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ウイグル問題。米国はどの面下げて、イスラム教徒の人権について中国に説教を垂れることができるというのか!


<記事原文 寺島先生推薦>
The Uyghur Issue: How Can the U.S. Dare Lecturing China About the Rights of the Muslims?

グローバル・リサーチ
2020年11月5日

アンドレ・ヴルチェク
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年11月25日



 この記事は故アンドレ・ヴルチェクによるもので、初出は2019年である。


 2019年、私は「ウイグル問題」についての長い分析記事を書いた。この分析は間もなく書籍として出版されるだろう。

 以前からずっと、私が世界に向けて警告してきたのは、西側諸国、特に米国が、新疆地方や新疆地方の外にいるウイグル族の人たちを過激化させることに手を貸していたことだ。

 それだけではない。私ははっきりとウイグル族の過激派組織が、インドネシアなどの国を経由してトルコに移動したことを突き止めた。その後彼らは、激しい戦闘が行われているシリアのイドリブなどの地域に送り込まれているのだ。私は以前イドリブで働いていた。その時は、シリアの司令官たちと共に働いていた。そこで私は、シリア国内で難民になってしまった人たちと長時間、話をした。彼らはウイグル族過激派による大量虐殺行為の被害者たちだった。

 ウイグル族の大多数はイスラム教徒だ。ウイグル族は独自の長い歴史をもつ固有の文化を持っている。そして言うまでも無いことだが、ほとんどのウイグル族の人たちは素晴らしい人たちだ。中国北西部が彼らの居住地区だ。

 「ウイグル問題」は、新疆ウルムチが一帯一路構想において重要な位置に置かれているからこそ起こっている。一帯一路構想は、将来に非常に明るい希望がもてる国際的な構想であり、世界のすべての大陸の何十億もの人々を結びつけることを想定している。一帯一路構想は生活基盤の整備だけはなく文化的な取り組みでもある。この構想のおかげで、何億もの人々が貧困や未開発な状態から抜け出せる日も近くなるだろう。


 米国政府は、中国が人類にとってずっと明るい未来を築く先頭に立つことを恐れているのだ。その理由は、中国が成功すれば、西側の帝国主義や新植民地主義が終焉を迎える可能性が出てくるからだ。中国は、いまだに苦しんでいる何十もの国々が、真の自由や独立を獲得するよう導こうとしているのだ。

 それ故、米国政府は介入することを決めたのだ。その目的は今の世界の現状と米国による世界支配を守るためだ。

 第1段階: あらゆる手段を駆使して中国に対して敵意を抱かせ、挑発し、悪く言うこと。具体的には、香港や台湾や南シナ海やこれまで述べてきた「ウイグル問題」についてだ。

 第2段階: 憲法上認められた少数民族であるウイグル族を「反乱軍」に、もっとも正確にはテロリストに転向させる。

 NATO加盟国であるトルコが米国に助け船を出した。ウイグル族は家族とともに空路イスタンブールに輸送される。彼らは、トルコのパスポートを持っていた。そしてイスタンブールは中東のハブ空港だ。それからウイグル族の人たちがもっていたパスポートはイスタンブールで没収された。その後、多くのウイグル族は軍人として採用され、訓練を受け、戦争で疲弊している国シリアに送られた。より小規模な集団はインドネシアなどにとどまり、ジハード(聖戦士)の幹部と合流した。シリアのテロリスト集団がほぼ完全に敗北を喫する状況になってからは、アフガニスタンに移動したウイグル族の人たちもいた。アフガニスタンも、私がかつて働き、取材した国だ。

 言うまでもないことだが、アフガニスタンは、距離は短いが中国と国境を接している重要な国だ。

 なぜこんな複雑な作戦をしないといけないのだろうか?答えは簡単だ。NATO・米国・西側諸国が望んでいるのは、頑強で十分に訓練を積んだウイグル族の聖戦士たちが最終的にもともとの居住地である新疆に戻ることなのだ。そして、その新疆で、聖戦士たちが「独立」を求めて戦闘を始めることにより、一帯一路構想を妨害することなのだ。

