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カウ(牛)ボーイからソイ(豆)・ボーイへ:アメリカの消費者は肉まがい、乳製品まがいの消費が増加

Cowboy to soy boy: Americans consuming more fake meat & dairy than ever

RT Business News 2018年9月16日
(翻訳: 寺島メソッド翻訳グループ 2018年10月5日)
<記事原文>
https://www.rt.com/business/438565-americans-fake-meat-milk/


植物性食品産業の顔となっている「グッド・フード・インスティテュート(GFI)」(※)の新しい研究によれば、動物性食品の代替物の販売量は37万ドルを超えたとのことだ。アメリカの小売り総売上高は過去12ヶ月でちょうど2%の増加だったが、植物性食品は同時期17%の伸びを見せた。

    ※[訳者注] The Good Food Institute(GFI): 植物性の肉(フェイク・
      ミート)や植物性の乳製品の普及をめざしている非営利団体でアメ
      リカを拠点としている。同協会のホームページは以下にある。 https://www.gfi.org/

「植物性食品産業は、どちらかと言えば『ニッチ(隙間)市場』だったのが、十分に主流と言える流れに入ったということです」と「植物性食品協会(PBFA)」の専務理事ミシェル・サイモン氏は語った。


サイモン氏の説明によれば、植物性の肉と植物性の乳製品の消費者は今やベジタリアンだけではない。「(以前は)消費の主流にいた人々ですら」「今日市場に出回っている、味もよく、革新的なこの植物性食品に手を伸ばしている」とのことだ。

GFIの研究によると、植物性の「肉」の売上高はこの1年間で23%延びた。昨年は6%の増加だった。植物性製品の売り上げ高はアメリカ国内9箇所の国勢調査地域で二桁の伸びを見せた。

GFIの下した予想は、植物性の肉の世界市場は今後2023年までに63億ドルに達するだろうというものだ。現在の市場規模は46億3千万ドルだ。

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「消費者の目が肉の消費を減らす方向に向く中、植物性の肉を選択する人がますます増えています。 実際、全米12%の一般家庭は現在植物性の肉を購入しています」とGFI企業担当専務のアリソン・ラブシュナック氏は語った。

「昨年からこれだけの増加があったことは決して無視できません。 この傾向がこのまま続いてほしいと思っています」とラブシュナック氏は付け加えた。

GFIの研究報告ではまた「今日の植物性の肉は約10年前の植物性ミルクと同じことになるのでは、という見方がある」ことにも気づいていた。

※[訳者注] 植物性ミルクとは、植物から採れるミルクで、豆乳、アーモンドミルク、ライスミルクなどがある。 

植物性ミルク(18億ドル市場)は「牛乳」アメリカ国内総売り上げ高の13%もの割合を占めている。 これと対照的に植物性の肉の場合は「肉」アメリカ国内売り上げ高の約1%にしか過ぎない。

GFIは指摘しているが、植物性の牛乳はますますごく普通の家庭食品となっており、他の植物性の乳製品も需要がある、ということだ。  こういった「他の植物性の乳製品」は、GFIによると、最大の売り上げ幅を見せた他の製品と肩を並べそうだ。
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アメリカの身勝手な「論理」

What if the world started using US logic in its relations with America?

ニール・クラーク
RT OpEd 2018年8月20日
(翻訳:大手山茂、岩間龍男 2018年9月17日)
<記事原文>https://www.rt.com/op-ed/436385-us-sanctions-russia-iran/

ニール・クラーク氏はジャーナリスト、作家、放送で発言もし、ブロッガーでもある。 イギリスやイギリス以外の新聞や雑誌に多数寄稿している。 ガーディアン、モーニングスター、デイリー&サンデーエクスプレス、メール・オン・サンデー、デイリー・メール、デイリー・テレグラフ、ニューステーツマン、スペクテーター、ザ・ウィーク、アメリカン・コンサーバティブなど。彼はRTの定期寄稿者でありBBCテレビやラジオ、Sky News、Press TV、Voice of Russiaにも登場する。彼はthe Campaign For Public Ownership @PublicOwnershipの共同設立者である。彼の受賞ブログはwww.neilclark66.blogspot.comで見られる。彼のツイッターは@NeilClark66で政治、国際問題を扱っている。
  


(イラク大統領サダム・フセイン像の顔をアメリカ国旗で覆う海兵隊員)

制裁だ! 爆撃だ! 侵略だ! これまでアメリカは「悪事を行っている」と自分が主張する国々にたくさんの懲罰行動を取ってきた。しかし、アメリカ以外の国々がアメリカに同じ基準を当てはめたらどういうことになるのか?

