fc2ブログ

アフリカ革命の最前線にいるマリ、ブルキナ・ファソそしてニジェール

<記事原文 寺島先生推薦>
Mali, Burkina Faso and Niger at the Forefront of the African Revolution
筆者:ジェラルド・A ・ペレイラ(Gerald A Perreira)
出典:INTERNATIONALIST 360°  2023年8月24日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年9月7日


1441-1.jpg


 2023年8月19日、ニジェールのニアメ市で、何千もの若者たちが国を守るために率先してボランティアに取り組もうと列に並んでいる。大統領護衛部隊のトゥーチアニ将軍は、ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)および西側諸国(国名は特定せず)に対して繰り返し警告を発している。「我々は再びECOWASまたは他の冒険者に対して、祖国を守るという我々の堅い決意を繰り返す」と述べた。

「ある程度の狂気なしに、根本的な変化は実現できません。この場合、それは従来の公式を捨て去る勇気、未来を創造する勇気から生まれます。今日、私たちが極端な明確さで行動できるのは、昨日の狂人たちのおかげです。私はその狂人の一人でありたい。私たちは未来を創り出す勇気を持たなければなりません。」
– トマス・サンカラ


 歴史は偉大な教師だ。それから学ばなければ、過去の過ちを繰り返すことになってしまう。クワメ・ンクルマ、セク・トゥーレ、モディボ・ケイタ、そしてマリアン・ングアビなど、早期のアフリカの独立後の指導者たちは経済的独立と真の独立のための持続的な闘いについて語った。ウォルター・ロドニーが「ブリーフケース独立」と呼んだもの、または私が「旗と国歌の独立」と呼ぶ偽りの独立の罠をよく理解していたこれらの指導者は、それぞれの国家解放闘争を完成させるために、自国の国民を組織し動員した。しかし、西洋の帝国主義とその手先、あるいは中国の革命指導者である毛沢東が「帝国主義の使い走り」と呼んだ「帝国主義の使い走り」はこれらの先見の明ある指導者を転覆させるか、あるいは暗殺した。歴史を通じて多くの征服者と同様に、帝国主義者は反動的な政権と西洋の軍事的資産から支援を受け、アフリカを永続的な依存と隷属状態のままにし、大陸の強姦と略奪を続けるための悪辣な計画を達成した。

 フランツ・ファノンが、その重要な著作『アフリカ革命への道』で述べた観察は、1964年、初めて出版された当時と同じくらい今日でも重要だ。ファノンは「アフリカの敵の大成功は、アフリカ人が妥協したからだ」と指摘した。妥協したアフリカ人が、ルムンバの殺害に直接関与したことはほんとうだ。しかし、傀儡政府の指導者として傀儡的独立の中に身を晒し、日々自国民の大規模な反対に直面していた。コンゴの真の独立が彼らの身を危険にさらすことを納得するのにあまり時間はかからなかった。

 時を2023年に早送りする。まるで妥協したアフリカ人としての自分の地位を確認するかのように、ECOWAS議長であるナイジェリアの大統領ボラ・ティヌブは、西アフリカでのクーデターの頻発が「警戒すべきレベル」に達したとの懸念を表明している。もちろん、彼にとっては警戒すべきことであり、自分が掃き捨てられる次の新植民地主義の指導者になるのでは、と心配しているのだ。

 多極化する世界が浮かび上がる中、アフリカ全土で人々は立ち上がり、数十年にわたる新植民主義的支配、搾取、そして偽の独立に異を唱えており、アメリカと西ヨーロッパに対する関係よりも、ロシアと中国との関係をよしとしている。政治的レベルで何が起ころうとも、大衆が立ち上がり、本当に意義ある変革が起こるのだ。歴史は大衆が作り出すもの。彼らはただその時を待っているだけ。転換点とその時は今ここにある。

