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ワクチン接種をためらったおかげで、ハイチはCovid-19の症例数や死者数が、西半球で最も少ない数で済んだ

<記事原文 寺島先生推薦>
Vaccine Hesitancy in Haiti Has Led to the Lowest COVID-19 Cases and Death Rates in the Western Hemisphere

(ワクチン接種をためらったおかげで、ハイチはCovid-19の症例数や死者数が、西半球で最も少ない数で済んだ)

著者;ティモシー・アレクサンダー・グズマン (Timothy Alexander Guzman)

出典:Global Research

2022年8月13日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2022年9月27日



(この記事の初出は、2022年7月18日)

 西側諸国の政府や、西側の国際組織によると、カリブ海の最貧困国には問題があるという。その国とはハイチだ。ハイチは西側から来るものについては何も信じない国だ。メディアによるプロパガンダも、人体実験的な予防注射も、さらには「Covid-19ワクチン」として知られているものについても、だ。

 ハイチ国民は、西側を救世主だとは思っていない。医療や安全保障の話になれば、ハイチ国民は自国政府さえ信頼していない。それは、これまでのハイチ政権のほとんどが、米国やフランスから命を受けた政権だったからだ。ハイチ国民が熱狂的に支持した大統領は、米国が支援するクーデターにより2004年に排除されたジャン=ベルトラン・アリスティド(Jean Bertrand Aristide)大統領だ。しかしCovid-19とCovid-19の試用的予防注射に関して、ハイチからいいニュースが届いている、と世界保健機関が以下のように伝えている。

 「2020年1月3日から 2022年7月13日の午後5時16分(中央ヨーロッパ夏時間)までの間で、ハイチにおけるCovid-19の症例数は3万1980件で、死者は837名であることが、WHOに報告された。なおワクチンについては、2022年7月8日の時点で、これまで34万8769本が接種されている」

 驚くことではないが、1100万人以上の人口を持つハイチ国民のワクチン接種率が低い理由は、ハイチ国民の大多数が、試用的な予防注射を接種したがらないからだ。

  www.codastory.com というURLから検索できる、コーダ(coda)という名のリベラル系のサイトは、2021年8月13日に、「ハイチ国民がワクチン接種を戸惑う理由」という題名のプロパガンダ的記事を出している。著者はエリカ・ヘラースタイン(Erica Hellerstein)であり、ハイチ国民がCovid-19ワクチンを拒否する理由を説明する記事なのだが、彼らの論理からすると、その理由は、ハイチ国民が ロシアから偽情報や陰謀論を聞かされているから、というものだった。

 「フェイスブックは、ロシアを拠点とする広範な反ワクチン偽情報拡散組織を今週発見した。火曜日(2021年8月10日)にフェイスブックが、65件のフェイスブックのアカウントと243件のインスタグラムのアカウントを削除したと発表した。理由は、反ワクチン情報を流していたからだ、とのことだった。フェイスブック社の調査者たちは、この組織が英国のマーケット会社のファゼ(Fazze)社と関係があり、ロシアから操作されたものであることを突き止めた。この組織(フェイスブックからは“偽情報洗浄組織”と呼ばれている)が主に標的にしているのは、ラテン・アメリカ諸国やインドや米国の人々であり、MediumやRedditやChange.orgなどのサイトに掲載されたと見せかけた偽の記事や署名を使い、フェイスブックやインスタグラムの偽名アカウントを使って拡散していた、とのことだ。これらの陰謀論のうちの一つをあげると、この組織はしばしば映画「猿の惑星」から引用した画像を利用して、アストラゼネカ製予防接種を打った人はチンパンジーになってしまうという情報を拡散していた。これはロシアが国家的プロパガンダとしてよく使う手法だ。」