先週の木曜日は本当に特別な日となった。アメリカの新規制裁措置はゼロだった。私に見落としがなければの話だが。 私はその時、腱炎でソファに横になっていた。(幸い妻の「2点法」のお陰もあり1日で回復した) 

現在アメリカが積極的に進めている制裁措置プログラムはほぼ20カ国に及んでいる。ベラルーシからジンバブエに至るまでだ。ちょっと考えてみてほしい。大体アメリカがこういった国を制裁する理由はそのままアメリカを制裁する理由にもたぶんなり得るのだ。

最近イランへ再発動された経済制裁を見てみよう。一部は8月6日に発動され、他は11月4日に発動が設定されている。この財政的な懲罰行為はイランにだけ向けられているわけではない。何ともたちの悪い、まるで生徒間のいじめ行為みたいに、イランと取引している国や外国の金融機関も狙い撃ちしているのだ。イランは「悪意のある態度」という理由で糾弾されている。有数の、いや、「世界有数のテロ支援国家」として糾弾されている。

イラン政府が犯してきたとされる悪行と言っても、実際のところは、イランはテロ撲滅を手助けしているのだ。アメリカとシリアにいるアメリカの同調者たちが支援しているこのテロ行為はなぜか「反政府活動」という言い方になる。

もし制裁が「悪意ある態度」と「テロ支援」が理由で発動されるなら、制裁されるべきなのはアメリカであってイランではない。さらにこのアメリカの論理に従えばアメリカと取引をしている国や金融機関もまた制裁を発動されることになろう。ちょっと想像してほしいのは、ワシントンの絶叫だ。もしイランがアメリカと取引をしている企業や銀行に対して、アメリカが宣言した類いの包括的な施策をイランが宣言した場合のワシントンの絶叫だ。イランがそういった施策を取るとしても決して不当なものではない、もし国務省の理屈に従えば、の話だが。

ロシアは2014年以来アメリカが発動する経済制裁の対象となってきた。 ロシアが糾弾されたのは、クリミアを「併合」し、「ウクライナにおける民主的プロセスと諸機関」を「台無しにしたこと」、そしてウクライナの「平和、安全、安定、主権と領土保全」を脅かした、といったことが理由だ。

「この21世紀に19世紀的な振る舞いは絶対にだめです。 他国を侵略するのに完全にねつ造された口実を使うなんて」とジョン・ケリー国務長官は大真面目に言明した。 彼の言明がなぜおかしいかと言うと、「完全にねつ造された口実」で他国を侵略するということになると、ここ数十年で言えばアメリカとその同盟国の回数が一番多いし、やり方も恥知らずだ。イランが大量破壊兵器で他国を攻撃することがあるだろうか?

4月の報道ではアメリカはシリアの約30%の領土を占領している。この地域にはシリアが産出する原油の大半が埋蔵されている。シリアの人たちはこの問題について投票したか?クリミアでは2014年投票が行われ、圧倒的多数の国民がロシア施政下に復帰することを選択した。

もちろんアメリカのシリア「併合」などのニュースはない。「併合」とは「アメリカが認定した敵」だけがすることだからだ。

ロシアはまた2016年のアメリカ大統領選に干渉した廉で制裁を受けている。このことについてきちんとした証拠があるか無いかはどうでもいい。きちんと証明できるのは1996年のロシア大統領選にアメリカが大々的な干渉を行ったことだ。このことをタイム誌が自慢気にその表紙にまで掲載した。アメリカの選挙干渉は世界中で行われ、数え切れないほどだ。アメリカから他国への干渉を糾弾されるのはノートルダムのせむし男に背筋を伸ばせと言われるようなものだ。あるいはドラキュラ伯爵に道徳的な潔癖さについてレクチャーされるようなものだ。  
Read more (西欧はアフリカの終わりなき戦争による再植民地化を狙っている。カダフィの排除は始まりに過ぎない。)
https://www.rt.com/op-ed/407332-gaddafi-west-sirte-recolonization/


もし「選挙干渉」のアメリカ基準をアメリカ自身に適用するなら、最低世界の半数の国々がアメリカを制裁する正当性を持つだろう。アメリカ政治への干渉を明々白々に行っている国はイスラエルだ。ノーム・チョムスキーの発言:「アメリカのいろいろな選挙にイスラエルが干渉してきたことはロシアの比ではない。イスラエルの首相(ベンジャミン・)ナタニェフは大統領に通告することもせず、アメリカ議会に直接出向き、発言し、満場の拍手を受け、アメリカ大統領の諸政策にケチをつけたりすることまでする。これは実際2015年オバマ大統領の時に起こったことだ。」 

だからアメリカはイスラエルを制裁することになるのか?とんでもない。「アメリカの大物政治家たち」はイスラエルへの軍事援助を380億ドル増額したいと思っている!

