「新型コロナの起源」の隠蔽について。ランセット誌Covid-19対策委員会委員長ジェフリー・サックス教授の主張
<記事原文 寺島先生推薦>
Prof. Jeffrey Sachs on the Covid Origins Cover-Up
出典:Ron Unz
2022年8月29日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月19日

コロンビア大学ジェフリー・サックス教授
コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は米国学術界の重鎮であり、既に30年も前からニューヨーク・タイムズ紙は、同教授の専門分野における世界の第一人者の一人であるとして、サックス教授を賞賛していた。現在サックス教授は、コロンビア大学の「持続可能な開発センター」のセンター長を務め、何年もの間、公共政策の問題について、多数の記事やコラムを幅広く発表している。
そのような背景をもつ同教授であるので、医学雑誌の先頭を走るランセット誌が、サックス教授をコロナ対策委員会委員長に任命し、2020年の初頭から世界を壊滅的状況に追いやり、100万人以上の米国民の命を奪ったこの病気の大流行の全てを調査する任務を与えたことは全く驚くことではなかった。しかしここ数ヶ月のことだが、サックス教授が米政権やメディアの支配者層に反旗を翻し、この病気の起源についての自身の思いを、勇気を持って公言し始めている。
5月にサックス教授は著名な学術誌であるPNASジャーナル(米国科学アカデミー紀要)に主要な共著論文を発表し、その中で新型コロナウイルスが生物工学によって作られ、自然由来ではなく研究室で作られたものであることを強く示す証拠を提示した。そしてサックス教授は新型コロナウイルスの真の起源について独立機関による調査が必要であると主張した。
以下の記事を参照
「独立機関によるSARS-CoV-2ウイルスの起源を調査を求める」
ネイル・L・ハリソン&ジェフリー・D.サックス。PNAS誌。2022年5月19日。2800語。
その翌月、サックス教授はスペインで開かれたシンクタンクの小さな集まりにおいて、もっと率直な発言をしていたし、7月初旬のサックス教授の発言の動画は広く拡散され、1万1000件以上のリツイートを呼び、視聴回数は100万回以上に登った。
コロナ対策委員会委員長として、サックス教授はこの問題に関して最も信頼のおける人物であるが、サックス教授のこの物議を醸すような主張を、ほとんど全ての西側メディアは無視した。常に醜聞を流すことで知られている英国のデイリー・メール紙のみが禁を破り、サックス教授の発言を取り上げた。
以下の記事を参照
「Covidは米国内の研究室から漏洩したのであり、パンデミックの起源を隠蔽したとされたあの悪名高い中国内の施設からではない、と米国の最前線の教授が主張したが、“ 習近平の喧伝家だ”として非難を浴びている」コナー・ボイド著。デイリー・メール紙。2022年7月4日。1500語。
西側以外の国々はサックス教授からの情報にしっかり注目し、ロシアの高い地位にある将軍の一人は、最近の国防省の記者会見において、サックス教授の発言を、権威ある発言として取り上げていた。
ほとんど全ての西側メディアの記者たちは目を逸らし続けているが、サックス教授は現在進行中のCovidに関する隠蔽についての自身の考えを広めようとする取り組みを強めており、米国メディアのカレント・アフェアのオンラインマガジンでの取材でも、かなり大胆な発言を行っている。
以下の記事を参照
「なぜランセット誌のCOVID-19対策委員会委員長は、米国政府がこのパンデミックの真実に迫ることに妨害をしていると考えているのか」
ジェフリー・サックス著。カレント・アフェア。2022年8月2日。4300語。
サックス教授のインタビュー記事の内容を、私が長年親しくしている著名な研究者に伝えたところ、驚いていた。
「すごい記事だ。サックスがとても大胆な発言をしてるからだけじゃない。彼はこの問題に関して熟知しているからだ」
他の著名な研究者も同様の反応を見せた。
「とんでもない凄いインタビュー記事のひとつだ。間違いない」
直近では、サックス教授はポド・キャストの人気番組で、ロバート・F.ケネディ、ジュニア氏とCovidについて1時間議論を交わした。ロバート・F.ケネディ、ジュニア氏も、かつて支配者層の中枢近くにいたが、今は支配者層に反旗を翻している人物だ。サックス教授は、自身が委員長の職責を果たしていた間に遭遇した巨大な不正について語り、このウイルスの真の性質と起源についての大きな隠蔽がおこなわれているという結論に至った、と語った。
(訳者:両者の対談の模様はこちらから)