 アフリカ、カリブ海、南アメリカ、そしてグローバル・サウス全体では、学問の象牙の塔に身を置く多くの人々よりも、現地の人々の方が、世界で何が起こっているのかをより明確に理解する場合が多い。学者たちは、しばしば頭が混乱する。ガイアナの最貧地域の、自分の住む地域から遠く離れた場所に行ったことがない、本を手にしたことがない、あるいはインターネットすら利用できない、そんな人々がムアンマル・カダフィの殺された理由を非常にはっきり理解している。他方、世界的に評価されたガイアナの経済学者で、自分の考えを持たない理論家であるクライブ・トーマスは、帝国主義者たちが口にする「カダフィは去らなければならない」というセリフをオーム返しにしていた。大衆にとって、知識は本や他人の話から得られるものではない。したがってそれは肉体から切り離されてはいない。経験を欠いた知識は抽象物になる。そうなれば、グローバル・サウスの人々が被る底知れない苦痛や、私たちが経験する不正義が私たちの生活のあらゆる側面に与える壊滅的な影響をほんとうには理解できなくなる。これは、私たちの生活のあらゆる側面に影響を及ぼす。私たちや私たちの愛する人々が生き残れるのかどうか、という問題にも関わる。

 したがって、この地球上の何百万人もの人々に毎日影響を及ぼす苦痛を真に理解できるのは、苦しんでいる人々自身だけだ。ガイアナには「感じる者が知っている」という言葉がある。否応なく問題を考え、自らそれに立ち向かうことになった人々こそが、最終的に変革を実現する人々だ。その人たちが、ニジェールの革命家たちを支持するために、8月7日、スタジアムを埋めた。彼らはニジェールの上空を閉鎖し、降伏を拒否した。私がこの記事を書いている間に、何千人もの人々がニジェールを守るために自分の名前を登録している。彼らは、ナイジェリアとガーナで、自国(政府)が提案したニジェールへの軍事介入に反対している。彼らには、これが特に米国とフランスを含む帝国主義者によって生み出された代理戦争であることが痛いほどわかっている。ハイチでは、ジミー・シェリジエを理解し支持している人々だ。一方、米国とフランスに居住し、その象牙の塔から意見を発表しているハイチの活動家たちに至っては、ハイチ街頭で立ち上がった人たちは犯罪者だとする西側の言い分にまんまと嵌ってしまっている。ハイチ街頭に繰り出した人々は良心に目覚めたのであり、内輪で争う代わりに、自分たちの圧制者と戦っているのだ。

「人々が立ち上がれば、帝国主義は恐怖に慄(おのの)く」。
―トマス・サンカラ


 独立後の革命的なアフリカの指導者たちの道を阻んだ裏切り者の政治後継者たちは、今やブルキナ・ファソのイブラヒム・トラオレ、マリのアシミ・ゴイタ、ニジェールのアブドゥラフマン・ティアニといった新世代のアフリカの革命的指導者の邪魔をし、殺害する方法をたくらんでいる。すべて「民主主義」という名の下におこなう。しかし、それはリベラルな民主主義であり、西洋の植民地支配の押しつけであり、民主主義の幻影であり、アフリカ大陸を混乱、持続的な貧困、慢性的な依存症に陥れた罠だ。これが新植民地制度の特徴なのだ。ブルキナ・ファソ、マリ、ニジェールの革命クーデター指導者たちは、この奴隷化の鎖を断ち切ろうと決意している。同じ鎖をイムラン・カーンもパキスタンで断ち切ろうとしている。

1441-2.jpg
アブドゥラハマネ・チアニ将軍、ニジェール

1441-3.jpg
イブラヒム・トラオレ大佐、ブルキナ・ファソ

1441-4.jpg
アシミ・ゴイタ中佐、マリ

「帝国主義は、搾取のシステムだが、領土を征服するために銃を持ってやってくるだけではない。貸付、食糧援助、脅迫など、より巧妙な形でおこなわれることが多い。私たちは、地球上のほんのわずかな人々が全人類を支配することを可能にするこのシステムと戦っている。」
―トマス・サンカラ


 クワメ・ンクルマの言葉によれば、「新植民地主義は帝国主義の力強さのしるしではなく、むしろその最後の恐ろしい絶息の兆候だ」。帝国は、それが統治の終わりに達したことを、公然とは認めないにしても、知っている。帝国の力と影響力は、たとえ1年前には考えられなかったほど速く衰えており、実際にはその最後の恐ろしい絶息を迎えている。公には、アメリカと西ヨーロッパは依然として世界の舞台で、いつもどおり、高慢な大言壮語を弄しているが、閉じられた扉の向こうではパニック状態だ。

