ケネディ・ニクソン・トランプ。厄介な大統領たちは排除されてきた。
<記事原文 寺島先生推薦>
How Troublesome Presidents Are Disposed of
出典:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)のブログ

2023年1月21日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年1月31日
タッカー・カールソンは、優れた12分間のニュース記事を出してくれた。内容は、CIAがケネディ大統領とニクソン大統領を排除した手口についてだった。読者の皆さんには、この動画を、2~3度見ることをお勧めする。そうすれば、中身がぐっとよくわかり、すべての友人や親戚に伝えられるようになると思うからだ。この12分の動画ほど、しっかりとしていて、重要な情報を教えてくれるものはどこにも存在しないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=MgXq8S02NJc
カールソンは、バイデンはもはや支配者層からは役立たずだと思われていて、現在排除される方向にあると考えているようだ。
私はもう何十年も前から、ケネディとニクソンという両大統領の大統領職からの追放劇について書いてきた。だからこそ、私はわくわくした気持ちになったのだ。というのも、これらの事件から半世紀も経ったいま、タッカー・カールソンが、私が説明してきたことと同じ内容をこんな多数の視聴者に向かって説明してくれたのだから。米国民が目を覚まし、深くこの事件について目を向けるのであれば、我が国と米国民の自由を救うことはまだ不可能ではないだろう。
ジョン・F.ケネディ大統領は米国統合参謀本部により殺害されたのだが、それはケネディが、自分が長をつとめている政府は真の政府ではないことに気づいてしまったからだった。ケネディの前職のアイゼンハワー大統領は、軍の元帥をつとめていたのだが、そのアイゼンハワーはこんな警告をしていた。それは民主主義のもとでの政府という存在が、軍産複合体により脅(おびやか)されているというものだった。ケネディ大統領はその状況に関して何らかの手を打つ意図を持っていた。当時は、大統領にはまだ権力があったからだ。しかしケネディは、様々なことを起こす前に倒されてしまい、CIAのアレン・ダレス長官と米国統合参謀本部議長のライマン・レムニッツアー大将を更迭することしかできなかった。しかもケネディ大統領は、レムニッツァー大将を排除しきることはできず、同大将はNATOの連合軍最高司令官に転任した。このダレスとレムニッツァーは両者とも、ケネディ殺害工作を指揮したと考えられている。
米国史上において、ニクソン大統領ほど博識で、また他の国々から尊敬された大統領はいないだろう。同大統領は、他国の指導者たちとよく連絡を取り、歴史上の事実や現在起こっていることについての見識が深かった。しかしニクソン大統領も、ケネディやトランプ同様、大統領が持つ権力を高く見積もりすぎていた。ニクソンも軍産複合体から怒りを買ってしまったのだ。それはニクソンがソ連と軍縮で同意し、中国との国交を開いたからだ。私が1月19日の以下の拙論で再度触れた通りだ。https://www.paulcraigroberts.org/2023/01/19/washington-has-resurrected-the-threat-of-nuclear-armageddon/
ケネディ大統領の暗殺は内部犯行であったのに、CIAの手先である各報道機関やウォーレン委員会が隠蔽したことがあまりに明白であったので、CIAはニクソンの際は、大統領を殺害するという手段には出られなかった。そのかわりに使った手口は、ワシントンポスト紙の記者に大統領抹殺工作の一翼を担わせるというものだった。ワシントンポストといえば、長年CIAの手先をしてきた新聞社だ。この記者が「ウォーターゲート」事件に関してニクソン大統領が捜査を受けたことを初めて報じ、この事件は、ニクソンを大統領府から追い出す口実に使われた。ニクソン大統領は、その前の大統領選挙において、米国史上最大の得票率をとっていたのにも関わらず。