この両者のインタビューを耳にした人はすべて、非常に感銘を受けたようで、Covidの起源についての議論について最先端で研究しているある人物は、私がこのインタビューのことを伝えたところ、以下のようなコメントを送ってくれた。
「このインタビューでサックスが言っていることは非常に興味深い。はっきりしているし、力強いし、ユーモアもあり、何より説得力がある。それはサックスがこの問題を公式説明とは違う面から見た議論から始めているからだ。現在サックスが有している知見の深さに興味がひかれるし、サックスはファウチが生物兵器防御のポートフォリオを入手したところからさかのぼって、この隠蔽を追跡している」
サックス教授は他の分野においても政治的な勇気を示している。具体的には、ウクライナでの戦争や中国と我が国の関係について、ほぼ画一化されている世論に対して強く異論を唱えているのだ。
以下の記事を参照。
「ウクライナはネオコンがもたらした一番新しい災害だ」
ジェフリー・サックス著。コンソーシアム・ニュース。2022年7月1日。1300語。
「ロシアと中国に対する西側からの危険で愚かな言説」
ジェフリー・サックス著。コモン・ドリームズ。2022年8月23日。1000語。
米国の支配者層でこんなにも高い地位にいる人物が、重要な問題に関して支配者層が押し出している公式説明に対して、こんなにも鋭く楯突くことは本当に稀なことだ。前述の通り、このような政治的に危険な離反者に対するメディアからの典型的な反応は、ブラックリスト入りにするか、無視するかだ。
以下の記事を参照
「米国のプラウダ:小人たちにより沈黙させられる巨人たち」ロン・ウンズ著。ザ・UNレビュー・2021年11月22日。12200語。
しかし今はインターネットのおかげで、これらのメディアの門番たちを出し抜くこともたまに起こる。それは、物事の裏側を見たいという人々の要求が十分強くなるという条件のもとで起こる事象だ。
シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授は、我が国で最も優れた政治学者の一人であるにもかかわらず、ウクライナでずっと燻っていた紛争に関する同教授の視点は、公の議論からは排除されてきた。ミアシャイマー教授によるこの件に関する最新のいくつかの講義は、ユーチューブ上で閲覧可能だったが、ほとんど注目されなかった。
しかし、ウクライナでの戦争が勃発した後は、これらの講義動画のひとつが世界規模で空前の数の聴衆を引きつけることになり、 視聴回数は2700万回を超え、インターネット史上、学術関連動画の最高視聴回数を記録する可能性も十分出てきた。 同教授による他の複数の講義動画も1000万から1500万回の視聴回数になっている。
このような世界からの大きな反応が直接の契機となって、我が国で最も主要なメディアのひとつが、この件を取り上げざるをえなくなった。ほどなくエコノミスト誌は、ウクライナ問題についてミアシャイマー教授に客員記者としてコラムを書くよう依頼した。さらには完全に支配者層よりのフォーリン・アフェア誌も、長いページを割いて、公式説明とは相容れないウクライナでの戦争に関するミアシャイマー教授の長文のエッセイを掲載した。
以下の記事を参照。
「ウクライナでの火遊び。壊滅的に事態を急変させることが過小評価されている危険性」
ジョン・ミアシャイマー著。フォーリン・アフェア誌。2022年8月17日。3200語
大手メディアは、Covid問題に関するサックス教授の重要な視点をほぼ完全に無視しているが、このようなボイコット的行為も、最終的には打破される可能性がある。その条件は、サックス教授があちこちで注目を浴び続けることだ。多くの代替系のポドキャストやサイトは、効果的なチャンネルを駆使して、公式説明とは食い違うこのような考えを広めようとしているからだ。当該の問題に関して、サックス教授のように強い信頼性を有する人物からの主張であれば、尚更広めようとするだろう。
サックス教授の視点について私が把握している情報は、サックス教授が公言している内容からだけの情報であり、サックス教授は、Covidは生物兵器による攻撃として意図的に漏洩されたのではという仮説は全く主張していない。私はこの2年以上の間、ずっとその仮説を提唱し続けてきたのだが。しかし私が非常に興味深く感じたのは、同教授が幅広い内容を網羅している長い講義の中で、中国を名指しで非難する発言を全く行っていないことだ。中国がウイルスを発生させたなどとは主張していないし、武漢研究所のことさえ一度も触れていない。武漢研究所は、Covidを漏洩した研究所だと言われている研究所だ。
