SARS-CoV-2:恐怖vsデータ」(J. アンミクロブ『病原菌』2020、p.105947)
[4] チャリッシウス・H.「Covid-19:ドイツでの検査はどの程度うまくいっているか?」(『南ドイツ新聞』2020年3月27日検索)
[5] ジョンズ・ホプキンス大学『コロナウイルス資料センター』2020(2020年3月26日検索)
[6] 「S1ガイドライン054-001」(『健康診断実施規程』)。AWMFオンライン(2020年3月26日検索)
[7] マルツッチ等「イタリア13都市におけるPM10とオゾンの健康への影響」(世界保健機関ヨーロッパ地域事務所『WHOLIS番号E88700』 2006年)
[8] 欧州環境庁『大気汚染国のファクトシート2019』(2020年3月26日検索)
[9] クロフト等「大気汚染と呼吸器感染症の関係、大気汚染対策と経済変化」(アン・アム『胸部』2019、p16、p321-330)
[10] 国連経済社会局人口部『高齢者の生活配置:拡張された国際データセット(ST / ESA / SER.A / 407)に関するレポート』2017年
[11] ドイツの週刊医学雑誌DeutschesÄrzteblatt「専門家によると、COVID-19によるドイツの病院の混雑は起こりそうにない」(2020年3月26日検索)

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