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プーチンは勝てるカードを使い損ねている。勝てる手があったのに、今や使い損ねて、世界最終戦争への道を歩んでいる

<記事原文 寺島先生推薦>

Putin Misplays His Cards, what Could Have Been a Winning Hand has become the Road to Armageddon

筆者:ポール・クレイグ・ロバーツ

出典:Paul Craig Robertsオフィシャルブログ

2022年10月14日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2022年10月25日

 日々過ぎるごとに、わたしの心配はどんどん大きくなっている。その心配とは、クレムリンが危険な状況の対応を誤って、状況をさらに危うくしていることだ。
 プーチンもラブロフも間違った信号を送っている。二人が送るべきなのは、「我が国をバカにするな」という言葉なのだ。

 それなのに、ラブロフは「我が国の西側友好諸国」が、ロシアに対して冷たいことに不満を言うだけ。プーチンは敵側にエネルギーを供給することで、NATO諸国のロシアに対する戦争の継続を可能にして、ロシアと戦っている間であるにもかかわらず、西側諸国が凍死してしまわないよう、手を貸している。

https://www.telesurenglish.net/news/UN-Resolution-Against-Russia-is-Diplomatic-Terror-Lavrov-Says-20221013-0007.html?utm_source=planisys&utm_medium=NewsletterIngles&utm_campaign=NewsletterIngles&utm_content=13

https://www.aljazeera.com/news/2022/10/12/putin-offers-to-boost-gas-supplies-to-europe-via-nord-stream-2

 プーチンは、今自分が戦時中に身を置いていることをいまだに理解できていない。プーチンは、まるでロシアがEUに加盟しているかのような口ぶりだ。

https://sputniknews.com/20221012/putin-terror-attacks-against-nord-stream-seek-to-undermine-energy-security-of-continent-1101754059.html

 国連総会は、以前ロシア領であった4地域の再編入をロシアが拒絶し、無条件にウクライナから撤退することをロシアに求める決議案を可決した。
 ラブロフは、ワシントン当局が国連総会の投票に脅迫を使って干渉することで、ロシアに対する「外交テロ」を行っている、と非難した。

 ラブロフは、この投票結果以外の結果を期待していたというのだろうか?ラブロフが別の投票結果を迎えたかったのなら、米国ではなくロシアが、国連に金を出さないといけないのだ。
 本当にラブロフは現実が見えていない。国連がワシントン当局を支援する以外のことをしてくれると思っているのだろうか?国連に金を出しているのは、米国なのに。

 アルジャジーラの報道によると、一昨日、プーチンは被害を受けていないほうのノルドストリームのパイプラインを使って、欧州に天然ガスを送ることを申し出たそうだ。
 ロシア人を殺すための武器を列車に積んで、ウクライナに送っている、その欧州に。
 ワシントン当局がロシアに課している制裁に加えて、独自の制裁措置を課している、その欧州に。
 モスクワの現存政権の転覆を求め、ロシアの運動選手の出場を禁じ、ロシアの作曲家が作った音楽の公演を禁じ、ロシアの資産を盗み、契約上の取り決めを遵守することを拒否している、その欧州に。

 それなのに、ロシアの大統領は、欧州にエネルギーを売って、欧州による対ロシア戦争対策に支援の手を差し伸べているのだ。
 クレムリンは、ロシア国民の代表ではなく、石油会社の販売代理人だとでも言うのだろうか?

 ドイツ政府は、プーチンに「そんな支援はいらない」と言っていた。ドイツ政府は「そちらの天然ガスを買ってワシントン当局から恨みを買うくらいなら、ドイツ国民を凍死させたり、産業や経済を停止させる方を選ぶ」と言っているのだ。
 プーチンがドイツに「うちの天然ガスを売らせてください」と跪く姿を見る日は、そう遠くないだろう。

 プーチンは、ワシントン当局や欧州のNATO加盟諸国は、ロシアを破壊し、ロシアを諸小国に分割しようと決定していることを承知しているはずだ。そう、ロシアを、1871年に統一される前のドイツのような状況にしたがっていることを。
 先日、プーチンはロシア国民に、西側がロシアに脅しをかけると宣言している状況について明言していた。 それなのになぜプーチンは、欧州に媚び、エネルギーを供給し、自国を脅かそうとしている欧州を強化しようとしているのだろうか?

