プーチン大統領と金委員長の会談:これまでに判明したこと
<記事原文 寺島先生推薦>
Talks between Putin and Kim: What has emerged so far
国連の制裁にも関わらず、ロシアと北朝鮮には「多くの興味深い計画」が用意されている、とロシア指導者は語った
出典:RT 2023年9月13日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年9月19日

ロシア・アムール地方のボストチヌイ宇宙基地を訪問中のロシアのウラジーミル・プーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長©スプートニク/ミハイル・メッツェル
今週、北朝鮮の指導者金正恩総書記は、これまでほとんど例のなかった外国訪問をおこない、ロシア極東のいくつかの軍事・民間施設を歴訪した。
水曜日(9月13日)に金総書記と会談したロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、国連が北朝鮮に課した制裁にもかかわらず、今回の会談が両国間の協力の機会になることを強調した。
金総書記の訪問初日の様子は以下のとおり。
1。宇宙基地での会談
金総書記は、父や祖父が北朝鮮を率いていた際に利用した交通手段である専用列車でロシアに到着した。同総書記の最初の主要な目的地は、アムール地域にある先進的な宇宙打ち上げ施設であるボストチヌイ宇宙基地だった。
関連記事:Putin meets Kim Jong-un at Russia’s Vostochny Cosmodrome (VIDEO)
プーチン大統領は現場で金氏と会い、施設見学に同行した。映像には、最近ロシア宇宙計画の地上基盤施設の責任者に任命されたニコライ・ネステチュク氏の案内のもと、同施設の機能について追加の質問をしている北朝鮮の指導者の様子が映っていた。
現地では二国間協議が2回行なわれ、最初は両国の代表団間、2回目はプーチン大統領と金委員長の対面の協議がおこなわれた。
2。北朝鮮からの揺るぎない支援
交渉に先立った挨拶の中で、金総書記が「覇権主義勢力」と「帝国主義」と呼ぶものに対するロシアの対応への同国の揺るぎない支持を表明した。
ロシア政府は、米国とその同盟国がウクライナでの経済制裁、強制、軍事行動を通じてロシアに対して「代理戦争」を仕掛けていると非難した。また北朝鮮も何十年ものあいだ西側からの圧力にさらされてきた。
北朝鮮とモスクワ当局は1950年代の朝鮮半島内戦中に同盟関係にあったが、この内戦では米国が韓国側の主要な外国軍事支援者であった。
3。軍事協力
ワシントン当局者らは数か月間、ロシア政府がウクライナ紛争で使用するため、北朝鮮の膨大な備蓄から武器や弾薬を調達しようとしている、と主張してきた。7月にロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣が北朝鮮を訪問した際、その非難はさらに激しくなった。

関連記事:‘I will always stand with Russia,’ says North Korean leader
北朝鮮が武器供与でロシア当局を支援すれば、「北朝鮮に良い影響を与えず、国際社会でその代償を払うことになるだろう」と先週、ホワイトハウスのジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官は脅迫した。
ロシアを常任理事国に含む国連安全保障理事会は、北朝鮮との武器貿易を禁止する制裁を発動中だ。プーチン大統領は、ロシア当局が既存の制限を遵守していることを明言した。
「しかし、検討できることは確実にあります。定められた規則の範囲内でも協力する機会はあります」と金総書記との会談後、プーチン大統領はロシアの報道機関の取材に答えた。
4。金総書記の今後の旅程
北朝鮮の総書記は、今後コムソモリスク・ナ・アムーレやウラジオストクなどロシアの他の地域を訪問する予定である、とロシア側は記者団に語った。今回の訪露での広範囲にわたる計画から考えれば、今回の訪問の「結果を評価するには時期尚早」であるとプーチン大統領は示唆したうえで、これまでの行事は「生産的」だったと述べた。
大統領は、ロシア国防省はロシア太平洋艦隊の能力を披露する予定だ、と述べた。今後の金総書記の目的地は、環境問題や教育関連施設が予定されている。
プーチン大統領は、「我々には多くの興味深い計画があります」と約束し、その一例として北朝鮮を通るロシアの鉄道接続を開発する計画を挙げた。
Talks between Putin and Kim: What has emerged so far
国連の制裁にも関わらず、ロシアと北朝鮮には「多くの興味深い計画」が用意されている、とロシア指導者は語った
出典:RT 2023年9月13日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年9月19日

