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「巻き添え殺人」から13年。ジュリアン・アサンジは真実を語ったことで訴追されている。

<記事原文 寺島先生推薦>

Collateral Murder 13 Years On… Julian Assange Persecuted for Truth-Telling


出典:Strategic Culture

2023年4月14日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年5月2日

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世界は彼ら(エルズバーグとアサンジ)に、真実を教えてくれた計り知れない恩義がある。なぜなら、真実を知ることによってのみ、私たちは世界をより良い方向に変えることができるから。


 今月は、世界的に有名な映像「巻き添え殺人」が公開されてから13年目にあたる年だ。この約39分の短い映像は、バグダッド上空でヘリコプター「アパッチ」を操縦するアメリカ軍によって、イラクの市民18人が冷酷に殺害される様子を映したもの。

 この殺害事件は、2003年に米英による違法なイラク戦争が開始され、米軍が占領していた2007年7月12日の朝(先月、戦争から20周年を迎えた)に発生した。大量破壊兵器という大嘘の上に成り立つ米英のイラク戦争は、100万人以上の死者を出し、中東全体、いやそれを越える地域に恐ろしい影響を連鎖的にもたらした。

 2010年4月5日、「巻き添え殺人」が公表された時、それは世界を変える出来事であった。というのも、それは米国とその共犯者である英国によるイラクでの組織的な戦争犯罪を独自に暴露する、真実の稲妻だったからだ。その衝撃は、広範囲に及んだ。ワシントンとロンドンが掲げていた欺瞞と嘘のベールは、引き裂かれた。英米の帝国主義的大国の虚像は、永遠にズタズタにされたのである。

 しかし、その真実を公表したジュリアン・アサンジは、今日、英国の拷問牢獄に収容されている。これ以上、米英の国家腐敗を生々しく糾弾する図柄はありえるだろうか?

 オーストラリア出身のアサンジ(51)は、戦争のプロパガンダを暴くための内部告発者専用の出版サイトとして、2006年にウィキリークスを設立した。他の主流メディアとは異なり、ウィキリークスは「巻き添え殺人」として知られるようになったビデオ映像を公開する勇気と誠実さを持っていた。

 その後、ウィキリークスは、米国とそのNATO同盟国によるアフガニスタンやイラクでのその他の戦争犯罪や、無数の不正な対外陰謀、外交上の不正行為、米国の国家機関による同盟国や米国人を含む世界中の市民に対する大量犯罪スパイ行為を暴露する画期的な秘密文書を多数公開し、世界中から尊敬と賞を得た。

 主要な報道機関は、ウィキリークスによって推進された、この画期的な暴露をすぐには報じなかったが、それで利益を上げることになった。忘れてならないのは、先にイラクでの戦争犯罪を公表したのはウィキリークスだ、ということだ。

 米国と英国は、ジュリアン・アサンジが真実を語り、自分らの威信に致命的な傷を与えたことを決して許さない。アサンジは、ジョージ・W・ブッシュ元大統領やトニー・ブレア首相のような、恥ずべきことに、現在も逃亡中の政府高官詐欺師や犯罪者を摘発した。彼らの戦争犯罪の訴追が今のところ行われていないのは残念だが、ウィキリークスの公表がもたらした少なくとも一つの慰めは、英米が侵略戦争を正当化するためにしばしば乱用してきたモラルの権威を、痛烈に打ち砕いたことである。

 ジュリアン・アサンジは、英国で約11年間も恣意的に拘束されている。彼は2012年、でっち上げられた性犯罪事件(その後、根拠がないとして取り下げられた)のために、ロンドンのエクアドル大使館に避難することを強いられた。その後、2019年4月に英国警察によって大使館から強制的に連れ出され、ベルマーシュ厳重警備刑務所に収監された。この4年間、アサンジは国連の特別報告者ニルス・メルツァーが「拷問」と表現する条件のもと、独房に入れられた。米国と英国の国家当局は、特大の猫がネズミを捕まえるように、アサンジを弄んできた。差し迫った米国への身柄引き渡しをめぐる法的手続きは茶番である。米国では、アサンジはスパイとして裁かれ、最高で175年の刑務所行きとなる。

 ジュリアン・アサンジが勾留中にこれだけの迫害を受けていることは、衝撃的で恐ろしい事実である。彼は何の罪にも問われていないのだから。

 アサンジの基本的人権である正当な法的手続きは、法の支配と人道主義の模範であると宣言している西側諸国によって破壊された。米国と英国は醜悪な詐欺師であり、欧州連合(EU)とオーストラリアは、だんまりの共犯者であることが明らかになった。西側主流メディアは、アサンジがウィキリークスで不祥事を公表することで巨額の利益を得ていた時期もあったが、今では冷淡で卑怯な無関心さを持って無視し、その正体を暴かれている。皮肉なことに、アサンジの運命は、独立したジャーナリズムと言論の自由、つまり欧米のメディアが神聖視する原則を破壊しかねないのである。

 弁護士との個人的な会話をCIAが違法に盗聴していたことや、アメリカ政府関係者がアサンジの暗殺を呼びかけていたことなど、アサンジの基本的権利が組織的に侵害されていることは、彼の身柄引き渡し事件が却下されるべき確固たる根拠である。ダニエル・エルズバーグは、1971年に「ペンタゴン・ペーパーズ」として知られる機密情報を公開し、米国をベトナム戦争(数十年後のイラク戦争と同じ)に駆り立てた組織的な嘘を暴いたという前例がある。エルズバーグの起訴は、彼の弁護団が米国の情報機関にスパイされていたことが明らかになったため、1973年に取り下げられた。

 アサンジ弁護の事例は、間違いなくさらに強烈だ。彼は発行人として「巻き添え殺人」をはじめとする機密文書を公開した。ダニエル・エルズバーグは当時、機密保持を誓わされたペンタゴンの職員であった。アサンジの役割を「ペンタゴン・ペーパーズ」を発行した新聞社と比較するのが、適切な例えと言える。当時、ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙の報道に対して訴追がなかったのに、なぜ今、アサンジが犠牲にならなければならないのか?

 ダニエル・エルズバーグの永遠の功績は、ウィキリークスとジュリアン・アサンジの率直な支持者でいることだ。92歳で死期が迫っているエルズバーグが勇気ある真実を語ったことで賞賛される一方で、アサンジが報復的な投獄を受けるのは、残酷で気まぐれな運命のいたずらである。

 ダニエル・エルズバーグが自由を許されたのなら、ジュリアン・アサンジも自由を許されるべきだ。多くの人々が、アサンジが、あれから13年後の今、不正な司法手段による巻き添え殺人とならないよう祈っている。彼は直ちに釈放されるべきなのだ。

 二人とも、アメリカの帝国主義的なベトナム戦争とイラク戦争の背後にある嘘を暴いた。世界は彼らに、真実を教えてくれた計り知れない恩義を感じている。なぜなら、真実を知ることによってのみ、私たちは世界をより良い方向に変えることが可能だからだ。

 しかし、いずれにせよ、帝国の武将たちに運命の日はやってくる。
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