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道徳的恥辱: 欧州議会が世界に法の支配を説く、
そしてベネズエラの合法性を破壊する

‘Moral disgrace’: EU Parliament lectures world on rule of law, then destroys legality in Venezuela

RT Op-ed 2019年2月1日

(翻訳:寺島メソッド翻訳グループ 2019年2月12日)

<記事原文>寺島先生推薦
https://www.rt.com/op-ed/450348-eu-parliament-venezuela-legal/


ジョン・ラフランドは、オクスフォード大学から哲学博士号授与され、パリやローマの大学で教えている。彼は歴史家であり、国際問題の専門家

Juan Guaido © Reuters / Rayner Pena

ジョン・ラフランドが暴く欧州議会の嘘! フアン・グアイドの「ベネズエラ暫定大統領」宣言は憲法違反!

フランスからの衝撃的ニュース! マリン・ル・ペン氏がフランスの新大統領に! マクロン体制がフランスの政治状況を危機的状態に落ち込ませた後、ル・ペン氏が、金曜日、コンコルド宮殿で、正式なフランス大統領に就任した。 この就任式には少数の「黄色いベスト」の群衆が特別に招集され、テレビカメラの報道もあった。

ル・ペン氏は、フランス第五共和政の憲法第7条を根拠に、エマヌエル・マクロンがもはや大統領職にはないことを宣言した。 もちろん、政府と民間の業務、警察や軍隊はすべて平常通り機能しており、マクロン氏のエリゼ宮殿での執務もいつも通り。 ル・ペン氏は資金面でも疑惑があり、調査の対象となっている。 しかし、彼女はロシアと中国から公式の承認を得ているので、フランスの合法的な大統領に就任した。 

もちろん、こんな架空の話は馬鹿げている。 しかし、同じように馬鹿げているのは、1月31日欧州議会が投票でフアン・グアイドをベネズエラの大統領として承認したことであり、それはドナルド・トランプ米大統領が彼を大統領として承認した1週間後のことだった。 


EU parliament urges member states to recognize Guaido as Venezuela’s interim president

実際、欧州議会がグアイドを大統領として承認する賛成投票をすることは、マリン・ル・ペンをフランス大統領として承認すること以上に常軌を逸している。 マリン・ル・ペンと違って、フアン・グアイドはベネズエラ大統領選で候補者になったこともない。 大統領に選出されるどころか、数週間前まで誰一人彼のことを耳にした人はいなかった。 ベネズエラ国内ですらそうだったのだ。  

欧州議会の決議は、トランプ大統領の1月23日のグアイド「承認」より、実際、劣悪なものだ。 欧州議会の4つのグループが、まずはそれぞれ別個に動き、後で共同決議に同意する段取りだった。 法律用語で書かれた文案の策定に取りかかり、それには、フアン・グアイドは「ベネズエラ憲法第233条により」合法的な大統領である、と述べられている。 

欧州議会のこのグアイド承認の動き、そして共同決議が100人あまり以外の欧州議会議員によって投票されたこと、この二つのことは集団思考の持つ力の驚くべき事例だ。 いや、誠実さの完全な欠如と言うべきか。 ベネズエラ憲法第233条を読んだことがあれば、その条項にそんなことが書いてあるなどと結論することは誰一人できないはずだ。 

真逆なのだ。 第233条に依れば、フアン・グアイドが、1月23日カラカスの公衆広場で自分を大統領と宣言する猿芝居を演じたことは、憲法違反であることははっきりしている。

ベネズエラ憲法第233条のような条項はだいたいどの国の憲法にもある。 この条項は大統領が自分の責務を果たしていない、果たすことができない場合のことを扱っている。

次の6つの場合において、大統領は任期途中で職を解かれることがある。
① 大統領が死亡した場合
② 大統領が辞職した場合
③ 最高裁の判決で大統領が職を解かれる場合
④ 大統領が身体的あるいは精神的に大統領職を遂行できない場合。 ただし、国民議会と最高裁が有効と認める正式な医学的措置が事前に必要。
⑤ 大統領が自ら職務を放棄した場合
⑥ 大統領が国民投票によって弾劾された場合