その同じ「大物政治家たち」が、びっくり、びっくり仰天、ロシアを懲罰することに大層熱を上げている。今週発動されるロシアへの最新の制裁は3月に毒殺されかけたロシアの元スパイ、スクリパリ親子事件に関連している。 アメリカはこの事件を大真面目で「国際法違反」と呼んでいる。このこともまたどうでもいい。スクリパリ父娘をロシアが毒殺しようとしたことを示す証拠など今のところ何一つ呈示されていないのだから。ちょっと想像してほしい。もし金融安定理事会(FSB)で以前働いていた2名のアメリカ市民への未解決毒殺事件に関連して、ロシアがアメリカへの制裁を導入したらどんなことになるか。 アメリカはそれに対してどんなことを言うのだろう? 実際はもっとひどいことを言っている。アメリカが突きつけている要求はロシアが科学・生物兵器をもう使用していないこと、将来も使用するつもりがないことを90日以内に証明しろ、というのだ。もしどこかの国がアメリカに同様の最後通牒を突きつけたらどうだろう? 何のかの言っても、アメリカが科学兵器を使用し、おそらくは生物兵器も使用してきたことは周知のことだ。2012年までにすべての化学兵器を廃棄するという化学兵器禁止機関の決定をやり過ごし、アメリカは今も化学生物兵器を貯蔵している。 

ロシアは、アメリカとは対照的に、2017年には廃棄を完了している。

アフリカに目を向けると、アメリカは2001年来ジンバブエへの経済制裁を実行している。すべてロバート・ムガベが理由?まあ、現在ムガベ同志は表舞台には出ていない。そしてどうなったと思う?今年の夏アメリカはジンバブエ大統領選に先だって制裁を延長した。明白なのは、ジンバブエが経済制裁の対象国になったのは、「誤った」外交政策の同盟者を持っているという理由からだ。再度想像してほしい。アメリカと仲良くしている国々を気に入らないからと言って、アメリカを制裁することになったらどうなるのか。

アメリカが発動する他国への制裁理由として共通に語られるのは、そういった国は「自由で公平な選挙」を実施していない、ということだ。でも、アメリカはどうか?アメリカの政治体制は巨大な金や権力に絡む利権グループに支配されている。
Read more
ネルソンマンデラの遺産は、自由計画を売り物にする西欧によってハイジャックされた。
https://www.rt.com/op-ed/433822-mandela-legacy-distorted-obama/


民主党も共和党も根っこは同じ戦争肯定、資本優先党だ。一方は他方よりほんのちょっと社会的にリベラル色があるが、それも選択の自由があるという幻想を有権者に振りまくためだ。アメリカが民主主義に欠損があるから他国を制裁するなどというのは、2016年の大統領選でアメリカの有権者たちに提供された「選択」を考えた時、お笑い草でしかない。さらに偽善的なのはアメリカが「人権」への危惧を他国処罰の理由とすることだ。アメリカは人権問題に熱心なあまり、6月に国連人権理事会をしれっと脱退するような国なのだ。 

実際のところ、世界最悪の人権弾圧国家の一部はサウジアラビアやイスラエルのようなアメリカと関係がとても深い同盟国家だ。もちろんアメリカはこの二国を制裁することはない。それどころか武器を提供し、人権弾圧に手を貸す始末だ。

「平和、安全、安定、主権、そして領土保全」。アメリカがロシアを制裁する理由としてあげるこういった言葉をじっくり考えてみよう。そして過去30年間に世界で何が起こっていたのかをもう一度考えてみよう。アメリカとその同盟国家群はユーゴスラビア連邦共和国の「主権と領土保全」に気を配ったことはあるのか?彼らが1999年に同国を78日間爆撃し、コソボの「独立」を達成しようとした時のことだ。アメリカとその同盟国家群は「平和、安全、そして安定」に気を配ったことはあるのか?彼らが2003年イラクに不法な侵略を行い、同国をカオスと流血へ落とし込んだ時のことだ。大虐殺は今でも続いている。彼らはリビヤを2011年に爆撃した時、こういったとても崇高な事柄に気を配ったことはあるのか?リビヤはアフリカで最も生活水準の高い国だった。それを石器時代に戻してしまったのだ。同じことは彼らがシリア・アラブ共和国の安定を乱し、同国の分断を図ろうとしていることにも言える。   

