ジョージアとウクライナにある米国生物研究所:若手兵士は今でもモルモットとして使われているのか?
<記事原文 寺島先生推薦>
US Biolabs in Georgia and Ukraine: Are Young Soldiers Still Being Used as White Rats?
ヘンリー・カメンズ(Henry Kamens)
INTERNATIONALIST 360°
2023年3月21日
<記事原文 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月9日

いったん何かが否定されると、しかもむきになって否定されると、それが真実であるのか、あるいは不都合な問題がありすぎるのか、どちらだろうかと思うことがある。たとえば米国がウクライナの実験室で製造したサリンガスがシリアで使用されたといった古いニュースなどは、無人機から投下された毒ガスの入った容器で、恐ろしい死を遂げたロシア兵の生々しい映像を見れば、これはまさに今現在の時事的な問題になる。
問題のニュースは、2014年にさかのぼる。トビリシ(ジョージア)で、米国が出資するルガー研究所で働いた後、複数の米国人防衛契約者が、同じ症状で死亡したことが明らかになったのだ。彼らの死は公式には食中毒とされ、ジョージア人ジャーナリスト(複数)は、ジョージア情報局から取材はするな、と脅された。
しかし、複数の情報源(オンラインニュースサイトNEOに頻繁に寄稿している米軍情報誌Veterans Todayのゴードン・ダフやジェフリー・シルバーマンなどを含む)が、2014年に偽旗攻撃の一環としてシリア政府のせいにした「シリア化学兵器攻撃に米国の契約者(複数)が関わっていた」ことを、労を惜しまず記事にしたのだ。
ダフは、ジョージアからシリアに化学兵器が海上輸送される仕組みを詳細に説明した。シルバーマンは、ダフが提供した情報が信頼できる情報源に基づいていることを確認し、ダフとアメリカの退役軍人のチームが、シリアの化学兵器の供給がトルコ経由で外から入ったことを突き止めた。
実際、シルバーマンは、彼が数年前にボルジョミのBP(英国の石油会社)の倉庫からトルコ国境までトラックで運ばれていた貨物を追跡したため、ジョージア治安当局に拘束されたことがある。その貨物は、羊飼いを装ったトルコ情報機関(MIT)の手に渡り、最終的にはシリアの反政府勢力が使用するために移送されたことは明白であったという。
次のことは、認識しておくべき事実である。つまり、①シルバーマンは、ケンタッキー大学に在学中、米国の化学兵器保管場所であるケンタッキー州リッチモンドのブルーグラス陸軍基地に駐在したことがあり、そのような兵器がどのように保管、輸送、配備されるかを内部関係者として知っていたこと、そして、さらには、②ベクテル・ナショナル社(米国の多国籍総合建設業者)との繋がりや、ジョージアや旧ソ連における米国の生物兵器研究所、研究施設、(これらの施設の表向きの任務はそうだとされている)公衆衛生の三者は繋がっているという主張についても彼は知っていた。
ウクライナもしかり!
