ロシア外務大臣、「次のウクライナ」を警告
<記事原文 寺島先生推薦>
Russian foreign minister warns about 'next Ukraine'
Sergey Lavrov says the West is pushing the ex-Soviet republic of Moldova to align with NATO.
セルゲイ・ラブロフの発言によると、「西側は旧ソビエト共和国モルドバにNATOと提携するよう後押ししている」。
出典:RT
2023年2月2日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年2月19日

モスクワで、ロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループのドミトリー・キセレフ事務局長とのインタビューで話すセルゲイ・ラブロフ外相。© Sputnik/Grigory Sysoev
モスクワのセルゲイ・ラブロフ外相は、ロシアメディアのインタビューで、モルドバがウクライナの次に、新たな「反ロシア」国になる可能性があることを示唆した。同外相は、西側諸国がキシナウ(モルドバの首都)に大統領を就任させ、この旧ソビエト連邦共和国を米国主導の側に引き入れようと躍起になっていると主張した。
ロシアのメディアRIA NovostiとRossiya 24は2日(木)、ラブロフのインタビューを掲載した。彼は、ウクライナと同じ道を歩み、「反ロシア」になる可能性のある国はどこだと思うか、という質問を受けた。
これに対してラブロフ外相は、西側諸国は「現在、モルドバにこの役割を果たさせることを検討中だ」と主張した。モルドバが選ばれたのは、西側が「自由や民主主義とは程遠い、非常に特殊な方法」で、従順な大統領を据えることに成功したことが主な理由だという。
(モルドバ大統領)マイア・サンドゥ(女性)は「駆け足でNATO陣営に入ろうとしている」そして(彼女は)「ルーマニアの市民権を持っている」とラブロフは指摘した。
モルドバの国家元首(マイア・サンドゥ)は隣国のルーマニアと合併する準備ができており、「実質的に何でもする」ことができる、とラブロフ外相は結論づけた。

関連記事:NATOの代理戦争で危機に瀕する欧州国家の中立性 (モルドバの元大統領)
ラブロフによると、西側諸国とモルドバの指導者は、5+2方式によるトランスニストリア*離脱地域に関する正常化プロセスを事実上停止させたという。これは、米国とロシア、国連、欧州安全保障協力機構、モルドバとトランスニストリアが関与するものである。モルドバ新政権はこのプロセスにもはや関心がなく、武力による奪還とロシアの平和維持軍をトランスニストリアから追い出すことを検討していると主張した。
*沿ドニエストル、公式には沿ドニエストル・モルドバ共和国は、東ヨーロッパにある事実上の独立国家。モルドバ東部を流れるドニエストル川と、モルドバとウクライナの陸上国境とに挟まれた南北に細長い地域に位置する。首都はティラスポリ。ロシア連邦の支援を受けているものの、国際的にはほとんど承認されておらず、モルドバの一地域として広く認識されている。本記事では原則として、事実上の独立国家については「沿ドニエストル(共和国)」、地理的な範囲については「トランスニストリア」と呼ぶこととする。(ウィキペディ)
先月末、サンドゥ大統領は、「自衛能力について、自分たちでできるのか、より大きな同盟の一部になるべきなのか、真剣な議論」がキシナウで進行中と語った。
サンドゥ大統領は同盟の相手として直接NATOを特定することはしなかったが、2020年に就任して以来、彼女は一貫して親西側の政策を追求してきた。
モルドバは昨年、EUの加盟候補国として承認された。また、近年はNATOとの協力も積極的に行っており、NATOのコソボ駐留軍に軍隊を派遣している。
モルドバ大統領は2021年9月にニューヨークでNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長と会談し、同国の外相は昨年12月にルーマニアで開催されたNATOの会合に出席している。
しかし、トランスニストリアの未解決の問題は、モルドバが米国主導の機構の加盟国になることを妨げている。NATOが加入を希望するどの国にも、加入に先立ってその国の領土および民族紛争を全て解決することを要求しているからである。
Russian foreign minister warns about 'next Ukraine'
Sergey Lavrov says the West is pushing the ex-Soviet republic of Moldova to align with NATO.
セルゲイ・ラブロフの発言によると、「西側は旧ソビエト共和国モルドバにNATOと提携するよう後押ししている」。
出典:RT
2023年2月2日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年2月19日

