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ガザやイエメン、そしてウクライナは、米国主導の「ルールに基づく世界秩序」に対する死の警鐘だ

<記事原文 寺島先生推薦>
Gaza, Yemen & Ukraine Sound Death Knell for U.S.-Led ‘Rules-Based Global Order’
出典:Strategic Culture  2024年1月19日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年2月9日


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世界はもう戻れないところまで来ている。欧米列強のペテンは見事に露呈し、もはやだれも擁護できなくなっている。

西側諸国が過去に持っていたと推測される道徳的権威や優越性がどのようなものであったにせよ、現在ではそのすべてがズタズタになっている。取り返しのつかないほどに、だ。

アメリカとその西側の同盟国の偽善と二枚舌は、長い年月、実際には何世紀にもわたって認識されてきた。それは目新しいことではない。しかし、これまでと違うのは、その偽りの装いが世界にとって如実に明らかになっていることだ。世界の人々の意識は、それにともなって、侮蔑的な見方になっている。

また、欧米の指導者たちには、自分たちの茶番が見透かされており、自分たちの没落は眼前に迫っている、という自覚が否応もなくある。

今週、英国政府の閣僚たちは、消滅しつつある自分たちの権威に対する国民の支持を集める方法として、世界的な脅威について必死に警告を発した。その結果は笑止千万なことにしかなっていない。

今週は他に、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が、世界的な混乱の中で国民統合を嘆願する奇妙な全国演説を行なった。マクロン大統領の声は、どうか自分に敬意を払ってほしいと懇願しているかのような情けないものだった。

皮肉なことに、これらの政治的ペテン師が引用する脅威と混乱は、主に西側の無法行為の結果であり、それはガザでのジェノサイドを事実上支持し、ロシアを挑発するためにウクライナのネオナチ政権に容赦なく資金を提供していることからもはっきりしている。何十年もの間、欧米列強はジェノサイドや違法な戦争、そして世界的な破壊行為をしてもその罰から逃れてきた。今の違いは、さまざまな危機が凝集して彼らの悪意と策謀が顕わになってしまったことだ。

ガザでの虐殺は100日を超え、死者は3万人に近づいている。アメリカの国際政治学者であるリチャード・フォークが嘆くように、これほど誰の目にもはっきり見える形で進行したジェノサイドは歴史上ない。しかも、アメリカとヨーロッパの同盟国は、イスラエル政権による衝撃的な犯罪に完全に加担している。

病院はイスラエル軍に砲撃され、衛生兵やジャーナリストは殺害され、飢えた人々は時折やってくる食糧援助トラックに駆け寄る。ユニセフはこれを「子どもたちに対する戦争」と呼んでいる。ガザでは80万人もの人々が飢餓に直面していると報道されているが、傲慢な欧米列強はこの(イスラエルによる)せん滅行為を止めようともせず、非難すらしない。

ジョー・バイデン米大統領やアントニー・ブリンケン国務長官のような西側の政治指導者の自己満足と独善には吐き気がする。米国と欧州連合は、イスラエル政権を何の制約もなしに権限を与え、武器を供給している。

実際、南アフリカが先週、ハーグの国連国際司法裁判所でイスラエルに対するジェノサイドの告発を行なったとき、米英をはじめとするヨーロッパの大国が、その加担をめぐって事実上、被告の席に座ったことは世界的に明らかだった。

ワシントンやロンドン、そしてブリュッセルは、パレスチナの過激派組織ハマスが人間の盾や病院を基地として使用しているというイスラエルの忌まわしい嘘のプロパガンダを使い回す皮肉な言い訳を口実にして、ガザでの停戦を明確に(イスラエルに)要求することはしなかった。

しかし、アラブ地域で最も貧しい国であるイエメンが、ガザ停戦を実行させるためのテコとして紅海航路を封鎖するという道理にかなった行動をとったが、欧米列強はそれを理由に、今度はイエメンを突然空爆した。イエメンの人々は、1948年のジェノサイド条約に基づき、パレスチナ人・ジェノサイドを防ぐために連帯して行動する権利を行使しているのだ。

