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イスラエルはアメリカのやり方を模倣しているにすぎない

<記事原文 寺島先生推薦>
How Israel Copied the USA
筆者:ユハンナ・ハダド (Youhanna Hadda)
出典:INTERNATIONALIST 360°2024年2月21日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年3月4日


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シオニズムはパレスチナに定着したが、この運動はパレスチナで生まれたわけではない。シオニズムは輸出されたイデオロギーであり、英国の庇護のおかげで中東に足場を築いたにすぎない。近代シオニズムの父であるテオドール・ヘルツルは、世俗的なオーストリアのユダヤ人であり、神学を使って植民地支配の野望を主張したわけではない。むしろ彼は、ユダヤ人は異邦人国家では自由に生きることができず、反セム主義(=反ユダヤ主義)から逃れるためには自分たちの国家が必要だと主張した。

ヘルツルの大著『ユダヤ国家』(Der Judenstaat)は、この国家の樹立が植民主義的な試みであることを繰り返し述べている。彼の植民地戦略は、イギリスの資本家の利益のために南アジアから何兆ドルもの金を略奪した悪名高い東インド会社のような「ユダヤ人経営会社」の構想を中心に展開された。

ヘルツルは言葉を濁さなかった。彼は『ユダヤ国家』の中で10回以上も「植民地」と「植民者」を使って自分の野望を表現した。彼は、どんなに貧しいユダヤ人入植者たちも「最も精力的な征服者になるだろう、なぜなら偉大な事業の形成には少しの絶望が不可欠だからだ」と述べた。ヘルツルは、ヨーロッパ系ユダヤ人は、自分たちがアラブ系住民よりも法的に優位に立てるという保証がなければパレスチナには来ないだろうとさえ考えていた:

「移民は、確実な優位性に基づかない限り、結果的に無益である」。


ヘルツルはまた、シオニストの入植地を、アメリカにおける「新しく開放された領土の占領」と直接比較している。尋常とは言えない修辞的類似もある。シオニストもヨーロッパ系アメリカ人の入植者も、原住民を征服し、移住させ、排除することを正当化するために、優位性を主張する。例えば、『デイリー・ワイヤー』紙のベン・シャピロは、イスラエルの暴力的なヨルダン川西岸入植キャンペーンを人種至上主義的な言葉で正当化している:

「イスラエル人は物を作るのが好きだ。アラブ人はガラクタを爆破して野ざらしの下水に住むのが好きだ。これは難しい問題ではない。#セツルメントロック」


シャピロの表現は、啓蒙思想家ジョン・ロックの表現とよく似ている。彼は、神が「勤勉で理性的な者」のためだけに土地を創造したと信じていた。ヨーロッパ系アメリカ人の入植者たちは、自分たちが先住民を暴力的に追い払ったことを正当化するために、ロックの言葉を引用した。この暴力は植民地主義と切り離せない。

シオニストは、パレスチナ人を服従させることなしに国家を建設することはできなかった。そしてパレスチナ人は、シオニスト国家の庇護のもとでは、自分たちの主権と文化的アイデンティティを維持することができなかった。こうしてパレスチナの民族解放闘争が始まり、パレスチナの土地の確実な収奪は今日まで続いている。

すべての国家には、自決権と帝国主義の侵略からの自由がある。シオニスト国家(イスラエル)は、西側帝国主義の自由民主主義国家に全面的に支持された、世界最後のアパルトヘイト国家のひとつである。イスラエルとその同盟国は、この地域で自分たちの意思を貫くためなら、暴力を行使することも厭わない。したがって私たちは、パレスチナ人の自決への純粋で完全な非暴力の道という幻想でしかない考えに目隠しされるわけにはゆかない。

マルコムXが説明したように、「非暴力について:残忍な攻撃の絶え間ない犠牲者であるときに、自衛しないことを教えるのは犯罪である」。この彼の言葉はまさに今のパレスチナ人に向けられている。シオニスト国家の植民地的暴力とパレスチナ人の自衛権の間には、道徳的な等価性はない。被抑圧者には、自分たちを公然と破壊しようとする者たちに抵抗する否定できない権利がある。ワルシャワ・ゲットーのユダヤ人たちが、自分たちを抹殺しようとするナチスに勇敢に抵抗したように、パレスチナ人たちは、自分たちを抹殺しようとするシオニスト勢力に抵抗している。