アメリカは他国を懲罰することが大好きだ。しかしアメリカに世界の裁判官、陪審員そして死刑執行人になる法的・道徳的権威はまったく無い。そろそろアメリカには自分たちが他国に要求しているのと同じ基準が適用され、必要な時には同じ罰則の対象とされるべき時だ。 

私の同僚である論説OpEdコラムニスト、ジョン・ワイトの言葉を引用する。

    「制裁がアメリカ『によって』ではなく、アメリカ『に』発動される世界
    に生きる時になって初めて私たちは正義が支配していることを知ることになろう。」

全米で服役者のストライキ

Nationwide US prison strike demands end to ‘slave labor’ & ‘racist’ sentencing

RT Home/US News/ 2018年8月21日

翻訳(大手山茂、岩間龍男 2018年9月11日)
<記事原文>https://www.rt.com/usa/436516-nationwide-prison-strike-slavery/


© Shannon Stapleton / Reuters

アメリカのいくつかの州にまたがる刑務所の収容者が3週間のストライキを起こしている。 彼らが言う「人種差別的刑法」、「非人道的待遇条件」、そして「奴隷労働にも匹敵する所内労働に賃金が支払われていないこと」に抗議してのことだ。

「刑務所の法律家は声を上げる」と呼ばれる服役者グループが陣頭指揮を執り、このストライキは8月21日から9月9日まで市民的不服従の形を取っているとされる。 抗議者たちは10項目の要求を公にしている。 重点項目としては服役者と前科者の投票権を回復すること、そして受刑者の尊厳ある待遇だ。

他の要求項目には①「刑務所内の奴隷待遇を即時止めること」、②刑務所内のすべての服役者の労働に対して「該当する州や地域で通常支払われる賃金を支払うこと」、そして③「人種差別的な科料過剰請求や、行き過ぎた判決と、非白人に対する仮出所不認可の即時停止」などがある。

ストライキの陣頭指揮を取っているグループは、同時にいくつかの法律や連邦政府の計画の廃止を要求している。 これらの法律や計画は最低刑期を義務化しており、暴力的な犯罪者には最低刑期の85%をきちんと終えなければ仮出所資格を認めてはならない、あるいは服役者が訴訟を起こす権利を制限することを各州に求めている。

アメリカ自由人権協会はこのストライキを支持しており、その要となる要求は投票権の回復だとしている。 ほとんどの州では服役者が投票することはできないようになっており、前科者の投票権を認めていないケースもある。 バーモント州、メイン州だけが服役者も前科者も例外なく投票権を認めている。

南北戦争後に採択されたアメリカ合衆国憲法修正条項第14条は、「反乱あるいは他の犯罪に加担した廉で」投票権を差し止めることを認めた――その対象となったのが連邦離脱のために戦った南部市民だったことは明白――けれど、この表現は、一時的であれ恒久的であれ、なべて凶悪犯罪者であれば投票権を与えないことを各州に許してきた。

服役者たちのもうひとつの大きな抗議事項は修正条項第13条に起因している。 修正条項第13条は1865年に奴隷制と意に反する苦役を廃止した。 ただし、「当事者が十分有罪判決を下されるような犯罪への刑罰としての場合を除く」となっている。これはアメリカの刑務所制度では健在であることを意味していると、服役者たちは主張する。

今回のストライキが奴隷制と関連づけられたもうひとつの点は象徴的だ。 8月21日は1831年バージニア州で起こったナット・ターナーに率いられた奴隷反乱の記念日なのだ。 1971年の同日、刑務所内活動家で「ブラック・ゲリラ・  ファミリー」の創設者であるジョージ・ジャクソンが殺された。 彼がカリフォルニア州のケンティン刑務所から脱獄しようとしたのだ。 今回のストライキの指導者たちはこの二つの記念日をストライキ開始日にしたことを意味のあることだとしている。