 Codastory.comというサイトの所有者は、コーダ・メディア(Coda Media)という会社であり、この会社は、もともとは米国の大手メディアで働いていた人々により運営されている。具体的には、元BBC特派員で、この会社の社長であるナタリア・アンテラバ(Natalia Antelava)や、ウォール・ストリート・ジャーナル誌の元記者であるイラン・グリーンバーグ(Ilan Greenberg)だ。そのイラン・グリーンバーグがこのニュースサイトの出版者であり、編集長なのだから、すでにその時点で、このサイトがロシアに対して偏見を持っていることがわかるはずだ。

 ヘラースタインは、ジャン・クロード・ルイス(Jean-Claude Louis)について言及していたが、ルイスは、Covid-19ワクチンに関わる医療分野で活動していた関係者と話をした人物だ。ヘラースタインによると、その関係者がルイスにこう告げたという。「私は決してワクチンは打ちません。どんなものが入っているかわかったものじゃないのですから」と。ジャン・クロード・ルイスはパノス協会のとりまとめ役で、この協会は「メディアリテラシーと偽情報の検出に関して、記者たちと若者たちを教育するハイチのNPO法人」だとされている。パノス協会はNPO法人で、もともとは英国に拠点を置く組織だが、今は世界規模で活動している。ルイスが、Covid-19の試用的な予防注射の効用と安全性に関して西側のプロパガンダの手に落ちているのは明らかだ。

 ルイスはオンライン上や対面での噂話で流されるワクチン神話に厳しい注意を払ってきた。そしてルイスは、ハイチ国内の医療界でそのような神話がどれほど浸透しているのかを気にしている。ルイスは、「問題は、ワクチンに関する偽の噂話が多くはびこっていることです。ハイチの人々はワクチンを打つことを非常にためらっています」とも語っていた。

ヘラースタインはこう語った。

 「私がルイスに近づいたのは、ラテン・アメリカ諸国の中のワクチン接種率を示すデータベースを目にしたことを受けてのことでした。1位はウルグアイで、人口の75%近い人々が少なくとも1度はワクチンを接種しています。そのずっと下にハイチがあり、国民のたったの0.14%しか、Covid-19ワクチンを接種していません」

 さらにヘラースタインは、ハイチがCOVAX計画(Covid-19ワクチンを各国に平等に分配することを目的とする計画)を通して米国や国連からCovid-19ワクチンを受け取ったラテン・アメリカやカリブ海沿岸諸国で最後の国だったという事実に触れた。

 「ハイチは世界で最後の国の一つになりました。そしてラテン・アメリカやカリブ海沿岸諸国の中では最後でした。そうです。予防接種の分配においてです。実際、ハイチは先月までまったく受け取っていませんでした。それから7月14日になって、国連が支援しているCOVAX計画を通じて、米国から50万本のワクチンが、ハイチに届きました。ワクチンが到着したのは、ハイチのジョブネル・モイーズ(Jovenel Moïse)大統領が、白昼堂々自宅で暗殺された1週間後のことでした。この事件はハイチの政界を危機に陥れるものでした」

 ヘラースタインの評価によると、ハイチが政治的な激動の中で、ワクチン分配を始めたことは、「明るい兆し」 であるということだが、統計結果はヘラースタインを悩ませるものだった。

 「ワクチン接種の実施は、激動のハイチにおいて「明るい兆し」であると歓迎されていました。しかしある別の統計結果から私は目を離せませんでした。ユニセフとハイチ大学が6月に行った調査によると、ワクチンを打つことに興味がある成人はたったの22%だ、とのことでした。ワクチン接種に対する世界の人々の態度を調べた2月の調査と比べると、ブラジルでは成人の88%、中国やメキシコでは成人の85%、スペインとイタリアでは成人の80% がCovid-19ワクチンを接種する意思があると答えていました。調査に参加した世界各国の中で最もワクチン受容率が低いロシアでさえも、成人の42%が、ワクチンが普及すればワクチンを接種すると答えていました。これはハイチの数字の2倍の数です」

