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米国はこれまでどのように細菌兵器を開発、製造、使用してきたか(3) 原題:遺伝子組み換え種子:兵器として考案されたもの

<記事原文>
Genetically Modified Seeds: Conceived as a Weapon
Larry Romanoff
Global Reaserch, February 11, 2020

<記事翻訳 山田昇司・寺島美紀子>



 遺伝子組み換えの種子と食品は、すべての国にとって大きなリスクをはらんでおり、多くの理由から全面禁止することがおそらく不可欠であろう。この問題をここで議論するにはあまりに大きすぎるが、ある側面には少し注意しておくとよい。遺伝子組み換え種子の起源や考案、開発の経緯、研究者、資金提供者などについて質問した場合、私たちはどう答えるだろうか。その着想はおそらくある大学の生物学や農学部に由来するのではないかとか、食料供給の研究をしている政府の研究所がこの考えを思いついて追求してるのではないか、などと答えるのが自然だろう。あるいは、農業分野の民間企業がより生産性の高い穀物の品種を探していてこの方法を見つけたと思うかもしれない。

 私たちの推測はだいたいそういったものだろうが、どれも間違っている。遺伝子組み換え種子(GM種子)は米国国防省、すなわち米国戦争省によって着想され、宣伝され、研究され、資金提供されたものだ。飢えた人々に食料を与えるためではなく、兵器として、より正確には「兵器配送システム」として考案、開発されたものである。それは人間の生命を維持するためではなく、それを抹殺することを意図したものなのだ。

 GM種子は、伝統的な種子よりも生産性がなく、健康的でもなく、はるかに高価で破壊的である。したがって、いったんそれに依存してしまうと、供給される国はどこも、ほとんど抵抗できないほどの軍事的優位性を供給する国へ与えてしまうことになる。例えば、米国はそれを政治的な武器として使うことができる。自分の気にくわない国への種子の供給を断てば、その国は広範な飢餓と混乱に陥ることになるだろう。またこんな邪悪な使い方もある。遺伝子組み込みの技術を悪用して、さまざまな種子に作物とは無関係のDNAを挿入するのだ。そういった実験をしている研究グループがたくさんある。

 カナダの事例を紹介しよう。北極海に住む魚には血液中に「凍結防止の」遺伝子があり、それゆえ氷点下でも生存できることを政府機関が発見した。(20) そこで科学者たちはこの遺伝子をカナダの小麦作物に挿入し、小麦がダメージを受けることなく凍結温度に耐えられるようにしたのだ。モンサント社はこの遺伝子をトマトに押し込んで、最初の遺伝子組み換えトマトを作った。(21) 一方で、米国の研究所はホタルの遺伝子をタバコに挿入し、暗闇で光るタバコ畑を作ることに成功している。(22)

 これらの例はいちおうは無害だが、他の例は無害どころではない。米国防総省は、天然痘、鳥・豚インフルエンザウイルス、コロナウイルス、ペスト、エイズなどの遺伝子をGM種子に組み込む研究へ巨額の資金を投じている。軍事兵器としてこのような科学技術はとても貴重である。モンサント社やカーギル社が天然痘ウイルスやH5N1ウイルス、コロナウイルスを含む米やトウモロコシ、大豆を販売できるのに、どうして銃撃戦を始める必要があろうか? その種子から収穫物ができ供給されれば、数週間以内に一度も発砲することなく人口の50%以上を絶滅させることができるのだ。

 これがまさに、GM種子がアメリカ人によって着想、開発された理由である。それは戦争の武器であり、ある国の全人口に致命的なウイルスや他の病気を送り届けるために設計され、意図されたものだ。侵略者には何の危険もなく、文字どおり敵を根絶できる。多くの科学者や米軍の文書では、軍事的支配を追求する上で、GM種子は爆弾よりもはるかに安価で、はるかに効果的であると述べられている。これは私は別のところで論じた軍事関連の文書で指摘したことだが、核兵器、通常兵器、生物兵器を「1人殺すのにかかる費用」で見てみると、後者は前者よりも桁違いに低い。

