fc2ブログ

プーチンは「ウクライナに対してもっと早く軍事対応をすればよかった」と後悔しているが、ウラジミール、申し訳ないが僕はそう忠告していたよ

<記事原文 寺島先生推薦>
Putin Regrets Not Acting Sooner in Ukraine… Sorry to Say, But I Told You
筆者:フィニアン・カニンガム(Finian Cunningham)
出典:ストラテジック・カルチャー(Strategic Culture) 2024年2月19日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年3月5日


2072.jpg
© Photo: SCF


ロシアは、ウクライナ代理戦争において、米国が主導するNATO枢軸諸国に勝利するだろう。しかしプーチンがもっと早く動いていたら、この勝利はもっと早くに訪れ、血をみることも少なくなっていたはずだ。

先日のロシア報道機関とのインタビューで、ウラジミール・プーチン大統領は興味深い発言をした。それは、ウクライナでの特別軍事作戦を発令するようもっと早く動かなかったことを「後悔している」というものだった。

概して、このインタビューにおいてプーチンは、米国が主導するNATOによる代理戦争において勝利を収めるという見通しに自信を示していた。この紛争はロシア軍が2022年2月24日ウクライナの地に兵を進めてから今週で2年になる。

独立系アナリストや西側報道機関でさえ、NATOが支援するウクライナ政権が、優れたロシア軍によって敗北の瀬戸際に立たされていることを認めている。先日、戦略的に重要な都市アブデーフカが陥落したが、このことはウクライナ政権の最後の崩壊の前触れとなった。

ロシアはかつてウクライナ領だった東部と南部の約2割の領域を支配下に置いている。この領域に含まれるのは、ドンバス地域とクリミアであるが、これらの地域はいまは法的にロシア連邦の一部となった。

しかし、プーチンはこのインタビューで、ロシア軍に対してウクライナ体制への対決をもっと早い段階で命じるべきだった、と率直に語っている。

ロシアの通信社であるタス通信は、プーチンは以下のような発言をした、と報じた。「後悔すべき唯一の点は、この作戦をもっと早く始めなかったことです。そうしなかった理由は、我が国が交渉している相手がまともだ、と思っていたからです」と。

以前「東ウクライナ」と呼ばれた地域に住んでいるロシア人を守り、NATOが支援するウクライナ政権の非ナチ化を進めるために、いつの時点で、ロシアが特別軍事作戦を起こすべきだったかについてプーチンは明言しなかった。

プーチンは2014年と2015年に独・仏・露間で交わされたミンスク合意について触れた。

プーチンはこうも述べた。「あとになって、我が国が騙されていたことが分かったのです。ドイツの元首相(アンゲラ・メルケル)もフランスの元大統領(フランソワ・オランド)も、この合意に従うつもりはなかったことをはっきり公言しています。本当の意図は、時間稼ぎをすることで、より多くの武器をウクライナ政権に運び込むことにありました。そして実際そうしたのです」と。

2014年5月初旬、私は以下のような見出しの記事を書いた。「プーチンはウクライナに軍を派遣すべきだ」と。

当時はとんでもない発言だと思われたかもしれないが、その後の10年間の経過をみれば、私が言っていたことが正しかったことが証明された。

この記事の初出は2014年5月4日ごろで、イランの通信社プレスTVに書いたものだった。当時私はその通信社に定期的に論説を書いていた。(その後、米国による制裁のせいで私はそこでの仕事を失うことになったのだが)。ただし、私がプレスTV通信社に書いたその記事へのリンクが、インターネット上で広く拡散されたようだ。幸運にも、当時その記事は他のサイトでも共有されていたのだ。例えば「ポール・クレイグ・ロバーツ」氏のブログなどだ。ロバーツさんは深く尊敬されている米国人作家であり、知識豊富な専門家である。かつてロナルド・レーガン大統領政権時に財務次官補を務めたこともある人物だ。

私は、5月2日のオデッサでの大虐殺事件について論説を書いた。そこでは40人以上の市民が殺害された。これらの市民はNATOが支援するネオナチ政権に抗議していた。この政権は2014年2月に、CIAが資金を出し、選挙で選ばれた親露大統領に対するクーデターを起こし、政権を掌握した政権だった。反ファシスト抗議者らは、同市の労働会館に避難していたが、そこに親ウクライナ政権勢力が火を付けたのだ。この記事でさらに強調していたのは、当時のCIAジョン・ブレナン長官が、その数ヶ月前と2014年の4月、クーデターの2ヶ月後にキエフを訪問した事実だった。そのことが、現在のネオナチ勢力が政権を握ることにつながったのだ。CIAは、クーデター後、ウクライナ政権によるいわゆる「対テロ作戦」を主導した。NATOが武装させ、訓練を施したこの政権のネオナチ民兵らはドンバス地方のロシア人に攻撃を加え始めた。これらのロシア人たちはキエフでの不法な政権奪取に反対していた。明らかにNATOが仕掛けた内戦により、1万4000人ほどが亡くなり、百万人以上が住居を追われるところまでその内戦は続けられた。

