西側はウクライナの生物研究所を隠蔽しようとしている。コソボでの臓器闇取引と同じことを繰り返している。
<記事原文 寺島先生推薦>
West Will Brush Ukraine Biolab Allegations Under the Carpet Just Like Those of Kosovo Organ Trafficking
筆者:アレクサンダー・パヴィック(Aleksandar Pavic)
出典:INTERNATIONALIST 360°
2022年8月13日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月2日

欧米の言説統制は、責任を転嫁し、犯人をごまかし、都合の悪いことは追及されないようにするために、フル回転する。
アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が最近台湾に降り立った直後、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、アメリカのニコラス・バーンズ駐中国大使を「不遜で馬鹿げた行為」に関して「恥ずかしげもなく沈黙している」と非難した。
この沈黙は、わずか1カ月前に北京で開かれた世界平和フォーラムで、声高なバーンズが中国に対し、ウクライナ紛争を「NATOが始めたと非難」する「ロシアの宣伝扇動」の伝達行為を止めるよう要求した時とは、打って変わった態度だった。このときバーンズは、中国外務省の報道官が「ウクライナに存在しないアメリカの生物兵器の研究所について嘘を言っている」と非難したのだ。
しかし、それはその時のこと。今は西側の「ルールに基づく秩序」において、その都度新しいルールが必要になっている。したがって、当分の間、バーンズは別の重大事件になりそうな件についても「ばつの悪い沈黙」を守ることになるだろう、ということは言うまでもない。8月4日にロシア国防省が発表した、ウクライナで米国が運営する生物実験施設の疑いに関する最新の、米国をさらに追い込むような声明である。ロシア軍の核・生物・化学防護部隊の責任者であるイーゴリ・キリロフ中将は、モスクワはCovid19の大流行にアメリカが関与している可能性を検討しており、アメリカが資金提供している他のさまざまな病原体の研究についても調査していると述べた。
バーンズの沈黙の理由は推測に難くない。キリロフの発表にあった重大な疑惑は、もし適切に調査されて真実であることが証明されれば、アメリカがウクライナを広大な病原体の実験場として利用する可能性を告発するものとなりうるからである。そして、西側報道機関はほとんど無視を決め込んでいたため、バーンズ大使は、西側報道機関が引用しなければならないような声明を出すことなど絶対にするはずもなかった。そんなことをすれば、この問題に注目を集まってしまうからだ。そして今、ツイッターは、Covid19の起源の可能性に関するキリロフのメディア発表の重要な部分をあえて引用したことで、ロシア外務省のアカウントを停止した。バーンズたちはまったく何も言う必要がない。ソーシャルメディアによって記憶封印されたのであれば、それはなかったことになるからだ。
それが、西側支配者層の手口だ―-大事なのは真実ではなく、人々の心に疑いの余地を残さないように、うまく言説を管理すること。つまり、自分たちは、したいことは何でもできると思っている。
冷戦後の西側諸国が2000年代初頭の浮かれた時期に発表した公式を思い出すべきかもしれない。この時代は、もう一つの有名なアメリカ政治家の言葉、カール・ローブの「我々は今や帝国であり、我々が行動するとき、我々は自らの現実を創造する」という言葉に特徴付けられる時代だった。トニー・ブレアの政策顧問であるロバート・クーパーは、2002年4月の『ガーディアン』紙上で、平然とこう言い放った: 「近代後の世界への挑戦は、二重基準という考え方に慣れることだ。私たちは、自分たちの間では、法律と開かれた協力的な安全保障に基づいて行動している。しかし、近代後のヨーロッパ大陸の外にある、より古風な国家を相手にするときは、以前の時代の荒っぽい手法に戻る必要がある。武力、先制攻撃、欺瞞など、いまだに19世紀の「各自のための国家」の世界に生きている人々に対処するために必要なものは何でもある。自分たちの間では法律を守るが、ジャングルで活動するときは、ジャングルの法律も使わなければならない」。
20年後、中国とロシアが台頭し、世界が後戻りできない多極化に向かいつつあるにもかかわらず、帝国主義の習慣はなかなか消えない。現在ウクライナで起きているように、また台湾でも必ず起こるであろう現実の壁にぶつかるまでは、だいたいはそうである。しかし、バーンズの話に少し戻ろう。バーンズが「ジャングル」で二重基準を強要するのは、今に始まったことではない。台湾に関しては龍(北京)、そしてほぼすべての面に関しては熊(モスクワ)、をつつくようなことを今やっているが、その前に、バーンズは1990年代にNATOがセルビアに対して行った違法な侵略、つまりコソボを一方的に分離独立させたことの当事者であり、代弁者として名を馳せていたのである。
