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イスラエルでは、健康な若年成人はCOVID-19では死亡していない(公表データ)

<記事原文 寺島先生推薦>
No healthy young adults died of Covid-19 in Israel – data
The Ministry of Health has promised to publish records of all coronavirus deaths by vaccination status and age
保健省は、ワクチン接種状況と年齢別の全てのコロナウイルスによる死亡者の記録を公表すると約束した。
出典:RT 2023年5月29日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>  2023年6月7日


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© Getty Images / Amir Levy


 イスラエル保健省が、弁護士オリ・シャビの情報公開請求に応じて公表したデータによれば、50歳未満の健康な人間はCOVID-19で一人も死亡していないことがわかった。

 「なぜ学校の閉鎖、子供のワクチン接種、そしてロックダウンといった過激な措置が必要だったのか?」とイスラエルのCOVID-19政策に対する批判者として著名な内科専門医のヨアブ・エゼケリが、エポック・タイムズ*に対して尋ねた。
* ニューヨーク市に拠点を置くエポック・メディア・グループが発行する多言語メディア。(ウィキペディア)

 シャビは、基礎疾患のない50歳未満の患者のCOVID-19による死亡数だけでなく、死亡した患者の平均年齢(ワクチン接種状況別に分類されたもの)や、2018年から2022年までの心停止の年間件数も提供するよう保健省に要求した。

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関連記事:イスラエルは「新たなCOVID-19の波」に襲われる

 保健省によれば、COVID-19ワクチン接種者の死亡者の平均年齢は80.2歳であり、未接種者の平均年齢は77.4歳でした。

 しかし、保健省は2021年と2022年の心停止情報を提供することができないと主張した。情報がまだ当省に転送されていないため、との説明だった。

 イスラエル国立緊急医療サービスのデータを分析した、昨年発表された研究では、2021年1月から5月までに、16歳から39歳の患者において心停止による緊急医療サービスへの通報が、驚嘆すべきことに、25%増加したことが明らかになった。

 しかし、保健省の公衆衛生部門の責任者であるシャロン・エルロイ=プリーズは、2020年12月にCOVID-19ワクチン接種プログラムが開始されたこととの因果関係を結びつけようとする試みを非難し、その期間に心停止の増加や若者の死亡数の増加はなかったと語った。

 研究の著者の一人である心臓病専門医のレツェフ・レヴィは、保健省が2021年と2022年の心停止に関する情報を持っていないと主張していたことを取り上げた。これはつまり、二つの主張のうち少なくとも一つが誤りであるということを意味することになる。

 保健省は、18歳から49歳の患者に関するシャビへ提供したデータが、流行病学的調査が完了したケースに限定されていると主張したが、保健省は、流行病学的調査が行われたかどうかに関係なく、すべての患者に関する包括的なデータを含むデータベースにアクセスできることが知られている。

 エゼケリは保健省の回答を「少し単純すぎる」と評し、なぜ完全なデータを公開しなかったのか疑問を呈したが、統計データを見れば、政府批判者(エゼケリ)のほうが正しいことがわかると指摘した。「これは実際には高齢者にのみ危険をもたらす病気でした」と彼は述べ、保健省の数字がCOVID-19による死亡の平均年齢が80歳であるとしていることを指摘した。

 保健省は、情報公開請求に対して2年以上にわたる回答遅延の後、ワクチン接種状況と年齢別に分類された全死因死亡データを今月末までに提供することを約束した。
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バイデンCovid情報を公開へ

<記事原文 寺島先生推薦>

Biden to release Covid intelligence

出典:RT

2023年3月21日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年4月9日



ホワイトハウスのイーストルームでスピーチするジョー・バイデン大統領(2023年3月20日、ワシントンDC) © AP / Evan Vucci


 ジョー・バイデン米大統領は、連邦政府に対し、Covid-19パンデミックの発生に関する資料の機密解除を指示する法案に署名した。ホワイトハウスは、ウイルスと中国の機密研究室との「潜在的な関連」を示唆している。

 この法案は反対もなく両院を通過し、バイデンは今月初めの月曜日(3月20日)の夜に署名した。この法律は、国家情報長官室に健康危機の起源に関する情報を公開することを求めているもので、機密解除された報告書を90日以内に議員に転送しなければならないと定めている。

 大統領は声明の中で、「将来のパンデミックをより確実に防ぐために、Covid-19の起源を解明する必要がある」と述べ、「中国の主要研究所である武漢ウイルス研究所との関連性」を含め、パンデミックに関する「すべての機密情報を引き続き検討する」と付け加えた。




関連記事:ビル・ゲイツが「パンデミック消防署」を提案


 しかし、バイデンは、情報機関が「Covid-19については可能な限り多くの情報」を共有することに言及する一方で、「国家安全保障を害する情報の開示から保護する」という権限を発動し、一部の記録は秘密にしておかなければならないことを示唆した。月曜日に大統領が法案に署名したことを確認するまで、ホワイトハウスはバイデンがこの法案を支持していたかどうかを明らかにすることを拒否していた。

 多くの政府高官が、Covid-19の起源は中国の武漢にある研究所から漏れたものである可能性を示唆しており、FBI長官のクリストファー・レイは、Covid-19ウイルスがこの施設から発生した可能性が「最も高い」と最近発言している。レイ長官は、公的に入手可能な証拠はないとしながらも、この発言を受けて、エネルギー省も起源に関する問題について立場を変え、研究所からの流出説を支持するが、「信頼度は低い」とする報道が続いた。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、少なくとも他の4つの米国連邦機関と「国家情報委員会」は、パンデミックが自然に動物から人間に広がった可能性が高いと判断し、2つの機関は未確定であるという。

 北京は、バイオセーフティーレベル4の研究室(最も致死性の高い病原体を厳格な安全基準の下で保管する研究室)からウイルスが流出したという主張を繰り返し否定しており、この説は海外での中国のイメージを汚すための方法であるとして否定している。外務省関係者は、ワシントンがパンデミックについて「神話を広めている」と非難し、最近では世界保健機関に対し、中国で行われた同様の調査を反映した新しい起源調査を米国で開始するよう要請している。

関連記事:世界保健機関の事務総長はCovid-19のパンデミックの終息を予見

ジュディ・ミコビッツ博士「1980年以降、すべてのウイルスは、研究所で作られた生物兵器です。」

<記事原文 寺島先生推薦>

Dr. Judy Mikovits: Since 1980, all viruses are bioweapons that have been created in laboratories

出典:COLDWELLIAN® TIMES DIE INFORMATIONS REVOLUTION™

2023年3月24日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年3月26日

ジュディ


 英国におけるCovid死亡の90%以上は、Covidのワクチン注射を受けた人たちである。これは驚くべきことではない、とジュディ・ミコビッツ博士は言う。なぜなら、HIV以降のすべてのウイルスは、機能獲得技術を使って作られているからである。言い換えれば、HIV以降のすべてのウイルスは、実験室で科学者によって開発されてきたものなのだ。

 ジュディ・ミコビッツ博士は、研究者でありウイルス学者でもある。同世代の中で最も優れた科学者の一人と呼ばれている。1991年に発表した博士論文は、HIV/AIDSの治療に革命をもたらした。「プランデミック(Plandmic)」という題で有名な記録映画は、最も視聴回数が多く(10億回以上)、最も検閲された記録映画の1つである。ミコビッツ博士は、物議をかもす科学的発見をしたために、令状なしに逮捕され、罪状なしで収監された。彼女の物語については、こちらこちらで詳しく読むことができる。彼女は以下のような多くの本の著者である: マスクの真実」、「腐敗の疫病」、「インターフェロンの事例」、「疫病を終わらせる」、「マスクの事例」など多くの著書がある。ミコビッツ博士の講演やプレゼンテーションは、彼女のウェブサイト(こちら)または彼女のRumbleチャンネル(こちら)で見ることができる。

 「Covid19を含む多くのウイルスは、自然界に存在するものではありません。それらは人用に作られた生物兵器です。「HIV以降の全てのウイルスは、予防接種によって機能を獲得した感染症なのです」と、ミコビッツ博士はシチュー・ピーターズに語った。

 「HIVは90年代初頭にB型肝炎の予防接種で広まりました。その予防接種が機能獲得型HIVの(由来する)ところで、ゲイに関連した免疫不全に関連したLAV(リンパ節腫脹関連ウイルス)由来ではなかったのです。エイズは決してゲイに関連した免疫不全ではありませんでした。つまり、自然なエイズウイルスは存在しないのです。」

 追加資料:エイズとAZT*醜聞。エイズの流行は、コロナウイルスAZT、レムデシビルを私たちに与えたのと同じ人たちと、製薬会社の不思議な薬のための尖兵トニー・ファウチによって作られた! 必見の動画です!
*アジドチミジン(azidothymidine, AZT)。商品名はレトロビル(Retrovir)。世界初の抗HIV薬として1987年3月に生まれた。

 「ウイルスなんて存在しない」と主張する人がいるが、ミコビッツ博士はこう語っている。「ウイルスは存在しますが、それは作成された小さな生物兵器で、1980年以降、常に注射によって感染が行われています…これはトニー・ファウチによる40年にわたって行われている生物兵器事業です。フォート・デトリックで、ロシア、中国、日本との全面的な協力のもとで行われてきました」。

 では、なぜミコビッツ博士がそのことを知っているのか? その訳は、彼女は研究所の人々にウイルス培養の方法を教えていたからだ。ミコビッツ博士は、1980年6月10日から2001年5月11日まで、フォート・デトリック(メリーランド州フレデリックにあるアメリカ陸軍未来司令部の施設)で、抗ウイルス薬メカニズム研究室の入門レベルから最高レベルまでの責任者を勤めていた。「SARS-CoV-2の亜種が作られたことをしっかりと覚えています。ただ当時は、そのゲームについては知りませんでした。でも今なら、私たちはそのゲームが何だったのかが分かります」と彼女は言った。

 SARS-CoV-2ウイルスは、2004年に作成されて以来、すべてのポリオ*ワクチンで人々に注射されている。ドイツ、アメリカ、中国との共同開発で作られたものである。2020年以前は、このウイルスによる症状はふつうの風邪とされていた、とミコビッツ博士は説明する。「このウイルスによる症状はインフルエンザの予防接種を受けるたびに悪化してきました...2020年のWolfe論文から、2017年から2019年の間にインフルエンザの予防接種を受けた人は皆、Covidと診断される可能性が36%高いことが明らかになっています」と彼女は言った。「インフルエンザ予防接種(2017/8)がこの(Covid大流行を)牽引したのです」。*脊髄性小児麻痺

 SARS-CoV-2はコロナウイルスではない、とミコビッツ博士は言う。「そのウイルスは、一部分はエイズ、一部分はシンシチンと蛇毒、そして一部分はSARSで構成されています。それは2004年に兵器化として作られたものなのです」。

 フォート・デトリックで作られたSARS-CoV-2生物兵器は、薬瓶で中国に輸送された。ウクライナ、中国、シアトル、ノースカロライナなどにあるすべてのBL-4(生物学的安全性レベル4)の研究所がCovidの配備に参加した。

 「英国のウェルカム・トラスト、フランシス・コリンズ、ジョナサン・ストウ、ジョン・コフィンは、この件に全面的に関与しました。彼らは私たちの2009年発表の科学論文(慢性疲労症候群[CFS]とレトロウイルスXMRVを関連付けたもの)を審査しました。彼らはそれを隠蔽する計画を立てていました。ウェルカム・トラストと英国は、最初からグルだったのです。ME*/CFSと診断された人々を殺すために...私たちは汚染された血液を供給されていました。汚染物質や動物ウイルスを使用した、ひどく汚染されたワクチンの供給を受けていたのです。1986年に製造者が果たすべきとされてきた全ての責任が免除された後は、一回の安全性調査も経ずに野放しでウイルスが注射されてきました」。ミコビッツ博士は、これらの犯罪を犯している数十人の中に、イアン・リプキンとトニー・ファウチの名前も挙げている。
*筋痛性脳脊髄炎

補足資料:ヘビからスパイクタンパク質、注射まで、考慮すべきいくつかのこと

 「私たちがすべきことは、もう二度とワウチンを打たないこと、誰ひとりにも、です。...そうすれば、彼らがあなたに危害を与えることはありません」。


スチュウ・ピーターズ・ショー:英国では予防接種を何回も打った人は死んでいる:新しい研究は、英国でイギリス人は絶滅すると警告している。2023 年 3 月 6 日(25 分)

COVID-19の研究所漏洩説は、なぜ再び見出しを飾るようになったのか?

<記事原文 寺島先生推薦>

Why is the Covid-19 lab leak theory back in the headlines?
The US is reviving the pandemic blame game as a countermeasure to China’s public opinion offensive

米国が世界的流行の罪のなすりつけ合戦を復活させたのは、中国の世論が攻撃的になったことへの対策のためだった。

筆者:ティムル・フォメンコ(政治分析家)

出典:RT

2023年3月2日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年3月23日


のぞき窓から見える医療従事者の姿。防護服を身につけ、外国人が宿泊しているホテルの廊下を消毒中。医療隔離措置期間中の中国上海。2021年8月12日。© AP Photo/Andy Wong


 世界の大多数の人々にとっては、Covidは終結している。私たちは次の段階に進むことに成功した。もうCovidのせいで心配したり、生活を犠牲にしたり、最も厳しい制限措置に苦しまなくてもよくなったのだ。もちろん未だに少数の地域ではそのような生活が続けられているが、世界のほとんどの人々にとっては完全に過去の出来事になった。

 しかし、世界的流行が終わった後でも、去らずにしつこく残っている懸案がある。それは政治的な罪のなすりつけ合戦だ。ここ数日、米国政府は再び「研究所漏洩説」という陰謀論を広め、Covid-19ウイルスは武漢疫学研究所からの漏洩が起源であると主張し始めた。
 
 これらの主張が再び出現しているのは偶然であるように見えるが、この工作は行政府のあちこちで画策されているものだ。まず、米国エネルギー省が、この件に関する報告書を発表し、その後米国の中国大使であるニコラス・バーンズが中国当局に対して、Covidの起源に対して「もっとも真摯な態度」を取るよう求め、それに続いてクリストファー・レイFBI長官も声明を出した。

 問題なのは、なぜこんなことをしているのか、だ。そしてなぜ今なのか、だ。その答えは、以前と同じことなのだが、米国がこの陰謀論を武器として、中国の世論の勢いを削ごうとしていることだ。その具体的な目的は、中国が最近強調しているいくつかの問題点から、人々の目をそらそうというものだ。その中の一つが、先月(2023年2月)の貨物列車の脱線事故により米国のオハイオ州を襲った有毒物質流出事故とその事故に対するバイデン政権の不手際な対応についてだ。もうひとつは、中国によるウクライナ和平計画だ。




関連記事:ホワイトハウスはCovidの「研究所漏洩説」から距離を取った。


 この3年間、米国はCovid-19の世界的流行を利用して、中国を攻撃する世論を多くの地域で醸成するための武器としていた。その目的は、あからさまに世界的流行とその後の混乱の責任を中国政府に押しつけることであり、さらに中国の流行対策を否定的なものであると決めつける目的もあった。具体的には以下のような言説だ。中国が隠蔽を行ったとしてその罪を咎め、中国はこのウイルスの世界規模での流行の責任があると主張し、中国のロックダウン措置を残忍で非人道的措置であると決めつけ、研究所漏洩説を広めたのだ。この研究所漏洩説については、信頼の置ける生物医療専門家たちからは全く真剣に取り上げられないような説である。

 2023年までには、Covid-19の世界的流行による混乱や対策はついに終わりを迎えたようで、中国は「ゼロ・コロナ」措置を取りやめ、通常の日常生活への回帰に舵を切った。しかし米国の言い分ではそうではないようで、この研究所漏洩説を再度武器として使い始めた。そしてこの漏洩説は、大手メディアがすぐに広め、裏支えした。皮肉にも、この同じ報道機関が、オハイオ州での環境に対する大惨事についてはほとんど報じていないし、ノルド・ストリームが米国の本格的な関与のもとで破壊されたという信頼のおける報告についても同様だ。

 言うまでもないが、この2件の事象が起こったことと併せて、研究室漏洩説が再度出現したということは、ただの偶然ではない。先日の「スパイ気球」事件により、憶測や激しい反中感情が広められたことを受けて、中国の国営報道機関や専門家たちは、米国への激しい反撃を開始した。具体的にはオハイオ州の大惨事を歯に衣着せず非難し、その惨事を利用して自国世論の攻撃対象としたのだ。そのことに加えて、中国当局は、独自の和平計画を提案することで、ウクライナの戦争の方向性に影響を与えようともしている。そしてこの方向性は、米国当局がウクライナで成し遂げようとしている目的を支持しないものであり、ウクライナに妥協を求める内容であるため、その後米国当局からは、却下されている。



関連記事:FBIが主張したCovid起源説に対する中国当局の反応


 中国のこの対応に対して、米国はどう出るのか? 米国は研究室漏洩説を再燃させ、中国側の主張から目を逸らさせる作戦に出たのだ。市民に対して証拠は何も示さないまま 米国当局者たちからの人騒がせな表明は報道機関により間違いなく詳しく報じられ、その結果、国民の中国に対する憤怒の念が掻き立てられている。その後米国は、反中「ネタ」を次のものにどんどん更新していくのだ。こんな世論操作工作が止むことなく続けられるからこそ、米国当局と中国当局は、両国関係を通常化したり安定化したりできなくなっているのだ。そのせいで悪循環が生じ、両国関係が危険な状態になってしまうのだ。

 結論だが、この研究室漏洩説の再来が画策されたのは、米国が世界中で流布される言説や世論を操作している手口についての決定的な証拠となっている。しかし、この画策の筋書きにおいて、米国が研究室漏洩説を利用している目的には、何か具体的な政策上の目論見がある訳ではない。例えば中国に制裁を課せるような合意形成を狙っている訳ではない。そうではなくて、米国がこのような画策を弄している目的は、オハイオ州での毒物流出事件に対する中国の集中砲火に対する仕返しとして、自国民の意識を逸らすことなのだ。この手法が上手くいくかどうかについては、議論の余地があろう。というのも、世界の人々はCovidに関する罪のなすりつけ合戦にはウンザリしているからだ。しっかりとした証拠が何も示されないままでは、この研究室漏洩説が以前ほど効果的な言い掛かりには決してならないだろうからだ。

議論の的になっている複数の実験と、コロナウイルスのパンデミックを引き起こしたとして疑われている武漢の研究室

<記事原文 寺島先生推薦>

The Controversial Experiments and Wuhan Lab Suspected of Starting the Coronavirus Pandemic

筆者:フレッド・グテル、ナビード・ジャマリ トム・オコナー
(FRED GUTERL , NAVEED JAMALI AND TOM O'CONNOR )

出典:ニューズ・ウィーク誌

2020年4月27日

<翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年3月23日



武漢ウイルス研究所 Covid-19コロナウイルス研究室
コロナパンデミックは、武漢細菌研究所内で、問題となった実験の結果である可能性があることを、米国の諜報機関は現在認めている。2017年2月23日、中国・武漢のP4実験室内にいる中国のウイルス学者、石正麗氏。JOHANNES EISEL/ AFP VIA GETTY IMAGES



 米国が中国を抜いてCovid-19の感染者数が最も多い国になった翌日、米国防情報局が新型コロナウイルスの起源に関する評価を更新し、感染症研究所から誤って放出された可能性を示していることが、ニューズウィーク誌の取材で明らかになった。

 3月27日(2020年)の日付で、2人の米政府関係者が裏付けしたこの報告書によると、米国防情報局(DIA)は、「感染勃発が、おそらく自然に発生したと判断」した1月の評価を修正し、昨年末に病原体が初めて観測された中国中部・武漢市の「実験室の安全ではない運営方法」によって「誤って」新型コロナウイルスが出現した可能性を含めるようにしたことを明らかにした。しかし、「中国:COVID-19感染源は明らかでない(China: Origins of COVID-19 Outbreak Remain Unknown)」と題されたこの機密報告書は、この病気が遺伝子操作されたもの、あるいは生物兵器として意図的に放出されたものではないと断定している。

 「SARS-CoV-2が意図的に放出されたこと、あるいは生物兵器として作られたことを示す信頼できる証拠はない」と報告書は述べている。「研究者や中国政府が、このような危険なウイルスを、特に中国国内で、既知の有効なワクチンも持たずに、意図的に放出することは非常に考えにくい」。この記事のためにニューズウィーク誌が取材したすべての科学者も、ウイルスが意図的に放出されたという考えをきっぱりと否定している。

 Covid-19は、世界中で300万人近くが感染し、当初は中国を襲った後、西側が最も大きな被害を受け、米国が最も深い被害を受けた国となっており、4月27日の時点で55,000人以上が亡くなっている。その起源については、科学的な議論だけでなく、国際社会での政治的な論争が続いている。

 DIA(米国防情報局)のこの文書は、学術文献を引用しながら、この病気が本当に最初にどのように出現したのかについて、「決定的な答えは決してわからないかもしれない」と述べている。DIA(米国防情報局)の広報担当者はニューズウィーク誌に、「DIA内部では一つの説に全面的に合意しているわけではない」 と語った。


不確かなウイルスの起源

 新型ウイルスの起源をたどるのは簡単ではない。武漢研究所の研究者たちは、2002年から2003年にかけて発生したSARSウイルスの痕跡を雲南省の人里離れたコウモリの洞窟まで突き止めるのに10年以上の歳月を要した。DIAの文書によれば、2月初旬、中国軍医科学院が「Covid-19の発生が自然発生か実験室の事故によるものかを科学的に判断することは不可能であると結論付けた」としていることは驚くには当たらない。

 中国政府が行った初期の評価では、Covid-19の原因となる新しいコロナウイルスであるSARS-CoV-2は、同市の華南海鮮市場からの自然発生の可能性が高いと指摘された。発生当初、地元当局はウイルスのヒトからヒトへの感染の可能性を軽視し、拡大する感染症について発言する医師を黙殺した。そのため、死亡者数やCovid-19の症例数が過小評価された可能性がある。また、米国が意図的に武漢にウイルスを放ったという疑わしい説も出回り始めた。

 中国外務省は4月23日、世界保健機関が武漢の研究所で流行が始まったという「証拠はない」としたことを記者団に語った。武漢ウイルス研究所の副所長で中国科学院武漢支部長の袁志明(ヤン・ツィミン)氏は、(ウイルスを)意図的に誤用し、作成したという推測を「悪意ある」もので、「あり得ない」と非難している。

 「米国のガルベストン国立研究所の所長は、私たちの研究所は欧米の各研究所と同様にきちんと管理されていると明言しています。武漢の研究所をウイルスの流出と関連付けるのは理解できますが、ウイルスが(武漢の)研究所から流出したと考えるのは、意図的に国民を惑わす悪意ある行動です」 と袁副所長は述べた。

 さらに、「彼らは、自分たちの非難を裏付ける証拠も論理も持っていません。彼らは完全に自分たちの憶測に基づいてそんな主張をしています」とも語った。

 しかし、DIA(米国防情報局)の報告書は、米国政府と中国の研究者が、「最初に確認された41人の症例の約33%は、市場に直接さらされていない」ことを発見したことを引用している。このことは、過去数年間の研究所の仕事について知られていることと合わせて、パンデミックは海鮮市場ではなく、研究所の手違いによって引き起こされたのではないかという合理的な疑いを抱かせるものだった。

 科学的、状況証拠に基づくと、以下のような推測になる。

 2002年、中国の広東省でSARSが発生し、警鐘が鳴らされることになった。その後数十年にわたり、米国、中国、その他の国々は、次の壊滅的なパンデミックを防ぐことを目的に、野生動物に生息する奇妙な新しい病原体を探し出して分類し、それが人間にとってどの程度の脅威となるかを解明する取り組みに資金を注ぎ込んだ。

 SARS-CoV-2コロナウイルスは、2019年の秋に、国際的な大都市である武漢の中心で出現した。中国当局は当初、このウイルス「SARS-CoV-2」は動物との直接接触によってのみ感染すると主張していた。しかし、武漢の初期患者の多くは野生動物市場とは無関係であり、ウイルスはすでに人から人へと広がっていたことになる。この事実が明らかになると、中国からの情報の信憑性が疑われたが、このウイルスは恐ろしいパンデミックに向かおうとしていた。

 当初、ウイルスの起源については、SARSと同様にコウモリで発生し、センザンコウなどの哺乳類に感染し、野生動物市場を通じて人々に流入するという説が有力であった。

 3月になっても、野生ウイルス説はSARS-CoV-2の起源を説明する最も有力な説であったが、周辺から少しボロが出てきた。武漢市街の動物市場にほど近い武漢ウイルス研究所には、野生のコウモリから採取したコロナウイルスの収集が世界最大規模でなされており、その中にはSARS-CoV-2と類似したウイルスが少なくとも1種類は含まれていた。さらに、武漢ウイルス研究所の科学者たちは、過去5年間、いわゆる「機能獲得」(GOF)研究に取り組んできた。この研究は、将来のパンデミックを予測する目的で、ウイルスの特定の性質を強化することを目的としている。機能獲得技術は、ウイルスを世界的な大流行を引き起こすことができるヒトの病原体に変えるために使用されてきた。

 これは、軍の地下壕にある極悪非道な秘密プログラムではない。武漢の研究所は、主にウイルス発見のために、プレディクト(PREDICT)という10年間で2億ドルかけた国際的事業の一部から資金を得ている。そのPREDICTは、米国国際開発庁(USAID)やその他の国々から資金提供を受けている。同様の研究は、米国国立衛生研究所(NIH)から一部資金援助を受けて、世界中の数十の研究所で実施されている。この研究の中には、致命的なウイルスを採取し、集団の中で素早く拡散する能力を強化するものもある。この研究は、このプログラムがパンデミックを引き起こす可能性があると何百人もの科学者が反対して、長年警告してきたが、その反対を押し切って行われていた。

 SARSの発生から数年、世界中の研究所で病原体の誤放出による事故が多発している。米国では、2014年に米国政府の研究所から炭疽菌が放出され、84人が被爆するなど、数百件の漏洩事故が発生した。2004年には北京の研究所からSARSウイルスが流出し、4人の感染者と1人の死者を出した。偶発的な放出は複雑ではなく、悪意も必要ない。研究所の職員が体調を崩して帰宅し、知らず知らずのうちに他の人にウイルスをばらまいてしまうだけなのだ。

 北京の米国大使館の職員が2018年1月19日の公電で警告したように、武漢研究所には偶発的な流出につながる可能性が考えられる粗雑な慣行の記録がある。ワシントンポストによると、「武漢ウイルス研究所(WIV)の科学者との交流の中で、彼らは、新しい研究室には、厳しく封鎖されているこの研究室を安全に運営するための適切な訓練を受けた技術者と調査員の深刻な不足があると指摘した」と外電は述べている。

 確かに、SARS-Cov-2が武漢の研究所から流出したという証拠はないし、このウイルスが巧妙に操作された産物であるという証拠もない。ほとんどの科学者は、入手可能な証拠に基づいて、自然起源が最も可能性の高い説明であると信じている。しかし、流出や操作の可能性を否定したわけでもない。「現段階では、COVID-19のパンデミックを引き起こしたウイルスの出所を正確に特定することはできない」と、世界保健機関(WHO)はニューズウィーク誌に声明を出している。「利用可能なすべての証拠は、このウイルスが天然の動物由来であり、操作された、あるいは作成されたウイルスではないことを示唆している」と。

 状況証拠からわかることは、研究所の研究計画と実践を調査の中心にすることには十分な根拠があるという事実だ。そして、自然の病原体の脅威から国民を守ろうとする科学者の努力が行き過ぎたものであったのかどうか、あらためて考えてみる価値があるのではないだろうか。



<関連記事>中国がCOVID-19の起源に関する研究を検閲している。削除されたウェブページが示唆すること。


動物経路

 10年前、最も話題になったウイルス性病原体は、コロナウイルスではなく、インフルエンザであった。特に、鳥類から発生し、感染者の多くを死亡させたH5N1型インフルエンザである。一時期、このウイルスが大きな話題となった。しかし、鳥インフルエンザに感染した人のほとんどが、鳥を扱うことから直接ウイルスに感染したことが明らかになった。伝染病を引き起こすには、ウイルスが効率よく殺せるだけでは不十分である。ウイルスが伝染病を引き起こすには、殺傷能力が高いだけでは不十分で、人から人へ簡単に感染することが必要である。

 この頃、オランダのエラスムス大学の科学者ロン・フーシエは、鳥インフルエンザ・ウイルスを恐ろしい伝染性ウイルスに変異するためにはどうしたらよいかと考えていた。この疑問は、ヒトへのパンデミックを予測するウイルス学者の使命にとって重要だった。もし、H5N1がヒトへの感染性を獲得するまであと1、2歩というところであれば、世界は危機に瀕していた。H5N1の感染型は、数千万人が死亡した1918年のインフルエンザのような破壊的なパンデミックに急速に発展しかねない。

 この疑問に答えるには、研究室でウイルスを細胞培養して繁殖させ、その変異を確認する必要がある。しかし、このような作業は実施するのが難しく、結論を出すのも難しい。では、最終的に感染するかどうかは、どうすればわかるのだろう?

 そこでフーシエが考え出したのが、「動物経路(animal passage)」と呼ばれる手法である。フェレット(白イタチ)を選んだのは、白イタチが人間のいい代用になるとして広く知られていたからで、白イタチの間を飛び移れるウイルスなら、人間にも飛び移れる可能性が高い。白イタチに鳥インフルエンザ・ウイルスを感染させ、発病するまで待ち、白イタチの体内で増殖したウイルスのサンプルを綿棒で採取する。ウイルスは体内で増殖するときに少しずつ変異するので、白イタチの体内から出てきたウイルスは、体内に入ってきたウイルスとは少し違っていた。1匹目の白イタチのウイルスを2匹目に感染させ、2匹目の白イタチの変異したウイルスを3匹目に感染させる......という具合に、フーシエは続けた。

 10匹の白イタチにウイルスを感染させたところ、隣のケージにいた白イタチが発病した。これは、このウイルスが白イタチに感染すること、つまり人間にも感染することを示すものであった。フーシエは、自分の研究室でパンデミック・ウイルスを作り出すことに成功したのである。




<関連記事>医師たちは、革新的な新技術でどのようにコロナウイルス患者を救っているのか



 2011年、フーシエが動物通過実験を雑誌『サイエンス』に発表したとき、オバマ政権のバイオセキュリティ担当者は、危険な病原体がフーシエの研究室から誤って漏れることを懸念し、研究の一時停止を推し進めた。フーシエは、エボラ出血熱や類似のウイルスを対象とするBSL-4(バイオ・セキュリティ・レベル:生物研究の安全性の高さを示す指標)ではなく、重症度が中程度のブドウ球菌などの病原体を対象とするBSL-2の研究室で研究を行っていた。BSL-4の実験室は、通常、空気循環システムやエアロック(気密式出入口)などを備えた独立した建物であり、入念な安全対策が施されている。これに対し、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は、この研究の一時停止を宣言した。

 その後、科学者たちの間で、機能獲得研究のリスクと利点をめぐって激しい論争が繰り広げられた。フーシエの研究は、ハーバード大学の疫学者マーク・リプシッチが2015年の学術誌『Nature』に書いたように、「実験室の事故がパンデミックを引き起こし、数百万人が死亡するという比類ないリスクを伴う」ものだ。

 リプシッチと他の17人の科学者は、機能獲得研究に反対してケンブリッジ審議会を結成した。そしてこの審議会が、米国で天然痘、炭疽菌、鳥インフルエンザに関わる実験室事故が 「増加しており、平均して週に2回以上発生している」 と指摘する声明を発表したのである。

 「感染力の強い、危険なウイルスの新種を実験室で作ることは...実質的にリスクを高めることになる。このような環境での偶発的な感染は、制御が困難か、または制御不可能な大流行を引き起こす可能性がある。歴史的に見ても、新型インフルエンザがヒトに感染すると、2年以内に世界の人口の4分の1以上に感染している」とこの声明は述べていた。最終的に200人以上の科学者がこの立場を支持した。

 機能獲得(GOF)研究の推進派の態度も同様に熱烈であった。「遺伝子や突然変異と病原体の特定の生物学的特性との因果関係を証明するために、機能獲得(GOF)実験が必要だ。機能獲得(GOF)という過程は、感染症研究において絶対に必要なものだ」たなフーシエは『ネイチャー』誌に書いている。

 米国立衛生研究所(NIH)は結局、フーシエなどの推進派の側に立った。パンデミックが起きた時に役立つ抗ウイルス薬を作ることができるのだから、機能獲得研究は危険を伴っても挑戦するに値すると考えたのである。

 米国立衛生研究所(NIH)が一時中断を解除した2017年までには、数十件の例外が認められていた。2009年に開始されたPREDICT事業は、10年間で2億ドルを費やし、世界中にウイルス学者を派遣して新規ウイルスを探し、そのウイルスの機能獲得研究を一部サポートした。この事業は2019年に資金が底をついたが、その後延長された。

 現在のパンデミックが発生する頃には、動物経路実験は一般的になっていた。世界中に30以上あるBSL-4研究室の多くの科学者が、呼吸器系病原体の感染性を高めるために動物経路実験を行っていた。

 今回のパンデミックでは、この実験が役に立ったのだろうか? ジョージタウン大学の新興感染症の専門家であるコリン・カールソン氏は、『ランセット(Lancet)』誌の最近の記事で、PREDICTが資金提供した研究は、SARS-CoV-2ウイルスが発生したときにウイルス学者が迅速に分離・分類するのに役立ったと主張している。しかし、この研究は、「広範な影響力を持たせられるよう、もっとうまく配置することができたはずだ」ともしていた。このプログラムでは何百もの新しいウイルスが発見されたが、これらのウイルスがヒトに対してどれほど危険なのかを科学者たちが判断できるところまでには至っていない。可能なのは、「ヒトへの感染を観察すること」 だけである。

 ラトガース大学の感染症専門家であるリチャード・エブライトは、もっと露骨にこう言い放った。「PREDICT事業では、感染拡大の予防や対策に役立つような結果は全く出ていません。抗ウイルス薬の開発に役立つ情報を提供するものではありません。またワクチンの開発に役立つ情報を提供するものでもありません。」


武漢市街の動物市場にほど近い武漢ウイルス研究所には、野生のコウモリから採取したコロナウイルスの世界最大のコレクションがある。この施設は、人から人への感染リスクが高い危険なウイルスであるクラス4病原体(P4)の取り扱いを許可された、世界でも数少ない研究所のひとつである。ヘクター・レタマル/AFP ゲッティ イメージズによる


中国の役割

 武漢ウイルス研究所は、PREDICTの資金援助を受けた多くの研究所のひとつだ。何百種類ものコロナウイルスを収集し、「コウモリ女」と呼ばれるウイルス学者石正麗は、研究所の職員とともに、2002年にオリジナルのSARSウイルスが発生したと考えられているのと同じコウモリの洞窟を探検した。彼女の研究者たちは、人里離れた洞窟に入り、コウモリの肛門に綿棒を入れ、排泄物を採取した。研究所に戻ると、発見したウイルスを培養し、ゲノム配列を決定し、研究室で細胞や動物にどのように感染するかを調べようとしていた。

 研究所は2015年、コウモリ・コロナウイルスの機能獲得研究プログラムを開始した。これは、選択した菌株を採取し、そのウイルスが人から人へ感染する能力を高めることを目指したものである。機能獲得研究は、査察事業と密接に連携していた。科学者たちが、ヒトの細胞に感染する能力を持つ新しい部類のコウモリ・ウイルスを特定したため、そのウイルスがヒトに感染し、パンデミックの脅威となるためには、自然界でどのような変化が生じなければならないかという疑問が生じた。


<関連記事>コロナウイルスの発生は、私たちがいかに無防備であるかを示す警鐘である。

 2015年、武漢の研究所は、カット・アンド・ペースト(切り貼り)遺伝子工学を用いた機能獲得実験を行った。そこでは、科学者が自然のウイルスを採取し、そのRNAの配列に直接置換を加えて感染力を高める研究が行われていた。SARSウイルスの一部を切り取り、SARSに似たコウモリ・コロナウイルスの断片を挿入した結果、ヒトの細胞に感染できるウイルスが誕生したのである。このような方法で改変された天然ウイルスであれば、遺伝子解析において注意旗を立てることは容易だろう。古いビクトリア調の家に現代的な増築をするようなものだ。

 しかし、動物実験によって作られたウイルスは、発見するのが非常に難しい。これらのウイルスは直接操作されているわけではないからだ。ウイルスが動物から次の動物に移るとき、その進化の過程で野生で起こるのと同じようなことが起こる。したがって、野生のコロナウイルスが10匹の白イタチを通過しても、人工的に操作されたものであることを特定するのは難しいだろう。

 武漢研究所では、コロナウイルスの動物経路実験の記録は公表されていない。この研究所は2018年に最初のBSL-4研究室を手に入れたが、このBSL-4研究室を有することが、この種の作業の必須条件とされている(ただし、一部の作業は強化されたBSL-3の研究室でも進行している)。そして、研究者がBSL-4研究室で動物経路作業を始めていたものの、今回のパンデミックの前に公表するのに間に合わなかった可能性がある。当時、中国はその情報の公表を厳しくしていたからだ。その作業が秘密裏に行われた可能性もある。しかし、科学者の中には、その可能性は低いと考える人もいる。しかし、高価なBSL-4ラボが、動物経路型の研究をしていないとは考えにくいとする科学者もいる。というのも、当時はそのような研究は珍しいものではなかったからだ。


起源をたどる

 SARS-CoV-2がどこから来たのかを解明するために、スクリップス研究所のクリスティアン・アンダーセンらは遺伝子解析を行った。彼らは3月11日に、『ネイチャー』でその研究を公表し、広く引用された。この研究者たちは、ウイルスのある遺伝的特徴に注目し、「操作」の兆候を探ったのである。

 その一つの特徴は、ウイルスが人体のACE2受容体(肺やその他の臓器の細胞の分子的特徴)に効果的に付着するために使用するタンパク質のスパイク(トゲ)である。SARS-Cov-2のスパイクは、もとのSARSウイルスのスパイクと異なっていることから分かることは、「自然淘汰の産物である可能性が高い」、つまり、研究室で操作されたものではなく、自然にできたものであると結論付けている。

 しかし、この論文では、特に動物経路が否定される理由について、明確ではない。「理論的には、SARS-CoV-2が細胞培養に適応する過程で変異を獲得した可能性がある」と著者たちは書いている。そして、センザンコウのような哺乳類を宿主としてウイルスが変異したという説は、「より強力な...説明を提供する」ものだとしている。この説に実験室での動物との接触が含まれるかどうかについては、著者らは述べていない。アンダーセンはニューズウィーク誌のコメント要請に応えなかった。

 ラトガー大学のエブライト教授は、機能獲得研究に長年反対してきたが、アンダーセンの分析は、SARS-CoV-2の起源として動物経路を否定するものではないという。しかし、「その理由は不十分である」と彼は『ニューズウィーク』誌への電子メールで書いている。「彼らは『ウイルスがセンザンコウのような動物の宿主を経由して変異した』という可能性を支持しながら、同時に『動物経路』で変異した可能性を否定している。この2つの可能性は経路を除けば別個のものであるため、一方を支持し、他方を支持しないという論法は通用しない。」


<関連記事>医師は誰を救うべきか?コロナウイルス診療をめぐる議論の内幕

 カリフォルニア大学デービス校の進化生物学者であるジョナサン・アイゼンは、決定的な証拠ではないものの、このウイルスは研究室ではなく、自然界からもたらされたことを示唆しているという。「何か不自然なもの、つまり、遺伝子操作されたもの、操作されたものがあることを示唆するものはない」と、彼は言う。しかし、「この研究結果には、ウイルスが実験室で動物を経路として作り出された可能性を認める『若干の余地がある』。『経路』を立証するのは難しい。さらに実験室からの流出を調べるのは難しい」と彼は言う。「(武漢の研究者が)野外から何かを採取し、それを使って研究室で実験をしていて、ある人が感染し、そこから広がったとしても、野外で直接広まったのとそれを区別するのは本当に難しいでしょう。」

 武漢は、既知のウイルスの中で最もSARS-CoV-2に似ているとされるRATG13というウイルスを保有しており、この2つは遺伝物質の96パーセントを共有している。ノースカロライナ大学のウイルス学者で、2015年の機能獲得研究で石正麗と共同研究したラルフ・バリックは、「この4パーセントの差は、動物通過研究にとって手ごわい差だ」と言う。「あり得ないような問題にぶつかり続けている」と彼は言う。武漢では、おそらくRATG13よりもSARS-CoV-2に近いウイルスから始める必要があっただろうが、それはただの仮定の話だ。

 バリックは、「この問題を解決する唯一の方法は、透明性と開かれた科学研究であり、実際に調査することだ。中国がそれを許すとは思えない。このような状況で、どの国がどのような行動をとるかはわからない。米国は透明性を保つと思いたい」と言う。

 ジェニー・フィンク(Jenni Fink)によるこの記事への追記。

 2020年4月29日16時20分。誤解のないよう付け加えるが、この微妙な問題について、この記事に引用されているジョナサン・アイゼン(Jonathan Eisen)による記述は、本人からの要請により、「or manipulated (あるいは操作された)」という言葉を含むように変更された。現在は次のようになっている。「不自然なものがあったという兆候は見られない。つまり遺伝子に手が加えられた、あるいは変異されたという形跡のことだ。」

 2020年4月30日午後10時40分。訂正。PREDICT事業に関する記述箇所を変更し、同事業の資金のほとんどがウイルス発見活動に使われたことを明確にする。また、同事業の2回目の5年間の資金提供の延長は、既報の2018年ではなく、2019年に終了する予定であった。

ファイザー社が変異種を自らの手で作り出そうとする研究を行っていることをファイザー社の幹部が暴露。プロジェクト・ベリタスが動画を発表

<記事原文 寺島先生推薦>

Project Veritas has broken Pfizer's Gain-of-Function Research Program Wide Open.
Pfizer's research is dangerous, immoral and must be shut down now.

プロジェクト・ベリタスはファイザー社の機能獲得研究計画の内容を広く公開
ファイザーの研究は危険であり、不道徳であり、今すぐ停止させなければならない。

筆者:ロバート・W.マローン(博士・理学修士)



2023年1月26日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2023年3月16日



 昨日、私はプロジェクト・ベリタスの動画の一部に出演するよう依頼を受けた。この動画が暴露した内容は、ファイザー社の一人の幹部が「指向性進化法*」という手法によりCOVID-19ウイルスの「変異種」をつくることで、新しいワクチンを広めようという計画についてだった。もちろん私はこの仕事を喜んでお受けした。上記の動画はその最終版だ。
* 望ましい機能を有するタンパク質を設計するための安定した手法

 COVID危機の背後にある深い邪悪に関する話については、私と妻のジルが世界中で訪問してきた多くの地域で普通に行われていた。

 イェイツの詩「再生(The Second Coming)」にある「新たな猛獣が生まれ出てベスレヘム(パレスチナの一地区)をいつくしむだろう(壺齋散人訳)」を地で行く行為が行われているのだ。哀れみの気持ちの欠如。目的のためにはどんなことでもする。自身の行為が人類を深い悲劇に陥れるということも考えず、喜びに満ちあふれた顔。人々のつながりや国家のあり方に与えた被害を見て笑っている。自身の言葉が内包している恐怖にも無頓着だ。言い回しからもそんな気持ちは十分伝わる。自分が特別な資格を有しているという深い信念にとりつかれている。頭が痛くなるほどの過剰な自意識が染み出ている。知性や内省の念が全く欠けていて、自分の魂が根本から腐っているという自意識もまったく存在していない。

 不滅の企業の高い地位にある使者からの声を聞け。この企業は、法廷からかつて市民たちが持つことを制限されていた権利を所有していると宣告されたことのある企業だ。さらには慢性的に人々の苦しみをあさり、蝕んできた企業だ。さらには不法行為を行ったとして法的に課せられてきた多額の罰金をものともせず、ただの事業手数料としか捉えていない企業だ。

 別世界から来たようなこの大使の顔を深く見つめ、彼らの世界とはどんなものなのかの話に耳を傾けてほしい。これが今私たちの到達点だ。この文化こそが、今私たちが受けとめている世界の人々にとっての悲劇だ。

 自らを悔い改める気持ちが全くうかがえない陳腐な表情をとくとご覧あれ。

 今日中に、この動画の追加版が発表されるようだ。

 この動画をご覧になった後、貴殿はどうなさるおつもりか?