 ワシントンで米国の外向政策を牛耳っているネオコン勢力が、 プーチンのこの言動不一致な動きを、プーチンには軍事力を使うという解決法が持てず、使うこともできない、ととるだろう。だからこそ、ワシントン当局は、こんなにも自信満々に、「ロシアは倒せる」と見ているのだ。

 ワシントン当局は、状況を見誤っていると思うが、それはプーチンも同じだ。
 プーチンは真の意味での戦争が起こることを避けようとしていて、欧州に対して、自分は敵ではなく、友人だと思わせようとしている。
 プーチンの動きの意図は明確だ。プーチンは欧州に、ワシントンにいるご主人様とは距離をとって、ロシアのエネルギーを使って、暖かい冬を迎え、産業を回すように言っているのだ。
 実はそうするほうが、米国にとってもいいことなのだ。というのも米国は、BMW社やポルシェ社やメルセデス社やVW社の業務の一役を担い続けるつもりなのだから。

 ワシントン当局は、プーチンの言う「レッドライン」が架空のもので、本当にそれが「越えてはならない一線」であり、それを越えた場合、徹底的に反撃すると決意している人物としてプーチンを見ていない。
 ウクライナ国内の生活基盤施設に対する攻撃は、遅ればせながら、最近やっとおこなわれた。今年2月にウクライナと戦争状態に入って、8カ月も経ってからだ。だから「ネオコン」と呼ばれる連中は、それを、クリミアの橋を爆破しようとしたウクライナに対する弱々しい反撃だとしか見ていない。
 それは、単に「目には目を」という報復活動に過ぎず、「このままいくと破滅に直面する」という危機感を、ウクライナに抱かせるものではなかった。
 今までのロシア軍の戦闘は、ドンバスに侵略してきたウクライナ軍を領土から追い出すという、警察的な活動にすぎなかった。だからクリミア大橋の爆破にたいする反撃も、その程度のものだと思わせている。

 ワシントン当局の戦争戦略を決定しているネオコン勢力は、プーチンは喜んでウクライナ政府にロシアとの戦争を遂行させている、と見ている。ロシアからの攻撃をウクライナが防御できるように放置している事実からわかることは、ロシアには本気で戦う気はないだろう、ということだ。
 そうなると、ワシントン当局は、自分たちが優位に立っていると考え、挑発行為をより激化し続けるだろう。クレムリンからの対応が、これまで通りラブロフが泣き言を言うだけで、プーチンが欧州のNATO加盟諸国にエネルギー支援を申し出ることが続くのであれば、の話だが。

 近い将来のどこかで、ロシアは真の戦争を始めなくてはならなくなり、ロシア軍の真の実力を示す時が来るだろう。そうなればワシントン当局も、隠してきた角を出す決定をせざるをえなくなり、アルマゲドンが我々の眼前展開されることになる。

 イスラエル・シャミールも、私と同様に、ロシアによるウクライナ攻撃が制限的なものであった結果生じている現状を理解し、記事を書いている。

 プーチンは簡単に勝てる戦争にしくじり、長引かせてしまったために、ワシントン当局に時間を与え、ロシアに対して制裁をかけ、ウクライナ軍を整備し、ウクライナ軍に武器を与える隙を与えてしまった。
 それでもまだプーチンは、西側に対する幻想と妄想から解き放たれていない。そうやって、この戦争は、プーチンが避けたがっていた規模の紛争に拡大してしまった。

 問題なのは、プーチンがロシアは今戦争していることを実感しているかどうかだ。演説の中ではそう言っているのだが、プーチンの行いは、言っていることと一致していない。
 とどのつまりは、プーチン自身がロシア国家主義者ではなくて、汎大西洋統合主義者の一人だったのかもしれない。

 イスラエル・シャミールの説では、プーチンが真の戦争に突入したがっていないせいで戦争は継続されるだろうが、核戦争勃発という結果にはならない、としている。そしてその理由は、両側がそれを望んでいないからだ、と。
 一方わたしが危惧しているのは、プーチンのお人好しの振る舞いが続けば、さらなる挑発行為を誘発することになり、収拾がつかなくなる事態が生じることだ。
 その先のどこかで、超えてはいけない線を踏み外し、ロシア国内の親西側派汎大西洋統合主義者たちさえも、受け入れられない状況が生まれることになるだろう。