「ブルーグラス陸軍基地(BGAD)は、全領域の軍事作戦を支援するため、米国の統合戦闘員に、信頼性が高く、タイムリーで費用対効果の高い軍需品と化学防御装置の提供に尽力している」と自負している。その中にはウクライナも含まれている可能性が高いが、そのことには触れていない。
しかし、BGADにあるのは化学兵器の備蓄だけではない。イグルーと呼ばれる土で覆われた弾倉が902基あり、そのうちの853基は、世界中の米国の共同戦線に送られるさまざまな通常弾薬を保管するために使用されている。
ダフとシルバーマンは、地下壕や特殊な化学・生物・核研究施設の建設に使用できる重金属が、2010年にジョージアに輸入された経緯についても、詳しく説明している。
ロシア国営テレビのイズベスチヤは2月下旬、米軍がバイオ資材(ESP、特に危険な薬剤)の一部をウクライナから移設したことに関する一連の調査報道を行い、ジョージアの首都で、若い新兵を含む住民に対して、危険なウイルスのナチス式実験が今も行われていることを詳細に伝えた。
これに対する大衆の憤りは、すでにトビリシで燃え上がったと言われている。ペンタゴンが管理するルガー・センターで今も行われている危険な実験について、ジョージア在住の自由契約の特派員、ゲオルギー・ジャビシュヴィリが、ますます多くのことが分かってきたと報じた。
ジョージア、ウクライナ、そしてNATO加盟国における米国の軍事プロジェクト
ジャビシュヴィリは最近、ジョージア、ウクライナ、そしてNATO同盟国における米国の軍事プロジェクトの間の、不都合なつながりを調査するために協力している複数の回答者にインタビューを行った。ジェフリー・シルバーマンとゴードン・ダフによる以前の調査に続き、ジョージアの調査員と共同で、ウクライナ軍が使用する化学・生物兵器の証拠も入手することに成功した。
例えば、作戦行動中の2人のロシア兵が痙攣を起こす短い映像があるが、これは苦痛を伴う死をもたらす神経ガスによるものであろう。この映像は上のリンクから見ることができるが、閲覧には十分な注意が必要である。
ジョージア退役将軍のトリスタン・チテラシビリによると、反応は、見たところ、毒殺でしか生じないもので、「見るからに怖い」ものだという。生物・化学兵器は使用が禁じられており、米国もウクライナと同様、これらを禁止する条約や文書にすべて署名している。
「軍人として、どうしてこのような兵器を使うことになるのか、想像もつかない。全員、ハーグ裁判で裁かれるべきだ。全員だ! 組織した者も、この種の兵器を使用した者も、だ」と、ジョージア元将軍のチテラシュヴィリは語った。
ウクライナから急遽持ち出され、その後リチャード・ルガー研究所に届けられた「試験管」(水筒、シャーレ)の経路を追跡した秘密文書のコピーを受け取っていることから、将軍は自分の主張に自信を持っているのである。
「少なくともコンテナ1個分が、ここに持ち込まれたことは確かだ。例えば、ウクライナでは、兵士が戦車の下に身を投げ出すような特殊な錠剤や、ウクライナ軍ですでに使用されている窒息性ガスが製造されていた」と彼は言った。
プーチン大統領が2週間前の連邦議会演説で、その脅威が特別軍事作戦を開始する理由の一つであると述べたのは、ウクライナなどにあるそうした研究所を指していたのである。
アメリカの生物学者たちの仕事の成果は、研究所の開設からわずか1年後の2012年には、トビリシで広く知られていた。シルバーマンは、2ヶ月前にいくつかのTVインタビューで同じことを示唆し、「歴史が書かれるとき、ウクライナにおけるロシアの特殊作戦の主な理由の一つは、ロシアの国家安全保障と国際公衆衛生と安全に対するバイオの脅威のためである」と詳しく述べた。
ウクライナにこうした生物学的研究室が存在することは、8日、米国が公式に確認した。ビクトリア・ヌーランド国務副長官は、生物学的研究がロシア軍の手に渡ることがあってはならないと述べた。これらの研究がロシア軍の手に渡ることがあってはならないと、彼女は言ってしまったのだ。つまり、研究所が存在しないのであれば、そんなことが起きることはないということだ。
自国(アメリカ)に持ち帰れ
ロシア軍の手に渡らないように、米軍とその民間業者が協力して、生物研究所(複数)をウクライナからジョージアへ移送していることが明らかになりつつある。ジョージアの首都では現在、危険なウイルスの実験が行われている。
これらの研究所が実際にどのようなことに関与しているのか、多くの主張がある。そのため、これらすべてがどこへ向かうのか、言い切ることは難しい。5月、ジェフリー・D・サックスは、コロンビア大学のニール・L・ハリソン教授とともに『米国科学アカデミー紀要』に論文を書き、COVID-19が研究所で生まれたとする見解を示した。
ある人には当たり前のように見えることに疑問を持つことは、自分の評判やキャリアのことがあるから、難しいことだ。しかし、「6月、(サックスは)スペインのシンクタンクでの公的発言でさらに踏み込み、COVIDウイルスはおそらくアメリカ起源であると述べ、NIHと中国の間には、エコヘルス・アライアンスを経由したつながりがあることを考えると、パンドラの箱は空けられるのを待っているようだ」と述べている。
真実は我々を自由にする
FBI長官は、COVIDパンデミックは中国の研究所から発生した可能性が高いと今では発言し、また エネルギー省も、COVID-19パンデミックは、中国の研究所からの漏洩が原因とする可能性が高い、と結論付けている。
彼らはこれが「ニュース」であるかのように振る舞っている。これまで3年間沈黙し、それを口にした人たち全員を黙らせてきたというのに。それは隠しようもなかった事実なのに、今になって、FBIとエネルギー省は、実際に知られていたことをようやく認めたのもこれが明らかな事実だからだ。そう言ってきたのに、彼らに黙らせられてきた人たちはどうなのだろう。謝罪を手にすることになるのだろうか?