 動画から重要な場面の抜粋

ファイザー社の研究・開発・戦略運営部の幹部であり、mRNA関連科学計画者のジョードン・トリシトン・ウォーカーはこう語っている。「私たちが研究してる内容の一つに、以下のようなものがあります。それは、”それ(COVID)を変異させるのはどうか?そうすれば前もって新しいワクチンの開発ができるのに”というものです。だから私たちはその研究にとりかからないといけないのです。しかしもしそんなことをするつもりであれば、危険も生じます。どんな危険かはわかるでしょう。製薬会社がクソウイルスの変異をさせているなんて、だれも思いたくないでしょうから。

・ ウォーカーの発言:「誰にも言わないでください。誰にも言わないって約束してください。それ[実験]の方法は、まずそのウイルスをサルたちに入れて、その後続けて互いに感染し合うような状況を作り、一連の標本をサルたちから入手するのです。」

・ ウォーカーの発言:「変異させたこのウイルス[COVID]が、普通にあちこちに行き渡ることが絶対ないようにしっかり管理しておかなければなりません。私は、武漢からこのウイルスが広まったのは、その管理ができなかったからだと正直思います。このウイルスが感染源なしで突然現れたなんて考えられません。そんな馬鹿なことはないでしょう。」

・ ウォーカーの発言:「私が聞いたところによれば、彼ら[ファイザー社の科学者たち]が、それ[COVIDの変異過程]を最適化しようとしているということです。しかしその動きはゆっくりと行われています。というのも、全ての人々が慎重になっているからです。明らかにこの研究を加速させようとは思っていないようです。そして私の考えでは、彼らは、この研究を調査研究だけのものに見せようとしているのです。その理由は、自分たちがウイルスの未来の変異を見抜いている ことを広く知られたくないと思っていることが明らかだからです。


動画全編の音声起こし

覆面記者:最終的にファイザー社はCOVIDの変異を考えているのですか?

ジョードン・ウォーカー: えっと、これは表向きにはしていないことなのです。はい。何としても人には言わないでください。誰にも言わないって約束してください。本当に誰にも言わないでくださいね。ウイルスが変異を続けている過程についてはご存じですよね。

覆面記者:はい。

ジョードン・ウォーカー: えっと、我が社が研究していることのひとつに、自分たちで変異を作っておくというものがあります。そうすれば、前もって新しいワクチンを作っておけるでしょ?だから、そうしなければならないのです。でもそうするのであれば、危険もあります。想像がつくでしょう。製薬会社が(音声不明箇所)ウイルスの変異をさせているなんて、だれも思いたくないでしょうから。変異させたこのウイルスが、普通にあちこちに行き渡ることが絶対ないようにしっかり管理しておかなければなりません。

覆面記者:とんでもない考えですね。

ジョードン・ウォーカー:ええ。正直、武漢でウイルスの拡散が始まったのは、管理ができなかったからだと思いますよ。ウイルスが感染源なしで突然現れたなんて考えられません。

ジェームズ・オキーフ(ベリタス・プロジェクト代表)のコメント:ファイザー社の研究・開発・戦略運営部の幹部であり、mRNA関連科学計画者のジョードン・トリシトン・ウォーカーの話を聞いてほしい。

覆面記者:私にはその研究が機能獲得研究のように聞こえます。

ジョードン・ウォーカー:わかりません。すこし違います。別物だと思いますよ。機能獲得研究では全くありません。

覆面記者:私には機能獲得研究のように思えますが。まあいいです。気にしないでください。

ジョードン・ウォーカー :違いますよ。指向性進化法は機能獲得研究とは全く違います。えっと、ウイルスに関しては機能獲得研究はやってはいけないことになっていますので。推奨はされていません。でも、選ばれた指向性変異のような研究を行い、効力が強まるかどうか確認をしようとすることは行われています。だからそのような研究が進行中なのです。ただこの研究がどのように行われているかはわかりません。もう流行はない方がいいなどとはいいません。私たちはイエス・キリストではないのですから。

ロバート・マローン博士:この男性には道徳的視座が全く存在しないように思える。

ジョン・ウォーカー:全ての政府機関に向けた回転ドアが存在します。正直、この回転ドアは業界にとっては都合のいいものです。

覆面記者:そうですね。

ジョードン・ウォーカー:ただし、ほかの米国民にとったらよくないことなのですが。

覆面記者:なぜほかの米国民にとってはよくないことなんですか?

ジョードン・ウォーカー:その理由は、我が社の薬品の承認をする立場にある規制をかける側の人々が、規制をかけるのをやめれば、その人々は我が社の利益になるような仕事をしようと思うようになるからです。我が社に厳しい規制をかけたりはしなくなるでしょう[音声不明箇所00:01:44]。仕事をもらえることになるでしょう。

ロバート・ウォーカー博士:彼が、世界の公共医療を危険にさらすような決定を行っているファイザー社内部の一般的な社員が持つ特性の代表だとすれば、この会社は芯から腐っている。

覆面記者:ファイザー社は今何に取り組んでいるのでしょうか?私の考えでは、ワクチン製作に全力をあげていると思うのですが?

ジョードン・ウォーカー:はい、私たちは実際に今日、そのことについての会議があったのです。たくさんのことについて話し合いました。

覆面記者:本当ですか?

ジョードン・ウォーカー:このことを話していいのかどうかはわかりません。

ジェームズ・オキーフ :我がプロジェクトの覆面記者がウォーカーに尋ねたのは、ファイザー社が自社のCOVIDワクチンがウイルスの諸変異種に対して効果が出ていない事実にどう対処しているかについてだった。しかしその問いに対するジョードン・ウォーカーの答えは、不安を煽る内容だった。以下、彼の話を聞いていただきたい。


ジョードン・ウォーカー:私たちが調べているのは、ウイルスが変異し続ける様子についてだということはご存じですよね?

覆面記者:はい。

ジョードン・ウォーカー:えっと、私たちが調べている内容の一つに、「それ(COVID)を変異させるのはどうか?そうすれば前もって新しいワクチンの開発ができるのに」というものがあります。だから私たちはその研究にとりかからないといけないのです。しかしもしそんなことをするつもりであれば、危険も生じます。どんな危険かはわかるでしょう。製薬会社が[音声不明箇所00:02:44]ウイルスの変異をさせているなんて、だれも思いたくないでしょうから。ですから、こんなことやってみたい?的なことを話しているだけです。この先我が社が研究するかもしれない内容の一つとしてです。例えば、もしかしたら我が社は新種のワクチンを開発できるかもしれないよ、みたいなことです。

覆面記者:わかりました。ということは、ファイザー社は最終的にCOVIDを変異させることを考えているということですね?

ジョードン・ウォーカー:えっと、そんなことは人前で言うことではないです。だめです。会議で出てきただけの話ですよ。それだけです、こんなこともできるんじゃないかといったものです。考慮すべきことの一例としてあがってきただけのことですよ。これらのことについてはまだまだこの先議論されると思います。[音声不明箇所00:03:11] 正確に、ですよね?私たちが話し合っていたのは・・・こんなことは、いいことだとは思われませんよね。

ジェームズ・オキーフ:そうだ。ファイザー社はCOVIDウイルスを自社で変異させることについて社内で話し合っているようなのだ。その目的は、その変異種にぴったりとあうワクチンをしつらえて、売り出そうということだ。ウォーカーが詳細に話す、このような科学的実験がどう行われているかの話について聞いていただきたい。まずは、生きた動物を使うようだ。

ジョードン・ウォーカー:さて、このような変異をやる方法についてですが、我が社の考えでは、おっと、この話は誰にもしないでくださいね。何があってもです。誰にも言わないと約束してください。絶対に言わないでくださいね。この実験の方法ですが、まずはウイルスをサルたちに仕込むのです。 それからサル同士で感染し合うような状況を作ります。それから 一連のウイルス標本をサルから入手し、感染力のより強いサルたちを見つけるのです。それからそのサルたちをほかのサルの中に入れます。そういう風にして、常にウイルスを変異させ続けることのです。そういうやり方もあります。別のやり方は、 指向性進化法を使うことです。我が社ではあまり好まれないやり方ですが、これはウイルスの表面にあるさまざまなタンパク質が時間を追うごとにどう変化していくかを観察するやり方です。このやり方を使えば、変異の仕組みを理解し、ウイルスを求める方向に作為的に変異させる術も見いだせるようになります。ただし、変異させたこのウイルスが、普通にあちこちに行き渡ることが絶対ないようにしっかり管理しておかなければなりません。

覆面記者:とんでもない考えですね。

ジョードン・ウォーカー:ええ。正直、武漢でウイルスの拡散が始まったのは、その管理ができなかったからだと思いますよ。ウイルスが感染源なしで突然現れたなんて考えられません。

ジェームズ・オキーフ:COVIDウイルスの実験を生きたサルたちに行っていたって?少なくとも、倫理に反する行為だといえる。さらにウォーカーの言い方から考えれば、これらの実験は、現在進行中で、ただの仮説とは思えない。

覆面記者:では、いつファイザー社はこれらすべてのウイルスの変異に着手し始める予定なのでしょうか?

ジョードン・ウォーカー :それはわかりません。実験の進捗状況によりますね。この実験はまだ試案段階ですので。

覆面記者:私にはこの研究は機能獲得研究に思えますが。

ジョードン・ウォーカー:わかりません。少し違います。べつものだと思いますよ。完全に機能獲得研究ではありませんよ。

覆面記者:機能獲得研究に思えますけど、まあ、いいです。

ジョードン・ウォーカー :いえいえ。指向性進化法は全く違います。

覆面記者:指向性進化法ですって?

ジョードン・ウォーカー:ええ、指向性進化法です。

覆面記者:指向性進化法、なるほど、わかりました。いったいどんな方法なのですか?

ジョードン・ウォーカー:多分そうです。私もよく知りません。えっと、ウイルスに関しては、機能獲得研究は行ってはいけないことになっていますので。推奨されていません。でも、選ばれた指向性変異のような研究を行い、効力が強まるかどうか確認をしようとすることは行われています。だからそのような研究が進行中なのです。ただこの研究がどのように行われているかはわかりません。私たちはイエス・キリストではないのですから。

覆面記者:では、もっと詳しく教えてください。ウイルスを変異させる研究全体でいったいどんな開発が行われているのですか?

ジョードン・ウォーカー:えっと、まだ実験段階ですのであまりよくわかりませんが、私が聞いたところによると、彼らは力を入れてとりくんでいるようです。でもその進度はゆっくりです。というのも、全ての人々が慎重になっているからです。明らかに、この研究を加速させようとは思っていないようです。そして私の考えでは、彼らは、この研究を調査研究だけのものに見せようとしているのです。その理由は、自分たちがウイルスの未来の変異を見抜いていることを広く知られたくないと思っていることが明らかだからです。

覆面記者:そうですか。ではこれらのウイルス変異研究全体の命令は、あなたの上司であるサラーさんから出されたものなのですか?

ジョードン・ウォーカー:いやいや。この指令の出所は、ほかの部署にいる2名の科学者ですよ。

ジェームズ・オキーフ:その後の話し合いにおいて、我がベリタス・プロジェクトの覆面記者が質問したのは、このような機能獲得研究が既にファイザー社において実施されているかどうかについてだった。その答えは「否」だった。この研究が指向性進化法と呼ばれている限り、ファイザー社が機能獲得研究を行っているという責めを問うことはできないからだ。

覆面記者:ファイザー社にとって、この研究の最終目的は何ですか?

ジョードン・ウォーカー:彼らがやりたいことの一つにあるのは、突然現れるこれらのウイルスのすべての新しい菌株や変異種の発生過程についてある程度解明したいということがあるでしょう。自然界に突然発生する前にそのような菌株や変異種を捕まえることはできないのか、ということです。そうすれば、そのような新種のウイルスを予防できるようなワクチンを開発できるからです。

覆面記者:なるほど。

ジョードン・ウォーカー:だからこそ、彼らは研究室でそのような変異種を統制できないかを考えているのです。そうすれば「さあ、これが(この変異種に対する)新しい抗原決定基だ」と言えるからです。そうなれば、後でそのウイルスが広がったとしても、そのウイルスに対応できるワクチンをあらかじめ手にできるからです。

覆面記者:なんということでしょう。完璧ですね。こんな最善の事業戦略はほかにありませんね。自然に起こることを、自然に先駆けて手を打っておくという戦略ですね。

ジョードン・ウォーカー:その通りです。もしうまくいけば、の話ですが。

覆面記者:もしうまくいけば、というのは?

ジョードン・ウォーカー:というのも、変異種が突然現れて、準備ができていなくてそれで終わり、という場合もあるからです。デルタ株やオミクロン株の時がそうでした。そうならないと、誰がわかるというのですか?ただいずれにせよ、変異種は大きな資金源になるのです。おそらくCOVIDはしばらくのあいだ我が社にとって資金源であり続けるでしょう。今はそういう状況が続いています。私にとっては明らかにうれしいことなのですが。

覆面記者:えっと、ウイルスの研究とウイルスを変異させる研究全体が、究極の資金源になると私は思います。

ジョードン・ウォーカー:ええ。完璧ですね。

ジェームズ・オキーフ:ウイルスを作り出すことにより、それに対応するワクチンを売り出そうという考え方は不当であるとお考えになるかもしれない。でも、そうはならないのだ。ウォーカーが言っている通り、製薬業界には、「全ての政府機関用の回転ドア」が存在するからだ。

ジョードン・ウォーカー:「全ての政府機関用の回転ドア」があるのです。

覆面記者:なんと!

ジョードン・ウォーカー:ええ、でもそれはどの産業でもそうですよ。製薬業界でも、我が社の薬品を確認している全ての政府機関の役人のほとんどは製薬業界出身ですので。軍でも同じでしょ。軍や防衛関連のすべての政府機関は結局は防衛業界のために働いているのですから。

覆面記者:回転ドアについてどうお考えですか?

ジョードン・ウォーカー:正直、我が業界にとってはいいことです。

覆面記者:そうでしょうね。

ジョードン・ウォーカー :はい。でも米国のほかの全ての人にとってはいいことではありません。

覆面記者:なぜほかの全ての人とってはよくないのですか?

ジョードン・ウォーカー:その理由は、我が社の薬品の承認をする立場にある規制をかける側の人々が、規制をかけるのをやめれば、その人々は我が社の利益になるような仕事をしようと思うようになるからです。我が社に厳しい規制をかけたりはしなくなるでしょう[音声不明箇所00:01:44]。仕事をもらえることになるでしょう。

覆面記者:そうですね。

プロジェクト・ベリタス。ジェームズ・オキーフ:

私たちプロジェクト・ベリタスは、ロバート・マローン博士に連絡を取った。同博士は、医師で科学者であり作家でもある。そのマローン博士がジョードン・ウォーカーの発言についての考えを表明してくれた。

ロバート・マローン博士:機能獲得研究を行い、あるウイルスの一部を切り取って別のウイルスに貼り付けることで新しい機能を獲得させ、サルからサルに感染させる。これが連続継代とよばれる手法だ。武漢疫学研究所でもヒト化マウスの菌株を使ってこの手法が取り入れられていたようだ。私は、この研究にエコヘルス財団が資金を出していたと考えている。この連続継代が、指向性進化法の一例なのだ。

 この男性には自分がやっていることに対して道徳的視座が全くないようだ。思い上がりと傲慢さと未熟さしか感じられない。ファイザー社の内部にいる人々の性質がこのようなものであるとしたらどうだろう。ファイザー社というのは、世界中の公共医療を危険に晒すような重大な決定を行っているというのに。その会社の社員たちが、人類に与えるであろう被害にこんなにも無頓着であるとしたら、この会社は完全に腐りきっている。 それでもファイザー社は、国際法や国内法の追及から逃れられると思っているのだろうか?私に言わせれば、そんなことはありえない。

あなたがたプロジェク・べリタスの調査報道に出演していたこの男性が明言していたのは、ファイザー社は米国の、そしておそらく世界各国の政府の規制機関の取り込みに成功していると考えている事実だ。ファイザー社は規制当局の取り込みに成功し、そのことを誇りにさえ思っている。


プロジェクト・ベリタス:
ジェームズ・オキーフ:各国政府がわざと目をつぶり、ファイザー社が情報を隠蔽しようとするなか、この事は現在進行中の案件だ。勇気を持っていただきたい。この動画を拡散し、今後の動きから目を逸らさないでいただきたい。

SARS-Cov-2ウイルスが「架空のもの」であり「理論上のウイルス」である10の理由。このウイルスは単離されていない。

<記事原文 寺島先生推薦>Ten Reasons Why SARS-CoV-2 Is an “Imaginary” and “Theoretical Virus”. “They Never Isolated the Virus”

グローバル・リサーチ 2021年1月29日

マキア・フリーマン著

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2021年2月10日



 SARS-CoV-2と呼ばれる架空の理論上のウイルスが、世界を遮断するためにNWO(新世界秩序)を操る者たちによってうまく利用されているという状況が、日を追うごとにますます明らかになってきている。

 COVIDの恐怖を信じる者たち(偽パンデミックを演出している者たちも、無防備にそれに追随している人たちも、どちらも)、このウイルスは実在するウイルスであると主張するだろう。しかし、実際のところ、「SARS-CoV-2 ウイルスが本当に存在する」 という事に関しては、説得力がある決定的な証拠はまだ出されていないままだ。

 実は、世界中の政府の科学者や組織が、すでにこの事実を認めているのだ。これらの科学者や組織はその事実に言及しなかったり、無視したりしているのだが、確かに驚くべき真実を認めているのだ。COVID恐怖の信者にとっては認め難いことであろうが、このウイルスは「裸の王様」なのだ。

 ウイルスなどは存在しない。存在しているのはコンピューター上でゲノムのデータベースから作られた、デジタルの理論上のものだ。この新型コロナウイルスは、単離も、純化も、ゲノム配列の決定も、特徴も明らかにされていない。つまり存在が100%証明されたわけではないのだ。

  信じられませんか?いいでしょう。懐疑的であることはいいことです。以下の証拠を読んで、ご自分で考えてください。

#1 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ: このウイルスはコッホやリバーによる原則に則った形では、単離されていない。


 この話から始めよう。というのも、この話がすべてのペテンの元になっているからだ。以下の情報や証拠はすべて、「いわゆる専門家たちがこのウイルスを単離したり、純化したりできていない」という事実に端を発している。つまり、ウイルスの鉄則として権威のある「コッホの原則」や「コッホの原則」の修正版である「リバーの法則」に該当しないのだ。「コッホの原則」は以下の通りである。

1.  健康な人たちからは見受けられないある微生物が、その病気にかかったすべての人たちから特定化できること。

2.  感染した患者からその微生物が単離でき、培養液中で培養できること。

3.  その培養された微生物が、健康な人々に感染すれば、その培養された微生物が病気の原因になること。

4.  その微生物を、実験のため感染させたものから再び単離できること。その単離された微生物がもとの微生物と同一であると認められること。

 
 リバーの法則とは、1973年にトーマス・リバーが提起したものであり、ある特定のウイルスが、ある特定の病気の原因になることを確認するためのものである。この原則は、コッホの原則を修正したものだ。内容は以下の通り。

1. ウイルス性因子が、疾病時に宿主(動物か植物)の体液内か、その疾病特有の障害を示す細胞内で発見されること。

2  ウイルス性因子を、健康な宿主(あるいは検査用の生体)に接種させるとき、その宿主に、他の微生物が存在していないこと。

3 感染した宿主から得られたウイルス性因子が、健康な宿主に特定の病気を引き起こすこと。病気にならなくても、感染した証拠が見受けられること。つまり、その因子に対する特有の抗体の形成が引き起こされること。

4 新たに感染した宿主(検査用の生体)から同様の物質(ウイルスの一部)が単離でき、その特定の病気を他の健康な宿主に感染させることができること。



 どちらの原則に照らし合わせても、SARS-CoV-2ウイルスは、当てはまらない。アンドリュー・カウフマン博士は、その理由をわかりやすく解説してくれている(動画はこちら)。SARS-CoV-2コロナウイルス (COVID-19という病気の原因になるとされている)は、病人だけに見られ、健康な人には見られないという条件には当てはまっていない。

 このウイルスは一度も単離されていない。電子顕微鏡などの適切な器具を使っては、だ。CTスキャンで単離されたり(中国の研究者がそうしたのだが)、インチキのRT-PCR検査では、単離したことにはならない。

 2020年1月24日に「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」誌にある論文が発表された。その論文は「2019年中国で発見された肺炎の症状をもつ患者から摘出された新型コロナウイルス」という題名だが、科学者たちがいかにしてCOVID-19の概念にたどり着いたかについて書いている。具体的には、肺から液体サンプルを摘出し、そこからPCR検査を使って、RNAを取り出したというやり方だ。この論文は、このコロナウイルスはコッホの原則を満たしていないということを認めている。

「未知の呼吸器系の病原体を特定化するためのより正確でより素早い方法の開発が必要とされている。私たちの研究はコッホの原則を満たしてはいない」。

#2 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  中国の科学者のトップが、このウイルスを単離できなかったことを認めた。

 SARS-CoV-2ウイルスは単離されているという主張はすべて立証されていない。逆に、「まだ単離されていない」という公式発表は、実際に何度か行われている。中国の国立感染症対策センター(CDC)の疫学部長は、以下の動画で「このウイルスを単離できていない」ことを認めている。

#3 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  CDCによれば、実体のある形での単離は行われていない、とのことだ。



 米国のCDCは2020年7月の報告「CDCによる2019-新型コロナウイルス(2019-nCoV) を即時に診断するRT-PCR診断パネル」において認めている事実は、において認めている事実は、実際のウイルス(つまり、感染した人体から取り出された実物サンプルや検体)を単離した形でPCR検査を行っていないということだ。そうではなく、使用されているのは、遺伝子バンクから「模擬臨床サンプル」としてもってこられた「転写されたRNA」の「在庫の株」だという事実だ。

 「PCR検査が開発された時点、およびこの研究が行われた時点で、2019-nCovの定量化されたウイルスの単離体がCDCになかったため、2019-nCov のRNAを検出するための分析は、試験管内で転写された完全な長さを持つRNAの模造品を使って行われた。その完全な長さを持つRNAの模造品は、ウイルス価(1マイクロリットルにRNAのコピーがいくつ存在するか)が分かっているN遺伝子(N[ヌクレオチドタンパク質]遺伝子、遺伝子バンク登録番号MN908947.2)から作られた。 それに熱処理を加え希釈を行った。その希釈物はヒト細胞であるA549細胞の懸濁液[訳注:個体粒子の分散している液体]とウイルス輸送用培地から構成されており、それを模造の臨床ウイルス種に変換した。(43頁)」

#4 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  CDCが認めたのは、彼らは3万組の塩基対デジタルウイルスを作成したが、そのうち実際のサンプルをもとにしたものは37組の塩基対にすぎなかったことだ。

 私の過去の記事「SARS-CoV-2:フランケンシュタインのような継ぎはぎされたウイルス」で書いたとおり、SARS-CoV-2がコンピューターで作られたデジタルのウイルスであり、実在する生きたウイルスではないということをCDCは既に認めた。以下は、記事からの抜粋である。

 「言い換えれば、このウイルスはフランケンシュタインのようなウイルスなのだ。遺伝子データベースからもってきた配列(ウイルス由来のものもあれば、そうでないものも含まれている)を、混ぜて継ぎはぎしてこしらえたものだ。生きた組織から採集された完全体から、組成されるよう適切に純化されたり、単離されたことは一度もない。そうではなく、これはコンピューターのデータベースからデジタルで組成されただけのものだ。この論文において、CDCの科学者たちが認めているのは、彼らは3万塩基対の基盤となる遺伝子のうちたった37塩基対しか実体のあるウイルスから取っていないということだ。つまり、ウイルス配列の0.001%だけが、生きている標本や体内の組織から取られたものであるということだ。言い換えれば、彼らはこの37組の塩基対部分を取ってきて、それをコンピュータープログラムに組み込んで、残りの基盤の中に足しただけだということだ。このコンピューター上でウイルス配列を生みだすという過程は、科学における不正行為だと呼んでいいだろう。」

 以下の拙論「6月にCDCの科学者たちは、公式見解を覆すCOVIDに関する2件のことを認めた論文を出している」において、私が明らかにしたのは、CDCが自らの論文において、架空のウイルスを外挿したことを認めたという事実だ。以下はこの記事からの抜粋である。

「遺伝子の全体配列

 我々は 増幅するために繰り返されたPCRにより37組の配列を作り出した。それからコロナウイルス関連の遺伝子配列 (遺伝子バンク登録番号NC045512)を基盤とした配列に組み込んだ。我々は核酸を単離体から取りだし、37組をPCRを利用して増幅させた。

この方法を別の言い方で説明するとしたら、こうなる。すなわち、「ウイルス」が「新組成法」と呼ばれる技術を使って組成されたということだ。その「新組成法」とは、無数の(長短を問わない)DNAの断片から遺伝子を組み立てる技術だ。その際その断片が、正しい遺伝子配列や正しい配列順であるかは不問にされる。この件に関する詳細は、こちらを参照。 」


#5 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ。ヨーロッパの「コーマンードレステン」論文は「コンピューター上」のウイルスの「コンピューター上」のゲノムを使用していた。


 原文のコーマン-ドレステン論文が認めているのは、この論文では、すべての研究と演算において、理論上のウイルス配列を使用しているということだ。その唯一の理由は、CDCや全ての政府や全ての機関と同様に、単離されたウイルスが存在していないからだ 。私が不思議に思うのは、科学者たちは「なぜウイルスの単離が成功できていないのか、疑問に思わないのか?」ということだ。

 「今回の2019-nCoVの場合は、感染者から抽出されたウイルスの単離体や標本が、今のところ世界の公的医療機関に存在していない」

 ある後続の研究が、コーマン-ドレステン論文における致命的な欠陥を明らかにした。その後続の研究の題名は「SARS-CoV-2を検出するRTPCR検査に関する論文に関して外部から査読を行ったところ、分子レベルにおいても、方法論においても、10件の致命的な欠陥が明らかになった」であるが、査読の結果、コーマン-ドレステン論文の著者たちが使用したのは、コンピュータバンクから取り出したsilicoウイルス、すなわち理論上のウイルスであり、感染者の人体から取り出された単離された実在のウイルスではなかった、ということだ。「silicoというのは、疑似ラテン語で「理論上」という意味がある。簡単な英単語でいうと、「想像上の」や「架空の」という意味に相当する。

 「もっとも根本的で、主要な問題は、新型SARS-CoV-2 ウイルス(当初2019-nCoVという名で公表され、2020年2月にウイルス学の専門家の国際的な機関によりSARS-CoV-2と命名された)が、silico(理論上)の遺伝子配列に基づいており、中国の研究所で供給されたものだ。その理由は、論文が発表された当時は、(生きた)感染源も、活性化していない SARS-CoV-2ウイルスも、このウイルスの単離せれた遺伝子RNAも、論文著者たちの手元になかったからだ。今日に至るまで、SARS-COV-2ウイルスの単離体や完全体に基づいた信頼のおける研究は行われていない。

 しかし、このような架空の遺伝子配列によるものが、先述のウイルスを特定するRT-PCRの開発に使われたのだ。この方法は、以下のような推測に基づいて行われた。すなわち、この新型コロナウイルスは2003年のSARS-CoVウイルス(のちにSARS-CoV-1という名称になった)に、よく似ているという推測に基づいて行われた 。つまり、この検査の基準となっているのは、同族のウイルスの遺伝子配列であるということだ。これではゲノムレベルの交差反応として、「確実な診断検査」を実現するという目的を達成することにはならないだろう。だからこそ間違った陽性診断が出ることが避けられなくなるのだ。 検証が出来たのは、理論上の遺伝子配列についてのみであり、研究室内だけのことであった。要求されていた、単離されたウイルスのRNAを使った試験管内での診断ではなかったということだ。 この事実はこの検査が導入されて、診断の際に使われる方法として定着して10ヶ月たつ今でも変わっていない。(強調は筆者)


#6 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:英国政府は証拠を示せなかった。

 
 世界中の多くの国々の政府は、たとえ要求されても本当のウイルスを見つけることができないようだった。この「ウイルス」がコンピューターのデータベース上で、デジタル遺伝子バンクから作られたものであることを示す証拠は、フランシス・リーダーから出されている。彼が英国のMHRA (医薬品・医療製品規制庁)に問いただしたのは、 COVIDのワクチンを作るのに、単離された本当のウイルスが使用されたかどうかについてだった。リーダーが分かったのは、ファイザー社がmRNAワクチンを作るのに利用したWHO の検査手順は、SARS-CoV-2に特有な塩基配列を特定するものではなさそうだということだ。リーダーがさらにたずねたのは、「ウイルス」が実はコンピューター上で作られた遺伝子配列ではないのかという点だった。最終的にMHRAは、このウイルスの本当の標本は所持していないことを認めた。

 「DNAの見本は感染者から直に抽出された単離ウイルスからできているわけではない」

 2020年7月、大学関係のある団体が英国のボリス・ジョンソン首相に書簡を送った。その書簡で、その団体は、SARS-CoV-2ウイルスが単離されたことを証明する、政府から独立した機関による査読を受けた証拠を出すように同首相に依頼した。しかし今まで、この団体は何の返答も得ていない。同様に、英国の研究者アンドリュー・ジョンソンも情報自由法にのっとった質問をイングランド公衆衛生サービス(PHE)に送った。ジョンソンが依頼したのは、SARS-COV-2ウイルスの単離ができたという記録を示してほしいということだった。これに対する回答は以下の通りだった

 「PHEは、貴殿が求められたような情報は持っていないことを確認しました」

#7 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  豪州政府は証拠を示せなかった。

 他のイギリス連邦諸国においても、まったく同じことだった。オーストラリアでは、ドハティ協会の科学者たちが誤って「SARS-CoV-2ウイルスの単離に成功した」と発表した。詳細を聞かれたとき、科学者たちはこう答えた:

 「私たちは、診断検査において使用される短いRNA配列を所持している、という意味です」

 おそらく、この回答が、オーストラリア政府が単離に成功したことを否定している理由だろう。オーストラリア政府はこう言っている。

 「COVID-19検査の信頼度は、証拠に乏しく不確定である。現行のCOVID-19検査が正確で、ふさわしい臨床検査であるかどうかを評価するには、証拠が不十分である」

#8 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  カナダ政府は証拠を示せなかった。

 研究者であるクリスティン・マジーは、同様に情報自由法にのっとった質問をカナダ政府に対して行った。その回答は以下の通りだ。

 「徹底的に調査した結果、貴殿の質問に対する回答となるような記録を見つけ出すことはできませんでした」。
[カナダ保険省からの回答書簡の全文はこちら]

#9 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ:  世界中の40以上の機関が根本的な問いに答えられていない。

 実は、クリスティン・マジーとニュージーランド在住の彼女の同業者たちは、情報自由法にのっとった質問をカナダ、ニュージーランド、オーストラリア、ドイツ、英国、米国などの機関に提出した。


「COVID-19ウイルス(別名SARS-COV-2)が、感染した人体から抽出された純正な標本が単離されたという記録があるかどうかを調べるためだった。2020年12月16日の時点で、40機関(カナダ、米国、ニュージーランド、オーストラリア、英国、イングランド、スコットランド、ウエールズ、アイルランド、デンマーク各地の機関、およびEUのCDC)から回答を得ている。そしてその回答は「COVID-19ウイルス(別名SARS-COV-2)を感染者から直接単離できたという記載を見つけることはできなかった」である。

 マジーが投稿した各機関からの回答は、こちらこちら

#10 SARS-CoV-2ウイルスは理論上のウイルスだ: 以前のコロナウイルスも単離されていない。

 スペインの医療雑誌サルド誌は、2020年11月に素晴らしい記事を掲載した。その題名は「医療界における詐欺と欺瞞」だ。この記事では、以下の件について証拠が不十分であることを指摘している。それは、SARS-CoV-2ウイルスが単離されていないことだけではなく、これまでのコロナウイルスも単離されていないという事実だ。(非公式の翻訳版はこちら)。この闇は深いということだ。ジョン・ラパポルト記者も素晴らしい記事を残している。それは、1980年代にも同じようなあやしい筋書きの物語が展開されたことを告発する記事だった。 (その際、中心人物だったのはファウチだ。彼がこのインチキを主導していた)。当時科学者たちが推測していたのは、HIVと呼ばれる新しいウイルスのことだった。そしてこのウイルスがAIDSの原因になると考えられていた。今回のCOVID流行騒ぎは、これまで歴史に残っている嘘のパンデミックをうまく模倣しているのだ。一例をあげれば1976年の豚インフルエンザだ。以下は「サルド誌」の記事からの抜粋だ。

 「PCR検査に使用されている遺伝子配列は、SARS-CoV-2ウイルスを検出するために、そしてCovid-19に起因する病気や死亡を診断するために利用されている。この遺伝子配列は、人体の遺伝子配列の中にも数十個存在するし、100体ほどの微生物の中にも存在する。その遺伝子配列の中には、RNAの基礎的部分である短鎖RNAも含まれている。この単鎖RNAは、このウイルスの「遺伝子」と考えられているものから無作為に抽出されたどこにでもあるような断片であり、いわゆるこの「新型コロナウイルス」特有と「おぼしき遺伝子」でさえある。こんな検査に、やる意味はなく、現時点で「陽性」と診断された結果はすべて、科学的根拠に欠け、感染したとは考えにくい。もし病気になったとしても、それは関連した病気にかかっているだけだろう。PCRの世界的権威の一人であるステファン・バスティンはこう明言している。「ある状況においては、検査した全ての人に陽性結果が出る!」



 私たちは3月からずっと警告し続けてきた。検出しようとしているあるウイルスの配列がわからないままで、そのウイルスを検出する検査を行うことは不可能だ。そしてそのウイルスの配列はウイルスを単離(あるいは純化)しない限り知ることはできない。それ以来、私たちは「だれもSARS-CoV-2ウイルスの単離に成功していない」という事実を積み重ねてきている。そしてより重要なことは、「単離することは不可能だ」という事実だ。この論文において、私たちはある研究結果も付け加える。その研究のデータ元は、WHOがRT-PCR検査推進用に、SARS-CoV2とされるウイルスの検査手順に関して公表された文章だ。さらには、このウイルス以外の「ヒトコロナウイルス」についても調査した。そして、その結論はきわめて重大なものだった。これらの7つの「ヒトコロナウイルス」のどれひとつも単離されておらず、PCRで増幅されたそれぞれのウイルスの基盤遺伝子配列も、ウイルス由来だとされる断片も、人体の遺伝子のさまざまな箇所やバクテリアや古細胞の遺伝子から見つかるものである、ということが分かった」

 この論文が分析したのは、以下のヒトコロナウイルスである。

(1) 229E(1965年に単離されたとされている)
(2) OC43 (1967年)
(3) SARS-CoV (2003年)
(4) NL63 (2004年)
(5) HKU1 (2005年)
(6) MERS-CoV (2012年)

そして念のため
(7)SARS-Co-V2
だ。

 この論文が明らかにしたのは、SARS-CoV-2の遺伝子配列とされたものは、人体やバクテリアでも見つかるということだ!つまり、 SARS-CoV-2のコンピューター上の様々なモデルはすべて、もともとある人体細胞の配列を含んでいるということだ。だからこそ、陽性であると診断されるのが、人体に備わっているRNA連鎖が検出されているということになるのは少しも不思議でない。


結論:COVID恐怖は巨大なインチキであり迷信だ。

 すべての発端は何だったのだろうか? 中国の科学者たちが、肺液の標本を取り出し、新型か全く新しいウイルスを発見したと主張した。ゲイツ財団やロックフェラー財団から資金を得ているWHOはこの主張を支持した。WHOの「新型コロナウイルス2019-nCovの現状報告1」にはこうある。

 「中国当局は新型コロナウイルスの単離を行ったのは、2020年1月7日のことだ。2020年1月12日には、中国は、このウイルスを検出する機器の開発に資するべく、新型コロナウイルスの遺伝子配列を世界中の国々に公表した」

 これまで示してきた証拠から見れば、WHOの推測や主張は全く根拠がないといえる。つまり、WHOはインチキ組織だと見なして間違いないということだ。

 嘘の情報をもとに、世界が閉鎖されている。その嘘は、冷静に計算され、注意深く仕組まれた嘘だ。この嘘が何十年も前から、戦争ゲームのように予行演習されていたのだ。COVID恐怖は全くばかげた迷信だ。というのも、このウイルスは、コンピューター内で作られた、理論上の、でっち上げのウイルス配列だ。それなのに、実社会においては、何百万もの人々が、ストレスや、絶望や、貧困や、失業や、アルコール依存症や、自殺に追い立てられている。この単なる理論上のウイルスのために。


 

奇怪な科学―Covid-19は心臓障害を引き起こす!? 衝撃的研究は基礎的な演算ミスだった!

<記事原文 寺島先生推薦>
Weird science: Covid-19 does NOT cause heart damage, as blockbuster study had basic calculation errors


RT 論説面

2020年8月28日
Peter Andrews

Peter Andrews, Irish science journalist and writer based in London. He has a background in the life sciences, and graduated from the University of Glasgow with a degree in genetics.


 Covid-19が長期的な心臓障害を引き起こすと報告した科学的研究が、広く流布している。その著者らは、ウイルスによる危険のひどい計算間違いをした後になって、大幅に修正した論文を発表し直すことを余儀なくされたが、実害はすでに広がってしまっている。

 科学界は、最近とみに権力を振るっている。新型コロナウイルスの出現で、多くの専門職の科学者や学者は絶大な影響力をもつ地位にのし上がり、Covid関連すべてに関する政府の顧問や委員会委員として行動している。しかし結局はそれで終わりだった。だからこそ、いま非常に重要なのは、彼らが、合理的で公平な研究をおこない、すべての発見をつねに疑問をもって分析し、何事においても思い込みを避けることである。

奇怪な科学

 しかし悲しいかな、その肝心なことはなされなかった。つまり、合理的で公平な研究をおこない、すべての発見をつねに疑問をもって分析し、何事においても思い込みを避けることはなされなかったのだ。アレックス・ベレンソン氏などの、適切なツイッターを追いかけない限り、このことについて他では読むことは不可能だ。ベレンソン氏は根気よく、その研究はCovid-19にたいする偽物の粗悪な「科学」――括弧付きの科学としか言えない代物――だとしている。しかし、科学論文の発表慣行に関してかなり大きなスキャンダルになるに違いないことが、いま心臓病学の分野で進行中である。それは必ずや大規模な再調査となるべき事件だ。

 ちょうど一か月以上前、「コロナウイルス病2019(COVID-19)から最近回復した患者における心血管磁気共鳴画像の結果」と題する論文がドイツの『JAMA心臓病学』誌に掲載された。この論文が基づいているのは、Covid-19から回復した100人が、MRI検査を受け心臓障害に関連する症状が見つかった、というものである。

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Attendees and staff at Republican National Convention test positive for Covid-19

 この論文はすぐに大きな注目を集め、学会のなかで大いに広まった。学術論文の注目度あるい影響度を評価する指標Altmetricで、その点数は何十万にも達した。
 この指標は、発表された研究がオンライン上で、参照されたり共有されたり議論されたりして、どれだけの注目を集めたかを示すものである。
 その指標が何十万にも達したのは間違いなく、論文の爆弾発言のような結論のせいであった。Covid-19にかかって回復した人々の、かなりの割合で、長期的な心臓病の心配があるとすれば、それは知っておくべきことだからだ。

間違いつづき

 その論文の結論にかかわる唯一かつ最大の問題は、その結論を導き出すにあたって利用されたほぼすべてのデータが間違っていたということである。多くのメディアが猛スピードで、Covid-19の患者はみな最終的に心臓発作で亡くなるかのように報道を始めたので、数学的素養のある人たち――国立心臓肺研究所の心臓病学教授ダレル・フランシスなど――が、ツイッター上で、その研究結果に明らかな計算ミスと不整合を指摘し始めた。

 論文の著者らは中央値を平均値と混同しているように見えたし、グラフのなかにデータが示す点はどこにも存在しなかった。要するに、この論文はデータの補正ミスにまみれていたが、それを読んだ(または最後の数文だけにざっと目を通した)最初の数十万人がそのミスに気づかなかったのだ。

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 しかしフランシス教授は、訂正後に再発表された論文に、それでもまだ満足できず、教授は自分のツイッターでまたもや痛烈な攻撃を仕掛けた。教授は統計に関する素人以上の知識をもっているので、疑いの余地のない言葉でこう明確に述べている。「論文の著者らは、異常なほどの譲歩を認めた後でさえ、依然として数字をでっち上げている」と。
 
 フランシス教授が断言しているのはこうだ。修正された数字は、Covid-19から回復した人々がMRI検査で心臓病の徴候を示してはいるが、ウイルスに感染していない似たような病歴の人々で、かつウイルスに感染していないひともまた、同じ心臓病の徴候を示しているということだ。つまり、Covid-19は、その研究で対象とした人々に見られる心臓障害とは全く関係がなかった、ということなのだ。

 一方、その研究の著者らは面目まるつぶれになって良しとはしなかった。自分たちの貧しい数理的取り扱いをツイッター暴露されたことにたいして(英国以外の人々がこれがどういうことなのか分からないかもしれないが)彼らは激しくかみついて、次のように言った。「論文を非難するのであればツイッターを使うのではなく、論文が載った研究誌の編集者への手紙で批判すべきだ」「そのほうがはるかに適切なやりかただろう」
 
 その研究の著者らは、その学術的水準に達しない論文を修正するのに1ヶ月を要しなかった。だが、その時点ですでに実害が起こっていた。つい先日、何人かの人が私に「Covidは心臓障害を引き起こすんだってね」と教えてくれたからだ。だから明らかに、その研究の影響は広がっていた。しかし、「Covidは心臓障害を引き起こす」という嘘が今後、同じような速度で広範囲に広まるかどうか、まだ分からない。

抗議グループ『スタンドアップX』の闘い――「非民主的」なCovid-19対策、すなわち現実的懸念と陰謀論を混同させる政策

<記事原文 寺島先生推薦>
Protest group Stand Up X fights against ‘undemocratic’ Covid-19 measures, mixing real concerns with conspiracy theories

RT UKニュース
2020年8月15日

クリス・スイーニー

author and columnist who has written for newspapers such as The Times, Daily Express, The Sun and Daily Record, along with several international-selling magazines. Follow him on Twitter @Writes_Sweeney

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年8月28日



 イギリスの抗議団体StandUpX『スタンドアップX』のメンバー数が増えている。彼らが抗議しているのは、主に抑圧的とも言えるCovid-19対策だが、5Gとワクチンにも反対している。とはいえ、彼らが最も重要だとしているのは、民主主義が脅威にさらされているということだ。

 『スタンドアップX』は最近、ロンドンのスーパーマーケット「モリソンズ」のにぎやかな店舗に押しかけてメガホン行進をおこなったことが話題になった。今週末にはロンドン、バーミンガム、ベッドフォード、ボーンマス、ノーウィッチなどイギリス全土でデモ行進が予定されている。

 『スタンドアップX』のフェイスブック投稿をたどっていくと、多くのイギリス国民が共有している懸念を目にすることになる。それは、Covid-19関連の政府による規制の行き過ぎであり、政府の提示する数字や政府の言っていることがコロコロ変わることであり、マスク着用と都市封鎖をきわめて厳格に強制することへの恐怖である。この三つが、さまざまな「議論」「陰謀論」とも見える意見のなかに混在している。そのなかにはワクチン反対の意見、5G基地局がウイルスを広めているという主張、コロナウイルスの存在そのものの否定などがある。『スタンドアップX』はすべての人に門戸を開放している。これがこのグループのメンバーの数が増えている理由かもしれない。

 RT『ロシア・トゥデイ』は『スタンドアップX』の上級メンバーで活動家のジョス氏に話を聞いた――彼は「モリソンズ」で事件に関わったが、狙われることを恐れて実名の公表を望んでいない。