PCR

(ここまではポール・クレイグ・ロバーツ執筆文書

以下はイスラエル・シャミール執筆の記事の引用:訳者)

緩慢な戦争

イスラエル・シャミール

 この戦争の進行は概ね緩慢だった。動きはほとんどなかった。第一次世界大戦のような塹壕戦だ。
 大きな過ちは、最初にロシア人口4000万のウクライナを少しの兵で取ろうとしたことだ。ロシアのナルイシキン対外情報庁長官が先日認めたのだが、ロシアはウクライナに対する信頼のおける諜報活動ができていなかった、という。
 1991年以降長年、ロシアの諜報機関は、ウクライナ国内の事情を把握していなかった。そんな中で、ロシアは戦争を始めたのだが、 ウクライナ国民たちが、ロシア軍に花を送るくらいの歓迎を受ける、と期待していた。
 結局ロシア軍が大きく撤退する結末になった。プーチンは、キエフ側と合意を形成できると考えていたようだが、ウクライナ側は、合意文書に署名すると見せかけて、次の日にはそれを撤回する、という手口を使った。
 そんなことがずっと続き、半年後に、ロシア軍は予備兵の動員に追い込まれた。

 全てがうまくいかなかったという訳ではない。ウクライナとの戦争において、ロシアにはいい時もあれば、悪い時もあった。
 いい時というのは、アゾフ海岸のマリウポリ市を抑えた時だ。
 悪い時というのは、ハリコフを奪還された時だ。
 愚かだった時は、穀物協定に伴って、一度は抑えていた黒海の蛇島から撤退したことだ。
 困惑した時というのは、米・英海軍が天然ガスパイプラインを爆破した時と、ダリア・ドゥーギンさんが暗殺された時だ。
 真実の時というのは、今軍の司令官たちが批判の対象となっていて、国防大臣に自殺するよう求める声まで上がっている時だ。
 人々はロシア軍の動きには不満を持っている。クリミア橋の爆破は、国民感情をさらに先鋭化させた。

 そして今、プーチンはスロヴィキン将軍を召喚し、ウクライナでの戦争の総指揮官に任命した。
 スロヴィキン将軍は、人気の高い将軍で、シリア内戦戦争において司令官をつとめ、納得のいく理由のもと「アルマゲドン将軍」の異名を持つ。
 そしてそのアルマゲドン将軍は、ロシア国民が望んでいることを実行した。 ウクライナ各地に、何十発ものミサイルを打ち込んだのだ。
 キエフ市が攻撃を受けたのはこれが初めてだ。ハリコフを始め、多くの地域で停電が起こった。今までプーチンは、まるで自国のことであるかのように、ウクライナ国内の生活基盤施設に気を配ってきた。
 しかし今はそうではない。ただ一点だけは、前の通りだ。それは、ロシア側はウクライナ国内の一般市民たちを保護しようとしていることだ。ウクライナ軍は真逆で、一般市民を殺すことになんの抵抗もない。

 この戦争が始まった理由は、2014年のクーデター以来、ウクライナ側がドンバスを砲撃し続けてきたからだった。ドンバスは、ウクライナ南東部に位置する、ロシア系住民が主流を占める地域だ。
 プーチンはミンスク合意に基づいてこの紛争をやめさせようとしていた。このミンスク合意とは、ウクライナ連邦の内部地域として、ドンバスの自治を約束するものだった。
 ウクライナ側は、ミンスク合意に署名したが、その条項に従う気はなかった。
 ウクライナ側は、何千もの人々を殺害したが、それは主に、店や学校や街そのものを砲撃することによって起きた殺害だった。国粋主義者勢力であるアゾフ大隊は特にドンバス地域の住民たちを残忍に扱った。
 今年2月、ロシア軍がドンバスに救助に入ったとき、アゾフ大隊の兵士たちは、マリウポリ製鉄所の地下洞窟に盾籠った。