9月9日をストライキの最終日にしたのは1971年ニューヨーク州北部にあるアッティカ刑務所での反乱を記念してのことだ。 約1,300人のアッティカ刑務所の収容者達が奴隷労働と警察の暴虐を止めるよう4日間要求を続けた。 その後警察力による弾圧で結果的に39人が死亡、128人が負傷した。

「2016年刑務所ストライキ」も同様に、「刑務所の法律家は声を上げる」グループによって組織され、9月9日をストライキ開始日とした。

アメリカは服役者総数と収監率(10万人当たり655人)の双方で世界ランキングのトップだ。 現在アメリカでは広範囲にまたがる拘置所や刑務所におおよそ230万人の服役者がいる、これは「プリズン・ポリシー・イニシアティブ」(2001年設立されマサチューセッツ州に本部のあるシンクタンク)が公表した最新の数字だ。 これに現在執行猶予中の370万人、仮出所の84万人を加えれば、アメリカの司法当局はほぼ7百万人への支配権を実際行使していることになる。

アメリカ若年層の資本主義離れでトランプが当選

Young Americans have soured on capitalism, and that’s what got Trump elected ---- Slavoj Zizek
RT 2018年8月15日

(翻訳:大手山茂、編集:新見明 2018年8月28日)

<記事原文>https://www.rt.com/usa/435970-democrats-socialism-gallup-poll/

映像
Anti-capitalist protesters in Washington DC © David S. Holloway / AFP

若い有権者の資本主義への支持が急激に下落したと、ギャロップ世論調査が新たな結果を出した。 この推移に目を向けようとしないアメリカ支配層のあり方が結果的にトランプ大統領の誕生につながった、とスロベニアの哲学者であるスラヴォイ・ジジェク氏はRTに語っている。

このギャロップ世論調査によれば民主党員の57%は社会主義を肯定的に見ている。 資本主義を肯定的に見ている党員は47%に過ぎない。 2010年には56%が資本主義肯定派だったのに。

政治的な路線を巡って、アメリカの若年層(18歳から29歳)は全体が資本主義派、社会主義派に二分される。 51%が社会主義を肯定的に捉え、45%が資本主義を肯定的に捉えている。 資本主義肯定派はたった2年間で12%の下落だ。

(さらに読む)
Facebook vanishes Venezuela-based left-leaning news network again_


スラヴォイ・ジジェク氏はこの推移をアメリカンドリームがまったく現実離れしていると気づいた層がいるからだと見ている。

「この失望の根っこは簡単に特定できます」と彼はRTに語った。「労働者階級も中流階級も裏切られたと感じているのです。 一般的に言えば、今のアメリカの制度は人々が望むようには機能していないと広く気づくようになっています。」

奇妙なことに満足度下落はアメリカ経済が活況を呈している時期に出てくるのだ。 現在は失業率が3%を少し上回る程度で過去50年で最低だ。 賃金も上がっている。 もしトランプ大統領の言うことを信じるならば、あらゆる企業が鳴り物入りで生産工程を海外からアメリカ国内に呼び戻しているところだ。

2010年、今より多くの民主党員が資本主義に信頼を置いていたころ、客観的な事情は今より悪かった。 失業率は目も当てられない9%だった。 賃金は先の大不況以来、低迷状態で、回復の光明はまだはるか彼方だった。 

「このメッセージはたいへんな期待を抱かせます」とジジェク氏はギャロップ世論調査について語った。 アメリカ国民の相当数が「アメリカンドリームに親近感を感じていない」ことをこのデータは示していると彼は言った。そして彼は、我々の学術用語で言うイデオロギー的ヘゲモニーの、終わりの始まりとして、この資本主義支持の凋落を描写した。

David Sirota ✔ @davidsirota
ディビッド・シロタ
TVキャスター:問題は、非情に多くの民主党員々が、大部分のアメリカ人にとって資本主義に問題があると考えていることだ。 (ちょっと資料を見る)
住宅は高すぎ、学生ローンはうなぎ登りに高額になり、メディケアを受けているのにGoFundMe(ネットの募金)を必要とするのだ。
https://www.commondreams.org/news/2018/08/13/change-gonna-come-poll-shows-democratic-voters-socialism-more-capitalism …5:31 AM - Aug 14, 2018
「この10年以上にわたるギャロップ調査で初めて、民主党員は、資本主義より社会主義を肯定的なイメージをもっていることを示した。」 (Image: depositphotos/stevanovicigo)'

