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ウクライナ:ロシアは英国が提供した劣化ウラン弾を消し去ったのか?

<記事原文 寺島先生推薦>
Ukraine: Did Russia Obliterate Depleted Uranium Munitions Delivered by the UK?
出典:INTERNATIONALIST 360°
2023年5月16日
筆者:ドラゴ・ボスニック(Drago Bosnic)
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年5月27日





 5月13日、ロシア航空宇宙軍(VKS)は、大規模な全面的攻撃をキエフ政権の支配下にある多くの標的に向けて行った。中でも特筆すべきは、VKSが西ウクライナの複数の主要な弾薬貯蔵所を攻撃したことだ。その中には、テルノーピリ市内の貯蔵所も含まれていた。ロシア国防省(MoD)の5月14日の公式発表によると、ウクライナのネオナチ軍事政権軍の少なくとも1カ所の貯蔵施設が、フメリニツキー市のごく近くで破壊されたという。キエフ政権のエネルギー省も明言しているのだが、「ロシアによる大規模な集中砲火により、5月13日の早朝に同市のエネルギー施設が被害を受けた」という。

 同省の発表によれば、当該地域の電力供給がVKSの攻撃により影響を受けたとのことであり、標的とされた「エネルギー施設」が軍使用施設であったことを事実上認めていた。フメリニツキー市の軍当局も同様の内容を発表しており、「複数のドローン機がAFU(ウクライナ軍)の重要な基盤施設を標的にした」ともしていた。いっぽう、いつもの宣伝扇動的な見方を繰り返すよう指示を受けた、同市のオレクサンドル・シムチュシン市長は、「学校、住居家屋、産業施設が被害を受けた」と述べ、自身の発言が、「多くの一般市民を負傷させたテロ攻撃であった」と思わせるような内容の発言をした。

 このような根拠のない主張が行われることは予想通りだった。というのも、ロシアを悪魔化し、侮辱することが目的の情報戦争が、ほぼ10年にわたって続けられているからだ。この情報戦は、NATOの欧州内での侵略行為に対するロシアの反撃が起こる前から開始されていた。しかし、軍事当局がついつい認めてしまった事実は、一般市民はロシア軍の標的にはおそらくなってこなかったという事実だった。ロシアの特殊軍事作戦(SMO)の大部分は、1年以上たった今でもその基本線を守っている。ただし、弾薬貯蔵所がロシア軍にとって最優先となる標的であり、何の躊躇もなく攻撃対象とされて当然である。

 先述のとおり、同日(5月13日)、VKSの長距離ミサイル攻撃により、 フメリニツキー市の100キロ以上西に位置するテルノーピリ市内の弾薬貯蔵施設が破壊された。公式の情報においては、まだこの事件の真偽や、爆発が起こった箇所については明らかにされていない中ではあるが、両爆発の模様を表す動画は拡散されている。中国のテレビ局であるCCTVのものであると思われる動画によると、この爆発が同市内の施設を破壊した様子が映し出されている。この大規模な爆発は明らかに弾薬貯蔵所でおこったと示唆されるものであった。というのも、通常兵器の破壊ではこのような被害は出ず、今回起こった後続爆発は、貯蔵されていた砲弾により引き起こされた二次爆発であったと考えられる。

 動画で示されている爆発の程度については、ウクライナ国内の報道機関(特にウクライナ国内のテレグラムの番組上)で憶測を呼んでいる。その憶測とは、ロシアのVKSが戦略的核弾頭を用いて、貯蔵施設を破壊したのでは、というものだ。このような主張がさらに声高に叫ばれているのは、同地域での放射能検出器による放射能値が急増したという報道があったからだ。ただし多くの軍事専門家は、はっきりと口を揃えてこのような噂話を否定している。しかし放射能の数値が上がっているという報道が真実ならば、標的とされた貯蔵施設には英国が供給した劣化ウラン弾が保管されていた可能性を示唆させる。

 遡ること3月、英国当局は、ウクライナ軍が使用することになる「チャレンジャー2」主要戦車(MBTs)用として劣化ウラン弾を供給することを公式発表していた。報道によると、これらの14機のMBTsがすでにウクライナのネオナチ軍事政権に送致されているということだが、現在の状況は不明である。劣化ウラン弾は、徹甲弾(AP)力が強力なことで知られている武器であり、事実上どんな種類の武器でも貫通できるとされているが、その理由は、この爆弾がもつ強密度のためである。しかし、放射能物質を含む構造物により製造されているため、投下された地域のすべての生物や生態系の健康面に深刻な危険を生じさせる武器であるとされている。

 ロシア側は英国によるこの戦争激化行為に対して迅速に対応した。その中には、ロシアの戦略核兵器をベラルーシに公式に配置する措置も含まれていた。ただし、この措置は、ポーランドが米国の核兵器をポーランド国内に配置するよう主張したことと直接繋がるものであった。しかし、ロシア外務省が何度も警告を発してきたのは、劣化ウランを含む武器は健康上恐ろしい影響を与え、そのような影響をうけた地域を管理したり、被害の状況を正確に把握することさえ不可能になるであろう、という点だった。しかし、英国は全く意に介さない態度を取り続け、英国当局は、劣化ウラン弾が今後利用されることになってもその責任を負うつもりはないと公式に発表した。

 西側連合がこんな無責任な態度を取る(あるいはただ単にウクライナの人々にどんなことが起こるのかの想像力が欠如しているだけなのかもしれないが)中で、好戦的な態度を取ってきた西側にとっては、こんなことは初めてのことではない。 不幸な国ウクライナは、 「生物研究」の実地試験場として利用されてきたことは、ビクトリア・ヌーランドが遠回しではあるが認めたとおりだ。いっぽう、最近の発表で分かったことは、「機密扱いされている米国の原子力技術」でさえ、 ウクライナ国内のいくつかの原子力発電所で利用されてきたという事実だ。さらに悪いことには、米国と米国の手下であるNATO諸国が、原子力を使った偽旗作戦を準備し、その責任をロシアに擦り付けようとしているという報告もある。 この中には、米国の指示のもと、ウクライナ中に放射能測定装置を設置する動きも含まれている。
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