EUの停電は避けられない、とオーストリアの防衛相が主張
<記事原文 寺島先生推薦>
EU blackouts inevitable – Austria
It’s not a matter of “if,” but “when” some parts of the bloc go dark, Vienna’s defense minister has said
EUの停電は避けられない。(オーストリアでの報道)
これは、「もしも起こったら」ではなく、「いつ起こるか」の話であると、ウィーン当局の防衛相が主張
出典:RT
2022年12月27日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年12月30日

2022年11月25日、ポーランドのワルシャワの夜の通り© STR / NurPhoto via Getty Images
ウクライナ戦争のさなか悪化するエネルギー危機により、欧州連合が停電を食い止められる可能性はほぼなく、停電の影響に備えるべきである、とオーストリアのクラウディア・タナー防衛相が、12月27日(火)に警告した。
ディ・ヴェルト紙の取材に対し同相は、近い将来、EU内で停電になる地域が生じる可能性は、「非常に高い」という見通しを示した。「ウクライナ戦争の影響により、電気供給の停止が広まる危険性が、いま再び深刻に高まっています」と同相は述べた。さらに、「問題なのは、もしも起こったらではなく、いつ起こるかの話です」と同相は語気を強めた。
タナー防衛相がさらに、証拠を示すことなく述べたのは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、西側諸国の電力供給網に「ハッカーによる攻撃」を加えようとしていることは、「ハイブリッド戦争」の一環である、という内容だった。
「この攻撃を理論上だけのものだと捉えるべきではありません。オーストリアや欧州内での停電に備えなければなりません」と同相は語った。
タナー防衛相によると、オーストリア軍をはじめ他の政府諸機関も関連した非常時のための訓練を行っているとのことだ。さらにオーストリア政府は、国民の意識向上の取り組みも行っていて、公共の場所で小冊子を配布し、停電の際にとるべき対応を広報しているという。

関連記事:UK to use coal-fired power plants to keep lights on
そのような措置は、「混乱状態」を引き起こすことにならないか、と問われた同防衛相は、その懸念を否定した。「平衡感覚をもって意識を高めることと恐怖を煽ることの間には、細い境界線しかないことは承知しています。しかしこれまでのところ、私たちはかなりうまく対応できていると思っています」と同相は述べた。
停電になるのではという恐怖が欧州各地を覆うようになってもう数ヶ月になる。ウクライナでの戦争に伴う西側がロシアに課した制裁が原因で起きている燃料価格の高騰により、欧州大陸が浮き足立っている中でのことだ。
今月(12月)上旬、ドイツの報道機関が、エネルギー節約のため、スイスで電気自動車の使用を制限する措置をとることを検討していると報じた。その同時期に、フランスの送電会社RTEのザビエル・ピエハジュク社長は、気温の低下とエネルギー需要の高まりのせいで、フランスが停電に直面する危険があると警告していた。さらに、いくつかの原子炉が、整備のため稼働停止を延長すれば、停電の危険はさらに高まるだろうと先週ブルームバーグ紙は報じた。
11月下旬、ロシアのマリア・ザハロワの外務省報道官は、EU諸国の政策立案者たちは、現在進行中のエネルギー不足の責任は、身から出た錆であると主張していた。
EU blackouts inevitable – Austria
It’s not a matter of “if,” but “when” some parts of the bloc go dark, Vienna’s defense minister has said
EUの停電は避けられない。(オーストリアでの報道)
これは、「もしも起こったら」ではなく、「いつ起こるか」の話であると、ウィーン当局の防衛相が主張
出典:RT
2022年12月27日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年12月30日

2022年11月25日、ポーランドのワルシャワの夜の通り© STR / NurPhoto via Getty Images
ウクライナ戦争のさなか悪化するエネルギー危機により、欧州連合が停電を食い止められる可能性はほぼなく、停電の影響に備えるべきである、とオーストリアのクラウディア・タナー防衛相が、12月27日(火)に警告した。
ディ・ヴェルト紙の取材に対し同相は、近い将来、EU内で停電になる地域が生じる可能性は、「非常に高い」という見通しを示した。「ウクライナ戦争の影響により、電気供給の停止が広まる危険性が、いま再び深刻に高まっています」と同相は述べた。さらに、「問題なのは、もしも起こったらではなく、いつ起こるかの話です」と同相は語気を強めた。
タナー防衛相がさらに、証拠を示すことなく述べたのは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、西側諸国の電力供給網に「ハッカーによる攻撃」を加えようとしていることは、「ハイブリッド戦争」の一環である、という内容だった。
「この攻撃を理論上だけのものだと捉えるべきではありません。オーストリアや欧州内での停電に備えなければなりません」と同相は語った。
タナー防衛相によると、オーストリア軍をはじめ他の政府諸機関も関連した非常時のための訓練を行っているとのことだ。さらにオーストリア政府は、国民の意識向上の取り組みも行っていて、公共の場所で小冊子を配布し、停電の際にとるべき対応を広報しているという。

関連記事:UK to use coal-fired power plants to keep lights on
そのような措置は、「混乱状態」を引き起こすことにならないか、と問われた同防衛相は、その懸念を否定した。「平衡感覚をもって意識を高めることと恐怖を煽ることの間には、細い境界線しかないことは承知しています。しかしこれまでのところ、私たちはかなりうまく対応できていると思っています」と同相は述べた。
停電になるのではという恐怖が欧州各地を覆うようになってもう数ヶ月になる。ウクライナでの戦争に伴う西側がロシアに課した制裁が原因で起きている燃料価格の高騰により、欧州大陸が浮き足立っている中でのことだ。
今月(12月)上旬、ドイツの報道機関が、エネルギー節約のため、スイスで電気自動車の使用を制限する措置をとることを検討していると報じた。その同時期に、フランスの送電会社RTEのザビエル・ピエハジュク社長は、気温の低下とエネルギー需要の高まりのせいで、フランスが停電に直面する危険があると警告していた。さらに、いくつかの原子炉が、整備のため稼働停止を延長すれば、停電の危険はさらに高まるだろうと先週ブルームバーグ紙は報じた。
11月下旬、ロシアのマリア・ザハロワの外務省報道官は、EU諸国の政策立案者たちは、現在進行中のエネルギー不足の責任は、身から出た錆であると主張していた。
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