ウクライナの隣国は紛争を止めるためにゼレンスキーに金を使って退場させるお膳立てができている―シーモア・ハーシュ
<記事原文 寺島先生推薦>
Ukraine’s neighbors ready to pay off Zelensky to stop conflict – Seymour Hersh
EU nations have privately urged the president of the war-torn country to end the fighting, a US official told the veteran journalist
「ユーロ圏の国々は、戦争で疲弊した国の大統領(ゼレンスキー)に対し、戦闘を終わらせるように個人的に強く薦めた」と、あるアメリカ政府高官がベテランジャーナリスト(シーモア・ハーシュ)に述べた。
筆者:シーモア・ハーシュ(Seymour Hersh)
出典:RT 2023年5月17日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年6月7日

キエフを訪問中のポーランド、ラトビア、リトアニア、そしてエストニアの首脳とポーズをとるウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領。© AFP / ウクライナ大統領報道部
ベテランジャーナリストのシーモア・ハーシュは、「内部情報に詳しい」とするアメリカ政府高官の話を引用し、ポーランドがヨーロッパ各国を率いて、ウラジーミル・ゼレンスキーに対してロシアとの紛争を解決する方法を探すよう密かに薦めていると報じた。
アメリカの情報機関によると、戦闘の終結を望む他のEU諸国には、ハンガリー、ドイツ、チェコ共和国、リトアニア、ラトビア、そしてエストニアも含まれていると、ハーシュは、水曜日(5月17日)、自身のサブスタックに掲載した記事に書いている。
「ハンガリーはこの問題で重要な役割を果たしており、ポーランドとドイツも同様です。彼らはゼレンスキーを説得するために取り組んでいます」と、匿名のこの政府高官は語った。これらの国々は次のことを明言している、「ゼレンスキーは、平和協定を結んでも現在手にしているものを失うことはない。それが合意を得るための唯一の方法であれば、報酬を支払っても構わない」と。
「現在手にしているものを失うことはない」と、情報源であるこのアメリカ高官が言っているのは、ウクライナ大統領がイタリアの別荘やオフショア銀行にある利益のことだと、ハーシュは明確に述べた。

関連記事:ゼレンスキー、ローマ法王の平和構築活動を否定
しかし、ゼレンスキーはこれまでにその提案を拒否している。また、他のヨーロッパ重要国であるフランスとイギリスは、バイデン政権からの「恩義を受けすぎている」。そしてバイデン政権は、ウクライナのリーダー(ゼレンスキー)を支持する姿勢を崩していない、とこの高官は語っている。
ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト(シーモア・ハーシュ)は、ポーランドと他の国々が紛争を終結させたい主な理由の一つは、ウクライナ難民の受け入れ負担が彼らにとってあまりにも大きくなりすぎているためだ、と述べた。
その国々にとっての問題は、「どうやってアメリカにゼレンスキーへの支援を停止させるか」であると、ハーシュの情報源(アメリカ政府高官)は示唆している。
その高官は、「ウクライナが資金難に陥っており、そして・・・次の4ヶ月ほどがきわめて重要であることをアメリカの情報機関はよく認識している。そして東欧諸国は取引について話し合っている」と、主張した。

関連記事:ホワイトハウスは諜報活動から「切り離されている」 - シーモア・ハーシュ
ただし、その高官は次のことを付言している:「大統領とホワイトハウスの外交政策補佐官が現実をどの程度知っているのかについて、情報機関は、はっきりとはわかっていない」。
アメリカは「まだウクライナ人にF-16(戦闘地域に入るとすぐにロシアによって撃墜されるだろう)の飛行訓練を行っています。主流メディアはバイデンと戦争のことしか頭になく、バイデンが話すことは、相も変わらずロシアの大悪魔についてです。そして、ロシア経済は絶好調ということです」と、このアメリカ政府高官は語っている。
ロシアは何度も述べている通り、紛争を交渉の場で解決する準備はできている。しかし、ウクライナと西側支援国からは、ロシアが合理的と考えられるような提案は届いていない。
ゼレンスキーは、彼なりの10項目の平和計画を推進しており、それにはロシア軍がウクライナの主張する国境に撤退し、賠償を支払い、戦争犯罪の裁判に服することが求められている。
モスクワはその計画を「受け入れがたい」として拒否し、それは現実を無視しており、実際にはキエフが外交手段を用いて危機を解決する意思がないことを示していると述べている。
Ukraine’s neighbors ready to pay off Zelensky to stop conflict – Seymour Hersh
EU nations have privately urged the president of the war-torn country to end the fighting, a US official told the veteran journalist
「ユーロ圏の国々は、戦争で疲弊した国の大統領(ゼレンスキー)に対し、戦闘を終わらせるように個人的に強く薦めた」と、あるアメリカ政府高官がベテランジャーナリスト(シーモア・ハーシュ)に述べた。
筆者:シーモア・ハーシュ(Seymour Hersh)
出典:RT 2023年5月17日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年6月7日

