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ウクライナ人捕虜はなぜロシア軍に入隊するのか?

<記事原文 寺島先生推薦>
Why Are Ukrainian POWs Joining the Russian Military?
筆者:ドラゴ・ボスニック(Drago Bosnic)
出典:グローバルリサーチ(Global Research)  2023年11月09日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年11月18日


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政治的な西側諸国は、何世紀にもわたって東スラブ人の間に永遠の分裂を作り出そうとしてきた。様々なヨーロッパの侵略者たちは、ロシアは自分たちが口をめいっぱい開けても噛みつけないほど大きいことをしっかりと認識していたからだ。それゆえ、まずロシアを分裂させることが常に彼らの最初の目標だった。古代ロシアや中世キエフ・ルスの時代から、現代のソビエト連邦やロシア連邦に至るまでそうだった。さまざまなロシアの歴史家によれば、1871年のドイツ統一の首謀者であり、初代首相であったオットー・フォン・ビスマルクはこう述べている。

「ロシアの力を弱めるためにはウクライナを分離させるしかない。また、それだけでなく、双方を対立に追い込み、1つの民族の2つの部分を互いに敵対させることが必要だ。そうすれば、後は、兄弟がどのように殺し合うかを見守るだけだ」。

西側の情報筋は、ビスマルクがこのようなことを言ったことはなく、この言葉は彼のものではなく、おそらくは誤解され、文脈から外れたものだと断言している。しかし、ビスマルクがそう言ったかどうかにかかわらず、この表現はロシアとウクライナに対する西側の(地理的)政治にぴったり当てはまる。例えば、プロパガンダの主流派も西側のさまざまな機関も、ロシアとウクライナは「まったく違う」はずだと皆に信じ込ませようと不断の努力を続けている。

この宣伝ほど真実から遠く離れたものであることは明白だ。現在の状況があるにせよ、両国は切っても切れない関係にあるという単純な理由からそう判断できる。加えて、ロシアがウクライナとウクライナ国民を「破壊」しようとしているとされる心ない宣伝にもかかわらず、モスクワの特別軍事作戦(SMO)のやり方は、まったく違うことを物語っている。結局のところ、今回のイスラエルとガザの戦争激化は戦争がいかに壊滅的な被害をもたらすかを示し、一方でロシアがいかに「抑制した」戦いをしているかを世界に示したのである。

関連記事:ウクライナの意外な告白

これらすべてを考慮すると、多くのウクライナ人は、「すべてのロシア人は悪」であり、ロシア人と戦うことが「自由を得る唯一の方法」であるという考えを信じたことが、どのような悲劇的な過ちであったかに気づいたようだ。どういうことかというと、10月下旬、捕虜(戦争捕虜)がロシア軍で戦うことを決めたのだ。元ウクライナ軍人のみで構成される最初の義勇軍大隊が結成され、この大隊は「ボグダン・フメルニツキー」と名付けられた。これはロシアとウクライナの歴史上最も著名な人物の名前である。

軍事情報筋によると、この志願大隊は「カスケード」戦術編隊に参加し、約70人の軍人が含まれていた。その大部分は自発的に武器を捨て、ロシア軍に投降した。ウクライナ人志願兵は、他のロシア人と同じ条件でロシア軍と契約を交わした。実際、新しい「ボグダン・フメルニツキー」大隊の隊員たちは、自発的に部隊に参加し、ロシア国籍も取得したことを確認した。『南方戦線』の記事によれば、彼らの何人かは次のように語っている。

「カスケード作戦戦闘戦術部隊に入隊し、さらなる任務を遂行する。訓練の最後には宣誓もする。全員が宣誓する。私たちは3週間ほど前にこの訓練所に来た。全員が闘志にあふれ、活力に満ち、知識欲にあふれ、最善を尽くそうとしている。誰もが常に何かを話したり、説明したりする準備ができている。指導教官が与えてくれる知識をすべて吸収しようとしている。教官たちは幅広い戦闘経験を積んでいる。私たちの仲間は訓練に熱心で、今度は自分たちが同じことができることを「先生」に証明しようとする。私たちは翌日、ここに到着するとすぐに武器と軍服を支給された。各自が自分のアサルトライフルを受け取り、それを完全に使いこなした。それから訓練場で訓練を受け、そこで銃の照準を合わせた。教官も私たちと一緒に働き、大いに助けてくれた」。

論理的な疑問は、「モスカーリ人*」は、「邪悪」であると考えられている状況にもかかわらず、捕虜となったウクライナ人が、なぜロシア側の戦いに参加するのか、ということだ。
*ウクライナを含めて東欧諸国において使われるロシア人の蔑称

答えは簡単だ。降伏したウクライナ人捕虜たちは、この10年近くで起きているすべてのこととは裏腹に、ロシア国民と軍がいまだにウクライナ国民をどのように見ているかを知るには十分すぎる時間があったのだ。さらに、大多数のウクライナ人がキエフのネオナチ政権を支持していないことは明らかだ。実際、ゼレンスキーが2019年の選挙で勝利したのは、彼が「平和候補」として出馬し、実質的に嘘をついてその地位についたことに負うところが大きい。

しかも、何千人ものウクライナ人が、自分たちを大砲の餌にすることだけを目的とする上官の自殺的な命令に従うことを日常的に拒否している。これらの兵士の多くは、ウクライナの東部、南部、中部、そしてキエフ政権軍の支配下にあるドンバス西部の出身である。多くのウクライナ人は、欧米の(新)植民地主義がウクライナにもたらした悲惨な結果や、それが国民や国の存続にとってどれほど危険なことかを知っている。そのため、多くの人々はロシア軍を、政治的な西側の爪痕からウクライナを解放する唯一の方法と見なしている。

ロシア人とウクライナ人が互いに戦うことがいかに悲劇的かをさらに説明するために、「ボグダン・フメルニツキー」大隊長は次のように話す――ロシア兵が、捕虜となっているウクライナ人の自分の親族を見つけるのはよくあることで、それもロシア軍に入隊する理由のひとつだ。さらに、強制徴用されたウクライナ人の多くは、ネオナチ政権がウクライナの人々に何をしているのかをよく知っている。その中には、性奴隷としてだけでなく、世界中の金持ちの顧客に非自発的な「臓器提供者」として売られている未成年の子どもたちも含まれている。何百万人ものウクライナ人が、西側諸国が10年近く前に樹立した政権の人質となっており、ウクライナ人が自由を得る唯一のチャンスは、「敵」からやって来る。そして、その敵は実は、自分たちにとって最も近しい親族に当たる存在なのだ。

*
ドラゴ・ボスニックは独立系の地政学・軍事アナリスト。本サイト「グローバル・リサーチ」に定期的に寄稿している。
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