モスクワで、ロシヤ・セゴドニャ国際メディアグループのドミトリー・キセレフ事務局長とのインタビューで話すセルゲイ・ラブロフ外相。© Sputnik/Grigory Sysoev
モスクワのセルゲイ・ラブロフ外相は、ロシアメディアのインタビューで、モルドバがウクライナの次に、新たな「反ロシア」国になる可能性があることを示唆した。同外相は、西側諸国がキシナウ(モルドバの首都)に大統領を就任させ、この旧ソビエト連邦共和国を米国主導の側に引き入れようと躍起になっていると主張した。
ロシアのメディアRIA NovostiとRossiya 24は2日(木)、ラブロフのインタビューを掲載した。彼は、ウクライナと同じ道を歩み、「反ロシア」になる可能性のある国はどこだと思うか、という質問を受けた。
これに対してラブロフ外相は、西側諸国は「現在、モルドバにこの役割を果たさせることを検討中だ」と主張した。モルドバが選ばれたのは、西側が「自由や民主主義とは程遠い、非常に特殊な方法」で、従順な大統領を据えることに成功したことが主な理由だという。
(モルドバ大統領)マイア・サンドゥ(女性)は「駆け足でNATO陣営に入ろうとしている」そして(彼女は)「ルーマニアの市民権を持っている」とラブロフは指摘した。
モルドバの国家元首(マイア・サンドゥ)は隣国のルーマニアと合併する準備ができており、「実質的に何でもする」ことができる、とラブロフ外相は結論づけた。

関連記事:NATOの代理戦争で危機に瀕する欧州国家の中立性 (モルドバの元大統領)
ラブロフによると、西側諸国とモルドバの指導者は、5+2方式によるトランスニストリア*離脱地域に関する正常化プロセスを事実上停止させたという。これは、米国とロシア、国連、欧州安全保障協力機構、モルドバとトランスニストリアが関与するものである。モルドバ新政権はこのプロセスにもはや関心がなく、武力による奪還とロシアの平和維持軍をトランスニストリアから追い出すことを検討していると主張した。
*沿ドニエストル、公式には沿ドニエストル・モルドバ共和国は、東ヨーロッパにある事実上の独立国家。モルドバ東部を流れるドニエストル川と、モルドバとウクライナの陸上国境とに挟まれた南北に細長い地域に位置する。首都はティラスポリ。ロシア連邦の支援を受けているものの、国際的にはほとんど承認されておらず、モルドバの一地域として広く認識されている。本記事では原則として、事実上の独立国家については「沿ドニエストル(共和国)」、地理的な範囲については「トランスニストリア」と呼ぶこととする。(ウィキペディ)
先月末、サンドゥ大統領は、「自衛能力について、自分たちでできるのか、より大きな同盟の一部になるべきなのか、真剣な議論」がキシナウで進行中と語った。
サンドゥ大統領は同盟の相手として直接NATOを特定することはしなかったが、2020年に就任して以来、彼女は一貫して親西側の政策を追求してきた。
モルドバは昨年、EUの加盟候補国として承認された。また、近年はNATOとの協力も積極的に行っており、NATOのコソボ駐留軍に軍隊を派遣している。
モルドバ大統領は2021年9月にニューヨークでNATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長と会談し、同国の外相は昨年12月にルーマニアで開催されたNATOの会合に出席している。
しかし、トランスニストリアの未解決の問題は、モルドバが米国主導の機構の加盟国になることを妨げている。NATOが加入を希望するどの国にも、加入に先立ってその国の領土および民族紛争を全て解決することを要求しているからである。
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