不動産業界の大物であるドナルド・トランプは、ワシントン当局のことや、当局の真の支配者について何も知らなかった。トランプは、ロシアとの関係の正常化を主張していたのだが、その主張がCIAと米国の影の支配層を敵に回すことになるとは思っていなかったようだ。そうして再び、報道機関が、トランプ追放の手先に利用されたのだ。それが、「ロシアゲート」であり、トランプに対する二度の弾劾訴追であり、「1月6日の議会議事堂襲撃事件」であり、現在渦中にある「ドキュメント・ゲート(機密文書持ち出し疑惑)」だ。
大統領は、大統領警護部隊からも守られてはいない。観光客が撮影した動画にはっきりと映っているとおり、ダラスでケネディ大統領が乗っていた屋根のないリムジンの脇にいた大統領警護部隊は、上司から呼び出され、その場から離れた。この動画に、一人の警護人がその命令に抵抗していた様子が映っていた。そして、この動画を見れば、警護部隊が排除されたすぐ後に、ケネディが前方からの狙撃により、その銃弾が頭を通過し、殺害されたことがわかる。さらにこの動画によると、ケネディ婦人がリムジンの後ろから手を伸ばし、ケネディが撃たれた頭の後ろをつかもうとしていた。
こんな否定できないはっきりとした証拠があるのにもかかわらず、ウォーレン委員会は、ケネディはオスワルドにより後方から撃たれたという判断を出した。そしてこのオスワルドとは、CIAが大統領殺害の責任を一身に背負わせるべく用意した偽の下手人だった。そしてそのオスワルドは、証言を行い、尋問を受ける前に、オスワルドは警察により収監中に、ジャック・ルビィ(ジャコブ・レオン・ルーベンザイン)により殺害された。このルビィは現在所在不明であり、彼は、警察により銃を所持した上でオスワルドの隣にいることを許されていた。
お人好しな米国民のほとんどは、こんなありえない説明にまんまとひっかかってしまったのだが、知識階級の人々にはそうはいかなかった。だからこそCIAは、ニクソンに対してはケネディに行ったような物理的な殺人は犯さなかったのだ。CIAの手口は、配下のワシントン・ポスト紙を使って、ニクソンを政治的に抹殺することだった。それと同じやり方を、連中はドナルド・トランプを排除するときにも使っていた。
米国民が、「自分は民主主義国家で生活している」と考えるのであれば、それはどうかしている。米国民はこれまで何度も簡単に騙され続けてきた。そんな国民だからこそ、自国と自由と希望を失ってしまったのだ。米国において、この3つは世界に誇れるものだったのに。
いったいどれだけの米国民が、もはや自分たちが自由な国に住んでおらず、正体さえわからない人々に支配された下僕に成り下がっていることを理解できているのだろうか? 選挙など、見せかけの欺瞞に過ぎない。国民が選びたいと思っている人は決して大統領府には入れない。そして、大方の予想にたがえて大統領府に入った者(例えばトランプ)がいたとしても、排除されてしまう。
米国市民の自由を創設してくれたトーマス・ジェファーソンは、自由は200年以上生きながらえることはできず、永続させるためには、流血の革命による再生が必要だと私たちに警告していた。
私がこれまで生きてきた人生の中で、「自由」の意味はすっかり変わってしまった。米国創設の父たちが言っていた自由はもはや存在しない。これらの創設の父たちは、いまや「人種差別主義者だ」と非難されているありさまだ。彼らが言っていた自由とは、抑圧的な政府に対抗できるような自制力であり自由だった。今の自由は、黒人が商店から商品を略奪しても罰せられない自由であり、政府とその手下である報道機関が、真実や表現の自由や結集の自由を検閲し抑制できる自由であり、政府が自由権を行使した市民を、「暴動者」として、逮捕し投獄できる自由であり、政府とその手下である報道機関が、真実を語るものたちは「民主主義の脅威」であり、「偽情報」を拡散したとして有罪にできる自由であり、巨大製薬会社が定めた治療手順に反する治療法を使って患者を治療しようとする医師の免許を取り消すことができる自由になってしまった。
ここ数十年のうちに生まれた人々には、今の米国がどれだけ崖っぷちに追いやられた状況なのかはわからないだろう。しかし、まだ本当の米国が存在した時代を生きた人々にとっては、そう映っている。 そして私たちの世代が死に絶えれば、かつての米国の姿を知る生存者は誰もいなくなってしまうだろう。