 妥協したアフリカ人たちのこの新たな集団は、ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)の傘下で、もちろんフランスとアメリカの支援を受けて、ニジェールへの軍事介入を推進し続けている。しかし、私がこれを書いている間に、それが失敗に終わる運命にあることを悟り、その致命的な間違いを犯すのをやめている。西側の企業メディアは、ニジェールに「民主主義」を!と、相変わらず、弱弱しい鳴き声を上げているが、クーデターの指導者たちが圧倒的な人々の支持を受けているという事実を無視している。圧倒的な人々の支持が民主主義ではないのか? BBCは、アメリカとEUはニジェールの「政治的な混乱」に外交的な解決策を見つけようとしている、と同じことを繰り返し報道している。事実は、ニジェールの人々はクーデターに圧倒的な支持を表明し、混乱などはない。帝国主義者たちは、クーデターの指導者とロシアが受けている広範な支持と、自分たちに向けられている憎しみの大きさがわかって、混乱状態にあるのだ。

1441-5.jpg
人民が歴史を創る - ニジェールの街頭でのクーデター支持者、「フランス打倒、プーチン万歳」

 ECOWASは、既存の政治的および経済的な体制を維持するために帝国主義者と共謀する、新植民地主義の組織だ。それは黒い仮面をつけた白人至上主義だ。明らかに、ブルキナ・ファソ、マリ、そしてニジェールのクーデター指導者たちはこれがよくわかっている。これらの三つの国はECOWASの参加国だ。しかし、彼らが追放した西側寄りの傀儡政権とは異なり、見かけだけの独立と偽りの自由主義民主主義を超えようと決意した革命家たちだ。ナイジェリアなど無用な新植民地主義国家は、侵略など口にしないで、自国民の苦難に注意を払うべきだ。NATOがリビアを灰燼状態にしていた時、これらの「帝国主義の忠犬ども」はどこにいたのか? 真実はこうだ。自分をアフリカの指導者と呼ぶ一部の臆病者たちは、リビアを破壊するという押しつけ決定に足並みを揃えていた。アフリカ革命の高まる潮流によって、彼らがいずれ一掃されるのは時間の問題だ、というのは耳よりの話だ。

 なぜECOWASが提案した侵略(もちろんフランスとアメリカの支援を受けて)が、最初にニジェールに示した期日が過ぎても実現しなかったのか? その理由は、彼らは当時わかっていたし、今ではもっとよくわかっている。彼らは軍だけでなく、既に真の独立と真の主権がもたらす尊厳を味わったニジェールの人々とも向き合わなければならなくなったのだ。さらに、これら妥協したアフリカ人たちは、自身の恥知らずで裏切り的な行動が今以上に暴かれるだろうし、それが自国でより大きな混乱を引き起こすだろう、とびくびくしているのだ。

 ニジェールのクーデター指導者たちは、避けて通れない勇敢な一歩を踏み出した。フランスの新植民地主義の支配者を追い出すだけでなく、金やウランなどの貴重な原材料の供給を停止するという脅しをかけた。これは帝国主義の世界に衝撃波を送った。ウランの供給停止は、フランス政府にとって特に恐ろしいことであり、ニジェールからのウランはフランスの原子力発電所の一部を動かすために使われている。フランスは、Orano社(以前はAreva社として知られていた)という多国籍鉱業会社の主要株主であり、この会社はニジェールで約50年間にわたりウランの採掘を行なっている。世界原子力協会(World Nuclear Association、WNA)によれば、ニジェールは世界で7番目の量のウランを生産し、アフリカで最高品質のウラン鉱石を持っている。Orano社は一部の鉱山を既に枯渇させたが、彼らはニジェールのイムラレン鉱山に目をつけて国にとどまる決意をした。それは世界最大のウラン埋蔵地の1つとしてリストされており、Orano社はそれを自社のウェブサイトで「未来の鉱山、イムラレン事業」として言及している。

この豊富な資源にもかかわらず、ニジェールは世界で最も貧しい国の一つだ。これでフランスの不正な利益が何たるかのすべてがわかる。フランスでは、3つの電球のうち1つはニジェール産のウランによって点灯しているが、ニジェールではほぼ90%の人口が電気を使えていない。これが、フランスがニジェールで取り戻そうとしている「民主主義」なのか?