US Trade War with China: Desperate Move to Save Western Empire


  こうして中国は痛手を受ける。そして最も力強い世界構想である(一帯一路構想)が阻止されることになるかもしれない。

 当然ながら中国政府は警告を発している。明らかにわかっていることは、西側諸国は巧妙な罠を仕掛けているということだ。

 その1。何もしなければ、中国は自国領土内で、非常に危険なテロリストによる危機に直面せざるをえなくなる。(ソ連がアフガニスタンに巻き込まれて、西側諸国により訓練され、資金を与えられ、支えられていたムジャーヒディーンにより致命的な被害をうけたことを覚えておられるだろうか?) 西側諸国にはイスラム教徒を使って策を練ってきた長い歴史がある。

 その2。中国が自国を守ろうと動けば、西側メディアや政治家たちから攻撃を受けるだろう。まさにこの状況が、いま起こっている状況だ。

 すべては周到に準備されていたのだ。

 2019年9月12日、サウスチャイナ・モーニング・ポスト紙はこんな記事を載せた。

 「米国上院議会でウイグル人権政策法が可決され、新疆の収容所を理由に、中国当局に対する制裁措置が求められた。
 その法律はさらに、新疆にある米国企業が、商品やサービスを米国内へ輸出することをトランプ政権に禁止させることを求めている。そこには100万人以上のウイグル族の人たちが居住しているのに、だ。

 中国政府はこの動きを「中国の内政問題に対する大きな干渉である」と捉えている」

 新疆事案に介入するためのと「人権問題」が、偽善と脅しで他国を揺るがそうという一例であることは、言うまでもないことだ。

 忘れないでおこう。米国はイスラム教徒たちに対して酷い扱いをしてきたことを。イスラム教徒に米国に入国することさえ認めなかった。たまたま或る国々に住んでいるという理由だけで。米国は意図的にパキスタンやアフガニスタンなどに住んでいるイスラム教徒に爆撃を加えた。市民の命を奪うことなどお構いなく。米国はイスラム教徒を虐げてきた。それは、米国内だけではなく、イスラム教徒の本国においてもだ。

 率直に言わせてもらえば、中国国内でウイグル族に反乱を起こさせることにより、米国政府はウイグル族自身にも害を与えることになっているのだ。さらには中国北西部に住む全ての人たちにも実害を与えている。これは間違いというだけでは済まされない。米国は人類に対する罪を犯しているのだ。


 中国は多民族国家であり多文化国家でもある。イスラム文化は中華人民共和国のアイデンティティの一部だ。そのことに疑念を持つ人には、西安に行ってもらいたい。西安は中国の3つの古都のうちの一つだ。

 西安はかつてのシルクロード(古代の一帯一路ともいえるだろう)の始点である。今日まで、西安は、自らの市が持つイスラム文化の素晴らしい街並みに誇りを持ち続けている。さらに素晴らしいイスラム文化の料理や音楽に対しても、だ。毎年、何千万人もの中国人観光客が西安を訪れ、イスラム文化の遺産を理解し、文化を楽しんでいる。西安は愛され慈しまれている。それは、西安市が持つ活気溢れるイスラム教徒としての自我意識に負うところが大きい。

 バカバカしくて話にもならないのは、中国が「反イスラム」であるという主張だ。中国も(ロシアも)イスラム教に対しては西側諸国よりもずっと寛容だ。歴史的に見ても、今の時代においても、だ。

