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2019年にフォート・デトリック米軍化学兵器研究所での研究が中断された理由

<記事原文 寺島先生推薦>Deadly Germ Research Is Shut Down at Army Lab Over Safety Concerns

ニューヨーク・タイムズ
2019年8月5日
デニス・グレーディ(Denise Grady)著

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2021年4月26日



 軍所有の有名な病原菌研究所において、安全面に関する懸念が生じたため、政府はその研究所で行われていた研究にストップをかけた。その研究には、エボラウイルスのような危険な微生物についての研究も含まれていた。

 「現時点では研究は中断しています」。2019年8月2日、フォート・デトリック基地内にある感染病に関する米軍医療研究機関の報道官はこう語った。そして、研究の中断期間は数ヶ月に及ぶと考えられると、カーリー・バンダー・リンデン報道官はインタビューで答えている。

 そのインタビューによると、米国疾病予防管理センター(CDC)は先月(2019年7月)、研究の「停止通告書」を発行し、フォート・デトリック基地で行われていた研究を停止することを決めたとのことだ。その理由は、高度な警備で守られた同研究所から排出される「汚染された廃棄水を除去する十分なシステムが確立されていない」からだ、とのことだった。

 この研究所は、生物兵器センターであり、病原菌や毒物の研究を行っている。それらの病原菌や毒物はテロリストなどによって、軍や国民の健康にとっての驚異となる武器として使用される可能性があるものだ。加えて同研究所は、伝染病の流行についての調査も行っている。さらに同研究所は、政府や大学や製薬会社から委託された研究も行っており、それらの機関から報酬を得ている。また同研究所には900人の従業員がいる。

 研究を中断したことにより、通常そこで行われている研究に大規模な影響が出ている、とバンダー・リンデン報道官は語った。

 中断された研究の中には、ある種の毒物についての研究も含まれており、さらには「選ばれた化学物質」と呼ばれる病原菌も含まれていた。その化学物質は政府により選ばれたものであり、それが「市民の健康や、動植物の発育、あるいは酪農や農業に深刻な危険を与える可能性がある」とされたのだ。そのような選ばれた化学物質や毒物は67種類あり、具体例を挙げれば、エボラ熱や、天然痘や、炭疽菌や、ペストや、リシン(生物兵器として使われる可能性のある薬品)による被害などを引き起こすものである。

 テロリストがこのような化学物質を武器として使用することも理論上考えられるため、政府は、そのような化学物質に対応し、詳しい調査を行い、指定を受け、安全と安心を守るための手順に従い、CDCや米国農務省が運営する計画を通じて調査を行おうという機関を求めている。2017年時点で、公的機関や、大学の機関や、民間の機関を合わせて263の研究所が、このプログラムの研究機関として指定されていた。

 フォート・デトリック基地内の研究所も、そのような指定機関の一つであったが、先月(2019年7月)その指定が保留にされた。それはCDCが、同研究所での研究の実施に待ったをかけたからだ。

 研究の中断のことを始めて伝えたのは、2019年8月2日のフレドリック・ニュース・ポスト紙だった

 この問題は2018年の5月にまで遡る。その際、嵐と洪水のために、同研究所が研究所から排出される廃棄水を浄化するために10年間使用してきた蒸気殺菌工場に被害が出たと、バンダー・リンデン報道官は語った。さらに、その被害のために、同研究所が化学薬品を使った新しい汚染水処理システムを開発するまで、数ヶ月間にわたり研究が中断された、とのことだ。

 その新しいシステムを導入するにあたり、研究所内で研究手順の変更が必要となった。2019年6月に実施された検査期間中にCDCが検知したのは、その新しい手順が安定していないという事実だった。さらに検査官が検知したのは、化学薬品を使った浄化システムに関する機械関連の不具合であり、化学物質の漏洩であった。しかしその点に関して、
バンダー・リンデン報道官は、漏洩は研究所内のことであり、外部には漏れていないと付け加えた。

 「複数の要素が重なったために」、停止通告書が出され、選ばれた化学物質を取り扱う研究所の登録から外されることになったと同報道官は語っている。

 分子生物学者であり、ラトガーズ大学で生物兵器を専門に研究を行っているリチャード・H・ブライト博士は、メールで以下のようなコメントを残した。すなわち、今回の化学薬品を用いた廃棄水の浄化に問題が生じたということは、浄化方法を従来のような熱を使用した浄化方法に戻さなければならない可能性があるということになり、「そうなれば、新しい蒸気を利用した殺菌工場を建設しなければならず、そのためには研究に非常に長期に渡る遅れが生じ、膨大な費用も必要となるだろう」とのことだった。

 研究計画の多くは中断されているが、バンダー・リンデン報道官によると、科学者など研究所の勤務者たちは、問題となった選ばれた化学物質に関する研究のみを中断しているだけであり、それ以外の研究は続けているとのことだ。さらに、同報道官がつけ加えたのは、勤務者たちの多くが、決められた期限までに計画を遂行できるかどうか不安を感じているということだった。

 今回のようなミスは、CDCやNIH(米国国立衛生研究所)など、他の公的研究所でも起こっている。2009年には、フォート・デトリック基地内の研究所での研究が、指定外の病原菌を保管していたことが問題となった。 さらに同研究所には、ブルース・E・イビンズという微生物学者が勤務していたが、彼は5人の命を奪った2001年の炭疽菌郵送事件の主要容疑者だった。(ただし起訴されることはなかったが)。イビンズは2008年に亡くなったが、おそらく自殺であったと考えられている。
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「持続可能性(サステナビリティ)」の狂気―― 向かうは、うわべ環境にやさしい(グリーン)グローバル資本主義


ピーター・ケーニッヒ著

グローバルリサーチ、2020年10月01日

The Insanity of “Sustainability”.. Towards “Global Capitalism Painted Green”


 <記事翻訳 寺島美紀子・隆吉>
2021年1月21日

「死者だけが戦争の終焉を見た」 – プラトン

(訳注:死者にだけ戦争の終わりは訪れる。死ねばその時点で、死者にとっては戦争は終わるが、現実世界は戦争が未来永劫つづく、という意味か?)