また、バーンズは2009年、米国の政治問題担当次官時代に、プリシュティナ(コソボの首都)の独立承認は、米国の「セルビアとの良好な関係への関心」の表現であると報道機関に説明している。やがて、中国や台湾に対しても、同じような表現をするのだろうか。西側の外に出れば、バーンズとその一派にとっては、まだすべてがジャングルであり、「原住民」にはそれなりの対処が必要である。つまり、バーンズに言わせれば、ペロシが台湾に滞在し、米国が台湾を支援し続けることを約束したのは、実は米国が中国との良好な関係に関心を抱いていることのしるしなのである。
旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)の検察官として国際的に有名になった英国人ジェフリー・ニースは、コソボ-中国-ウクライナの危機的状況の中で、西側に影響された多国籍国家の流血による崩壊の責任をセルビア人にのみ押し付けることを唯一の目的とした人物である。セルビアのスロボダン・ミロシェビッチ元大統領を「人道に対する罪」で、選び出しして起訴したことに加え、ニースのICTYでの実績には、コソボでの人間の臓器売買に関する証拠隠滅の嫌疑も含まれている。
ニースはその後、コソボ前大統領のハシム・タチに法的な支援を提供した。タチは、人身売買だけでなく、主にセルビア人囚人の臓器を「強制的に摘出」した疑いがあり、欧州評議会の2011年報告書「コソボにおける人身売買と非人道的扱い」に記載された主要な人物の1人である。この報告書はまた、「少なくとも5カ国」の麻薬対策機関が、タチが「ヘロインやその他の麻薬の取引を暴力的に支配していた」と述べていることを紹介している。しかし、この報告書を信用させまいとするニースのその後の試みは、アメリカの記者、ダイアナ・ジョンストンによって見事に論破され、「不罰の文化」の特権を自分たちとその顧客のためだけに確保しようとする「独善的な西側民主主義」の代表者による最新の試みであると暴露された。もちろん、「ジャングル」の顧客は、帝国的な「ダブル・スタンダード」の傘の代償を払わなければならないので、結局、ニースは、コソボ政府のために働いたタチに「50万ユーロ近く」の貸しがある、と訴えたと報じられている。
ザハロワはつい最近、タチがしていたとされる恐怖の館をより詳細に説明した:コソボは 「闇」 の移植の地である。人々は生きたまま解剖され、西側にいる人々に売るために内臓を取り出される...西側では臓器移植手術のために行列ができた。そして、コソボが、人々が消えていく恐ろしいブラックホールになったとき、西側の人間はこれらの臓器を受け取り始めたのだ。消えた人々はただ殺されただけでなく、内臓を売るために殺されている。
ニカラグアの独裁者アナスタシオ・ソモサへの米国の支援を正当化したフランクリン・D・ルーズベルトの不朽の名言を借りれば、彼らは<ろくでなし>かもしれないが、彼らは<西側が生んだろくでなし>である。
West Will Brush Ukraine Biolab Allegations Under the Carpet Just Like Those of Kosovo Organ Trafficking
筆者:アレクサンダー・パヴィック(Aleksandar Pavic)
出典:INTERNATIONALIST 360°
2022年8月13日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年4月2日

欧米の言説統制は、責任を転嫁し、犯人をごまかし、都合の悪いことは追及されないようにするために、フル回転する。
アメリカのナンシー・ペロシ下院議長が最近台湾に降り立った直後、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、アメリカのニコラス・バーンズ駐中国大使を「不遜で馬鹿げた行為」に関して「恥ずかしげもなく沈黙している」と非難した。
この沈黙は、わずか1カ月前に北京で開かれた世界平和フォーラムで、声高なバーンズが中国に対し、ウクライナ紛争を「NATOが始めたと非難」する「ロシアの宣伝扇動」の伝達行為を止めるよう要求した時とは、打って変わった態度だった。このときバーンズは、中国外務省の報道官が「ウクライナに存在しないアメリカの生物兵器の研究所について嘘を言っている」と非難したのだ。
しかし、それはその時のこと。今は西側の「ルールに基づく秩序」において、その都度新しいルールが必要になっている。したがって、当分の間、バーンズは別の重大事件になりそうな件についても「ばつの悪い沈黙」を守ることになるだろう、ということは言うまでもない。8月4日にロシア国防省が発表した、ウクライナで米国が運営する生物実験施設の疑いに関する最新の、米国をさらに追い込むような声明である。ロシア軍の核・生物・化学防護部隊の責任者であるイーゴリ・キリロフ中将は、モスクワはCovid19の大流行にアメリカが関与している可能性を検討しており、アメリカが資金提供している他のさまざまな病原体の研究についても調査していると述べた。
バーンズの沈黙の理由は推測に難くない。キリロフの発表にあった重大な疑惑は、もし適切に調査されて真実であることが証明されれば、アメリカがウクライナを広大な病原体の実験場として利用する可能性を告発するものとなりうるからである。そして、西側報道機関はほとんど無視を決め込んでいたため、バーンズ大使は、西側報道機関が引用しなければならないような声明を出すことなど絶対にするはずもなかった。そんなことをすれば、この問題に注目を集まってしまうからだ。そして今、ツイッターは、Covid19の起源の可能性に関するキリロフのメディア発表の重要な部分をあえて引用したことで、ロシア外務省のアカウントを停止した。バーンズたちはまったく何も言う必要がない。ソーシャルメディアによって記憶封印されたのであれば、それはなかったことになるからだ。
