fc2ブログ

パキスタン、イムラン・カーン解任を求める米国の圧力を示す極秘外交公報を確認

<記事原文 寺島先生推薦>
Pakistan Confirms Secret Diplomatic Cable Showing U.S. Pressure to Remove Imran Khan
筆者:リアン・グリム、ムルタザ・フセイン(Ryan Grim and Murtaza Hussain)
出典:グローバル・リサーチ(Global Research)  2023年8月22日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年9月3日





当初インターセプト紙が報じた外報は本物ではないと主張していたが、パキスタン当局は現在、この外報は陰謀を表すものではない、と主張

 1年半にわたり、パキスタン政権は、米国務省当局者がパキスタンのイムラン・カーン元首相を権力の座から排除することを奨励しているとされる外交公電の文言に悩まされてきた。インターセプト紙は先週、内部では暗号として認知されていた公電の内容を公表したが、その内容は、ウクライナ紛争に対するカーン氏の中立的な立場をめぐり、米外交官らがカーン元首相の解任を迫っていることを明らかにしたものだった。

 この記事が発表されて以来、この記事に対するパキスタンと米国の当局者の反応は擁護的かつ矛盾したものだった。

 パキスタン指導部はすぐに文書の信頼性に疑問の声を挙げ始めた。カーン元首相の野党勢力の一員であるビラーワル・ブットー・ザルダーリー元外務大臣は、公開された公電が「本物ではないだろう」とし、「白紙の紙切れにはどんなことでも入力できる」と主張していた。それでも同元外務大臣はカーン元首相を非難し、元首相は機密文書を漏洩した可能性があるとしてパキスタン公務機密法に基づいて裁かれるべきだ、と述べた。

 パキスタンのシェバズ・シャリフ前首相は、この外交公電のことが報じられた数日後、地元報道機関に対し、漏洩は「大規模な犯罪」であると述べたが、その内容が真実かどうかについての明言は避けた。しかし、その数日後、シャリフ前首相はガーディアン紙とのインタビューでこの公電の内容が正しいことを認めた。月曜日(8月21日)に暫定首相に政権を引き継いだシャリフ前首相は、「カーン元首相によると(その公電を)持っていたが、紛失した、とのことです。そして今その公電は、ウェブサイト上で掲載されています」と語った。

 シャリフ前首相もブットー・ザルダーリー元外務大臣も、パキスタン軍内部の情報筋からインターセプト紙に提供されたこの外交公電の漏洩にカーン元首相が関与した証拠を提供していない。調査を発表してから1カ月後の水曜日(8月16日)、パキスタン政府は外交公電に関する誤った取り扱いと悪用の疑いでカーン元首相を告訴した。

 シャリフ前首相は、文書の信頼性を確認したにもかかわらず、この公電には、カーン元首相を陥れようとする陰謀について書かれていなかった、と述べた。この公電には、米国の外交官らが、カーン元首相がロシアに対する「積極的中立」を主張していることについて激怒しており、カーン元首相が権力者の座に留まるのならば、パキスタンを「孤立させる」と脅している内容が書かれていたにもかかわらず、である。

 この相矛盾する三主張の展開―①公電が本物かどうかの信頼性を即座に疑問視→②反逆行為に相当する文書漏洩を行ったとしてカーン元首相を非難→③公電の本文には大したことは書かれていなかったとの付言ーが、先週のパキスタンと米国務省の対応を特徴づけるものだ。

 米国側についていうと、国務省は米国がカーン元首相に権力の座から追放するよう圧力をかけたとの同元首相の主張をずっと否定していた。漏洩された公電の内容が暴露された後、米国務省当局者らはインターセプト紙に対し、この外交公電が本物かどうかについては明言できないとしながらも、この公電の内容は、米国がパキスタン政界においてカーン元首相か反対勢力かどちらかの側に立っていることを示すものではない、と主張した。国務省のマット・ミラー報道官はインターセプト紙への声明で、「この公電の内容には、パキスタンの指導者が誰であるべきかについての米国の立場が示されているわけではありません」と述べた。

 記者会見でこの文書についてさらに追及されたミラー報道官は、この公電で交わされていた内容が正しいかどうかを尋ねた記者に対し、「ほぼ正確です」と述べた。

 報道によると、刑務所にいるカーン元首相にかけられる圧力は激しくなるいっぽうだ、という。同元首相は現在汚職容疑で懲役3年の刑で服役中だが、支持者らはこの刑は政治的動機によるものだ、としている。カーン元首相に対する攻撃は、外報公電を漏洩した疑いに対する今週の暴力的な捜査で、最高潮に達した。

 同元首相の支持者に対する広範な弾圧は続いており、元首相の政党への関与や5月に国内で起きた一連の反軍デモに参加した容疑により、今も数千人が拘留されている。

 一方、米国政府は、この弾圧はパキスタン政府の「内部問題」であるという立場を取っているが、カーン元首相の排除を画策したとされるパキスタン軍との関係は継続中だ。

 この公電の開示、そしてカーン元首相がその公電の中身について述べていた内容が真実だったことが明らかになれば、つまり、カーン元首相が権力の座から追放されれば「すべてが許される」という米国務省当局者の発言が真実であることが明らかになれば、パキスタンの政治危機についての風向きが変わる可能性がある。この公電の内容はすでにパキスタンの報道機関で大きな話題となっている。

 カーン元首相自身の政治的運命は現在、軍主導の現政府が同元首相とその支持者に対する復讐をどこまで追求する決意をしているかに大きくかかっている。公電の内容の暴露と、カーン元首相の政党に対する暴力的な弾圧が明らかに軍内部に亀裂を生じさせたことは、カーン元首相が昨年権力の座から追放されて以来、パキスタンを襲っている危機をさらに高めるだけである。
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

tmmethod

Author:tmmethod
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
最新記事
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新コメント