ジョージアとウクライナで、合計3,000人の若い新兵が、しばしば強要され、適切なインフォームド・コンセントなしに、民間研究という薄っぺらなベールで覆われたペンタゴンの攻撃的なプログラムの一部として、自分の血を使われたことが米軍の文書からわかっている。この研究については、「ジョージアCBR(生物化学兵器)/DTRA(アメリカ国防脅威削減局)における人間疾患疫学とEDPs(電子情報処理)調査」(GG-21)と記載されているだけで、公的な言及は殆ど見当たらない。
クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)、西ナイルウイルス(WNV)ブルセラ症、野兎病、炭疽病、Q熱など、人類が媒介する感染症や人獣共通感染症に関する研究も行われている。これらが公衆衛生にとって重要であると言われているにもかかわらず、GG-21プログラムは脚注として言及されるだけで、その不穏な目的はすべてインターネット上から消去されてしまっている。
筆者は、ルガー研究所で働く関係者(米国人とジョージアの両方)から提供された、この研究に関連する危険な文書を持っている。これらには、その目的が次のように記されている:
(1) 過去に資金提供を受けたCBEP(共同生物学関与プログラム)プロジェクトから収集したサンプルやヒトサンプル(GG-21)を用いて、患者集団におけるCCHFV(クリミア‐コンゴ出血性熱)およびハンタウイルス(Hantaviruses)の有病率と血清学的多様性を決定する。選択されたサンプルは、安全実験室(BSL-3)または高度安全実験室(BSL-4)という密閉された研究所でウイルス特異中和試験(ワクチンの効果を確かめるための試験)を行うために、米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)に送られる予定。
これらすべては、ジョージア軍病院と米国陸軍研究連合(USMRU-G)との間で、特に危険な病原体(EDP)を標的とした戦略的研究協力を確立するための取り組みの一環であるとされている。この研究の実験的性質は、軍自身の文書によって確認されており、研究に使用された材料のほとんどが、米国食品医薬品局の認可を受けておらず、あまり正確ではない酵素免疫吸着測定法(ELISA)の迅速検査であることが記述されている。
この研究は、先行被爆に関連する疫学的危険因子を特定し、特に危険な病原体(EDS)に関する科学的研究のために軍の疾病監視システムを利用するものだ。1,000人の若い新兵(多くは徴兵された人)の血液サンプルは、ウクライナからのいわゆる新兵2,000人も参加する、米軍の広範なプロジェクトの一部として使用されることが見込まれている。得られた知識は、14種類の病原体の基準値を確立し、調査や医学的審査とともに、軍事目的に使用される予定だ。
シルバーマンが最近のテレビインタビューで語ったように、より平易な言い方をすると、「彼らは何百人もの兵士、つまり契約書にサインすることを許されない若い素朴な人々を連れて行き、保険に加入させ、インフォームド・コンセントを提供したと称し、彼らから血を抜き、そして彼らがその気になれば拒否できること、そして「おそらく」拒否できないことについて、彼らを検査したのだ。
「国際学習到達度調査(PISA)の結果やさまざまなメディアの報道によると、ジョージアでは例年、15歳の60~70%が、十分に読み書きができるようになっている。2009年のPISAプラス報告書によると、ジョージアの生徒のうち、生活において効果的かつ生産的に参加するために必要な基準値以上の読み書きの能力を有する、と推定されたのは、わずか38%だった。
「当然ながら軍隊に入ることになる人の多くは、大学に進学したり、医療や支払いを含む他の革新的な方法を見つけたりして、強制的な兵役を回避することができなかった人々です。当然、彼らの読み書きレベルは低く、若い兵士として、権威や訓練中の強い仲間にひどく怯え、言われたとおりにしないと、少なくとも彼らの想像の中では、兵舎に戻ったときに酷い目に合わされるかもしれない、ということなのです」。
これは生物兵器の実験だったのか?
