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ロシアの「積極的な消耗」作戦が要塞アブデーフカに亀裂を生じさせた

<記事原文 寺島先生推薦>
Russia’s “Aggressive Attrition” Cracks Fortress Avdeevka
筆者:ブライアン・バーレティック(Brian Berletic)
出典:Internationalist 360° 2024年2月22日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年2月25日


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地政学専門家のアレクサンダー・メルクーリス氏が造語した「積極的消耗」とは、戦略的・政治的混乱を意図的かつ積極的に作り出し、敵対勢力に大量の人員、装備、弾薬を、十分に準備された作戦地域に投入させる戦略のことである。

ロシアは、2022年2月に開始された特別軍事作戦(SMO)の過程で、ウクライナとの戦闘においてこの戦略をうまく採用してきた。

この戦略は、ウクライナの軍事能力を低下させる長期的な作戦の一部であり、SMOが掲げる目標の「非軍事化」要素を達成するものである。

ロシアはまた、軍事航空における優位性を活用し、250kgから1,500kgまでの滑空爆弾の品揃えを増やしており、ウクライナの移動式防空システムの残骸の外側の射程距離で、接触線に沿ってその爆弾を発射している。

滑空弾の中でも大型のものは、砲弾やロケット弾、ミサイルをはるかに凌ぐ破壊力を持ち、掩蔽壕(えんぺいごうを貫通し、防御として使用されているコンクリート製の大きな建物でさえも破壊することができる。

滑空爆弾から身を守るため、ウクライナは機動性の低い長距離防空システム(パトリオットやNASAMS、IRIS-T)を危険なほど接触線の近くに移動させようとしている。これでは、接触線に沿った無作為でまれな「待ち伏せ」は可能だが、接触線に対する実際の防空を行うには不十分である。

こうなっている理由は、ウクライナが長距離防空システムの決定的な不足に直面しているからだ。過去2年間、ロシアの軍事産業は大きく成長し、長距離巡航ミサイルや神風ドローンによるウクライナ全土の標的への着実な攻撃を可能にし、ウクライナの防空迎撃ミサイルの供給を疲弊させてきた。この長距離攻撃作戦は、ウクライナの防空システムそのものも標的とし、破壊してきた。

西側諸国の軍事産業基盤は、迎撃ミサイルとそれを発射するシステムの両方を十分に交換することができないため、ウクライナの領空防衛能力全般が著しく低下している。これはまた、滑空爆弾から防衛するための長距離防空システムが、接触線全体にわたってあまりにも少ないことを意味する。

4次元戦略

西側の分析家たちは、現在進行中の紛争を、「今そしてここ」という3次元に限定して研究してきた。彼らは戦場での成果を領土獲得によってのみ分類している。領土の移動が比較的少ないため、西側の分析家たちは紛争を「膠着状態」と結論付けている。また、ロシアの大規模な攻撃作戦がないことだけを根拠に、ロシアには膠着状態を打破するだけの攻撃力がないと結論づけている。

しかし、アブデーフカにおけるロシアの成功は、この主張と矛盾しており、攻撃的な消耗が他の接触線に影響を与えていることを示している。

戦場内外で可能なさまざまな成果があり、その多くは領土の得失をはるかに超えて、現在進行中の紛争の結果を最終的に形作ることができる。

ガーディアン紙が最近認めたように、ロシアの軍事産業基盤は、すでに西側諸国をはるかに凌駕しており、生産される武器や弾薬の量も、実戦投入される能力の種類も増え続けている。戦場では、過去2年間、ロシアはウクライナの軍事力を危機的な規模にまで忍耐強く、計画的に消耗させてきた。

特に2023年のウクライナの反転攻勢が決定的な敗北を喫した後では、ロシアが長距離砲や装甲・対戦車兵器で守られた、同様に十分に準備された地雷原にロシアから攻勢をかけることは戦略的に賢明でないことは明らかだ。今はこれらの能力を温存することで、後の攻勢作戦に使えることになる。

ロシアの戦略は、一定期間にわたる複数の異なる段階から構成されている。また、アブデーフカのような特定の場所での接触線に沿って、積極的な消耗を利用した小規模な作戦を展開し、ウクライナ軍全般に対する積極的な消耗の悪循環の蓄積に寄与している。ウクライナの戦闘能力の局地的な崩壊は、ウクライナの軍事力の全体的な低下に大きく寄与している。

必然的に、この過程は「不釣り合いに大きなウクライナの犠牲者や領土損失、難民の流入をもたらすだろう。ウクライナを不利な和平に導く可能性さえある」と、ランド研究所が2019年に発表した論文「ロシアの拡張:有利な立場からの競争」で警告している。これは、米国政府がウクライナに軍事援助を提供し、ロシアとの大規模な紛争を引き起こす危険性についてのことである。

米国とその同盟諸国がウクライナでロシアとの代理戦争に陥っている混乱がこれだとすれば、中国との戦争を引き起こそうとしている米国の外交政策立案者たちを待ち受けているのは、はるかに大規模な同様の混乱である。残念なことに、米国の外交関係者は米国の優位性を追求するあまり、それがそもそもいかに実現不可能なことであるかを理解していない。


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ドイツ国会議員、対露政策がヒトラーの二の舞にならないよう警告

<記事原文 寺島先生推薦>
German MP warns against ending up like Hitler
マティアス・モースドルフ議員、ドイツ政府はウクライナ政府に武器を送るのではなく、ロシア政府と話し合うべきだ、と主張
出典:RT 2024年2月22日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年2月25日


