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シリアでの目的は、ロシア政府とシリア政府が、テロリストを倒すことを「困難」にすることであると、アメリカ政府は公然と認めている

<記事原文 寺島先生推薦>
US now openly admits its goal in Syria is to make it 'difficult' for Moscow and Damascus to defeat terrorists

RT Open-ed 2020年3月10日

ネボジャ・マリック
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<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月7日

  国務省のシリア特使は、米国がイドリブのジハード主義の過激派を「ロシアの侵略」から守ることを目的としていることを認め、国防総省の裏の思惑が健在であることを再度証明した。
  ロシアとシリア政府は「シリア全土での軍事的勝利を得るために軍を出している」、とジェームズ・ジェフリー大使は火曜日の合同電話インタビューでブリュッセルから記者団に語った。
  
   私たちの目的は、外交、軍事、その他のさまざまな行動によって、彼らがそれを行うことを非常に困難にすることです。


  どんな行動をとるかの一つの例として、ジェフリーは、いかなる化学兵器による攻撃に対しても、米国は「非常に激しい軍事的」攻撃を行うことを挙げた。ジェフリーは、その化学兵器による攻撃を「優位に立とうとするとき、シリア政権がするお気に入りの戦術」と述べた。彼の言っていることは、事実無根だ。というのも、化学兵器によるものとされた攻撃は常にシリア軍の勝利の後に起こっていて、それは、米国が介入する口実に使われているのだから。

  ジェフリーは、また、「シリアの複数の地域に米軍と連合軍がいる」とも語った。それは公式には、イスラム国家(IS、以前はISIS)と戦うためなのだが、実際のところは、油田を「守って」いる。米軍と連合軍の駐留はシリア政府を「混乱させるため」という彼の言葉遣いはいわくありげだ。

Also on RT. Com 5e679c782030273b35183c8d.jpg
 US exploring NATO aid for Turkey in Idlib, says sanctions could be applied if Russia or Syria violate ceasefire – reports



  ジェフリーとトルコの米国大使であるデビッド・サッターフィールドは、ブリュッセルで会談した。それに先だってトルコのレセプス・タイップ・エルドアン大統領がこの地を訪問している。会談の中身は、米国とNATOは、トルコ政府が、最後に残った要塞(シリアのイドリブ地方)にいる手飼いの過激派たちをどう保護するかについてだった。
しかし、サッタ-フィールドは、イドリブが「300万人以上の罪のない一般市民を擁し、その大部分は女性と子供達だ」と言い、住民たちを追放しようとする「ロシアの侵略」を非難する一方、ジェフリーは、状況を説明するのにどんな言い方を選んだのかに耳を傾けてほしい。その発言は、CNNの記者の、「NATOは地上部隊の派遣を検討しているのか?」という質問に対するものだった。

      地上部隊のことは考えなくていいと思います。トルコは、うまくやっています。トルコと、反政府勢力が、他からの助けを借りずとも地上を制圧できる能力くらい持っていますよ。

  この発言は、恐ろしい無知からくるか、まったくの妄想かのどちらかだ。というのも、シリア軍は、トルコに支援された過激派を包囲することに成功したのだから。トルコ政府が先週モスクワで合意した停戦がその証だ。



  この発言で露わになった真実は、過激派がトルコの「反政府派である」という言葉遣いだ。この発言を、反ISIS連合の軍事部隊のスポークスマンであるマイルス・キャギンス大佐のわずか3週間前の言葉と比べてみてほしい。
  「イドリブ地方は、複数のテロ集団を引きつける磁場のようだ。特に、イドリブ地方は、いろいろな意味で、統治されていないからだ」。キャギンスは、スカイニュースに答えた。「イドリブ地方には、種々雑多な集団がいる。みな、何十万人もの市民にとって、厄介者で邪魔者で脅威でしかない。何十万もの市民たちは、ただ冬をやり過ごそうとしているだけなのに。

READ MORE5e4ed7982030273ce42f2b6b.jpg

Idlib is a ‘magnet for terrorist groups’, says US military spokesman — contradicting MSM narrative on Syria

  ジェフリーが反IS同盟の米国特使を兼任していることを忘れないでほしい。ISという組織はあの評判の悪い「シュレーディンガーの猫」ではないが、もはや存在していない。トランプ大統領はISでカリフを自称するアル・バガディに対する勝利宣言を準備している。ISが華々しい復活を目前にし、それを阻止するために米軍の駐留が永久に必要だということもない。もっともそれは国務省やペンタゴンが望んでいることではあるが。
  言うまでもないことだが、この昔からの主張はトランプの、中東における「終わりのない戦闘」から米軍を引き上げる、という公約とは相いれない。
  
  ジェフリーもサッターフィールドも、彼らに質問した記者のだれも一度たりとも言及しなかったのは、タハリール・アル=シャームの存在だ。それは、悪名高いアル・ヌスラの最新の生まれ変わりだ。そして、アル・ヌスラとは、アルカイダ傘下であり、アル・ヌスラの戦士たちはイドリブ地方の過激派の中で、高い地位を占めている。ジェフリーたちの話を聞いていたら、そんな戦闘集団は存在しないかのように思えてしまう!
  
  ジェフリーもサッターフィールドも、公に認めたのだ。シリアがこれらのテロリストに勝利することは、「国際社会」を拒絶することになるということを。(国際社会というのは彼らにとっては米国と同盟国のことだが)。つまりは、シリアの政権転覆への梃入れだ。なんという皮肉だろうか。もし、米国がシリアに軍を派遣することが(それは、国際法上あからさまな違反行為なのだが)、あの組織と戦うために議会で承認されたことだとしたら。そう、アルカイダだ。
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