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In a world of poverty and injustice, mask-hating Facial Justice Warriors have finally found a cause worth fighting for

 彼は言った。「私たちは覚醒を広めようとしている団体です。政府から『新常態』『新常識』がつぎつぎと出されて、私たちはそれを受け入れるよう命令されています。感染カーブを鈍化させるために3週間の都市封鎖がうちだされ、私たちはそれにも従いましたし、病院は入院患者が多すぎて困ってなどいないにもかかわらず、それから14週間後の今でも都市封鎖は一部続いています」

 『スタンドアップX』のメンバーが懸念しているのは、何も都市封鎖についてだけではない。多くの人々は、政府の命令によって人生のすべてをひっくり返されることを嫌っている。政府による「現状についての理解」「都市封鎖のような対策の指針となるべき科学についての理解」が、あまりにもお粗末だということが曝け出されてしまったからだ。

 「このような死亡率の低いウイルスに、このような規制はバカげており不必要です。私の見解では、一歩ゆずってこれが本物のウイルスであったとしても誇張されすぎています。彼らはこれをパンデミックと呼んでいますが、パンデミックと呼ぶには少なくとも死亡率は少なくとも人口全体の5%が必要です。ダン・エリクソン博士によれば、現在の死亡率は人口全体のわずか0.03%。それはきわめて少数であり、パンデミックではありません」と、ジョス氏は言う。

 カリフォルニアに拠点を置くエリクソン博士の主張は、ユーチューブとフェイスブックから削除されたもののうちのひとつだ。『フォックス・ニュース』での彼のインタビューのビデオも不正確な主張ということで削除された。死亡率は人口全体を基準にすると低くなるが、大半の医師が言っているのは、報告された事例(つまり発病者あるいは感染者)を基礎に死亡者数を出すことである。この基準を用いると、世界の死亡率は3.5%である。イギリスでは14.8%、アメリカでは3.2%、ロシアでは1.7%、スペインでは8.5%だ。
 [訳註:しかし、これはパンデミックかどうかを判断する基準としては使えない数字である。なぜなら、パンデミックかどうかを決めるのは、人口比による死亡率だからである。]

 『スタンドアップX』が矢も楯もたまらず行動に立ちあがったのは、報道内容を削除したり、医学者や科学者の発言を封じる権限が、なぜメディアに社会的にも伝統的にも与えられつづけてきたのか、ということに疑問を突きつける必要があったからである。

 ロンドン北部出身のジョス氏は、英国はあまりにも独りよがりにすぎると考えている。

 
「自分は大丈夫だと考え、何が起こっているか自分は分かっていると考えることは、危険な自信です。すべてに疑問をもつ必要がありますが、私たち英国人はそうしていないのです」


 「私たちは歴史の授業で、英国が戦争でいかに世界を救ったのか、いかに偉大な国なのか、と教えられています。かたやドイツでは、ドイツ国民は政府の危険性というものを知っています。彼らはかつて独裁国家を経験しているからです。ドイツのような場所よりもここ英国では、ずっと多くの人々が眠ったまま目覚めていません」
 (『スタンドアップX』のメンバーは、多くの陰謀論者と同様に、自分たちを「目覚め始めているひと」と表現する)

 「ドイツでは大規模なデモがおこなわれました。ドイツの通りにいる数千人もの人々の写真やビデオを見ましたが、英国ではその報道はありませんでした。ドイツ人はかつて自分の国で起こったこと(ナチスがやったこと)を覚えています。私はこれを文化的傷跡と呼んでいますが、私たち英国人はそういう傷跡をもっていないのです。ですから、私たちは疑ってみるということができないのです」

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 『スタンドアップX』の主な懸念のひとつは、そしてそれはメディアの注目を受けたものだが、政府によるマスク着用「義務化」の可能性である。「モリソンズ」での『スタンドアップX』の行動を、ニュース報道は「アンチ・マスク」と呼んだが、それは不正確だ、とジョス氏は言う。

 彼はRTに語った。「それは間違った言葉です。選択の自由というのが正しい言葉です。マスクをしたい人はそれでいい。しかし、いま起きていることは、誰もがマスクをつけなさいと言われていることであり、それが私たちの反対していることなのです。だから私たちはモリソンズを調べ、情報を広めるために、モリソンズを選びました。マスクを強制している唯一のスーパーマーケットチェーンだからです。行進では『マスクをはずせ』と叫びますが、私たちは誰かを脅そうとしているのではありません。マスクをしている人のところに行って、 彼らに言います。『マスクをすると、自分が吐き出した二酸化炭素を吸い込んでしまうのを知っていますか。バクテリアがマスクについていることを知っていますか』と」

 「私たちは今はマスクをする必要があると言われていますが、いわゆるパンデミックの最中は、人々はマスクをしないようにと言われました。政府はCovid-19の蔓延を止めるのにマスクが役立つと書いた広告を検閲し削除していたのです。でも、今度は突然マスクを着用しろというのです」とジョス氏は付け加えた。

 顔マスクについてのメッセージは、パンデミック宣言の期間中、じつに一貫性がなかった。その有効性は疑問視されてきたにもかかわらず、今や顔マスクはパンデミックから人々の安全を守るという愚かな考え、すなわち宗教的象徴に近いものにすらなってしまった。

 大西洋両岸にある欧米において、マスクは自宅にいるときも、同僚とテレビ電話をするときも着用すべきだとさえ提案されている。だから『スタンドアップX』のメンバーたちが警戒しているのは、マスク着用を拒否した場合に厳しい処罰が科される可能性だ。

 ワクチン接種も『スタンドアップX』の試金石のひとつだ。そして、このワクチン接種から「陰謀の臭い(におい)」が実際に現れ始めるのだ。当然のことだが、性急にCovid-19ワクチンが義務化されることを恐れているので、これまでに接種されたワクチンが有害であったことを、彼らはしばしばソーシャルメディア上で話している。

 彼らは、1946年のニュルンベルク綱領を引用している。その綱領では「予防的、診断的、治療的な医学的介入は、関係者の事前の、自由な、そして同意によってのみおこなわれるべきである」となっている。

 「『スタンドアップX』のイベントで、自分の子どもが以前のワクチンで被害を受けた人たちと私は何度も話しました。そうなのです。(本来なら臨床実験されるべきだったにもかかわらず)これらのワクチンは子どもたちに施行され、いま人体実験されているのです。いま新型コロナウイルス対策ワクチンが急造されていますが、この新型コロナウイルス・ワクチンでこれから何が起きるでしょうか」とジョス氏は言った。

 繰り返しになるが、ジョス氏にとって、それはどうやら議論のあらゆる側面に関わることであるらしい。

 「科学者の意見は分かれているのに、多くの大手メディアは一方の言い分しか伝えていません。また、ワクチンは体に良くないという科学的な議論があります。ワクチンには地球上で最も危険な金属として挙げられている水銀が含まれています。個人的には、血流中に水銀を入れたくないし、血流中にヒト胎児細胞を入れたくありません。ワクチンに何が含まれているかについての私の情報源は、オックスフォード大学のウェブサイトに載っています。そこにすべてリストアップされているので、だれでも閲覧可能です」

 このウェブサイトでは、水銀ベースのチオマーサル(チメロサールとしても知られる)にも言及している。ワクチンによく使われる防腐剤である。ワクチンに反対する人々は、ワクチンが自閉症を引き起こす可能性があると長いあいだ主張してきた。複数の医療機関が2000年初頭に自閉症との関連性を否定したにもかかわらず、このような疑問や意見は消えていない。

 組織活動のもうひとつのテーマは5Gだ。『スタンドアップX』は5G展開の中断を望んでおり、イギリス中で樹木が伐採されていると主張している。というのも樹木は信号を送るのに邪魔になるからだ。彼らは5G信号は人間に有害だと信じており、『スタンドアップX』のウェブサイトのトップページにさえ、その概要が書かれている。
 [訳注:5Gとは「第5世代移動通信システム」と呼ばれる高速大容量など特徴とする無線通信システム。このシステムは大きな健康被害をもたらすと研究者は警告し、世界中でその導入に反対する動きが広がっている]

 ジョス氏の説明は単純明快だ。「『スタンドアップX』の中で、5Gは一般的に良くないということでは意見が一致していますが、健康被害の内容については意見に違いがあります。私の意見では、私たち人間は電気を帯びた存在で、脳からの電気信号で手を動かすことができます。他の種類の電磁場や放射線が自分に影響を与えないと思っているなら、それは『ヒトの生物学』が分かっていないのです」

 このような主張をすると、いわゆる陰謀論だと言われ、メディアによる検閲という更に具体的な心配が出てくると彼は言う。

 「しかし、5Gについて否定的なことをあなたがメディアで聞くことはありません。というのは、大手メディアが、5G契約の提供も担当するOfcom(英国情報通信庁)によって規制されているためです。したがって、5Gについていっさい悪口は言えません。悪口を言えば、Ofcomが行動を起こすでしょう。これは公正公平であるべき公的機関の『利益相反』行為です」と彼は付け加える。

 「数百人もの科学者や医療専門家が5Gの発売に反対し更なるテストを要求するというヨーロッパ・アピールが出ました。しかし、それをメディアは無視しました」

 そのアピールが出されたのは、今年の1月だった。ブリュッセルで、200人の医師が、5Gを「人類と環境に関する『人体実験』」であると言及する公開書簡を発表した。

 これは、トラック&トレース(個人の行動を追跡し突き止める)への反対にもつながっている。というのは、トラック&トレースを助けるのが5Gネットワークだからだ。

 「トラック&トレースを使用すると、人を自宅に2週間も閉じ込めるよう命令できます。私たちはこのような管理統制には反対です。私たちを家に閉じ込める権利を彼らに与えるなら、それはもはや民主主義ではありません」と、ジョス氏は怒りで腹の虫が治まらない様子だった。

Read More:

The future is ‘CLEAR’ and it’s Dystopian: Virus hype ushers in a Covid 19-84 nightmare of restricted access

 ジョス氏は、都市封鎖が始まって以来、毎週末『スタンドアップX』のデモ行進に参加しているが、氏によれば、メンバーは年齢や人種の枠を超えている。指導者はいないと氏は言う。しかし、責任者はピアーズ・コービン(有名な社会主義政治家で元労働党党首ジェレミー・コービンの兄)だが、組織の決定は参加者の合意をもとになされている、という報道もある。

 グループはまた、彼らが完全に平和的な団体であることを強調する。ジョス氏は、彼らが反対派からの攻撃に直面しており、行進中にしばしば暴言を浴びせられていることを明らかにしている。

 ジョス氏は付け加えた。「反対派の人々は自分たちが正しいことをしていると思っているかもしれません。しかし、ある医師が首相に、これはただの悪いインフルエンザだと言ったと想像してみてください。この意見が正しいとすれば、ボリス・ジョンソンが大馬鹿者に見えます。何の理由もなくこのような制限を課したからです。仮定ですが、ジョンソン首相はCovid-19がそれほど悪質なウイルスではないと分かったので、今やそれを隠蔽しようとしているのかも知れません。彼はこれまであらゆることをして、自らの墓穴を掘ってしまいました」

 「『腹黒い』という言葉を使ったらいいのかどうかわかりませんが、彼らは自分たちの悪事・失態を隠蔽するために練りに練った工夫をしています。それが政治で起きていることです」

 「また、英国政府お抱えのSAGE(緊急時科学的諮問グループ)の、発表されたばかりの公開文書には、『メディアを使って個人的な恐怖感を高める』と記載されています。言い換えれば、それは恐怖を煽ることです。『恐怖を煽るために、われわれはこれらすべてを誇張するつもりだ』、これが彼らの言っていることなのです。たぶん、彼らはそれが最善だと思っているかもしれませんが、私にすれば、それは見当違いです。恐怖心が人を殺すからです」

 もし、これも陰謀論のように聞こえるならば、もう一度確認してほしい。その公開文書は、真の「行動する科学者」(つまり、科学せず、大衆の習慣や意識をプロパガンダ技術をつかって捜査することに行動する、括弧付きの科学者)がSAGEに対しておこなった助言であり、「説得・刺激・強制を駆使して、社会的距離という政策に従順に従う国民を増やす」ための選択肢を提言するものであった。

Also On RT:


Is public opinion on Covid-19 being shaped by facts – or ‘terrorized’ by propaganda?

 ボリス・ジョンソンの上級顧問ドミニク・カミングスがロンドンを離れ都市封鎖規則を破って長距離移動をしたことでメディアの過激な批判を受けた注目の事件は、ひょっとしたら策略だったのではないかとさえ、ジョス氏は疑っている。

 「カミングスの事件が起こったとき、私たちはちょうど都市封鎖の7週目に入るところでした。当然ニュースに載せるべきだったのは、なぜまだ都市封鎖を続けるのかということだったはずです。子どもたちは学校にも行っていないし、経済は破綻寸前のときでした」と、彼は言った。

 
「代わりに新聞ネタになったのはドミニク・カミングスのことでした。それは私には、陽動作戦のようにしか見えませんでした」



 またぞろ、報道が管理統制されていることや、私たちが何を見たり聞いたりできるのかについて政府やソーシャルメディアが完全な権限をもっているという懸念に舞い戻ってくる。

 ジョス氏は言った。「機械的なアルゴリズム(計算可能な形式的操作・処理)は物事の論理を踏み潰していくので、議論の別の側面を見つけるのは難しい。20人の医師がヒドロキシクロロキンについてや、それがいかにコロナウイルスの治療に役立つかについて話しているビデオがありましたが、私がそれを見る前に、ツイッターやユーチューブ上から削除されました。ドナルド・トランプはそれについてツイートしようとしましたが、彼のツイートも削除されました。WHOが推し進めようとしているのはレムデシビルだからです」

Also On RT:

Twitter YANKS doctor’s fierce defense of HCQ as Covid-19 ‘cure’ after Trump’s retweet, as skeptics question her credentials


 『スタンドアップX』の最初の抗議活動はわずか20人ほどだったが、いまや数千人を集め、グループによると、その数は急速に増加し続けている。そういうわけで、より多くのイベントが英国中でこれからもおこなわれる予定だ。

 彼らをクレイジーな陰謀論者の集団だと片付ける懐疑論者をどう考えたらよいのか?

 「私たちが少数派であることは分かっていますが、そんなことは問題ではありません。私は皆さんに、自分の頭で考え議論の両面を見て下さいと言いたいのです」と、ジョス氏は言う。

 「私たちは民主主義の中にいることになっています。だとすれば、私たちは、ワクチンを身体に入れるか否か、顔にマスクをつけるか否か、その選択権がなくてはならないのです」

解雇された科学者が、当局による数値改ざんの圧力に抗して、新型コロナウイル感染者数の実数を公表

<記事原文 寺島先生推薦>
Fired Scientist Posts the 'Real' Virus Numbers
Rebekah Jones says the Florida Dept. of Health pressured her to manipulate numbers

ニューサー 2020年6月13日
ニール・コルグラス


<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年8月20日





(NEWSER) - 対決のダッシュボードと呼んでいいかもしれない。業務命令違反のために解雇されたフロリダ州のデータサイエンティストが、州のコロナウイルスの数を集計するダッシュボードを立ち上げた。ただし、それは公式データの信用に陰を投げかけている、とワシントン・ポストは報告している。「私はデータを提供し、人々が検査を受け、社会から必要なリソースを得るのを助けるアプリケーションを構築したいと思っていました。そして、それをこの新しいダッシュボードで構築することになったのです」とレベカ・ジョーンズ氏は語っている。 5月中旬に解雇されたジョーンズ氏は、フロリダ州保健局のその時の上司が、公開ポータルの数字を変更するように彼女に圧力をかけたと主張している。彼女は、公式の集計が感染者数を低めに出していて、それが5月上旬に州がロックダウンの制限を緩める動きに弾みをつけることになった、と言っている。


 フロリダ・トゥデイの報道によると、金曜日の時点で、ジョーンズのサイトには77,799人の「陽性者」が表示されていたのに対し、保健局のサイトには70,971人と10%近くの差があり、彼女の死亡者数は州の2,877人に対して2,967人であった。 彼女のダッシュボードには、州全体で89万5,947人の検査がカウントされていたが、公式には130万人以上の検査が行われていたという。なぜこのような格差があるのか?その理由は単純ではない。ジョーンズ氏によると、氏の場合州外(病院やボランティア団体)の検査結果を取り入れ、一部の州が行っているように、フロリダ州に住んでいない人も死亡数にカウントしている。彼女は抗体検査もデータに含めるため、彼女の出す陽性者数は高くなるが、CDC(アメリカ疾病管理予防センター) は、その数字は常に信頼できるとは限らないと警告している。タラハシー(フロリダ州の州都)に居住する30歳のジョーンズ氏は、この新しいプロジェクトに大きく投資しているが、GoFundMeサイトに資金的活路を見いだし、すでに100,000ドル以上集めている。

(コロナウイルスの関連記事はこちら)

新型コロナウイルスの流行は「偽(うそ)」。時系列でまとめて分析を行った


<記事原文 寺島先生推薦>
COVID-19 Coronavirus “Fake” Pandemic: Timeline and Analysis

Timeline from September 2019 - April 2020



グローバル・リサーチ 2020年7月4日

ミシェル・チョスドフスキー博士

初出 2020年4月8日

背景

 2020年1月30日、世界保健機関(WHO)は、中国でのウイルス性肺炎が、新型コロナウイルス(2019-nCoV) と分類されたことを受けて「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」 (PHEIC)を宣言した。このウイルスの感染は、中国東部に位置する人口1100万を超える都市武漢が中心地だった。

 緊急事態宣言が出される1月30日の前の週に、WHO の緊急委員会内では、「様々な見方が出ていた」、ようだ。当時の状況の見極めについては、委員会内で明らかに様々な見方に分かれていた。しかし、WHOは、1月30日、専門家の意見の裏付けもなしに大袈裟な宣言を出した。当時はコロナウイルスの流行は中国本土に限定されていたのにも関わらず、だ。

 中国の国外での感染例は150件だった。そんな中で緊急事態宣言が出されたのだ。例を挙げると、米国で6例、カナダで3例、英国で2例・・・だった。

 64億人(世界の人口78億人から中国の人口14億人を引いたもの)中、感染例は150例だった。

感染する恐れはどれくらいあっただろう?明らかにゼロだった。

 WHOは世界の人々を安心させ正しい情報を提供しようとはしなかった。その真逆のことを行った。真実を伝えるというよりは「恐怖の蔓延」を執り行う“国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態“ (PHEIC) が宣言された。

 大きな混乱と不安が、綿密に仕組まれたメディアのウソ情報蔓延作戦により持続させられた。

 ほぼ同時に、この混乱は経済の低迷を招き、中国との貿易や輸送の危機が、主要な航空会社や船舶会社に悪影響を及ぼした。西側諸国では、中国に起源をもつ人たちに対する憎悪運動が始まり、続いて2月には株価が暴落、そして言うまでもなく旅行業界には危機が訪れ、数えられないくらいの数の企業が倒産した。

 この危機やこの危機によって生まれた影響は複雑なものであり、慎重に内容をつかみ、分析する必要がある。

 我々が対処しているのは、メディアの偽情報により支えられた「経済戦争」であり、その戦争にはトランプ政権が故意に中国経済を押さえ込もうという意図も含まれている。しかし、現在進行中の経済不況は 中国だけでおさまってはいない。人々に伝えないといけない重要な健康問題は存在する。そんな中で、だれがWHO事務局長にこんな宣言を出させる気にさせたのか?だれがWHOの事務局長テドロス・アダノム・ゲブレイェソスが出した1月30日の歴史的な宣言の裏にいるのか?

 我々が行ったこれまでの経緯を振り返る分析(以下の時系列を参照)が明らかにしたことは、巨大製薬会社やウオール街や米国政府の代理人たちと結びついた強力な企業利益の存在だ。これらの企業利益の存在が、WHOが大げさな決定を出すことにつながったのだ。

 危険なのは、「大手製薬会社」と「大金持ち」がつながっていることだ。そして、トランプ政権がその連携を支持している。1月30日の、WHOの舵取りによる偽の流行蔓延宣言という決定は、一週間前に行われた世界経済フォーラム(WEF)ダボス会議で取り上げられていた。そしてメデイア操作により、その場でこの混乱は広められたのだ。

(以下に記載されている時系列を見て、このイベントがどう展開されたかを参照してください)

 しかし、WHOがこんなふうに振る舞ったのは、このときが初めてではなかった。

 2009年4月の豚インフルエンザ流行の際の尋常ではない状況を思い出して欲しい。

 恐怖や驚異の雰囲気が漂っていた。示された数値は操られたものだった。

 しかし、不完全で不十分な数値に基づいて、WHOの事務局長は権威を持ってこう予見した。「今から2年間で20億人もの人が感染する恐れがある。これは、世界人口の3分の1にあたる。」(2009年7月に西側メディアが報じたWHOからの情報による)

 この騒ぎは、WHOの事務局長であったマーガレット・チャンに支援されて、巨大製薬会社にとって何十億ドルにものぼる大もうけとなった。

 2009年6月、マーガレット・チャンは以下のような発言をしている。

「証拠に基づく専門家の評価によれば、現在インフルエンザの流行は、蔓延状態
に達しているといえます。ですので、今のインフルエンザ流行の警戒レベルを第
5段階から第6段階に引き上げることを決定します。いま、世界は2009年のインフルエンザ流行蔓延状態に入りました」。(2009年6月11日のWHO事務局長マーガレット・チャンの記者会見での発言

「専門家の評価」とは何だろう?

続いて彼女は「専門家の評価」についてこう明言した。

ワクチン製造業者は、1年間で最大49億本のインフルエンザワクチンを製造できる可能性がある」(2009年7月21日、WHO事務局長マーガレット・チャンの発言、ロイター通信からの抜粋)

巨大製薬会社・ワクチン製造業者であるノバルティス社、グラクソ・スミスクライン社、メルク・アンド・カンパニー社、サノフィ社, ファイザー製薬などに、大もうけの風が吹いた。


コロナウイルスの時系列

2019年9月: 米国やWHOの公式説明ではコロナウイルスは湖北省武漢市が発祥地で、最初の症例は12月末に見つかったとされている。しかし、この説明は中国や日本のウイルス学者たちから疑問視されている。彼らはこのウイルスは米国発祥だと主張している。

 台湾の有名なウイルス学者は証拠をもとに、このウイルスはもっと前から存在していたのではないかと指摘し、こう表明している。「2019年の9月までさかのぼらないといけない」。

2019年10月18日~27日: 2019年武漢大会: ミリタリー・ワールド・ゲームズ (世界軍人スポーツ大会)


 中国メディアが(裏付け情報なしで)伝えたのは、コロナウイルスは中国に「外国人によって」ミリタリー・ワールド・ゲーム(世界軍人スポーツ大会)開催中に運び込まれた、ということだ。その大会には、109カ国から1万人の兵士たちが参加する予定であり、200人の米軍従事者がこの10日間の大会に参加した。




10月18日 イベント201
 開催地はニューヨーク。新型コロナウイルスの予行演習と緊急事態対策特別委員会、ジョンズホプキンス安全保障センター主催。世界経済フォーラム(WEF)とメリンダ・ゲイツ財団が資金を出した巨大製薬会社や大金持ちによる予行演習。

Read more Coronavirus Epidemic: WHO Declares a “Fake” Global Public Health Emergency



 コロナウイルスの流行蔓延で6500万人が死亡するという予行演習だった。金融界の代表として世界経済フォーラム(WEF)が資金を出し、巨大製薬会社の代表としてメリンダ・ゲイツ財団が資金を出した。

「2019年10月 ジョンズホプキンス安全保障センターが、世界経済フォーラムやメリンダ・ゲイツ財団とともに流行蔓延の机上演習であるイベント201を主催した。演習では空想のコロナウイルスの流行蔓延が使われたが、我々はこの演習がただの予見でなかったとはっきり表明していた。

 実際のところ、この演習は非常に深刻な流行蔓延が起こった際にどのように準備し、どのように対応するかに焦点が置かれた内容だった。今回のコロナウイルス(nCoV-2019)の流行が、6500万人の死亡者を出すとは今は、我々は考えてはいない。

 我々の机上の演習には偽の新型コロナウイルスが含まれていたが、演習に使用したその空想上のウイルスが与える影響がどれくらいになるかの予想は、今回の新型コロナウイルスの現状とは同じではない。「我々は、今は今回のnCov-2019(演習時に使われたのと同じ名前)の流行が6500万人の死亡者を出すとは考えていない。」


 nCov-2019演習で行ったいくつかのことは、実際の流行蔓延時にも起こった。コロナウイルスの流行蔓延の演習イベント201において、金融市場は15% 落ち込むとういう「予行練習」が行われた。

 同イベントを運営したものたちや資金を出したものたちによれば、あのイベントは「予見」ではなかった、とのことだ。

 民間企業が主導権を握っていた。参入したのは企業の幹部、財団、金融機関、銀行、巨大製薬会社、CIA、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)、中国疾病予防管理センターだ。WHOや国の公的な保健省の代表は参入していなかった (アメリカ疾病予防管理センターと中国疾病予防管理センターは例外)。この演習は武漢市で開催されたミリタリー・ワールド・ゲームズ(世界軍人スポーツ大会)の開会式と同日に行われた。


2019年12月31日: 中国湖北省武漢市で肺炎と診断された最初の感染例が出た

2020年1月1日:中国の保健機関は武漢華南海鮮卸売市場を閉鎖。それは西側メディアがその市場で売られていた野生動物がウイルスの発生源だと伝えた後のことだった。この最初の見立ては、後に中国の科学者たちにより反駁された。

2020年1月7日:中国政府は1月7日に探し出した「新種のウイルスを確認した」と発表。そのコロナウイルスは、WHOにより“2019-nCoV”と名付けられた。その名称は、世界経済フォーラム・ゲイツ財団・ジョンホプキンズ大学の三者による2019年10月の予行演習の際に使われた名称と全く同じだった。

2020年1月11日:武漢市衛生健康委員会はコロナウイルスによる最初の死亡者が出たことを発表した。

2020年1月22日:WHOの発表。WHOの緊急対策委員会の委員の中では「現時点で今回の流行が国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)の宣言を出す状況にあるかどうかについて多様な意見が出ている」

2020年1月21日~24日:スイスのダボスでの世界経済フォーラム会議で、ワクチン製造計画のために感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)に支援をするかどうかが話し合われた。CEPIからの支援を受けてシアトルに研究所があるモデルナ社が、2019-nCoVに対する伝令リボ核酸のワクチン製造に当たることになった。「アメリカ国立衛生研究所(NIH)に属するアメリカ国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のワクチン研究センター(VRC) が、モデルナ社と協同してワクチン製造に当たることになった。」

注: 2019 nCoVのワクチンの開発はダボス会議で発表された。新種のウイルスが発見されたという2020年1月7日発表から二週間しかたっていなかった。さらに、WHOが1月30日に全世界に向けて公衆衛生緊急宣言を出すほんの一週間前のことだった。世界経済フォーラム・ゲイツ財団・ジョンホプキンズ大学によるワクチンを製造するという発表は、WHOによる公衆衛生緊急宣言に先行していた。


2020年1月30日:ジュネーブ: WHOの事務局長が、現時点での流行規模は、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)に当たるとの宣言を行った。この決定は、中国国外で確認された150件の症例に基づいて下された。米国においてはじめて人から人への感染が報じられ、米国における感染が6例、カナダで3例、英国で2例あった。

 WHOの事務局長は、メリンダ・ゲイツ財団と巨大製薬会社と世界経済フォーラム(WEF)から資金援助を受けていた。WHOが国際的な緊急事態宣言を出したのは、1月21日~24日に行われた世界経済フォーラム(WEF)のダボス会議の結果が伏線としてあったと見られている。そのダボス会議は、1月22日にジュネーブで行われたWHOの緊急対策委員会と並行して行われていた。WHOのテドロス事務局長もビル・ゲイツも2020年のダボス会議に出席していた。ビル・ゲイツは、ゲイツ財団が今後10年間ワクチンに100億ドル投入することを発表した。

2020年1月30日:予行演習が現実のものとなった。10月18日のジョンホプキンズ大学による予行演習に参加していた企業や財団が、今度は現実の世界でも、WHOの「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に援助提供する活動の参加者となった。

2020年1月31日:WHOが世界緊急事態宣言を出した翌日、トランプ政権は「ここ14日間で中国国内に滞在した」外国籍の人々の入国を禁止すると発表した。この措置は即刻、旅行産業だけではなく空輸や中米貿易を危機に陥れるきっかけとなった。さらには、倒産や、いうまでもないことだが失業を生むことになった。そしてすぐに、西側諸国において、中国を起源とする人々に対する差別がはじまった。

2月初旬: コロナウイルスの短縮名称がnCoV- 2019 (2020年1月初旬にウイルスが確認される前から、ジョンホプキンズ大学でのイベント201という予行演習の際に使用されていた名称)から、COVID-19という名称に変えられた。

2020年2月28日: WHOによる大規模なワクチン計画がテドロス・アダノム・ゲブレイェソスにより発表された。

この計画の背後にいた人たち:感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)と提携しているグラクソ・スミスクライン社[ロンドンに本社のある世界有数の製薬企業]。同社はゲイツ財団・世界経済フォーラムとも提携している。その財団とフォーラムは、10月18日の「予行演習」にも資金を出していた。このワクチン計画が最初に発表されたのは、1月21日~24日に行われた世界経済フォーラムのダボス会議だった。

2020年2月下旬:株価の暴落。巨大製薬会社の株価の急騰。

3月初旬:世界規模での旅行産業の壊滅

2月24日: 感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)の支援を受けたモデルナ社が、伝令リボ核酸COVID-19のワクチンの臨床試験を始めたことを発表した。このワクチンは伝令リボ核酸-1273という名で知られているが、このワクチンの臨床試験の準備ができた、との発表であった。

2020年2月下旬:ウイルス流行の第二波発生(今回は世界規模)。多数の国々で流行が拡がった。

2月下旬~3月上旬:中国:5割以上の患者が回復し、退院した。

3月3日:中国で、4万9856人の患者がCOVID-19から回復し退院した。つまり、中国における「確認された感染者数」の総数は3万448人になる。(80304-49856=30448という計算) (80304人というのは、WHOによる2020年3月3日の感染者総数)。しかし、このような「回復者数」の増加については、西側メディアは報じない。

3月5日:WHOの事務局長が、中国外においては33カ国で2055の症例があると明らかにした。これらの症例の約80%は韓国、イラン、イタリアの3国だけでの症例数だ。

この数字を見れば、世界的な緊急事態に直面しているとは言いがたいし、感染する可能性は低いといえるだろう。さらに中国では、このウイルス感染に対する有効な治療法があることがコロナウイルスとの闘いの経験から、明らかになっていた。

3月7日:米国: 3月上旬における米国での「感染者数」(その数には感染した人と回復した人が含まれる) は430例だったが、3月8日には600例に上昇。3月になって米国の感染者数は急増した。

B型インフルエンザに関する数字と比べてみよう: CDC(アメリカ疾病予防管理センター)による2019年から2020年の数値「少なくとも1500万人がインフルエンザで病気になった。14万人が入院。8200人が死亡」(ザ・ヒル紙)  

3月初旬:IMF(国際通貨基金)と世界銀行が救済に乗り出す

WHOの事務局長が加盟国にこう助言を行った「世界銀行と国際通貨基金は、医療体制の安定と流行蔓延による経済不況を軽減するための資金を提供する用意がある」。これは、COVID-19の危機を「解決」する新自由主義的手法だ。世界銀行はいわゆる「援助金」として120億ドルを投じてきているが、これは結局、発展途上国にさらなる借金を背負わせているだけだ。

3月7日:中国:流行蔓延はほぼ終結

中国での新たな感染者数は2桁にまで減少。3月7日で99例だった。湖北省以外での新たな感染例はすべて「輸入された感染例」(外国からの感染)と診断された。数値の信頼性は確立されている:

「新たな感染例は99例で、うち湖北省では74例だった。新たな感染のうち24例は、外国から運ばれた感染だった。17例が甘粛省、3例が上海市、1例が広東省だった」。

2020年3月10日~11日: イタリアは社会封鎖を宣言。EUの他の数カ国が後に続いた。EUに三万人の米軍を配置。これは、「2020年ヨーロッパ防御」という対ロシア軍事練習計画の一部である。

2020年3月11日:WHOの事務局長が公式にCOV-19の流行蔓延を宣言した。覚えておいて欲しいのは、世界的な健康緊急事態が宣言されたのは1月30日であり、その時点では中国本土以外で流行蔓延状態であるとは言及されなかったことだ。

3月11日:トランプは大西洋を横断するEU諸国からの航空便を30日間停止すると命じた。英国は例外だった。航空会社の株価暴落と同時に金融不安が新たに広まった。西欧の旅行産業に壊滅的な影響を与えた。

3月16日: モデルナ社が、ワシントン州シアトル市で、43名の志願者に対する伝令リボ核酸-1273の臨床実験が数段階に渡って行われた。ワクチン計画は、2月上旬に開始されたばかりだった。

「ワクチン計画は、このワクチンが免疫反応を引き起こすのか、人体にとって安全なのかは不明なままで開始された。だから臨床実験を行っているのです」と、ジャクソンは強調した。「まだ、みなさんにワクチンを打てるくらい準備万端な段階ではないのです。」(2020年3月16日、AP通信)

2020年3月21日:国務大臣マイク・ポンペオは、ホワイトハウスの記者会見でCOVID-19は進行中の軍事演習の一つだと表明した。

「これは(中国に対する)報復ということではない … この件は前に進んでいるー私たちは物事をよい方向に進めるための演習を行っているのだ」。

苦虫をつぶしたような表情で、トランプ大統領はこう答えた。「きみは私たちにそのことを知らせておくべきだった」。

2020年4月8日: 西側メディアの扇動による恐怖拡大計画。いわゆる「感染者数」の急速な増加。たとえば、4月8日のWHOの報告はこうだった。「COVID-19の感染者数は128万2931例、うち死者数が7万2776例」。報告されたCOVID-19の「感染者数」に対しての疑念は深まる一方だ。アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の感染者の分類法と統計的推測は間違っている。

3月~4月: 全世界での社会封鎖。経済の荒廃、社会問題化。経済と社会はコロナウイルスそのもので受ける影響よりも社会封鎖によっての方がずっと悪い影響を受けている。以下は世界中で起こっている事例からの引用だ。:

・米国に於ける大規模な雇用喪失や解雇。1000万人以上の労働者が失業給付金の申告を提出

・インドでは、21日間の社会封鎖のため飢餓と絶望の波が引きおこされ、国中の何百万人もの家のない出稼ぎ労働者が苦しめられている。家のない人に社会封鎖をしても意味がない。「貧しすぎてご飯が食べられない」

・ラテンアメリカやサハラ以南のアフリカでの貧困は筆舌に尽くしがたい。都市部に住む人々の大部分にとっては家庭の収入が本当になくなってしまっている。

・イタリアでは、旅行産業の低迷のせいで、倒産が起きており、失業数も増えている。

・多くの国々では、市民が警察による暴力の対象となっている。ケニヤと南アフリカでは、社会封鎖措置の抗議者5名が警察によって殺害された。

結びに変えて

 今私たちが対抗しなければいけないのは、広範囲にわたる経済的、社会的、地政学的な思惑をはらんだ世界中で展開する困難な危機である。「常識」という基盤の中で要約された分析だけではなく、私たちはみなさんに事実を提供してきた。

 大切なことは、COVID-19が広く開かれた議論の対象となり、力強く「公式説明」に異議を挟むきっかけにすることだ。

 読者の皆さんにお願いする。Covid-19関連の他のグローバル・リサーチの記事とともにこの記事を広めて欲しい。

 嘘が真実になってしまうと、もう後戻りはできない。

各国政府はCovid-19についてどうするか分かっていない。それを認めようともせず我々を「ロックダウン(幽閉)」しようとしている


<記事原文 寺島先生推薦>

Governments don’t know what to do about Covid-19, but they’ll lock us down before admitting it

RT Op-ed

Simon Rite
is a writer based in London for RT, in charge of several projects including the political satire group #ICYMI. Follow him on Twitter @SiWrites

2020年4月29日


<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>

2020年6月15日




 ほとんどの政府や機関、専門家は、コロナウイルスに対処するための最善の方法を知らない-それは現時点で明らかだ。しかし、彼らはそのことを公に認めることは絶対にないだろう。

 最初に同情的な見方から始めよう:世界的なパンデミックは毎週起こるわけではないので、パンデミックへの対応に対して関係者全員がある程度即興的な見解を述べることを排除できないことは100%理解できる。

 ロックダウンしている国もあれば、そうでない国もある。マスクの着用を命じる国もあれば、そうでない国もある。しかし正直なところ、何人がCovid-19に感染しているのか、あるいは何人が死亡したのか、それさえ国は把握していない。うわべの自信に欺されてはならない。現時点ではただ推測を語っているからだ。

 ロックダウンは合図としては誤解の余地はない。国民全体に「どこにも行くな」は計画とは言えない。それは計画の欠如だ。例えば「動くな!」と自分が叫んだ時のことを考えてほしい。何か戦略があったから叫んだのだろうか、それとも戦略を練る時間が必要だったから叫んだのだろうか?ロックダウンが延長されるということは、当局はもう少し考える時間が必要だと認めていることなのだ。

ALSO ON RT.COM

What will the post-coronavirus world look like when we venture from self-isolation?

 だからこそ、今回の危機の一つの特徴は、実際には口には出さずとも「分からない」と言ってしまう手法の数々である。政府は科学をしきりに口にし、科学は数字に頼り、ジャーナリストは政府を非難しながら何をすべきかを知っているのは自分たちだとの口吻を洩らそうとする。そして、その連鎖は続く。

 そう、それが政治の本質なのだ。政府の今の心配が再選であっても、反乱や公開リンチを避けることであっても、「何も分かりません」と認めることで政府のプラスになることはほぼゼロだ。BS(British Standards英国規格)を売ろうとするときは、自信を持ってやることが不可欠だ。

 イギリス政府を例にとる。過去の尻隠しフレーズをひねり出した達人たちは、「科学に導かれている」という表現を考え出した。このささやかな標語が絶大な価値を発揮したのは、「集団免疫」を何とか達成しようとした最初の戦略が激しい非難を浴びて180°方向転換、法的に強制力のある「ネットフリックスでくつろごう」に取って代わった時のことだ。 

ALSO ON RT.COM

AI healthcare shouldn’t get more trust than self-driving car; it’s useful amid pandemic emergency, but speed is not always good

 こんなUターン現象が起きたのは、導きとすべき「きちんとした科学」がないからだ。実際、どの科学が最も政治的に都合が良いかによって選択できる科学は五万とある。

 現在猛威を振るっているのはまったく新手のウイルスで、科学者たちはどうすればいいのかと頭を悩ませている。その姿は素人と何ら変わらない。ある専門家集団が、コウモリがくしゃみをした場合、木曜日のランチタイムまでに国民の97%が死ぬというモデルを作成できると言えば、別の専門家集団は、肺炎が進行していて、センザンコウ(全身が硬く鋭い鱗に覆われた小型哺乳類)に詳しい年金生活者だけが危険にさらされているという数字の表を提示するだろう。

 英国では、インペリアル・カレッジ・ロンドンが、Covid-19に感染した人の致死率について根深い悲観的な予測をし、オックスフォード大学の別のグループは、国民の大部分がすでにCovid-19を持っていて、実際には気づいていないだけなのかもしれないと予測した。言い換えれば、どちらのグループも本当のところは分かっていなかったということだ。


ALSO ON RT.COM

The UK’s Covid-19 response is being led by a secretive, incompetent cabal. No wonder our policies have been such a shambles

 科学が不確実であるということは、それが根本における欠陥となり、自信を誇示しなければならない政治家を誘導しかねない。科学的方法では、反証しようとする前に「仮説」(別名「当てずっぽう」)が立てられる。それは素晴らしいことだが、一旦政府が特定の科学者のモデルを政策の指針として選んでしまうと、それが100%正しいとは限らないことを認めることはほとんど不可能になる。そして、政府が選んだモデルが最も悲観的なものであった場合、国民は石のごとく強ばってしまう。その後でロックダウンから抜け出す方法を見つけるのは非常に難しくなる。

 だからこそ、私はスウェーデン政府を賞賛したい。スウェーデン政府は、科学に従うことで一歩前進し、大事なところで科学者を担当者に据えている。政府機関に属する疫学者であるアンダース・テグネル氏は、世界の他の多くの国がやっているような、社会を閉鎖することをスウェーデンはやらないことを背後で推進している人間だ。彼はこの主張に立つ人間のヒーローだ。なぜなら、レストランや学校を閉鎖しない方が良いとどうして分かるのかと聞かれた時、彼は分からないと答えた。それは他の誰にも分からないことだ。最後は誠実さということになる!

 もっとも、スウェーデンを巡ってもう一つの現象が蠢いている。私の印象としてはスウェーデンの戦略は惨めな失敗に終わるだろうという声高な抗議だ。少なくとも「スウェーデン方式」が失敗した時に、他の政府はこう言うことができるからだ。「確かに、我々は自分たちがやっていることが何なのか分かっていなかった。しかし少なくともスウェーデン人よりは知識はあったよ!」と。

「ビル・ゲイツは世界で最も興味深い人物だ!」彼は何百万ドルも主流メディアにお金を回し、目的を達成しようとしているが、ニューヨーク・タイムズはタダでそれをやってくれた

<記事原文 寺島先生推薦>
‘Bill Gates is the most interesting man in the world’! He gives millions to MSM to laud his aims, while the NYT does it for FREE
RT Op-ed

Guy Birchallガイ・バーチャル

Guy Birchall, British journalist covering current affairs, politics and free speech issues. Recently published in The Sun and Spiked Online. Follow him on Twitter @guybirchall

2020年5月27日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年6月10日


 マイクロソフト社の億万長者、ビル・ゲイツ氏は、コロナウイルスの聖者と呼ばれている、多くの記事が彼を「預言者」だ、何百万人もの命を救った、着ているセーターもかっこいいと、褒めちぎっている。でもそれって、彼がメディアに「ごほうび」をあげていることとは、関係ないですよね!

 ビル・ゲイツ氏は、最近非常に頻繁にメディアで取り上げられている。よく考えたら、それは奇妙なことだ。地球が、ウイルスに首をつかまれている今このときに。パワーポイントで次のスライドに移ろうとしてコンピューターがクラッシュしているのなら話は別だが。

 しかし、マイクロソフト社の創業者で億万長者である彼が、ここ数年地球的な衛生問題という興味深い慈善活動に移行している。しかし、彼はおどろくほどに賢明な人物なので、それがただの慈善活動だけですまないと考えるのが妥当だ。

 ゲイツ氏は、自らの巨大な富を、人類をよりよい方向に向かうために使いたがっているようだが、彼がそうすること自体は、素晴らしいことで、実際、絶賛に値することだ。しかし彼をとりあげる主流メディアのこびへつらいが、普段よりも少し気に障る何かがあるのだ。

 先週、ニューヨーク・タイムズ紙は、「ビル・ゲイツは世界で最も興味深い人物だ」というタイトルの論説を載せた。疑問符はついていない。「彼が」「ただ」「ほんとうに」「そうだ」、と言い切っている。聖人伝でも書くかのように、褒めちぎることを隠そうともしない記事だ。

ALSO ON RT.COM
#PassTheMic is Bill Gates’ latest celebrity-backed push for globalism, but who wants more dour experts on their news feed?