「変化の時がやってきた」。世論調査は民主党員が資本主義より社会主義を求めていることを示している。
「この体制は、よりよきものを望み、それに値する人々を没落させた。commondreams.org


より多くのアメリカ人が取り残された気持ちを抱く中で、2016年この欲求不満をうまく取り込んだ唯一の候補者がドナルド・トランプだったのだ。 しかし、ジジェク氏の見方ではトランプがアメリカが抱えている数々の問題の解決となるわけではない。 景気がうまく回っている時でも景気回復が全員平等に行き渡ったわけではないのだ。 4千万人のアメリカ人が未だに貧困状態だ。 このうち5百万人が「第三世界のレベル」で生活している。 6月に公表された国連報告のデータだ。 

「アメリカを救うことができる唯一の存在が、より力を持った、よりラジカルな左翼です」とジジェク氏は主張する。

左翼はどこに?

ジジェク氏が語っているラジカルな左翼は存在する。 しかし民主党のより中道的な支配層がそれを有無を言わさず排除しているのだ。 彼の議論に依れば、この支配層は「自分達が動かしている民主党がどうなのかを見るべきだ。つまりバーニー・サンダースや彼の運動が呈示している明白で、より左翼的な、反資本主義のシグナルを完璧に無視してきたことにしっかり目を向けるべき」ということになる。

サンダースは人気のある人物だった。 とくに若い有権者に人気があった。 彼ではなくヒラリー・クリントンを担ぎ上げたことで、中道派支配層は「アメリカ国民の期待を裏切った。」

しかし、2016年の大統領選でクリントン陣営が惨めな結果に終わってから、サンダースが支持する「進歩的」運動はその動きがじわじわとゆっくり中心的な流れに浸透してきている。 このことが一番はっきりわかるのは6月のブロンクスにおいてだった。 この時自称「民主的社会主義者」アレクサンドリア・オカシオ=コルテスが10期目の現職下院議員、より中道派で格式高いジョー・クローリィを追い出し驚天動地の予備選勝利を勝ち取ったのだ。

(さらに読む)
Ocasio-Cortez v Ben Shapiro:Dem candidate refuses ‘catcalling debate offer_


オカシオ・コルテスは選挙公約は①すべての人にメディケアを、②大学学費無償化、③時給15ドルの最低賃金、④移民税関捜査局の廃止、だった。 このうちいくつかは民主党クリントン陣営が忌み嫌うものだったろう。

オカシオ・コルテスが勝利したことでトランプ時代における民主党員のロードマップがはっきり示されたようだ。 民衆のよりラジカルな左翼的要求をくみ取り、選挙に勝利するのか、ロシアへの非難を続け、負け続けるのか、である。 しかし民主党支配層はこのことに耳を傾けず、下院少数党院内総務のナンシー・ペローシ(カリフォルニア)がオカシオ・コルテスの勝利を過小評価、有権者にそれは「一つの地域」でたまたま起こったことで、進歩的な考えに「足元を掬われないよう」にと警鐘を鳴らす始末だった。

院内総務補佐のジェイムズ・クライバーン(南カリフォルニア)が民主党支配層に染みついた気質を代弁し、「オカシオ・コルテス氏は民主党指導層の一員になるには順番を待つ必要がある」とあるインタービューで語った。

「私がこの地位に就くためにどれほどの時間を待たなければならなかったか、彼女には一度考えて欲しいのですよ」と、この78歳の下院議員は語った。

予備選勝利の後、オカシオ=コルテスはアメリカ国内を飛行機で飛び回り、同じ進歩主義的な志向を持つ候補者への支持を予備選挙前に大々的に訴えた。 しかし、彼女の遊説は及ばず、このなりたての社会主義者に推された6人の候補者のうち4人が落選した。

この躓きをアメリカ人に内在する「社会主義への恐怖」のせいだとする批評家もいた。 ジジェク氏はそれには強力な異議を唱えた。

「その恐怖感をまき散らしている人でもそんな話は真面目に受け取らないと思いますよ」と彼は語った。 アメリカが今にもベネゼラのような国になるなんてそもそもありそうもないことなのですから、とも。 今回の社会主義人気に対する「それは純粋な恐怖扇動であり、パニック化した反動です」とジジェク氏は語った。

今回のギャロップ世論調査に現れた傾向がもし正しいなら、社会主義的メッセージを取り入れることが民主党が生き残れる唯一の方法とやがてなり得るだろう。

「バーニー・サンダース現象」はアメリカ社会主義運動の新たな突破口だったのか?