 しかし、アゾフの兵士たちはすぐに降伏した。食べ物や飲み物があるとは言え、洞窟の中で立てこもるのは面白くなかったのだろう。2000人程度の兵士たちが捕虜となった。
 ドンバスの住民たちは、外国の傭兵たちとともに、捕虜になった兵たちを裁判に掛けてほしい、と思っていた。しかしモスクワ当局は、そうはせずに、ロシアの戦争捕虜との交換とし、さらに住民たちにとって気分が悪いことに、野党政治家の一人と交換になったのだ。
 戦争捕虜収容所で、キエフ側の砲撃により亡くなったアゾフ兵士も数人いた。その捕虜たちは、自分たちの行為について、キエフ側に害を与えるような真実を話し始めていたことは明らかだった。
 捕虜交換されたアゾフの兵士たちは、ユダヤ系ロシア人新興財閥ロマン・アブラモヴィッチのもとに連れて行かれ、アブラモヴィッチの自家用機でアラブ首長国連邦に連行された。この件も、住民たちには不満だった。住民たちは、捕虜たちを裁判に掛けたほうがよかった、と考えていた。

 ロシア人の愛国主義者たちは、この戦争の進められ方に怒っていた。愛国主義者たちの目から見れば、ロシアの司令官たちは、ウクライナ側に甘すぎると映っていた。かたやウクライナ側は、ドンバスの砲撃を継続していた。
 ロシアの作家や画家は、しばしばウクライナに支持を表明していた。モスクワでは、ウクライナのために資金が集められていた。今、アルマゲドン将軍による電撃攻撃が、この国民感情を変えた。
 それでもまだウクライナは、ロシア国の親西側派から多くの支持者を有している。このような状況はすぐには変わらないだろう。この30年、ロシア国内で根を下ろした親西側派が一瞬で崩壊するのは不可能だ。
 国民のいらだちは高まっていた。ドンバスは砲撃されているのに、キエフは無害だったからだ。

 プーチンは、この戦争を控えめに進めているようだ。プーチンはまだ、米国の中間選挙後に変化がおこることを、楽観的に望んでいるのだ。それと、ロシアを第三世界の国々が支持していることも楽観的に捉えている。プーチンのこの希望が理にかなっているかどうかは、時が来ればわかるだろう。
 西側の大手メディアは、ウクライナを支持している。ブチャやイジュームで殺されたロシア人たちは、ロシアによる民族浄化の被害者である、と報じられている。
 穀物協定が結ばれた唯一の理由は、メディアがアフリカの飢餓を声高く報じたからだ。この協定は大失敗だった。貧しい国々に搬出された小麦は、たった2%で、のこりの小麦はEU諸国に搬出された。
 さらにロシアは蛇島から撤退したが、この島は、オデッサ上陸作戦を開始するには完璧な基地だった。

 ウクライナの支配者層はたくさんの資金や、外国の高い地位にいる人々との接触や、感謝を受け取った。ゼレンスキー夫人は、ウエールズ皇太子殿下と豪華な夕食を楽しんだ。
 ウクライナの支配者層は、平和を望んでいないし、無名の存在に戻りたいとも思っていない。
 プーチンの欲望は、見当違いなものとなっている。というのも、ウクライナにとっての顧客は英米で、この両国が戦争で稼いでいるのだから。
 この戦争で割を食っているのは、欧州だ。米国は儲かっている。米国は液化天然ガスをロシアの4倍の価格で売り、その値段で欧州が買っている。

 あきらかに、この戦争の犠牲になっているのは、ウクライナ国民だ。 ウクライナ国民は、ロシアのミサイル攻撃にさらされている。
 しかし米国はそんなことは気にも留めていない。米国にとったら、戦争は儲かるのだから。
 ドイツの産業はおそらく停滞するだろう。そのことも米国には都合がよい。米国は、ドイツに拠点を置いている産業が、米国に戻ってくることを期待している。

 ロシアの天然ガスパイプラインが英米の手の者により破壊されたことは疑いのない事実だ。ロシアは下手人の氏名(クリス・ビアンチ中佐)さえ突き止めている。
 NATOが2015年に初めてこのパイプラインを爆破しようとして、捕まった事例があったことも、今はわかっている。そんな事例は、今やっとわかったのだ。
 悲しいかな、スウェーデン側は、ロシア人が爆破現場に立ち入ることを許していないし、調査結果を見せることも許していない。
 このテロをやった犯人の仕事は雑だった。一つのパイプラインは手つかずに置いておいたのだ。
 従ってロシアとドイツは、政治的合意が成立すれば、天然ガスの輸送をすぐに開始できる。しかし、ドイツが、米国の意向を度外視して、何らかの政治的意思を示すかどうかは不明だ。