 この格言は2500年前と同じほど現代でも通用する。戦争は永遠につづく。戦争はまさに持続可能性(サステナビリティ)という解毒剤である。しかし、現代人が知っている唯一の「持続可能性」は、終わりなき破壊と殺戮、そして母なる地球と地球上の感情をもつ生物の恥知らずな搾取なのかもしれない。人間もその搾取の対象だ。

 そうだ、われわれは「持続可能性」に向かって猛スピードで突進している。そして、われらの惑星とすべての生き物を破壊しているのだ。戦争や紛争をおこして、そして母なる地球を恥知らずにも搾取して。そしてまた、何千年ものあいだ地球上の土地に平和的に生きてきたひとびとを恥知らずにも搾取して。

 すべては貪欲のため、そして、さらなる貪欲のためだ。貪欲と破壊は、確かにわれわれ「西側文明」の「持続不可能な」特徴である。しかし、心配することはない。物事の壮大な計画においては、母なる地球は生き残るからだ。地球は自らを浄化する。駆逐艦や撲滅者を振りはらい捨て去ることによってだ。そして人間さえも捨て去る。勇者だけが生き残るだろう。先住民たちは下劣な消費主義をつつしみ、代わりに母なる地球を崇拝し、地球の毎日の贈り物に感謝の意をあらわしてきた。そのような社会は、われわれの地球上に、もうそれほど残っていないにしても。

 その一方、われわれはそのなかで生き延びている持続可能性というものについて嘘をついている。われわれは其処らじゅうで自らとひとびとに嘘をついている。われわれは、持続可能性こそがわれらの大義だと信じるふりをして、このことばを自由気ままにかつ絶えまなく使っている。われわれのほとんどは、それが何を意味するのかさえ知らない。「持続可能性」と「持続可能な」ものすべては、スローガンとなった。あるいは周知の文句に。

 このような専門的響きをもつ流行語は、何度もくりかえされ、いくつもの狙いを普及させ、そうでないものがじっさいにあるのだと信じるように、ひとびとの心を捻じ曲げるためにつくられている。

 われわれは偽ってこう言う。われわれは持続可能な仕事をし、われわれが触れるものすべてを持続可能に開発し、最も持続可能な方法で未来を予測すると。それは、われわれがこの最も途轍もなく賢いが真実ではない用語をつくったひとびとによって信じさせられているものである。精神病患者製造工場101番(ワンオーワン)「基礎入門講座」である。

 ヴォルテールが指摘したように、「不条理を信じさせることのできるものたちよ。汝は残虐行為を犯すことができる」

 持続可能性。それはどういう意味なのか。

 その用語は、使用するひとがいるのと同じくらい多くの解釈がある。すなわち、特定のものは何もないのだが、ただ、いい響きがするだけだ。なぜなら、よく知られたことばになったからだ。世界銀行がでっち上げて以来、あるいはむしろ1990年代に「持続可能な開発」という用語に転換して以来のことである。まず最初に、地球温暖化に関連させ、次に気候変動に関連させ、そして今ではその両方に関連させたからだ。

 想像してもみよ! 世界銀行、そしておそらく他の機関で、ほぼすべての報告書のすべての頁に少なくとも一回は「持続可能」あるいは「持続可能性」ということばを入れなければならなかった時期があったことを。そうだ、それが当時、増殖させられた狂気のほどなのだ。そして今日でさえ、それは地球規模ですすみ、かつより洗練されたものとなった。企業界すなわち公害をひきおこす巨大組織は、そのことばを流行語にする。われわれのビジネスは持続可能であり、当社の製品は持続可能性を促進します、世界中で。

 じつのところ、持続可能、持続可能な成長、持続可能な開発、持続可能な開発、持続可能なあれやこれやは、どれもみな、もともとは国連環境開発会議(UNCED)によって捏造されたものだった。UNCEDは、リオデジャネイロ地球サミット、リオ・サミット、リオ会議、地球サミットとしても知られている。これは1992年6月3日から14日まで、リオデジャネイロで開催された。

 このサミットは、地球温暖化と気候変動に関する、その後につづく動きと密接に関連している。このサミットが発信した予測は、海面が上昇し、都市が消滅し、細長い島々が消滅するということだった。それは、たとえばフロリダやニューヨーク市のようなところや、またカリフォルニア州の一部とアフリカやアジアの多くの沿岸地域や町にまで及ぶ。その予測が描き出したのは、もしわれわれ人類が適切に行動しなかったばあいに起こりうる結果とは、終わりなき災害、干魃、洪水、飢饉というものだ。一連の国連の環境・気候サミットのこの第一回目は、また、「国連アジェンダ2021」および「国連アジェンダ2030」とも密接に結びついたものである。国連アジェンダ2030が、主要な目的達成手段として取り入れ、かつ使用しているのは、17項目の「持続可能な開発目標(SDGs)」である。

 2016年の国連特別会議で、ビル・ゲイツがSDGsの16項目め「持続可能な発展のために平和で包摂的な社会を促進し、すべてのひとに正義へのアクセスを提供し、あらゆるレベルで効果的で説明責任と包摂的な機関を構築する」に盛り込むことができたのは、12あるターゲットの9番目だった。すなわち、「2030年までに、すべてのひとに、出生登録を含む、法的身分証明書(ID)を提供する」。これは、まさにビル・ゲイツがデジタルIDを導入するためにどうしても必要とするものであり、それはワクチンを介して注入される可能性が最も高い。そして、開発途上国の子どもたちから始めるのだ。つまり、貧困で無防備なひとたちは幾度となくモルモットとして使われるのである。

 開発途上国の子どもたちに何が起こるのか、かれらは知らないだろう。バングラデシュの田舎のひとつまたは複数の学校で最初の試験が進行中である。これとこれを参照。

  これら17項目ある持続可能な開発目標は、すべてグリーン・アジェンダ「環境にやさしい行動戦略」に向かって突進している。つまり、何人かの著名なアメリカの「左翼」民主党政治家たちが「グリーン・ニューディール」と叫んでいるとおりなのだ。しかしそれは、うわべだけグリーンの、すなわち「環境にやさしい」という体裁を装った資本主義以外の何物でもない。人類と世界の資源にとって恐ろしい犠牲を強いるものだ。しかし、それはより持続可能な世界をつくりだすという看板の下で売り出されているのだ。
グリーン・ニューディール:フランクリン・ルーズベルト米大統領がウォール街大暴落とその後の世界恐慌を克服するためおこなった社会・経済政策であるニューディールに由来。 地球温暖化、世界金融危機、石油資源枯渇に対抗するとして、金融と租税の再構築、および再生可能エネルギー資源に対する積極的な財政出動を提言。2008年には国際連合環境計画(UNEP)が採用。UNEPイニシアティブはグリーンジョブの創出とグローバル経済システムの再構築による化石燃料への依存低減を提唱。また2008年12月11日には国連事務総長が「緑の成長が数百万の雇用を創出する」と表明。最近では民主党で一躍注目を浴びたオカシオ・コルテスの政策がまさにグリーン・ニューディールである。

 膨大な量の炭化水素(HC)は、それ自体が主要な汚染物質そのものである。だから、われわれの「ブラック経済」(脱税目的で公開されていない資金と経済活動)を、環境にやさしい「グリーン経済」へと、転換させることが必要だろう、などといった言説に気を留めてはいけない。ただ単に、効果的で効率的な代替エネルギー資源をわれわれが開発してこなかっただけなのだから。代替エネルギー資源を開発してこなかった主な理由は、強力で政治的権力をもつ炭化水素ロビーがいるからである。