米軍の機密文書によると、ジョージアでの研究期間はおよそ5年と考えられている。 アメリカ国防脅威削減局によって記録が無期限に保管されるため、遅かれ早かれ、この明らかに違法な研究がやろうとしたことについて、歴史に記されることになるだろう。
この研究の研究者は、ニュルンベルク綱領と臨床研究における被験者保護の法的根拠を無視したようであり、同じ法的根拠に基づく法的賠償に直面する可能性がある。ニュルンベルク綱領は、1947年にニュルンベルクで行われた医師裁判の最後に起草され、過去60年間、医学・研究倫理の基礎として機能してきた。
それを精査すると、1931年の「人体実験ガイドライン」に基づいていることがわかる。ドイツ軍は、ウクライナや旧ソ連の一部で、戦傷者のために子どもたちから血を抜いたのではなかったか。
プロジェクト報告書によると、「この研究で各ボランティアから採血される量が、貧血の症状につながる可能性は非常に低い」ということを知ることができるのは良いことだ。しかし、報告書はまた、「この研究調査に参加することで、個々のボランティアに直接的な利益があるわけではない」とも述べている。
したがって、この研究の唯一の目的は、国際条約法上違法な生物兵器関連の研究である。除外基準はすべて自己申告とし、年齢確認は行わず、記載された副作用は一切考慮しない。
新兵の多くは、識字能力がないことはさておき、ジョージアの少数民族の出身である。このことは、米国国防総省の規則やジョージアの公衆衛生規則で規定されているインフォームド・コンセントが求められなかったことと相まって、この研究はヨーゼフ・メンゲレ式の戦争犯罪に近いものとなっている。
インフォームド・コンセントの翻訳
本研究の規定にはこう書かれている:「ボランティアがインフォームド・コンセント文書(ICD)を読めない場合は、研究チームメンバーが読み聞かせ、ボランティアは署名欄に印または指紋を付け、研究チームメンバー以外の立会人がその過程を観察し、ICDに署名と日付を記入する」とある。しかし、この文書はジョージア語で書かれており、アゼリやアルメニアなどの民族に属する新兵が全員知っているわけではない。
ジョージア語をよく知らない人への対応については言及されておらず、すべての翻訳は訓練を受けた翻訳者が行い、英語版をジョージア語に翻訳するとだけ説明されている。ナチスの死の収容所ではこうだったのだろうか。
当然のように、この研究に関連した死亡はCOVIDに起因するものとして片付けられてきた。報告書の最後のセクションである9:0 予期せぬ問題や死についての報告では、これら予期せぬ問題や死の定義に当てはまる条件について、非常に制限的な基準が設定されている。すなわち:
・承認された研究手順および被験者集団の研究内容に照らして、(性質、重大性、あるいは頻度の点で)予想外であること
・被験者の研究参加に関連する可能性があること;そして
・研究により、対象者または他者が、これまで知られていた、または認識されていたよりも大きな危害(身体的、心理的、経済的、または社会的困難)を受ける危険性があることが示唆されること。
これらの文書は、軍やルガー研究所で働く人たちが調査ジャーナリストと共有している。一部の事実確認サイトは、これらを偽ニュース、ロシアによる偽情報と見なし、関係するジャーナリストを批判したいと考えている。
ジョージアの生物兵器プログラムを暴露した主要な調査ジャーナリストには、脅迫や物理的な攻撃さえある。これでもこの研究は、公衆衛生に関わる内容なのだろうか?