その代わりにサックス教授が鋭く焦点化して取り上げているのは、遺伝子操作によりCovidに似たコロナウイルスを製造する目的で、米国が生物工学に力を入れてきた点であり、米国政府の意を受けた科学者たちが、人為的に作られたものであるというCovidが持つ明らかな性質を隠蔽しようと躍起になっていた事実であった。さらにサックス教授は、生物兵器製作には膨大な資金が投入された取り組みであったことも指摘し、これらの計画は、かつては軍が直接指揮していたが、20年~30年前にアンソニー・ファウチ指揮下のNIH(国立衛生研究所)に移管されたことにも触れていた。さらにサックス教授は、ピーター・ダザックが率いている、国防総省が資金提供をしていて、明らかに諜報機関の息がかかっているエコ・ヘルス協会についても言及していた。この協会は武漢研究所など世界各地の生物研究所と協働していた過去がある。
サックス教授は、支配者層において最大級の名声を手にしている公人であり、その彼が私が提唱しているような爆弾仮説を仄めかすだけでも、とんでもない信頼失墜行為を犯すことになるといえる。 まだもっとずっと強固な証拠が日の目を見るところまでには至っていないからだ。さらにサックス教授が現在担っている非常に重要な役割とは、 自身の持つ名声を利用して、Covidウイルスが生物工学によって作られたものであるという性質を有していることや、メディアや科学界がその真実を隠蔽しようとしていることに人々の目を向けさせることであるので、これ以上挑発的な議論を吹っかけることは、サックス教授の将来にとって致命的な行為になりかねない。
しかしCovid対策委員会委員長として、サックス教授はこれらの件全てに関する内部関係者の地位に居続けているし、サックス教授が示してくれている情報は、私が行ってきた分析と全く矛盾しないことが分かる。ここ数年の間、私はその分析を一連の記事で紹介してきた。これらの全ての情報は、このサイトや、電子書籍や、アマゾンから入手できるぺーパーバックでも読むことができる。なお私のインタビュー映像は、ランブル上で視聴回数100万回を優に越えている。
以下の記事を参照
「Covid/生物兵器 シリーズ」
ロン・ウンズ著。The Unz Review。2020年4月~2021年12月。60,000語
Prof. Jeffrey Sachs on the Covid Origins Cover-Up
出典:Ron Unz
2022年8月29日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2022年9月19日

コロンビア大学ジェフリー・サックス教授
コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は米国学術界の重鎮であり、既に30年も前からニューヨーク・タイムズ紙は、同教授の専門分野における世界の第一人者の一人であるとして、サックス教授を賞賛していた。現在サックス教授は、コロンビア大学の「持続可能な開発センター」のセンター長を務め、何年もの間、公共政策の問題について、多数の記事やコラムを幅広く発表している。
そのような背景をもつ同教授であるので、医学雑誌の先頭を走るランセット誌が、サックス教授をコロナ対策委員会委員長に任命し、2020年の初頭から世界を壊滅的状況に追いやり、100万人以上の米国民の命を奪ったこの病気の大流行の全てを調査する任務を与えたことは全く驚くことではなかった。しかしここ数ヶ月のことだが、サックス教授が米政権やメディアの支配者層に反旗を翻し、この病気の起源についての自身の思いを、勇気を持って公言し始めている。
5月にサックス教授は著名な学術誌であるPNASジャーナル(米国科学アカデミー紀要)に主要な共著論文を発表し、その中で新型コロナウイルスが生物工学によって作られ、自然由来ではなく研究室で作られたものであることを強く示す証拠を提示した。そしてサックス教授は新型コロナウイルスの真の起源について独立機関による調査が必要であると主張した。
以下の記事を参照
「独立機関によるSARS-CoV-2ウイルスの起源を調査を求める」
ネイル・L・ハリソン&ジェフリー・D.サックス。PNAS誌。2022年5月19日。2800語。
その翌月、サックス教授はスペインで開かれたシンクタンクの小さな集まりにおいて、もっと率直な発言をしていたし、7月初旬のサックス教授の発言の動画は広く拡散され、1万1000件以上のリツイートを呼び、視聴回数は100万回以上に登った。
Wow😯Prof. Jeffrey Sachs:
— Arnaud Bertrand (@RnaudBertrand) July 2, 2022