炭化水素(HC)とは、炭素Cと水素H、あるいはこれらと他の原子の化合物の総称。塗料やプラスチック製品などの原料として使用されている。HC発生の原因はさまざまで、化学工場やガソリンスタンドなどの貯蔵タンクから発生したりするが、自動車からの排出ガスにも多く含まれる。このため、自動車からのHC排出については、自動車排出ガス規制によって規制されている。

READ MORE: The Groundwater Footprint: The Privatization of the World’s Water Resources

 太陽電池パネルや風力発電機を生産するエネルギーコスト(石油・石炭からの炭化水素エネルギー)は、度肝を抜くほどである。だから、今日の電気自動車(テスラ株式会社)を駆動させているのは、依然として電気を産出する炭化水素を使ってであり、加えて、リチウムからつくられる電池は、ボリビア・アルゼンチン・中国その他の、巨大な天然塩田のような原始時代の風景を破壊する。これらのエネルギー資源の使用は、「持続可能」どころの騒ぎではない。

 欧州委員会(EC)の電気自動車協会の調査によると、「『油井からガソリンタンクまで』つまり『一次エネルギー源から電気プラグまで』のエネルギー効率は、電力の生産と流通によって消費されるエネルギーを考慮すれば、約37%と推定されている」。これを参照。マイケル・ムーアの映画『人間の惑星』も参照。

  ビデオ:マイケル・ムーアの映画『人間の惑星』全編(現在は観ることができない)


 水素発電が推進されているのは、将来のエネルギー資源の万能薬として、である。しかし、それは本当だろうか。今日の炭化水素や化石燃料は、世界中で使用されているエネルギーの80%に相当する。これは再生可能ではなく汚染の激しいエネルギーである。今日、水素の生産はほとんど化石燃料に依存しているので、電気と何ら変わらない。

 第二世代の太陽エネルギーのような代替エネルギーは、植物がおこなっている光合成に由来するものだ。
 しかし、純粋に利益のみを駆動燃料としている炭化水素ロビーが暗躍して代替エネルギー研究に各国政府が総合的に投資することを妨げているかぎり、水素生産には、ガスそのものやガソリン由来燃料を使用するよりも多くの化石燃料を使用する。したがって水素、言わば水素自動車は、電気自動車そのものよりもおそらく40%~50%は効率が悪い。したがって、環境への負荷は相当に高くなる可能性がある。したがって、今日の技術では持続可能ではない。

 「持続可能性」というスローガンにたいする一般の信頼を高めるために、かれらは自分の土地や風景の「裏庭」に風力発電機や太陽電池パネルを設置し、そして、炭鉱を壊滅させてしまった。風力発電機や太陽電池パネルは、プロパガンダ目的で撮影され、かれらの「持続可能」という流行語を写真にくっつけることになるのだろう。

 世界経済フォーラム(WEF)と国際通貨基金(IMF)は、グリーン・ニューディールの目論見に完全に関与している。WEFやIMFにとって、世界中の環境と社会崩壊の原因は、規制のない新自由主義的な資本主義でもなく、また、そこから生まれた極端な消費主義でもない、そうではなく、炭化水素のような汚染エネルギーの使用だというのである。かれらが巨大な化石燃料の使用に気づかぬふりをしているように見えるのは、グリーンエネルギー主導の経済へと転換するためである。それとも、かれらは本当に気づいていないのか。資本主義はOKだ、ただ必要なのは、われわれがそれを、うわべはグリーンに、つまり「環境にやさしいという体裁を装う」ということなのだ、というのだ。(これを参照)               

 他に何が「持続可能」で、何が「持続可能」でないのかを見てみよう。

 水の使用と民営化
 コカコーラ社が言っているのは、中毒性があって潜在的に糖尿病をひきおこすソフトドリンクが、「持続可能」に生産されているということだ。持続可能性を世界中の販売促進に宣伝している。「当社の事業は、AからZまで持続可能性です。コカコーラ社は持続可能性というビジネス文化に従っています

 コカコーラ社は手付かずの汚れなき飲料水を大量に使っている。同じくネスレ社も大量の飲料水を使って、そのビジネス部門でトップのボトル入り飲料水をさらに販売促進させている。ネスレ社はコカコーラ社を追い越して、ボトル入り飲料水では世界一となった。どちらも主に地下の飲料水源を使っている。最もコストが低く、しばしばミネラルが豊富である。両社は、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイの地下を走る世界最大の淡水帯水層グアラニを利用するために、ブラジル大統領と協定を結んだか、あるいは署名しようとしている。しかも両社とも、持続可能性を宣言している。

 コカコーラ社とネスレ社は、グローバルサウス(インド、ブラジル、メキシコなど)やグローバルノースでも惨劇をつくりだしている。ネスレ社はミシガン州の小さなオセオラ郡区の自治体と係争中で、住民はスイス企業の水抽出技術が環境を台無しにしていると訴えている。ネスレ社は、ミシガン州で、たった200ドルを支払うだけで年間1億3000万ガロンの水を抽出している(2018年)。

 グローバルサウスとグローバルノースの両方で、とくに夏のあいだ、水位は地域住民の手の届かないレベルにまで沈むので、ひとびとは水源を奪われている。政府や市職員に抗議することは、しばしば無駄である。なぜなら腐敗が広く全体に行き渡っているからである。ここでは持続可能なものはなにもない。

 これらは、ボトル詰めという目的のために水を民営化する二つの例にすぎない。公共の水供給を民営化することは、主にフランス、イギリス、スペイン、アメリカの水会社によって、主に発展途上国(グローバルサウス)でおこなわれている問題の中核である。

 水の民営化は、国民とくに貧しいひとびとが合法的に水資源にアクセスすることを奪うという理由で、社会的に最も非持続可能な「妙技」である。しかし、水は公共物であり、水は基本的人権でもある。2010年7月28日、国連総会は決議64/292を通じて、水と衛生に対する人権を明確に認め、すべての人権の実現のためには、清潔な飲料水と衛生が不可欠であることを認めた。

 公共水を使っているネスレ社とコカコーラ社は――その他の企業の多くもみな同じだが、念のために言っておくと、使用済みのペットボトルのことなど全く気にかけてなどいないし、結局は未回収かつ非リサイクル廃棄物として、海・畑・森林・道路脇に投げ捨てている。世界的にはペットボトルの8%未満しかリサイクルされていない。したがって、ネスレ社とコカコーラ社が実践し公言していることは、まったく持続可能なものではない。あからさまな嘘なのだ。