US Biolabs in Georgia and Ukraine: Are Young Soldiers Still Being Used as White Rats?
ヘンリー・カメンズ(Henry Kamens)
INTERNATIONALIST 360°
2023年3月21日
<記事原文 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月9日

いったん何かが否定されると、しかもむきになって否定されると、それが真実であるのか、あるいは不都合な問題がありすぎるのか、どちらだろうかと思うことがある。たとえば米国がウクライナの実験室で製造したサリンガスがシリアで使用されたといった古いニュースなどは、無人機から投下された毒ガスの入った容器で、恐ろしい死を遂げたロシア兵の生々しい映像を見れば、これはまさに今現在の時事的な問題になる。
問題のニュースは、2014年にさかのぼる。トビリシ(ジョージア)で、米国が出資するルガー研究所で働いた後、複数の米国人防衛契約者が、同じ症状で死亡したことが明らかになったのだ。彼らの死は公式には食中毒とされ、ジョージア人ジャーナリスト(複数)は、ジョージア情報局から取材はするな、と脅された。
しかし、複数の情報源(オンラインニュースサイトNEOに頻繁に寄稿している米軍情報誌Veterans Todayのゴードン・ダフやジェフリー・シルバーマンなどを含む)が、2014年に偽旗攻撃の一環としてシリア政府のせいにした「シリア化学兵器攻撃に米国の契約者(複数)が関わっていた」ことを、労を惜しまず記事にしたのだ。
ダフは、ジョージアからシリアに化学兵器が海上輸送される仕組みを詳細に説明した。シルバーマンは、ダフが提供した情報が信頼できる情報源に基づいていることを確認し、ダフとアメリカの退役軍人のチームが、シリアの化学兵器の供給がトルコ経由で外から入ったことを突き止めた。
実際、シルバーマンは、彼が数年前にボルジョミのBP(英国の石油会社)の倉庫からトルコ国境までトラックで運ばれていた貨物を追跡したため、ジョージア治安当局に拘束されたことがある。その貨物は、羊飼いを装ったトルコ情報機関(MIT)の手に渡り、最終的にはシリアの反政府勢力が使用するために移送されたことは明白であったという。
次のことは、認識しておくべき事実である。つまり、①シルバーマンは、ケンタッキー大学に在学中、米国の化学兵器保管場所であるケンタッキー州リッチモンドのブルーグラス陸軍基地に駐在したことがあり、そのような兵器がどのように保管、輸送、配備されるかを内部関係者として知っていたこと、そして、さらには、②ベクテル・ナショナル社(米国の多国籍総合建設業者)との繋がりや、ジョージアや旧ソ連における米国の生物兵器研究所、研究施設、(これらの施設の表向きの任務はそうだとされている)公衆衛生の三者は繋がっているという主張についても彼は知っていた。
ウクライナもしかり!
