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トルシー・ギャバードはアメリカのために準備できていることを証明
したが、アメリカは彼女のために準備できているか。

Tulsi Gabbard has proved she is ready for America. Is America ready for her?

RT Home/Op-ed/ 2019年5月6日

(翻訳:新見明 2019年5月28日)

<記事原文>
https://www.rt.com/op-ed/458503-tulsi-gabbard-henry-wallace/


ジョン・ワイト
ジョンワイトは、様々な新聞、ウェブサイトに書いている。その中には、the Independent、Morning Star、Huffington Pos、Counterpunch、London Progressive Journal、Foreign Policy Journalなどがある。



トルシー・ギャバード議員(D-HI)、2019年4月16日、アイオワ市© Global Look Press / KC McGinnis

トルシー・ギャバードは、2020年の大統領選挙民主党指名争いに名乗りを上げて以来、彼女はアメリカの現実に立ち向かうただ一人の女性候補となった。

このハワイ出身の民主党下院議員は、スピーチに次ぐスピーチ、インタビューに次ぐインタビュー、ソーシャルメディアに次ぐソーシャルメディアで、アメリカの軍国主義を容赦なく告発し続けた。

軍国主義の弊害は、「公式には」12.3%の貧困率、つまり3,970万人の貧困者ということになる。それは告発されるべき比率のホームレス危機であり、50万人以上に影響を与えている。それは世界でもっとも裕福な国で、何千万人の市民が、健康保険を得られないということである。

前述のアメリカを飲み込む危機や、その他の危機を緩和するために使われるお金や資源が、代わりに、軍産複合体というブラックホールに投げ捨てられているのだ。それは公式に認められているだけでも、世界中で70カ国以上の国で、800以上の米軍基地を維持するためであり、国の経済エリートを利するために世界の自然資源や人的資源を搾取するためである。


Also on rt.com Grope & change: Would America become one nation under Joe Biden?
さらに読む「暗中模索と変化:アメリカはジョ-・バイデン支配下の国になるのか」


ハワード・ジンの古典的作品『アメリカ人民の歴史』の中で、彼はアメリカ史家マリリン・ヤングを引用している。マリリン・ヤングは1991年の湾岸戦争のあと次のように指摘した。「アメリカはイラクのハイウェイを破壊できたが、自分のハイウェイは建設できない。イラクに伝染病をはびこらせたが、何百万人ものアメリカ人に健康保険を提供していない。アメリカはイラクのクルド少数民族への処置を激しく非難するが、自国の人種問題には対処できない。海外でホームレス[難民]をつくり出すが、自国のホームレスを解決できない。」

ジョー・バイデン副大統領、老練なエリザベス・ウォレン議員、民主社会主義者バーニー・サンダースらの立候補者が居並ぶ中で、トルシー・ギャバードはアメリカ覇権のタブーに挑み、厳しい吟味と激しい批判さえ向けている唯一の立候補者として際立っている。その結果、ワシントン政治家やメディア階級から激しい非難を浴びている。彼らは、ハードパワー(軍事力と経済力)が人類の最終的な希望だという神話に強く縛られている。

民主党大統領予備選挙に彼女を推す最近のフェイスブックで、彼女は自分の立場を簡潔に述べている。「戦争のドラムを鳴らし続けるネオコンやネオリベラリズムにNoと言おう。司令長官として私はアメリカ人民にまず言うだろう。むだな体制転覆戦争をやめよと。新冷戦、軍備競争を終わらせよう。健康保険、教育、インフラ等々で民衆に奉仕しよう。私に加わりませんか。」

トゥルシー・ギャバードは、ホワイトハウスへの立候補を宣言する前でさえ、シリアの紛争になるとただ一人声を上げていた。彼女は批判するだけの人でなく、実際にその国を訪れ、その指導者アサド大統領と会う時間と労力を惜しまなかった。彼女はシリア大統領のことをこう述べた。「アサドはアメリカの敵ではない。なぜならシリアはアメリカに直接脅威を与えていないからだ」と。

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Also on rt.com Don’t ‘feel the Bern’ if you don’t want to get burnt
さらに読む 「もし怪我したくなかったら、”バーニーに共鳴するな”。」