 同様にバカげているのは中国が新疆に「強制収容所」を建設中だという主張だ。

 中国の主張はハッキリしている。中国は、西側諸国が「強制収容所」だとしている施設は「再教育センター」であると言っている。そのセンターでは「受講者」が中国語や労働技術を学び、「テロリストや宗教的な過激派組織」の被害者になることをくい止めている。インドネシアのイスラム教徒集団の指導者たちが、これらの新疆「収容所」についての情報を持っていた。彼らが私の同僚に語ったところによると、これらの施設で時間を過ごした人々は、収容所ではなく自宅で寝泊まりできているそうだ。

 グアンタナモ湾収容所とは全く訳が違う。率直な感想を言わせてもらえば。

 「世界の裁判官」を自称する米国には、何百もの厳重警備の刑務所が点在する。よく知られている事実だが、無実の人々を牢獄に入れることは、米国では大きなビジネスになるのだ。(民営化された刑務所もある)。そして、そんなことはすでに何十年もの間行われているのだ。何百万人もの人々が、無実の罪で拘留されている。(人口一人あたりで )世界一囚人が多い国の一つである米国が、どの面下げて他国に正義について訓示を垂れることができるというのか?こんなことは、謎としか言えない。

 これらの作戦の真の目的は何だろうか?

 答えは簡単に見つかる。世界に対する影響力を他国と共有したがっていない米国の頑なさだ。米国は自国よりずっと人道的な国(例えば中国)とそのような影響力を共有したくないのだ。中国は競争を望んでいない。中国の考え方の基盤は壮大な意思と善意に基づいているからだ。

 米国が破滅的な外交政策を取れば取るほど、米国は他国を「殺人者」呼ばわりすることが多くなる

 米国の手筈は単純なものだ。まず米国はある地域で激しい紛争を起こさせる。被害を受けた国がその紛争を収めようと「火消し」に取り掛かると、その国が「人権侵害だ」と糾弾され、制裁措置を受ける。

 こんなことはすべてやめないといけない。近いうちのある時点で。米国政府のこの政策のせいで何百万人もの人々が苦しみを味わされている。



この記事の初出はチャイナ・デイリー紙に掲載された短縮版。

Andre Vltchek is a philosopher, novelist, filmmaker and investigative journalist. He has covered wars and conflicts in dozens of countries. Five of his latest books are “China Belt and Road Initiative: Connecting Countries, Saving Millions of Lives”, “China with John B. Cobb, Jr., Revolutionary Optimism, Western Nihilism, a revolutionary novel “Aurora” and a bestselling work of political non-fiction: “Exposing Lies Of The Empire”. View his other books here. Watch Rwanda Gambit, his groundbreaking documentary about Rwanda and DRCongo and his film/dialogue with Noam Chomsky “On Western Terrorism”. Vltchek presently resides in East Asia and the Middle East, and continues to work around the world. He can be reached through his website and his Twitter. His Patreon He is a frequent contributor to Global Research

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太平洋に新しい米軍基地!?激しさを増す米中冷戦


<記事原文 寺島先生推薦>
New American military base in Pacific would show how US-China cold war is heating up fast

RT 論説面

 英国の作家であり、東アジアを中心とした政治・国際関係のアナリストであるトム・フォウディによる記事。

2020年10月21日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年11月20日 


 パラオという小さな国は、その領土に軍事基地を建設するようにアメリカに促している。この要請は、太平洋が戦略的に重要になっており、各国がワシントンまたは北京のいずれと連携するかの決断が迫られている現象の一例を示している。

 西太平洋の群島であるパラオという国のことを聞いたことがある人は、西側にはほとんどいないであろう。パラオは、パプアニューギニアやフィリピンの近くに位置し、人口はわずか17,000人で、平均的な小さな町よりも少ない。

 ただし、その大きさによってその重要性を見失わないことだ。たしかにこれらの島々は、現代政治の世界に無関係に見えるかもしれない。しかし、パラオは実際には、米国と中国の冷戦という、世界で新たに発生している地政学的闘争の1つのまさに中心に位置している。