 ガソリン業界
 グリーンのビジネス標章をもつBP(旧ブリティッシュ・ペトロリアム)は、視覚的には、ひとがBPガソリンスタンドを通過するたびに、BPこそグリーンだと信じさせている。というのは、BPは自らの石油探査と採掘がグリーンで環境的に持続可能であると宣言しているからだ。

 しかし、現実を見てみよう。これまでのところ、石油産業史上、最大の海洋原油流出と考えられるのは、ディープウォーター ・ホライズンの原油流出だった。これは、BPが運営するマコンド試掘油田のあるメキシコ湾で、2010年4月20日に始まって2010年9月19日まで続いた、巨大な産業災害であり、約78万立方メートルの生油を最大18万平方キロメートルの地域に流出させた。BPは完璧な汚染除去を約束した。そして2015年2月までに、BPは任務が完了したと宣言した。しかし実際には、流出した油の三分の二がまだ海に残っており、海岸やビーチに沿って有毒なタール残骸としてへばりついている。完全な汚染除去がなされなかったので、今後、決してタールがなくなることはないかも知れない。かれらが約束した持続可能性はどこにあるのか。もうひとつのあからさまな嘘だ。

 BPと他の石油企業は、また身の毛のよだつ恐ろしい人権記録をもっている。かれらが事業をおこなっているほぼすべての場所においてである。そのほとんどはアフリカや中東だが、それだけにとどまらずアジアでも同じだ。人権の破棄は、持続可能性の破棄でもある。

 この論考では、ガソリン業界の一例としてBPを取り上げたが、ガソリン大手のいずれの企業も、世界のどこにおいても、持続可能的に活動などしているものはいない。そして地下水面の破壊的なフラッキングが実践されている場所では、持続可能な活動など、とうていあり得ないことなのだ。

 「持続可能な採掘」などということばは、もうひとつの言語道断の嘘である。しかし、それは金に目の眩んだ盲目のひとたちには、売れ行きが極めていい嘘である。そして、文明世界のほとんどは、金に目が眩んで盲目になっている。残念なことだ。かれらは快適空間のなかに居続けたいと考えているが、そのためには、銅や金や他の貴金属や宝石や希土類(レアアース)を使うことが必要だ。それらは、これまで以上に洗練された電子装置や目新しい小道具やとくに軍事電子誘導精密兵器のために必要であり、また同じく何としても、炭化水素は必要なのだ。

 再生可能でないものを持続可能的に採掘するなどということは、大きな矛盾表現である。再生可能でないものを地球から奪うものはすべて、その性格上、持続可能ではありえない。それは単に消えてなくなるからだ。永遠に。再生可能ではない原料に加えて、とくに金と銅の採掘による環境被害は恐ろしい。鉱山が短期間の30年または40年の営業権で開発されると、鉱山会社は山のように汚染された廃棄物・土壌・水を残してしまうので、再生するには千年以上がかかる。

 しかし、業界が垂れ流す甘言は、「持続可能性」ということばであり、一般のひとびとはそのことばに参ってしまうのだ。

 じっさい、われわれの文明の持続可能性はゼロである。われわれが周りに散らかし放題の汚染・毒物・中毒物質は別にしたところで、ほとんどの西洋文明は、母なる地球がふつうに提供するものの三~四倍の天然資源を使用している。われわれ西側は、60年代半ばに閾値(いきち)は1を超えた。アフリカとアジアの大部分は、平均して0.4から0.6程度であり、依然として1を下回っている。

 「持続可能性」はたんなる美辞麗句であり、西洋文明では何ら意味をなさない。「持続可能性」は完全なる欺瞞、自己欺瞞であり、だからこそわれわれは持続不可能な生き方をつづけるのかもしれない。「持続可能性」は利益に縛られた資本主義である。しかし、「持続可能性」は今日、生き長らえている。かつてないほど、ますますの消費主義をともなって、かつてないほど少ないオリガルヒ(財閥)のための、ますますの贅沢をともなって。明日の資源に乗っかって。

 すべてのものの「持続可能性」など、安っぽいスローガンであるだけでない。「持続可能性」は破滅的な自己欺瞞である。世界のグレート・リセット(初期化・再設定)は、じっさいに必要とされているのだ。国際通貨基金(IMF)と世界経済フォーラム(WEF)の方法に従ってではないやり方で、である。IMFとWEFは、より多くの資源と資産を、下位層99.99%からシャベルで掻き集めて、上位数名に手渡すのだ。そして「新」資本主義をピカピカの明るいグリーンに塗りたくり環境にやさしいふりをして大衆を欺すのだ。われわれ民衆こそが、やらねばならないのだ。

 世界のリセット(初期化・再設定)は、われわれ自身の手で、良識と責任をもって、やり遂げねばならない。

 だから、われら民衆よ、「持続可能性」など無視して、責任をもって行動するのだ。

コロナウイルス、その余波。 迫り来る大恐慌…

<記事原文>
Coronavirus – The Aftermath. A Coming Mega-Depression…

グローバルリサーチ、2020年4月9日
ピーター・ケーニッヒ

<記事翻訳>寺島美紀子・隆吉


 次に来るのは何か。それが、多くの人たちの心にある疑問だ。世界は二度と再び元どおりにはならないだろう。これは良いことかもしれないし、あまり良くないことかもしれない。それは、われわれがこの悲惨な「PANDEMIC(世界的大流行)」をどのように見るかによって決まる。
 この「パンデミック」は、すべての厳正な説明からすると「パンデミック」という言葉に値しない。さらに、この「パンデミック」は当初うっかりSARS-2-CoVあるいは2019nCoVと命名されたが、あとになってWHOによってCOVID-19と改名されることになった。
 SARS-2-CoV「SARSの2番手にあたるコロナウイルス」の意
 2019nCoV 「2019年に発生したn(novel新型の)コロナウイルス」の意
 COVID-19 「コロナウイルス、19年発生」の意
 WHO事務局長のテドロス博士は3月11日、これを「パンデミック」と呼んだ。ところが驚くべきことに、この名称を使うという決定は、すでに2020年1月20日~24日にダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)によって採択されていたのだ。しかもこれは、WHOによって中国以外でのCOVID19症例の総数がたった150と記録されたときのことだった。

 ところがこの日、つまり中国以外に症例数がたった150件だった1月30日に、WHO事務局長は、中国本土以外での疾患の発生を「PHEIC(国際的な懸念である公衆衛生緊急事態)」だと命名していた。だからこれは、WEFによるPANDEMICという命名に全く正当性がない最初の兆候であり、COVID-19疾患の「アウトブレイク(集団発生)」の背景には別の行動戦略があるということだ。


