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アメリカが何年にもわたってシリアで引き起こした
大混乱をメディアや政治家達は気にかけなかった。
しかし今はトランプを責めることができるので、
彼らは激怒している。

Media and politicians didn’t care about chaos the US caused in Syria for years, but now that Trump can be blamed, they’re outraged

ダニエル・ライアン

ダニエル・ライアンはダブリンを拠点にするフリーランスの作家である。彼女の仕事は、Salon, The Nation, Rethinking Russia, teleSUR, RBTH, The Calvert Journaなどで見られる。彼女のツイッターは@DanielleRyanJ

16 Oct, 2019 16:26 / Updated 2 days ago
RT Home/Op-ed/2019年10月16日

(翻訳:新見明 2019年10月26日)

<記事原文>
https://www.rt.com/op-ed/471073-syria-trump-media-kurds/


© Reuters / Murad Sezer

アメリカ大手メディアは、何年にもわたってシリアでワシントンが無秩序状態を作り出す最大の旗振り役だった。しかしドナルド・トランプが北東部から軍を撤退させたので、彼らは突然怒り出した。見せかけの涙は御免被りたい。

「アメリカが巻き込まれるようになった理由ははたくさんある」とMANBC通信員が今週ひどい弁護した。そして、トランプがトルコ軍による「戦争犯罪」や「人権侵害」を見過ごしたかどで厳しく批判した。



しかし彼や他の者は、アンカラの猛攻撃を目にして、クルド人を人道的に懸念した、アメリカ軍事行動継続を要求するのを隠しているが、メディアの怒りには、もっと利己的な理由がある。彼らは世界の救済者としてのアメリカの偽の説話に深くおぼれている。そしてさらに悪いことに、彼らはアメリカの永久戦争が醸し出す、一種のTVドラマ映像や軍事的ヒーロー話を切望しているのだ。もしそれがあまりにもシニカルすぎるなら、MSNBC*アンカーのブライアン・ウィリアムズを思い出すがよい。かれは2年前アメリカのミサイルが、シリアに降り注ぐ「美しい映像」を見て、涙せんばかりであったのだ。

   *[訳注] MSNBC 放送プロデューサー
      MSNBCは、1996年に開局したアメリカ合衆国向けのニュース専門放送局。放送ネ
      ットワークNBCとマイクロソフトが共同で設立したものであり、マイクロソフト
      のポータルサイト・MSNとNBCを組合せたものがチャンネル名となっている。
                        (ウィキペディア)

Also on rt.com Turkish police detain nearly 200 for social media posts opposing military op in Syria


新たなアメリカ介入への嘆願はまた、世界の目に映るワシントンの「イメージ」にかなり注目している。メディアは何日も、トランプの行動が、どのように同盟国や敵に受け取られるかもしれない、と愚痴をこぼしているのだ。しかし、その彼らが思っている「イメージ」は、全く実際の姿とは違っている。

これまでのアメリカ政府は、混乱と無秩序の政策を何年も追求してきた。まず秘密裏に社会的不満の種をまき、人民蜂起をかき立て、それを利用しようとしてきた。それからバシャール・アサド軍に対して、ジハード民兵(アルカイダを含む)を支援し、資金援助し、訓練を行ってきた。そして10年の大半を平和を築くのではなく、アサドの世俗政府を倒すことを最優先してきた。

それはワシントンのイエメンで継続する虐殺への手助けと同じである。つまり非協力的な国を、懲罰的で多数の死者をだす制裁で経済的に苦しめ、そしてイランに対する絶えざる暴力的脅しをして心理的戦争を仕掛けている。そうすれば、どんな種類の慈悲深い慈善家イメージが残されているか、人はいぶかしく思うだろう。

アメリカが特に世界の舞台でのイメージにいかにとりつかれているかは、CNNの火曜夜、民主党大統領候補討論会でも見ることができる。いつもスタンド・プレーヤーのコリー・ブッカーは、トランプがアメリカの「道徳的指導性」をゴミ箱に捨ててしまった、と主張した。また、ピート・ブティジェッジは、大統領がアメリカの「価値」を裏切り、国の評判や信頼をぼろぼろにしてしまったと嘆いていた。