"I chaired the commission for the Lancet for 2 years on Covid. I'm pretty convinced it came out of a US lab of biotechnology [...] We don't know for sure but there is enough evidence. [However] it's not being investigated, not in the US, not anywhere." pic.twitter.com/IYvSJnlv1q
コロナ対策委員会委員長として、サックス教授はこの問題に関して最も信頼のおける人物であるが、サックス教授のこの物議を醸すような主張を、ほとんど全ての西側メディアは無視した。常に醜聞を流すことで知られている英国のデイリー・メール紙のみが禁を破り、サックス教授の発言を取り上げた。
以下の記事を参照
「Covidは米国内の研究室から漏洩したのであり、パンデミックの起源を隠蔽したとされたあの悪名高い中国内の施設からではない、と米国の最前線の教授が主張したが、“ 習近平の喧伝家だ”として非難を浴びている」コナー・ボイド著。デイリー・メール紙。2022年7月4日。1500語。
西側以外の国々はサックス教授からの情報にしっかり注目し、ロシアの高い地位にある将軍の一人は、最近の国防省の記者会見において、サックス教授の発言を、権威ある発言として取り上げていた。
ほとんど全ての西側メディアの記者たちは目を逸らし続けているが、サックス教授は現在進行中のCovidに関する隠蔽についての自身の考えを広めようとする取り組みを強めており、米国メディアのカレント・アフェアのオンラインマガジンでの取材でも、かなり大胆な発言を行っている。
以下の記事を参照
「なぜランセット誌のCOVID-19対策委員会委員長は、米国政府がこのパンデミックの真実に迫ることに妨害をしていると考えているのか」
ジェフリー・サックス著。カレント・アフェア。2022年8月2日。4300語。
サックス教授のインタビュー記事の内容を、私が長年親しくしている著名な研究者に伝えたところ、驚いていた。
「すごい記事だ。サックスがとても大胆な発言をしてるからだけじゃない。彼はこの問題に関して熟知しているからだ」
他の著名な研究者も同様の反応を見せた。
「とんでもない凄いインタビュー記事のひとつだ。間違いない」
直近では、サックス教授はポド・キャストの人気番組で、ロバート・F.ケネディ、ジュニア氏とCovidについて1時間議論を交わした。ロバート・F.ケネディ、ジュニア氏も、かつて支配者層の中枢近くにいたが、今は支配者層に反旗を翻している人物だ。サックス教授は、自身が委員長の職責を果たしていた間に遭遇した巨大な不正について語り、このウイルスの真の性質と起源についての大きな隠蔽がおこなわれているという結論に至った、と語った。
(訳者:両者の対談の模様はこちらから)
この両者のインタビューを耳にした人はすべて、非常に感銘を受けたようで、Covidの起源についての議論について最先端で研究しているある人物は、私がこのインタビューのことを伝えたところ、以下のようなコメントを送ってくれた。
「このインタビューでサックスが言っていることは非常に興味深い。はっきりしているし、力強いし、ユーモアもあり、何より説得力がある。それはサックスがこの問題を公式説明とは違う面から見た議論から始めているからだ。現在サックスが有している知見の深さに興味がひかれるし、サックスはファウチが生物兵器防御のポートフォリオを入手したところからさかのぼって、この隠蔽を追跡している」
サックス教授は他の分野においても政治的な勇気を示している。具体的には、ウクライナでの戦争や中国と我が国の関係について、ほぼ画一化されている世論に対して強く異論を唱えているのだ。
以下の記事を参照。
「ウクライナはネオコンがもたらした一番新しい災害だ」
ジェフリー・サックス著。コンソーシアム・ニュース。2022年7月1日。1300語。
「ロシアと中国に対する西側からの危険で愚かな言説」
ジェフリー・サックス著。コモン・ドリームズ。2022年8月23日。1000語。
米国の支配者層でこんなにも高い地位にいる人物が、重要な問題に関して支配者層が押し出している公式説明に対して、こんなにも鋭く楯突くことは本当に稀なことだ。前述の通り、このような政治的に危険な離反者に対するメディアからの典型的な反応は、ブラックリスト入りにするか、無視するかだ。
以下の記事を参照
「米国のプラウダ:小人たちにより沈黙させられる巨人たち」ロン・ウンズ著。ザ・UNレビュー・2021年11月22日。12200語。
しかし今はインターネットのおかげで、これらのメディアの門番たちを出し抜くこともたまに起こる。それは、物事の裏側を見たいという人々の要求が十分強くなるという条件のもとで起こる事象だ。