 フランスの18つの発電所にある56基の原子炉を運転するために、年間約8,000トンのウランが必要だ。このウランは主に3つの国から供給されている:カザフスタン(27%)、ニジェール(20%)、ウズベキスタン(19%)。ニジェールは世界全体の生産のわずか5%を占めており、カザフスタン(43%)、カナダ(15%)、ナミビア(11%)、オーストラリア(10%)に遠く及ばない。そして、フランスはニジェールのウランなしでも何とかなるが、ニジェールが設定している前例こそが、フランスと西側全体にとって最も懸念すべき点だ。1973年にリビアの石油会社を国有化し、主要な西側の都市で燃料なしの日々を含む絶望的な措置を引き起こしたムアンマル・カダフィ以来、帝国主義者たちがこれほど恐怖心を持ったことはない。1957年にフランソワ・ミッテランが大胆に認めたように、「アフリカがなければ、21世紀においてフランスの歴史はないだろう」。

アフリカこそ世界の真の超大国

 以前書いた通り、アメリカと西ヨーロッパが最も恐れているのは、団結し、自由で独立したアフリカであり、その資源を搾取的な方法で取り出すことができない状態だ。決して忘れてならないのは、西洋世界の発展は、奴隷状態にしたアフリカ人の数百年にわたる無償労働、そして植民地政策の開始から現在までアフリカの資源を略奪することで可能になったことだ。彼らは、団結し独立したアフリカが世界的な力の均衡を完全に変えることを知っている。アフリカが西洋諸国へのすべての原材料の供給をたった1週間止めた場合、これらの国々は停滞するという事実は十分に証明されている。

 2007年、ギニアのコナクリで、カダフィは数千人の群衆の歓声を浴びながら、単純な話をした。「私が人々にペプシコーラとコカコーラについて尋ねると、人々はすぐにそれがアメリカやヨーロッパの飲み物だと言います。そうではありません。コーラはアフリカのものです。彼らは安い原材料を私たちから取り、それを飲み物にして、高い価格で私たちに売りつけています。私たちはそれを自分たちで生産し、彼らに売るべきです。」

 これこそ、革命指導者イブラヒム・トラオレがブルキナ・ファソで原材料の製造と加工を増やすための計画を実施する際に述べている要点だ。これはもちろん、持続的な貧困と依存から国を解放するための基本的な方策だ。原材料の輸出を停止し、現地で最終製品を生産し始めると、経済的な自由と人々の繁栄を実現することができる。

 歴史のこの重要な分岐点で、アフリカはついに自らが持つ巨大な力を認識し始めている。今こそ、新たな機会なのだ。世界的な出来事が力の均衡を変えつつあり、中国とロシアはアフリカが世界の舞台で正当な場所を占めようとする試みを支持している。これは見逃すことのできない、奪われてはならない瞬間だ。私たちの力を実感するには、心の持ち方を変えればいい。自分たちを精神的な監禁から解放すればいいだけのことなのだ。現代の産業およびハイテク経済を運営するために必要なほとんどの自然資源、ウラン、金、銅、コバルト、コルタン(携帯電話、ビデオゲーム、ラップトップ向け)、プラチナ、ダイヤモンド、ボーキサイト、特に大規模な石油埋蔵地など、ほとんどはアフリカに存在する。アザニア(南アフリカ)だけでも、世界の金埋蔵地の半分が存在する。コンゴ民主共和国には世界のコバルトの半分と世界の既知のコルタン埋蔵地の80%がある。世界のアルミニウム鉱石の4分の1が西アフリカの沿岸帯に存在し、アフリカ大陸は石油埋蔵地で溢れている。