2014年から2022年まで8年間続いた、ドンバスの人々に対する内戦と侵略行為を受け、最終的にプーチンがロシア軍に軍事介入を命じたのは、その二年後だった。

もちろん、西側諸国政府や西側報道機関は、歴史を書き換え、プーチンとロシアによる何の理由もない「侵略」であり、ウクライナ国家の主権をおかし、他の欧州諸国を恐怖に陥れたとして、中傷した。

プーチンが上記の先日のインタビューで述べたとおり、プーチンが軍事侵攻を送らせた主な理由は、ロシア側が独・仏およびその他の欧州諸国にだまされていたことだった。ロシアの指導者である彼は、「ミンスク合意にもとづいてウクライナでの戦争を外交的に解決する」という西側のことばを信じていたのだ。

筆者の手による先述の記事が出されたのは、ミンスク合意が締結される前のことだった。以下はその記事からの抜粋だ。

「現代の状況(2014年5月のウクライナの状況)は、2008年の南オセチアにおける米国が主導した秘密工作と似ている。当時、NATOが支援するグルジア軍は、親露派である南オセチアを弱体化しようとしていた。ロシアは断固としてこれに対抗し、軍を派遣し、NATOの書いた筋書きを粉砕した。と同時米国もしりぞけた。」

「米国は、またぞろロシアを標的にしている。(ウクライナにおいて)ロシアの転覆をねらい、ウソをつき、殺し、脅している。しかしこんなものはでまかせであり、プーチンはこの動きを即座にはねつけるべきだ。現状は非常に深刻なので、西側の繰り出す本気ではない遊びにつきあっていてはいけない。ファシスト民兵や政治家の顔をしたならず者たちのせいで、ウクライナの人々の命が真の危機にさらされている。これらの民兵やならず者を、米国政府はウクライナ政府内部に据え付け、米国政府は、今、その勢力を煽りに煽っている。(オデッサでの)今週末の事件は、危機が差し迫っていることを示す悲劇的な証言となっている。」

私がこの記事の中で、プーチン大統領に迫ったのは、ウクライナに軍を派遣して戦争のさらなる拡大を防ぐことだった。この記事で伝えたかった主張は、(止めるものがなければ)NATOの勢力は暴力的傾向を強め、ロシアにとって脅威になる、というものだった。

この記事を書いている時点で、NATOが支援するウクライナのファシスト勢力により殺害された人々の数は、2014年2月のクーデター後で100人程度だった。2014年から2022年までに、この攻撃は激化し、死者数は1万4千人にふくれあがった。ロシアによるウクライナでの特別軍事作戦開始から2年経って、死者総数はウクライナ軍側では少なくとも50万人にまで膨れあがっており、ロシア側の死者数は不明だ。戦前はロシア連邦であった地域に向かってキエフ政権が発射したNATOの長距離兵器によってたくさんのロシア市民も亡くなっている。さらに、NATOはますます深くこの代理戦争に関わってきており、ロシアにとっての直接の敵対勢力になりつつある。

ロシアが国益を守るためにもっと早く動いていたなら、この戦争による悲劇はもっと抑えられたものになっていただろう。プーチン大統領自身が、もっと早く対応しなかったことに後悔の念を表明している。

プーチン大統領が10年前に私が書いた記事を読んだとは思えない。しかしあの時、NATO軍がウクライナ内で確実な脅威となる前に動いて、NATO軍と相対することを先延ばしていなければ、プーチンはその後起こってしまった破壊や死の大半を回避することができただろう。

これは後知恵で言っているわけではない。さかのぼること2014年には、既に警告音があきらかに発せられていたのだ。ロシアはもっと早く介入すべきだったのだ。今になってプーチンが認めているとおり。

最後にロシアは、ウクライナ代理戦争において、米国が主導するNATO枢軸諸国に勝利するだろう。しかしプーチンがもっと早く動いておれば、この勝利はもっと早くに訪れ、血をみることも少なくなっていたはずだ。

いずれにせよ、少なくとも建設的な学びのひとつは得られた。それは、米国とその手下であるNATOは全く信頼に値しない、という教訓だ。ロシアは常に断固たる態度をとり、ロシアの国益を守り、西側との関係を結んでいかなければならない。その際念頭に置くべきことは、西側というのは生来の裏切り者であり、邪悪な意図を持ち、完全に信用ならない勢力である、という点だ。
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

tmmethod

Author:tmmethod
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
最新記事
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新コメント