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ドイツのマティアス・モースドルフ国会議員© Global Look Press / Marco Rauch

ドイツ連邦議会外務委員会のマティアス・モースドルフ氏は木曜日(2月22日)の議会で、軍事力のみを頼りにロシアと関係を持とうとする国々は必ず敗北を喫するだろう、と警告した。

同議員が懸念を表明したのは、ドイツ国会がドイツ政府にキウクライナ政府へのさらなる武器の送付を求める決議案を承認しようとしていた中でのことだった。モースドルフ議員はナチスについて言及し、「絶対にはっきりさせなければならないことがひとつあります。それは、10年にわたる(ウクライナ)戦争は、ロシアに干渉する者は1812年のナポレオンのような結末を迎えるか、あるいはさらに悪いことに1945年のような結末を迎えることを我々に教えている、という点です」と述べ、ナチス・ドイツがソ連と連合軍の手により敗北したことに触れた。

右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の議員である同議員は、ウクライナ政府へのタウルス・ミサイル配備に対する「厚かましい要求」が続いていることを踏まえ、同職の国会議員らにこうした歴史的事実に注目してもらいたい、と述べた。

ウクライナは昨年5月、最大射程500キロ(310マイル)で掩体壕(えんたいごう)防御を貫通できるミサイルの正式な要請を提出した。ロシアとの紛争が続く中、ウクライナに対する軍事供与国の第2位として浮上したドイツだが、この特別な要求に応えることには消極的だった。

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関連記事:West ‘only making things worse’ for Ukraine – Russian ambassador

報道によると、オラフ・ショルツ首相下のドイツ政府は、ロシア国境内で兵器を使用する可能性により、ドイツがウクライナ紛争に近づく可能性があることを懸念していた、という。この特定のミサイルの種類に特化した提案は、以前国会が拒否した。

木曜日(2月22日)、保守党「ユニオン」野党連合が提出した新たな提案は480対182で否決された。それでも国会議員らは政府連立3党が提出した別の決議案を採択したが、その決議案の内容は、タウラス・ミサイルの名前は出ていないが、ドイツ政府に対し長距離兵器をウクライナに配備することを求めるものたった。AP通信によると、この武器が届けば、ロシア軍の「はるか後方にある戦略的に重要な目標」への攻撃が可能になるはずだ、とこの決議案には記載されている、という。

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関連記事:Putin wants to end Ukraine conflict – Tucker Carlson

この決議案には法的拘束力はなく、382人の議員が支持したが、284人の議員が反対し、2人が棄権した。

モースドルフ議員は、現在進行中の紛争における他の西側諸国の政策について発言し、政治的または外交的手段を通じて問題を解決する努力が「不足している」と主張した。さらにショルツ首相に対し「(ロシアのウラジーミル・)プーチン大統領に会って話をする」よう呼び掛けた。同議員はまた、ロシアがミュンヘン安全保障会議に招待されていない事実を批判した。

ロシア政府は、現地の状況が整い次第、和平交渉の用意があると繰り返し述べてきた。2022年秋、一連の住民投票を経て、ドネツクとルガンスクの2つの共和国と他の2つのウクライナ領土が正式にロシアに加盟した。

ウクライナ政府は何度もロシア政府との交渉を排除してきた。ウクライナのウラジーミル・ゼレンスキー大統領は昨秋、現クレムリン指導部とのいかなる会談も禁止する法令に署名した。同大統領はまた、独自の和平案を提案し、交渉が始まる前に、ロシア軍が1991年のウクライナ国境内の全領土から撤退することを要求した。クレムリンはウクライナ側の「平和解決策」をばかげているとして拒否した。
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「皆殺しすべきだ」 – ガザの子どもたちに関する米国議員の衝撃的な発言

<記事原文 寺島先生推薦>
‘We should kill them all’ – US Congressman’s Shocking Comment on Gaza Children
ガザで犠牲になった子どもたちの写真に反応して、アンディ・オグレス米下院議員が「皆殺しすべきだ」と発言したことは、広範な怒りを引き起こした。
筆者:Middle East Monitor
出典:グローバル・リサーチ(Global Research) 2024年2月22日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2024年2月25日


アンディ・オグレス共和党下院議員は、議会で停戦を求めた活動家らに対して、ガザ地区のパレスチナ人の子どもたちは、「全員皆殺しすべきだと思う」と語った。



専門家らは、この衝撃的な対応は、ガザにおけるパレスチナ人に対する大量虐殺という犯罪に対する米国の責任の範囲を明確に示している、と述べた。

ソーシャルメディア活動家のサイラ・ラオ氏は、X上で次のように反応した。

アンドリュー・オグルス現職国会議員は、秘密の本音を声に出してこう言った。「我が国は全員殺すべきだと思う」と。「我々(米国)にはパレスチナ人全員を殺害(大量虐殺)する責任がある」とも。つまり、議会+バイデン+内閣全体がすべて戦争犯罪者になっているのだ。


テネシー州選出のこの共和党議員に対して、公私両面から多くの懸念の声があがっているのは、成績証明書ではすべての科目で落第したことが示されているにもかかわらず、同議員が「高等教育の学位を取得している」と述べているからだ。新聞各紙も同議員の選挙運動のための謎の資金源について疑問を抱いている。というのも、同議員が資金源についての理にかなった説明もなしに32万ドルを受け取っているからである。

物議を醸しているこの議員は以前、パレスチナ国籍保持者の米国入国を禁止する法案を提案している。
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