Also on rt.com Turkish invasion creates better conditions for Islamic State terrorists as it creates chaos, Assad’s key adviser tells RT


オバマの元副大統領ジョー・バイデンは、今のシリアの状態をいつも批判し、トランプの北部シリアからの撤退を、外交分野で「現代史上どの大統領もやらなかった最も恥ずべきこと」と呼んだ。イラク人はその声明に反対するかもしれない。しかし思い出して欲しい。全てのトランプ以前の外交政策の破綻は、都合良くメモリー・ホールに流されている。そして犯人達は、悪のオレンジ・マン*と対比しながら再生したのだ。

   *訳注[オレンジ・マン] 1795年、プロテスタント教会と英国支配を支持するために、
      アイルランドで設立された団体の一員。ここではトランプのことかか?自分たちよ
      り大きな悪人を仕立てて,戦争犯罪を行う事を指す。


アメリカのイメージに関する心配は、ひどい思い違いだが、世界は米軍を善の軍隊と見ているという長く根付いた信仰を露呈することになる。実際、世界的世論調査が示しているのは、アメリカは実際世界平和に対して大きな脅威と見られていることだ。ニュース・キャスターやワシントンの政治家達が信じ込ませているように、世界平和のまとめ役ではない。

トゥルシー・ガバードは、オハイオ討論会で歯に衣を着せぬ唯一の立候補者であった。彼女は北東部シリアの大混乱を、その地域へのアメリカの介入の「もう一つの否定的な結果」だと述べた。

「ドナルド・トランプはクルド人の流血に責任がある。しかし我が国の両党派の多くの政治家も同じだ。彼らはシリアで進行中のこの体制転覆を支持している。同じく、主流メディアの多くも、この体制転覆を擁護し、旗振り役を務めているのだ」と彼女は続けた。

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‘How is there NO question?’ EVEN CNN hosts gasp at guest’s claim that Tulsi Gabbard
   is ‘a Russian puppet’ (VIDEO) ‘How is there NO question?’ EVEN CNN hosts
   gasp at guest’s claim that Tulsi Gabbard is ‘a Russian puppet’ (VIDEO)



彼女はアメリカのシリアに対する「厳しい制裁」を批判した。それらは「サウジアラビアがイエメンに対して行っているのと同じ現代の包囲作戦」だと述べた。そしてもし彼女が大統領になったら、シリアのアルカイダへの支援を止めるだろう。シリアのアルカイダは、戦争におけるアメリカの「地上軍」であったからだ、と述べた。

苦難を世界中に知らせよ

ガバードの主張は、シリアでのアメリカの政策評価に焦点を当てたもので、討論では彼女の存在は非常に重要であっった。しかし予想通り彼女の発言は、全く真実であるのに、心ない攻撃に晒された。何ヶ月も主流メディアから受けてきたのと同じ攻撃で、彼女は「ロシアの回し者だ」というニューヨーク・タイムズから出版されたマッカーシズムのヒット商品まで現れた。

ソーシャル・メディアを見ているジャーナリストのガバードへの反応は、同様に厳しいものだった。MSNBCのクリント・ワッツはアメリカがアルカイダを支援しているという考えは、反論を必要とする「誤り」であると言った。ワッツは、アフラール・アル=シャムについてのフォーリン・アフェアーズの論文で、アルカイダ系のグループは「味方にする価値がある」という2014年の論文の共著者であることが分かった。別のレポーターは、アメリカがアルカイダを武装させたというガバードの主張を、「ロシアの代弁者」だと呼んだ。調査ジャーナリストマックス・ブルーメンタルはすぐさま反論し、アルカイダがアメリカが供給したアレッポのTOWミサイルを発射する写真を示した。



しかし政権転覆狂信者と戦争応援団にとって、これらの事実はあまり重要ではないようだ。作り話の方がいつも重要なのだ。
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