それが、西側支配者層の手口だ―-大事なのは真実ではなく、人々の心に疑いの余地を残さないように、うまく言説を管理すること。つまり、自分たちは、したいことは何でもできると思っている。
冷戦後の西側諸国が2000年代初頭の浮かれた時期に発表した公式を思い出すべきかもしれない。この時代は、もう一つの有名なアメリカ政治家の言葉、カール・ローブの「我々は今や帝国であり、我々が行動するとき、我々は自らの現実を創造する」という言葉に特徴付けられる時代だった。トニー・ブレアの政策顧問であるロバート・クーパーは、2002年4月の『ガーディアン』紙上で、平然とこう言い放った: 「近代後の世界への挑戦は、二重基準という考え方に慣れることだ。私たちは、自分たちの間では、法律と開かれた協力的な安全保障に基づいて行動している。しかし、近代後のヨーロッパ大陸の外にある、より古風な国家を相手にするときは、以前の時代の荒っぽい手法に戻る必要がある。武力、先制攻撃、欺瞞など、いまだに19世紀の「各自のための国家」の世界に生きている人々に対処するために必要なものは何でもある。自分たちの間では法律を守るが、ジャングルで活動するときは、ジャングルの法律も使わなければならない」。
20年後、中国とロシアが台頭し、世界が後戻りできない多極化に向かいつつあるにもかかわらず、帝国主義の習慣はなかなか消えない。現在ウクライナで起きているように、また台湾でも必ず起こるであろう現実の壁にぶつかるまでは、だいたいはそうである。しかし、バーンズの話に少し戻ろう。バーンズが「ジャングル」で二重基準を強要するのは、今に始まったことではない。台湾に関しては龍(北京)、そしてほぼすべての面に関しては熊(モスクワ)、をつつくようなことを今やっているが、その前に、バーンズは1990年代にNATOがセルビアに対して行った違法な侵略、つまりコソボを一方的に分離独立させたことの当事者であり、代弁者として名を馳せていたのである。
また、バーンズは2009年、米国の政治問題担当次官時代に、プリシュティナ(コソボの首都)の独立承認は、米国の「セルビアとの良好な関係への関心」の表現であると報道機関に説明している。やがて、中国や台湾に対しても、同じような表現をするのだろうか。西側の外に出れば、バーンズとその一派にとっては、まだすべてがジャングルであり、「原住民」にはそれなりの対処が必要である。つまり、バーンズに言わせれば、ペロシが台湾に滞在し、米国が台湾を支援し続けることを約束したのは、実は米国が中国との良好な関係に関心を抱いていることのしるしなのである。
旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所(ICTY)の検察官として国際的に有名になった英国人ジェフリー・ニースは、コソボ-中国-ウクライナの危機的状況の中で、西側に影響された多国籍国家の流血による崩壊の責任をセルビア人にのみ押し付けることを唯一の目的とした人物である。セルビアのスロボダン・ミロシェビッチ元大統領を「人道に対する罪」で、選び出しして起訴したことに加え、ニースのICTYでの実績には、コソボでの人間の臓器売買に関する証拠隠滅の嫌疑も含まれている。
ニースはその後、コソボ前大統領のハシム・タチに法的な支援を提供した。タチは、人身売買だけでなく、主にセルビア人囚人の臓器を「強制的に摘出」した疑いがあり、欧州評議会の2011年報告書「コソボにおける人身売買と非人道的扱い」に記載された主要な人物の1人である。この報告書はまた、「少なくとも5カ国」の麻薬対策機関が、タチが「ヘロインやその他の麻薬の取引を暴力的に支配していた」と述べていることを紹介している。しかし、この報告書を信用させまいとするニースのその後の試みは、アメリカの記者、ダイアナ・ジョンストンによって見事に論破され、「不罰の文化」の特権を自分たちとその顧客のためだけに確保しようとする「独善的な西側民主主義」の代表者による最新の試みであると暴露された。もちろん、「ジャングル」の顧客は、帝国的な「ダブル・スタンダード」の傘の代償を払わなければならないので、結局、ニースは、コソボ政府のために働いたタチに「50万ユーロ近く」の貸しがある、と訴えたと報じられている。
ザハロワはつい最近、タチがしていたとされる恐怖の館をより詳細に説明した:コソボは 「闇」 の移植の地である。人々は生きたまま解剖され、西側にいる人々に売るために内臓を取り出される...西側では臓器移植手術のために行列ができた。そして、コソボが、人々が消えていく恐ろしいブラックホールになったとき、西側の人間はこれらの臓器を受け取り始めたのだ。消えた人々はただ殺されただけでなく、内臓を売るために殺されている。
ニカラグアの独裁者アナスタシオ・ソモサへの米国の支援を正当化したフランクリン・D・ルーズベルトの不朽の名言を借りれば、彼らは<ろくでなし>かもしれないが、彼らは<西側が生んだろくでなし>である。
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