アフリカと世界中のアフリカ人にとっての決定的な瞬間として、私たちはアフリカが持つ力の一端を垣間見ている。イブラヒム・トラオレ、アシミ・ゴイタ、そしてアブドゥラマネ・ティアニは、ガーヴィ、ンクルマ、サンカラ、カダフィなど、植民地主義、新植民地主義、そして帝国主義の束縛から解放されたアフリカを想像した偉大なアフリカの自由闘士たちの考え方を体現している。

 彼らは長年にわたる帝国主義の武器に立ち向かっているのだから、私たちは彼らを支援するために団結しなければならない。彼らを悪魔化するためのいつもどおりの全面キャンペーンはすでに開始されている。彼らの心理作戦全体は洗練された欺瞞プログラムに基づいている。それが失敗すれば(失敗するだろう)、「王様な裸だ!」と、現在、世界中の人々が気づいているのだから、彼らが次に取る手段は、過去におこなったように、私たちの中の新植民地主義提督、たとえばナイジェリアのティヌブ大統領を利用した軍事介入になるだろう。

 妥協したアフリカ人はさまざまな形で現れる。ボラ・ティヌブははっきりしている。帝国主義者と公然と協力した行動しているため、簡単に見分けることができる。しかし、私はアフリカの指導者たちの演説にそんなに興奮しない方がいいのでは、と思えるたくさんの人々を見てきた。彼らの演説は理屈の世界を堂々巡り。だから彼らも妥協したアフリカ人なのだ。ケニアのウィリアム・ルート大統領などがその一例。彼は優れた弁士であり、彼の演説は約束で盛りだくさん。バラク・オバマの演説と同じだ。実際、最近のウィリアム・ルート大統領が示した自由で独立したアフリカの構想は、まさに革命的なものだった。私は悲観主義者になりたくはないが、話しがうまいことと断固とした行動を起こすことは別物。残念ながら、ウィリアム・ルート大統領の話には多くの矛盾があるため、彼は、どう考えても、妥協したアフリカ人ということになる。

 ウィリアム・ルート大統領は新しい財政体制を求めているが、現行の財政モデルが基づいている新自由主義資本主義の体制の解体については何も言っていない。それは、彼の中道右派の政党である統一民主同盟が固執している思想理念は新自由主義資本主義であるからなのだ。彼は不公平な体制内で公平な財政体制を持ちたいと考えているが、そんなことはできるはずもない。彼の「アフロセントリック(アフリカ中心主義)」という言葉は「アフリカ」と同じだと私は確信している。思想的な概念なんかではない。彼は、我々のアフリカの国土をより良くすることを訴えているが、我々の祖先を植民地化し奴隷化した体制が今もなおアフリカを荒廃させている中で、そのような改善を求めている。他ならぬこの体制が、上述した指導者たちを排除し、新しく公正な経済および金融秩序をもたらす試みの邪魔をしてきたのだ。そして、他ならぬこの体制の擁護者と強制者たちが、マリ、ブルキナ・ファソ、そしてニジェールの革命的な指導者たちに反対の立場で一列に並んでいる。ここに、彼の演説の矛盾があり、空々しさがある。

今度は「我々が」「彼らに」制裁を加える番だ。

アフリカには、ついに、植民地主義と新植民地主義の最後の名残を取り除くときが来た。自己決定権を尊重するため、西側資本に対する戦略的資源の供給停止がやむを得ないなら、それもよかろう。私たちの神から授けられた権利を尊重しない西側資本に対して制裁を課すときが来た。西側諸国によるロシアへの制裁が完全に裏目に出て、ロシアは経済的に強力になり西側は孤立した。経済崩壊の危機を西側にもたらしたことは、すでに世界に示された事実だ。西側の覇権は終ったのだ。

 アフリカは、ついに世界のテーブルで平等な仲間としてその地位を確立し、人々に繁栄を要求する最良の機会をつかんだ。世界的な汎アフリカ運動とアフリカの大衆はこれを求めて叫んでいる。今こそ、その時だ。世界中のアフリカ人は、この力を実現するために指導者に最大限の圧力をかけなければならない。せめてこれだけのことは、私たちの時代以前に、この夢を実現するために戦い、死んだ人々のために私たちはしなければならない。この流れに乗れないアフリカの指導者は排除しなければならない。ECOWASによるニジェールへの侵略を許してはならない。