キエフを訪問中のポーランド、ラトビア、リトアニア、そしてエストニアの首脳とポーズをとるウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領。© AFP / ウクライナ大統領報道部
ベテランジャーナリストのシーモア・ハーシュは、「内部情報に詳しい」とするアメリカ政府高官の話を引用し、ポーランドがヨーロッパ各国を率いて、ウラジーミル・ゼレンスキーに対してロシアとの紛争を解決する方法を探すよう密かに薦めていると報じた。
アメリカの情報機関によると、戦闘の終結を望む他のEU諸国には、ハンガリー、ドイツ、チェコ共和国、リトアニア、ラトビア、そしてエストニアも含まれていると、ハーシュは、水曜日(5月17日)、自身のサブスタックに掲載した記事に書いている。
「ハンガリーはこの問題で重要な役割を果たしており、ポーランドとドイツも同様です。彼らはゼレンスキーを説得するために取り組んでいます」と、匿名のこの政府高官は語った。これらの国々は次のことを明言している、「ゼレンスキーは、平和協定を結んでも現在手にしているものを失うことはない。それが合意を得るための唯一の方法であれば、報酬を支払っても構わない」と。
「現在手にしているものを失うことはない」と、情報源であるこのアメリカ高官が言っているのは、ウクライナ大統領がイタリアの別荘やオフショア銀行にある利益のことだと、ハーシュは明確に述べた。

関連記事:ゼレンスキー、ローマ法王の平和構築活動を否定
しかし、ゼレンスキーはこれまでにその提案を拒否している。また、他のヨーロッパ重要国であるフランスとイギリスは、バイデン政権からの「恩義を受けすぎている」。そしてバイデン政権は、ウクライナのリーダー(ゼレンスキー)を支持する姿勢を崩していない、とこの高官は語っている。
ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト(シーモア・ハーシュ)は、ポーランドと他の国々が紛争を終結させたい主な理由の一つは、ウクライナ難民の受け入れ負担が彼らにとってあまりにも大きくなりすぎているためだ、と述べた。
その国々にとっての問題は、「どうやってアメリカにゼレンスキーへの支援を停止させるか」であると、ハーシュの情報源(アメリカ政府高官)は示唆している。
その高官は、「ウクライナが資金難に陥っており、そして・・・次の4ヶ月ほどがきわめて重要であることをアメリカの情報機関はよく認識している。そして東欧諸国は取引について話し合っている」と、主張した。

関連記事:ホワイトハウスは諜報活動から「切り離されている」 - シーモア・ハーシュ
ただし、その高官は次のことを付言している:「大統領とホワイトハウスの外交政策補佐官が現実をどの程度知っているのかについて、情報機関は、はっきりとはわかっていない」。
アメリカは「まだウクライナ人にF-16(戦闘地域に入るとすぐにロシアによって撃墜されるだろう)の飛行訓練を行っています。主流メディアはバイデンと戦争のことしか頭になく、バイデンが話すことは、相も変わらずロシアの大悪魔についてです。そして、ロシア経済は絶好調ということです」と、このアメリカ政府高官は語っている。
ロシアは何度も述べている通り、紛争を交渉の場で解決する準備はできている。しかし、ウクライナと西側支援国からは、ロシアが合理的と考えられるような提案は届いていない。
ゼレンスキーは、彼なりの10項目の平和計画を推進しており、それにはロシア軍がウクライナの主張する国境に撤退し、賠償を支払い、戦争犯罪の裁判に服することが求められている。
モスクワはその計画を「受け入れがたい」として拒否し、それは現実を無視しており、実際にはキエフが外交手段を用いて危機を解決する意思がないことを示していると述べている。
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