今日のシオニストのように、アメリカの指導者たちは先住民の抵抗を中傷する長い伝統を持っている。進歩的であるように思われていたセオドア・ルーズベルト大統領は、アメリカ西部の征服を正当化するために、誇らしげに次のような嘘を吐いて言った:

「死んだインディアンだけが善良なインディアンだとまでは思わないが、10人中9人は善良だと思う。10人目のケースについてはあまり詳しく調べたくない。最も悪質なカウボーイでも、平均的なインディアンよりも道徳的な原則を持っている」。


明らかに、ルーズベルトはアメリカの原住民をほとんど考慮していなかった。アメリカ軍がサンディ・クリークでシャイアン族とアラパホ族の女性と子供たちをいわれのない虐殺を行なったことについて演説したとき、ルーズベルトはそれが「フロンティアでこれまでに行われた中で最も正しく有益な行為」であると宣言した。ルーズベルトは著書『The Winning of the West(西部開拓の勝利)』の中で、先住民虐殺の犠牲者に対するいかなる同情も嘲笑した:

「正気で健全な考えを持つすべての人々は、この大陸をこれら散在する野蛮な部族のために保留すべきであるという申し立てを、鼻であしらって退けなければならない・・・すべての戦争の中で最も究極的に正しいのは、未開人との戦争である・・・アメリカ人とインディアン、ボーア人とズールー人、コサックとタタール人、ニュージーランド人とマオリ人・・・いずれの場合も、勝者は、多くの行為は恐ろしいものであるが、将来の強大な民族の偉大さの基礎を深く築いた」。


ルーズベルトが骨の髄までシオニストであったことは驚くに値しない。白人の有色人種の土地を暴力的に収用する固有の権利に対する彼の信念は、シオニストの使命と完全に一致する。イスラエルの建国者たちは、自分たちの民族国家を作るために必要なこと、すなわちアラブ人の完全な排除について幻想を抱いていなかった。イスラエルの初代首相デービッド・ベン=グリオンは、シオニズム計画に対してアラブ諸国が不合理な行動をとっていると非難しなかった。彼はシオニストの使命がこの地域におけるパレスチナ人とアラブ人の生存と直接対立していることを知っていた。

「私たちの間では真実を無視することはやめよう・・・ 政治的には、私たちが攻撃者であり、彼らは自己防衛している・・・パレスチナは彼らのものだ。なぜなら彼らがそこに住んでいるからだ。一方、私たちはここに来て定住したいと考えており、彼らから見れば、私たちがパレスチナを奪おうとしているということなのだ」。


現代のシオニストは、シオニズムに対する抵抗の原因を「ユダヤ人を虐殺しようとする・・・あまりにも多くのパレスチナ人」のせいにしているが、ベン=グリオンはそのような妄想を抱いていなかった:

「もし私がアラブの指導者だったら、イスラエルとは決して協定を結ばないだろう。彼らの国を奪ったのだから。神が私たちに約束したのは事実だが、私たちの神は彼らの神ではない。反ユダヤ主義、ナチス、ヒトラー、アウシュビッツがあったが、それは彼らのせいではない。私たちがやってきて、彼らの国を盗んだのだ。どうしてそんなことを彼らは受け入れるだろうか?」


ベン・グリオン自身の言葉が、イスラエル-パレスチナ問題は「複雑」だという嘘を打ち砕く。それは盗みとジェノサイドであり、それ以上でもそれ以下でもない。そしてシオニストは、犠牲者の人間性を奪うことによって、これらの犯罪を正当化する。このように、シオニズムは間違いなく入植者植民地主義であり、人種至上主義のイデオロギーである。私たちはそんなものは拒絶しなければならない。

企業系メディアが「野蛮なアラブ人」との決まり文句を広め続けている。が、歴史上すべての先住民解放運動が同様の方法で中傷されてきたことを忘れてはならない。パレスチナ側に立つ者を、反ユダヤ主義者やテロ支援者として、現在、権力側は非難している。しかし、歴史は、シオニストの章が遠い過去になったときに、私たち言い分を好意的に思い出すことになるだろう。

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ユハンナ・ハダッドは、アラブ系ディアスポラの北米マルクス主義者。彼は著作を通じて、人種資本主義を支持する西側のリベラルな教義と戦うことを目指している。
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