 記事で真実が明らかにされたことはほとんどないが、国連の平和維持軍がコレラをハイチに持ち込み、その流行のせいで少なくとも1万人近いハイチ国民が命を落としている。

 ハイチ国民が国際機関に信頼をおかない理由は、十分うなずけるものだ。最終的に、専門家たちは国連の平和維持軍がコレラをハイチに持ち込んだという結論を出している。そして少なくとも1万人がコレラのせいでなくなった。ただし国連は長年ずっとそのことを激しく否定していた。

 国連や国連を支援する西側に対する不信感が、ハイチ国民にとっての大きな問題なのだ。国連の平和維持軍がコレラをもたらしたという事件が、まだ多くのハイチ国民の中に深く残っているので、COVAX計画を通じて世界のワクチン接種を推し進めている国連に対する不信感が拭えていないのだ。ハイチと米国の人権提唱団体の共同組織である「ハイチにおける正義と民主主義」協会の創設者であるブライアン・コンカノン(Brian Concannon)が、私にこんな話をしてくれた。「基本的に、公共医療に関する呼び掛けについては、国際組織は全ての信頼を失ってしまっています。コレラのことで嘘をついたからです」と。さらにコンカノンは言葉を続けた。「ハイチ国民は国連を信頼していませんし、自国政府も信頼していません。(ワクチン接種の)呼びかけを誰がしているかの問題なのです」

 2021年4月7日、ハイチは世界保健機関からのアストラゼネカ製の75万6千本のワクチンの寄付を受け取ることを拒絶したが、これもCOVAX計画を通じたものだったことを、スペインのEFE社が信頼のおける情報源からの情報として報じた。
 
 「この情報源によると、ハイチ政府がアストラゼネカ製ワクチンを拒んだのは、アストラゼネカ製ワクチンは、“インドのセラム協会”の承認の元で製造されたもので、“このワクチンに対しては世界から不安の声が上がっている”ため、ハイチ国民が“受け入れないだろう”、と政府が考えてのことだった」

 興味深い後日談がある。「ハイチ当局は、世界保健機関に他社の研究室製のワクチンをハイチに送るよう依頼した。具体的にはジョンソン&ジョンソン社の研究室製のワクチンも含まれていた。ジョンソン&ジョンソン社のワクチンは、必要な接種回数が1回だけで、しかも摂氏2~8度で保管できるものだ。しかし、世界保健機関は、ハイチからの要求を飲まなかった。それはジョンソン&ジョンソン社製ワクチンは接種が1度だけで済んでしまうからだ。 とはいえ、ジョンソン&ジョンソン社製ワクチンも、ファイザー社やモデルナ社製の試用的予防接種と同じくらい危険なワクチンなので、ハイチ当局がジョンソン&ジョンソン社製を求めたのは、1度の接種ですむという考え方のほうが、国民に対する説得力が増す、と考えたからだろう。長期間に渡って複数回接種しなくてもいいからだ。おそらく、 “永久に接種を受け続けさせられる“ことを、国民に押し付けたくなかったのだろう。国民は既にCovid-19やその他の病気に対して、西側が製造するワクチンには懐疑的であったからだ」

 西側でもどこでも、ハイチやCovid-19に対するハイチ国民の反応を悪くいう人がいるかもしれない。しかし確かなことがひとつある。それは、Covid-19やその他の新しい病気に関わる、西側諸国の政府や、世界保健機関や米国疾病予防管理センター(CDC)など西側と何らかの関係がある組織は、ワクチンやマスク着用を推奨しているが、その結果、死者や負傷者を増やすことになっているということだ。

 ハイチでの事例が証明している事実は、アンソニー・ファウチのものであれ、世界規模のものであれ、「医療当局」が推奨していることはすべて、信頼できないものであり、連中が推奨していることはすべて眉に唾をつけて聞くべきだ、という事実だ。

 以下の新出動画は、米国の大手メディアによる典型的なプロパガンダではあるが、この動画を見れば、ハイチ国民のCovid-19に対する態度について新しい観点が得られるだろう。

(動画は原文サイトからご覧下さい。訳者)
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