 3月26日、マサチューセッツ内科外科学会が発行する、非常に高い評価を得ている『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン(NEJM)』の査読付き論文の中で、NIAID(国立アレルギー感染症研究所、米国国立衛生研究所NIHを構成する27の研究所およびセンターのひとつ)の所長であるアンソニー・ファウチ博士は、COVID-19を季節性インフルエンザが通常よりも少し強くなったものに過ぎないとしていた。


無症候または軽微な症候の症例数が、報告された症例数の数倍であると仮定すると、致死率は1%よりかなり低いと考えられる。このことが示唆しているのは、COVID-19の全体的な臨床結果は、結局のところ、季節性インフルエンザの少し重いもの(約0.1%の致死率がある)または「世界大流行したインフルエンザ」(1957年と1968年に発生のもの)と極めて近いものに過ぎないということだ。すなわち、SARSまたはMERSほど深刻な疾患ではないのだ。SARSまたはMERSはそれぞれ9~10%および36%の症例死亡率を示しているからだ。(nejm.org

 この論文は、『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に掲載され、高い科学的評価を受けたものであったにもかかわらず、ファウチ博士は、公の場では、正反対のことを言うことになってしまった。主流メディアからインタビューを受けたときに彼は次のように述べたからだ。以下を参照されたい。


米国第一人者の防疫官によれば、新型コロナウイルスは季節性インフルエンザの10倍の「致死性がある」

 一方で、世界中から集まった他の一流の科学者や微生物学者、医師たちは、コロナウイルスのせいで世界中が深刻な封鎖状態に陥っていることに疑問を呈している。これらの厳しい措置は、比較的、致死率の低い流行性疫病を食い止めるために必要なものではない、と彼らは口をそろえて言う。

 イタリアでさえも、より慎重に真の統計的規範に従って計数処理をおこなった場合、致死率はおそらく1%以下であろう。3月23日、イタリアの市民保護部長アンジェロ・ボレリ氏がイタリア最大の新聞『ラ・レプブリカ(La Repubbulica)』に語ったところによると、公式に報告されたすべての症例1件につき、無症状で医師の診察も必要なかったので報告されていない感染例が少なくとも10件あることが確かめられた、という。もしこれが本当なら、実際の死亡率は10%ではなく、たちまち1%になる。

 世界がいま経験していることは、巧妙に練られた世界規模の戒厳令の宣言と実施にみえる。それは、社会・経済的に悲惨な結果をもたらし、病気そのものよりもはるかに悪質だ。誰も何も動かないので、経済はほとんど行き詰まってしまっている。

 こうした悲惨さは、その背後には何があるのか、そして次に何が起こるのか、という論点を巧みに遠ざけることになる。


まず、「あまり良くないシナリオ」を見てみよう。


 カタールのドーハにある衛星テレビ局「アルジャジーラ」は4月2日、世界のコロナウイルス感染者は100万人を超え、5万人が死亡したと報告している。政治に特化した米国のニュースメディア「ポリティコ」は4月2日、コロナ封鎖が始まって二週間しか経っていないのに、米国の労働者の約1000万人が職を失っていると述べた。

「わずか二週間で1000万人近い米国人が職を失ったことは、米国経済でこれまで見られなかったことであり、突然の驚異的な打撃となった。2007年から2009年までの一八か月にわたる大不況ピーク時に1500万人の雇用が失われたが、今後の数週間で失業数はそれを上回る可能性がある」

 3月31日、連邦準備制度FEDは警戒すべき予測をおこなった。コロナウイルスが蔓延し続けているため、次の四半期の失業率は32%、失業者数は4700万人となる。とくに中小企業の倒産は、一~二か月で制御不能に陥る可能性がある。これは失業にさらなるドミノ効果をもたらすだろう、と。

 ゴールドマンサックス(2020年3月20日)は、「経済活動における前例のない悲惨な停滞を予測した。第2四半期GDPは24%縮小する」というのだ。
 ゴールドマンサックス(GS)のエコノミストたちは、歴史的に急激で急速な景気後退を予測している。「第2四半期のGDPは、第1四半期で6%の減少ののち、驚異的な24%を記録するだろう」「第3四半期にはさらにGDPが5%減少する」と言っている。

 「住宅ローンの貸し手は米国の住宅ローンのデフォルト(返済不能)が1500万件となる事態に備えている」とブルームバーグ・ニュース(4月2日付)は述べ、「住宅ローンのデフォルトは、2008年を超える可能性がある」と付け加えた。住宅ローンの貸し手は史上最大の支払滞納に備えているという。

 こうしたことのすべてはすでに起こっている。これらの数字は米国のみを対象としており、欧州や世界の他の地域についてはまだ考慮されていない。欧州でのこのような住宅ローンの債務不履行の数字はまだ入手できていないが、同様に厳しいものになるものと予想される。

 アジアを見ると、中国、アフリカ、ラテンアメリカ以外では、大規模な「非公式経済」部門を抱えている。「非公式経済」部門は、管理が困難であり、しかも国家がたとえもっているとしても薄っぺらな、どんな社会的セーフティーネットからも間違いなく抜け落ちていく部門だ。
(非公式経済とは、公式経済部門と違って、 課税されず、いかなる政府機関の関与も受けず、国民総生産統計にも表れない経済部門のことである。 非公式経済部門に関連する言葉として、ブラックマーケット・陰の経済・地下経済・System Dなどがある。 関連イディオムには、机下・簿外・現金労働などがある)

 信頼できる統計はない。しかし、「推測による見積もり」はできる。たとえばペルーでは、好調な時期でも「非公式経済」部門が経済の三分の一を占めたこともあると言われている。まして今のような困難な時期には、おそらく50%かそれ以上になる可能性もある。

 このような大恐慌は、最近の歴史では決して存在しなかったものだが、倒産した中小企業(航空会社、観光産業などを含む)などの多くが、すでに存在する巨大独占企業(グーグル、アマゾン、アリババなど)によって買収され続けるかもしれない。巨大な合併が起こるかもしれない。それはわれわれが知る文明の時代における、底辺から頂点への最後の資本移動となるかもしれない。


5Gと人工知能

 一方、G5および間もなく登場する6Gの本格的展開は、人工知能(AI)を駆動して、これら巨大独占企業の進展、その生産、流通、そして究極的には世界中の人びとの消費をさらに強引に押し進めることが目的なのかもしれない。

 通信会社はすでに世界を電磁界(EMF)で氾濫させている。が、あまりに毒性が強すぎて多くの人が悪影響を受けるだろう。計画では、その強度を数万個の衛星によって増大させ、2030年までに地球を1センチメートルごとにカバーすることになっている。しかし、私がこれから言うことをよく聞いてほしい。5Gの健康への影響は公式には研究されていない。米国でも欧州でも中国でも、そういう研究は存在しない。その悪影響は、人間の生命、ひいては母なる地球全体の生命に甚大な被害を及ぼす可能性がある。