「ブルーグラス陸軍基地(BGAD)は、全領域の軍事作戦を支援するため、米国の統合戦闘員に、信頼性が高く、タイムリーで費用対効果の高い軍需品と化学防御装置の提供に尽力している」と自負している。その中にはウクライナも含まれている可能性が高いが、そのことには触れていない。
しかし、BGADにあるのは化学兵器の備蓄だけではない。イグルーと呼ばれる土で覆われた弾倉が902基あり、そのうちの853基は、世界中の米国の共同戦線に送られるさまざまな通常弾薬を保管するために使用されている。
ダフとシルバーマンは、地下壕や特殊な化学・生物・核研究施設の建設に使用できる重金属が、2010年にジョージアに輸入された経緯についても、詳しく説明している。
ロシア国営テレビのイズベスチヤは2月下旬、米軍がバイオ資材(ESP、特に危険な薬剤)の一部をウクライナから移設したことに関する一連の調査報道を行い、ジョージアの首都で、若い新兵を含む住民に対して、危険なウイルスのナチス式実験が今も行われていることを詳細に伝えた。
これに対する大衆の憤りは、すでにトビリシで燃え上がったと言われている。ペンタゴンが管理するルガー・センターで今も行われている危険な実験について、ジョージア在住の自由契約の特派員、ゲオルギー・ジャビシュヴィリが、ますます多くのことが分かってきたと報じた。
ジョージア、ウクライナ、そしてNATO加盟国における米国の軍事プロジェクト
ジャビシュヴィリは最近、ジョージア、ウクライナ、そしてNATO同盟国における米国の軍事プロジェクトの間の、不都合なつながりを調査するために協力している複数の回答者にインタビューを行った。ジェフリー・シルバーマンとゴードン・ダフによる以前の調査に続き、ジョージアの調査員と共同で、ウクライナ軍が使用する化学・生物兵器の証拠も入手することに成功した。
例えば、作戦行動中の2人のロシア兵が痙攣を起こす短い映像があるが、これは苦痛を伴う死をもたらす神経ガスによるものであろう。この映像は上のリンクから見ることができるが、閲覧には十分な注意が必要である。
ジョージア退役将軍のトリスタン・チテラシビリによると、反応は、見たところ、毒殺でしか生じないもので、「見るからに怖い」ものだという。生物・化学兵器は使用が禁じられており、米国もウクライナと同様、これらを禁止する条約や文書にすべて署名している。
「軍人として、どうしてこのような兵器を使うことになるのか、想像もつかない。全員、ハーグ裁判で裁かれるべきだ。全員だ! 組織した者も、この種の兵器を使用した者も、だ」と、ジョージア元将軍のチテラシュヴィリは語った。
ウクライナから急遽持ち出され、その後リチャード・ルガー研究所に届けられた「試験管」(水筒、シャーレ)の経路を追跡した秘密文書のコピーを受け取っていることから、将軍は自分の主張に自信を持っているのである。
「少なくともコンテナ1個分が、ここに持ち込まれたことは確かだ。例えば、ウクライナでは、兵士が戦車の下に身を投げ出すような特殊な錠剤や、ウクライナ軍ですでに使用されている窒息性ガスが製造されていた」と彼は言った。
プーチン大統領が2週間前の連邦議会演説で、その脅威が特別軍事作戦を開始する理由の一つであると述べたのは、ウクライナなどにあるそうした研究所を指していたのである。
アメリカの生物学者たちの仕事の成果は、研究所の開設からわずか1年後の2012年には、トビリシで広く知られていた。シルバーマンは、2ヶ月前にいくつかのTVインタビューで同じことを示唆し、「歴史が書かれるとき、ウクライナにおけるロシアの特殊作戦の主な理由の一つは、ロシアの国家安全保障と国際公衆衛生と安全に対するバイオの脅威のためである」と詳しく述べた。
ウクライナにこうした生物学的研究室が存在することは、8日、米国が公式に確認した。ビクトリア・ヌーランド国務副長官は、生物学的研究がロシア軍の手に渡ることがあってはならないと述べた。これらの研究がロシア軍の手に渡ることがあってはならないと、彼女は言ってしまったのだ。つまり、研究所が存在しないのであれば、そんなことが起きることはないということだ。
自国(アメリカ)に持ち帰れ
ロシア軍の手に渡らないように、米軍とその民間業者が協力して、生物研究所(複数)をウクライナからジョージアへ移送していることが明らかになりつつある。ジョージアの首都では現在、危険なウイルスの実験が行われている。
これらの研究所が実際にどのようなことに関与しているのか、多くの主張がある。そのため、これらすべてがどこへ向かうのか、言い切ることは難しい。5月、ジェフリー・D・サックスは、コロンビア大学のニール・L・ハリソン教授とともに『米国科学アカデミー紀要』に論文を書き、COVID-19が研究所で生まれたとする見解を示した。
ある人には当たり前のように見えることに疑問を持つことは、自分の評判やキャリアのことがあるから、難しいことだ。しかし、「6月、(サックスは)スペインのシンクタンクでの公的発言でさらに踏み込み、COVIDウイルスはおそらくアメリカ起源であると述べ、NIHと中国の間には、エコヘルス・アライアンスを経由したつながりがあることを考えると、パンドラの箱は空けられるのを待っているようだ」と述べている。
真実は我々を自由にする
FBI長官は、COVIDパンデミックは中国の研究所から発生した可能性が高いと今では発言し、また エネルギー省も、COVID-19パンデミックは、中国の研究所からの漏洩が原因とする可能性が高い、と結論付けている。
彼らはこれが「ニュース」であるかのように振る舞っている。これまで3年間沈黙し、それを口にした人たち全員を黙らせてきたというのに。それは隠しようもなかった事実なのに、今になって、FBIとエネルギー省は、実際に知られていたことをようやく認めたのもこれが明らかな事実だからだ。そう言ってきたのに、彼らに黙らせられてきた人たちはどうなのだろう。謝罪を手にすることになるのだろうか?