 ゲイツ氏は、「ラベンダー色のセーターを着たミスターロジャーズ(アメリカの有名な司会者)」で、「生命を脅かすような愚かなことを言う」トランプ大統領と対峙する「化学的根拠のもとに発言する報道官」 であると持ち上げられている。 記者は、ゲイツ氏が読んでいる多くの興味深い著書のリストまで持ち出して、何の疑いもなく、ゲイツ氏のアパートは、マホガニー(木材の一種)のいいにおいがするだろうとまで書いている。 (ごめんなさい、最後のマホガニーの件は、私の作り話です)。

 ニューヨーク・タイムズ紙はいつもこのようなこびへつらう記事を載せるのだが、それでも、この記事は、シアトルを本拠地にする億万長者の彼に、特にしっぽを振りすぎている。この記事は、ゲイツ氏を「預言者」だと持ち上げている。というのは、彼は2015年のTED(アメリカの演説番組)でパンデミックを予言していたからだ。TEDにおいて、彼が実際言った言葉は、「パンデミックはどんな核戦争よりも脅威だ」だったのだが、たしかに、将来のパンデミックについて言えばそうかもしれない。が、広島と長崎の市民は1945年の時に比べて2020年の方が明らかに快適に暮らせていると私は考える。

 ゲイツ氏は、さらに、「何百万人もの命を救った」として賞賛を受けている。この情報源は(ゲイツ氏が資金を出している)ガーディアン紙の2017年の記事で、1億2千2百万人という正確な数をたたき出している。よく数えましたね!お疲れ様!しかも、これは、あなた方にお恵みを与えてくれる人がCovid-19で奇跡を起こす前の話、なんですね!

 この記事は、さらに、ゲイツ氏に対する全ての批判を「世界の狂気のやつらがまき散らしているものの一部」だと、蹴散らしている。ワクチン反対派や科学を否定する奴らやロシアの回し者たち。そんな奴らが、あまりにたくさんの陰謀論をまき散らしていて、中でも、コロナウイルスに関わる偽情報の中でも、一番広く広まっているのが、ゲイツ氏に関する間違った情報だ、と書いている。ちょっとキツすぎやしませんか?こんなこと書いたら、賢い人はアップル製品に行ってしまうかも。

 疫病追放者、聖ゲイツ氏に対するこのような賛辞が触れていないことは、世界中でまぎれもなく善を施しているビル&メリンダ・ゲイツ財団が、何よりもメディアからのいい評判を購入しているという点だ。

 それは、セレブや政治家たちが、都合のいい記者たちに、近づく許可を与えたり、スクープをあげたりするというやり方ではない。文字通り、主流メディアに巨大な現金の詰め物を渡すというやり方だ。

 同財団は、「ジャーナリズム」に世界中での取材費用として資金を与えている。ABCには 150万ドル、PBSには90万ドル、BBCには、5100万ドル、ガーディアンには5100万ドル、ディリーテレグラフには3400万ドル、ファイナンシャルタイムズには180万ドル。これらはほんの数例で、多くのメディアが同財団から多額の資金を受け取ってきた。

 これは、表向きには、ジャーナリズムに資金を出すことで、ゲイツ氏が関心をもっている医療問題に関して「地域に情報を与え、地域を活性化する」ためだとしている。しかし、そんな理由をうのみにできるだろうか?こんな多額のごほうびに何の見返りもないなんて。ゲイツ氏は、非常に賢く、大金持ちだ。そんな賢くて大金持ちの人が、ただでお金を施して何の見返りも要求しないって?

 陰謀論に偏っていない人でも、普通はたぶんこう考えるだろう。資金繰りの苦しいメディア組織は喜んで目をそらすだろう。同財団がおかしなことを始めたとしても。それまで数百万ドルももらっていたとしたら。

 そうしなくても、メディアは、彼らに慈善を施してくれたその人を「世界で一番興味深い人物」とおだてあげ、その人とともに甘い汁を吸おうと思うのでは?

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 同財団やゲイツ氏に対して公平であるために言わしてもらうと、彼らは透明性を確保するために、すべての助成金をウエブサイトで公開している。しかし、メディアの誘導なしでそのウエブサイトを見てみようと思う人は何人いるだろうか?つまり、うーん、メディアはそんな誘導はしないかも。だって、良くない企みをもつ億万長者から資金をもらっているなんて、黙っておきたいでしょ。

 メディア組織へのこの裏口の資金提供は少々奇妙であり、ゲイツの彼らへの影響力を知られたくないことを示しているようだ。ジェフ・ベゾス氏がワシントンポストを所有し、ルパート・マードック氏が数十億ドルで米国、英国、オーストラリアのメディアの風景を買収したことは誰もが知っている。少なくともそれは公開された情報である。

 ゲイツ氏は、由緒あるメディアを1社買えるくらい十分裕福だ。実は、以前彼は、MSNBM[ アメリカのケーブルおよび衛星テレビ・ネットワークで、主に政治ニュースを扱っている]を所有していたのだが、2012年に手放した。予想するに、彼は、自分の数十億ドルのお金をメディアでの影響力を買うことに使った方が得策だと考えたのだろう。自分自身でメディアの海に船を浮かべマストを上げて、世間を色づけするよりは。

 億万長者のお友達、ジョージ・ソロス氏は、しばしばこのことで非難のそしりを受けているが、ゲイツ氏は多くの賞賛を受けているようだ。少なくとも主流メディアからは。何でこんなことになっているかは、何百万(ドル)もの理由が考えられますねえ。

コロナの暴虐行為、そのあとに来るのは「飢餓による死」だ

<記事原文>Corona Tyranny – and Death by Famine



「グローバル・リサーチ」 2020年5月8日
ピーター・ケーニッヒ

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年5月30日




 2020年末までには、コロナ病で亡くなるよりも多くの人びとが、飢餓・絶望・自殺で亡くなっているだろう。われわれ世界は、ノアの大洪水に匹敵するような聖書的規模の災害という「飢餓パンデミック」に直面している。この本当のパンデミックは「COVID-19パンデミック」をはるかに凌駕するものとなろう。

 飢餓パンデミックは、映画『ハンガー・ゲーム』を思い起こさせるが、その前提には、誰が食事を食べることができ誰が死ぬかを操っている少数の支配者たちにとっても、そっくり同じ状況があるということなのだ。すべては競争による。
(「ハンガー・ゲーム」とは、キャピトルを囲む12の地区から、各地区ごとに男女1人ずつくじ引きで選出された12歳から18歳までの24人が、テレビ中継される中で最後の1人が残るまで殺し合いを強制される、1年に一度のイベントのこと)

 この飢餓パンデミックは、主流メディアでは過小に報道されるか全く報道されないだろうが、実際、それはすでに始まっている。

 西側社会で注目が集まっているのは、民営化された営利追求型の企業が医療システムを不正運用したことによって起きた混乱についてである。米国では、COVID-19の感染症と死亡率について目に余る改竄がおこなわれていることが徐々に明らかになってきている。伝えられるところによると、病院がCOVID-19患者を「認定する」ようにいかに推奨されているのかということだ。COVID-19患者ひとりにつき病院はメディケア(高齢者向け医療保険制度)から1万3000米ドルの「補助金」を受けとることができるからだ。そしてもし患者が人工呼吸器を装着されれば(その場合の平均死亡率は40%から60%)、この「特別交付金」の合計は3万9000米ドルとなる。ミネソタ州のスコット・ジャンセン上院議員は、ローラ・イングラハム氏とのフォックスニュース・インタビューで次のように述べている。

 

(医学博士で上院議員のスコット・ジャンセン、フォックスニュースのインタビューから、ビデオ)

 現実の生活では、貧しい人びとは監禁された状態すなわちロックダウン下では、生活することはできない。多くの人あるいはほとんどの人は、家賃を払えなくなったために粗末な住居でさえすでに失っている。それだけではなく、彼らは家族や自分自身を何としてでも養おうとして、外の世界で見つけられるものなら何でも掻き集めなければならない。彼らは食べ物のために外に出て働かなければならず、もし仕事もなく収入もない場合は、都会のスーパーや田舎の農場を物色することに訴えるようになるかもしれない。生命を維持するための食料は必要不可欠だ。人びとから食べ物を買う機会を奪うことは、全くの殺人行為である。

「世界中で飢餓のために子どもが死ぬというのは、殺人そのものです」と、アフリカの食糧に関する元国連報告者ジーン・ジーグラーは述べている。

 このCOVID-19パンデミックの背後にいる計画立案者たち、すなわち各国政府に対して厳格な完全なるロックダウン政策に従えと指図する命令権をもっている人たちがいったい誰であろうと、彼らは故意にであろうが知らず知らずであろうが「人道に対する罪」という責任を負っているのだ。

 このプロセスは世界規模でおこなわれている。 これは人類史上、前例がない。完全なるロックダウンという暴虐行為に従わなかったか部分的にのみ従った、ほんの僅かな国だけが、社会的福利と経済のかなりの部分を保存している。ロックダウンの目的とは、新世界秩序(NWO、ニューワールドオーダー)の下で世界に権勢を振るい、世界人口を完全支配し、世界人口の大量「削減」を目指すことなのだろうか。

 誰が生き、誰が死ぬのか? 「人口削減」計画の表向きの目的は、世界の貧困を減らすことである。どのようにしてか? 汚染された有毒な予防接種によって、アフリカの女性を不妊にすることによってである。(ゲイツ財団はWHOとユニセフの支援を受けて、ケニアやその他の地域でそのような実績をもっている。ケニアではWHOとユニセフの支援を受けて大規模な破傷風予防接種プログラムを実施した。それについてはここを参照)。しかし、「発展途上国」はすでに極貧で、飢餓に見舞われ、十分な食料や飲料水へのアクセスができなくなっている。水の民営化、非常食の民営化は、まさにこれにつながる犯罪である。これらにアクセスできないのは、支払うことのできないほどの価格のせいなのである。

 もしこれだけでは足りないというなら、ロックフェラーの提唱する「ロックステップ」には、食糧不足を引き起こす別の解決策もある。HAARP(ハープ計画)なら助けることができる、というわけだ。HAARP(高周波活性オーロラ調査プログラム)は完成され兵器化されている。米空軍の文書「AF 2025最終報告書」によると、「気象調節(=改変)」は防御的にも攻撃的にも使用可能であり、干魃や洪水を引き起こすこともできる。この二つは農作物を破壊する威力を有しており、それはすなわち貧しい人たちの暮らしを破壊することになる。
(ロックフェラーの提唱する「ロックステップ」:優生学の世界有数の支持者の一人であるロックフェラー財団が2010年5月に発表した非常に関連性の高いレポート。問題の報告書は「技術と国際開発の未来のためのシナリオ」という当たり障りのないタイトル。未来学者ピーター・シュワルツのグローバル・ビジネス・ネットワークと協力して出版された。このレポートには、シュワルツと会社が開発した様々な未来的なシナリオが含まれている。1つのシナリオは、「LOCK STEP:より厳しいトップダウン政府統制とより独裁的なリーダーシップの世界、限られた革新と成長する市民のプッシュバック」というタイトルがある。エングダール20200410)末尾の[訳注1]も参照

(ロシア軍事誌の分析によると、謎の米軍施設『HAARP』は「敵国全体を機能不全にする」兵器で、電離層を操作することで敵軍のシステムを妨害するほか、国全体を機能不全に陥らせる能力さえ持つ可能性があるという。電離層への干渉は制御不能で、地球規模の災害が起こると警告する科学者もいる)。末尾の[訳注2]も参照

 もしこれだけでも足りないというなら、この『2010年のロックフェラー報告書』では食糧配給も予見しているし、もちろん選択的にではあるが優生学(身体的・精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想)についての話もしているのだ。ヘンリー・キッシンジャーが1970年に発した悪名高い言葉を忘れてはならない。「食糧供給を制御する者は、人びとを制御する」。そして以下のように続く。
 「エネルギーを制する者は大陸全体を制することができる」
 「お金を制する者は世界を制することができる
」(これを参照)



 最近のフェイスブックの書き込み(個人保護のため名前と場所は伏せておく)には次のように書かれている。

「…私が住んでいる貧しい国では、3月16日から村全体がロックダウンされています。ここでは、人びとは何も食べるものがありません…わが家の主要な働き手である妻は、レイプされ殴り殺されました。彼女は中国系でした。外に出ることが許されていないにもかかわらず、人びとは飢えているので農場から農場へと何キロも歩いて暴れ回り、すべてを破壊しました。家畜も果物も野菜もすべて失いました。家は燃やされ、車や道具などが盗まれました。私の周りには再建のためにお金を出してくれる人が誰もいなくて、破産してしまいました。私が雇っている労働者たちには給料が払えません。彼らの家族も飢えています。栄養失調と栄養不足がさらに進み、餓死率が高くなったり、他の病気で死んだりすることになります。いったい何人が完全に貧しくなって路上生活となり自殺するのでしょうか?インドで何人の人が亡くなったでしょうか?何千マイルも歩いて帰ろうとしていた人たちが、公共交通機関が遮断された後、避難場所を見つけようとして。これらの数字はウイルスで死亡した人の数よりもはるかに多くなると確信していますし、免疫システムの弱体化のために来年のインフルエンザで死ぬ人の数も増えるでしょう」

 追記にはこうあった….「多分、エリートは人口削減を計画しているにちがいない。絶対そう思える

 これはグローバルサウスのどこかで起こったことだ。しかしこの例は、グローバルサウスの大部分そして一般的には発展途上国を代表するものである。われわれが今のところ見ているのは氷山の一角に過ぎないので、おそらくもっと悪いことがこれから起こるだろう。

 国際労働機関(ILO)の報告によると、世界の失業者はかつて見たこともないような巨大な割合に達しており、世界の労働力のほぼ半数にあたる16億人が失業している可能性があるという。これは、シェルター・食料・薬を支払うための収入がないことを意味し、飢餓と死を意味する。何百万人もの人びとにとってだ。とくにグローバルサウスでは、基本的に社会的なセーフティネットがない。人びとはエリートたちのなすがままだ。



(USニュース COVID-19のために世界の労働力のほぼ半数にあたる16億人が失業の危機:国連労働機関)

 ニューヨークタイムズ紙(NYT)は、米国では何百万人もの失業者がカウントされていないと報じている(2020年5月1日付)。すでに報告されている2700万人以上の失業者にこれらの数百万人を加えると、その数は天文学的なものになる。同じNYT紙は、世紀の変わり目以来、貧困から抜け出した何百万人もの人びとが、さらに何百万人もの人びとといっしょに貧困に陥る可能性が高いと結論づけている。FED(連邦準備銀行)の最新の予測では、2020年末までに失業率が50%に達する可能性があると予測している。



(利益追求が邪魔をして、何百万人もの失業者数がカウントされず各州当局は、失業率「新ガイドライン」と膨大な失業者数をかかえて手さぐり状態。多くの労働者は申請書の提出に不満、失業者集計から除外)

 飢餓で死ぬのはほとんどがグローバルサウスであるが、それだけともいえない。ともあれそれは、何百万人おそらく何億人もの人びとにとっては非業な死である。巨大都市の側溝で死ぬこと、社会からも当局からも忘れられること、物乞いもできないほど弱く、衛生状態が悪いために寄生虫に犯され、生きたまま朽ち果てていくこと。こういったことは、コロナ災害がなくても、多くの大都市圏ですでに起こっていることだ。これらの人びとは、どのような統計にも拾い上げられていない。彼らは人間ではないからだ。あとはつべこべ言うな、と。

 想像してほしい。ロックフェラーの提唱する「ロックステップ」下にあるとすれば、農村部と同様に大都市でのそのような状況では、死者数はさらに高くなる可能性がある。

 現在のロックダウンは、すべてを停止させる。実質的に世界中で。それが長引けば長引くほど、社会的・経済的な影響は大きくなり、取り返しがつかない。

 物品・サービス・食料の生産が停止するだけでなく、製品をある地点から別の地点に運ぶための重要なサプライチェーンが中断される。労働者は働くことができない。安全保障のためだ。自分の身を守るためにだ。目に見えない敵ウイルスがあなたを襲うかもしれない。それはあなたとあなたの愛する人を殺すかもしれない。恐怖・恐怖・恐怖、それが最も効果的なモットーであり、人びとが叫び始めるほどに効果的である。くれ・くれ・くれ・くれ・ワクチンを! これこそビル・ゲイツの顔にニヤリとした嬉しげな笑みをもたらすものだ。彼には数十億ドルが転がりこみ、彼の権力が日の出の勢いになるのを見るからだ。

 ビル・ゲイツは「彼が金で買った」WHOとともに有名になる。彼らは新しいパンデミックから世界を救う。いやそんなものなどもうどうでもいい、単なる副次的影響(副作用)に過ぎないのだから。70億人の人びとがワクチン接種をされ(これこそビル・ゲイツの夢なのだから)、そして誰もその副作用を気にしたり報告したりする時間などない。どんなにその副作用が酷いものでも。ビル&メリンダ・ゲイツ財団(BMGF)はノーベル平和賞を受賞することになるかもしれない。そしてひょっとすると、ビル・ゲイツは死滅しつつある帝国の次期大統領の一人になるかもしれない。それが世界にとって適切な報酬ではないのだろうか?



 一方、むしろ冷血なる国際通貨基金(IMF)は次のような非常に非現実的な予測を維持している。すなわち、2020年には世界経済の「経済収縮」はわずか3%であり、2021年の下半期にはわずかに成長するというものだ。世界経済と人間開発に対するIMFのアプローチは、社会的危機に対するものであって、完全に貨幣経済偏重であり人間への慈悲心を欠いている。だから、コロナの時代にあっては全く不適切なものとなる。IMFや世界銀行(WB)のような機関は、米国財務省の単なる延長線上にある機関で、彼らもまた時代遅れの機関であり経済崩壊に直面しており、その経済崩壊の責任の一端を担っているのである。


「借金の借金(デット・ジュビリー)」
(デット・ジュビリーとは、幅広いセクターまたは国にわたる公的記録からの借金の清算のこと。このようなジュビリーは、2020年のコロナウイルス不況の間に発生した、または予想される債務の解決策として提案された。訳註3も参照)

 彼らがすべきことは、IMF理事の一部が提案したように、おそらくIMFとWBを合わせて最大4兆ドルの特別引出権(SDRs)の増資を呼びかけ、その資金を特別な債務免除基金、グローバルサウス諸国のための「デット・ジュビリー基金」として使用することである。これは助成金として交付される。これによって、これらの国々は自らの足で立ち直り、主権国としての金融・経済政策を回復させ、国家の通貨と公的銀行と政府所有の中央銀行をつかって国内経済を回復させ、食料・保健・教育における雇用と国内自治を創出することができるようになる。
特別引出権:IMFの通貨準備金を引き出せる権利。

 しかし、なぜこれが実現しそうにないのだろうか? そのためには、各国政府は憲法を改正し、各国の新たな経済力に応じて選挙権を再配分する必要に迫られるだろう。なかでも中国ははるかに重要な役割を担って、より重要な責任と意思決定の役割をもつことになろう。もちろん、それは米国が望んでいないことである。しかし、米国がこうした新しい現実に適応しようとしないために、これらIMFやWBなどの機関は時代遅れ・的外れなものとなってしまっている。IMFもWBもどちらも消え去るべきであり消え去るかもしれないというレベルに達するほどである。

 興味深いことに、IMFの経済予測シナリオ三つのうちの二つは、2021年にまた次に起きる新しいパンデミックか、あるいはかつて起きた古いパンデミックの「新しい波」が来ると予測している。IMFはわれわれが知らないことを何か知っているのだろうか?

 国際金融諸機関とグローバル化した民間銀行システムというこの二つの、このような無神経な物言いに加えて、世界食糧計画(WFP)は、COVID-19パンデミックが「聖書にあるあのノアの大洪水のような規模の飢餓」を引き起こすだろうと警告している(2020年4月25日)。緊急の行動と資金がなければ、何億人もの人々が飢餓に直面し、何百万人もの人々が、Covid-19の世界的流行の結果として死ぬ可能性がある。

 ところが実際、世界では毎年約900万人が飢餓で亡くなっている。

 WFPのデビッド・ビーズリー事務局長は、国連安全保障理事会に対して次のように述べた。ウイルスがもたらす健康への脅威に加えて、世界は「数か月以内に複数の飢餓」に直面している。1日に30万人の死者を出す可能性がある。「飢餓のパンデミック」だと。

 WFPのビーズリーはこう付け加えた。コロナウイルス発生前でさえ、世界は「第二次世界大戦以来、最悪の人道的危機に直面していた」。とくに今年は多くの要因があったからだと。彼が引用したのは、シリアとイエメンの戦争、南スーダンの危機、東アフリカ全体のイナゴの大群であり、またコロナウイルスの発生と相まって、飢餓が約40近くの国を脅かしたと述べた。

 月曜日(4月20日)に発表されたWFPの「2020年食糧危機世界報告書」によると、世界中の1億3500万人がすでに飢餓に脅かされているという。ビーズリーによると、コロナウイルスが蔓延すると「2020年末までにさらに1億3000万人が餓死の危機に追い込まれる可能性がある。合計すると2億6500万人になる」という。

(2020年4月20日 2020年食糧危機に関する世界報告)

『食糧危機に関する世界報告2020年版』は世界の重大な飢餓の規模について述べている。報告書は世界中の食糧危機をもたらす原因分析をおこない、COVID-19パンデミックが食糧危機の永続化と悪化の原因であることを検証している。報告書を作成したのは、「食糧危機対策世界ネットワーク」(極端な飢餓の根本的原因にとりくむ国際的な連合)である。

 飢餓パンデミックは、現在進行中の難民危機によってさらに悪化の一途をたどっている。とはいえ難民危機もまた大惨事である。飢餓があり、病気があり、避難所の欠如ゆえに、難民キャンプのほとんどは衛生状態が完全に悪化しているからだ。

 国連人権委員会副委員長の社会学者ジーン・ジーグラー教授(ジュネーブ大学・ソルボンヌ大学パリ校)は最近、ギリシアのレスボス島にあるモリア難民キャンプを訪れた。彼は次のような状況を説明した。2万4000人の難民が、2800人の兵士のために建てられた軍の兵舎に押し込められ、悲惨な状況下で生活している。飲用可能な水の不足、不十分でありかつ有害で口に入れられないような食べ物、詰まってかつ悪臭がする余りにも少ないトイレ……これでは病気は尽きることがなく起きる。COVID-19はただの副産物である、と。

 生活を破壊されて、ヨーロッパと西側社会が引き起こした紛争地帯から逃げてきたこれらの人びとは、まさにその張本人の欧州連合(EU)によって押し戻されている。ほとんどの国が彼らを受け入れて新しい生活のためのチャンスを与えたくないからなのだ。このようなヨーロッパの非道な外国人嫌いの行動は、「すべてのEU諸国が署名した人権」に反しており、「EU内部の規則」にも反している。しかし、こうした事実こそヨーロッパの本当の姿を思い出させてくれるものである。すなわちヨーロッパとは、グローバルサウスの国々を何百年も植民地化し、無慈悲にも搾取をしつづけ、略奪と強姦をしてきたという歴史をもつ国々の集合体である、ということを。

 この忌まわしいほど残虐な特徴は、今日まで恥ずかしげもなく続いており、ヨーロッパのDNAの不可欠な部分となっているように思われる。これらの戦争や紛争は、権力と貪欲のために故意に米国とNATOがおこなったものである。米国の軍産複合体を存続させ利益を得るためであり、かつ全世界の覇権への足がかりとしてである。

 難民はこれらの紛争地域から逃れてきたのだ。彼らの運命と飢餓は、人為的なコロナの危機で餓死する人びとの数に加えられることになろう。極度の飢餓と飢餓にかかわって死ぬ人の数は、2020年の終わりまでには天文学的になるかもしれない。その数字は、医者によって不正に改竄され踊らされたCOVID-19の死者数をはるかに凌駕するものとなり、COVID-19の死者数などちっぽけなものだったと思わせてしまうだろう。

 希望はあるのだろうか? そのとおり、希望はある。われわれが生きている限り。
 世界は目覚めなければならない。

 70億の人びとが監禁されている。目覚めよ! みなさんに何が起こっているのかを認識されよ。すべては虚偽表示の下にいるのだ。人類をコントロールするため、また、みなさんの生活をデジタル化・ロボット化するためだ。

 そうするための何か名案があるだろうか?「あなた自身の安全のために」あなたを監禁するという口実よりももっといい名案が。だからこそ、われわれはこれらの規則に反抗し、目に見えない全権力をもつ「自称」支配者たちに立ち向かおうではないか。彼らがもっているのは、われわれ民衆が彼らに与えた権力だけなのだ。すなわち、彼らがわれわれからその権力を奪ってもよいとわれわれが許す権力だけなのだ。彼らがもっているのは、金と腐敗したメディアだけなのだから。その腐敗したメディアが恐怖を広め、さらに恐怖を広めて、あなたをロックダウンし続けるのだ。

 私の最後の言葉:心のままに生きたまえ。人を愛するために心を開きたまえ。あなたの五感とメディアに洗脳された感覚を超えたまえ。そして、より高い意識に入りたまえ。

 「恐怖」から抜け出し、ロックダウンから抜け出し、立ち上がれ、自分の権利のために、自由のために。なぜなら、自由と解放はお金では買えないし、メディアに踏みにじられることもないからだ。それらは本質的にわれわれの心の中にあるのだ。もしわれわれの十分な数が「愛」に心を開くならば、「全方位的な愛」に、さすればわれわれはこの小さな精神病的なエリートを凌駕することができるはずだ。


 ピーター・ケーニッヒは、経済学者で地政学アナリスト。水資源と環境の専門家でもある。30年以上にわたって世界銀行や世界保健機関に勤務し、環境と水の分野で働いてきました。アメリカ、ヨーロッパ、南米の大学で講義をしている。次のところに定期的に寄稿している。Global Research、ICH、 New Eastern Outlook (NEO)、 RT、 Countercurrents、 Sputnik、 Press TV、The 21st Century, Greanville Post, Defend Democracy Press; The Saker Blogやその他のインターネットサイト。『Implosion-An Economic Thriller about War, Environmental Destruction and Corporate Greed』の著者。その本は、事実に基づき、世界中の世界銀行での30年間の経験に基づいたフィクション。『The World Order and Revolution―Essays from the Resistence』の共著者。グローバル化研究センターCentre for Research on Globalizationの研究員。

[訳注1] ロック・ステップ
ロックフェラー財団が2010年に出した「技術と国際開発の未来のためのシナリオ」(Scenarios for the Future of Technology and International Development)というレポートの中に出てくる近未来の4つのシナリオのうちのひとつ。「ロックステップ (鍵をかける段階):–革新が制限され、市民の反発が高まっている、厳格なトップダウンの政府統制と権威主義的リーダーシップの世界」この10年前のシナリオが、気味が悪いほど現在のコロナウイルスのパンデミックの世界に類似しているので、今回のコロナウイルスのパンデミックはロックフェラー財団の陰謀かもしれないという声もある。
https://news.goo.ne.jp/article/mag2/world/mag2-448676.html

[訳注2] ハープ計画
アメリカ空軍の地球環境を軍事的に利用する研究開発の一つ
https://imidas.jp/katakana/detail/Z-26-1-0387.html


[訳注3] 「デッドジュビリー」
 デットジュビリーとは、国家の債務を中央銀行の資金創出により帳消しにする施策のこと。経済学の観点からは非常識的な施策だが、先進国の債務残高が一向に減らずに増える傾向にある中で、債務問題を解決する手段として議論されている。債務免除の一種であり、徳政令にたとえられることもある。
 方法としては、中央銀行が大量の通貨を発行し、自国の債務である国債を市中から買い集める。国債購入にあてた通貨は中央銀行の負債となるが、中央銀行は自由に通貨を発行できるため、買い集めた国債と負債を同時に放棄すれば、国家の債務を帳消しにできるという考え方である。
 しかし、そのまま実行すれば自国の通貨の信用を損ない、通貨の暴落などの経済的混乱を招くため、各国が歩調を合わせて同時に債務帳消しを行わない限り、現実的ではないとされている。
http://m-words.jp/w/%E3%83%87%E3%83%83%E3%83%88%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%93%E3%83%AA%E3%83%BC.html

このウイルスのことになると、なぜ政府は我々を信用しないのか?我々に必要なのは政府の権威主義に対するワクチンだ。

<記事原文>Why don’t our governments trust us when it comes to this virus? We need a vaccine against state authoritarianism

RT OP-ed

ノーマン・ルイス

Norman Lewis

is a writer, speaker and consultant on innovation and technology, was most recently a Director at PriceWaterhouseCoopers, where he set up and led their crowdsourced innovation service. Follow him on Twitter @Norm_Lewis


2020年5月13日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年5月23日




 我々の政治家のリーダーたちは、Covid-19に賢明に対応する際に、私たち市民に対する自信が不足しているが、これは、恐ろしいことであり、また、間違った方向だ。こんなことをしていたら経済は破綻し、我々の未来も危ういものになるだろう。

 一時的にロックダウン緩和に向かう第一段階が世界中で展開し始める中で、何よりも、驚かされることが一つある。それは、政府が、自国民が常識を用い、責任感をもって行動することを信頼していないことだ。

 ブレグジット下の英国でさえ、ボリス・ジョンソン首相は、市民に「警戒を続け」常識をもって行動することを要求した。今週、ロックダウン措置緩和にむけた、おもしろくもない細かすぎる「赤子の歩み」 を提案したときだ。違反者に対する罰金を増やすという警告も、ついていた。

 政府が、英国国民や英国国民が良識を持っていることに対して自信をもてていないことは、英国市民は何ができて何ができないかについて書かれた50ページのガイドラインを見れば明らかだ。このガイドラインには、輝かしいCovid-19の新「警告メーター」がおまけについている。このメーターはまるで人気のチキンレストラン、ナンドスのペリペリの辛さチャートのようだ。一つだけぬかっているのは、大人たちが毎晩何時に床に入るべきかを決めていないことだけだった。

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 しかし、英国だけが、こんな上から目線で侮辱的な対応をしているわけではない。ここ最近の週で、ロックダウン措置を緩和しようとしているすべての国が、同じような一時的なステップを踏んでおり、もし新しい自由が、感染の新しい波を生むことになれば、すぐに元の措置に戻るとおどし、市民たちが安心しないよう警告を発している。

 しかし、例外が一つある。スウェーデンだ。スウェーデン国民たちのやり方で特筆すべきことは、他のどの地域とも対照的なのだが、信頼することが、Covid-19に対する戦略でもっとも大切な内容となっていることだ。

 もちろん、違う国々を比較するには、非常に慎重にならないといけない。世界の死亡者数を表す表が、確実にこの健康危機に対する政策を批判する道具に使われている。さらに、人口密度や年齢層が違う国どうしで比較するのは、全く筋が通らない。国の発展度も違うし、それにともなって健康対策やお年寄りへのケアの基準も変わってくるし、文化も様々だ。さらには、流行の進み具合が、国によって違うという事実もある。無数の但し書きを考慮に入れたこのような観察なしで断じるのは危険だ。

 しかし、「国民への信頼」ということに注目するのは論理的だ。信頼があるのか、ないのか。各国は信頼に対してどのような対応をとっているのか。このことは、政府と統治される側の市民たちとの間の基本的な政治的関係を物語る。

 ロックダウン措置や緊急事態宣言をするのではなく、スウェーデン政府は、市民にソーシャル・ディスタンスを取るよう依頼したが、おおむね自発性を重んじてのことだった。確かに、政府は感染者数のグラフの曲線を平らにするために制限をかけたのは事実だ。50人以上の集会は禁止、バーの営業は禁止、高校や大学では、お互い距離を取った中での学習しか認めなかった。しかし、他の国々とはちがい、厳しい抑制もなく、罰金もなく、警察の高圧的な態度もおこらなかった。

 スウェーデンの人達は自分たちの行いを確かに変えた。脅されてではなく、理性と良識を持って。もちろん、いくつかの間違いもあった。とくに、老人ホームでは。そこが一番弱い場所だ。スウェーデンの人達は、この致命的なミスから逃れることはできなかった。

 しかし、スウェーデンの人達が成し遂げたのは、感染者数のグラフの曲線を平らにし、ウイルスによって重症となるリスクが最も低い、若い人々や健康な人々の免疫力を高めたことだ。さらにもっと重要なことは、以下のような事実だ。それは、スウェーデン公衆衛生局局長、アンダース・テグニル氏によると、ストックホルム市では、今月初めにはもう、集団免疫が達成できたと見なされたことだ。

 集団免疫ということばは、耳あたりの良い言葉ではないかもしれないが、このゴールは、Covid-19と戦う全ての国での無言のゴールになっている。無限のロックダウン措置、特に経済を封鎖することは、ワクチンが開発されるまでの限られた時間しか持ちこたえられないだろう。集団免疫が病気に対して脆弱にならない方法であることを社会に明らかにすることは、この病気と戦う際に、避けられず、また必要な部分である。

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 ロックダウン措置をとれば、集団免疫をつけることを遅らせることになる可能性があった。さらに、経済に与える影響はCovid-19そのものが与える影響よりも悪くなる恐れがある。

 正否を決するのは時間だけだというこの悲劇的なパラドックスの結末はこうだ。スウェーデンのように、合理性と信頼に基づく道か、他のほとんど全ての国が採用している厳しいロックダウンという道か、どちらを選んでも、最終的には、同一地点に辿り着くのかもしれない。それが、集団免疫だ。しかし、辿り着いた際、我々の荒れ果てた経済や社会がどうなってしまっているのかは、致命的な問題だ。

 経済破綻に免疫が着く国などない。スウェーデンでさえ。OECDの予測によると、パンデミックに関わる制限により、発展国で、毎月2%経済が収縮するそうだ。世界規模の不況、いや恐慌が、起こりそうだ。最後まで対策を打たない国は、立ち上がる脚さえなくなっているかもしれない。

 しかし、政治的な失態はどこの国でも等しく悲惨なものになる。有権者のことを信頼せず、厳しいロックダウン措置を追求する政治家階級は、彼ら自身の民主主義を弱体化させてきた。彼らは、個人の自発性と独立心、さらには立ち上がる力(これこそ、今、かつてないくらい必要となってくるもの)をずたずたにした。Covid-19のワクチンはそのうち得られるかもしれない。しかし、国家の権威主義に対するワクチンなどない。

 政府が常識的な行為を実行する自分たちの判断力や能力を信頼していないと人民たちが気づくのが早ければ早いほど、世界中で蔓延する反民主主義の権威主義パンデミックの治療は早くうてるようになるだろう。

ロックダウンは、最も冒されやすい人や高齢者をCovid-19から保護すると思われていた。しかし、我々は正確には反対のものに行き着こうとしている

<記事原文 寺島先生推薦>
Our lockdown was supposed to protect the most vulnerable, the elderly, from Covid-19 – but we’re achieving precisely the opposite


Qoshe 2020年4月7日

ロブ・ライオンズ

 Covid-19は、高齢者や深刻な基礎疾患を持つ人々にとって特別に危険な病気である。その病気による全死者数の最も恐ろしい数字は、医療サービスが圧迫され、その病気に感染している多くの高齢者に対処できない場所で発生している。端的に言って、世界上で我々が目撃しているロックダウンは、高齢者の命を救うことによって主に正当化されるべきである。

 困ったことに、どこにおいても高齢者は我々が期待するほどには誰かに近くで保護されていないという話が出てきている。これは最初にイタリアで明らかになった。3月中旬の初期でさえ、治療資源があまりにもひっ迫した場合には、ピエモンテ州は80歳以上の集中治療を拒否するガイドラインを導入したという報告があった。

 確かに、率直にいって、高齢者や虚弱者は人工呼吸器を装着したからといって十分に回復しないかもしれない。しかし、単に年齢だけに基づいた政策は、高齢者の生命はそれほど重要ではないと示唆している。先週オランダでは、感染した場合の人工呼吸器のような集中治療について、高齢者が電話で医師からその意向を聞かれることについて論争があった。

 英国では、「蘇生させない」(DNR)指令が拡散しているようだ。現在、公式には「リスペクトフォーム」と呼ばれている。DNRは、患者、その家族、および医師が同意するところで意味がある…


スタンフォード大学 スコット・アトラス教授 「このウイルス・パニックは高く見積もられた感染致死率のせい」

<記事原文 寺島先生推薦>
Stanford University Dr. Scott Atlas: Virus Panic Induced By Overestimation Of Fatality Rate Of Infected

リアル・クリア・ポリティクス
2020年4月25日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年5月10日


 

スタンフォード大学メディカルセンターの元神経放射線学部長、スコット・アトラス博士が、マーサ・マッカラムの番組、FOXニュースの「The Story」に出演し、コロナウイルスに関する彼の人気の高いコラム「データは手に入った-パニックをやめて完全な隔離を終わらせよう」について語った。 」

 スコット・W・アトラス医学博士は、スタンフォード大学のフーバー研究所のディビッド&ジョン・トレイテルのシニアフェローだ。彼は、1998年から2012年まで、スタンフォード大学医療センターで神経放射線学の学部長を務めた。

 マーサ・マッカラム(FOX ニュース):さあ、次のゲストはスタンフォード大学のシニアフェローの方です。彼は、多くの注目を集めたコラムを書いてくれました。コラムのタイトルは、「データは手に入った、パニックをやめて完全な隔離を終わらせよう」です。

 ではここで、そのコラムのタイトルをスタンフォード大学医療センターの元神経放射線学部長スコット・アトラス博士に説明していただきましょう。ドクター、ようこそお越し下さいました。さて、なぜパニックをやめて完全な隔離を終わらせるべきなのでしょうか?ご意見をお聞かせ下さい。

スコット・アトラス博士(フーバー研究所のシニアフェロー):ええと、つまり、私たちは、今、1か月前とは違うところにいると思うのです。今は多くの証拠があります。単なる仮説を強調する必要はありません。経験で得られたデータを無視するのではなく、組み合わせることができます。得られたデータを、何十年もかけて解明してきたウイルスや感染についての基礎生物学の知識と組み合わせることができます。さらに何十年もかけて研究してきたこのウイルスのファミリー(科)についての知識とさえ、組み合わせることができるのです。そして、このようなデータを使えば、安全な方法で、国をもとに戻す方法が見つかると思うのです。

マッカラム:それで、この国のほとんどの人には、COVID-19で死ぬ危険はないということですね。説明してください。

アトラス:まさにそうです。その事実が、私たちが学んだ重要な事実の一部です。一番のポイントは、圧倒的多数の人々には死という重大なリスクがないということです。このことは世界中で見られることです。そして実際、パニックを引き起こした原因は、世界保健機関が、いわゆる感染の致死率を過大評価したことでした。しかし、実際には、その数字は、ほんの一部をもとにした内容だったのです。したがって、死亡する人の数を調べ、それを感染した人の数で割ると、致死率は3%から5%になります。これは非常に高い数値です。

 しかし今では、米国を含む世界中のデータから、ウイルスに感染しても症状が出ない人達が多いことがわかりました。実際、感染している人の50%には症状がありません。

 さらに、それ以外の多くの感染者も、医療を必要とするような本当に危険状態にはなく、入院の必要も確かにありません。したがって、出てきた新しいデータを見ると、推定では、死亡率は非常に低く、おそらく0.1%です。つまり、それは悲しいことではありません。正確にはわかりません。しかし、これらが真の推定値に近いと思います。そして、私たちはまた、どんな年齢の人達が亡くなっているのかが分かっています。3分の2、これはニューヨークのデータですが、死者の3分の2が70歳以上です。死者の95パーセントの人が50歳以上です。

 あなたが若くて健康であるなら、あなたが死ぬ可能性は基本的にゼロ、ほぼゼロです。死ぬ危険にさらされている最後の例は、米国ですさまじい流行がおこっているニューヨーク市を見るとわかります。今日のデータから調査した結果、基礎疾患がある方が99.2パーセントくらいだとわかりました。99.2パーセントが、何らかの基礎疾患を抱えていました。

そのことが、本当に深刻な問題なのです

マッカラム:基礎疾患の中で一番多い病気にはどんなものがありますか?

アトラス:年齢を別にすれば、基礎疾患で一番多いのは、肥満と糖尿病です。この二つが上位二位で、次に続くのが高血圧です。これらの基礎疾患のうち、どれがどれほどインパクトがあるかは明らかではありませんが、良いデータはあまりありません。

 次に、腎臓病、うっ血性心不全など他の疾患などについてです。これらは重大な基礎疾患になります。しかし、若くて、これらの疾患以外に健康上の問題がないのであれば、死亡するリスクは基本的にゼロです。基礎疾患があるから入院させるには、低すぎるリスクです。というのも、人々を死なせない、しかも病院を満杯にさせない政策が求められているからです。リスクの高い人々を保護することが、病院が患者で満杯になることを防ぐことになります。

 つまり、このことが本当に非常に重要なのです。ニューヨーク市では、18歳未満のうち、入院しているのは全体の0.6%です。60歳以上になると、全体の3分の2になります。そうなんです、この年代が、非常に重要なターゲットなのです。すべてを隔離するのではなく、この年代の人々を保護する必要があるのです。

マッカラム:最後に、もう一つだけお願いします。この流行が、国中に広まらないとお考えのようですが、あなたは、ニューヨークが流行の中心だと話していらっしゃいます。まだ流行していない地域に流行を広めないためにはどうすべきだとお考えですか?