ロシア・アムール地方のボストチヌイ宇宙基地を訪問中のロシアのウラジーミル・プーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長©スプートニク/ミハイル・メッツェル
今週、北朝鮮の指導者金正恩総書記は、これまでほとんど例のなかった外国訪問をおこない、ロシア極東のいくつかの軍事・民間施設を歴訪した。
水曜日(9月13日)に金総書記と会談したロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、国連が北朝鮮に課した制裁にもかかわらず、今回の会談が両国間の協力の機会になることを強調した。
金総書記の訪問初日の様子は以下のとおり。
1。宇宙基地での会談
金総書記は、父や祖父が北朝鮮を率いていた際に利用した交通手段である専用列車でロシアに到着した。同総書記の最初の主要な目的地は、アムール地域にある先進的な宇宙打ち上げ施設であるボストチヌイ宇宙基地だった。
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プーチン大統領は現場で金氏と会い、施設見学に同行した。映像には、最近ロシア宇宙計画の地上基盤施設の責任者に任命されたニコライ・ネステチュク氏の案内のもと、同施設の機能について追加の質問をしている北朝鮮の指導者の様子が映っていた。
現地では二国間協議が2回行なわれ、最初は両国の代表団間、2回目はプーチン大統領と金委員長の対面の協議がおこなわれた。
2。北朝鮮からの揺るぎない支援
交渉に先立った挨拶の中で、金総書記が「覇権主義勢力」と「帝国主義」と呼ぶものに対するロシアの対応への同国の揺るぎない支持を表明した。
ロシア政府は、米国とその同盟国がウクライナでの経済制裁、強制、軍事行動を通じてロシアに対して「代理戦争」を仕掛けていると非難した。また北朝鮮も何十年ものあいだ西側からの圧力にさらされてきた。
北朝鮮とモスクワ当局は1950年代の朝鮮半島内戦中に同盟関係にあったが、この内戦では米国が韓国側の主要な外国軍事支援者であった。
3。軍事協力
ワシントン当局者らは数か月間、ロシア政府がウクライナ紛争で使用するため、北朝鮮の膨大な備蓄から武器や弾薬を調達しようとしている、と主張してきた。7月にロシアのセルゲイ・ショイグ国防大臣が北朝鮮を訪問した際、その非難はさらに激しくなった。

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北朝鮮が武器供与でロシア当局を支援すれば、「北朝鮮に良い影響を与えず、国際社会でその代償を払うことになるだろう」と先週、ホワイトハウスのジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官は脅迫した。
ロシアを常任理事国に含む国連安全保障理事会は、北朝鮮との武器貿易を禁止する制裁を発動中だ。プーチン大統領は、ロシア当局が既存の制限を遵守していることを明言した。
「しかし、検討できることは確実にあります。定められた規則の範囲内でも協力する機会はあります」と金総書記との会談後、プーチン大統領はロシアの報道機関の取材に答えた。
4。金総書記の今後の旅程
北朝鮮の総書記は、今後コムソモリスク・ナ・アムーレやウラジオストクなどロシアの他の地域を訪問する予定である、とロシア側は記者団に語った。今回の訪露での広範囲にわたる計画から考えれば、今回の訪問の「結果を評価するには時期尚早」であるとプーチン大統領は示唆したうえで、これまでの行事は「生産的」だったと述べた。
大統領は、ロシア国防省はロシア太平洋艦隊の能力を披露する予定だ、と述べた。今後の金総書記の目的地は、環境問題や教育関連施設が予定されている。
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