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ロシアがウクライナとまだ貿易を行っているという「不可解」―シーモア・ハーシュからの指摘

<記事原文 寺島先生推薦>
‘Crazy’ that Russia and Ukraine still trade – Seymour Hersh
The veteran investigative journalist detailed his claims of corruption in Kiev in an interview aired by RT
熟練の調査記者がRTが放映した対談での主張においてウクライナ政権の腐敗ぶり詳述した。
出典:RT 2023年4月24日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2023年5月8日


シーモア・ハーシュ© Going Underground

 軍事対立の中ロシアとウクライナ間の貿易は封鎖されているが、互いに製品や事業の貿易は続けられていると、シーモア・ハーシュ記者は語り、この様な関係は「かなり不可解である」と、同記者はテレビ番組「地下に潜る」の聞き取り取材で答えた。

 「石油やカネのやり取りは想像の域を超える規模です」とハーシュ氏はRTが月曜日(4月24日)に放映した聞き取り取材において答えた。さらに付け加えて、ウクライナ政権の汚職の証拠に繋がる話を見つけるのは全く難しいことではない、とも語った。

 ハーシュ氏は、最近自身が記事にした、ウクライナ政府内で大規模な汚職が横行している件についても触れた。同氏の主張によると、CIAは、ヴォロデーミル・ゼレンスキー大統領と側近らが昨年少なくとも4億ドルのカネを横領したと見ているという。そのカネはウクライナ軍がディーゼルを購入するのために米国が支給したものだった。また、ウクライナ政府が購入した高額の燃料は、闇市場を通じてロシアから購入したという。

  「今のウクライナ政権高官らのいい暮らしぶりを見ればよくわかるでしょう。本当にとてもいい暮らしを送っています。高級食堂も営業中ですし、どんなお酒でも買える酒屋も見つかりますし、多額のカネが行き交っています」とハーシュ氏は語った。

 ウクライナ当局には、 物品の調達契約を利用した横領行為を行ってきた長い歴史があり、ロシアとの戦争によっても、その状況は変わっていない、とハーシュ氏は述べた。

「誰もが仲買人のところに行くようになっています。今は、誰もが第三者を関与させるようになっているのです。というのも、そうすれば副業で金儲けをする機会が増えるからなのです。そしてその汚職は信じがたいものです」と同氏は語った。



関連記事:ゼレンスキーとその手下たちは米国からの支援金の4億ドルを横領したーシーモア・ハーシュからの指摘

 CIAのウィリアム・バーンズ局長は、1月のキエフ訪問の際、汚職問題についての問題提起を行っていたと、この訪問について詳しい情報提供者からの話として伝えた。大統領自身が私利私欲を貪っているというウクライナ軍の将軍たちからの不満をゼレンスキー本人に伝えただけではなく、同局長は他にも横領を働いたものが35名いることも告げた。

 後にゼレンスキーは、その中で「最も目立つ」10名を罷免したが、残りの人々については「手を付けなかった」と、ハーシュ氏はバーンズ局長訪問後にウクライナ政府による当局者の取り締まりについて述べた。

 一方で、ロシアは石油や天然ガスの輸送費をウクライナに支払い続けており、これらの石油や天然ガスは東欧経由のパイプラインを通り、ウクライナ領内に運び込まれている。このパイプラインが作られたのは、ソ連時代のことであり、その目的はワルシャワ条約機構加盟諸国の消費者に送るためだった。米国政府はこのようなロシア・ウクライナ間の貿易は、豊富なエネルギーをロシアが「武器として使っている」ものであると見ている、とハーシュ氏は指摘している。

  「この件を笑い過ごしていいのか分かりません。本当にこれは、不可思議な状況ですので」と同氏は最後に述べた。
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Re: こういうことはママありますよ

今回も示唆に富む鋭いご指摘をいただき、ありがとうございました。(管理人)

こういうことはママありますよ

 戦争には”聖域”や矛盾は付き物だから、珍しくはない。敵対しているからと言って全てが断絶するものでもない。姜尚中は”日韓朝は大日本帝国の3つの破片だ。だから敵対しているようで互いに地下茎で繋がっている”と喝破した。例えば統一教会はそうした地下茎の一つと言えるだろう。
 ウクライナとロシアはソ連の欠片なのだから分裂と対立の今でもしがらみはあるだろうし、また第3国との関係もある。パイプラインで言えばウクライナは、ハンガリーなどの受給国と軍事経済政治的に敵対したくなければストップできないし動かしていればロシアから日銭が入りガスや石油の一部を抜き取れるので矛盾を気にしなければこれが正解だ。また、一帯一路ということで中国からロシア、ウクライナを通って欧州へ毎日列車が運行されている。この路線はウクライナへの軍事列車も走っているがロシアはこの幹線のインフラへの攻撃は避けている。ロシアは”同盟国”の中国に配慮しているし、この線路はロシアの欧州とのいくばくかの輸出入にもかかわっているのだろう。
 米国がロシアからの核燃料をはじめとする戦略物資の輸入を止めないように、制裁だの断交だのと言うものは矛盾する諸要素の中で決まること。WW2中だって米独は軍需品の秘密貿易をしていたし、最近でもイランコントラ事件で米は敵対しているイランにF-14戦闘機用をはじめとする兵器の交換部品などを売却していた。これらの部品でイランは、米欧らが押すサダムフセインとのイランイラク戦争を戦っていたから、米国は2重に酷い。

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