アトラス:まず、私たちは手洗いや隔離など、感染防止法をわかっているのに、ニューヨーク市はある理由のせいで崩壊してしまいました。その理由とは、アメリカには、1月だけで35万人が入国しましたが、その中で一番多かったのは、中国からニューヨーク市に来た入国者でした。ニューヨーク市と国内の他の地域との間には大きな違いがあり、同様に論じるのは、正しくはありません。

Covid-19のパンデミックは、アメリカの壊れた健康管理体制の巨大な欠陥をあぶりだしている。

<記事原文 寺島先生推薦>

The Covid-19 pandemic exposes deep flaws in America’s broken healthcare system

RT OPーed 20204月26日

マーガレット・フラワーズ

マーガレット・フラワーズはポピュラー・レジスタンスの共同ディレクターであり、国民健康プログラムの医師会のアドバイザーをつとめている。彼女の研究成果はアルジャジーラ、ヘルス・オーバー・プロフィット、ツルース・ディグなどに掲載されている。

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 コロナウイルスの危機は、なぜ今が、利益のためだけに存在するシステムを国民の健康を第一に考えたものに置き換える時か、その理由を明らかにしている。

 Covid-19の症例数と死亡数に関して言えば、米国は他の国と比較しても大きく劣っている。米国は世界人口の5%を占めているが、世界のCovid-19の感染者数の32%と死亡者数の25%を占めている。対照的に、新型コロナウイルスが発生した中国では、人口がアメリカの4倍であるにも関わらず、その感染者数と死亡者数はその10分の1となっている。

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 悲惨なシナリオが米国全体で進行している。特にニューヨーク市では、死者を収容するために多数の冷蔵トラックが持ち込まれ、毎日何百人もの人々が治療を受けずに家で死亡している。遺体安置所はいっぱいで、合同墓地で遺体が保管されている。医療専門家は基本的な個人用保護具(PPE)、人工呼吸器、および透析機器を欠いている。

 そこで医療に従事しているマイク・パパス医師は、彼や他の医療専門家が直面している困難について述べている PPEの不足は、医師や看護師がマスクとガウンを再利用し、それらなしで作業していることを意味している。彼らは自分自身と患者が感染するのを防ぐためにゴミ袋を着ている。パパス博士はインタビューで、スタッフが不足していること、ベッドスペースを確保するために廊下やカフェテリアを空けなければならないこと、さらに人工呼吸器を購入することを病院の管理者が嫌がること、これらのストレスについて話した。

 アメリカの人々が、蔓延するパンデミックと崩壊する経済の双子の危機に頭を寄せ合っている時、トランプ政権が感染拡大の封じ込めに失敗し、財政的支援を提供するために迅速かつ効果的な行動を取らなかったことを非難するのは簡単です。しかし、実際には、危機のルーツはトランプ政権になる前から存在した。米国はどんな大統領の下でもパンデミックにはうまく対応できなかったであろう。

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そのルーツとは愚かなシステムである。

 現在の災害の大部分は、米国の医療制度が必要とするものの対極にある。それは細分化され、差別的であり、企業の利益のために設計されており、公衆の幸福のためのもではない。パンデミックが起こる前でさえ、米国は他の裕福な国と比較して防げる死者の数が最も多く、平均余命は短くなっていた。

  このシステムのほぼすべての面において、他の先進国の2倍の費用がかかるが、それは、健康状態に問題のある加入者を避け、健康に申し分のない加入者を奪い合う何百という民間医療保険会社や、市場が耐えうる限りの料金を課す製薬企業が利益を引き出すように設計されているからである。病院でさえ、心臓外科や整形外科のようなより利益があがる領域のためのスペースを作るために、産科や小児科のような重要な部門を閉鎖している。

米国の破産の3分の2は医療費が原因

  現在、健康保険に加入していない人は3000万人以上存在する。過去5週間で、2600万人以上が初めて失業手当を申請し、500万人が健康保険を失った。無保険者の数は6月までに1300万人以上増加すると予想されている。その上、保険給付を受ける前に数千ドルの自己負担費用を支払う必要があるため、健康保険に加入している何千万人もの人々はその治療を受ける余裕がない。

  健康保険に加入していても、治療を求めても、行くところがない場合もある。過去45年間で、米国の人口が1億人以上増加した一方、病院のベッド数は約60万床減少した。病院は、ドアを開けておくのに十分な収益を上げることができなかったため、地方では病院が閉鎖された。現存する1,844のうち453の地方病院は、閉鎖の瀬戸際にたっている。都市では、貧しい地域社会に100年以上奉仕してきた病院が、高級住宅やそこでの商業施設をつくるために閉鎖されつつある。

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 Covid-19によって明らかになったもう1つの欠陥は、商品や機器の供給体制である。2月と3月上旬、ウイルスの症状がある患者が病院に来たとき、米国は世界保健機関から検査キットを購入するのではなく独自の検査キットを作成することを選択したため、診断のための検査を受けたものはわずかしかいなかった。防護服の深刻な不足があった。供給元が価格を1,000パーセントも引き上げている時、各州が基本的なキットを互いに奪い合っている。

 この状況により、全国的な改善された国民皆保険制度の必要性がさらに高まった。米国がすでに国民皆保険制度を持っていたなら、現在経験している問題の多くは存在しなかったであろう。下院の法案で出されている国民皆保険制度の下では、米国内のすべての人が出生から死亡まで、治療が行われる前の支払いを必要としないことが保証されている。

 これはアメリカ人が財政破綻を経験するという本当の恐怖を和らげるであろう。たとえば、3月に、ある看護師はCovid-19の症状の治療と検査を求め、病院に入院しなかったにもかかわらず、医療費によるものである。

人を利益より優先する

 より社会化されたアプローチのためのもっと基本的なやり方がある。それがよりよく機能している。パンデミックの間もうまく機能している世界の健康管理体制を見ると、国民をあまねく保護し、組織だった計画、そして利益よりも健康が優先されるという原則が重要な特徴である。経済制裁に苦しんでいる国でさえ、米国よりも感染の拡大を抑えるためにより良い仕事をしている。

 改善された国民皆保険制度の下では、病院はより収益性の高い部門を優先して高収入を生み出さない部門を閉鎖したりすることはない。すべての病院と医療施設は、運営費や資本金を受け取る。投資会社が病院を買収し、病院を破産させ、立ち往生させていた時代は終わるだろう。

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 もう1つ重要なことは、連邦政府が医薬品や医療用品をまとめて購入してコストを削減し、各州が必要なものを確保できるようにすることである。そうすれば、入札戦争や価格のつり上げは存在しなくなる。

 米国は、このパンデミックにおいて、covid-19の症例数と死亡数では埒外にあり、専門家は、インフルエンザのシーズンが始まると、次の冬はさらに悪化すると予測している。しかし、米国は長い間、医療に最も多くを費やすことから全く遅れたままであった。そしてその結果として健康上の結果が良くない状況が続いてきた。世界中で、中国、韓国、キューバ、ベネズエラなどのパンデミックをうまく処理した国は、組織だった計画、国民へのあまねく適応、公衆衛生への焦点など、医療システムの機能を共通の特徴としている。

 アメリカが最終的に同様のシステムを採用するかどうかは、それを要求するために人々がどのように行動するかによるが、今ほどその要求をするのにより適切な時はなかったことは確かである。

「人間としての品性を著しく欠く行為」とオリバー・ストーンは、Covid-19危機の最中での、イラン、ベネズエラに対するアメリカ政府の制裁行為を厳しく糾弾する

<記事原文 寺島先生推薦>
‘Profound lack of human decency’: Oliver Stone tears into US govt over Iran & Venezuela sanctions amid Covid-19 crisis
RT ワールド ニュース
2020年4月5日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年5月2日

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「アメリカ政府は、Covid-19危機のさなか、イランやベネズエラへの過酷な制裁措置を解除することを拒否し、人間愛や世界的連帯への蔑視をあらわにしている」とオリバー・ストーン監督は批判した。

 オリバー・ストーン監督はニューヨーク・デイリー・ニュースの特集記事の中で、「イランはCovid-19により巨大な被害を受けているが、伝えられるところによると、アメリカの制裁によりパンデミックと戦うのに必要な医薬品を買うことができない世界で唯一の国である」と述べている。

 言うべきことははっきり言うこのハリウッドの伝説的人物は、コロナウイルスが世界中で医療体制を震撼させている時に、キューバ、ベネズエラ、ニカラグアのような国々に対する経済的締め付けを継続、またはある場合においては強化するというワシントンの決定についても強く非難している。

 「ベネズエラの場合は、パンデミックと戦うために50億ドルのローンをIMFに求めたが、アメリカの威圧のためにIMFは拒否した。また、アメリカ政府は、地球規模での健康危機が起こっている最中、ベネズエラが麻薬密売を行っているとして、ニコラス・マドゥロ大統領を失脚させ、暫定政府を樹立するようにカラカスに圧力をかけている」とストーンは非難している。

 幾多の賞を受賞してきた映画監督であり活動家でもあるストーンは「この健康危機がワシントンの外交政策の非人道性を暴露した」と述べている。

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「現在のパンデミックは、我が国政府が自国民を守ることにおいて完全に失敗したことだけでなく、他国との関わりにおいても人間的品性を深刻に欠いていることを暴露しつつある」

 ストーンは、「アメリカが直ちにその方針を変更しなければ、幾多の生命が危険にさらさる」とアメリカ政府に対して真剣な道徳的自省を求めている。

 ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によれば、イランではCovid-19のためにおよそ3500人の死者と19700人の感染者が確認されている。ハサン・ロウハーニー大統領は、「この危機は、アメリカが謝罪し不当で不公平なイランへの制裁を解除する好機である」と先週、述べた。


新型コロナウイルスの時代においては、農民闘争は生きるための普遍的な闘争だ。

<記事原文>
In Times of COVID19 the Peasant Struggle is a Universal Struggle for Life

International 360° 2020年4月17日
ウランタリー・イツマナ

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月30日

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何をもって発展していると見るかの基盤のひとつに、人が大地からどれだけ離れた所にいられるかという概念があったし、今もある。大地は、経済活動にとってあまり役に立たないものだという捉え方からくるものだ。

大地は、汚く、悪影響を及し、不快なものとして連想されていた。罪としてさえ。著名なギリシアの哲学者たちは、学のある人間は、大地に触れるべきではないと信じていた。

近代文明にとって、開化した人物とは、学校教育や職業訓練を終えた人であるとされ、つまりそうでない人は必然的に開化していない人と見なされた。開化するためには、都市化していなければならず、大地を嫌うという美学を持っていないといけなかった。

農民というアイデンティティを持つということは、質の高い市民生活を享受することから除外された人間であることになってしまった。別の言い方をすれば、農民であるということは、権利の主体としてのステータスを放棄することだった。多くの国では農民が国民の大多数を占めているとしても、おそらく、農民たちは生産者ではあるが、統治者ではなかった。

近代性は、金銭と郊外の労働力を至上のものと崇拝してきたため、農民たちが果たしてきた欠くことのできない決定的な役割を、皆の頭から消し去ってしまった。21世紀までには、農民のもつ権利は、拘束力のある人権の一部さえ保証されていないところまで来てしまっている。

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しかし、なんの警告もなしに、新型コロナウイルスのパンデミックが到来して、私たちをコンクリートの一室に閉じ込めてしまった。「社会的孤立」措置により、市場へ食料を買いに行くことも制限されている。

そんな中で、大地への「想像/願い」を持ち始める人たちが現れてきた。それは、ただの植木鉢の中の大地だとしても。私たちは、金銭やコンクリートはただの手段であり、食べ物や水を生み出さないことを、今、実感している。金銭やコンクリートは、命を生み出さない。

想像してみて。 殺人的なウイルスが、食品産業が手配した食料に付着しているとしたら。ウイルスが、食料を植え、育て、市場に提供するすべての人々を破壊するとしたら。

近代は、私たちに食料を育てる方法も水を確保する方法も、教えてはくれなかった。私たちは、生き抜く術を教えられていない。

4月17日は、私たち農民が「大地と水と種子を守るための国際農民闘争記念日」を祝う日だ。確かに農民は先住民であろうがなかろうが、食料と健康的な種子と水を育み、命を繋ぐのに不可欠なものだが、それだけではない。この母なる地球上のすべての人類と生きとし生けるものにとって、農民は欠くことのできないものだ。

この「隔離状態の惑星」において、農民闘争を主張することは、農民のためだけではない。大地と水と種子を要求することは、都市内に閉じ込められ、郊外から孤立させられた「脆弱な市民たち」からも、大きな叫び声となるにちがいない。


新型コロナウイルスが引き起こしたこの新時代において、私たちの中に眠っていたノスタルジー、すなわち、母なる大地を恋焦がれる気持ちが呼び起こされている。

その気持ちが私たちを動かし、菜園への回帰を想像し実行させる。そして菜園こそが、この恐るべき脆弱な時代における人知を超えた変化を乗り越える場所なのだ。

命のための、大地/水、住処を回復させる絶え間ない闘争を先延ばししないで、その菜園を私たちの愛すべきものたちが、よりよい生活を送るための知識を伝授する学校として、取っておきの場所だと考えよう。私は信じている。私たちは、いまは、何とか生き残ろうとする時代にいるのだ、ということを。

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だから、思い描いてみよう。都市の公共空間にある共同菜園を。思い描いて、頑張ろう。水源地を回復し、水の確保と種子の保全のため、学習を深めよう。そうすることが、私たちの食糧主権を守ることになる。このパンデミックの世界では、食糧主権こそが、私たちの存在に必要となる主権である。

この情熱と使命感をみんなに伝えよう。反地球行為だった近代性により破壊された、生態系を取り戻そう。

「ファウチはクビにして、我々は働こう!」:テキサスで行われた、ソーシャル・ディスタンスを気にしない数百人規模のCovid-19によるロックダウン抗議集会。アレックス・ジョーンズが参加


<記事原文 寺島先生推薦>‘Fire Fauci, let us work’: No social distancing as Alex Jones joins hundreds in rally against Covid-19 lockdown measures in Texas

RT USAニュース 2020年4月18日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年4月29日

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テキサスっ子たちは、オースティンの州議会議事堂に集まり、Covid-19のロックダウン措置に抗議し、ソーシャル・ディスタンスの実行を拒絶し、ドナルドトランプ大統領によるアンソニー・ファウチ博士の解雇を求めて声をあげた。

4月18日、「アメリカを封鎖できない」集会には、ウエブサイト“InfoWars”の創設者であるアレックス・ジョーンズと“InfoWars”のホストであるオーウェン・シュロイアーが参加し、約200人の参加者を先導し、主流メディアやファウチのような役人たちに対して声を上げた。
シュロイアーは、ファウチ博士のことを「ファシスト ファウチ」と呼び、こう参加者に尋ねた。「みんな、アンソニー・ファウチを解雇すべきだと思うか?」 、その一言が、参加者の「ファウチをクビにしろ!」の大合唱を呼び込んだ。



ホワイトハウス・コロナウイルス・タスクフォースの一員であるファウチ氏は、右側の多くの人から、Covid-19の拡散との闘いにおいて、大統領以上にロックダウンと社会的距離措置の拡大に同意していると見られてきた。



ロックダウン措置に反対するデモがミシガン州など、他の州でも行われており、メイン州などの州でも、近々デモが計画されている。オースティンの集会は、これまでで最も盛大な集会だったかもしれないが、動画を見ればわかるように、ほとんどすべての参加者が、医療用マスクを着用しておらず、すべての参加者が、ソーシャル・ディスタンスを取ろうともしていない。

参加者たちが、「CNNは最低!」とみんなで叫んだのは、シュロイアーが、主流メディアが取材にきていないことを指摘したときだ。

ジョーンズは、陰謀説の広めたという理由でツイッターやユーチューブのようなプラットフォームからアカウントを凍結されている賛否両論を呼んでいる人物だ。ジョーンズは、集まった参加者に「どんな仕事も不可欠だ」と述べ 、さらに 「テキサスは暴君に対する抗議活動を先導している 」と主張した。




参加者たちは、また、「私たちに仕事をさせて」と何度も訴えた。シュロイアーは、この集会で、ソーシャル・ディスタンスを取らなかったことで罰金をとられることになることは認めたが、「(グレッグ)アボット知事が、良きにはからってくれる」ことを期待すると述べ、罰金への不安を振り払った。

テキサス州は、近いうちに経済の再開を始めると発表した州の1つだ。アボット知事は4月17日に、規制を緩和すると約束した。具体的には、一部の公園を再開し、すべての小売店が「持ち帰りショッピング」を提供できるようにし、医療施設で緊急性のない手術を許可することなどだ。「州独自のタスクフォース」は、テキサス州が制限措置をやめて、元に戻そうとする際、知事によいアドバイスを与えるだろう。


スウェーデンの疫学者ヨハン・ギーゼケ:なぜロックダウンは、間違った政策なのか

<記事原文 寺島先生推薦>
Swedish Epidemiologist Johan Giesecke: Why Lockdowns Are The Wrong Policy


リアル・クリア・ポリティックス 2020年4月18日
イアン・シュワルツ

<記事翻訳> 寺島メソッド翻訳グループ



世界で最も優れた疫学者の1人であるヨハン・ギーゼケ教授は、スウェーデン政府の相談役を務めている。(現在スウェーデンの戦略を指揮しているアンダス・テグネスを選んだのは、同教授だ)。ギーゼケ教授は、欧州疾病予防管理センターの最初の主任科学者であり、WHOの事務局長の相談役でもある。ビデオの中で、彼は、スゥエーデン人らしいまっすぐな口調で、自分の考えを説明している。

(以下は彼の話のダイジェスト)

英国やその他のヨーロッパ諸国が取っているロックダウンという政策は、証拠に基づくものではありません。正しい政策は、老人と体が弱い人達だけを保護することです。後者の政策は、最終的には、「副産物」として、集団免疫を作ることにつながります。

 英国が「180度転換」する前の、当初の対応の方が良かったのです。インペリアル・カレッジ・ロンドン大学の論文は「あまり良くなかった」し、未発表の論文が政策に大きな影響を与えるのを見たことはありません。インペリアル・カレッジ・ロンドン論文の中身は、非常に悲観的でした。そのようなモデルをもとに公共政策を考えても、うまくいくことは考えにくいです。感染のピークが過ぎたように見えたのは、ロックダウンの効果もありますが、病弱な人々が先に、死んでしまったからです。どこの国でも、結果は同じ様なものになるでしょう。


Covid-19は「軽度の病気」であり、インフルエンザに似たようなものです。この病気の目新しさは、人々を怖がらせたことです。

 Covid-19の実際の致死率は0.1%程度です。大量抗体検査が利用可能になると、英国とスウェーデンの両方の人口の少なくとも50%がすでにこの疾患にかかっていることがわかるでしょう。

もしCovid-19がインフルエンザより致命的でないと示すデータが正しいならば、世界はロックダウン戦略を見直すべき時ではなかろうか

<記事原文 寺島先生推薦>
If new data suggesting Covid-19 no more lethal than FLU is correct, should the world REVERSE its lockdown strategy?

RT Op-ed 2020年4月18日

ピーター・アンドリュース(ロンドンを拠点とするアイルランド人の科学ジャーナリスト・作家。生命科学を専門としグラスゴー大学で遺伝学の学位を取得。)

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月30日

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 日々、私たちはコロナウイルスについて情報を得ているが、これまでに示されたいくつかの研究をみれば、我々はウイルスの実体よりもその影に怯えていると言える。最初のパニックが終わった今、ロックダウン計画を再評価するときがきたようだ。

 最近のスタンフォード大学の調査研究によると、実際のCovid-19の感染率は発表された公式の数字よりおよそ50倍から85倍多いことを明らかにした。その調査では、サンタ・クララ郡の3300人について抗体検査を行った。抗体は感染し回復したあとに血液中につくられるが、サンタ・クララでの同大学の調査では、示された公式数字よりかなり多くの抗体が確認された。

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A Stanford University blood sample study published this week put the COVID-19 mortality rate at 0.14% or less, meaning 14 deaths or fewer per 10,000 people infected Results were based on data from Santa Clara County in California - a small sample size - but if they hold up around the world, it means that millions were likely infected with the novel #coronavirus, but its lethality is about the same as that of the seasonal flu Researchers, who found Covid-19 antibodies in those who were never admitted to hospital as patients, suggested that the true number of cases exceeded official records by 50-85 times, with most suffering mild or no symptoms But with as much as 4 percent of Santa Clara County's population having already been infected at some point, according to the study, the epidemic could still produce a massive cumulative death toll if replicated throughout the globe

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 もしその調査結果が(まだ同等の専門家による再調査されなくてならないが)が正しいなら、Covid-19の致死率は、なお一層、かなり低いことになる。致死率は0.14%以下となり、季節性インフルエンザと同等か、それより低くさえある。これは良い知らせである。

参照記事
Covid-19 much more widespread than thought, and NO MORE DEADLY THAN FLU, suggests new Stanford study
より大規模な研究が進行中であるが、これらの調査結果がコロナウイルスの議論から外されるべきではない。このような研究成果は直ちに公的健康衛生担当の上層部全員に、そして最善策を政府に進言している免疫学者たちに届けらなければならない。私たちは行動を変える時期にきているのかもしれない。

危機の新しい局面
 ジョン・リー医師(イギリス人の元病理専門医)は「我々はコロナウイルスについてあまり知らないだけだ」と強く主張してきた。「事実として提示されてきた極めて多くのことは、実際は仮説や推測や憶測である。それらはウイルスがどのように振舞うかについてのモデルから導かれたことであるが、これらのモデルは欠陥のある検査記録そして様々な国からもたらされた大いに変わりやすいデータに基づいているため、政治家は国民に説く時には、自分が科学的であるかのように振舞うべきではない」と最近のテレビ出演の際に述べている

 「事実が変わると、私は決心を変える」とはあの偉大な経済学者のジョン・メイナード・ケインズの言葉である。座右の銘としたい言葉である。政治家たちは方針を変更すると自分の立場が困ることになると恐れるあまり、以前に選択した行動に縛られるべきではない。それは結局自分をより困った立場にしてしまう。国民の利益より自分の政治的利益を優先することは、あまりにも危険な賭けである。
参照記事 20200429072655df4.jpeg
Possibly ‘deepest since Great Depression’: UN chief Guterres warns about pandemic-induced economic downturn

我々はウイルス危機の第2段階に入った。第1段階は、その危害の可能性が無制限のように思えた見えざる敵に対する緊急行動であった。あらゆる政府は緊急ボタンを押すしかないと感じた。そしてドミノ倒しのように3月中頃から前例のないロックダウンという手段をとった。

しかし、現在、事態が世界の多くのところで安定化し、そして明らかにイタリア、スペイン、中国、オーストラリアといった被害の甚大なところで下火になっている。この嵐の後の静けさの中で、政治家そして政府に助言している公的健康衛生の専門家たちは、未来に向けて、その根拠を再調査し、新たな、そして焦点の絞られた行動計画を決定する時である。

COVID-19:イタリアと韓国が標的だったのか。「感染の連鎖」

<記事原文>COVID-19: Targeting Italy and South Korea? “The Chain of Transmission of Infection”


ラリー・ロマノフ
ヨーロッパ・リローディド
2020年3月27日

<記事翻訳 寺島隆吉・寺島美紀子>
2020年4月28日

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 イタリアの極めて優れたウイルス学者であるジュゼッペ・レムッツィ氏は、世界で評価の高い医学誌の一つ『ランセット』に論文を発表し、他の記事ではこれまで知られていなかった事実を述べている。(1)


 イタリアの内科医たちは、かつて診察したことをいま思い出して、次のように述べた。

「非常に奇妙で、非常に重症の肺炎だった。2019年の12月と11月の二か月間はとくに高齢者ではそうだった。つまり、この疫病が中国で発生したことをわれわれが知る前に、少なくともイタリアのロンバルディア州では、このウイルスがすでに循環していたということだ。(2)」

 中国の医療当局も同じ潜在的な現象を確認していた。つまり、最終的に疫病の発生が表面化するまでの約二か月間、ウイルスがすでに人々のあいだを循環していたということを。

 さらに、イタリア国民保健サービス(ISS)は次のように述べている。

「すべての患者の感染経路を復元することは不可能だ。イタリアで他の症例との疫学的関連が報告されている症例のほとんどは、ロンバルディア州、エミリアロマーニャ州、ヴェネト州で、これらはウイルスによる最もひどい影響を受けた地域だったからだ。 [イタリア語からの翻訳]」(3)

 上の記述は、それ自体、同時感染集団がいくつかあったこと、および、「患者第1号」がいくつかあったことの主張を支持するので、極めて重要である。ロンバルディア州では感染経路に入れられなかった症例がいくつもあり、これは他の地域にも当てはまるに違いない。(以下を参照。)ウイルスがイタリアの別々の地域で別々に同時発生したことを考えると、これらの地域でも、独立した複数の感染集団の特定が予想されうる。これは、イタリアの少なくとも数か所で別々にウイルスの「種づけ」「ばら撒き」がおこなわれたことを意味する。

 中国では、主に武漢市で流行が見られたが、湖北省武漢市でも複数の感染源があり、複数の「患者第1号」が存在した。広東省では小規模な流行が見られたが、容易に封じ込められた。中国は武漢に複数の感染集団があった。つまり単一の感染源は存在せず、単一の「患者第1号」も同定されていない。これはイタリアとそっくり同じである。

イタリア「患者第4号」の謎

 イタリアでの発生は、中国からの感染が原因だったのか。Yesであり、かつNoである。

 2020年2月20日以前にイタリアでコロナウイルスに感染したのは三人だけだった。1月30日に二人の旅行者が中国の武漢からの帰国者だと確認され、2月6日に一人のイタリア人男性が武漢からローマに戻っていた。この三人は明らかに輸入された症例であった。その後二週間のあいだに、イタリアでは新たな感染はなかった。

 ところが突然、中国とは無関係の新たな感染者が現れた。2月19日、ロンバルディア州は、38歳のイタリア人男性が新しいコロナウイルスと診断されて、イタリアで4番目に確認された症例となった。男性は中国に渡航したことはなく、患者との接触もなかった。

 この患者が感染者だと診断された直後に、イタリアはコロナウイルスの大流行を経験した。一日に確認された症例数は20例に増加し、わずか三週間後にはイタリアで1万7660例が確認された。

 イタリアは患者第1号を探すのに怠惰ではなかった。イタリアは「患者第4号」を「イタリア人患者第1号」と改名し、彼がどのような経路で感染したのかを知ろうとした。しかし、その捜索は明らかに何の成果ももたらさなかった。その結論として記事はこう述べている。「今世紀末のアメリカにおけるインフルエンザ大流行が、今やイタリアの疑念の対象となっている」(4)

韓国「患者第31号」の謎

 韓国の経験は不気味なほどイタリアと似ており、中国とも似ていた。韓国は1月20日に始まった30件の輸入感染事件を経験しており、そのすべてが湖北省や武漢との接触に由来していたと考えられる。

 しかし、その後、韓国で「患者第31号」が発見された。韓国の61歳の女性が2月18日に新型コロナウイルスと診断された。この患者は中国とのつながりがなく、中国人との接触もなく、感染した韓国人との接触もなかった。感染源は韓国だった。

次を参照単なるウイルス以上のもの

 イタリアと同様に、韓国でも患者31号が発見された後、アウトブレイクが急速に拡大し、翌日の2月19日(イタリアは2月21日)までに韓国で58例が確認され、一週間足らずで1000例に達した。わずか三週間で、韓国では8086人の患者が確認された。韓国とイタリアはほぼ同時期にウイルスの種づけがおこなわれたとしか考えられない(まだ裏付けられていないが)。

 イタリアと同様、韓国も「自国産の患者第1号」の感染源を大規模に捜索し、証拠を求めて国内を徹底的に調べたが、成功しなかった。彼らは、韓国で確認された症例が、主に大邱と慶尚北道の二つの別々の集団に集中していたことを発見した。すべてではないが、そのほとんどは、「患者第31号」に関連している可能性がある。イタリアと同じように、複数の集団と複数の同時感染が野火のように広がっている。調査の結果、コウモリや穿山甲(センザンコウ)を売っている生鮮物市場が発生源でもなかった。

 イタリアと韓国の両国については、(中国について言われているような)国立の「細菌兵器研究施設」など、患者の近くには、どこにもなかったことを私はまた付け加えることができる。ただし、イタリアや韓国の両国には、感染被害を受けた地域のすぐ近くに細菌兵器研究施設があるが、それらはアメリカ軍に所属している。

 韓国は、MERS(中東呼吸器症候群)の原因が烏山アメリカ空軍基地の流出であった可能性が高いという点でとくに注目される。これはコロナウイルスによる感染症で、2012年9月にサウジアラビアで初めて患者が報告された。
 韓国でMERSが発生したのは、韓国人の実業家が中東で感染した後、京畿道の自宅に戻って感染を拡大させたというのが西側の公式見解だった。しかし、その主張を裏付ける文書や証拠はなく、私の知る限り、韓国政府によって確認されたこともなかった。

 これと関連して、韓国聯合ニュースによると、新型コロナウイルスの発生当初、約100人の韓国軍兵士が烏山アメリカ空軍基地で突然、隔離された。烏山基地にはJUPITR ATDと称される軍事生物学プログラムがあり、メリーランド州フォートデトリックの研究施設と密接に関連している。どちらもアメリカ軍の細菌兵器研究施設だ。

 またその近くには、WHOが資金提供する国際ワクチン研究所もある。非常に秘密主義の施設だ。しかも、アメリカ軍の細菌兵器担当者によって管理されている(あるいは少なくとも管理されていた)。だから、ウイルス発生当時は、上で述べたような隔離という事実を考慮すると、最も可能性が高いと考えられる事象の流れは、JUPITRと呼ばれる細菌兵器プロジェクトからのウイルス流出であった。(5)(6)

 韓国における感染拡大の経路はイタリアと似ている。イタリアでウイルスに感染した地域の地図を見ると、すぐ近くにアメリカ軍基地がある。もちろん、これは単に疑惑を招く状況証拠の一例にすぎず、確たる証拠にはならない。

 ただし、ここで見過ごすことのできない重要なポイントがある。すなわち、三つの異なる国で新しいウイルスの噴火が同時に起こったという事実であり、三つの事例すべてにおいて明確な疫病調査はなく、最初の感染源も患者第1号も特定できていないことだ。

 細菌兵器に関する複数の専門家が一致して合意していることは、複数の場所で新しい異常な病原体が人間の集団に対して同時に発生し、その発生源についても明確な心当たりがなく、かつ経路も証明されていない場合は、事実上、意図的な病原体が意図的に放出された証拠であるということだ。自然発生の場合は、ほとんどの場合、一つの場所、および一人の患者第1号を決定できるからだ。意図的な流出の可能性は、中国と同じくらい、イタリアと韓国でも強い。明らかに三つの国すべてが同じ疑惑を共有しているのだ。



(A)余談だが、イタリアは武漢のほぼ二倍の死亡率を経験しているが、外部要因が存在する可能性がある。というのは、ほとんどの場合、とくにイタリアの高齢者のあいだでは、イブプロフェンが鎮痛剤として広く使用されていることが観察されたからだ。高名な医学誌『ランセット』は、つい先日(March 11, 2020)、イブプロフェンの使用がウイルスの感染能力を著しく促進し、それにより深刻で致命的な感染のリスクを増大させる可能性があることを実証する記事を発表した。(YY)
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(20)30116-8/fulltext

(B)「イタリアで亡くなった人の平均年齢は81歳で、これらの患者の三分の二以上はすでに何らかの持病をもっていたが、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の症状におちいっていたことも注目に値する。これは新型コロナウイルスによって引き起こされる症状だ。したがって呼吸補助器を必要としていたし、それを使っていれば死亡しなかっただろう」。つまり、持病があったとしても呼吸補助器があれば、死なずに済んだのだ。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30627-9/fulltext?dgcid=raven_jbs_etoc_email#seccestitle10

(1) https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30627-9/fulltext?dgcid=raven_jbs_etoc_email#seccestitle10
(2)
https://www.npr.org/2020/03/19/817974987/every-single-individual-must-stay-home-italy-s-coronaviru
(3) https://www.iss.it/web/guest/primo-piano/-/asset_publisher/o4oGR9qmvUz9/content/id/5293226
(4) http://dy.163.com/v2/article/detail/F7N756430514G9GF.html
(5) https://www.21cir.com/2015/06/south-korea-mers-emerged-out-of-the-pentagons-biowarfare-labs-2/
(6) https://www.businessinsider.com/almost-200-north-korean-soldiers-died-coronavirus-2020-3

COVID-19:二つの大きな感染「波」は、地球規模の汚染に向かうのか?

<記事原文>
COVID-19: Two Major ‘Waves’ of Global Infection, Towards Global Contamination?


ラリー・ロマノフ
The 21st Century、2020年3月26日
<記事翻訳>寺島美紀子・寺島隆吉 2020年4月28日

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 アメリカ国務省とメディアは、COVID-19が「中国のウイルスであり、それを中国が世界中に広めた」という神話を強力に宣伝し、謝罪を要求している。フロリダ州のあるアメリカの法律事務所は、「損害」賠償を求めて、中国政府を相手取って集団訴訟を起こした。(1)
 すべての国で最初に確認された感染とその後に確認された感染の詳細を、感染源、ウイルス株、時系列などを含めて検討し分析したところ、このアメリカの神話が事実に裏づけられていないことを示す十分な証拠が得られた。
 一見すると世界的な感染の大きな「波」が二つあったようだ。一つは1月末頃、もう一つはその一か月後のことだ。(2) (3) (4)


 ごく初期の第一波では、22か国で初めて感染が確認されたが中国からの旅行者だった。その後すぐの第二波では、34か国がイタリアからの旅行者に、16か国がイランからの旅行者に、初めて感染が確認された。
 しかしながら、これらの国のいわゆる「感染者第1号」は、中国その他の国の旅行者からのもので、おそらく二つの症例を除けば、すべてにおいてその後の集団発生と無関係であることが証明された。なぜなら、これらの最初の外部感染はその後の局所発生とは無関係であることが分かったからであり、これらの爆発的な局地的発生におけるウイルス株は中国には存在せず、アメリカにのみ存在するものだったからである。

 このことが意味するのは、イタリアは中国人観光客のあいだで最初の二例の感染を発見したが、イタリアに感染しているウイルス株が中国のものとは異なるため、この二例はその後のウイルス発生とは無関係であったことだ。イタリアは、他のほとんどの国と同じように、中国から感染してはいなかったし、それはありえないことだった。
 イタリアで発生したような多様なウイルス株を保有している国はアメリカだけである。したがって感染はアメリカ発であるとみなされるべきで、中国発ではない。
 同様に、中国近辺の韓国、日本、ベトナム、さらには台湾は、イタリアとはまったく異なる共通のウイルス株を共有している。中国は、イタリアのウイルス株をほんの少ししかもっていなかった。しかもそれは武漢からはかけ離れた場所にあった。したがって、これらの発生は中国のウイルス株から感染したものではなかった。これについては、以前の記事で詳しく取り上げた。(5)

 アメリカのメディアでは、「アメリカ初のウイルス感染」は武漢からの中国人旅行者であったと騒がれた。しかし、大規模に潜んでいた伝染病は解放されるのを待ちかまえていたかのように、すぐに大流行となり、その中国人旅行者とは全く無関係だった。なぜなら、ワシントン、カリフォルニア、ニューヨークで起きた数千件の感染は明らかに地元の感染源に由来するものだったからだ。ただし厳密な検査・調査がされていないから、感染源は特定されていない。

 世界中に大量の中国人旅客がいることを考えると、他の国でも中国由来の感染が発見されていても不思議ではないし、最初の感染が中国で発見されて以来、中国からの旅行者を検査するのは自然なことになっていた。そのため、アメリカからの旅行者をチェックしようと考えた国はほとんどなかった。
 しかし、オーストラリアは実際に検査をおこない、オーストラリアの首相は最近、次のように述べた。わが国のすべての感染者の80%以上がアメリカで感染し、その後、帰国した者たちだった、と。(6)
 同様に、アイスランドは自国のコロナウイルス感染者の一部がアメリカのコロラド州デンバーに由来することを確認した。(7) (8)
 すべての国が初期の感染症の旅行歴を再調査すれば、その中にアメリカ由来のものをもっと多く発見するに違いない。おそらくその確率は圧倒的なものだろう。

 間違った質問をすることに人びとを集中させることができれば、答えなどどうでもいい。間違った質問とは、最初のウイルスがコウモリから来たのか、センザンコウから来たのか、バナナから来たのか等というものだが、そんなものは無関係なのだ。武漢の人びとを感染させたのはコウモリやバナナではなく、生きた人間だった。生きたウイルスをバケツに入れて運んでいた人間だった。尋ねるべき正しい質問は、その人の身元やそのバケツの中身の出所(でどころ)であるべきで、その答えは私たちをアメリカに導くように思われる。それらは中国では絶対に発見されないものだからだ。

 世界をめぐる二つの感染の波を見てみよう。

 第一波は、1月25日を中心に、数日間で、25の国・地域に同時に感染した。感染地域は、マカオ、香港、台湾、シンガポール、ベトナム、韓国、スリランカ、フィリピン、カンボジア、ネパール、マレーシア、オーストラリア、タイ、カナダ、アメリカ、ドイツ、イタリア、イギリス、フランス、スペイン、ベルギー、ロシア、フィンランド、UAEとなっている。

 一か月後。第二波は、2月25日を中心に、これまた数日間で、85か国に同時に感染した。感染国は、オーストリア、オランダ、スイス、ポルトガル、ルクセンブルグ、モナコ、サンマリノ、バチカン、リヒテンシュタイン、マルタ、ニュージーランド、パキスタン、アフガニスタン、インドネシア、バングラデシュ、モルディブ、ブータン、アンドラ、ブルガリア、ベラルーシ、リトアニア、ポーランド、ハンガリー、ウクライナ、チェコ、スロベニア、ラトビア、クロアチア、エストニア、北マケドニア、グルジア、ルーマニア、ボスニア、ヘルツェゴビナ、スロバキア、セルビア、モルドバ、アルバニア、エジプト、イラク、オマーン、バーレーン、クウェート、レバノン、カタール、サウジアラビア、ヨルダン、パレスチナ、アイスランド、エクアドル、ノルウェー、アルメニア、デンマーク、コスタリカ、コロンビア、メキシコ、ドミニカ共和国、パラグアイ、チリ、ブラジル、アルゼンチン、ナイジェリア、トーゴ、カメルーン、セネガル、アルジェリア、南アフリカ、モロッコ、チュニジアである。
 その約1週間後に同時発生したのは次の各国である。コソボ、ナミビア、ウルグアイ、スーダン、エチオピア、レソト、ボリビア、パナマ、コンゴ民主共和国、モンゴル、ブルキナファソ、ブルネイ、キプロス。

 私はウイルス学者であると主張するものではないが、これはひどく奇妙に見える。自然ウイルスは、世界のすべての大陸にある85の異なる国に同時に感染する能力はなく、それぞれの国の複数の場所で同時に発生するものでもない。また、コウモリやバナナまであふれている海産物市場などの媒体なしには感染することもできないものだ。

 もっと特異なのは、これらの国がすべて同じ種類のウイルスに感染しているわけではないことだ。このことは、これら85か国における同時感染が同じ感染源からのものではなかったことを意味する。
 さらにもっと奇妙なのは、多くの国、少なくとも感染の主要諸国では、複数の場所での同時発生を報告しており、と同時に、複数の「患者第1号」のすべてを確実に特定することができた国はなかったことだ。現在までに「患者第1号」をひとりまたは複数でも特定できた国は、これら85か国のなかでも数か国に過ぎない。
 以上の情報を、よく知られているウイルス伝播の基本的事実に照らして考えると、少なくとも直感的に示唆されるのは、生きたウイルス株の入ったバケツを、多くの人が運んでいた可能性である。

 興味深いことに、死亡率が高いのはイタリア、イラン、中国だけである。おおよその数字では、中国の死亡率は3%から4%のあいだで、イランは約7%、イタリアが約9%と最も高い。
 さらに興味深いのは、もしこれらの国々がウイルス株を他国に伝染させたとするならば、これらのウイルス株は故郷を離れる際に上記のような致死性を放棄したということになろう。例えば、おそらくイタリアによって感染させられたとされる34か国のすべては、死亡率はいずれも非常に低く、中国やイランからの感染でも同じことが言える。
 当然の帰結として、これらのウイルスは「母集団」を好み、言い換えれば、特定の人種に感染するよう培養されたものであり、せいぜい他の個体にとっては軽微な脅威をもたらすだけなのだ。つまり、他の個体にとってはそれほど脅威ではないということだ。


(1) https://www.prweb.com/releases/the_berman_law_group_files_class_action_complaint_against_the_chinese_government_for_their_alleged_failures_to_contain_the_coronavirus/prweb16981743.htm
(2) https://www.clinicaltrialsarena.com/features/coronavirus-outbreak-the-countries-affected/
(3) https://www.clinicaltrialsarena.com/features/coronavirus-countries-with-suspected-cases/
(4) https://www.clinicaltrialsarena.com/features/
(5) https://www.globalresearch.ca/covid-usa-targeting-italy-and-south-korea/5707042
(6) https://news.cgtn.com/news/2020-03-22/PM-Morrison-80-percent-Australia-cases-are-imported-mostly-from-US–P41uG3CfWU/index.html
(7) https://www.denverpost.com/2020/03/13/iceland-coronavirus-traced-denver/
(8) https://icelandmonitor.mbl.is/news/news/2020/03/13/three_covid_19_cases_in_iceland_traced_to_denver/

英国政府はCovid-19についてそろそろ真実を語る必要がある;ロックダウンはこのウイルスを撲滅する手段では決してない

<記事原文 寺島先生推薦>

The UK govt needs to start telling us the truth on Covid-19; lockdown is NOT a way of beating the virus


RT Open-ed
2020年4月10日
マルコム・ケンドリック

By Malcolm Kendrick, doctor and author who works as a GP in the National Health Service in England. His blog can be read here and his book, 'Doctoring Data – How to Sort Out Medical Advice from Medical Nonsense,' is available here.
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月26日

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英国首相が正直に認めなければならないのは、できもしない数々の制限措置を永久に実行し続けなければ、大半の人の感染を防止できないし、その感染者の一部に死者が出ることを食い止めることもできない、ということだ。

野党の労働党党首であるキール・スターマー氏を含む複数の政治家は、ロックダウンの出口戦略を知らせよ、と要求してきた。「我々はその出口戦略が何であるか、規制が解除されるとすればそれはいつなのか、そして最も大きな打撃を受けた人々を守るための経済回復のための計画が何であるかを知る必要がある」とスターマー氏は今週述べている。

この疑問は実に的を射ている。政府は全体的な戦略を持たない限り出口戦略を持つことはできない。出口戦略は全体戦略から直接導き出されるのだ。

そして、考えられる戦略は以下の4つ:
①強制的ロックダウンを実施してウイルスを完全に根絶すること
②効果的な治療法が出てくるまで強制的ロックダウンを実施すること
③ ワクチンができるまで強制的ロックダウンを実施すること
あるいは、
④強制的ロックダウンを実施してウイルスの拡散を遅延させ、国民医療サービス(NHS)の手に負えなくなる事態を防ぐこと

ALSO ON RT.COM 20200425203950acf.jpeg
Unbeatable virus or false positive? Doctors alarmed after some Covid-19 patients test positive after recovering


このような感染力の強い病気を根絶することは事実上不可能だ。イギリスが成功したとしても他国がそうでなかった場合、Covid-19を侵入させないためには何年も何十年も国境を閉鎖する必要がある。 飛行機、船舶、トラック、車への際限のないチェック。絶え間ない検査と制限。それでもこのウイルスがすり抜けていくのはほぼ確実だ。 これは実行可能な選択肢ではなさそうだ。

効果的な治療法を見つけることはどうか?その可能性は限りなく低い。インフルエンザは、これに非常に似たウイルスで、何十年も前から存在しているが、画期的な治療法はまだ見つかっていない。

ワクチンという解決策は非常に遠い先のことになり、実際には存在しないも同然だ。効果的なワクチンが開発され、試験され、十分な量のワクチンが生産されるまでには、最低でも18ヶ月はかかる。18ヶ月もロックダウンを継続させることは、社会的にも経済的にも不可能だろう。それは国家的な自殺につながるだろうから。

それ故、全体的な戦略は一つしかない。上記④の国民医療サービス(NHS)の手に負えなくなる事態を防ぐためにウイルスの拡散をコントロールすることだ。これまではっきりそうだとは一度も言っていないが、政府は、間接的にとは言え、この戦略に厳密に従いながら動いていると語っている。

ボリス・ジョンソン自身この病気に感染していることが確認される数日前に、同首相が署名した手紙が全世帯に送られた。その表題は「コロナウイルス―自宅待機; 国民医療サービス(NHS) を守ってください、命を救ってください」となっていた。そこには次の重要な一節が書かれていた:「一度に多くの人々が深刻な体調不良に陥ると、国民医療サービス(NHS)は対処することができなくなります。これは命に関わる問題となるでしょう。私たちは病気の広がりを遅らせ、できるだけ多くの命を救うために病院での治療を必要とする人々の数を減らさなければなりません。」

鍵となる文は最初の「一度に多くの人々が深刻な体調不良に陥ると」だ。

これは英国が最初から取った戦略に合致している。封じ込め、遅らせ、研究し、緩和する。英国の「封じ込め」段階は終了し、現在は「遅延と緩和」の状態にある。研究は背景にあり、解決策を提供するかもしれないし、提供しないかもしれない。

しかし、「遅延と緩和」は人々が感染して死ぬことはないことを意味するわけではない。それが意味するのはただ、集団感染が同時に起っても国民医療サービス(NHS)の手に負えなくなる事態は避けられる、ということだ。私たちがしようとしているのは、これははっきりさせておかなければならないが、「感染のピーク」を何とかコントロールしようとしているだけだ。「感染のピーク」は、おそらく今後何度も続くだろう。

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Nobody knows anything: West doesn't trust China's Covid-19 figures, but are its own numbers any more meaningful?


現在のところ、閣僚らはこれを認めていない。彼らはロックダウンを「コロナウイルスを撃退する」方法として提示している。政府は強制的なロックダウンを実行するために、国民に長広舌を揮い、怯えさせ、それを受け入れさせようとしているのだ。

Covid-19は無差別殺人鬼だとのイメージが流布されている。若者も年寄りも、私たちは皆、この恐ろしい病気に感染する危険にさらされている。毎晩、テレビのニュースでは、感染して死んだ若者の話が次から次へと流されている。実際、20歳未満で死亡したのはたった5人だ。

平均死亡年齢が80歳前後であること、死亡者の大多数が高齢者(92%が60歳以上)であり、その人たちは他にもいくつかの深刻な病状を抱えていることについてはほとんど何も語られない。

実際には、60歳未満の人にとっては、Covid-19はインフルエンザにかかるよりもわずかに危険なだけだ。感染致死率(IFR)は現在、最も多くの検査を行っている国では約0.2%。この数字は、無症状感染者を特定できるようになれば、必然的に下がるだろう。

このより安心できるメッセージをあえて言わず、怯えさせるような言説を振りまいて国民にロックダウンを受け入れさせることで、政府は自らを窮地に追い込んでしまった。先週は、この命取りとなる殺人病の蔓延を防ぐために、車で2マイルの田舎を歩いたり、ビーチに行ったり、レストランに行ったり、公園で日光浴をしたりすることはできなかったのに、今週はできると、どうやって人々に言えるのだろうか?

