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COVID-19の起源は米国だ。第1部:日本・中国・台湾で「ウイルスは米国で発生した」との報道 (初出:2020/3/4)

<記事原文 寺島先生推薦>

China's coronavirus: A shocking update. Did the virus originate in the US?
Japan, China and Taiwan Reports on the Origin of the Virus

筆者:ラリー・ロマノフ(Larry Romanoff)

出典:グローバル・リサーチ(Global Research)

2020年3月4日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年2月6日

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 西側のメディアはすぐに舞台に上がり、中国で始まったと思われる新型コロナウイルスの発生について公式見解を発表し、それは武漢の生鮮市場の動物に由来すると主張した。

 実際には、その起源は長いあいだ不明であったが、中国と日本の報道によると、ウイルスは複数の場所から発生したが、生鮮市場にウイルスが取り込まれて初めて広がり始めたようだ。

 さらに重要なことは、このウイルスは中国で発生したものではなく、日本や他のメディアの報道によると、アメリカで発生した可能性があるということだ。


中国以外で発生したウイルスである、と中国の研究者らが断定

 中国でゲノムのサンプルを採取した後、医学研究者たちはまず、このウイルスが海産物市場で発生したものではなく、複数の未確認の感染源を持っていることを決定的に証明した。その後、ウイルスは海産物市場にさらされ、そこから世界中に広がった。(1)(2)(3)

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Global Times(『人民日報』の国際版)は次のように伝えている。

 中国の研究者らの新たな研究によると、この新型コロナウイルスは、武漢の華南海鮮市場以外の場所から、11月下旬にヒトからヒトへの感染を開始した可能性があるという。

 ChinaXiv(中国科学研究者のための公開リポジトリ)に掲載された研究によると、新型コロナウイルスは別の場所から海鮮市場に持ち込まれ、その後、多人数の人の密接な接触があったために市場から急速に広まった。これらの知見は、ゲノムデータ、感染源、および中国で収集された新規コロナウイルスの変異の伝播経路の解析の結果であった。

 この研究では、患者が華南海鮮市場で労働者や販売者にウイルスを感染させたと考えられている。この市場は混み合っており、海産物購入者へのさらなる感染を容易にしており、2019年12月初旬にはより広範な感染を引き起こした。(Global Times、2020年2月22日、強調は筆者)。(2)

 中国の医療当局および種々の「情報機関」は、ウイルスの起源について迅速かつ広範な調査を実施し、4大陸12か国から約100のゲノムサンプルを収集し、すべての変種と変異を同定した。この調査では、ウイルスの流行は2019年12月初旬よりももっと早く、おそらく武漢軍事オリンピックの直後の11月に始まっていたことが判明した。

本記事掲載者によるコメント:この研究―すなわち、筆者ロマノフ氏が「情報機関」によって意味するもの―は、私たちには理解できない。残念なことに、筆者は記事中にそのリンクを載せていない。

 そして、ウイルスは中国で発生したのではなく、国外から中国に持ち込まれたという、日本の研究者らと同じ独自の結論に達した。

 中国の呼吸器専門家である鍾南山氏は1月27日、次のように述べた。

 「COVID-19は中国で初めて発見されたが、中国起源というわけではない」

 「しかし、『中国で初めて発見された』という言い方は、中国語では『その起源は、どこか他の国である』ということを意味する」(4)
 これはもちろん、起源の実際の位置がどこなのかという疑問を提起する。当局が12か国から集めた100個のゲノムを分析したとすれば、元の遺伝子を中国以外の国で探そうとするという止むを得ない事情があったはずだ。このことは、「患者第1号」の位置を特定し識別することが困難であった理由を説明するものだ。


日本のメディア 「コロナウイルスはアメリカ起源か?」

 2020年2月、日本の朝日新聞(テレビ)は、コロナウイルスは中国ではなくアメリカで発生したものであると報じた。また、インフルエンザによる1万4000人のアメリカ人死亡者の一部(または多数)は実際にはコロナウイルスが原因である可能性があると。(5)


日本


 アメリカ人の一部が知らず知らずのうちにコロナウイルスに感染した可能性がある、との疑惑を明らかにした日本のテレビ局の報道が、中国のソーシャルメディアで広まっており、中国では新型コロナウイルスがアメリカで発生したのではないかという不安と推測が高まっている。

 テレビ朝日の報道によると、アメリカ政府はウイルスがアメリカ内でどれだけ蔓延しているか把握していなかった可能性があるという。

 しかし、すでにインフルエンザで死亡したアメリカ人がコロナウイルスに感染したかどうかは、テレビ朝日の報道では不明だ。(People's Daily『人民日報』英語版、2020年2月23日、強調は筆者)

 アメリカ疾病管理予防センター(CDC)は2月14日、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、シカゴ、ニューヨーク市の公衆衛生研究所で、新型コロナウイルスに対するインフルエンザ様疾患の検査を開始すると発表した。