How Troublesome Presidents Are Disposed of
出典:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)のブログ

2023年1月21日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2023年1月31日
タッカー・カールソンは、優れた12分間のニュース記事を出してくれた。内容は、CIAがケネディ大統領とニクソン大統領を排除した手口についてだった。読者の皆さんには、この動画を、2~3度見ることをお勧めする。そうすれば、中身がぐっとよくわかり、すべての友人や親戚に伝えられるようになると思うからだ。この12分の動画ほど、しっかりとしていて、重要な情報を教えてくれるものはどこにも存在しないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=MgXq8S02NJc
カールソンは、バイデンはもはや支配者層からは役立たずだと思われていて、現在排除される方向にあると考えているようだ。
私はもう何十年も前から、ケネディとニクソンという両大統領の大統領職からの追放劇について書いてきた。だからこそ、私はわくわくした気持ちになったのだ。というのも、これらの事件から半世紀も経ったいま、タッカー・カールソンが、私が説明してきたことと同じ内容をこんな多数の視聴者に向かって説明してくれたのだから。米国民が目を覚まし、深くこの事件について目を向けるのであれば、我が国と米国民の自由を救うことはまだ不可能ではないだろう。
ジョン・F.ケネディ大統領は米国統合参謀本部により殺害されたのだが、それはケネディが、自分が長をつとめている政府は真の政府ではないことに気づいてしまったからだった。ケネディの前職のアイゼンハワー大統領は、軍の元帥をつとめていたのだが、そのアイゼンハワーはこんな警告をしていた。それは民主主義のもとでの政府という存在が、軍産複合体により脅(おびやか)されているというものだった。ケネディ大統領はその状況に関して何らかの手を打つ意図を持っていた。当時は、大統領にはまだ権力があったからだ。しかしケネディは、様々なことを起こす前に倒されてしまい、CIAのアレン・ダレス長官と米国統合参謀本部議長のライマン・レムニッツアー大将を更迭することしかできなかった。しかもケネディ大統領は、レムニッツァー大将を排除しきることはできず、同大将はNATOの連合軍最高司令官に転任した。このダレスとレムニッツァーは両者とも、ケネディ殺害工作を指揮したと考えられている。
米国史上において、ニクソン大統領ほど博識で、また他の国々から尊敬された大統領はいないだろう。同大統領は、他国の指導者たちとよく連絡を取り、歴史上の事実や現在起こっていることについての見識が深かった。しかしニクソン大統領も、ケネディやトランプ同様、大統領が持つ権力を高く見積もりすぎていた。ニクソンも軍産複合体から怒りを買ってしまったのだ。それはニクソンがソ連と軍縮で同意し、中国との国交を開いたからだ。私が1月19日の以下の拙論で再度触れた通りだ。https://www.paulcraigroberts.org/2023/01/19/washington-has-resurrected-the-threat-of-nuclear-armageddon/
ケネディ大統領の暗殺は内部犯行であったのに、CIAの手先である各報道機関やウォーレン委員会が隠蔽したことがあまりに明白であったので、CIAはニクソンの際は、大統領を殺害するという手段には出られなかった。そのかわりに使った手口は、ワシントンポスト紙の記者に大統領抹殺工作の一翼を担わせるというものだった。ワシントンポストといえば、長年CIAの手先をしてきた新聞社だ。この記者が「ウォーターゲート」事件に関してニクソン大統領が捜査を受けたことを初めて報じ、この事件は、ニクソンを大統領府から追い出す口実に使われた。ニクソン大統領は、その前の大統領選挙において、米国史上最大の得票率をとっていたのにも関わらず。