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それよりも酷いのはこれだ。ロックダウンが緩和されてから1ヶ月あまり経って、再び症例が増え始めたとき、次の急増を防ぐために、私たちはまた全員ロックダウンをしなければならないのだろうか?国民の反応はどうなるだろうか?私にはわからないが、不可能ではないにしても、再び全員を強制的にロックダウンに戻すことは、非常に難しいことになるだろう。

この時点までに、何百万人もの人々が経済的に困窮し、仕事に戻ることしか考えなくなるだろう。もっともそれはまだ仕事が残っていれば、の話だが。何千もの企業の経営が悪化、倒産ということになるだろう。何十万もの手術や癌治療が延期され、キャンセルされることになるだろう。その可能性があると私はすでに警告したが、多分もっと現実的になるのはコロナウイルスで死ぬよりも、かなり多くの人がロックダウンの結果として死ぬことだ。

この種の大きな被害が出ていることはthe Health Service Journalの今週号の記事で明らかにされている。「国民医療サービス(NHS) イングランドのアナリストたちは、このような事態に切り込む課題を託された。それはウイルスを持っていないと目される患者の中で、国民医療サービス(NHS)と一般の人の関心がCOVID-19に焦点を当てられすぎたため、生死に関わる重要な予約を逃がしたり、救急科に行けなかったために、重大な害、あるいは死の危険に晒された人の特定だ。」

「このプログラムに精通している国民医療サービス(NHS)上級職関係者はHealth Service Journalにこう語った:「(現在コロナウイルスとの戦いのために出されているあらゆる問題解決案に対して)非常に深刻で誰も意図しない結果になるかもしれない。COVID-19によって多数の死亡者は出るだろうが、結果的にCOVID-19以外の合併症によってそれより多くの『寿命』が失われる可能性がある。」

このすべての苦しみは、…..うーん、一体全体何のためなのなのかと、当然思える。端的に言えば感染者の急増を防ぐためだ。英国政府は、すべての政府は、このことに正直でなければならない。そして認めなければならないのは、長い期間で見れば、大半の人の感染を防ぐことはできないし、そのうち一部の人は死亡するだろうということだ。

ロックダウン制限が解除されたからといって、ウイルスがなくなったわけではない。相互感染がなくなるということでもない。以前のような生活に戻れるということでもない。最初の急増を抑えたということでしかない。

 であれば、出口戦略とは何か?その答えは、そんなものはない、だ。遅延と緩和の戦略があるだけ。そしてそれはいつまで続くのか?全員が感染するまで?効果的な治療法ができるまで?効果的なワクチンができるまで?集団免疫のために必要な数の人の感染が完了するまで?

政府は真実を伝え、どのような終着点に到達しようとしているのかを明確にしなければならない。そうして初めて、出口戦略を持つことができる。
ALSO ON RT.COM 2020042520395175d.jpeg
Covid-19 has given BoJo the Michael Jackson effect – if he fights through this, he’ll have a much more sympathetic nation to lead



防疫専門家の見方:「データによれば現在の対コロナウイルス対策は、ウイルスが引き起こす病気以上の弊害があるかもしれない。」

<記事原文 寺島先生推薦> 

Prevention Expert: Data Shows Our Fight Against Coronavirus May Be Worse Than The Disease



DailyWire.com 2020年3月21日

By James Barrett

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月25日

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金曜日(3/20)に出されたニューヨーク・タイムズの論説で、デビッド・ L・ カッツ(イエール・グリフィン予防研究センターの創設ディレクター)は、「コロナウイルスに対する私たちの戦い」は、「この病気自体が引き起こす結果よりも悪い」結果になるかもしれないことを示唆している。COVID-19へ「臨戦態勢」を取る――広範なシャットダウンや国民全体を隔離する――ことは、真に脆弱な人々に焦点を当てた「ピンポイント攻撃」を行うよりも、「ウイルスの感染を野放しにし、それに付随して我々の社会や経済に対して途方もない損害を与えることになる」、とカッツ氏は主張している。

「私たちは通常二つの軍事行動を区別する。①大量殺戮を行ったせいで、敵を分散させることになり損害を受けることが避けられなくなってしまう軍事行動、②危険原因に的を絞るという方法の正確な『ピンポイント攻撃』という軍事行動の二つだ。②は、うまく実行されれば、資源消費を最小限に押さえられるし、想定していない成り行きも最小限に食い止められる」というところからカッツ氏の議論は始まる。

同じ二項対立が今回のことにも当てはまる、とカッツ氏は主張する。「①どんな結果になるか分かっているのに始めた無防備な戦い、②攻めるべきピンポイントを見据えた戦い。アメリカとその他の多くの国々はこれまでのところ①を選択してきた」とカッツ氏は言う。

「私は今この稿を執筆しているが、私にはある危機感があって絶対に②の選択が熟考される方向に流れを作りたい。時間はまだある」と彼は警告している。

COVID-19の「特有な」性質、つまり感染者の99%は「軽度」の症状を示し、高齢者にのみ高いリスクをもたらすと思われることは、より戦略的な封じ込めの取り組みがいいのであって、経済を根底から覆す脅威となる、現在行われている持続不可能な、社会全体に間口を広げたアプローチは好ましくない、とカッツ氏は主張している。「コロナウイルスについてこれまでに分かっていることからみれば、すこしユニークに見えるのは、『集団免疫』的アプローチだ。オランダでは、このアプローチは効果的だったと見なされているし、英国でも、だいたいは上手くいったようだ。」とカッツ氏は説明している。

カッツ氏は、韓国、中国、そして有名なダイヤモンド・プリンセス・クルーズ号の事例から得られた証拠を以下のように要約し、ウイルスがもたらすリスクの評価を裏付けている。

コロナウイルスの追跡調査がこれまで最も優れている韓国のデータによると、国民全体の活性的症例の99%が「軽症」であり、特別な治療を必要としないことが示されている。そのようなサービスを必要とするケースはわずかで、それは60歳以上の人々に集中しており、さらに高齢者になるともっとその集中度は高まる。また、他の項目での違いはないが、70歳以上の人の死亡リスクは60~69歳の3倍、80歳以上の人の死亡リスクは70~79歳の2倍近くである。

これらの結論は、武漢のデータによって裏付けられており、死亡率は高いが、分布はほぼ同じであることが示されている。中国での死亡率が高いのは事実かもしれないが、おそらく検査範囲があまり広くなかったためであろう。韓国は、他の国が見落としている軽度で無症状のCovid-19の症例を発見し、一見健康な集団を対象とした検査を迅速かつ他に例を見ない形で開始した。高齢者を隔離収容したダイヤモンド・プリンセス号の経験は、大事な証拠を残している。船内という狭い空間で一様にウイルス感染に晒された高齢者乗客の死亡率は約1%である。

米国のデータは「他の国のデータと完全に一致している」とカッツ氏は書いている。さらにカッツ氏は、米国で亡くなっているのはわずか200名前後であり、この数字からは、コロナウイルスが難病であるとはとうてい言えない、とも述べている。カッツ氏の説明によると、ポイントは、「すべての証拠を付き合わせたり、現在の医療システムの限界を考えると、的を絞るべきなのは高齢者や慢性疾患者を何とかして他と切り離すことであって対象を社会全体に広げることではない」、とのこと。

「Covid-19による合併症や死亡が高齢者や慢性疾患者の間で集中していて、子供ではない(子供の死亡例は非常にまれである)ということは、「社会的な距離を置く(ソーシャル・ディスタンシング)」――これは命を救うのであって、現在の医療システムに過度の負担をかけることにはならない――ことは達成可能で、医学的に虚弱な人や60歳以上の人、特に70歳以上と80歳以上の人を優先的に保護すればいいことになる」とカッツ氏は説明している。

このように悲惨な状況に陥っているのは、現在のアプローチが急速に社会的、経済的、そして公衆衛生的に深刻なダメージを与えているからだと彼は強調している。

「私は、学校や企業が閉鎖され、集会が禁止され、通常の生活がほぼ完全に崩壊することによる社会的、経済的、そして公衆衛生上の影響を深く懸念している、このような状況は、ウイルス自体が直接引き起こす結果よりも大きな損害をだすのではないか?」とカッツ氏は書いている。

  株式市場は反転するかもしれないが、多くの企業、したがって多くの仕事が二度と元に戻らない可能性も出てくる。それは結果的に多大な悪影響を社会に与える。一方、現在の限られた医療資源を「こんなにも広範囲に、こんなにも薄っぺらに、こんなにも行き当たりばったり的に」乱用してしまうと、私たちはいろいろなレベルでの失敗に身を委ねてしまう可能性がある。

今 「方向転換」しないと、私たちはおそらく「野放しのウイルス感染と現在の社会と経済に対する前例のないようなダメージ」(全文はこちら)に向かっている可能性が高い、というのがカッツ氏の警告である。

全文はこちらhttps://www.nytimes.com/2020/03/20/opinion/coronavirus-pandemic-social-distancing.html


関連して Related: Stanford Professor: Data Indicates We’re Severely Overreacting To Coronavirus

スタンフォード大学教授「データが示す、コロナウイルスに対する過剰反応」

<記事原文 寺島先生推薦>
Data Indicates We’re Severely Overreacting To Coronavirus

The American Institute of Stress
2020年3月30日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月23日

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 3月17日に発表された分析で、スタンフォード大学のジョン・P・A・ヨアニディス氏(スタンフォード大学のメタリサーチ・イノベーションセンターの共同センター長であり、医学、生物医学データサイエンス、統計学、疫学および公衆衛生の教授)は、こう述べている。現在のコロナウイルスCovid-19は世紀に一度のパンデミックと呼ばれてきた。しかし、それは世紀に一度の明らかな大失敗とも呼べるかもしれない。なぜなら、私たちは全く当てにならないデータによって地殻変動的な決断を行っているからである、とヨアニディス氏は述べている。私たちが持っているデータによれば、我々はかなり過剰反応をしていることがわかる。

 現在のコロナウイルスCovid-19は世紀に一度のパンデミックと呼ばれてきた。しかし、それは世紀に一度の明らかな大失敗であると3月17日にニュースレターSTATの主張欄でヨアニディス氏は書いている。

 滑稽なほど過酷な対策が多くの国々でとられてきた。もしパンデミックが(自然消滅かまたはこれらの対策の結果として)消滅したなら、短期的な極端な社会的隔離やロックダウンは耐えられるものかもしれないとこの統計学者は言う。しかし、このパンデミックが地球上で弱まることなく吹き荒れるなら、どれくらいの間このような対応が継続されるのであろうか。政治家は害より益をなしていると果たしていえるのだろうか。

 我々がもっている痛ましいほどの不適切なデータをみれば、多くの国でとられている極端な対策は常軌を逸しており、尋常でない不必要で悲劇的な結末となる様相を呈している。極端に制限された検査により、我々はCovid-19による極めて大多数の感染を見逃しているようである。したがってWHOの報告による致死率は意味のないものであると、彼は述べている。

 SARS-CoV-2(コロナウイルス)の検査を受けた患者は、重篤な症状と経過が悪い患者だけであり、これでは均衡を欠いたデータであるとヨアニディス氏は説明する。多くの医療システムでの検査件数は非常に限られているため、「特定の傾向を持つ集団だけを選択するバイアス」は今後さらに悪化する可能性がある、と彼は示唆下線文している。

次に、ヨアニディス氏は、「閉鎖された中で乗客全体が検査された」、あるケースに注目した。そう、「クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号で隔離された乗客たち」のケースだ。「船内での死亡率は1.0%だったが、乗客の多くは高齢者であり、最も死亡リスクが高くなるケースだった。米国の人口の年齢構造にあてはめて考えると、私の計算では、死亡率は0.125%程度になり、サンプル規模から考えると、誤差は0.025%から0.625%の範囲になる」と、ヨアニディス氏は指摘している:
 「ダイアモンド・プリンセス号の死亡率をアメリカの人口構成に当てはめると、Covid-19に感染した人の致死率は0.125%である。しかし、この推定は極端に少ないデータ(700名の感染乗客と乗組員の間でわずか7人の死亡数)に基づくものであるから、本当の死亡率は5倍低いもの(0.025%)から5倍高いもの(0.625%)の間であると言える。そしてまた、感染した乗客の幾人かは後になって死亡するかもしれないし、乗客はさまざまな慢性疾患をもっていた可能性もある(そのことはSARS-CoV-2による感染結果が一般的な人口動静に比べてより悪い結果となる危険要因となる)。これらの不確定な変数を付け加えれば、一般的なアメリカの人口構成における妥当な致死率は0.05%から1%の範囲内である。」

「致死率の推定値に大きな幅があるせいで、どの推定値が正しいと考えるかによって、パンデミックがどれだけ深刻で、どんな対策をとるべきなのかのとらえ方が、大きく変わってくる」、とヨアニディス氏は強調している。「人口全体で0.05%という致死率は季節性インフルエンザよりも低い。それが本当の致死率であったなら、社会的にも経済的にも途方もない結果を招く可能性のある、世界を「ロックダウン」するという政策は、まったく非合理的な対策であるとも言える。まるで、象が飼い猫に襲われているようなものだ。欲求不満が募り、飼い猫を避けようと、ゾウが、崖から飛び降りて死んでしまうのだ。」
 高齢者での高い致死率が0.05%のように低いものであるはずがないと主張する人々に対して、教授は、過去何十年もの間知られてきた、いわゆる穏やかで一般的な風邪のタイプのコロナウイルスでさえ、それらが療養施設の高齢者の間で感染すれば致死率が8%にまでのぼる、と注意している。

意見書の全文はこちら。)
元の投稿:James Barrett DailyWire.com

キューバ:エイズ、デング熱、エボラからCOVID-19まで

<記事原文 Cuba: From AIDS, Dengue, and Ebola to COVID-19

Dissident voice 2020 年4月14日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年4月21日

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 パンデミックに備えるには、人と人との関係の変化が第一であり、モノの生産は二次的なものであることを理解する必要がある。そしてその準備は色々な社会的要因から流れ出てくるものだ。営利を目的とした医療への投資家たちは、この概念を理解することができない。コロナウイルス(COVID-19)に対するキューバの対応ほど、この概念を明確に例示できるものはない。



 米国は数ヶ月間もぐずぐずしてからやっと動き出した。キューバのCOVID-19の準備は1959年1月1日に始まった。今回のパンデミックの60年以上も前の1月1日、キューバは新薬の発見、患者をキューバに連れてくること、そして医療援助を海外に送ることなどの基礎を築いたのである。



 1959年の革命以前の20年間、キューバの医師たちは、お金を稼ぐための方法として医学を見る人と、国の貧しい人たち、農村部の人たち、そして黒人たちに医療をもたらす必要があると考える人との間で分かれていた。社会システムに分断があるという欠陥を理解すると、革命政府は、キューバで十分なサービスを受けていない地域に病院や診療所を作り始めた。それと同時に行ったのが識字率、人種差別、貧困、住宅などの危機的情況に対処することだった。



 1964年までに、キューバは、policlínicos integrals(統合的ポリクリニック)の創設を始めた。これは1974年、地域社会と患者をより良く結びつけるために、policlínicos comunitarios(コミュミティ型ポリクリニック)として再構築された。1984年までに、キューバは、医師と看護師がチームになって地域に実際居住して医療サービスを提供する最初の施策を導入していた。こんな風にキューバはプライマリおよび予防医療の見直しを絶えず行ってきたので、今日までそれがひとつのモデルとして継続し、平均寿命の高さと乳児死亡率の低さでは米国を上回る結果になっている。



 キューバは貧困から脱却したことがないにもかかわらず、健康管理には大きな関心を寄せていた。その結果、1962年にはポリオ、1967年にはマラリア、1972年には新生児破傷風、1979年にはジフテリア、1989年には先天性風疹症候群、1989年には後発性ムンプス髄膜炎、1993年には麻疹、1995年には風疹、1997年には結核性髄膜炎がキューバからなくなった。



 革命防衛委員会(CDR)は、医療活動動員において重要な役割を果たすようになった。1960年に組織された革命防衛委員会は、必要に応じてブロックごとにアメリカの侵攻から国を守るために組織されたが、外国からの介入の可能性が低くなってきたため、地域社会のケアの仕事を引き受けるようになった。ハリケーンが接近した場合には、高齢者、障害者、病人、精神疾患患者を高台に移動させる準備をした。現在では、デング熱が発生した際の蚊の繁殖場所の除去、健康教育プログラムへの参加、子供の予防接種カードの配布、経口予防接種キャンペーンでの補助スタッフの訓練などを支援している。

災害時のエイズ問題

1980年代後半から1990年代初頭にかけて、キューバは2度の大惨事に見舞われた。エイズの最初の犠牲者がでたのは1986年。その後キューバはアンゴラでの戦争から帰還した兵士でHIVの陽性反応を示した者を隔離した。キューバに対するヘイトキャンペーンは、その隔離が同性愛者に対する偏見を反映しているというものだった。しかし、事実は、こうだった:

(1)アフリカから帰国した兵士は圧倒的に異性愛者だった(アフリカのエイズ被害者の多くがそうだったように)。

(2)キューバがデング熱患者を隔離しても全く抗議は起こらなかった。

(3)アメリカには、結核やポリオ、さらにはエイズ患者も隔離した歴史がある。



 第二の打撃はすぐに降りかかった。1991年12月、ソ連は崩壊し、年間50億ドルの補助金は打ち切られ、国際貿易は破綻し、キューバ経済は自由落下に陥り、そのことでエイズ問題は悪化した。エイズ感染の嵐が吹き荒れる要因は完全に出揃ったように見えた。カリブ海地域のHIV感染率は、南部アフリカに次ぐものだった。同時にアメリカの禁輸制裁措置があったため、医薬品(HIV/AIDS用のものを含む)がなかなか手に入らなくなった。既存の医薬品も法外な価格になり、医薬品購入に使われる金融インフラも破綻したためだ。これでもまだ十分でなかったのか?資金不足に対処するためキューバは洪水のように観光客を受け入れた。予測通り、観光は売春の増加をもたらした。ヨーロッパから新世界への侵略者とともに到着した麻疹や天然痘に匹敵する大規模な伝染病にキューバが屈する可能性ははっきりしていた。



 政府の対応は即効性のある強力なものだった。政府は、教育と医療という人権として制定されていた2つの分野を除いて、すべての分野でサービスを大幅に削減した。キューバにある複数の医学研究機関は、1987年までにキューバ独自の診断テストを開発した。HIV/AIDSの検査体制は、トップ・ギアに入れられ、1993年までに1,200万人以上の検査が完了した。人口が約1,050万人だったので、リスクの高い人は複数回検査を受けていたことになる。



 エイズに関する教育は、病気の人も健康な人も、子供も大人も含めて大規模に行われた。同性愛者がキューバの主要なHIV被害者となり、反ゲイの偏見が公式に批判されていた1990年までに、学校では同性愛は人生におけるありのままの現実であると教えるようになった。コンドームは診療所において無料で提供された。2009年にキューバを訪れた際、私はこの教育プログラムが続いていることを目の当たりにした。ある医師のオフィスに入った時、最初に目にしたポスターは二人の男性が「コンドームを使おう!」と呼びかけているものだったのだ。



 コストは高いが、キューバは患者に無料で抗レトロウイルス薬(ART)を提供した。この時代の大きな皮肉は、キューバの「反同性愛的」隔離について最も騒いだ人々が、「キューバに大打撃を与える」意図を持った1992年のトリチェリ法(訳注:キューバ制裁を強化する法案)と1996年のヘルムス-バートン法(トリチェリ法をさらに強化した法案)のために、キューバ政府がHIV被害者にART薬を届けられない深刻な事態になった時、何の声もあげなかったことだ。

 キューバが一致団結して計画的にHIV/AIDSに対処した努力は実を結んだ。キューバのエイズ患者数は200人、ニューヨーク市(人口はキューバとほぼ同じ)のエイズ患者数は43,000人であった。ニューヨーク市の住民が、この時期サハラ以南のアフリカを訪問したとはとても思えない。これに対して、30万人以上のキューバ人はアンゴラ戦争での戦闘から戻ってきたばかりだったのだ。キューバのHIV感染率が0.5%だった頃は、カリブ海地域では2.3%、アフリカ南部では9.0%だった。1991年から2006年の間、キューバでのエイズ関連死は合計1,300人。対照的に、人口の少ないドミニカ共和国では、毎年6,000人から7,000人の死者が出た。1997年、チャンドラー・バーはランセット誌に、キューバは「世界で最も成功した国家的エイズプログラム」を持っていると書いている。キューバの富と資源はアメリカに比べたら取るに足らないものだが、キューバを破壊しようとするそのアメリカよりも優れたエイズプログラムを実施していた。

デング熱とインタ-フェロンα2B

 蚊が媒介するデング熱が数年に一度キューバを襲う。キューバの医師や医学生は、発熱、関節痛、筋肉痛、腹痛、眼窩の奥の頭痛、紫色の斑点、歯茎の出血などをチェックする。キューバのユニークなところは、学生が医学部を卒業すると、まず一軒一軒家庭を回り、その家の健康状態を評価することだ。



 ELAM(スペイン語で「ラテンアメリカ医学部」の頭文字をとったもの)の学生は、100カ国以上の国から来ており、交わされる言葉の数も半端ではない。彼らは、各家庭を回り、蚊に刺されやすい植物を探したり、水が溜まっていないか屋根の上を覗いたりすることを何の苦もなくやってのける。



1981年、デング熱大流行時の拡大された監視技術には、調査、ベクター(病原菌媒介生物)制御の教育、薬剤散布、そして「受け入れ自由体制の臨時移動野戦病院」 などがあった。キューバでは1997年のデング熱流行の際にも、潜在的な症例に対する検査を増やした。検査回数が増やされた病院患者の検査結果は、死亡率と関連した二次感染の予測を作成するために、監視データと組み合わされた。こういった一連の動きにおいて、医療専門家と研究者に市民も参加し、デング熱の発生率と死亡率を減少させる結果となった。



 1981年、キューバの研究機関はインターフェロンα2Bを創り出し、デング熱治療の成功につなげた。この同じ薬が約40年後の今日、COVID-19の治療薬になるかもしれないものとして極めて重要な意味を持つようになった。ヘレン・ヤッフェによると、「インターフェロンは、感染症に反応して細胞が創り出し、放出する『シグナル』タンパク質であり、近くの細胞に警告を発し、抗ウイルス防御力を高める」とのことだ。キューバのバイオテクノロジーの専門家ルイス ・ ヘレラ ・ マルティネス博士は「インターフェロンα2Bを使うと、最終的には死に至る段階に達した患者の症状悪化や合併症を防止する」ことを補足した。



2003年からインターフェロンα2Bは、キューバと中国の合弁企業ChangHeber社によって中国で生産されている。「このキューバのインターフェロンは、B型・C型肝炎、帯状疱疹、HIV-AIDS、デング熱などのウイルス性疾患の治療に有効性と安全性を示してきた。」 キューバは「米国の経済封鎖でさまざまな技術、機器、材料、資金、そして知識の交換すら妨害されているにもかかわらず」数多くの薬剤を研究してきた。



エボラと海外援助

 エイズとデング熱はキューバの人々に影響を与えた問題だったが、エボラウイルス病(EVD)は全く別の問題だった。EVDの原因となるウイルスは主にサハラ以南のアフリカに棲息し、キューバ人がこの地域を過去数十年間頻繁に訪れてはいない。

 2014年秋にエボラウイルスが劇的に増加したとき、世界の多くがパニックに陥った。まもなく2万人以上が感染し、8,000人以上が死亡し、死者数が数十万人に達するのではないかとの懸念が高まった。米国は軍事支援を提供し、他の国々は資金援助を約束した。



 キューバは、最も必要とされるものにいち早く対応した国であり、103名の看護師と62名の医師のボランティアをシエラレオネに派遣した。すでに4,000人の医療スタッフ(医師2,400人を含む)がアフリカにいたため、キューバはこの危機が始まる以前から準備をしていたことになる。



 多くの政府がエボラへの対応方法を知らなかったため、キューバはハバナのペドロ・クーリ熱帯医学研究所で他国からのボランティアを訓練した。キューバは合計で、1万3000人のアフリカ人、6万6000人のラテンアメリカ人、620人のカリブ人に感染しないエボラの治療方法を教えた。

 キューバが貧しい国の医療危機に対応したのは、これが初めてではなかった。革命からわずか15ヶ月後の1960年3月、キューバは地震の後のチリに医師を派遣した。もっとよく知られているのは、フランスからの独立のために戦っていたアルジェリアへキューバが1963年に派遣した医療旅団だ。



 まさにキューバ革命成立直後、圧倒的に黒人人口の多い農村部では、医療スタッフや施設が不足する日々だった。世界の他の地域を悩ませている治療の不足や災害を知った人々が、困っている人々を助けるために海外に出かけるのは至極当然のことだった。



 革命的な連帯は、しばしば家族全体で選択したことだった。サラ・ペレロ医師は医学部を卒業したばかりだったが、母親がフィデル・カストロの「アルジェリア人はキューバ人よりもさらにひどい状況にある」という言葉を聞き、医師たちに「彼らを助けるために医療旅団に参加するよう」呼びかけた。ペレロ医師はボランティアを希望したが、高齢の母親がパーキンソン病を患っていることを心配していた。彼女の母親は、サラの姉と夫が政府と同じように彼女を助けるだろうと答えた:「今やるべきことは前に進むことであり、お母さんのことは心配しないでいいよ。私のことはみんなが面倒をみてくれるから。」

 キューバの連帯ミッションには、しばしば他国の医療従事者に欠けていると思われる本当に心配する気持ちがある。ベネズエラやブラジルの医師会には、キューバの医師が行っているような危険な地域に行ったり、ロバやカヌーで農村部に足を運んでくれる十分な数の医師はいなかった。キューバ人医師がボリビアに行った際には、地図にも出てこないほどの僻地にある101の村落を訪問した。



 2010年に壊滅的な地震がハイチを襲った。キューバは、医療スタッフを派遣した。彼らはこの地震のことがニュースにならなくなった後、何ヶ月も何年もハイチの人々の間で生活した。米国の医師たちはハイチの被災者が身を寄せ合う場所では眠らず、夜は高級ホテルに戻り、数週間後にハイチを離れた。「災害観光」という言葉があるが、それは貧しい国の医療危機に対応する多くの豊かな国のやり方を語っているものだ。



 キューバの医療スタッフが世界中で展開している活動は、キューバが30年の歳月をかけ、医療活動に従事する専門家とそのサービスを受ける人々との間の絆を強化する最善の方法を見つけようとしてきた努力の延長線上にある。カークとエリスマンは、2008年までにキューバの国際的な医療活動の幅広さを示す統計を提供している:キューバは154カ国に12万人以上の医療専門家を派遣し、キューバの医師は世界で7000万人以上の人々をケアしてきた。そしてほぼ200万人の人々の命がそれぞれの国で展開されているキューバの医療奉仕で救われている。



 キューバの援助の申し出をある国が断った注目すべき災害がある。2005年のハリケーン「カトリーナ」の後、キューバの医療専門家1,586人がニューオーリンズに行く準備をしていた。ブッシュ大統領は、質の高いキューバの援助を受け入れるよりも、アメリカ市民が死ぬ方がまだまし、というような振る舞いで、この申し出を拒否した。この決定は、2020年のドナルド・トランプの行動の予兆となった。彼はインターフェロンα2Bが存在しないふりをして、COVID-19の治療法を探しているのだ。



対比:キューバとアメリカ合衆国

 上述したこれまでの歴史は、現在パンデミック化しているCOVID-19情勢の中で、キューバと米国の間の種々の対比を示す背景となっている。1960年代には、保険会社の介入なしに医師との関係を持つことができたことを覚えている私たちの年代の人々は、医師と患者の間の社会的な絆がキューバで強化されていたのと同じ時期に、米国ではそれがむしばまれていたことを理解することができる。



<検査>

 キューバは、大規模な検査体制と検査内容をその都度修正することで、エイズとデング熱の両方をコントロール下に置いたため、COVID-19について国家検査プログラムを開発する準備は十分にできていた。同様に、中国が迅速に流行を食い止めることができたのは、単にロックダウンだけではなく、疑われる被害者を迅速に検査し、陽性と判明した者の隔離と治療に必要な措置を講じ、無症状の接触者を検査したからでもある。



 公共サービスの縮小や民営化を目指す新自由主義的な取り組みの世界的リーダーである米国が、効果的な検査キャンペーンを実施できないことを証明し、2020年3月末までにCOVID-19の症例数で世界をリードする道を歩んでいたことは全く偶然ではない。3月中旬には、米国は100万人あたり5件の検査を実施できたが、韓国は3500件以上の検査を実施していた。



 米国政府の無能さを象徴するのは、トランプがペンス副大統領をCOVID-19担当者にしたことだ。インディアナ州知事として、HIV検査のための資金を大幅に削減し(人々に祈るように促し)、それによって感染症の増加に貢献したのが他ならぬこのペンスだったのだ。



<医療費と薬剤費>

 キューバの医療は、ひとつの人権であり、治療は無料、処方箋にごくわずかな料金がかかるだけだ。製薬会社は革命後に国有化された最初の産業の一つだ。アメリカでは数々の政策で日常的に何十億もの税金がビッグファーマ(巨大製薬会社)に渡る。そしてこのビッグファーマは市民から情け容赦もない詐欺的行為を働いても罪に問われないことが日常化している。



 キューバには、医療費を上乗せして患者の治療の決定を医師に委ねる保険会社がない。アメリカで検査が無料になったとしても、COVID-19の治療費を払えるかどうかは、人々が判断しなければならない。自分の保険がCOVID-19の請求書をカバーしてくれると思っている人は、「ER(緊急治療室)が保険適用外の医師派遣会社に委託されている場合、多額の「保険ネットワーク外」請求書を受け取る可能性がある。」



<労働者を守る>

 自然災害で仕事が中断した場合、キューバの労働者は1ヶ月間は給料の全額を受け取り、その後は給料の60%を受け取ることができる。キューバ市民は無償で食料の割り当てと教育を受け、公共料金は非常に安い。キューバは、国有化された工場での迅速な生産シフトは可能で、個人用保護具(PPE)を大量に生産し、パンデミックの中心地となったイタリアに行く医療スタッフの携行品として送ることができた。



 米国では4月の第1週終了時点で1000万件近くの失業補償請求があり、富裕層への増税や軍事予算の削減などで失業者を救済していることはあまり知られていない。失業手当を受けられない「非正規労働者」が米国には5600万人以上いるかもしれない。基本的な必需品なしではどうにもならないという理由で、多くの米国市民がどうしても職場に行かなければならないことになれば、パンデミックを国民全体へさらに広げてしまう危険性がある。米国の医療従事者は、マスク、ガウン、手袋、検査キットなどのPPEが不足している。それなのに、トランプ大統領は、感謝の気持ちを書面にした知事の州向けの「ご褒美」として人工呼吸器を保持することが許されている。



<ヘルスケアの包括性>

 キューバ革命は国を断絶した医療サービスをすぐに再編成し、今日では、全体が統合されたシステムになっている。まず、近隣をカバーする医師-看護師のオフィスがあり、それは各市町村の診療所と結びついている。この診療所は地域の病院にリンクされている。さらに、これらの医療施設はすべて研究機関によってサポートされている。この医療システムは、何十年にもわたって国を守ってきた経験を持つ市民団体とつながっている。この「セクター間の協力」が医療の要となっている。キューバでは、50州がばらばらの方針を持ち、それが国の方針と一致したり、しなかったり、さらにはそれぞれの州に属する郡や市も独自の手続きを持つことが許される、そんなことはまず考えられない。



 疾病と闘う効果的なアプローチのための種々のプランを統合する代わりに、米国では、可能なときはいつでもそういったプランはバラバラにされるか民営化される。あるいはその二つは同時に行われる。トランプはパンデミック対応チームを解散させ、世界保健機関(WHO)のパンデミック予防活動資金を減額しようとしたり、老人ホームの規制緩和や疾病対策予防センター、国立衛生研究所の弱体化を図った。



これは共和党に特有のものだと思っている人がいるかもしれないが、民主党も長い間、新自由主義の最前線にいて、ナオミ・クラインが言う「ショック・ドクトリン」というアプローチを利用してきたことを思い出してほしい。両党とも、これ以上後がないと思われるほど必要とされた環境ルールの解体に積極的に手を染めた。



レベッカ・ベイチュによる3月26日付けの報告:

「環境保護庁(EPA)は、環境法の施行の全面的な停止を発表、企業に今回のコロナウイルス大流行の間は環境基準を満たす必要がないだろうと伝えた。」

それに乗り遅れまいと、「石油・ガス業界は、コロナウイルスの流行に対応して、連邦政府に公有地での連邦規制の施行を緩めるよう求め始めた。」 彼らは、2年間の許可の延長と未使用のリースを保持する許可を求めた。

COVID-19のようなパンデミックが将来再発するとしたら、汚染の拡大や気候に関連した病気の増加で人間の免疫システムは弱まり、感染症に対してより脆弱になるのだろうか?

そうであれば、国民皆保険は何千万人ものアメリカ人を守るために必要不可欠なものになるだろう。医療・製薬会社からの莫大な寄付金を受け取っているジョー・バイデンは、社会保障を弱体化させるいろいろな動きを支援し、「下院が可決したメディケア・フォー・オール法案に拒否権を行使することを示唆したと述べている。」

 COVID-19のようなパンデミックが将来再発するとしたら、汚染の拡大や気候に関連した病気の増加で人間の免疫システムは弱まり、感染症に対してより脆弱になるのだろうか?

 そうであれば、国民皆保険は何千万人ものアメリカ人を守るために必要不可欠なものになるだろう。医療・製薬会社からの莫大な寄付金を受け取っているジョー・バイデンは、社会保障を弱体化させるいろいろな動きを支援し、「下院が可決したメディケア・フォー・オール法案に拒否権を行使することを示唆したと述べている。」



<医療危機に対処するための準備の現実>

 パスクアル・セラーノ氏は、キューバは2020年3月2日までに「新型コロナウイルス予防・管理計画」をすでに策定していると指摘した。その4日後には、感染した入国旅行者に対して、体温測定や潜在的な隔離などの具体的な措置を含む「疫学的観察」を追加することで、計画を更新した。これらのことは、3月11日にキューバで初めてCOVID-19の診断が確認される前に行われたことだ。3月12日までに3人のイタリア人旅行者の症状が確認された後、政府は軍事病院のベッド3,100床を利用できるようにすると発表した。高齢者など脆弱なグループは特別な配慮を受ける。キューバは、市民に分かりやすい情報を提供し、労働者を動員して労働者自身と国を守り、そして必要な物資に生産をシフトさせるというまとまりのある計画を実行に移した。



 同じ時期ドナルド・トランプは、アメリカ人に新型コロナウイルスに関する「フェイクニュース」に警戒するよう事前に注意を促した。そして、「コロナウイルスは消え去るだろう」と言った。2月26日には、米国のCOVID-19の症例数が「数日のうちにゼロ近くにまで減少するだろう」と虚偽の発言をしている。さらには、「COVID-19が消滅するのは私が・・・をしたことのおかげ」と主張し、「イースターの日曜日には教会に行くべきだ」、「アメリカ人はウイルスに感染しても仕事に行くべきだ」と言い放った。紛れもなく、トランプの行動はこのウイルスの拡散に貢献した。彼の発言は、通常通りのビジネスを再開したいという産業界の願望と一致していた。



 米国が不要なガラクタをこれでもかと追加生産するのに対し、キューバは医療専門家をこれでもかと次々に送り出している。結果的に、キューバの1000人あたりの医師は8.2人、米国の1000人あたり医師は2.6人、となっている。2019年キューバに旅行した際、最近卒業したばかりのキューバ人医師は、週に20~25時間程度しか働いていないと話していた。しかし、医療を必要とする災害時には、優に週80~100時間になることもあるという。



<教育>

 キューバは、伝染病の流行期に人々の行動を効果的に変える目的で大衆教育を利用してきた。2003年、バイロン・バークスデール博士は、キューバのエイズ患者のための6週間のプログラムの内容を指摘している。これは「もちろん米国でエイズと診断された人々へのプログラムよりは長い。彼らが受ける教育は5分くらいだろう。」デング熱の発生時には、家庭回りの医療専門家が、なぜ水を抜いたり、覆ったりしなければならないのか、どんな植物が蚊の繁殖を助長するのかを詳しく説明する。



 米国では、著しく不適切な「キャンペーン」を繰り広げながら、健康危機に立ち向かっている。テレビ広告は数週間から数ヶ月間流され、医師たちは患者に与えるためのパンフレットを受け取ることもある。各家庭を戸別訪問して、家族が自分たちの病気についてどんな風にやれているか、そしてその病気に立ち向かうための行動をどんな風に取り入れているかを調査するような動きは一切ない。



 COVID-19についてのドナルド・トランプの一貫性のない暴言は、誤教育キャンペーンの縮図である。気候問題の否定は、COVID-19問題の否定へのドレスリハーサルの役割を果たしてきた。トランプの治世は、何百万人もの人々の感覚を麻痺させ、「偉大な指導者」がどんなに馬鹿げたことを言っても、何でも信じるようにさせる練習になっている。彼のツイートの病理性は強烈な反知性的視点と類似性をもっている。この反知性的視点は、教育、哲学、芸術、文学を見下し、科学的調査は決して信頼してはいけないと主張する。



 一昨日、彼らは世界は平らだと主張した。昨日、彼らは進化論はサタンからの理論だと信じた。今朝、彼らは地球の気温上昇は企業拡大の首を絞めるために目論まれた幻想だと主張した。どれほど真夜中に近づいたなら、トランプのご託宣に酔った人々が、眼前で剥き出しにされるCOVID-19の増殖の事実に自分から目を向けようとするのだろうか?



<国際的な連帯>

 キューバが、COVID-19の患者が乗っている英国のクルーズ船MS ブレーマー号の停泊を許可したとき、2020年3月の第3週は、それが世界中のヘッドラインとなった。英連邦に属するバルバドスやバハマを含む他のカリブ海諸国はこのクルーズ船を追い返していた。船内には、主にイギリス人を中心に1,000人以上の乗客が乗っており、1週間以上も足止めを食らっていた。MS ブレーマー号の乗組員は "I love you Cuba!"と書かれた横断幕を掲げた。キューバ当局がこのクルーズ船を停泊させても大丈夫だと感じたのは、自国の医師たちはエボラのような致命的なウイルスに晒される多くの経験を積んでいたし、自分自身を守る方法を知っていたからだ、ということは間違いない。

 3月の同じ週、キューバ人53人の医療チームは、COVID-19の影響を最も受けたヨーロッパの国であるイタリアの最悪の被害地域の一つであるロンバルディア州へと出発した。すぐに彼らは300人の中国人医師と合流した。キューバという小さくて貧しいカリブ海の国が、ヨーロッパの大国を支援する数少ない国の一つになった。キューバはまた、ベネズエラ、ニカラグア、スリナム、グレナダ、ジャマイカに医療スタッフを派遣していた。



 一方、米政権はベネズエラとイランへの制裁解除を拒否している。この制裁のために、これらの国々はPPEや医療機器、医薬品を受け取れないでいる。それどころか、米国は軍事作戦のために何千人もの人員をヨーロッパに送り続けた。米国はベネズエラのマドゥロ大統領に対する中傷キャンペーンを捏造し、彼は麻薬密売人だとした。トランプは自分の非常に人種差別な支持者たちに迎合して、COVID-19を「チャイナ・ウイルス」と呼ぶことでアメリカの品位を貶めた。



 キューバが他国と抗ウイルス技術を共有している時に、トランプ政権がドイツのキュア・バック社に10億ドルを提供するとの報道が表面化した。COVID-19の治療薬を見つけ、「米国向けのみ」の独占権を譲ることができれば、という条件づきだった。これは、2つの点でアメリカ人の命を危険にさらすことを意味していた。

①まだ開発されていない薬を独占しようとすることで、トランプは、中国がすでに30種類の治療薬の中に含めているインターフェロンα2Bから一所懸命注目を逸らせていることになる。

②60年に及ぶ封鎖を続けることで、トランプはキューバが新しい抗COVID-19薬の開発のための物資の供給を受けることができなくなるようにしている。



<研究者は何を探しているか?>

 キューバの研究室がデング熱の治療のためにインターフェロンα2Bを作ったとき、それは治療法、特に貧しい国の人々に役立つ治療法を調査するために研究された多くの薬の一つに過ぎなかった。糖尿病を治療するためのヘーバープロットBの使用で、切断手術は80パーセント減少した。



 キューバは、B型細菌性髄膜炎に対する有効なワクチンを開発した唯一の国だ。キューバは、B型インフルエンザ(Hib)に対する最初の合成ワクチンと、進行性肺がんに対するワクチンであるラコツモマブを開発した。キューバの第二の焦点は、貧しい農村部が薬を買うことができるほど安い薬を製造することだった。第三に、キューバは中国、ベネズエラ、ブラジルなどの国々と医薬品開発で協力してきた。ブラジルとの協力により、髄膜炎ワクチンが1回あたり15ドルから20ドルではなく、95セントで提供されるようになった。最後に、キューバは他の国々に薬を自前で生産することを教えているので、豊かな国からの購入に頼る必要はない。

 実質的に、あらゆる点で、企業的な研究法はキューバのそれとは真逆だ。大手製薬会社は、男性型脱毛症、足の不調、勃起不全などの研究に数百万ドルを費やしている。数十億ドルの利益を見込めるからだ。COVID-19パンデミックは超利益をもたらすことが有望視され、政府はそれを確実に実現するために行動している。トランプがドイツのキュア・バック社と約束を交わしていたのと同じ時期に、政権はCOVID-19の潜在的な治療薬であるレムデシビルを開発しているギリアド・サイエンシズ社に独占的な地位を与えることを検討していた。米国の納税者は、高すぎて買えない薬を作るために何百万ドルもの税金を出すことになるだろう。



 ドナルド・トランプは、国際的協力関係に反対する熱狂的な自国偏愛主義の最たる人物だが、研究を最も善なるものを施すためでにはなく、最大の利益をもたらすところに押しやるのは市場システムであることを忘れてはならない。



<将来のパンデミック>

 2012年初頭のキューバのデング熱の流行は奇妙に思えた。というのは、流行はたいてい秋に発生し、12月には終わるからだ。1月および2月まで続くことはまれだ。気候変動は、デング熱の媒介生物である蚊にとって、地域の状況をより繁殖しやすいものにしている。キューバ保健当局の計算によると、過去半世紀の間に、主な媒介生物であるネッタイシマカは30倍増加しているそうだ。

 企業メディアは、COVID-19が「前例がない」と定期的に私達に伝えている。まるでそれが沈静化したら、こんなものは二度と起こらないだろう、とでも言っているかのように。結局のところ、同じようなものが過去に起こったことはない、と言っているのだ。とんでもない。COVID-19がこれまでにこの大陸を襲った「最悪のパンデミック」であると主張することは、天然痘がアメリカ先住民には何の影響も与えなかったと言うか、アメリカ先住民の死は医学の歴史とは無関係であると言うか、のどちらになる。



 多くのアメリカ人は一回限りの「刺激小切手」を手にすることがあるのかもしれない。でもそれは支払いをするたびに出されるものではない。企業に与えられる金額に比べれば雀の涙だ。しかし、人々は一回の検査のために100ドルから1000ドルを支払うために「刺激小切手」をもらう必要はない。ワクチン接種のために一回で200~2000ドルを支払うは必要ない。3万ドルのCOVID-19代金の一部払戻金の1200ドルなんか必要ない。際限のない支払いのための垂れ流し的財政的な「援助」なんか必要ない。人々に必要なのは、集団的人権として、すべての人のための医学的検査、治療、および予防接種だ。



 検査や治療法、ワクチンを作ることは、病気と闘うために必要不可欠なことだが、利潤追求が蔓延する社会では、それだけで十分とは言えないだろう。社会的関係の再構築が是非とも必要で、それを通して必要な薬といった新しいものを発明する創造力を発揮することができるし、必要とするすべての人に恩恵を確実にもたらすことができるのだ。



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Don Fitz is on the editorial board of Green Social Thought, where this article was originally copublished with MR Online. His book, Cuban Health Care: The Ongoing Revolution, is forthcoming by Monthly Review Press in June, 2020. He can be contacted at fitzdon@aol.com Read other articles by Don.

This article was posted on Tuesday, April 14th, 2020 at 12:11pm and is filed under "Aid", Communism/Marxism/Maoism, COVID-19 (coronavirus), Cuba, Health/Medical, Pharmaceuticals.