 多くの科学者がそれについて書き、生命に壊滅的な影響を与える可能性があることを各国政府に警告し、5Gの開始を中止するか、真剣な研究がおこなわれるまでは5Gの一時停止を求めるという請願書を出している。EUの5Gアピールを参照。(「科学者は5Gの潜在的で深刻な健康への影響を警告」)
 保健と健康被害の防止を担当する組織は、国連機関である世界保健機関(WHO)である。そう、COVID-19をPAEIC(世界的な衛生危機)であると2020年の1月30日に宣言したのと同じ、あの組織である。ところが驚くべきことに、PANDEMICという命名は、既に2020年1月21~24日のダボスでのWEF会議でおこなわれていた。その時点では中国以外の確定症例は150件以下だった。


 この時点で、WHOは5G関連の問題については奇妙にも沈黙を守っている。なぜなのか。COVID-19の重症度が、少なくともいくつかのケースでは5Gに関係しているのではないかとする、著名な科学者たちからの声があったにもかかわらず、これについてWHOは沈黙を守った。しかし、5Gはすでに北イタリア、ローマ、ナポリでは本格展開がなされている。そしてニューヨーク市でも。

余談:矛盾する報告
 WHOによると、COVID-19は季節性インフルエンザ(すなわち一種の肺炎)に似ている。
 この点に関して、ニューヨーク州のキャメロン・カイルサイデル博士の評価はWHOによって定義されたCOVID-19の通常パターンと一致していない。
 カイルサイデル博士は、ニューヨーク州ブルックリンに拠点を置く救急医療医で、マイモニデス医療センターに所属している。カイルサイデル博士によると、COVID-19は「酸素欠乏性疾患」であって、肺炎とは異なる、という。すべての場所で、普通の人工呼吸器では解決できない呼吸障害が報告されているからだ。むしろ人工呼吸器によって悪化ししている。根本的な原因は何か。
https://www.youtube.com/watch?v=jjKLVH3z82o&feature=youtu.be&app=desktopを参照)



世界中の人びとがすでに直面している経済的災難に話を戻そう。

 経済的災難は「非公式経済」部門の人びとにとっては、さらに悪い。彼らは安定した雇用を持たず、日々の労働、あるいは時間労働に依存している。彼らはその日暮らしの生活で貯金がない。彼らが生き延びるかどうかは、このような散発的な仕事と、最低賃金をはるかに下回る収入にかかっている。

 彼らは、定まった家もなく、家賃を払うお金もないため、食糧不足や病気に苦しみ、餓死したり絶望に陥ったりする。

 非行や犯罪も指数関数的に増加するかもしれない。腹を空かせている人には失うものは何もない。スーパーマーケットやドラッグストアを襲撃することがあるかもしれない。また、ラテン米国の大都市の街頭では、遺体がいくつも発見されたとも報告されている。

 彼らは、飢餓、病気、孤独感、自殺など、経済封鎖に関連したあらゆる理由で亡くなるのかもしれない。だとすれば、彼らの死亡はCOVID-19によるものなのだろうか。こうした結果、ウイルスで死亡したとされる人びとの推定値が急激に上昇することになり、それが恐怖とパニックをさらに高める原因となっている。

 それがWHOの目的なのかも知れない。みんなを怖がらせることだ。恐怖やパニックに陥っている人は、簡単に操ることができるからだ。

 人びとは目に見えない敵から警察に護ってもらうことを求めるだろう。COVID-19ウイルスの大きさは700~900億分の1メートル、つまり1ナノメートル(1 nm = 0.000000001 m)である。怖い。人はそれを目では見ることができないからだ。しかし、口で伝えることができる。それもまた目には見えない。むしろ恐怖のほうがもっと致死的となる可能性もある。COVID-19の場合、致死性は比較的低い。致死率は、感染と死亡率の測定方法によって大きく異なっている(上記の第2段落および第3段落を参照されたい)。だから、ウイルスそのものよりも恐怖感の方が重要かもしれない。

 この「最後の審判の日」(いわゆる「アルマゲドン」)というシナリオはフィクションではなく、現実であり、それはすでに起こっている。
 われわれが見ているのは氷山の一角かもしれない。
 われわれ見ているのはきっと西側経済の完全な崩壊であり、それは人びとにとっては、ますます大きくなる惨状だ。
 これらの人びとに何が起きるのだろうか。住宅ローンや家賃を支払うことができなくなれば、仕事も収入もないまま多くの人びとは家を失うことになるのか。


「人口削減」計画

 1974年、ニクソン政権下でキッシンジャー国務長官は、国家安全保障会議(NSC)の主導のもとで、主に第三世界の国々を対象とする「過疎化対策」の輪郭を描くことを委任された。その結果、「NSC研究メモ200」と題する文書が起草された。

 「人口削減の行動戦略」は、依然として米国の外交政策の不可欠な部分である。また、いくつかの企業慈善団体や財団からも承認がえられた。それだけでなく、この点に関しては、ビル&メリンダ・ゲイツ財団とロックフェラー財団が、極度の貧困と人口削減とのあいだの関連にすでに取り組んできている。

 ということは、「人口削減計画」は現在進行中のパンデミック運動の一部であり、パンデミックの後には強制的なワクチン接種プログラムが続く可能性がある。

 ビル・ゲイツは2010年のTEDショーで、世界的なワクチン接種や医療などによって、人口の10%から15%(すなわち約10億人)を削減する計画について語った。

 ウィリアム・エングダールは、自分のサイト(Geopolitics-Geoeconomics)で次のように書いている。
 ゲイツは、招待者のみが参加するカリフォルニア州ロングビーチで開催されたTED2010の年次総会で「ゼロへの革新」と題した講演をおこなった。
 2050年までに世界の人為的なCO2排出量をゼロにするという科学的には誠にバカげた提案とともに、講演開始から約4分半後にゲイツは次のように宣言した。
 「まず人口です。現在、世界には68億人の人口があります。これは将来的に約90億人に達する見込です。もし新しいワクチン・医療・生殖健康サービスで本当にわれわれが大いに力を発揮するなら、おそらく世界人口を10~15%ほど削減できます
(参照。ビル・ゲイツ「ゼロへの革新。カリフォルニア州ロングビーチで開催されたTED2010の年次総会での講演、2010年2月18日)


 リンクをクリックして、ビル・ゲイツのTEDショー・ビデオを表示(3分55秒~4分30秒)。
(TEDショーは、TED Conferences LLCという米国のメディア組織が、「広める価値のあるアイデア」をスローガンに、オンラインで有名人の講演を無料で配信している)