Venezuelan opposition leader Juan Guaido (L) and President Nicolas Maduro (R) © (L/R) REUTERS / Carlos Garcia Rawlins We must avoid mistake of Libya: Italian deputy FM speaks out against Venezuela regime change

どれ一つとして合致するものはない。 マドゥロ大統領は辞職もしていなければ、死んでもいないし、職務遂行に不具合があると判断されたわけでもない。 裁判所あるいは国民によって弾劾されてもいない。 もっとある。 第233条はさらに続き、大統領職が空位になった時その権限を誰が引き継ぐのかが書かれている。 誰が権限を引き継ぐのか? 第233条の規定ではそれは副大統領ということになっている。 今回にあてはめれば、 デルシー・ロドリゲス女史ということになる。 国民議会議長(グアイド)ではない。

国民議会議長が権限を引き継ぐ唯一のケースは大統領が就任していない場合だけだ。 マドゥロは2013年以来ずっと大統領職にある。 だから、そうでないと言うことは土台無理がある。 2期目の就任も1月10日、最高裁判事立ち会いの下、行われている。

欧州議会の中のマドゥロ反対派、例えば、スペイン国民党保守派から派遣された議員団代表のエステバン・ゴンザレス・ポンズなどは、1月10日に行われた大統領就任式は無効だった、と主張している。 その根拠として挙げているのが、1月24日に欧州議会議長に送付された公開書簡だ。 その中でポンズ氏はベネズエラ憲法第231条を引用している:「選出された候補者は、国民議会で宣誓することによって、憲法が定める任期の最初の年の1月10日に大統領の職務権限を付与される。」

ポンズ氏の言葉をそのまま受け止めれば、マドゥロの大統領就任はほんとうに無効だったと信じてしまうかもしれない。 しかし、ポンズ氏のウソを示すことは簡単だ。彼は同じ第231条には次の文が続くのだが、それを引用していない。 それはこうだ。「何らか前後の理由があり、大統領に選出された者が国民議会で宣誓できない場合は最高裁判所で就任の宣誓をするものとする。」

だから、欧州議会のスペイン議員団が憲法違反だと主張するマドゥロ大統領就任の形式は、実際は、ベネズエラ憲法で明確に規定されたものなのである。

US Secretary of State Mike Pompeo (R) shakes hands with Britain's Foreign Secretary Jeremy Hunt before their meeting at the State Department in Washington. REUTERS / Yuri Gripas Deadline for Venezuela, extension for Brexit: Jeremy Hunt’s odd concept of democracy

本人も知らない訳はないのだが、マドゥロが国民議会で宣誓できなかったのには十分すぎる「前後の理由」があり、ポンズ氏はそのことも含め読み手に隠そうとした。 つまり、2017年には国民議会の選挙不正があり、議会は解散になった。 最高裁が無効と宣言した選挙で選出された議員が国民議会のメンバーとなっていたからだ。 蛇足ながら、こと選挙に関して議論が起これば、最高裁が憲法の守り手ということになる。

他の場合はすべて、例えばポーランドやハンガリーなどのように、欧州議会のメンバーは、その判断に完全な自立性を求められるべきで、もし憲法違反と見なせば、会議の決定であってもそれを覆す権利を要求することが通常である。

対照的に、ベネズエラについて、欧州議会議員は全く反対の議論を展開する。つまり、欧州議会は、その決議において、(解散した)国民議会がベネズエラにおける唯一の合法的機関だと宣告したのだ。 つまりそれは最高裁判所に合法性は全くないと宣告したことになる。

はっきりしているのは、ベネズエラに深刻な政治危機があり、それは普通選挙によって選出された大統領と、彼に反対する議会内政治支配階級との間で展開しているということだ。 ベネズエラにとっては国外に位置する強国がそのような問題に干渉することは、政治的に愚かしいことであり、 ちなみに、国際法上は完全に違法だ。 そればかりではない。 欧州議会のような機関が法の支配を尊重する必要性を世界にレクチャーしながら、法的言語を使って他国のケースの合法性云々についてウソ八百を並べ立て、法遵守の基本を破壊することになれば、モラルから言っても恥知らずな行為だ。



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