Did Bernie Sanders break down doors for new US socialist movement?
RT 2018年7月20日

(翻訳・大手山茂 2018年8月22日)
<記事原文>https://www.rt.com/op-ed/433821-socialism-us-sanders-ocasio-cortez/

デイブ・リンドルフはアメリカの受賞ジャーナリストであり、元ビジネス・ウィークのアジア特派員です。また共同所有のニュース・サイトThisCantBeHappening.netの創設者でもあります。


Erik Mcgregor / Global Look Press
アメリカにおける社会主義は、20世紀初期に頂点を極めたが、それ以降の些細な選挙に勝利するのにも四苦八苦してきた。しかし今や、選挙に立候補する人間は自分は社会主義者だとおおっぴらに名乗り、当選している。

(フィラデルフィア発)
先月大きな地震がニューヨーク政界の岩盤を揺るがした。その振動波は全米で感知された。28歳ブルックリン生まれプエルトリコ人の社会主義者アレクサンドリア・オカシオ・コルテス氏が下院議員を10期勤めた民主党の重鎮ジョー・クローリー氏対し、申し分のない勝利を収めたのだ。クローリー氏は長年の議会指導者であるナンシー・ペロシ氏の後継者になるというのが大方の見方だった。

一国の重要な国政選挙において社会主義者が勝利を収めた。しかもその国アメリカは億万長者の資本家であるドナルド・トランプ氏を大統領に選出したばかりなのだ。 これをどう考えたらいいのだろうか。 

アメリカ政界である種の地殻変動が進行中だということははっきりしている。何故ならオカシオ・コルテス氏は社会主義者として選挙に勝利しただけではなく、 民主党の支配層を斥けたのだ。ペンシルバニア州議会4人の現職議員が今年の予備選で造反候補者に敗北している。ペンシルバニア州と言えば2016年の大統領選挙では僅差でトランプ氏支持となった州である。またこの造反候補者はオカシオ=コルテス氏と同じくアメリカ民主社会主義グループのメンバーだ。このグループの会員数は2016年以前は6千人だったが、今年は4万人強に急増している。 
(さらに読む)
Avision of the future? 28-year-old socialist stirs up New York politics

これだけではまだ話は十分でないかのようだ。ブルックリン地区における最初の勝利の驚天動地の余震の中で、隣接するブロンクス地区においてもオカシオ=コルテス氏が「改革党」路線で予備選の勝利を収めていたことがわかったのだ。「改革党」はマイナーな政党で候補者を立てられずブロンクス地区ではオカシオ=コルテス氏に投票するよう強い要請を出していた。それが大量得票につながった。

社会主義はひとつの政治勢力としてアメリカにおいて多難な道を歩んできた。 アメリカは独立独歩の起業家や因習に囚われない一匹狼を神秘化するところがある。 二つの世界大戦に挟まれた一時期、短期間ではあったが、社会主義がアメリカ労働者の間に広まり、アメリカ社会主義党の指導者であったユージン・デブスが1912年の大統領選で100万にも届くという票数を得た。この100万というのは全有権者の約6%にもあたる数字だ。1920年代と1950年代、反共運動を展開する2つの野蛮な政権が続いた。しかしユージン・デブスは逮捕され、1950年代には共産主義者であるという容疑で多くの俳優、教師、ジャーナリストがブラックリストに載せられ、最後は何十年にも亘って政府、メディアが社会主義は共産主義、ボルシェビズムそして毛沢東主義と同じというプロパガンダを展開した。 それ以降社会主義はアメリカ人の間で信奉者も少なく、大衆に受容されることもほとんどなかった。

それもこれまでは、ということだが。

変化の兆しは2015年後半から2016年春に見えて始めた。 この年、共和党、民主党いずれにも属さず、長年「民主的社会主義者」と自称していたバーニー・サンダース上院議員が民衆に基盤を置いた草の根運動で民主党大統領候補の指名をヒラリー・クリントン候補にあと一歩というところまで迫り、衆目を驚かせた。 (民主党指導層が舞台裏でえこひいき的な動きや妨害工作があったからサンダース氏が指名争いに負けたと信じる人は少なくない)

さて、サンダースの選挙運動で国民健康管理や大学無償化などの社会主義的考え方-これまで民主党候補者の選挙公約に載ったことは一度もない-が突然政治論議で許容されるトピックになったことも一因となって、彼の選挙運動に参加した何百万という若い熱狂的な支持者が社会主義を自分達が直面する経済的な問題へのあり得る答えだとの考えをおおっぴらに口外している。 
(さらに読む)
Clinton’s new book removes all doubt. She still has no idea why she lost