不動産業界の大物であるドナルド・トランプは、ワシントン当局のことや、当局の真の支配者について何も知らなかった。トランプは、ロシアとの関係の正常化を主張していたのだが、その主張がCIAと米国の影の支配層を敵に回すことになるとは思っていなかったようだ。そうして再び、報道機関が、トランプ追放の手先に利用されたのだ。それが、「ロシアゲート」であり、トランプに対する二度の弾劾訴追であり、「1月6日の議会議事堂襲撃事件」であり、現在渦中にある「ドキュメント・ゲート(機密文書持ち出し疑惑)」だ。
大統領は、大統領警護部隊からも守られてはいない。観光客が撮影した動画にはっきりと映っているとおり、ダラスでケネディ大統領が乗っていた屋根のないリムジンの脇にいた大統領警護部隊は、上司から呼び出され、その場から離れた。この動画に、一人の警護人がその命令に抵抗していた様子が映っていた。そして、この動画を見れば、警護部隊が排除されたすぐ後に、ケネディが前方からの狙撃により、その銃弾が頭を通過し、殺害されたことがわかる。さらにこの動画によると、ケネディ婦人がリムジンの後ろから手を伸ばし、ケネディが撃たれた頭の後ろをつかもうとしていた。
こんな否定できないはっきりとした証拠があるのにもかかわらず、ウォーレン委員会は、ケネディはオスワルドにより後方から撃たれたという判断を出した。そしてこのオスワルドとは、CIAが大統領殺害の責任を一身に背負わせるべく用意した偽の下手人だった。そしてそのオスワルドは、証言を行い、尋問を受ける前に、オスワルドは警察により収監中に、ジャック・ルビィ(ジャコブ・レオン・ルーベンザイン)により殺害された。このルビィは現在所在不明であり、彼は、警察により銃を所持した上でオスワルドの隣にいることを許されていた。
お人好しな米国民のほとんどは、こんなありえない説明にまんまとひっかかってしまったのだが、知識階級の人々にはそうはいかなかった。だからこそCIAは、ニクソンに対してはケネディに行ったような物理的な殺人は犯さなかったのだ。CIAの手口は、配下のワシントン・ポスト紙を使って、ニクソンを政治的に抹殺することだった。それと同じやり方を、連中はドナルド・トランプを排除するときにも使っていた。
米国民が、「自分は民主主義国家で生活している」と考えるのであれば、それはどうかしている。米国民はこれまで何度も簡単に騙され続けてきた。そんな国民だからこそ、自国と自由と希望を失ってしまったのだ。米国において、この3つは世界に誇れるものだったのに。
いったいどれだけの米国民が、もはや自分たちが自由な国に住んでおらず、正体さえわからない人々に支配された下僕に成り下がっていることを理解できているのだろうか? 選挙など、見せかけの欺瞞に過ぎない。国民が選びたいと思っている人は決して大統領府には入れない。そして、大方の予想にたがえて大統領府に入った者(例えばトランプ)がいたとしても、排除されてしまう。
米国市民の自由を創設してくれたトーマス・ジェファーソンは、自由は200年以上生きながらえることはできず、永続させるためには、流血の革命による再生が必要だと私たちに警告していた。
私がこれまで生きてきた人生の中で、「自由」の意味はすっかり変わってしまった。米国創設の父たちが言っていた自由はもはや存在しない。これらの創設の父たちは、いまや「人種差別主義者だ」と非難されているありさまだ。彼らが言っていた自由とは、抑圧的な政府に対抗できるような自制力であり自由だった。今の自由は、黒人が商店から商品を略奪しても罰せられない自由であり、政府とその手下である報道機関が、真実や表現の自由や結集の自由を検閲し抑制できる自由であり、政府が自由権を行使した市民を、「暴動者」として、逮捕し投獄できる自由であり、政府とその手下である報道機関が、真実を語るものたちは「民主主義の脅威」であり、「偽情報」を拡散したとして有罪にできる自由であり、巨大製薬会社が定めた治療手順に反する治療法を使って患者を治療しようとする医師の免許を取り消すことができる自由になってしまった。
ここ数十年のうちに生まれた人々には、今の米国がどれだけ崖っぷちに追いやられた状況なのかはわからないだろう。しかし、まだ本当の米国が存在した時代を生きた人々にとっては、そう映っている。 そして私たちの世代が死に絶えれば、かつての米国の姿を知る生存者は誰もいなくなってしまうだろう。
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