 テレビ朝日ネットワークは科学的根拠を提示し、アメリカが検査を怠ったり、結果を発表しなかったりしたため、誰も死因を知らないのではないかという問題を提起した。日本は、ウイルスが自然発生なのか人為的なものか、すなわち偶発的なものか計画的なものかという質問を避け、単に、ウイルスの発生が最初に起こったのはアメリカである可能性がある、と述べただけであった。西側のインターネットではこの情報は削除されたようであるが、中国のメディアは依然としてこの情報を参照できる。

 これらの主張は、日本だけでなく中国でも騒動を巻き起こし、とくに10月に武漢で開催された軍事世界オリンピック以来、中国のソーシャルメディア上で瞬く間に広まった。

 「おそらくアメリカの代表団がこのコロナウイルスを武漢に持ち込んだのだろう」(『人民日報』英語版、2020年2月23日)(1)

 上海の復旦大学国際関係学科のシェンイ(沈益?)教授は、世界のウイルス学者たち(情報機関を含めて)がウイルスの起源を追跡していると述べた。さらに興味深いことに、中国政府はこの件に関して門戸を閉ざしていない。報道によると、こうだ。

「ネット市民は積極的に議論に参加するよう奨励されているが、できれば理性的なやり方で参加することが望ましい」

 中国では、これは「意味深長」「意味ありげな」表現である。でたらめな報道であれば、政府はすぐにそれを明確にするし、デマを流さないよう国民に伝えるはずだからだ。


台湾のウイルス学者は示唆している。コロナウイルスはアメリカ産だ。

 その後、台湾では2月27日にテレビのニュース番組が放映され(クリックするとビデオ(中国語))、コロナウイルスがアメリカで発生したことを示唆する図表やフローチャートが紹介された。(6)

 以下は、そのニュースキャストによる紹介内容の大まかな翻訳、要約、分析である。(下のマップを参照)

 ビデオに映っている男性は、台湾最高のウイルス学者であり薬理学者で、ウイルスの感染源を長年にわたって詳細に調査した人物だ。彼はビデオの最初の部分を使って、さまざまなハプロタイプ(片親に由来する遺伝的な構成)について説明し、それらがどのように相互に関連しているのか、どのようにして他のハプロタイプの前に現れたのか、またどのようにして、あるハプロタイプが他のハプロタイプから派生したのかを説明している。彼は、これは単なる基礎的科学の問題であり地政学的な問題とは無関係であると説明し、数字が順番に並んでいるように、三は常に二の後に続かなければならないと述べている。


台湾


 彼の主張のひとつは、台湾に感染しているウイルス・タイプはオーストラリアとアメリカにしか存在しないこと、しかも台湾はオーストラリア人から感染したわけではないので、台湾の感染はアメリカからの感染しか可能性がない、ということだ。

 基本的な論理はこうだ。ウイルス株の多様性が最も高い地理的な位置こそ、元のウイルス株の起源でなければならないというものである。なぜなら単一のウイルス株は何もないところから出現することはありえないからだ、と。彼は、アメリカだけがこのウイルスの既知の五つの株をすべて持っていること(武漢や中国の大部分はひとつしか持っておらず、台湾や韓国、タイやベトナム、シンガポール、イギリス、ベルギー、ドイツも同様である)を証明し、他の国のハプロタイプはアメリカに由来するかもしれないという仮説を立てた。

 韓国と台湾は、中国とは異なるハプロタイプを持ち、感染力は強いが致死率は低く、死亡率は中国の三分の一に過ぎない。

 イランもイタリアも上記の分析には含まれていなかったが、両国は、現在では中国国内に広く存在するゲノムを解読し、中国とは品種が異なることことを明らかにしている。すなわち、イランのものもイタリアのものも中国起源ではなく、必然的に他の起源から導入されたものである、ということだ。イタリアの品種は中国とほぼ同じ致死率を持ち、他の国の三倍であるが、イランのハプロタイプが致死率10%~25%と最も致死率が高いことは注目に値する。(7) (8) (9)

 中国に焦点を当てた西側メディアの膨大な報道により、世界中の多くの人がコロナウイルスは中国から他のすべての国に広がったと信じているが、今ではこれは間違っていることが証明されたようだ。本論考の執筆時点で、世界での感染国は約50だが、少なくともひとつの症例でそのことが確認されている。各国のウイルスサンプルを調査して、ウイルスの発生源と世界的な広がりの原因とパターンを明らかにすることは非常に興味深い。

 さらに、このウイルス学者は、アメリカでは最近200例以上「肺線維症」の患者が呼吸困難により死亡したが、その状態や症状は肺線維症では説明できないと述べた。これらの死がコロナウイルスによるものだと真剣に考えるようアメリカ保健当局に通知する論説を彼は書いたが、アメリカ保健当局はその死因を電子タバコのせいにすることで対応し、その後の議論を黙らせた、と述べた。(後略)