 私たちの目の前で起こっている世界的な変化は、最近の現象ではなく、数十年にわたり積み重ねられてきたものだ。アメリカと西ヨーロッパは長い間、閉ざされた扉の後でパニック状態にある。彼らは世界に対して反ロシアと反中国の宣伝工作がうまくいくと考えていたが、それは大失敗。彼らひどく困惑している。ますます多くのアフリカの若者たちが、ロシアの旗を振って街頭に出ている。特にアフリカを含むグローバル・サウスの人々の経験は、もちろん、西側宣伝とは対照的だった。西洋による数世紀にわたる搾取と大量虐殺政策を経験した彼らは、アフリカやグローバル・サウスのどこにも植民地を持たなかったロシアと中国が、西洋の支配と南アフリカのアパルトヘイトからの解放のための闘いで彼らを助けた事実を決して忘れていない。

 2007年にフィナンシャル・タイムズ紙に掲載されたW. WallisとG. Dyerの記事では、「西側列強の真の懸念は、アフリカ諸国がIMF/世界銀行の融資や他の形式の欧州やアメリカへの財政的依存から解放されるために中国の提案を選択することだ。アフリカで2番目に大きな石油供給源であるアンゴラは、今やIMFの融資を完全に拒否している。あるコンサルタントが述べたように、彼らは石油収益を持っているからIMFや世界銀行は必要ない。彼らは中国とアメリカとを競合させることができる」とある。

 「アフリカの豊富な石油に関する中国とアメリカの新しい冷戦。ダルフール? それは石油、愚か者・・・」という別の記事の筆者ウィリアム・エングダールによれば、「今日、中国は推定で石油の30%をアフリカから引き出している。それは一連の外交的取り組みの結果であり、アメリカが怒り心頭となっている点だ。中国は紐づけをしないドルを使ってアフリカの膨大な原材料の富に手を伸ばしている。世界銀行とIMFを使ったワシントンの典型的なやり口は、眼中にない。中国が分割支払いで、道路と学校を建設するのに、IMFの苦い薬を誰が必要とするだろうか? これはアフリカにとって何を意味するのだろうか? 単純に言えば、私たちが今、取引き相手を選択できるということであり、すべての取引き相手が交渉を難しく進めても、より良い条件を出し、さらに、自己決定権を尊重する仲間もいるということだ」と指摘している。

黒人の力-アフリカの力!

 今こそ、ンクルマとカダフィの大計、つまりアフリカ連邦の実現に向けて全力を尽くすときだ。この記事を書いている間にも、アルジェリアがニジェールでの軍事作戦に対するフランスの要請に、その領空を使用することを拒否したというニュースが舞い込み元気づけられた。アルジェリアのアブドルマジド・テブーン大統領は、「軍事介入はサヘル全域を引火させかねず、アルジェリアは隣国と武力を行使しない」と述べた。このような統一と力を実現できるとき、私たちは世界で正当な場所を占めることができるようになる。最終的には、我々は自分たちの条件と利益に基づいて世界に関われるようになるだろう。人口10億人を背景に、アフリカはだれも無視できない要求をすることができるようになるだろう。

 2009年、アディスアベバでのアフリカ連合(AU)の会議で、カダフィは西ヨーロッパとアメリカのアフリカに対する態度について、次のように述べた。「彼らが私たちと平等に共存したくないのであれば、この地球は私たちの星であり、彼らは他の星に行くことができることを知っておくべきです」。

平等と公正が私たちの求めるすべて。不平等と不正だけを恐れるべき。

帝国主義はアフリカにおいてのみ埋葬できる・・・

 2011年の記事で、私はセク・トゥーレの大胆な主張をタイトルに挙げた:「帝国主義はアフリカで埋葬されるだろう」。西側の評論家にとっては楽観的に見えるかもしれない。実際、一部の評論家は現実に基づいていないと主張し、むしろ帝国主義の力によって私たちが押しつぶされていると主張した。しかし、革命的な汎アフリカの視点から見ると、それはただ不可避と見なされる。帝国主義はアフリカでしか打倒できない。世界中で革命的な闘争がおこなわれているが、特に中南米全域で顕著だが、アフリカが自由であるときに帝国主義は最終的に埋葬できるのだ。なぜなら、アフリカこそが帝国主義者の存在と宇宙時代を支えているのだから。

