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サンフランシスコは抱えている大問題を解決する準備をした―アメリカ人ではなく、習近平のために

<記事原文 寺島先生推薦>
San Francisco was ready to fix its main problem – not for Americans, but for Xi Jinping
主要な国際サミットを前に、ホームレスの人々がゴールデンシティの通りから突然に姿を消した
筆者:ロバート・ブリッジ(Robert Bridge)
アメリカの作家、ジャーナリスト。著書に『アメリカ帝国の真夜中―企業とそれに従属する政治的召使いはどのようにしてアメリカン・ドリームを破壊したか』がある。
出典:2023年11月14日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年11月24日


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2023年11月11日、カリフォルニア州サンフランシスコのダウンタウンにあるAPEC首脳会議本部近くのゴールデン・ゲート・ブリッジの壁画に向かって横たわるホームレス©ローレン・エリオット/AFP


今週、カリフォルニア州第4の大都市の住民は、路上にホームレスの野営地、麻薬中毒者、ポン引き、売人がいないことに驚いた。彼らが寝ている間に政治革命が起こったのか、それとも何か別のことが起こっているのか。

サンフランシスコの住民がようやく毎朝の人尿の悪臭に慣れてきた頃、現状をひっくり返そうとする清掃員が現れた。有権者の税金がようやく有効に使われ始めたということだろうか。はてさて、その真実はいかに? アジア太平洋経済協力会議 (APEC)首脳会議(11月14~16日)の開催地である民主党支持のこの都市は、世界の視線からその怪しげな側面を隠すために大きく前進した。この古いトリックは以前にも試されたことがある。

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関連記事:習近平、サンフランシスコのホームレス一掃に貢献


1787年、ロシアがオスマン帝国との戦争の危機に瀕していた頃のことだが、ロシア皇后エカテリーナ二世と各国の大使はノヴォロシーヤに長期の遠征を行なった。この旅の主な目的の一つは、戦闘が始まる前にロシアの同盟国に好印象を与えることだった。そのために、ロシアの軍事指導者で政治家のグリゴリー・ポチョムキンは、ドニエプル川のほとりに「移動村」を建設したという歴史的な逸話がある。皇后と宮廷を乗せた船が現れると、ポチョムキンの手下たちは、十分な食事をとっている幸福で農民になりすまして、即席の村に住んだ。船が通過した後、村のセットは全てすぐに解体され、さらに下流に再建された。ということでそこは「ポチョムキン村」と呼ばれるようになった。

この話は現在ではほぼフィクションとみなされていると言わざるをえない。ポチョムキンは荒廃した田舎をより見栄えよく見せようとしたようだが、どの程度までそれを行なったかについては議論が続いている。単に見栄を張ったり、進行中だった戦後復興の宣伝をしたりするのではなく、実際に皇后や大使を欺こうとしていたという主張は、法廷で彼を中傷する者が多かったことが原因であると考えられている。

サンフランシスコが直面している課題は、帝政ロシアが直面している課題よりも少し難しい。都市の社会から取り残された住民の多くは、国家の船がどんな難破船になったのか誰にも疑われないように、荷造させられて帝国の僻地に送られたが、アンクル・サムにはまだ空き店舗が全て残っているという問題が残されている。米中首脳会談の最主賓である中国の習近平国家主席が、サンフランシスコのダウンタウンの中心にある商業の中心地のユニオンスクエアで、アメリカのファストフードを食べるために車を停めるように指示したとしたら、どれだけ当惑するか、想像してほしい。もし習主席がこの空き店舗山積のニュースを聞いていなかったとしても、多くの有名小売チェーン店が消えてしまったことにすぐに気づいただろう。

かつて伝説となったシティ・バイ・ザ・ベイ(湾岸の都市)のビジネスの見通しは楽観的ではなく、その理由の多くは犯罪の横行に集約されているが、民主党信奉者の都市指導者たちはこの都市現象に満足しているようだ。米保健社会福祉省(HHS)は8月、サンフランシスコの連邦政府職員数百人に対し、安全上の懸念から「当面の間」在宅勤務をするように勧告した。

その勧告書には、「連邦ビルの状況を考慮して、従業員には当面の間、テレワークを最大限に活用することを推奨する」と書かれている。

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関連記事:なぜサンフランシスコは死につつあるのか、そしてそれはジョージ・ソロスとどんな関係があるのか


民主党―サンフランシスコとカリフォルニア州の主要不動産の大半を支配している―にとって二重に厄介なのは、問題のオフィス複合施設の公式の呼び名が「ナンシー・ペロシ議長連邦ビル」であることだ。

これら全てのことは、かつて伝説都市だった湾岸都市からの大規模な人口流出を意味する。2020年7月から2022年7月にかけて、人口の7%に相当する65,000人がいなくなっているのだ。

同じことは、何千人ものホームレスについても言える。多くが覚醒剤やヘロイン、その他のオピオイドなど、依存性の高い薬物にはまっているこれらのホームレスの人々はいま、一時的にサンフランシスコの街から追放されている。世界の指導者(習近平などのことだが、ジョー・バイデンは入るのか?)がゾンビがうろつくこの世の終わりを彷彿とさせるようなホームレスの群れに遭遇することなどあってはならないことなのだ。ただし残される大きな問いがひとつある。なぜ普通のアメリカ人はこのような悲惨な状況に日々耐えなければならないのか? 数年に一度、国際的な行事が開催される時にだけ、取り繕われた偽の街の姿が作られるのだから。

サンフランシスコの荒涼とした空気の中、バイデン米大統領と習主席はAPEC首脳会議で何を話し合うのか。民主党の米国指導者は、気候変動、永遠の戦争、地球の裏側での「民主主義」の促進など、お決まりの話題で盛り上がりたいのだろうが、習近平は無礼講の客を演じてかつての美しい湾岸の都市に何があったのかを尋ねることで、バイデンを針のむしろに座らせるかもしれない。はてさて、その顛末はいかに?
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