 この台湾人医師は、「私たちは2019年の9月に注目しなければならない」と話している。

 彼は、2019年の9月にハワイに旅行して帰国した日本人の中に感染者がいた事例を明らかにした。その日本人は中国に行ったことがなかった。これは中国における感染発生の二か月前であり、かつ、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)が「病原体の損失を防ぐには施設が不十分である」と主張してフォート・デトリック生物兵器研究所を突然、完全に閉鎖した直後のことだった。(10)(11)

 彼は、個人的にこれらの事件を非常に慎重に調査したと述べた。(日本のウイルス学者たちも、これと同じ結論に達している)。このことは、コロナウイルスがアメリカですでに広がっていたが、症状が公式には他の疾患に起因していたことを示している可能性があり、したがっておそらく隠されていたのである。表記

 著名な中国のニュースサイト「環球」は、米国で女性の親族が医師からインフルエンザで死亡したと告げられたが、死亡診断書にはコロナウイルスが死因と記載されていた事例を紹介している。2月26日、ABCニュース系列KJCT8ニュースネットワークは、ある女性が最近、自分の妹がコロナウイルス感染症で死亡したとメディアに語ったと報じた。コロラド州モントローズ在住のアルメタ・ストーンさんは、「彼ら(医療スタッフ)はインフルエンザだと私たちに知らせ続けてくれたのに、死亡診断書を手にしたら死因にコロナウイルスがあった」と話している。(12)

米国内のこのような事例の数は把握できないが、CDCは信頼できる検査キットを持たず、ウイルスの検査もほとんど行っていないようなので、他の事例があるかもしれない。

参考までに。

 過去二年間(のアメリカと中国の貿易戦争中に)、中国はいくつかの大流行(パンデミック)に見舞われている。

●2018年2月15日:H7N4型鳥インフルエンザ。中国では少なくとも1600人が病気になり、600人以上が死んだ。多くの鶏が死んだ。中国はアメリカの家禽製品を購入する必要に迫られた。
●2018年6月:H7N9型鳥インフルエンザ。たくさんの鶏が死んだ。中国はアメリカの家禽製品を購入する必要に迫られた。
●2018年8月:アフリカ豚インフルエンザ。ジョージアとロシアは同じウイルス株。何百万頭もの豚が死んだ。中国はアメリカの豚肉製品を購入する必要に迫られた。
●2019年5月24日:中国の14省で大量のヨトウムシ(夜盗虫)が発生。大部分の食用作物が破壊された。中国の穀物生産地8500ヘクタール以上に急速に拡大。ヨトウムシは驚くほど多くの卵を産む。中国はアメリカの農産物(トウモロコシ、大豆)を購入する必要に迫られた。
●2019年12月:中国の湖北省で新型コロナウイルスが発生。中国経済は停滞。
●2020年1月:中国の湖南省で「高病原性の」鳥インフルエンザが発生。多くの鶏が死に、多くの鶏が死んだ。中国はアメリカの家禽製品を購入する必要に迫られた。

 よく言われる格言にこんなものがある―「不運なことは三回続けて起こることがあるが、六回も続くことはない」


Larry Romanoff(ラリー・ロマノフ):経営コンサルタント&ビジネスマンを退職。国際コンサルティング会社で上級管理職を務め、国際輸出入ビジネス会社を所有していた。上海の復旦大学の客員教授を務め、EMBAの上級クラスで国際問題の事例研究をおこなっている。上海に住んでおり、現在、中国と西側に関連する10冊シリーズの本を執筆中。連絡先は2186604556@qq.com。Global Researchに頻繁に寄稿している。


(1) https://www.globaltimes.cn/content/1180429.shtml
(2)https://news.cgtn.com/news/2020-02-23/New-study-shows-Wuhan-seafood-market-not-the-source-of-COVID-19-OjhaHnwdnG/index.html
(3) https://www.thelancet.com/action/showPdf?pii=S0140-6736%2820%2930183-5
(4) http://www.xinhuanet.com/english/2020-02/27/c_138824145.htm
(5) http://en.people.cn/n3/2020/0223/c90000-9661026.html
(6) https://m.weibo.cn/status/4477008216030027#&video
(7) http://en.people.cn/n3/2020/0301/c90000-9663473.html
(8)http://www.ansa.it/english/news/2020/02/27/coronavirus-italian-strain-isolated-at-sacco-hospital_986ff0c2-7bd6-49fe-bbef-b3a0c1ebd6f4.html
(9) コロナウイルスは「突然変異」を起こし、イランは「武漢とは異なるウイルス株」に攻撃された。
(10)https://www.fredericknewspost.com/news/health/fort-detrick-lab-shut-down-after-failed-safety-inspection-all/article_767f3459-59c2-510f-9067-bb215db4396d.html
(11)https://www.unz.com/wwebb/bats-gene-editing-and-bioweapons-recent-darpa-experiments-raise-concerns-amid-coronavirus-outbreak/
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