ジョージアとウクライナで、合計3,000人の若い新兵が、しばしば強要され、適切なインフォームド・コンセントなしに、民間研究という薄っぺらなベールで覆われたペンタゴンの攻撃的なプログラムの一部として、自分の血を使われたことが米軍の文書からわかっている。この研究については、「ジョージアCBR(生物化学兵器)/DTRA(アメリカ国防脅威削減局)における人間疾患疫学とEDPs(電子情報処理)調査」(GG-21)と記載されているだけで、公的な言及は殆ど見当たらない。
クリミア・コンゴ出血熱(CCHF)、西ナイルウイルス(WNV)ブルセラ症、野兎病、炭疽病、Q熱など、人類が媒介する感染症や人獣共通感染症に関する研究も行われている。これらが公衆衛生にとって重要であると言われているにもかかわらず、GG-21プログラムは脚注として言及されるだけで、その不穏な目的はすべてインターネット上から消去されてしまっている。
筆者は、ルガー研究所で働く関係者(米国人とジョージアの両方)から提供された、この研究に関連する危険な文書を持っている。これらには、その目的が次のように記されている:
(1) 過去に資金提供を受けたCBEP(共同生物学関与プログラム)プロジェクトから収集したサンプルやヒトサンプル(GG-21)を用いて、患者集団におけるCCHFV(クリミア‐コンゴ出血性熱)およびハンタウイルス(Hantaviruses)の有病率と血清学的多様性を決定する。選択されたサンプルは、安全実験室(BSL-3)または高度安全実験室(BSL-4)という密閉された研究所でウイルス特異中和試験(ワクチンの効果を確かめるための試験)を行うために、米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)に送られる予定。
これらすべては、ジョージア軍病院と米国陸軍研究連合(USMRU-G)との間で、特に危険な病原体(EDP)を標的とした戦略的研究協力を確立するための取り組みの一環であるとされている。この研究の実験的性質は、軍自身の文書によって確認されており、研究に使用された材料のほとんどが、米国食品医薬品局の認可を受けておらず、あまり正確ではない酵素免疫吸着測定法(ELISA)の迅速検査であることが記述されている。
この研究は、先行被爆に関連する疫学的危険因子を特定し、特に危険な病原体(EDS)に関する科学的研究のために軍の疾病監視システムを利用するものだ。1,000人の若い新兵(多くは徴兵された人)の血液サンプルは、ウクライナからのいわゆる新兵2,000人も参加する、米軍の広範なプロジェクトの一部として使用されることが見込まれている。得られた知識は、14種類の病原体の基準値を確立し、調査や医学的審査とともに、軍事目的に使用される予定だ。
シルバーマンが最近のテレビインタビューで語ったように、より平易な言い方をすると、「彼らは何百人もの兵士、つまり契約書にサインすることを許されない若い素朴な人々を連れて行き、保険に加入させ、インフォームド・コンセントを提供したと称し、彼らから血を抜き、そして彼らがその気になれば拒否できること、そして「おそらく」拒否できないことについて、彼らを検査したのだ。
「国際学習到達度調査(PISA)の結果やさまざまなメディアの報道によると、ジョージアでは例年、15歳の60~70%が、十分に読み書きができるようになっている。2009年のPISAプラス報告書によると、ジョージアの生徒のうち、生活において効果的かつ生産的に参加するために必要な基準値以上の読み書きの能力を有する、と推定されたのは、わずか38%だった。
「当然ながら軍隊に入ることになる人の多くは、大学に進学したり、医療や支払いを含む他の革新的な方法を見つけたりして、強制的な兵役を回避することができなかった人々です。当然、彼らの読み書きレベルは低く、若い兵士として、権威や訓練中の強い仲間にひどく怯え、言われたとおりにしないと、少なくとも彼らの想像の中では、兵舎に戻ったときに酷い目に合わされるかもしれない、ということなのです」。
これは生物兵器の実験だったのか?