 米国の「戦争党」はとても強力で、ロシアはこの勢力に打ち勝つ機会はもてない。だからといって、核戦争が避けられない、というわけではない。
 米国大統領も、ロシア連邦大統領もそれは望んでいない。おそらく通常戦争がこの後も継続され、核という敷居をまたぐことはないだろう。
 おそらく和平合意は、両側にとって満足のいくものにはならないだろうが、ロシアは新たなミンスク合意を結ぶつもりはないだろう。前回の合意がキエフ側から無視されたばかりなのだから。

ロシアと制裁

 米・EUがロシアに対して使っている主要な武器は、制裁と、「鉄のカーテン」だ。制裁はロシア社会の骨組みに少しの痛みしか与えられていないが、「鉄のカーテン」の方は、そうではない。
 このカーテンは、痛く、気に障るものだ。
 ここ30年間、ロシア国民は欧州旅行にしょっちゅう出かけていた。その習慣を変えないといけない。
 トルコやイスラエルやインドやラテンアメリカに行けばいいのだが、欧州は近いし、人々は友好的だ。その欧州にいくことが難しくなった。イスタンブール経由便でいけるのだが、ずっと高くつく。
 裕福なロシア国民にとっては、特に痛い。富裕層は週末をパリやロンドンで過ごしていたのに、それができなくなった。
 おそらくこの制裁は、実業家にはやっかいな問題だが、一般の人々にとっては、ロシアよりも、欧州の人々のほうがやっかいに感じているだろう。ロシアの肉はおいしいし、豊かだ。天然ガスも安価だ。ロシアの劇場は、質は高いが、入場料は高くない。オペラ「ニーベルングの指輪(4部作)」全編を、100ドル以下で楽しめる。

 他国の例に漏れず、ロシアでもインフレが発生している。しかし狂気じみた「グリーン・アジェンダ」や、「性の多様性」の嵐もない。愛国心を教えたり、愛国歌を歌わせたりもしていない。
 ロシアは、かなり進んだ国だが、行き過ぎてはいない。教会は開いているし、礼拝者であふれている。
 本当に、生活は通常だ。兵士が足りないせいで、前線が崩壊した国とは思えないくらい、ロシアでは通常過ぎる生活が続いている。

 この欠乏を補うために、動員令が出された。ここ80年間で、始めてロシア国民に動員令が出されたのだ。
 しかし状況はよくなかった。志願兵には断られ、病人や年配者が徴兵された。比較的若い親西側派の多くの人々は、ビザなしで行けるグルジアやイスラエルに逃げた。
 しかしそれでも、必要な人員の徴兵がなされた。2ヶ月もあれば、ロシア軍は前線を守るのに十分な兵士を確保するだろう。

 現在ロシアは、テロ行為と対応している。クリミア橋の爆破は、調査が行われた。この爆破物は、ウクライナから、穀物協定のもと、小麦を積んだと見せかけた小舟で送られたことがわかった。
 この爆発物は、ブルガリアとグルジアを経由して、ロシアに運ばれた。
 先日、ロシアの警備員が、エストニア経由で発射装置付きの2台のイグラ対空ミサイルを密輸していたウクライナ国民たちを拘留した。彼らはロシア国内で民間機を撃墜する計画を立てていた。
 エストニアは、モスクワ当局に近い哲学者アレクサンドル・ドゥーギンさんの娘、ダリア・ドゥーギンさん殺害事件に関与していた。
 エストニアの一人の大臣は、クリミア橋の爆破というテロ行為に関して、ウクライナに祝辞を送っていた。リトアニアは東プロイセン地方にあるロシアの飛び地領に、ロシア国民が入れないよう妨害しようとしていた。
 つまりウクライナは孤立していない、そしてロシアは、中立の立場で共感してくれる国々はたくさんあるのだが、同盟してくれる国々はほとんどない。

 戦争は続く…

https://www.unz.com/ishamir/the-dull-war/
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