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「過去の栄光へのあこがれ?」他の過去の帝国の住民と比べて、英国民は帝国主義にノスタルジーを感じていて、33%の人が、植民地にされた国にとっても、よかったことだったと答えている。

<記事原文>
Yearning for past glory? Brits more nostalgic for empire than other post-colonial powers, 33% think colonies ‘better off’ – survey

RT UK News 2020年3月11日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 
2020年3月18日

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大英帝国のかつての植民地は、帝国の一部であったことで「より裕福になった」のだろうか? 答えは、「イエス」だ。新しい世論調査で、回答者の3分の1以上が、そう答えている。つまり、英国人は帝国の過去に憧れる傾向があることがわかった。かつて植民地を所有していた他の国々と比べて。
 

ネット上の調査機関YouGovによると、英国人の3分の1上がいまだに、最盛期には地球のほぼ4分の1を占拠していた大英帝国に「誇り」を感じているそうだ。かつての帝国への誇りが、英国民より強かったのは、オランダ国民だけだったことをその調査は明らかにした。

しかし、「帝国のおかげで、植民地がより裕福になった」と信じている人だけではなくて、フランス国民、スペイン国民、イタリア国民、ドイツ国民、日本国民よりも、今でも帝国の存続を望んでいる人が、英国民の中には、多そうだということが分かった。


countryhttps://www.theguardian.com/world/2020/mar/11/uk-more-nostalgic-for-empire-than-other-ex-colonial-powers …

興味深いし、おそらく想定内のことであるが、保守派は、労働党支持者のほぼ2倍の割合で帝国に親近感を感じているそうだ。やや皮肉なことに、「EU離脱派」の中には、「英国の国境支配権を取り戻す」ためにブレグジットを主張する人たちが多いのだが、彼らは、反離脱派の二倍以上に、植民地を有した帝国を懐かしく思っていることがわかった。

先月、保守党議員ジェームズ・アーリーは、こう言った。
「ブレグジットは大英帝国が“反撃する”つまり、EUの“束縛から解放する”チャンスだ」と。―これは、本当に不適切なものの言い方だ。

Also On RT. Com 2020031811163904b.jpg
What would it take for the UK to apologize for centuries of atrocities carried out under the British Empire?


しかし、期待したようには上手くは、いかなかった。ブレグジットが、世界の舞台で影響力のある主要国の一員として英国が再出発できるチャンスになることを期待していた人達にとっては。むしろ、逆のことが起こっているようだ。ブレグジット後、英国が、国際的な影響力を失い、ますます孤立しているように見える。

英国とオランダの結果は、ドイツとベルギーのものとはまったく対照的だった。1871年から1918年までの帝国時代についての質問について、「誇りに思っている」と答えたドイツ国民はわずか9%。同様に、ベルギー国民は、「帝国主義が植民地を悪化させた」ことを、他の国民と比べて、最も多く認めた。




多くの国民が、「植民地が大英帝国のおかげでより裕福になった」と考えている理由は、以下のような事実に基づいていると言える。つまり、英国が自らの過去と、大英帝国が植民地に対して行った暴力や奴隷制や食糧不足や分裂という負の遺産を国民がきちんと受け止めていないという事実だ。

キングス・カレッジ・ロンドンの歴史学の教授、ジョン・ウィルソンは、ガーディアン紙に、「ベルギー、フランス、イタリアなどの国々では、過去の植民地であるコンゴ、アルジェリア、エチオピアなどに対して、彼らが何をしてきたかについて、オープンに議論されてきたが、英国では“そのような論議は行われてこなかった”」と語った。
Also On RT. Com20200318111653b58.jpg

Deaths caused by British Empire should be condemned just like deaths under Stalin



今回の調査での明るい見通しは、若い回答者が帝国を誇りに思う傾向が少なかったことだ。64歳以上の人は、18~24歳のグループの2倍以上、帝国に誇りを持っていることがわかった。ウィルソンは、その理由は、教育システムが改善されているからかもしれない、と述べ、「残酷な真実から目をそらすな」という考えに基づいた教育課程もでてきた、と指摘した。

理由はどうあれ、クリケットと英語で世界を文明化しようという慈悲深いイギリス帝国という神話は、今日の多くの英国人の心の中にいまだに生き残っているという事実が明らかになった。
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