敵の計画をあらゆる点で阻止する明確な分析と戦略を提供する責任はアフリカ大陸内外の革命的な汎アフリカ組織/運動に責任がある。私たちは、米国と西ヨーロッパの帝国主義、彼らが創造し、資金提供し、仲立ちしているいわゆる「ジハーディスト」(別名、NATOの歩兵)と彼らが広げ、混乱を引き起こしているもの、および彼らの新植民地主義的政権の邪悪な害から自分自身を解放しなければならない。決断を迷い、ぐずぐずする時間的余裕はない。アフリカで帝国主義を一掃しなければ、私たちは確実に滅びるだろう。

 リビアのジャマヒリヤの破壊とムアンマル・カダフィの暗殺の後、ベテランのアフリカの自由闘士でナミビアの元大統領であるサム・ヌジョマは、アフリカ連合の弱さに非常に批判的で、「リビアへの爆撃を止めるために軍事的に動員することに失敗し、アフリカ連合はリビアの領土の完全性を守るために彼らの部隊を動員すべきだった」と述べた。彼は以下のように忠告した。「アフリカ人は戦争について話すべきだ。それが西側諸国によって最も理解される言語なのだから・・・帝国主義者たちは戦い以外の言葉を理解しない。私たちは彼らと戦うことで、彼らを私たちの大陸から追い出した。ナミビアやジンバブエなどで戦わなかったら、私たちは、今日、自由ではないだろう。今こそ、再び彼らと戦う準備をしなければならない・・・」 マリ、ブルキナ・ファソ、ニジェールの勇敢な革命家たちは彼の呼びかけに応じ、確実にその先頭を切っている。私たちは彼らに敬意を表し、あらゆる面での支援を誓う。全アフリカ人民革命党(AAPRP)が2023年アフリカ解放記念日に「新植民地主義を打破し、アフリカの人々は革命の準備ができている」をテーマとしたのは偶然ではない。

 最後にクワメ・ンクルマの次の不滅の言葉を引用する:

「私たちは目覚めたのだ。もう眠ることはない。今日、これから、世界に新しいアフリカ人が存在するのだ」。

________________________________________
ジェラルド・A・ペレイラは作家、教育者、神学者、政治活動家です。彼はガイアナに拠点を置く「人民の勝利のための組織」(OVP)の議長であり、カリブ・パンアフリカ・ネットワーク(CPAN)の幹部の一員でもあります。彼はリビアのジャマヒリヤに多くの年月を過ごし、トリポリに拠点を置くワールド・マサバの創設者のひとりでした。彼にはmojadi94@gmail.comで連絡できます。
関連記事
スポンサーサイト



イベルメクチンはCovid治療薬として証明されたものだ。それ以外の説明を誰にもさせてはいけない。

<記事原文 寺島先生推薦>
Ivermectin Is a Proven Cure for Covid. Don’t Let Anyone Tell You Different.
筆者:ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)
出典:本人ブログ  2023年9月1日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年9月7日


1081.jpg

 
 Covid-19の欺瞞が続いていた頃、私が報告したのは、河川盲目症予防のためにイベルメクチンを毎週服用していたり、マラリア予防のためにHCQ(ヒドロキシクロロキン)が使われていたアフリカの地域では、 ほとんどCovidにかかる人はいなかったことだった。さらに私が報告したのは、インドの大部分はイベルメクチンを予防薬と治療薬として使ったため、Covidにはほとんど悩まされなかったことだった。ブラジルやペルーでも同じようなことが起こった。イベルメクチンが使われた地域ではどこでも、過剰死はなかった。日本は最終的にイベルメクチンの効用を認め、広く宣伝された「ワクチン」と並んで、イベルメクチンを公式な治療薬として採用した*。なおこの「ワクチン」は、何の保護にもならず、命や健康に大きな危険を与える効果しかないことがわかっている。
*訳註:2021年8月に東京都医師会の尾崎治夫会長がイベルメクチンの効果を訴える発表をしているが、日本の医療界ではいまだに、イベルメクチンをCovid治療薬に使うことは稀である。