トランプ大統領は、人工呼吸器の製造に「時間の浪費」をしているとGM(ゼネラル・モーターズ)を非難し、国防生産法を発令。

<記事原文 寺島先生推薦>
Trump invokes Defense Production Act, accusing General Motors of ‘wasting time’ on producing ventilators
RT USA News 2020年3月27日
<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ
2020年4月19日

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 ドナルド・トランプ大統領は、戦時の国家権力を持ち出し、Covid-19患者を治療するための人工呼吸器を製造するようゼネラル・モーターズに命じた。それは、トランプ氏が、人工呼吸器の生産を遅らせたゼネラル・モーターズ(GM)を強く非難した後のことだ。

 3月26日に署名されたトランプ氏の国防生産法に基づく命令は、GMがホワイトハウスの声明に従って「連邦政府からの呼吸器に関する命令を受け入れ、実行し、優先的に行う」ことを要求している。トランプ氏は、以前GMに医療機器会社のベンテック・ライフ・システムと提携して4万台の人工呼吸器を製造するよう協力を要請していた。しかし、GMがその数を6,000台に修正したことをうけ、トランプ氏は26日、「時間の浪費だ」とGMを非難した。
 
 「GMなら人工呼吸器を供給できるという交渉は、有意義だった」。トランプ氏は、声明でこう述べた。「しかし、ウイルスに対する我々の戦いは喫緊の課題であり、通常時の契約プロセスのようなギブアンドテイクではいかない。GMは時間を浪費していた。」
その数時間前、トランプ氏は、GMに怒りをぶつけ、ツイートでこんな要求をしていた。「愚かにも閉鎖していたオハイオ州のローズタウン工場を」再開して「今すぐ、呼吸器を作れ!」

Also On RT. COM 5e7e2ad9203027461656ba4f.png
Open your STUPIDLY abandoned plant’: Trump lashes out at GM & Ford over ventilator delay

 トランプ氏はまた、GMが設定した10億ドルの値札が高すぎることにも不満を示し、今週、もっとよい条件を求めて、他のメーカーにアプローチしたとも伝えられている。

 トランプ氏による発令を受けて、保健福祉省のアレックス・アザール長官が、GMが製造する人工呼吸器の数を決定することになる。

 朝鮮戦争の始まりにまでさかのぼる国防生産法は、大統領が、民間産業に連邦政府に必要な物資を製造するよう命じる権限を与えている。トランプ氏は先週、その法律を発効させたが、それまでは使用することには消極的であり、つい最近の3月25日には、「我々はその法律を必要としない」と記者団に伝えていた。

 3月26日に、米国でのCovid-19の症例がほぼ10万人に達し、複数の州知事は、最重症患者の生存を維持するために不可欠な人工呼吸器を提供するよう連邦政府に懇願し続けている。ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は、国内のCovid-19症例の約半分をニューヨーク州が占めている中、3万台を超える呼吸器を要求している。ルイジアナ州のジョン・エドワーズ知事は、今週、ルイジアナ州の症例数が10倍に増加したため、さらに多くの呼吸器を要求した。

 呼吸器の製造注文をGMに命じた後、トランプ氏は2.2兆ドルの景気刺激法案に署名した。この法案は、①病院への資金と②米国人のほぼ全員への一時的な1,200ドルの支給、を割り当てているが、企業にも5,000億ドルの支給を確保している。これは、アメリカ史上最大の企業救済策だ。
Also on rt.com 5e7e3a752030275df814946a.jpg
 ‘US Congress approves $2.2 trillion stimulus bill, sends to White House







「この『独裁体制』でパンデミックを制圧した。あなたたちのは単なる『嫉妬』だ」と在仏中国大使館は西側に語る

<記事原文 寺島先生推薦>
This ‘dictatorship’ just beat pandemic & you’re just JEALOUS, Chinese embassy in France tells the West

RT World News 2020年3月20日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月18日


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 西側のメディアや各国政府は、武漢でのCovid-19との戦いに賞賛の声をあげようとしないが、それは単にその効率のよさを羨望しているだけ、と在仏中国大使館は語った。今回のパンデミックに対する西側の対処法に軽いジャブを放っているかのように。

 「中国は駄目」という人たちは「わが国の政治システムの効率性を妬み、自国が同様のパフォーマンスを発揮できないことが嫌で嫌で仕方がないのだ。だから彼らは中国に『独裁』というレッテルを貼ろうとしている」と同大使館は週末に発表された挑発的なエッセイで主張した。

 全く同じ面々の「中国反対者」たちは、代わりに韓国、日本、シンガポールなどの「アジアの民主主義国」を賞賛していると、このエッセイには書かれている。そして、中国の隔離措置は、人口がはるかに大きいので思い切ったものだったし、コロナウイルスとの戦いでは他国より大きな課題に直面していた、との記述も。

ALSO ON RT.COM  5e7e248a85f54046062803ca.jpg
Why East beats West in the war against coronavirus


 いずれにせよ、これらのアジア諸国は欧米諸国よりも今回のパンデミックの封じ込めに成功しており、ウイルスにとって破壊対象が「民主主義」か「独裁主義」か、は最終的にまったく関係ない、と同大使館は「政治システムと疫病との戦い:この大きなジレンマ」と題したエッセイで主張している。

 中国は公式に、Covid-19の封じ込めに大体は成功した、と主張している。このウイルスは昨年12月湖北省で初めて記録された。Covid-19の発生震源地である武漢では、この一週間に新しい感染例の記録はないし、パンデミックを鎮圧するための各種制限は解除されている。これも、公式情報だ。

 北京はこれらの結果を成功物語と見ていて、現在Covid-19に圧倒されている国々――フランスや米国――のコメンテーターたちが中国の経験から学ぶことは何もないと主張するとき、苛立たしい気持ちにさせられる。自国ではコロナウイルスの脅威が減少しているので、中国は休む暇なくパンデミックによって影響を受けた国々と友好関係を築き上げたり、専門知識を共有したりしている。具体的には困っている国々に医師や援助物資を送ることだ。

ALSO ON RT.COM 5e7e45fe203027461656ba66.jpg
Serbian PM: ‘Fake news’ that we don’t appreciate EU help, but Covid-19 aid came from China

 中国は、同時に、西側の「中国批判派」との言葉の戦争に乗り出した。特に米国のドナルド・トランプ大統領は、ある時点でこの病原体を「中国のウイルス」と呼んでいた。中国外務省のスポークスマンの一人は、ウイルスはアメリカ起源であり、昨年秋に米軍代表団によって武漢に持ち込まれた可能性がある、とまで示唆した。 トランプはこの告発に苛立ったが、北京は公式にはそれを否定していない。

 この種の悪意は中国の援助活動にも感染し、多くの欧米の専門家は、「マスク外交」には潜在的な縛りがあり、欧州の連帯感を損ない、欧州と米国との関係を損なう、と非難している。

 多くの米国当局者は、北京がコロナウイルスの統計について完全に嘘をついていると非難しており、ある上院議員は、武漢の葬儀場に最近届けられた火葬用の骨壷が2,500個追加されたという報告を証拠として引用している。在フランス中国大使館が、前掲のエッセイの一部を引用したツイートを投稿すると、そのツイートに、この骨壺事件の記事へのリンクが複数つけられらのは想定内のことだった。



セルビアの首相:我々はEUからの援助に感謝していないというのは「偽ニュース」だったが、我々に救援物資が届いたのは中国からだった

<記事原文 寺島先生推薦> Serbian PM: ‘Fake news’ that we don’t appreciate EU help, but Covid-19 aid came from China 
RT  World News  2020年3月27日
<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ
2020年4月18日 
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 スウェーデンの元首相カール・ビルトは、こんな非難をした。「セルビア政府は、コロナウイルスの援助を中国から受け取ったことは、大げさに宣伝しているのに、EUから「大量の」援助を受けたことについては無視している」と。これに対して、セルビアの首相、アナ・ブルナビッチは、間違いを正そうと行動を起こした。

 「中国政府が、セルビアにコロナウイルスの救援物資を積んだ航空機を派遣したとき、セルビア大統領のアレクサンドル・ヴチッチは、大げさにとりあげた」、とカール・ビルトは3月27日の朝、ツイートした。さらに、こう続けた。「しかし、EUから、中国よりもはるかに大量の救援物資が到着したとき、ファンファーレもなかったし、大統領も姿を見せなかった。」



 ビルト元首相は、EUのセルビア大使であるセム・ファブリチのツイートをリツイートした。ファブリチ大使は、26日の夜、ベオグラード空港に救援物資を積み込んだ貨物機の写真を投稿していた。その中の写真の1つには、マスク姿のヴチッチ大統領が、現場で飛行機を出迎える姿が、はっきりと写っていた。

 「偽のニュースを広めて強力な政治メッセージを送信するのは、情報が不足しているだけで、悪い意図があるわけではない、と思いましょう。」ブルナビッチ首相は、スウェーデンのビルト元首相のツイートにこう返した。「その航空機には中国からの援助物資や、セルビアが購入した医療用品も積み込まれていました。私たちの仲間であるEUは、その輸送費を支払ってくれました。そのことを大いに感謝します!」



 確かに、ビルト元首相がリツイートしたファブリチ大使のツイートの通り、EUは物資自体ではなく、物資の輸送費を出していた。EUはセルビアへのコロナウイルス援助として、9,300万ユーロを割り当てたところだったのだが、オランダの格安航空会社であるトランスビア・カルゴからチャーターされた747便を使った運搬費が、中国政府がこれまでにセルビアに送った救援物資より「はるかに多額」であると考えるのは難しい。

 EUがセルビアの恩人であることを見せつけたいと切に思っていることは理解できる。先週、ヴチッチ大統領が「ヨーロッパの連帯など存在しない」と非難した。EUが、医療用品(保護マスクや人工呼吸器を含む)の非加盟国への輸出を禁止したことを受けてのことだ。

 「中国だけが私たちを助けることができる」とヴチッチ大統領は述べた。そして、中国の習近平に医療援助を求めて個人的な嘆願を送ったことも付け加えた。

ALSO ON RT.COM 5e6f89b085f5401975442803.jpg
European solidarity doesn’t exist, only China can help us: Serbia goes full emergency over coronavirus


 セルビアは、最終的には正式加盟国となるべく、国内、国外、経済政策の多くをEUに従属させてきたが、数十年にわたる長年のEU寄りの言説は、Covid-19の危機で大打撃を受けていた。だからこそ、3月26日の物資到着のニュースは、EUとの関係を修復する方法として、ベオグラード在駐のEU大使により、ソーシャルメディアで大々的に宣伝されたのだ。

 その一例をあげると、飛行機やガントリークレーンには、EUの旗が貼りつけられてあったし、「セルビアをEUへ!」の標識が、フィールドプロジェクターで飛行機の胴体に投影されていた。

 ファブリチ大使はセルビアでのEUのイメージを取り繕おうとしているが、彼自身の出身国であるイタリアは、Covid-19の世界最悪の死者数を出していて、イタリアのジュゼッペ・コンテ首相は、3月26日に「慎ましすぎる」とEUからの援助をほとんど拒否した。

 フランコ・フラッティーニ元イタリア外相は、RTに対しこう語った。「イタリアは今回のコロナウイルスの本当大流行への対処について、EUから「実質的に見捨て」られたので、イタリア政府は中国、ロシア、キューバに助けを求めた」、と。

ALSO ON RT.COM 5e70f5822030275604357a08.jpg

Goodbye, globalism? Coronavirus sobers up Serbia to EU hypocrisy

 EUで公式な役職についているわけではないビルト元首相が、セルビア情勢に干渉しようとしたのは驚くべきことではない。ビルト元首相は、欧州大西洋パートナーシップの欧州側の推進者の一人であり、現在、欧州外交評議会の共同議長を務めている。ユーゴスラビア戦争中、彼はEUからの交渉者の1人であり、バルカン半島の国連特使であり、ボスニアヘルツェゴビナの事実上の総督であり、セルビアから離脱したコソボ州が、一方的に独立宣言をした後、最初に訪問した外務大臣だった。

米国はフランス向けのマスクを現金で中国から買い取った-フランス高官がRTに語る

<記事原文 寺島先生推薦>
US bought France-bound face masks for CASH from China – French official to RT

RT World News 2020年4月1日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月19日
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米国は、飛行機一機分の中国製マスクを他ならぬ駐機場で買い上げてしまった。このマスクはフランスが喉から手が出るほど必要としていた防具であり、その貨物機はまさにフランスへ向けて飛び立つところだった、とフランスのある地域担当責任者がRTに語った。

コロナウイルスが蔓延する中、その防具の不足に直面しているフランスは、必要性がとても高いマスクの調達を中国に頼るようになった。

フランス議会が緊急医療事情に関する法律を採択してからは、各地方自治体が中国現地でマスクを前払いで発注することができた。彼の地域も含め、全体として約6000万人分のマスクを注文した、と南東プロヴァンス・アルペ・コート・ダジュール地域担当責任者のルノー・ムズリエは、水曜日、RTフランス支局に語った。

READ MORE: France records worst day of Covid-19 deaths as health official laments ‘totally unprecedented’ situation


「マスクはすでに生産されており、現在中国にある。しかし、その運送にはいろいろな問題がある」とムズリエは語った。さらに、今回分のマスクの輸送は、木曜日夜、フランスに到着するように設定されていたことも付け加えた。

しかし、フランスが予期しなかった物流トラブルと米国発のあまり友好的とは言えない競争に巻き込まれてしまったことをムズリエは明らかにした。
今日の午前中国で、アメリカはフランスが注文したものを現金で、しかも駐機場で買い取ってしまいました。その後フランス行きだった飛行機はアメリカに向けて出発しました。


 各地方自治体は今後、もっぱら大手物流会社と取引しなければならなくなるだろう、とムズリエは述べ、貨物が積み荷エリアで再度入札されたり、買い取られたりしないようにするとのことだ。今回送れなかった分の輸送は今週後半になるだろう、とも。

アメリカがやっていることは、既に流通の段階に入ったものであってもその配送を妨害し、どんなマスクでも調達しようとすることだ、とフランスの日刊紙「リベラシオン」が更なる報道をしている。

「彼らは商品を見もせず、倍額を現金で支払う」と匿名の情報筋は同紙に語った。

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Threats, attacks, break-ins: French union chief sounds alarm on spike in violence against pharmacy staff amid Covid-19



コロナウイルスの感染者数が20万人を突破し、死者数が4100人を超えたため、米国は世界で最もパンデミックの影響を受けた国になっている。フランスも同様に大打撃を受け、5万人以上の感染が確認され、死者は約4,000人となっている。(すべての数字は本記事発行時に更新されたもの)

Full interview with Renaud Muselier is available in French below

パンデミック時は、人間生活は経済よりも優先されないといけない。これが、中国がCovid-19との戦争に成功し、米国が惨害に向かっている理由だ

<記事原文 寺島先生推薦>Human life must trump economics in a pandemic. THIS is why China is succeeding in war on Covid-19 and US is on path to disaster
RT-Oped 2020年3月30日
ジョン・ロス
John Ross is a senior fellow at Chongyang Institute for Financial Studies, Renmin University of China, and former director of economic and business policy for the mayor of London. He lived in Moscow from 1992-2000.

<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ 
2020年4月12日
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 2008年の金融危機においても、Covid-19(以下、新型コロナウイルス)の流行においても、米国よりも中国の対処法が正しかったことにより、地政学的な変化は、中国政府寄りに移行するだろう。そして、米国がパンデミックに対してぶざまな対応を長く続ければ続けるほど、移行の程度は大きくなるだろう。
 
 パンデミックは、明らかに世界規模で広がっている。新型コロナウイルスの大流行は中国で始まったのだが、中国政府は新型コロナウイルを急激に押さえ込んだ。-国内の感染例は3月の終わりまでに実質的にゼロになった。逆に、米国と西欧では、症例数はいまだピークに達しておらず、増加の一途をたどっている。

 数字だけ見れば、米国とイタリアのコロナウイルスの症例数はすでに中国の症例数を上回っている。しかし、絶対数で比較すると、米国および西ヨーロッパにおける新型コロナウイルス危機の深刻さは、大幅に過小評価されることになる。というのは、米国と西ヨーロッパの人口は、中国の人口よりもはるかに少ないからだ。実際のところ、米国と西ヨーロッパの新型コロナウイルスのパンデミックの重症度を相対的に考えると、中国の最悪時よりもはるかに状況は悪くなっており、しかも、依然として症例数は上昇している。米国と西ヨーロッパの悲惨な状況は、国際的な金融危機時よりも深刻であり、地政学上大きな変化をもたらすだろう。

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 This ‘dictatorship’ just beat pandemic & you’re just JEALOUS, Chinese embassy in France tells the West

中国成功の意義は?

 中国の成功に伴う2つの重要なポイントがある。一つは、中国はどのようにし成功したかであり、もうひとつは、その成功が世界にどんなインパクトを与えたかだ。
新型コロナウイルスを押さえ込んだ中国の技術的なやり方は、よく知られていなかった。具体的には
①隔離
②住民が家ですごすのに必要な物品の配達
③マスクの着用の強制
④検査
⑤感染地域への医療関係者の移送

 中国政府は確かに米国や西欧諸国よりもはるかにこれらのことを厳格に実施した。しかし、その技術的な違いよりも、中国政府が「社会とは何か?」ということを明確に理解していたことが決定的だった。

 最も根本的な問題は、中国政府が人権というものを正しく理解することから始めたということだった。人権とは人民の実生活に影響を与えるものだ、という理解だ。それは、西洋社会における人工的な人権ではない。真の意味での正式な人権だ。致命的なウイルスが蔓延するとき、重要な人権とは、生き続けられることだ。
 
 もっと一般的な言い方をすれば、人間にとって、人生における最も根本的な問題は、Facebookを使用できるかではないし、政治家に投票できるかでもない。その政治家といえば、選挙で公約を訴えても、選挙が終われば、その公約とは全く違うことをしている。そんな政治家は市民にとって本当に意味のあることは、何もしてくれない。そんなシステムが重要なのではない。本当に大事なことは、致命的な脅威に直面したときも、市民を生き続けさせられることだ。まっとうでしかも向上する生活水準を保証することだ。医療を受けさせることだ。教育を受けさせることだ。市民が本当に気にしている無数のことを保証することだ。

 そういう抑え方だったからこそ、新型コロナウイルスとの戦いは、戦時と比較できるほどの規模での対策を必要とされたのだ。中国では、新型コロナウイルスとの戦いは、ウイルスに対する「人民戦争」だと、よく呼ばれている。

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Beijing boasts 93% recovery rate & NO new cases in Hubei for sixth day after saying local Covid-19 spread ‘STOPPED’

 以上のことが、中国政府がとった対策の説明になる。これを理解すれば、中国政府がとった戦略は、厳密に論理的だとわかるだろう。とりわけ、ウイルスを武漢市と湖北省に限定するためにできることはすべて行う必要があった。もし新型コロナウイルスが中国中に広がっていたら、制御することは不可能だっただろう。したがって、まず行われた決定的な対策は厳しい移動制限だったのだ。

 武漢市や湖北省を離れることが許されていたなら、圧倒的な数のウイルスが中国全土に広がり、制御不能になっていたはずだ。実は、これが今、米国やスペインで起こっていることだ。ニューヨークやマドリードなどに人々が殺到し、ウイルスが広まっている。
移動制限をすることで、武漢市や湖北省に多大な苦しみを引き起こしたことは間違いない。市民の移動を防ぐことによって、湖北省の保健システムは、考えられないほどの圧力がかかった。中国政府は何万人もの医療スタッフを湖北省に投入したが、これには必然的に時間がかった。

 中国政府のこの対応は、ソビエト史上最大の戦いの1つであるスターリングラード攻防戦と比較できる。そこでは、スターリングラード市内にいた防衛軍が、ドイツ軍との戦闘をスターリングラード市内に閉じ込めてしまうことが不可欠だった。その間にソビエト軍が包囲網を準備し、最終的にナチスを破砕した。その結果、スターリングラード市内のソビエト側の犠牲者の数はひどいものだった–スターリングラード市の防衛軍は、ソ連国民の決定的な勝利を確実にするために命を捧げたのだ。同じように、武漢市民たちは中国全体の人々を守るために命を捧げた。湖北省と武漢市の医療スタッフが、中国人にとっての英雄だと見なされているのは当然のことだ。

 ウイルスの蔓延を防止するという決定的な課題が達成されると、中国政府は湖北省、そして最終的には武漢市のウイルス撲滅に集中することができた。私は、武漢市に、良い友人たちがいる。武漢市での深刻な苦しみにもかかわらず、国民がこの国家戦略を理解していたことが、私には分かっている。

西洋における「人権」の破局的な失敗
  
 しかし、新型コロナウイルスに対する西側諸国のいわゆる「人権」組織の反応はどうだっただろうか?それは、中国政府の成功した戦略に対する、完膚なきまでの非難だった!

 ヒューマン・ライツ・ウォッチの最高経営責任者であるケネス・ロスは、こう宣言した:「中国共産党の典型的なやり方で、中国政府は、武漢ウイルス対策として、3500万人以上の人民を閉じ込めた。透明で、的を絞ったアプローチを模索せずに。これは、公衆衛生や人権に反する行為だ。」「イギリスのガーディアン紙は、中国政府のウイルスへの対処法を攻撃する記事を発表していたのだが、中国政府が新型コロナウイルスに対して決定的な対策を取り始めてから2ヶ月たった3月20日に、以下のような記事を載せた。
「中国政府がとった厳密な移動制約政策や人と人との間に距離をとらせる政策が、功を奏した」

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 AI, currency, coronavirus & RUGBY – what won’t those wily Chinese weaponize to bring down Western culture?!

 香港暴動団の支持者であるジョシュア・ウォンは、WHO局長の辞任を求めた。というのも、WHOが中国政府の対応の成功を支持したからだ。3月末までに、世界のほとんどは、中国が正しかったと認識している。たとえば、米国のブルームバーグ紙の最近のコラムには、当たり前に正しい見出しが載った。「世界の他の国々は、中国政府の新型コロナウイルスとの戦い方に歩調を合わせつつある。」
 
 「中国がそのような対処法をとらなかったとしたら、2月までに800万件の感染例があったかもしれないというシミュレーションもある。実際、各政府は新しいやり方を導入しようとしているが、最終的には、中国政府のやり方を踏襲せざるをえなくなっている。具体的には、学校や公共の場の閉鎖、国境封鎖、外出禁止令、移動の抑制などだ」。コラムにはこう書かれていた。
もしケネス・ロスやガーディアン紙やジョシュア・ウォンの助言に従っていたなら、さらに数千人、おそらくは数万人が死ぬことになっていただろう。

米国の失敗

 西側諸国の間違ったアプローチは現在、米国と西欧で惨事を引き起こしている。この破滅的な規模は、中国と西側諸国の個々の国々との比較を絶対数を使って行うことにより、偽装されているに過ぎない。このため、西欧諸国での新型コロナウイルス流行の規模が中国での流行の最悪時よりも何倍も大きいという事実が見えなくなっている。中国の人口は、西洋のどの国よりもはるかに多いからだ。中国の人口は、米国の4倍以上、イタリアの23倍ある。

 したがって、たとえば、3月28日のWHOのデータによれば、米国でのコロナウイルス感染数が16,894例であり、中国で最悪だった1日3,887例の4.3倍であることが分かる。しかし、中国の人口は米国の4.25倍ある。中国の人口に比例すれば、米国の数値は71,799(16,894 x 4.25)例になる。したがって、米国におけるコロナウイルスの影響の相対的な規模は、すでに中国の最悪時の18倍以上になる。さらに、米国での一日あたりの症例数は、今でも大幅に上昇中だ。文字通りの大惨事が米国で繰り広げられているのだ。

 新型コロナウイルスの影響がどの程度かを理解するために、米軍が、これまで何回も海外で行ってきた戦争を思い起こしてみよう。–第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、イラク戦争。ただ、米国の歴史の中で、米国本土で大量の犠牲者を伴った事件が2度だけある。-南北戦争と1918-19年のスペイン風邪の流行だ。数日以内に米国が劇的に政策を変えない限り(それはありそうなことではないが)、新型コロナウイルスの流行は、米国史上3度目の大量の犠牲者を生む事件になるだろう。そうなると、米国経済は、国際金融危機の時よりも、重大な影響をうけるだろう。

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 Why East beats West in the war against coronavirus

地政学的影響

 この状況が、地政学上に与える影響は、短期的でもあり長期的でもある。まずは短期的な影響について述べる。これまでのところ、新型コロナウイルスは中国、米国、西欧という3つの地域でのみ大規模に発生している。他の地域の国々は、今後数週間で新型コロナウイルスの本当の恐怖を感じるだろう。他の地域の国々は、中国の成功した道か、米国の悲惨な道か、どちらかを選べる。
さらに、世界最大の製造業者である中国は、他の国々に決定的で実用的な援助を行うことができる。フランスが中国に10億枚のフェイスマスクを注文できるという事実だけでも、中国政府が他国にどんなことができるかの一例となる。西側諸国の人権に対する概念がどれだけ無意味なものなのかについて、何十億もの人々が腑に落ちるだろう。そうなれば、地政学上、必然的に、中国寄りの変化が起こるだろう。

 長期的な地政学的影響がどれほど深いかは、米国が現在の壊滅的な対処法をどれだけ長く続けるかにかかっている。現在、米国が深刻な不況を回避することは不可能だ。間違いなく、世界恐慌以来最悪の生産量の急激な減少があり、世界恐慌時以上に経済が悪化する可能性もある。米国経済がどれだけ早く回復できるかは、米国が医療危機をどれだけ迅速に解決できるかにかかっている。しかし、これを達成するためには、先述の通り、米国が、人権に対する完全に誤った概念を投げ捨て、経済よりも人命を軽んじることをやめ、中国が本質的に正しいことを認めないといけない。そんな大規模な変化が、文字通り日に日に深刻さをましているパンデミック時に対応できるくらいのスピードで起こる可能性は低い。

 過去12年間で、世界は2つの巨大な世界規模のテストを体験した。国際金融危機とコロナウイルスパンデミックだ。どちらの場合も、中国政府の対応は米国をはるかに上回っている。これは必然的に、地政学上、世界が中国寄りになるという大きな転換につながるだろう。米国がコロナウイルスに対する現在の悲惨な対応を続ける時間が長ければ長いほど、その変化の幅は大きくなる。

コロナウイルスの誇大宣伝によって引き起こされる恐怖は、パンデミックよりも人を速く死に追いやる可能性がある

<記事原文 寺島先生推薦> 
Fear triggered by coronavirus hype may kill its victims faster than the pandemic
RT World News 2020年3月26日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 
2020年4月16日

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 コロナウイルスのパンデミックに対する、非合理的で何もかもを巻き込んでしまう恐怖は、時には病気自体による犠牲者よりも多くの犠牲者を生んでいる。コロナウイルスが原因となる自殺が増加している中、あるイタリアの看護師が、その自殺者の一人に加わってしまった。
 ダニエラ・トレッツィさんは、コロナウイルスが大流行しているイタリアのロンバルディア地方のサンヘラルド病院で集中治療に当たっていた看護師だったが、今月(3月)初めにコロナウイルスと診断されていた。彼女は、3月22日に自殺した。トレッツィさんは、心の底から助けたいと思っていた患者たちに感染させしまったことを気に病んでいたと、彼女の死を確認したイタリア看護師連盟が、3月24日に報告した。トレッツィさんは、3月10日の診断以来、隔離されていた。

自分がCovid-19を拡散させてしまうことを恐れて

 突然、長期にわたって隔離された孤独の中で、病人の世話をするという長い過酷な業務の後ならなおさら、罪の意識や自責の念におちいってしまうということを想像するのはむずかしいことではない。当局はトレッツィさんの死について調査しているが、私たちの中で最も心が強い人でさえ、孤立させられて精神がすり減らされることはある。世界中の多くの国々が、人道上の理由で刑務所での独房監禁を禁止しているのは、十分うなずけることだ。

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Russian military medical convoy makes 600km march to the heart of Italy's Covid-19 outbreak (PHOTO, VIDEO)


 トレッツィさんだけではない。イタリアには、誠心誠意治療に当たっていたのに、そのウイルスを自分が広めてしまったという理由で、自ら命を絶った看護師は他にもいる。
具体的な名前をあげることはしなかったが、イタリア看護師連盟は3月24日に、こういう声明を出した。「同じような自殺者の話は、1週間前ベニスでも起こった。自殺の動機は同じようなものだった」と。イタリアの医療系財団であるジンベ財団によると、イタリアのコロナウイルス症例の約8%が医療従事者であり、ジンベ財団の推定では、3月24日の時点で、5760名の医療従事者に陽性反応が出ている。

隔離の影響

 ウイルスを取り巻く恐怖が医療従事者を自殺に駆り立てているのであれば、同様に、一般市民もウイルスへの恐怖から自死を選ぶケースが出てくることが予想される。実際、そうなっている。自身のコロナウイルス感染を動機として自殺未遂を起こし、致命傷を負った数日後の3月22日に、自閉症の若いイギリス人女性が亡くなった。

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‘You’ll Never Walk Alone’: UK hospital staff shows solidarity with colleagues battling Covid-19 amid protective kit shortages

 19歳のウェイトレス、エミリー・オーウェンさんは、今月初めに自殺未遂を起こした後に重態の状態で発見され、そのまま回復することはなかった。オーウェンさんの家族は3月22日、生命維持装置を外した。報道によると、オーウェンさんは、「世界が閉ざされ、予定はすべてキャンセルになり、内面に閉じ込められて」など、自分が石のように固まってしまいつつあるサインを親類に繰り返し出し続けていた。コロナウイルスが、オーウェンさんの日常生活を突然ストップさせてしまったのだ。
「この間、ウイルスにかかって死ぬ人よりも多くの人々が、自殺で死ぬだろう」、自殺未遂を起こす数日前、オーウェンさんは、家族にこう話していた。

診断に対する恐怖

 50歳のインド人、K・バラ・クリシュナさんは、コロナウイルスをもっていなかったのに、先月首を吊ってしまった。インフルエンザのような症状が出ただけだったのに。クリシュナさんは、感染したと思いこんでいたのだ。近くのクリニックの医師が、ウイルス熱に感染しているという診断をして、家に帰した後、クリシュナさんは、自分の部屋に自主隔離している際、繰り返し流されるコロナウイルスについての動画を視聴し続けるうちに、深く気分がめいってしまったのだ。
アンドラプラデーシュ州のチットール地区の家族や近所の人にこの病気を広めたくない一心で、クリシュナさんは、家から抜け出し、母親が埋葬されていた墓地で人生を終えた。
クリシュナさんは、12月の武漢市での大流行以来初の「コロナウイルスによる自殺者」であると、一応されているが、蔓延するコロナウイルスの死者の中に、自死を選んだ人が他にどれくらい含まれているかを知ることは不可能だ。

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Number of confirmed Covid-19 cases SURPASSES 500,000 globally – Johns Hopkins University

 米国の自殺防止ホットラインへの電話件数は、政府の強制隔離が人々を孤立させたため、300%増加したと伝えられている
いっぽう、SNSを通じて人々の相談を受け付けている米国のNPOクライシス・テキストの3月23日の発表によると、先週は通常時の2倍の相談を受けたという。それ以外の、地域の自殺予防相談ホットラインでも相談件数は急しているようだ。
孤立を防ぐために、電話やインターネットで愛する人とつながろうというアドバイスは、多くの人の心の隙を完全に埋めるものではない。人間は社会的な生き物であり、失業や経済的不安といったストレスが、ママとのチャットで解決できるわけではない。
ドナルド・トランプ米大統領でさえこの問題に気づき、不幸なエミリー・オーウェンと今週初めに自らが行った警告を結びつけた。その警告とは、米国経済の長期にわたる閉鎖は、「数千人の自殺を引き起こすだろう…その数は、現在我々が考えている、このウイルスでひきおこされるであろう死者数よりもずっと多くなるだろう」という警告だ。
 
 「ソーシャル・ディスタンス(社会的距離)」は間違いなくいくつかの命を救ったが、逆にそれは、他の人の人生を終わらせることになっているのかもしれない。

コロナウイルス対策は健康問題どころではない。それは人間社会全体の破壊だ

<記事原文>
Coronavirus Is More Than a Health Disaster – It’s a Human Calamity
ピーター・ケーニッヒ
グローバルリサーチ、2020年3月30日

<記事翻訳 寺島美紀子・寺島隆吉 2020年4月14日>

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 3月20日付のニューヨークタイムズ紙は修辞的に問いかける。「われわれのコロナウイルスとの闘いは、病気そのものよりも悪質ではないのか」と。

 ウイルス性肺炎として分類された中国の新型コロナウイルス(2019-nCoV)に関して、公衆衛生緊急事態(PHEIC)が宣言された。WHO事務局長のテドロス博士によってなされたその宣言は、WHOに登録された感染者が中国以外で、たった150人のみだったとき、2020年1月30日のことだ。

 この宣言は正当化されるものではない。全世界の人びとと世界の社会経済構造に壊滅的な影響を及ぼしたからだ。その結果、地球は文字どおり封鎖状態となった。なぜなら世界はアメリカの調子に合わせて踊るからだ。トランプ大統領が提示した封鎖の最終日は2020年4月12日である。この日付が地球規模で有効性をもつことはほぼ当然であるかのように見なされているが、本当に4月12日で終わるのかは誰にもわからない。

 今から約10日前、トランプ氏は、この「封鎖状況」で対策は十分であるから経済を再び機能させる時がきた、と宣言した。彼はビジネスマンだから、そういったことを一番よく知っている。だからトランプ氏は仕事に戻る日を3月30日にすると提案したのだが、その後、彼の裏の指導者たちから命令を受けたに違いない。これは私の推測ではあるが、現在作成中の邪悪で不吉な計画を準備するために、もっと時間が必要だったということなのだろう。それで、「正常に戻る」日付を二週間延期して2020年4月12日としたのだ。

 コロナウイルスCOVID-19は壊滅的な影響を与える。世界中に、人びとに、経済に、そして最も重要なことには世界の約四分の一の人びとの生計に、である。この約四分の一の人びとは、傷つきやすさと不安定性(プレケアリアス性)の限界にいるか、あるいはそれ以下のレベルにある。このような人びとは、仕事をしなければ、すなわち食料を買うためのお金を稼ぐための臨時雇いや時間単位や一日単位の仕事すらできなければ、死ぬ運命にある。病気、大規模な食糧危機、あるいは完全な放置によって、死ぬよう運命づけられている。しかし、彼らがいなくなったところで、誰も気づかないだろう。彼らは、人間ではないのだから。

 この偽の「世界公衆衛生緊急事態」(PHEIC、1月30日)は、193の国連加盟国のほとんどすべての国に押しつけられた。それが「偽」である理由は、それが宣言されたとき、前述のとおり、中国の外には感染者が150人しかいなかったことである。世界人口64億人の中でだ。

 これは「PHEICすなわち想像を絶するほどの大流行」ではない。(PHEICは1月30日に宣言されたが、「パンデミック」は3月11日にWHO事務局長によってさりげなく確認・決定されている)

 注目すべきは、この決定がダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF、2020年1月21日~24日)によって、医学的でない完全に政治的機関によって密室でおこなわれたことである。WHOの事務局長であるテドロス博士は、WHO史上初の「医師ではない事務局長」だが、その彼がダボス会議に出席した。

 この決定の短期的および中長期的な悪影響は、現時点では誰も想像できない次元のものになるだろう。過去200年以上、人類が経験したことのないパラダイムシフトを、私たちの生活や社会にもたらす可能性がある。

 ドイツでは誠実な科学者たちが動き始め、権威に立ち向かい事実を語り始めている。ヨハネス・グーテンベルク大学マインツ校の医学微生物学名誉教授であるスチャリット・バクディ博士は、ドイツのアンゲラ・メルケル首相に公開書簡を送り、COVID-19への対応を早急に再評価するよう求め、首相に五つの重要な質問をした。これが2020年3月26日付の書簡だ。

 

公開書簡を説明するスチャリット・バクディ教授(字幕映像と翻訳をオンにする)

 では「中国はどうなのか」という質問が出るだろう。中国は違っている。武漢のウイルス学者たちは、当初2019nCoVと呼ばれていたもの(のちにWHOによってCOVID-19に名称が変更された)が、SARSウイルスの、より強力な突然変異にすぎないことを早くから発見していた。SARSは2002~2003年に香港と中国を襲い、全世界で774人の死者を出したウイルスだ。SARSウイルスは中国人の遺伝子情報ゲノムに合わせて人造されたため、中国の科学者たちは、新しく強力な突然変異がまたもや中国人のDNAに焦点を合わせていることを知っていた。

 実験室で作られたウイルスであることから、中国はウイルスが外部から来た、おそらく中国と経済戦争をしているアメリカからだということも知っていた。致死性の高いウイルスは、中国とその経済を弱体化させるための理想的かつ目に見えない手段かもしれない。そのため、中国は躊躇することなく、国内の大部分を検疫すると宣言し、その後、完全な封鎖をおこなった。習近平国家主席の迅速な対応と国民の規律のおかげで、中国は現在COVID-19を克服し、経済は急速に回復している。

 「世界的クーデター」の様相だ。一部の国では、銃や爆弾ではなく、道路上の戦車や抑圧的な警察によってではなく、目に見えない極小の敵、顕微鏡レベルのウイルスによって、外出禁止令や自宅軟禁さえも民衆に課しているからだ。想像できるだろうか。まさに天才だ。ウイルスによる世界支配。
 皆さんは0.01%の人びとに世界支配を与えるよう余儀なくされている。0.01%の人びとは99.99%の人びとを屈服させた。99.99%の人びとは、慈悲を乞い願う。ワクチン接種を求めるあまり、この極めて悪質なダークフォース(闇の力)があなたの体に注入したがっているかもしれない極微小な混合物質についてなど全く知ろうともしない。だから、人びとは封鎖が解かれれば、街頭に飛び出して、「お願いだ、ワクチンを持ってきてくれ」と叫び、注射器を持ってきた人には誰にでも腕と体を提供する。

 注射には、人を不妊症にする多くの悪質な化学物質が含まれている。それは長期的な神経学的損傷をもたらす可能性があり、将来の世代、すなわちDNAを操作するタンパク質に受け継がれる可能性がある。それは生命を減少させるかもしれない。注射にはまた、健康記録から銀行口座までのすべての個人データを追跡する電子ナノチップを挿入させることができる。絶体絶命という絶望の局面では、そんなことに人びとは興味を持たない。人びとは恐怖から解放され、夜には平和に眠りたいと思っているだけなのだから。

2009年のH1N1豚インフルエンザのパンデミック

 この人造パンデミックは目新しいことではない。もちろん、大手メディアで言及されていないことは、コロナウイルスCOVID-19が実験室で作られたものであること(SARS、MERS、H1N1豚インフルエンザ、エボラ出血熱、ジカ熱などもみなそうだ)、およびアウトブレイクは特定の集団を対象とすることが可能であり、現在も対象となっていることだ。
 実際、悪名高い「アメリカ新世紀計画書Plan for a New American Century(PNAC)」は、2000年の改訂版というかたちで、まだ非常に意気軒昂な現役である。その計画書60頁には、将来の戦争は、通常兵器や核兵器ではなく、通常兵器よりも効果的でインフラを破壊しない、目に見えない病原体、すなわち細菌兵器、ウイルスで戦われる可能性がある、と言及している。

 この新型コロナは、大手製薬会社にとって大きな利益となる。これは何年も前から計画されており、2009年の鳥インフルエンザの発生、あるいは豚インフルエンザ(H1N1)の発生をモデルにしている。後者は2009年4月から2010年4月までの約一年間続き、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)によると、その死者はアメリカで約1万2500人、全世界で約30万人と推定されている。(CDCによるこの推定値はじつに疑わしいものだった。本当に臨床検査で裏付けがなされた推定値なのだろうか。ほとんどの症例での臨床検査は、H1N1と季節性インフルエンザを区別する立場にはなかったからだ)

参考:コロナウイルス–その後。来るべき大恐慌..

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 そして、今回と同様に、そのときもWHOはパンデミックを宣言した。製薬業界がワクチンの製造に向けて競争することにゴーサインを出したのだ。大手製薬会社は、49億人分のH1N1ワクチンを製造できると約束した。大手製薬会社は、何百万ものワクチンを政府に届けたが、インフルエンザが終ったため、到着時にはそれはもう使われることはなかった。納税者たちは何十億ドルも無駄にお金を払ったのだ。年に1度のインフルエンザは年を追うごとに変異していくので、同じワクチン接種を続ける意味がない。しかし、いくつかの政府がしたことに耳を傾けてほしい。諸政府はそのワクチンを開発援助としてアフリカに送ったのだ。ワクチンはそこでも同じように役に立たないことを知っていたにもかかわらず。

メディアの偽情報

 今日、私たちは、疲れを知らない年中24時間無休のプロパガンダ・マシンに再び直面している。目に見えないウイルスを道具として、恐怖と不安を振りまいている。人びとには見えない敵だ。たとえば、どのように拡散するか、または拡散しないかなどを、追跡できない敵だ。人びとはただ政府を信じるしかないという、そんな敵が存在するのだ。なんて狡賢いんだ。プロパガンダと恐怖は数週間もあれば全世界の人びとを支配するのに十分である。

 たとえば、新たに発表されたオックスフォード大学の研究によると、COVID-19は2020年1月からすでにイギリスに存在していた可能性が最も高く、そのあいだにイギリスの人口の約半数が感染しており、その結果、COVID-19に対する免疫を獲得しているという。ほとんどの人は症状がまったくないか、軽い症状しかない。つまり、入院が必要なのは感染者1000人に1人程度で、これはインフルエンザの一般的な流行に相当する。(ここに研究論文がある)

 アメリカ人医師でイエール大学予防研究センターの創設者であるデイヴィッド・カッツ博士はニューヨークタイムズ紙で次のように述べている。

「私は、学校や企業が閉鎖され、集会が禁止されるなど、通常の生活がほぼ完全に崩壊したことによる社会、経済、公衆衛生への影響が、ウイルスそのものの直接的な被害よりも深刻で、長く続き、悲惨なものになることを深く懸念している。株式市場は一定期間内に回復するだろうが、多くの企業は回復しないだろう。失業、貧困、絶望は、第一級の公衆衛生上の災いとなるだろう」
 パンデミック・パニックを煽った人びとの中で、その全体像をはっきりと理解している人はいないようだ。世界中の政府高官が闇の会員制クラブに入会を認められている。彼らは命令に従う。彼らは、そうしなければならないことを知っている。そうでなければひどいことになる(その方が身のためだ)。これは重要なステップであり、新世界秩序(ニュー・ワールド・オーダーNWO)の世界支配を可能にするための、この巨大な社会的パラダイムの変化をもたらすことになる。それには守備位置の変更が伴う。すなわち時間の経過とともに莫大な量の資産が何兆ドルの単位で一般の人びとから少数の強力な金融エリートに移行しつつあるのだ。

主要組織:行動戦略ID2020

 「行動戦略ID2020」という名のあまり知られていない団体がある。より広範な行動戦略を実行している、影に隠れている団体だ。「行動戦略ID2020」は、国連機関や市民社会を含む官民提携の共同事業体である。主なパートナーには、次のような団体が名を連ねている。
1)ビル&メリンダ・ゲイツ財団(共同設立者)、
2)ロックフェラー財団(共同設立者)、
3)GAVIというワクチン同盟、「世界の最貧国に住む子どもたちのために、新しいワクチンと十分に活用されていないワクチンへの、平等なアクセスを実現するという共通の目標を掲げて、公共部門と民間部門を結びつける」、
4)Accenture、グローバルな経営コンサルティングとプロフェッショナルサービスを提供する、
5)国際コンサルティング会社IDEO.Org「貧しく弱い立場に置かれたコミュニティの人々の生活を改善するための製品、サービス、経験を設計する」

 行動戦略ID2020の主な目的は、全員強制のワクチン接種を踏み台にして身分証明書(ID)を電子化することである。2016年にビル&メリンダ・ゲイツ財団の資金提供により、国連パートナーシップ事務所(UNOFP)は行動戦略ID2020を作成するためにニューヨークで国際サミットを開催した。サミットのウェブサイトによると、行動戦略ID2020は「持続可能な開発目標16.9」に対応して立ち上げられた戦略的で世界的な構想である。

「2030年までに出生登録を含む法的身分証明書をすべての人に提供する。世界中の共同体に「デジタル身分証明書」を付与する。世界人口の約五分の一(18億人)は法的身分証明書を持たず、医療、学校、避難施設へのアクセスを奪われているからだ」
 「持続可能な開発目標(SDG)16.9」は、「持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人に司法へのアクセスを提供し、すべてのレベルで効果的で、説明責任があり、包摂的な制度を構築する」ことだという。この大目標(長期目標)を実行し正当化するために、ワクチン接種の大立者ビル・ゲイツは、特別な小目標(短期目標)すなわち「持続可能な開発目標16.9」を必要としていたのだ。

 行動戦略ID2020は、同じくビル・ゲイツが創設した「ワクチンと予防接種のための世界同盟」であるGAVIと密接に関係している。GAVIはウェブサイト上で、「世界全員のワクチン接種」を目的とした官民提携による世界的な保健共同事業体であると自認している。GAVIはWHOの支援を受けており、その主要なパートナーとスポンサーは言うまでもなく製薬業界である。

 ID2020同盟は、「グッドIDチャレンジへの挑戦」と銘打った2019年サミットを9月にニューヨークで開催し、2020年に同プログラムを開始することを決定した。そして、その決定は2020年1月にダボスで開催された世界経済フォーラムWEFで承認された。

イベント201:世界的流行のシミュレーション

 不思議なことに、2019年10月18日、ゲイツ財団、世界経済フォーラム、ジョン・ホプキンズ公衆衛生研究所が、ニューヨーク市で「イベント201」を開催した。「イベント201」は世界的な疫病の流行を模擬演習(シミュレート)することに焦点を当てていた。それは2009年に発生したコロナウイルスSARS(つまり2009-CoV)をモデルにしており、2019年に発生する新たなコロナということで2019-nCoVという名称をつけられた。偶然にも(!?)。その名称は、新型ウイルスが発生したとき最初に与えられた名前と同じであり、その後、WHOはより包括型の名称であるCOVID-19に変更した。

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このシミュレーションの結果は、18か月のあいだに世界中で6500万人が死亡し、株式市場は15%急落し、数え切れないほどの倒産と失業が発生する、というものだった。その数週間後、武漢で最初の2019-nCoV感染者が確認された。これは偶然の一致なのだろうか?