ワシントンの狂ったネオコンのボス、ジョン・ボルトンによってベネズエラのクーデターが煽られて、今日まで行われてきたことについて、ギャバードは1月にこうツイートした。「アメリカはベネズエラから手を引く必要がある。ベネズエラ人に自分たちの未来を決定させよ。我々は他の国に自分たちのリーダーを選んで欲しくない。だから彼らの指導者を我々が選んではいけないのだ。」

彼女は、ロシアとの関係では、制裁と対決の現在の政策を、外交に重きを置き、正常化させることを強く主張している。そして彼女は「新冷戦」と呼ぶものを終わらせるように努力している。

つまり、トゥルシー・ギャバードは、アメリカのネオコンや自由主義介入主義者の体制に対して、恐れず、進んで対決してきた。彼女は反覇権主義、反戦争、平和主義という政治的ビジョンを、大いなる情熱と雄弁をもって明確にしてきた。また、彼女はまた軍隊に所属していた。だから武力信仰がもっとも広まった国で、指導者としてますます欠くべからざる人となっている。

トゥルシー・ギャバードは、人類の進歩や文明のためにアメリカ覇権に反対する少数派であるにもかかわらず、彼女の登場は、狂犬病に陥った帝国の狂った道徳や病に慢性的におかされたワシントンの政治的文化の空隙を輝かしく埋めることとなる。?

このことを求めて、彼女は戦争ではなく平和を求めるもう一人の偉大なアメリカの闘士を思い出させる。アメリカの例外主義に代わって人間的連帯を置き換えることを、国際法や家主権や、自決権を尊重した国連憲章にのっとる原則に置き換えることを呼びかけた人を思い出させてくれる。

彼の名前はヘンリー・ウォレスであった。彼は、1940年から1944年までハリー・トルーマンに代わるまで、ルーズベルトの副大統領として仕えた真の進歩主義者である。ウォレスは20世紀の残りの展望を「一般市民の世紀」として戦争の終結を説いた。彼は愛する者たちが死に、戦争で肉体的にも精神的にも永遠に不具にされたアメリカ人民に寄り添った。しかしワシントンの武器商人や好戦的タカ派は、永久戦争が、ローマの平和に通じる唯一の道だと信じていた。


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さらに読む「歯に衣を着せぬトゥルシーの登場は、民主党規制体制の日暮れを意味する。」


もし1945年終戦間近のルーズベルトの死に際して、ハリー・トルーマンよりヘンリー・ウォレスが副大統領であったら、歴史はどんなに違っていただろう。

『語られざるアメリカ史』の中で共著者オリバー・ストーンとピーター・カズニックは、ヘンリー・ウォレスが、1946年ニューヨークでルーズベルトの一周忌に際して行ったスピーチを入れている。ウォレスは、ウィンストン・チャーチルの悪名高い「鉄のカーテン・スピーチ」で述べられたソ連との対決方針に応酬している。

ウォレス:「1ヶ月前、チャーチル氏はアングロ・サクソンの世紀として登場した。4年前、私はアメリカの世紀を批判した。今日、私はアングロ・サクソンの世紀をさらに断固として非難する。世界の一般民衆は、文明化されたアングロ・サクソンのもとでさえ帝国主義の再燃、つまり原爆の予兆を許さないだろう。英語話者世界の運命は、世界に奉仕することであり、世界を支配することはない。」

トゥルシー・ギャバードは我々のヘンリー・ウォレスだ。彼女のビジョンは、「覇権」や「帝国」や「支配」という大義のために、冷戦や熱戦によってはぎ取られたビジョンを、相手よりより高い道徳的、倫理的平面(水準)に置かれなければならないというものだった。彼女の真実を広め、戦争屋やタカ派を激しく非難する迫真生は、ウォレスを手本として鼓舞された女性の信条表明である。

ウォレスの時代のように、我々の時代の重大問題は、アメリカがこの異常な真相に聞く耳を持つかどうかにかかわっている。つまりアメリカの外交政策やワシントンの世界への関わり方を動かしている、本当の動機や既得権益に関する真相に気付くかどうかである。
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