 ワシントンと北京の間に緊張が高まる中、パラオは戦略上、この上なく重要な場所に位置している。太平洋全体はすでに両国間の軍事チェスゲームの舞台となっていて、米国は中国の周辺を取り囲み、北京は自国の裏庭で米軍との軍事的な対等を目指している。

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 しかし、パラオはすでに台湾の忠実な外交パートナーという立場を選んでいる。パラオ以外では、この地域で台湾を支持する国は縮小している。そして今、パラオはその領土内に軍事基地を作るようワシントンに促している。

 第二次世界大戦後、太平洋の広い範囲はアメリカ支配の領域であったことは議論の余地がない。アメリカのこの地域への参入は19世紀に始まり、ワシントンは何年にもわたって、ハワイ、グアム、アメリカ領サモア、フィリピン、北マリアナ諸島、マーシャル諸島など、この地域の多くの部分を完全に併合してきた。

 第二次世界大戦の勃発や日本との対立で、アメリカがとった「アイランド・ホッピング」戦略は、この地域に広大な戦略的軍事の足跡を残した。そして、世界的な大国としてその支配を強化した。

 しかし、力のバランスは変化してきている。世界的な大国としての中国の台頭と海軍の近代化に加えて、南シナ海での影響力の高まりにより、北京は太平洋でより大きな影響力を発揮してきている。しかし、その目標は、米国との覇権をめぐって戦うことではなく、アメリカが、中国を取り囲もうという狙いを明らかに見せている中、アメリカの動きを掴むことで安全確保しようとしているだけだ。

 アメリカは北京を「脅威」と呼んでいるが、実際には、一連のアメリカ海軍基地やその同盟国でとり囲まれているのは、中国である。ワシントンは、「自由で開かれたインド太平洋」戦略の一環として、継続してこの地域内での海軍力の強化を目指してきた。

 では、パラオはどういう立ち位置であろうか。太平洋の島々の一つとして、それは最終的にチェス盤の一部である。しかし、パラオはすでにその立場を決めている。台湾に残っている数少ない同盟国の1つとしての立場である。パラオは、中国との正式な外交関係は持っていない。

 これは、アメリカとの同盟のために、太平洋の多くの島国が伝統的にとってきた措置である。しかし、中国の経済力が成長するにつれてこの措置は近年変化している。北京は、台北が匹敵することができない投資を約束することによって、親台湾の太平洋諸国に同盟関係を変えさせることに、ますます成功している。昨年、キリバス共和国とhttps://www.theguardian.com/world/2019/dec/08/when-china-came-calling-inside-the-solomon-islands-switchは「一つの中国」政策を受け入れ、北京を選択した。

 米国とその同盟国は、パラオが同じことを行うのではないかと恐れている。特にパラオの規模では、経済を発展させる独自の資源をほとんど持っていないからだ。しかし、パラオは台北に忠実でありつづけ、香港や新疆ウイグル自治区等のような問題について、国連で反中国決議に賛成票を投じてきた。

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 現在、パラオは米軍を招聘することでその重要性を定着させることを目指しており、これにより自国の影響力を高め、他国からの支援が強化されるであろう。アメリカがその地域の軍事化に集中的に焦点を合わせているときに、そのような申し出を断る論理的な理由はない。

 もちろん、これは中国がゲームに負けたという意味ではない。トンガ、サモア、バヌアツなどの他の太平洋の島々は、すべて北京の一帯一路の一部であり、中国がその地域に基地を建設することを検討しているという推測がずっとある。

 パラオが中国に反対しているからといって、太平洋の他の島国がそうするというのではない。これらの島国は、70年間のアメリカやオーストラリアの支配に対抗するのに、北京を活用して喜んでいるようである。

 本質的に、太平洋にまたがる巨大ゲームは過熱しており、これらの小さな国々の忠誠を求めて、両大国は小競り合いを続けるだろう。この中で、パラオは好機を見出し、他の国々もきっとあとに続くであろう。


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