このため、西側諸国はガザでのイスラエルの犯罪に武器を供与し、容認し、正当化するだけでなく、パレスチナ人を支援するために行動を起こしたイエメンなどの他の国に対して、イエメンを攻撃することで自らの犯罪行為を倍加させている。

紅海の海運危機は、イエメンが主張しているように、ガザに停戦を呼びかければ簡単に回避できる。では、なぜ西側諸国は応じないのか?結論から言えば、彼らはガザでのジェノサイドを止める気がないのだ。イスラエル政権は、地政学的に重要な中東において、アメリカと西側の帝国主義の砦である。1948年のイスラエル発足以来、米英の新植民地主義的詭弁のもとで何十年にもわたって行なわれてきたように、イスラエルは事実上、殺人を犯しても逃げ切ることを実質的に命じられているのだ。

はっきりさせておこう。スコット・リッターが説明しているように、アメリカとその番犬イギリスはイエメンに攻撃を仕掛ける法的権利を持っていない。これらの西側諸国が犯しているのは、3300万人の人口の半分以上が食糧援助に頼っている国に対する犯罪的な侵略行為である。イエメンの困窮は、2015年から2022年にかけて、アメリカやイギリス、そしてフランスが、彼らのお抱えであるサウジアラビアとアラブ首長国連邦とともに、アンサール・アラー(フーシ派)政権を追放するために行なった空爆の直接的な結果である。

米国とその西側の新帝国主義的パートナーの堕落は目に見えている。彼らが主張する道徳的権威は破綻している。これらの大国は無法ならず者国家にすぎず、その威勢のいい「ルールに基づく世界秩序」は、世界の他の地域を略奪するための一方的な蛮行と盗賊行為のための厚かましい隠れ蓑なのだ。

米国のトップ外交官であるブリンケンは今週、毎年恒例の西側エリート・サミットのためにダボスにいた。そのサミットは、いまや見せかけだけのパロディと化している。ブリンケンは、ガザについて、そしてその苦しみがいかに「彼の心を痛める」ものであるかを説いていた。この非人間的なナルシストの話を聞くことは、道徳的な良識と一般的な知性に対する冒涜だ。

彼の英国の交渉相手であるデイビッド・キャメロン卿(原文のママ)もスイスのアルペン・リゾートで国際法と安全保障について議論していた。キャメロンは、ロシアのプーチン大統領をアドルフ・ヒトラー、ロシアをナチス・ドイツになぞらえて、現在の世界情勢は1930年を彷彿とさせると主張した。キャメロンは歴史をひっくり返した。正しい比較対象は欧米列強とナチス・ファシズムだ。

アメリカやイギリス、そしてその他のヨーロッパ諸国は、イエメンを空爆しながらガザでのジェノサイドを煽り、ロマン・シュケビッチやステパン・バンデラのような第二次世界大戦の第三帝国協力者を公然と崇拝するウクライナのネオナチ政権を後押ししている。

ダボス会議の山頂での催しに出席したウクライナの傀儡大統領ウラジーミル・ゼレンスキーは、いつものように、さらに数十億ドルの資金援助と軍事援助を懇願した。アメリカ主導の対ロシア代理戦争は、50万人のウクライナ兵士の死と、2000億ドルにものぼる西側の税金の無駄遣いを引き起こした。ウクライナの年金受給者や、女性、そして障害者は、西側が支援するキエフ政権が助長した虐殺に加わるために、今や通りから引きずり出されている。

ガザやイエメン、そしてウクライナにおける大規模犯罪は、西側の「ルールに基づく秩序」 と切っても切り離せない。同じ根の大義から発する客観的な教訓なのだ。すなわち、米国を頂点とする西欧帝国主義体制である。

世界はもう戻れないところまで来ている。欧米列強の欺瞞は見事に露呈し、もはやだれもそれを擁護できない。欧米の帝国主義的建前は、その本質的な腐敗によって崩壊しつつある。今は危ういときだが、厳然たる真実は、世界を覇権主義と西欧エリート主義権力の体系的暴力から解き放つことができるときでもあるということだ。
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