米軍の機密文書によると、ジョージアでの研究期間はおよそ5年と考えられている。 アメリカ国防脅威削減局によって記録が無期限に保管されるため、遅かれ早かれ、この明らかに違法な研究がやろうとしたことについて、歴史に記されることになるだろう。
この研究の研究者は、ニュルンベルク綱領と臨床研究における被験者保護の法的根拠を無視したようであり、同じ法的根拠に基づく法的賠償に直面する可能性がある。ニュルンベルク綱領は、1947年にニュルンベルクで行われた医師裁判の最後に起草され、過去60年間、医学・研究倫理の基礎として機能してきた。
それを精査すると、1931年の「人体実験ガイドライン」に基づいていることがわかる。ドイツ軍は、ウクライナや旧ソ連の一部で、戦傷者のために子どもたちから血を抜いたのではなかったか。
プロジェクト報告書によると、「この研究で各ボランティアから採血される量が、貧血の症状につながる可能性は非常に低い」ということを知ることができるのは良いことだ。しかし、報告書はまた、「この研究調査に参加することで、個々のボランティアに直接的な利益があるわけではない」とも述べている。
したがって、この研究の唯一の目的は、国際条約法上違法な生物兵器関連の研究である。除外基準はすべて自己申告とし、年齢確認は行わず、記載された副作用は一切考慮しない。
新兵の多くは、識字能力がないことはさておき、ジョージアの少数民族の出身である。このことは、米国国防総省の規則やジョージアの公衆衛生規則で規定されているインフォームド・コンセントが求められなかったことと相まって、この研究はヨーゼフ・メンゲレ式の戦争犯罪に近いものとなっている。
インフォームド・コンセントの翻訳
本研究の規定にはこう書かれている:「ボランティアがインフォームド・コンセント文書(ICD)を読めない場合は、研究チームメンバーが読み聞かせ、ボランティアは署名欄に印または指紋を付け、研究チームメンバー以外の立会人がその過程を観察し、ICDに署名と日付を記入する」とある。しかし、この文書はジョージア語で書かれており、アゼリやアルメニアなどの民族に属する新兵が全員知っているわけではない。
ジョージア語をよく知らない人への対応については言及されておらず、すべての翻訳は訓練を受けた翻訳者が行い、英語版をジョージア語に翻訳するとだけ説明されている。ナチスの死の収容所ではこうだったのだろうか。
当然のように、この研究に関連した死亡はCOVIDに起因するものとして片付けられてきた。報告書の最後のセクションである9:0 予期せぬ問題や死についての報告では、これら予期せぬ問題や死の定義に当てはまる条件について、非常に制限的な基準が設定されている。すなわち:
・承認された研究手順および被験者集団の研究内容に照らして、(性質、重大性、あるいは頻度の点で)予想外であること
・被験者の研究参加に関連する可能性があること;そして
・研究により、対象者または他者が、これまで知られていた、または認識されていたよりも大きな危害(身体的、心理的、経済的、または社会的困難)を受ける危険性があることが示唆されること。
これらの文書は、軍やルガー研究所で働く人たちが調査ジャーナリストと共有している。一部の事実確認サイトは、これらを偽ニュース、ロシアによる偽情報と見なし、関係するジャーナリストを批判したいと考えている。
ジョージアの生物兵器プログラムを暴露した主要な調査ジャーナリストには、脅迫や物理的な攻撃さえある。これでもこの研究は、公衆衛生に関わる内容なのだろうか?
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