そしてそういった若い層が、年配層も含めて、いろいろな答を模索するにつれ、その動きを無視しない姿勢を示す候補者の数がだんだん増えてきている。 オカシオ・コルテス氏やペンシルバニア州の予備選を勝ち抜いた4人の社会主義者のように、彼らは社会主義的な計画を提案したり、提案することが勝利の戦略になり得るということを鮮明にさせている。

こういった社会主義的な政策やアイデアに突然人気が出てきたことが一過性の現象ではないことを示す証拠は、それがより若い世代にもっとも顕著に現れているところだ。 以前であれば政治にはあまり関心を示さない世代だった。 例えば4月に公表されたハーバード大学の研究に依れば、18歳から29歳までの世代の51%が資本主義を嫌っている。 政治体制として社会主義を選ぶというのが多数派だ。 1年前、保守系雑誌の「ナショナル・レビュー」の警告を込めた記事によればサンダース氏の選挙運動の後の世論調査で40%のアメリカ人が資本主義よりは社会主義がいいと口にしているとのことだ。 この世論調査は保守系組織である「アメリカの文化と信条協会」が行ったものだ。

この若い世代に、社会保障制度上の退職手当で生活する退職者世代が加わる。 この世代の数は膨大であり、年々増え続けている。 (退職手当については共和党も民主党保守派も減額が必要だと警告し続けている) さらに彼らはメディケアと呼ばれる不十分な制度でありながら、たいへんな人気があり、65歳以上の人にしか適用されない一種の社会医療にすでに頼っている。 この世代の人たちは少なくともこの二つの社会主義者的施策の価値がすでにわかっている。 他方、60年代70年代()に成人したベビー・ブーマー達の多くは、この時期に資本家的消費主義への拒絶やコミューン的生活の試みがあったので、「社会主義者」としての自分のルーツに立ち戻り、コミューンの再興を生活費削減と高齢になっても施設に入らなくてすむ手段として本気で考えている。 
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アメリカ人の間に社会主義者的な考えや社会主義的な候補者を受容する新しい動きがあることに着目しているのがケビン・ジーズ氏だ。 彼は長年の活動家であり、「緑の党」から時折出馬することもある。 「緑の党」は環境主義者や社会主義者がメンバーの小さな党であり、何年も地方や中央の議会に候補者を送り出している。 大統領選挙にも参加する。 ジーズ氏がRTに対して、「そう、社会主義の人気はますます高まっています。 社会主義というのはひとつの経済的なアプローチであるのに、学校では禁句であり、メディアで正当に議論されることはありません。 だから、誰かが社会主義を支持しますと言ってもまず眉につばをつけてから考えます。 いろいろな答えがあるからです」と語っている。 

さらに、「そういった微細な点は脇においておいても、私たちは現在資本主義の不公平さを経験しているところです。 人口の半分の富が文字通り三人の富と同じだというのはどこか真剣におかしいのです。 特に人口の半数が経済的に安定していない、何千万人が貧困状態、多くの人の収入が少なくきちんとした住宅を借りられない、まして住宅購入などとんでもない、という状態は変です。 資本主義はほとんどの人にとって機能していません。 みんな別の選択を求めています」とジーズ氏は言葉を続けた。

ジーズ氏は最近の国政と地方選挙におけるオカシオ・コルテス等の社会主義候補者の最近の予備選勝利を、次の二点の理由であまり深読みすべきでないと注意を促している。 一点目は予備選における投票率は一般選挙と反対に常に相当低いこと、二点目はいずれにしても地方選あるいは議会選挙において地域特有の要素や課題が少なからずあること。 彼が指摘する例は、オカシオ・コルテスの場合だ。 彼女がラテン系アメリカ人として立候補した地域は主にラテン系アメリカ人の居住区であり、そこには彼女と同じプエルトリコ人の投票者がたくさんいる。 

ただしそうした但し書きをつけながらも、オカシオ・コルテスが予備選に勝利し、11月にはおそらく議会の議席を手にすることで彼女は「人々を教育し、自分達の問題に目を向けさせるたいへん重要な役割を果たすことになります。 今でも大きな広告塔です。 彼女から学ぶ人がますます多くなり、社会主義運動は発展するでしょう」と語っている。