シカゴ大学のジョン・ミアシャイマー教授は、我が国で最も優れた政治学者の一人であるにもかかわらず、ウクライナでずっと燻っていた紛争に関する同教授の視点は、公の議論からは排除されてきた。ミアシャイマー教授によるこの件に関する最新のいくつかの講義は、ユーチューブ上で閲覧可能だったが、ほとんど注目されなかった。
しかし、ウクライナでの戦争が勃発した後は、これらの講義動画のひとつが世界規模で空前の数の聴衆を引きつけることになり、 視聴回数は2700万回を超え、インターネット史上、学術関連動画の最高視聴回数を記録する可能性も十分出てきた。 同教授による他の複数の講義動画も1000万から1500万回の視聴回数になっている。
このような世界からの大きな反応が直接の契機となって、我が国で最も主要なメディアのひとつが、この件を取り上げざるをえなくなった。ほどなくエコノミスト誌は、ウクライナ問題についてミアシャイマー教授に客員記者としてコラムを書くよう依頼した。さらには完全に支配者層よりのフォーリン・アフェア誌も、長いページを割いて、公式説明とは相容れないウクライナでの戦争に関するミアシャイマー教授の長文のエッセイを掲載した。
以下の記事を参照。
「ウクライナでの火遊び。壊滅的に事態を急変させることが過小評価されている危険性」
ジョン・ミアシャイマー著。フォーリン・アフェア誌。2022年8月17日。3200語
大手メディアは、Covid問題に関するサックス教授の重要な視点をほぼ完全に無視しているが、このようなボイコット的行為も、最終的には打破される可能性がある。その条件は、サックス教授があちこちで注目を浴び続けることだ。多くの代替系のポドキャストやサイトは、効果的なチャンネルを駆使して、公式説明とは食い違うこのような考えを広めようとしているからだ。当該の問題に関して、サックス教授のように強い信頼性を有する人物からの主張であれば、尚更広めようとするだろう。
サックス教授の視点について私が把握している情報は、サックス教授が公言している内容からだけの情報であり、サックス教授は、Covidは生物兵器による攻撃として意図的に漏洩されたのではという仮説は全く主張していない。私はこの2年以上の間、ずっとその仮説を提唱し続けてきたのだが。しかし私が非常に興味深く感じたのは、同教授が幅広い内容を網羅している長い講義の中で、中国を名指しで非難する発言を全く行っていないことだ。中国がウイルスを発生させたなどとは主張していないし、武漢研究所のことさえ一度も触れていない。武漢研究所は、Covidを漏洩した研究所だと言われている研究所だ。
その代わりにサックス教授が鋭く焦点化して取り上げているのは、遺伝子操作によりCovidに似たコロナウイルスを製造する目的で、米国が生物工学に力を入れてきた点であり、米国政府の意を受けた科学者たちが、人為的に作られたものであるというCovidが持つ明らかな性質を隠蔽しようと躍起になっていた事実であった。さらにサックス教授は、生物兵器製作には膨大な資金が投入された取り組みであったことも指摘し、これらの計画は、かつては軍が直接指揮していたが、20年~30年前にアンソニー・ファウチ指揮下のNIH(国立衛生研究所)に移管されたことにも触れていた。さらにサックス教授は、ピーター・ダザックが率いている、国防総省が資金提供をしていて、明らかに諜報機関の息がかかっているエコ・ヘルス協会についても言及していた。この協会は武漢研究所など世界各地の生物研究所と協働していた過去がある。
サックス教授は、支配者層において最大級の名声を手にしている公人であり、その彼が私が提唱しているような爆弾仮説を仄めかすだけでも、とんでもない信頼失墜行為を犯すことになるといえる。 まだもっとずっと強固な証拠が日の目を見るところまでには至っていないからだ。さらにサックス教授が現在担っている非常に重要な役割とは、 自身の持つ名声を利用して、Covidウイルスが生物工学によって作られたものであるという性質を有していることや、メディアや科学界がその真実を隠蔽しようとしていることに人々の目を向けさせることであるので、これ以上挑発的な議論を吹っかけることは、サックス教授の将来にとって致命的な行為になりかねない。
しかしCovid対策委員会委員長として、サックス教授はこれらの件全てに関する内部関係者の地位に居続けているし、サックス教授が示してくれている情報は、私が行ってきた分析と全く矛盾しないことが分かる。ここ数年の間、私はその分析を一連の記事で紹介してきた。これらの全ての情報は、このサイトや、電子書籍や、アマゾンから入手できるぺーパーバックでも読むことができる。なお私のインタビュー映像は、ランブル上で視聴回数100万回を優に越えている。
以下の記事を参照
「Covid/生物兵器 シリーズ」
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