ワクチン接種

 ゲイツ財団は過去20年間、アフリカで集中的に子どものワクチン接種プログラムを実施してきた。

 2014年から2015年にかけて、ケニアはWHOとUNICEFがスポンサーとなる大規模な破傷風ワクチン接種プログラムを実施した。同国政府は、破傷風トキソイドのワクチンを接種したが、そのワクチンには、少女と女性を永久に不妊症にするβ-ヒト絨毛性ゴナドトロピン(BhCG)がしみ込ませてあった。それを14歳から49歳までの約50万人のもの少女と女性に接種した。

 GAVI(ワクチンと予防接種のための世界同盟)と呼ばれる組織は、官民共同事業体であり、その官公部分はWHOとUNICEFであり、民間の共同事業体は大手製薬会社の集合体である。そのGAVIが、ケニアのような貧しい国々に無料のワクチンを配布しているのだ。

 ワクチンに不妊薬まで埋め込むことが可能であれば、健康やDNAに悪影響を与えるような、他のいかなる微粒子やタンパク質なども、容易にワクチン接種カクテルに混入させることができよう。
 (次のケニアの2事例を参照されたい。「政府が提供したワクチン接種後に数千人が不妊」および「『大量発生した不妊』:ケニア人医師たちは国連の破傷風ワクチンに不妊薬を発見」


「イベント201」 パンデミック模擬演習(シミュレーション)



 もう一つの重要な要因がある。それはすべてCOVID-19発生に関連していると思われる。なぜならじつに奇妙なことに、COVID-19は2020年の1月に爆発的に広まりを見せたからだ。
 COVID-19は、ニューヨーク市で2019年10月18日に開催された「イベント201」のわずか数週間後に中国で発生した(ただし武漢市での発生は2019年12月31日だった)。
 その「イベント201」のスポンサーは、ビル・ゲイツ、ロックフェラー財団によって設立されたジョンズ・ホプキンス大学保健研究所、および毎年1月にスイスのダボスで開催される世界経済フォーラム(WEF)である。
(「イベント201」の201は、2020年1月、すなわち「20年1月」の意)

 「イベント201」の行動戦略の一つは、パンデミックの模擬演習(シミュレーション)だったが、じつに面白いことに、そのときの名称は2019nCoVだった。すなわち現在のコロナウイルス・パンデミックのことである。
 シミュレーションの結果は、18か月間で6500万人の死亡、少なくとも30%の株式市場の暴落、大規模な倒産、大規模な失業、要するに、最近の歴史で世界が経験したことのない経済崩壊だった。それがシミュレーションだった。これがわれわれの向かうべき方向だと言いたかったのか。


「行動戦略ID2020」

 これらのさまざまな構成要素をもつ更に大きな戦略や概念図を実行かつ監視するために、ほとんど誰も聞いたことのない「行動戦略ID2020」がある。だが、じつに驚くべきことに、これもまたゲイツ財団が創設したものだ。この「陰謀団(カバール)」とも言うべき組織の着想・考えのひとつは、世界中のすべての市民に電子化IDを持たせ、個人の言動をどこでも監視できるようにすることだ。これは、「行動戦略ID2020」の課題のひとつであり、バングラデッシュで最初に実験される(現在進行中だ)。

 この着想・考えは、時期が来れば(すなわちプログラムの準備ができ次第)ワクチン接種プログラムを使用して、おそらく強制的に、ワクチンと一緒に、ナノチップ(極微小物質)も注射するというものである。
 これは、本人の知らないうちに実行され、その後、個人データ (医療記録、犯罪記録、銀行口座など)が遠隔操作でアップロードされる可能性がある。実際、ゲイツ財団はGAVIと共同で、ワクチン接種と電子化IDの両方に使える、タトゥー(刺青)様のチップをすでに開発している。

次の参考文献も参照されたい。

「コロナウイルス–それを治療するためにワクチンは必要ない」
  ピーター・ケーニッヒ 、2020年4月1日
*「コロナウイルスは単なる健康被害どころではない。人間と社会の破壊だ
  ピーター・ケーニッヒ 、2020年3月30日
*「COVID-19 –治療法をもとめる闘い:西側巨大製薬会社という搾取構造
  ピーター・ケーニッヒ 、2020年3月24日
*「コロナウイルスCOVID-19パンデミック:本当の危険は「行動戦略ID2020」だ
  ピーター・ケーニッヒ 、2020年3月12日

 これらの多目的プログラムを実装・監視・制御するには、強力な電磁波が必要だ。
 そういうわけで、未だまったく研究されておらず検証もされていない5Gが、未知のものでありながら必要なのである。うろうろしている時間的余裕はない。なぜなら、このプログラムの完了目標は2030年であるからだ。国連が宣言した「持続可能な開発目標(SDGs、“2030年までに達成すべき17の目標”)」と全く同じ目標設定なのだ。
[持続可能な開発目標(SDGs)とは、2015年9月に国連総会で採択された「われわれの世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」と題する宣言文書で示されたもので、2030年に向けた具体的行動指針には、“2030年までに達成すべき17の目標”と“169のターゲット”がある。訳註]



 上図でご覧のとおり、「行動戦略2020」は、基本的に法の支配を推進するSDG「持続可能な開発目標」の中の、とくに16番目「16 平和と公正をすべての人に」と密接に関連している。

 2016年にニューヨーク市で開催された国連の特別サミットの期間中に、ゲイツ財団やUNOFP(国連パートナーシップ事務所)からアイデアを受けて、SDG16.9(「持続可能な開発目標」第16章第9項)が作成された。これは「行動戦略ID2020」の目的に見事ぴったりと合致する。
 SDG16.9は次のように記載されているからだ。
「2030年までに出生登録を含む法的身分証明書をすべての人に提供する。世界共同体のために電子身分証明書(デジタルID)を活用する。世界の人口の約五分の一(18億人)は法的身分証明書を持たず、医療、学校、避難所へのアクセスを奪われている」

 これはわれわれが真剣に考えて見なければならない「悪いシナリオ」だ。

参照:コロナウイルス:治療にワクチンは不要

    http://www.ungcjn.org/sdgs/goals/goal16.html

では、次に「良いシナリオ」を見てみよう。これは、われわれ民衆が善をおこなう力を持っているというシナリオだ。

 第一に、これまで私が説明したどんなタイプの複合的な計画も、時間がたてば具現化されたり実施されることは不可能だ。ダイナミクス(生命の活動力)の方が勝るからだ。世界は生きている。生きているものはすべて線形性(モデリングは線形)によって方向づけられることはなく、ダイナミクスの法則に従う。