 2001年、サンディエゴにある米エピサイト社生物実験室の科学者たちは、遺伝子組み換え避妊用トウモロコシを作り出した。精子を攻撃するまれな種類のヒト抗体の発見だった。研究者たちは、これらの抗体の生産を制御する遺伝子を単離し、それをトウモロコシの植物に挿入して避妊薬を生産する園芸工場を作った。(23)(24) この画期的成果に関する議論は2001年のエピサイト社の記者発表の直後にすべて消えた。同社がバイオレックス社に買収されたからだ。精子殺傷トウモロコシの開発についてはこれ以上の報道はなかった。なお、エピサイト社、デュポン社、シンジェンタ社(3社はスバールバルド世界種子貯蔵庫のスポンサー)はこの技術を共有し使用するための共同企業体を持っていた。非政府組織ETCグループのシルビア・リベイロは、メキシコの日刊紙「ラ・ホルナダ」のコラムで、「細菌兵器としての精子殺傷トウモロコシの可能性は非常に高いと警告し、先住民族に対する強制的な不妊手術の使用を思い起こさせた。


世界終末の日に備えたスバールバルド種子保管庫

 ノルウェーにはスバールバルドという名の島がある。岩だらけの不毛の地だが、そこに巨大な種子貯蔵庫のあることが最近あきらかとなった。この貯蔵庫は北極近くの遠隔地にあり、事実上アクセスできないのだが、それには重大な懸念があるとして注目を集めている。記者発表によると、この種子貯蔵庫には、人感センサー付きの二重の防爆ドア、二重の気密構造、厚さ1メートルの鉄筋コンクリート壁が備えられている。貯蔵庫に常勤のスタッフはいないが、地理的にアクセスができないため外部からの進入を監視することは容易である。その設立目的は、作物の多様性を将来のために保存することができるように世界中の在来種子(非GM種子)を保存することであると言われているが、収穫物の多様性を保証する種子は世界中の貯蔵庫にすでに「保存済み」である。それにもかかわらず彼らはこのような遠隔の地に安全な施設を造るべきだと言うのだが、その意図はなにか。将来なにが起きると予測しているだろうか。

 この新規事業の発起人と出資者は、世界のGM種子を管理し、世界の人口を劇的に減少させることを最も積極的に提唱してきた、当の本人たちである。メンバーにはロックフェラー財団、ゲイツ財団、シンジェンタ社、デュポン社、モンサント社、CGIAR(国際農業研究協議グループ)といったと面々が顔を揃えている。その彼らが、いまなぜ突然に信心深くなり、他の至るところで自分たちが破壊している伝統的種子を、ノルウェーでは保存すると言っているのだろうか。

 少し前にウィリアム・エングダール氏はこの件について極めてよく調べた論文を発表し、私と同じ結論に達している。その結論は、貯蔵庫は致死性の病原体を貯蔵する保管庫としての役目も併せ持ち、そのDNAがGM種子に組み込まれれば、種子会社の手を借りてどこへでもばらまくことができる、ということだ。その他のどんな理由も、「どうしてこの面々が参加しているのか」「なぜ遠隔地に造ったのか」「実質的に核の脅威にさらされないセキュリティがなぜ必要なのか」といった疑問を説明することはできない。エングダール氏はこう問いかけている。「ノルウェー国家からロックフェラー財団、世界銀行に至るまで、全く同一のメンバーがスバールバルド種子保存銀行プロジェクトにも関わっている。これは偶然なのだろうか?」(25)

Notes
(20) https://www.mun.ca/research/explore/publications/rmatters/june_96/antifrez.html
(21) https://www.motherearthnews.com/real-food/adding-a-fish-gene-into-tomatoes-zmaz00amzgoe
(22) http://content.time.com/time/magazine/article/0,9171,143840,00.html
(23) GMトウモロコシは、人間が自分の種子を広めるのを止める為に設定されている。 https://www.theguardian.com/science/2001/sep/09/gm.food
(24) https://www.democraticunderground.com/discuss/duboard.php?az=view_all&address=104×3738803
(25) https://www.globalresearch.ca/doomsday-seed-vault-in-the-arctic-2/23503
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