 こんにち、医療行政当局はいまだにイベルメクチンやHCQを抑制している。いわゆる「パンデミック期」にも同じ理由で抑制されてきた。予防薬であり治療薬 でもあるこの廉価な薬品は、巨大製薬業界が利益を得ることやワクチン接種の強制、マスク着用、ロックダウンの邪魔になるからだ。

 Covid禍が続いたここ数年で私が学んだことは、有能で、自分の頭で考えることができ、イベルメクチンのような新しい病原体に効果的である承認済み医薬品を探すことに関心が持てる医師はほとんどいない、ということだった。患者たちの命を救った医師たちは、医療行政当局から疫病神扱いされ、このように患者たちの命を救った医師たちは、いまだにそうしたことで罰を受けている。

 2021年9月、腐敗した米国医師会(AMA)は、医師たちにCovid-19に対する治療薬としてイベルメクチンを使用することをやめるよう告げた。AMAは米国薬剤師会(APhA)や米国医療システム薬剤師協会(ASHP)とともに出した声明において、こう警告した:

「私たちが心配しているのは、イベルメクチンの外来処方と調剤がパンデミックの前から24倍に増加し、ここ数ヶ月で飛躍的に急増しているという報告が出ていることです。そのような状況ですので、Covid-19の予防と治療のための臨床実験を受けていないイベルメクチンについては、その処方、調剤、使用を即座に中止することを求めています。

 さらに、私たちは医師や薬剤師、処方師—地域で信頼されている医療専門家たち— に、FDAの承認を受けていない用法や指針のもとでイベルメクチンを患者に使用しないよう警告しています。人間に対して使用する場合も、動物に対して使用する場合も関係ありません。さらに、オンライン・ストアでイベルメクチンを購入しないよう警告しています」と。

 ジョセフ・メルコラ博士は以下のように問いかけている。「このような命令のせいで、どれだけの命が無駄にされたことだろう?」
https://thelibertydaily.com/ivermectin-worked-new-peer-reviewed-study-proves-it/

 メルコラ博士のこの問いは的を射ている。Covidで亡くなった人々の死因は、治療不足だ。治験を受けていないワクチンを「緊急使用許可」という名のもとに使用できるようにするためには、治療法があってはならないのだ。したがって、巨大製薬業界の代理店のような仕事をしている医療行政当局は、治療法が存在することを否定し、医師らがイベルメクチンやHCQを使って患者を治療することを防がなければならなかった。その治療法のことが世間に広まる前に、だ。そうしなければ、「死の注射」を使ったよからぬ企みを前進させられなくなるからだろう。

 医療行政当局が新たなCovidの変異種を手にし、その変異種を使って人々を恐れさせ、それに対応する新たな恐ろしいワクチンを用意している今、ワクチン、マスク、ロックダウンの強制という一連の新たな騒ぎがまた起こるという話が出てきている。

 これらの措置は非常に危険で、完全に不必要なものだ。しかし、連中は自分たちの利益や支配を最大限に取ろうとしている。それが、連中の目的なのだから。

 私からの助言をお伝えしよう。貴殿がかかった医師が、イベルメクチンを使用しないよう警告してくる医師であれば、それはダメ医師か腐敗した医師であり、そんな医師にかかれば、貴殿の命と健康があやうくなる。すぐに、別の医師を探そう。事実を知ろうとすることに関心があり、巨大製薬業界の利益よりも自分の患者たちのことを優先してくれる医師だ。もうひとつ。私企業が経営する病院は絶対に信頼しないように。
関連記事

プロフィール

tmmethod

Author:tmmethod
FC2ブログへようこそ!

検索フォーム
リンク
最新記事
カテゴリ
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

月別アーカイブ
最新コメント