 第二に、われわれは人類と母なる地球を脅かすこの邪悪な作戦を逆転させる力を持っている。それは目覚めの問題だ。 そうすれば、多くの人は光を見るようになるだろう。ひとつは、おそらく次のような理由による。すなわち、「この邪悪な作戦の不条理さ、この世界的封鎖、この限度を知らぬ貪欲という狂気、少数の人びとによる権力と金に対する貪欲」にたいする嫌悪だ。母なる地球は、社会の上層階級がおこなってきたこうした虐待に、反吐が出るほどうんざりしている。母なる地球は0.01%(の上層階級)よりも強い。われわれ民衆は母なる地球と手をつなぐことができ地球の味方をすれば、安全でいられるのだ。

 人びとは、この「偽(にせ)の伝染病」の背後にひそむ「完全なる破壊」に気づき始める。WHOの非常に疑わしい指導者によって宣言されたパンデミック、恐怖を煽るパンデミックによる「完全な破壊という考え」に気づき始めるのだ。コロナウイルスを「ウイルスF」(恐怖を煽るウイルス)と呼ぶのもいいかもしれない。FはFear「恐怖」の頭文字だ。人びとは恐怖で死ぬこともあるからだ。
 WHOが調子を合わせて一緒に踊っているのは、ビル・ゲイツ、ロックフェラー財団、大手製薬会社、そして舞台裏にひそんでいて目に見えないWEF(世界経済フォーラム)の政治家や銀行家たちだ。そして、こうした者たちすべてのもっともらしい理屈は、「目に見えないコロナウイルスから世界を救う」ということ。実際はパンデミックではないパンデミックから世界を救うのだ、と。

 この新自由主義の腐敗したシステムが崩壊するにつれて、多くの犠牲者が出てくるだろう。悲しいことに、多くは生き残れないかもしれない。多くの悲惨さ、孤独感、そして苦しみがあろう。
 われわれは、社会として連帯して行動し、われわれにできることをやるべきだ。被害者を助け、被害を軽減するために。
 われわれは、手と腕と魂が届く限りまで、すべての前向きな精神と行動で、貢献すべきなのだ。そうすれば、連帯の意志力は巨大であり、ほとんど無限である。

 すでにWB(世界銀行)とIMF(国際通貨基金)は、大規模で低コストの融資や、最貧国への一部無償援助を約束している。WBの当初の数字は120億米ドルであり、IMFはコロナの損害を軽減する貸付枠を500億米ドルとしていた。そして今、両者は分担金を引き上げた。
 IMFの場合、今では1兆ドルまでと言っている。IMF理事国の一部は、4兆ドルという特別の「SDR(特別引出権)基金」の設置を求めている。これは、グローバル化において支配層が、自分たちの手で世界を操るという支配権を失いたくないと考えていることを示している。

 すでに60か国以上がIMFに「援助」(原文のママ)を申請している。しかし、IMFに「援助」を申請しているこれらの政府は、自国と自国民の魂を奴隷化するという犯罪を犯しつつあり、かつてないほどの大胆さでエリート経済と金融の専制政治に向かっている。
 というのは、こうしたIMF等の融資は条件付きであり、以前は「構造調整」と呼ばれていたものと同様だからである。つまり、社会サービスとインフラの民営化、国内に残っているものすべての民営化である。その国の天然資源である石油、ガス、鉱物、その他すべてを、外国企業が食い物にできるよう特権を売り渡す(「コンセッション」する)ことだ。それこそ西側が地球の完全支配を推し進めるために切望しているものだ。
(構造調整:IMFとWBが経済危機を経験した国に提供するローンで構成されている。ブレトンウッズのこの2つの機関は、借入国が新しいローンを取得するために特定の政策を実施することを要求する。これらの政策は通常、民営化の増加、貿易と外国投資の自由化、政府の赤字の均衡化に集中していた。)

 だが、今回の経済的ホロコーストを契機として、自国経済を再構築し金融と自国通貨の主権を取り戻す方策がある。そう考えているすべての国と人びとへの私のアドバイスは、IMF・WB・すべての地域開発銀行・さらにはさまざまな国連の資金メカニズムから距離を置け、そんなものに手を出すな、ということだ。

 可能な限り自立した自給自足を目指すのだ。地産地消という単純な原則を適用するのだ。そのためには、地元のお金と地元の公共銀行によるのだ。それらは地域経済の発展のために働いてくれる。経済発展のために地元のお金と借金を使おうではないか。よそ者が地元の債務返済を要求することはできない。それは、皆さんがご自身の条件で内部的に管理できる制度なのだから。

 中国などの国々はこの原則を適用している。これが主権国家として略奪的な資金調達から免れる方策だ。そうすれば、社会的・政治的・経済的統合の考え方に基づくALBA(米州ボリバル同盟:ラテンアメリカとカリブ諸国の連合)のように、志を同じくする国々と連帯協定を結ぶことができる。


結論

 われわれ人間には巨大な精神的な力があり、それを総動員すればプロパガンダの流れを阻止することができる。世界のご主人様たちが人間の心の強さを知っているからこそ、われわれはこの種の凶暴なプロパガンダにさらされているのだ。そして、われわれの巨大な精神力を作動させないようにするには、恐怖を通してしかない。これが今、世界で起きている「パンデミック」騒ぎなのだ。

 この残酷で抑圧的な戒厳令の状況が長引けば長引くほど(そうだ、多くの国々では、欧州でさえ、戒厳令という情勢になっている)、主権者自身の内面の力と自我の信念は人間の心の中によみがえり、恐怖に取って代わり、悪の勢力に立ち向かう力となる。正義と人間の平等、人間の尊厳を護るために立ち上がる。そして究極的には連帯と愛に立ち向かうだろう。

 愛こそが、この悪魔のような計画を克服するものだ。

 それが希望と愛のシナリオだ。限りなき希望は屈することなく創造することなのだから、決して絶望にはならない。そして、われわれが力による争いを避け、限りなく希望し創造し続ける限り、われわれは必ずや暗闇から抜け出して光の世界を見ることになろう。それは平和的創造のよどみない流れなのだから。


Peter Koenig(ピーター・ケーニッヒ)は経済学者かつ地政学アナリスト。水資源と環境問題の専門家でもある。30年以上にわたって世界銀行や世界保健機関で勤務し、パレスチナを含む世界中の環境や水の分野で働いてきた。米国、欧州、南米の大学で講義している。また、Global Research; ICH; RT; Sputnik; PressTV; The 21st Century; Greanville Post; Defend Democracy Press, TeleSUR; The Saker Blog, the New Eastern Outlook (NEO)その他のインターネットサイトの定期的な寄稿者。著書に『Implosion– An Economic Thriller about War, Environmental Destruction and Corporate Greed』があるが、これは事実に基づき、かつ世界中の世界銀行での30年間の経験に基づいたフィクション。また『The World Order and Revolution! – Essays from the Resistance』の共著者。

Centre for Research on Globalizationのリサーチアソシエイトでもある。

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