 WHOが「パンデミック」と宣言したのと同じ時期に「ID2020」の会議が開催されたのも偶然だろうか。あるいは、「ID2020」の複数の破壊的なプログラムを「展開」させるために、パンデミックが必要だったのだろうか。(これを参照)

 ウイルス感染が発生してから3か月後、そして世界が完全に閉鎖されてわずか2週間後には、株式市場が少なくとも30%下落し、悲惨な閉塞の兆候をすでに見てとることができた。小規模投資家の預金を消滅させ、世界中の何百万もの中小企業の倒産を引き起こし、「ハルマゲドン」と聖書に書かれているような規模の、おぞましい失業、計り知れない悲惨、貧困、飢餓、絶望、医療の欠如、そして最後には自殺に至るまで、を生み出した。

 ニューヨークタイムズ紙(3月27日付)の報道によると、崩壊しつつある経済の中で、330万件を超える新たな失業手当申請があった。トランプ大統領は3月27日、救済策として20億米ドルの法案に署名した。この資金が、絶望的で失業中の人びと、飢えに苦しむ人びと、ホームレスの人びとにどのような恩恵をもたらしうるのか、誰にもわからない。しかし、この金額は、アメリカ経済全体へのダメージと比べると微々たるものだ。現在、危機の初期の救済策には3兆から5兆米ドルが必要だと推定されており、これはアメリカのGDPの約四分の一である。全世界では10兆から20兆米ドルが必要か? そして、人災が起きれば、終わりからはほど遠い。

 発展途上国すなわちグローバルサウス(グローバルノースの高所得国とは対照的に、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、およびカリブ海に位置する低・中所得国を指すために世界銀行が使用する新しい用語)では、人口の大部分が貧困という状況がすでに蔓延している。これらのアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、およびカリブ海に位置する低・中所得国では、この人災の影響は最悪であり、取り返しのつかないものになる可能性さえある。ニューヨークタイムズ紙は、世界中で推定17億人の人びとが深刻な不安定状態にあると報告している。

 発展途上国、しかもとくに大都市には、いわゆる「非公式経済」部門が非常に多く、それがいわゆる労働力の30%以上を占めることが多い。この部門は主に15歳から35歳の若者で構成されている。彼らは決まった仕事に就いておらず、わずかな賃金で日雇いや時間給で臨時の仕事を見つけている。零細中小企業や建設現場が停止すると、ほとんどの場合、手持ちのお金が底をついてしまい、彼らは最低限の収入すら得られなくなる。経済がさらに景気後退に突入していく中で、その規模は不確実ではあるが、まちがいなく巨大となり、回復不能かもしれない。

(非公式経済とは、公式経済部門と違って、 課税されず、いかなる政府機関の関与も受けず、国民総生産統計にも表れない経済部門のこと。非公式経済部門に関連する言葉として、ブラックマーケット・陰の経済・地下経済・System Dなどがある。 関連イディオムには、机下・簿外・現金労働などがある。)
 このような人びとは、お金もなく、屋根もなく、飢えていて、しばしば病気で絶望的になり、犯罪や自殺に走る可能性がある。例えばギリシアでは、医学誌『ランセット』によれば、(ヨーロッパの裏切り者によってギリシアでおこなわれた)2008~2009年と同じく人為的な負債を原因とする不況の後に、自殺率はほぼ指数関数的に増加した。犯罪率は爆発するかもしれない。腹を空かせている人には失うものはない。食料品や現金を求めてスーパーを略奪するのは、今に始まったことではない。ヨーロッパと北アメリカでは貧民街が急速に増えるかもしれない。豊かな国への移住は爆発的だからだ。

 世界銀行WBや国際通貨基金IMFの類いによって、各国には「救出」タイプの融資が提供される予定である。WBはCOVID-19危機の困難な状況を緩和するために、すでに少なくとも120億米ドルを提供している。IMFは当初500億米ドルでスタートしたが、現在では推定60か国からの需要に応えて、融資額を1兆米ドルに引き上げた。IMF理事の中には、4兆米ドルの特別引出権SDRという特別基金の創設を求める理事もいる。

 これらの国々の「救出」は、たとえ低金利であっても、完全な債務の束縛であり、その債務は返済されなければならず、担保として、社会サービスやインフラの民営化、外国企業への譲歩ということになる。それはつまり、外国企業が、天然資源、石油、ガス、森林、水、鉱物、その他を、この犯罪的な行動戦略ID2020の背後にいる、すなわち金持ち寡頭支配者たちが切望するものすべてを、開発することになるのだ。そして、また新たな資金移動が草の根レベルから上層部へとおこなわれ、人びとと国家全体のさらなる依存と奴隷化が起こることになるだろう。

 このようなパラダイムシフトの次のステップが、このコロナ危機の直後に続かないとは限らない。

 それはあまりにも明白だ。それどころか、つかの間、人びとが一息ついて今の事態を忘れてしまうような休息があるかもしれない。そうだ、忘れることだ。なぜならそれは人間らしさをなんとか保ち維持する人にとっての重要な道具、私たちの忘れっぽさなのだからだ。私たちは自問することができる。一体何が、このように極めて金持ちでかつ強力な人びとを、これほど病的にまで非人道的にしているのか。人間だけでなく、豊かな資源をもっている母なる地球全体をも、何故に支配することを望むのか。一体何が、それほど多くの悪をもたらすものなのか。しかし、私には答えがない。

明るい兆しについて…

 闇(夜)の後には明(夜明け)が来る。それが自然界の普遍的法則だ。そしてことわざにもあるように、暗い雲にはすべて銀の裏地(明るい兆し)がある。この世界の底に低く響いている音は、地球の活力を呼び戻す(若返らせる)効果があるのではないだろうか。産業汚染の大部分は一掃され、より健康的な酸素を含んだ空気が流入する。空気と水は絶えず変化しており、速くて果てしなく動く。自然を鞭打ってきたこれまでの長き期間のうちの、ほんの短い休息でさえ、明るい結果をもたらすことがある。それは人間の行動に変化をもたらすかもしれない。そして、全く新しい生態学的事態が出現するかもしれない。

 木々は再び息づき、海は絶えず動き、生物を再生し始め、二酸化炭素を吐き出す重苦しい産業用煙突は停止する。空は青々とし、草は緑を増し、虫は戻って幸せに鳴き、そして鳥は再び歌い始める、それは夢か。否その一部はすでに始まっているのかもしれない。この新しい、よりクリーンで健康的で安全な環境に目覚めた人間もいるかもしれない。新しく、きれいで、安全な生命維持活動が生まれ、世界が明るくなるかもしれない。わからない。しかし、私たちはそう願っている。ダイナミクス(自然や人間のもつ力強い可能性)は予測不可能だが、無限なのだ。

 私たち人類は、西側の新自由主義資本主義の災厄の道を捨て、その代わりに、私たちの社会と母なる地球のために連帯と思いやりと愛をお互いに支持し、新たな光の時代を育てる精神的な能力を持っている。


Peter Koenig(ピーター・ケーニッヒ)
 経済学者かつ地政学アナリスト。水資源と環境問題の専門家でもある。また、Centre for Research on Globalizationのリサーチアソシエイトでもある。
 30年以上にわたって世界銀行や世界保健機関で勤務し、パレスチナを含む世界中の環境や水の分野で働いてきた。アメリカ、ヨーロッパ、南米の大学で講義している。
 Global Research; ICH; RT; Sputnik; PressTV; The 21st Century; Greanville Post; Defend Democracy Press, TeleSUR; The Saker Blog, the New Eastern Outlook (NEO)その他のインターネットサイトの定期的な寄稿者。
 著書に『Implosion– An Economic Thriller about War, Environmental Destruction and Corporate Greed』があるが、これは事実に基づき、かつ世界中の世界銀行での30年間の経験に基づいたフィクション。また『The World Order and Revolution! – Essays from the Resistance』の共著者。

緊急対策の再評価を求む、COVID-19感染症の診断と基本原則について: スチャリット・バクディ教授からドイツの首相アンゲラ・メルケルへの公開書簡

<記事原文>COVID-19, Urgent Reassessment, Diagnosis and Basic Principles of Infectiology:
Open Letter from Professor Sucharit Bhakdi to German Chancellor Dr. Angela Merkel


スチャリット・バクディ博士
グローバルリサーチ、2020年3月30日
スイスの宣伝研究 2020年3月26日

<記事翻訳 寺島美紀子・寺島隆吉> 
2020年4月15日
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 ヨハネスグーテンベルク大学マインツ校の医学微生物学名誉教授スチャリット・バクディ博士から、ドイツのアンゲラ・メルケル首相への公開書簡。バクディ教授は、Covid-19への対応の緊急の再評価を求め、首相に五つの重要な質問をした。書簡の日付は3月26日付。これはドイツ語から英語への非公式の翻訳である。元の手紙(PDF)はドイツ語で参照されたい
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親愛なる首相へ
めるける

 マインツにあるヨハネスグーテンベルグ大学の名誉教授であり、長年のあいだ医学微生物学研究所の所長であった私は、COVID-19ウイルスの蔓延を減少させるために私たちが負わされている広範囲かつ強力な公共生活の制限について、批判的に問わなければならないと思っています。

 ウイルスの危険性を軽視したり、政治的メッセージを広めることは、私の意図ではありません。しかし、現在のデータや事実を大局的に把握することにたいして、科学的な貢献をすることが私の責務であると感じています。

 私が懸念している理由は、とりわけ、現在ヨーロッパの大部分で適用されており、ドイツでもすでに大規模に実施されている抜本的な封鎖政策が、深刻な社会経済的結果をもたらす可能性にあります。

 私の願いは、市民生活を制限することの利点と欠点、そしてその結果として生じる長期的な影響について、批判的にかつ必要な先見の明をもって議論することです。

 この目的のために、五つの問題に私は直面しています。これらの問題はこれまで十分に答えられていなかったのですが、バランスのとれた分析には欠かすことのできないものです。

 私は首相が迅速にコメントを発表していただくことを願っており、それと同時に、連邦政府が、あらゆる人びとの生活を制限することなく弱者や患者(感染者と発病者)を効果的に保護する戦略を策定し、すでにおこなっているよりもさらに強力に感染者と発病者を区別し治療できる体制をつくるよう、連邦政府に訴えていただきたいと願っております。

最大限の敬意をもって



医学博士 スカリット・バクディ教授


一.統計

 ロバート・コッホ自身によって構築された感染症学では、伝統的に感染と疾患を区別しています。疾患は臨床症状が必要です。[1] したがって、発熱や咳などの症状のある患者のみを新規症例として統計に含めるべきです。

 言い換えれば、COVID-19検査で新たな感染が出たからといって、それは病院のベッドを必要とする新たな患者が出た、ということを必ずしも意味するわけではありません。しかし、現在では、重症化し人工呼吸器が必要になると想定されているのは、全感染者の5%にすぎません。この想定に基づく今後の対応は、医療制度に過大な負担をかける可能性を示唆しています。

参照:われわれは現在、コロナウイルス疾患の発生率を測定していない。それを検査する専門家の活動を測定しているだけだ

 質問:今後の計画は、症状のない感染者と、実際に病気になっている患者つまり症状が出ている人とを区別しているのか?

二.危険性

 これまでも長年のあいだ、さまざまなコロナウイルスが流行してきましたが、そのほとんどはメディアには注目されませんでした。[2] もし今回のCOVID-19ウイルスが、これまでに流行してきた多数のコロナウイルスよりも、著しく高いリスクの可能性があるとみなされるべきでないと判明した場合、すべての対策は明らかに不要になるでしょう。

 国際的に認知された抗菌剤の国際誌『International Journal of Antimicrobial Agents』は、この問題を正確に扱った論文を間もなく公表します。研究の予備段階の結果はすでに本日、見ることができます。この新型ウイルスが危険性の点で従来のコロナウイルスと変わらないという結論に至っています。これを、この論文の著者らは「SARS-CoV-2(二番手のSARS-CoV):恐怖vsデータ」というタイトルで表現しています。[3]

 質問:COVID-19と診断された患者の集中治療室における現在の仕事量は、他のコロナウイルス感染と比較してどうか? 過去のデータは、連邦政府によるさらなる意思決定においてどの程度考慮されているか? さらに、この過去のデータはこれまでの計画で考慮されているか? もちろん、COVID-19と「診断された」ということは、ウイルスが患者の病状において決定的な役割を果たしていることを意味し、患者の持病(あるいは過去の疾患)がより大きな役割を果たしていることを意味するわけではない。

三.ウイルスの広がり

 ドイツ・ミュンヘンに本社を置く『南ドイツ新聞』の報告によると、新聞テレビなどで引用回数が多いロバート・コッホ研究所でさえも、COVID-19の検査がどれだけおこなわれたのか正確には知ってはいないのです。しかし、検査数が増加するにつれて、最近ドイツでは数の急激な増加が観察されているのは事実です。[4]

 したがって、健康な人たちのあいだに、このウイルスが気づかれないうちに広がっているのではないかと疑うのは妥当です。これは二つの結論をもたらします。
 第一に、例えば2020年3月26日には、約3万7300人の感染者から206人が死亡し、死亡率は0.55% [5]ですが、この現在の公式な死亡率は高すぎることを意味します。感染しても自覚症状のない人は統計には表れていないからです。
 第二に、健康な人たちにウイルスが広まるのを防ぐことはほとんど不可能であることを意味します。知らないうちに感染し、知らないうちに治っていることが多いからです。

 質問:ウイルスの実際の広がりを検証するために、健康な一般集団を無作為に調べてみた統計がすでにあるのか、それとも近い将来にそれが計画されているのか?

四.死亡率

 ドイツでの死亡率(現在は0.55%)上昇の恐れは現在、とくにメディアの注目を集めているテーマです。対応が間に合わなければ、イタリア(10%)やスペイン(7%)のように、爆発する恐れがあると心配する人が多いのも事実でしょう。

 しかし同時に、死亡時にウイルスが存在していたことが確認されるとすぐ、他の要因に関係なく、ウイルス関連の死亡だと報告するという誤りが世界中で起こっています。これは、ウイルスが疾患あるいは死亡の最大要因であることが確実である場合にのみ、ウイルス関連の死亡だと診断されるべきだという「原則」に違反するものです。ドイツ科学医学協会のガイドラインは次のように明記しています。「死因に加えて、因果関係を明記し、患者がもっていた持病を、死亡証明書の第三位に記載する必要がある。 場合によっては、四つの因果関係の連鎖も述べられなければならない」[6]

 現在のところ少なくとも振り返ってみて、このウイルスによって実際に何人の死者が出たのかを明らかにするために、より重要な医療記録の分析がおこなわれたかどうかについての、公式情報はありません。

 質問:ドイツは単にCOVID-19の通俗的な疑いに従っただけなのか? そして、他の国とおなじように無批判にこの分類を続けるおつもりか? それでは、「真のコロナによる死」と「死亡時の偶発的なウイルスの存在」とをどのように区別するのか?

五.比較可能性

 イタリアの悲惨な状況が参照すべきシナリオとして繰り返し使われています。 しかし、イタリアにおけるウイルスの真の役割は、多くの理由で完全に不明確です。上記の三と四の観点がここでも当てはまるだけでなく、イタリアをとくに脆弱にしている特別な外部要因が存在するからです。

 これらの要因の一つは、イタリア北部における大気汚染の増加です。WHOの推定によると、こうした状況が、ウイルスがなくても、2006年にイタリアの13の大都市だけで年間8000人以上の死者を出しました。[7] それ以来、状況は大きく変わっていません。[8] そのうえ、大気汚染は非常に若い人や高齢者のウイルス性肺疾患のリスクを大幅に増加させることも示されています。[9]

 さらに、イタリアでは高齢者など特に弱い立場にある人びとの27.4%が若者と共に暮らしており、スペインでは33.5%もの人びとが若者と共に暮らしています。ドイツでは、この数字はわずか7%です。[10] さらに、ベルリン工科大学の医療管理部門の長であるラインハルト・ブッセ博士によると、集中治療室の設備はイタリアの約2.5倍と、ドイツの方が格段に優れています。[11]

 質問:国民にこうした基本的な違いを認識させ、イタリアやスペインのようなシナリオは現実的ではないということを理解させるために、どのような努力がなされているのか。



[1] 『専門辞書 感染予防と感染疫学。キーワード:定義-解釈』ロバート・コッホ研究所、ベルリン2015年(2020年3月26日検索)
[2] キラーバイ等「アメリカにおけるヒト・コロナウイルスの流行2014年~2017年」(J Clin 『ウイルス』2018年, p.101, pp.52-56)
[3] ルッセル等「SARS-CoV-2:恐怖vsデータ」(J. アンミクロブ『病原菌』2020、p.105947)
[4] チャリッシウス・H.「Covid-19:ドイツでの検査はどの程度うまくいっているか?」(『南ドイツ新聞』2020年3月27日検索)
[5] ジョンズ・ホプキンス大学『コロナウイルス資料センター』2020(2020年3月26日検索)
[6] 「S1ガイドライン054-001」(『健康診断実施規程』)。AWMFオンライン(2020年3月26日検索)
[7] マルツッチ等「イタリア13都市におけるPM10とオゾンの健康への影響」(世界保健機関ヨーロッパ地域事務所『WHOLIS番号E88700』 2006年)
[8] 欧州環境庁『大気汚染国のファクトシート2019』(2020年3月26日検索)
[9] クロフト等「大気汚染と呼吸器感染症の関係、大気汚染対策と経済変化」(アン・アム『胸部』2019、p16、p321-330)
[10] 国連経済社会局人口部『高齢者の生活配置:拡張された国際データセット(ST / ESA / SER.A / 407)に関するレポート』2017年
[11] ドイツの週刊医学雑誌DeutschesÄrzteblatt「専門家によると、COVID-19によるドイツの病院の混雑は起こりそうにない」(2020年3月26日検索)

2009年英国政府有識者たちは「豚インフルエンザ」の危険性について粗野な煽り方をした――「Covid-19」について歴史は同じ事を繰り返すのか?

<記事原文 寺島先生推薦>
In 2009 UK government experts wildly over-hyped dangers of swine flu — is history repeating with Covid-19?

RT UKニュース 2020年3月28日 
Peter Andrews
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月15日

By Peter Andrews, Irish science journalist and writer, based in London. He has a background in the life sciences, and graduated from the University of Glasgow with a degree in genetics

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  コロナウイルス・ロックダウンの中で、政府やメディアの主張の一部は誇張された言い方になっている。10年前の豚インフルエンザでも同じようなことがあった。彼らは教訓を学んでいない。で、国民は?

  水曜日(25日)、RTはメディアや政府が国民を恐怖に陥れるために使っているセンセーショナルな死亡率を取り上げた。その死亡率は何か実体のはっきりしない統計学から導き出されたものであり、「Covid-19がもたらす真の脅威」という言い方も眉唾物だ、という疑いも出てきている。パンデミックがどのように広がるかの予測を作成している統計学者の間では、次のようなことわざがある:「モデルは所詮モデル」。それがどれほど真実であるかは、すぐに証明されるかもしれない。今、コロナウイルス危機が煽られる熱気の中で、疫学者やコンピュータ・モデラーが政府や議会の前に引き出され、最悪ケースのシナリオを予測している。――そしてその予測のいくつかは早くも噴飯物であることが明らかになっている。

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Covid-19: Are we in danger of listening too much to experts?

  インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授もその一人で、彼はイギリス議会で、最終的にCovid-19の犠牲になるのは何人ぐらいと考えているかについて証言している。ファーガソン教授は、科学技術に関する議会の特別委員会の一委員として証拠を提出していた。ファーガソン教授の当初の予測では、Covid-19は50万人の英国人の命を奪うだろうとしていたが、彼はその予測を修正した。ファーガソンは現在、せいぜい2万人が死ぬと考えている。そして今後その数値もずっと低めになる可能性がある。
卓越した疫学者ファーガソンの予測Uターンは広く一般には報告されていないが、公聴会の内部からの報道によると、ファーガソン教授は現在、当初の予測より25倍も小さい数字を絶対的な最大値と呼んでいるという。皆が不思議に思うのは、何があって彼は心を変えたのか?ということだ――断言はできないが、予想死亡率より低い死亡率を彼が示したことにより、専門家たちは終末的な雰囲気をより多く漂わせる自分たちの予測を見直しているようだ。実情を明かせば、ファーガソン教授自身、Covid-19に感染している。――おそらく、その「Covid-19感染」も彼が考えていたほど辛いものではなかったのだろう。

  さらに、ファーガソン教授は英国議会で、英国の国家医療システム(NHS)には今回のパンデミックに対処するのに十分な集中治療ベッドと設備があると考えている、と述べた。そして、ピークはまだ来ていないが、英国は比較的スムーズに最悪の事態を乗り切るだろう、というのが彼の確信だ。それじゃ、「空騒ぎ」というわけ?

「豚年」

  コロナウイルスは、過去20年で3回目の世界的なパンデミックである。最初のパンデミックはサーズであり、2番目のパンデミックは、10年ちょっと前に発生した豚インフルエンザ(A/H1N1ウイルス)だった。こちらの方を鮮明に記憶している読者も多いだろう。2009年の春にメキシコで発生し、世界中で何十万人もの人が感染し、国際線フライトを介して、このウイルスが広範囲に広がった。

  最終的にはWHOによって「世界的パンデミック」と宣言された。メディアへの影響については、バケツ一杯の魚の内臓が沿岸海域に捨てられた時、近くにいるサメに与える影響とほぼ同じであった。メディアは血の臭いを嗅ぎ取り、インクを滴らせた。先を争って見出しを作り、背筋の凍るような統計を発掘しようと必死だった。(世界各地のガーディアン紙は、豚ウイルスが発生している時のメディアによる問題報道ついて意見記事を発表した) 。聞いたことある気がしない?

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AIDS, Spanish Flu, the PLAGUE? Just how deadly is the coronavirus compared to history’s WORST pandemics?


  リアム・ドナルドソン教授は、当時イギリスの最高医療責任者を務めていた。彼は、最悪の場合のシナリオとして、約1900万人がウイルスに感染し、死亡率は約0.35%、約6万5000人が死亡すると発表した。リアム卿の最悪のシナリオ(結局のところ、人間というのは最悪の事態に備えるものなのだ)に基づいて、イギリス政府は大規模な予防接種プログラムを開始した。まずは特に危機に曝される層(高齢者、妊婦、そして子ども)を優先し、それから残りの層をカバーする段取りになっていた。政府は製薬会社のグラクソ・スミスクラインとバクスターから合計9000万回分のワクチンを購入した

  言うまでもなく、そういう事態にはならなかった。2010年春までには、A/H1N1 は前回のインフルエンザ(サーズ)の流行よりもはるかに致死率が低いことが明らかになっていた。しかし、65,000人の死者というのがリアム卿の最悪のケースのシナリオであったことを思い出してほしい。最良のシナリオとは何だったのか?彼の予想では、一番少なければ、豚インフルエンザは約300万人のイギリス人に感染し、死者はたった3,100人ということだった。実際はそんなにビクビクする必要は全くなかった。では、最終的な集計死亡者数は?

  結局、豚インフルエンザで死亡した英国人は500人以下で、そのほとんどが基礎疾患を持つ人たちだった。これは、最高医学責任者が想定していた最良のシナリオの6分の1以下であった。もちろん、政府は、これだけ多くの国民が死を免れたことに大喜びしたが、A/H1N1ワクチンの残量が何千万も入った袋を抱えたまま、予防接種をする人がいなくなってしまったのである。はたと困ってしまった。

  それにもかかわらず、英国政府のパニック的ワクチンの買い付けに対する大きな反発はそれほどでもなかった。それはおそらく、そもそも国民が豚インフルエンザについてそこまで感情に流されていなかったからだ。メディアはいろいろ奮闘したが、「パンデミック」がその名の通りになることはなかった。基本的に豚インフルエンザは別種のインフルエンザでしかなかった。マイケル・サマーズは当時、患者会の副会長を務めていたが、製薬会社に巨額のワクチン契約を渡すことになったとき、確かに「学ぶべき教訓」があることを認めた。この件に対する大きな批判はこの程度ですんだ。

メディアは今回どう動いているのか?

  しかし、10年が経過した今、歴史の教訓は忘れ去られたように見える。①ハリウッド映画に出てくるようなコロナウイルスの起源の話、②豚インフルエンザよりもやや危険であるという事実、そして③ソーシャルメディア情報の飽和状態、この三つが相まって、世界を第二の大恐慌に落とし込む過剰反応の完璧な嵐が作り出されている。

ALSO ON RT.COM 5e7ca21885f54072fb0ae011.jpg
Great Depression 2.0? US may be headed for HIGHEST UNEMPLOYMENT EVER

  最悪なのは、今流布しているだれも口を挟めない言説や社会通念となってしまっているものに疑問を呈する人たちに「のけ者」のレッテルを貼る社会的風土だ。そして、古代の知恵の教えのままに、そういった言説に疑問の声を上げると一般民衆からも、認証ツイッターを持っているジャーナリストからも怒号を浴びせられる可能性が高い。あなたにできることは、心を開いた個人として、自分で考え、何一つ当たり前とは思わず、そして安全な場所にいることしかない。新型コロナウイルスからだけでなく、見境のないメディアの過剰フェイク報道からも、だ。

「犯罪的封鎖」:米国の制裁により、アリババグループのトップからのCovid-19援助の提供が「土壇場で」中止されたとしてキューバは激怒

<記事原文 寺島先生推薦> 
‘Criminal blockade’: Cuba outraged as delivery of Covid-19 aid from Alibaba chief aborted ‘at the last minute’ due to US sanctions

RT World News 2020年4月2日
<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ
 2020年4月12日
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キューバは、米国のキューバに対する「犯罪的封鎖」を強く非難した。中国の電子商取引の大物ジャック・マーから寄贈されたCovid-19の検査キットと人工呼吸器の配達が、禁輸措置により阻止されたからだ。
「米帝国主義政府の犯罪的な封鎖はキューバ国民の人権を侵害している」とミゲル・ディアス・カネル大統領は水曜日にツイートした。


キューバの北京駐在特使カルロス・ミゲル・ペレイラは、こう説明した。「Covid-19と戦うために必要な医療品を提供するため、ある米国の運送会社が雇用された。その医療品は、中国の慈善家であり大手電子商取引アリババの所有者であるジャック・マーが運営する基金から寄付されたものだ。しかし、その運送会社は“ギリギリに”出荷を拒否したのだ」。

新華社通信によると、その運送会社が懸念したのは、1955年に米国が制定したキューバに対する制裁を強化したヘルムズバートン法に違反するかもしれないということだった。

ジョンズホプキンス大学がまとめたデータによると、キューバでは、Covid-19の症例212件が確認されており、6人が死亡している。

Also on rt.com2020041109445852b.jpeg

Not letting Covid-19 crisis go to waste? US ramps up war on drugs…

ジャック・マーは先月、彼の財団が緊急医療用品をキューバとその他のカリブ海諸国と南米23か国に寄付すると発表した。寄付には200万枚のマスク、40万枚のテストキット、104台の人工呼吸器が含まれていると言われている。

米国は1960年以来キューバに対する貿易禁止を維持している。

コロナウイルスーそれを治すワクチンなど必要ない

<記事原文 寺島先生推薦>

Coronavirus – No Vaccine Is Needed to Cure It

Global Research 2020年4月1日
ピーター・ケーニッヒ
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月9日

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   ニューヨークタイムズ紙によると、3月30日、トランプ大統領は、「4月12日までに、COVID-19(以下新型コロナウイルス)に対する都市封鎖を終了し、“通常営業再開”を行う」という前言を撤回した。代わりに、4月末までの延長が必要であり、そしておそらく6月までの延長さえ必要であると述べた。これは大統領補佐官の指導に従ったものであり、その中には国立衛生研究所(NIH)内の国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長であるアンソニー・ファウチ博士も含まれている。

  これまでのところ、新型コロナウイルスは、過去の一般的なインフルエンザと比べたら、はるかに少ない感染数と死亡者におさまっている。WHOの3月30日の報告によると、全世界で750,000件の症例と36,000人の死亡者が出ている。米国では約161,000件の症例と3,000人の死亡が報告されている。しかし、恐怖をあおろうとしているファウチは、米国には、数百万の症例と、10万人~20万人の死者が出ているかもしれないと主張している。そして、偶然にも、ビル・ゲイツもほぼ同じ数を主張している。

  すべては、ワクチンを市民の喉に押し付けようという魂胆から来るものだ。

数十億ドルのワクチンは必要ない

  国立アレルギー感染症研究所とビル&メリンダ・ゲイツ財団は、新型コロナウイルスワクチンの開発に向けて協力している。

  中国は、厳格な対策と既存の薬品でもって、かなりの低コストで新型コロナウイルスを押さえ込めることを証明した。それは、これまで何世紀にもわたってあらゆる種類のウイルス性疾患の予防と治療に成功してきた対策や薬品と同じだ。

  まず、触れたいのは、新型コロナウイルスにせよ一般的なコロナウイルスにせよ、対応可能なワクチンはインフルエンザワクチンだということだ。しかし、ワクチンでは、病気は治らない。インフルエンザワクチンができる最善のことは、新型コロナウイルスが患者に与える影響を抑えることだが、抑える程度は、ワクチンをうっていない人と変わらないだろう。インフルエンザワクチンの有効性は一般的に20%から50%の間と評価されている。ワクチンは大手製薬会社にとって何よりも莫大な金儲けのネタだ。

  第二に、救済策は、無数にある。(ここここを参照) 。

  世界でトップ5の伝染病研究者の1人であるフランスのディディエ・ラウール博士は、よく知られたシンプルで安価な薬物であるヒドロキシクロロキン(クロロキンまたはプラケニル)の使用を提案した。これは、マラリアにも使用されており、SARSなど以前のコロナウイルスにも有効だった。2020年2月中旬までに、博士の研究所と中国での臨床試験では、この薬が新型コロナウイルスを減らし、目覚ましい改善をもたらすことがすでに確認されている。中国の科学者は100人を超える患者を対象に行った最初の試行結果を公表し、中国衛生健康委員会は、新型コロナウイルスの治療に関する新しいガイドラインでクロロキンを推奨すると発表した。

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  中国とキューバは、協力して、ほぼ39年間キューバで開発された非常に効果的な抗ウイルス薬であるインターフェロンアルファ2Bの使用に取り組んでいる。米国がキューバからの物質にはすべて通商禁止措置を課しているため、世界にはほとんど知られていない。インターフェロンは、新型コロナウイルスとの戦いにも非常に効果的であることが証明されており、現在、中国にある合弁会社で生産されている。

  古くからあるインドの伝統医学(アーユルヴェーダ)の生薬のクルクミンが、C90という名でカプセルに入っている。この薬は、抗炎症性、抗酸化性の化合物であり、癌や感染症の治療に有効な薬として使用されてきた。そう、コロナウイルスにも有効だ。

  他のシンプルで効果的な救済策としては、ビタミンDだけでなくビタミンCの大量投与や、より一般的には、感染に対抗するために不可欠な微量栄養素(ビタミン A、B、C、D、E)の服用も有効だ。

  古代中国人やローマ人、エジプト人によって何千年もの間使われてきた別の救済策は、あるコロイド状銀粒子だ。それは、経口で液体として投与されるか、注射、または皮膚にぬって使用される。コロイド状銀粒子は免疫システムを高め、バクテリアやウイルスを撃退し、癌、HIV/AIDS、帯状疱疹、ヘルペス、眼の病気、前立腺の治療に使用されてきた。そして、新型コロナウイルスにも。

  他の治療法と組み合わせる形で、シンプルで安価な治療法は、メントールベースの 「メンソレータム」だ。一般的なインフルエンザや風邪の症状に使用されている。鼻の上や周りをメンソレータムでこすると、消毒剤として機能し、コロナウイルスなどの細菌が呼吸器に入り込むのを防ぐ。

  イタリア北部とニューオーリンズ州からの報告によると、異常な数の患者が集中治療室(ICU)で入院し、90%強度の人工呼吸器を1週間ずっとつけていたのに、一部の患者は無反応のままで呼吸不全に陥ったそうだ。報告されている死亡率は約40%だ。この状態は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)と呼ばれている。肺が液体で満たされている状態だ。患者にこの症状が見られたなら、ラウルト博士や他の医療関係者は、新型コロナウイルス患者が治るまで「上半身を起こした状態で寝る」ことを推奨している。そうすれば、肺からの液体排出が促される。この方法は、1918年のスペイン風邪の流行時に初めて文書化されてから、効果的な方法であることが知られている。
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  最後の治療法だが、中国の研究者はキューバ及びロシアの科学者と協力して、まもなく試行の準備ができるワクチンを開発している。そのワクチンは、あるひとつのコロナウイルスのDNDらせん構造だけでなく、一般的なコロナウイルスのRNAゲノム(RNA =リボ核酸)に対処できるので、新型の変形コロナウイルスの防止にも効果がある。もっぱら利潤追究を動機としている西側諸国とは対照的に、中国-キューバ-ロシアのワクチンは低コストで全世界に提供される。

  上記の治療法は大手製薬会社が管理するインターネットでは見られない場合がある。インターネット参照があっても、その使用を推奨しない場合がある。「これらの薬品や治療法が効果的であることは証明されていない」と記載されていれば良い方で、最悪の場合、「これらは、有害である可能性がある」と記載されている。信じてはいけない。これらの薬品や治療法はどれも有害ではない。覚えておいてほしい。いくつかの方法は何千年もの間自然療法として使用されてきたことを。さらに、頭に入れておいてほしい。中国はこれらの比較的単純で安価な薬物のいくつかを使用して、新型コロナウイルスにうまく対処することに成功したことを。

  上記のような、実用的でシンプルで安価な治療法を知っている医師はほとんどいない。メディアは、大手製薬会社とそのお仲間の政府機関からの圧力を受けて、そのような貴重な情報を検閲するように要求されている。有効な救済策の情報を広く行き渡らせることを拒み、無視することが、多くの人々を死に追いやっている。

ビル・ゲイツの果たす役割と都市封鎖

  ビル・ゲイツは、トランプの「大統領補佐官」の1人だったのかもしれない。こんな提案をしているからだ。「少なくとも4月末までは“通常営業再開”の日付を延期し、私に決定権があるならば、少なくとも6月まで延期する必要がある」と。いつまで延期するかまだ明らかにはなっていないが、ゲイツの持つ力は非常に強力だ:

  ドナルド・トランプ大統領は火曜日、経済への影響を和らげるために、4月12日のイースターまでに通常営業の再開を望んでいると述べた。…ゲイツは火曜日、自主隔離は、経済にとって「悲惨なこと」になるであろうことは認めたが、「妥協点などありません」と語った。ゲイツは、6~10週間の都市閉鎖を提案した。( 2020年3月24日、CNBC)

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 スクリーンショット、CNBC、2020年3月24日


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  ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団は、封鎖後に立ち上げられる予定の大規模なワクチン接種活動を推進している。

  予防接種協会には、以下の団体が加入している。

1. 感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)。国立衛生研究所(NIH)/国立アレルギー感染症研究所(NIAID)が予防接種プログラムの管理を委託している、半NGO組織で、ビル・ゲイツが支援している。

2. ワクチンと予防接種のための世界同盟(GAVI)。これもビル・ゲイツが創設したものであり、WHOに支援されている。ゲイツ財団からも十分な資金提供を受けている。

3. 世界銀行とユニセフ

4. プラス無数の製薬会社たち

   ビル・ゲイツ氏はまた、旅行者に、飛行機搭乗時や入国時、ワクチン接種証明の記載があるパスポートを提示させることを強く提唱している。

   このシステムの導入には、世界で通用する電子IDプログラムも付随する。ワクチンの中にナノチップを入れ込むことも可能だ。このシステムは、ほとんど知られていない機関であるアジェンダID2020によって管理されるだろう。アジェンダID2020もまた、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ財団が主導権を握っている。

  ゲイツは、極端な選択的人口削減の強力な提唱者としても知られている。こんなことを念頭に置けば、ビル・ゲイツの署名付きのワクチンをだれが信頼するだろうか?この邪悪なもくろみを成功させてはいけないという思いが行き渡ることを願おう。私たちは最後まで願いを捨ててはいけない。そうしなければ終わりは決して来ない。-そして徐々に光は闇の中に沈んでいってしまう。

アジェンダID2020の詳細については、以下を参照。

The Coronavirus COVID-19 Pandemic: The Real Danger is “Agenda ID2020”

コロナウイルスに対して無策のEU。被害甚大のイタリア、スペインなどは「悪の」ロシアや中国に支援を求める

<記事原文 寺島先生推薦>
With united Europe MIA in its Covid-19 response, worst-hit nations turn to 'evil' Russia & China for help

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RT-Oped ダミアン・ウイルソン 2020年3月23日
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<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年4月4日

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  欧州連合(EU)本部は各国をほぼ見離し、それぞれの運命に委ねてしまったのだから、イタリア、スペイン、そしてその他のヨーロッパ諸国が、専門家のアドバイスや医療品の面で有意義な支援をモスクワや北京に求めていることは何の不思議でもない。

  このコロナウイルス・パンデミックが過ぎ去り、EU諸国が人口激減、壊滅した公衆衛生インフラ、そして地に落ちた経済などの代償がどれほどのものだったかを数え上げる時、一つ確かなことは、EU内の力学が永遠に変化してしまっていることだろう。

  この殺人ウイルスが世界的に流行する前、ロシアと中国は、いつだって西側の疑う余地のない厄介者だった。この両国はトラブルメーカーとして常に悪巧みを考え、 危険な地政学的ゲームをしながら、西側諸国の民主主義を弱体化させ、EUとNATOの同盟国を分裂させることを意図していた。と。

  欧米の主流メディアの多くは、ロシアないし中国の陰謀論にどっぷりつかっているので、ここで展開している皮肉な事態がわからないのだろう。というのも事情は変わったからだ。

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WATCH Russian Army deliver medical aid at airbase near Rome as Moscow rallies to help coronavirus-ravaged Italy


  事情は大きく変わった。

  主にロシアと中国というEU外の「扱いにくい」超大国の今回の寛容的な動きのせいで、会費も全額支払い、EUの長期メンバーである一部の国々は、コロナウイルスの発生によって引き起こされた膨大な公衆衛生上の必需品の数々を手にすることができない。

  それは有難いことでもある。もしイタリアやスペインが、過密な病院で何千人もの人々が死んでいくのを止めることができるような、本当の現場支援をEUやアメリカに求めていたら、彼らは無駄に待つことになっていただろうから。

  確かに、ECB(欧州中央銀行)はやっと先週介入を始め、前例のない財政的バズーカ砲で、コロナウイルスのせいで、(少なくとも、各国政府がコロナウイルスを阻止しようと取り組んでいる措置のせいで)引き起こされている経済的影響を軽減することを目指している。しかし、それはコロナウイルスと戦うひとつのあり方でしかない。パンデミック発生以降はとくにそうだ。そしてパンデミックと格闘している最前線ではそんなものは戦い方にすらならない。

  この財政的支援の意義は、今回の健康危機が去り、悲惨な経済的結末が十分に把握された時、本当に明らかになるだろう。そして、今現在、危機は始まったばかりにすぎないという事実があるのだから、より多くの医療スタッフ、個人的防具、人工呼吸器、病院、そしてはっきりしているのはワクチン、それらを提供するような間髪を入れない気配りが必要ということなのだ。

  しかし、EU本部から出されたイタリア、スペイン、そして他のEU加盟国へのメッセージははっきりしている:「今回のコロナウイルス蔓延と、その後生じた数千人の死者の処理は、各国の責任です。」

  EUの絶望的なほどの無能力と無関心が明らかになり始めたのは、数週間前コロナウイルス感染拡大に直面した時のことだ。ドイツを含むいくつかのEU加盟国がマスクや医療機器の国境を越えた輸出を禁止したのである。

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Russian military planes with medics & supplies land in coronavirus-hit Italy (VIDEO)

  イタリア人が今後それを忘れるとは思えない。EU本部の態度と中国の家電メーカー小米科技の寛容さを比較してみたらいい。小米科技は何万個というマスクを送っていたし、同時に中国政府はイタリア政府が喉から手が出るほど必要としていた、そして今も必要としている医療専門家や重要な機器で複数の飛行機を満杯にしていたのだ。
 
  同様に、EU本部の態度とこの週末に送られてきたモスクワからの援助を比較してみたらいい。100人のウイルス専門家、消毒用トラック、医療機器がその援助の内容だ。すべてイタリアの要請によるものだ。

  イタリア政府がここ数年、ロシアとの緊密な関係を維持してきたこと、特にマッテオ・サルビーニ前連立政権外相の主導が功を奏したようだ。最近のEUのクレムリンバッシングに巻き込まれることを拒否し、より緊密な友好関係を育むことを選んだサルビーニは、今回のイタリア困窮時にもたらされた種々の配当的な援助も含め、称賛されなければならない。

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EU spin in the time of coronavirus


  そして、その意図しない結果として、とかく議論の的になるイタリアのポピュリストの批判者たちを立腹させていることは無視できない。

  また、ロシアからの援助が軍事ルートを経由して行われていることに、NATOが注目を逸らすことはないだろう。このことはモスクワに対してよりタカ派的な見方をする人物たちを刺激せずにはおかない。全く同様に、援助物資には「ロシアから愛を込めて」というラベルが貼られている皮肉を見逃すこともない。

  否定できないのは、言葉よりも行動の方が大きいということだ。EU外から支援を受けている国の人々は、その支援に永遠に感謝するだろう。その支援は目に見える。医療専門家の集団であり、複数の大型機で運ばれた何箱もの支援物資である。それは家族や友人の命を救い、最も必要とされる最前線での支援を提供する。

  イタリア北部トリノ近郊のベルドゥーノでは、20年前から建設中で、まだ完成していない病院が、来週、コロナウイルス病院としてオープンし、最初の60人のコロナウイルス被害者を受け入れることになった。

  一方、イタリア政府は、中国が24時間体制で7000人の建設業者を使い、わずか10日で1000床の病院を建設したことをよく知っているだろうし、ロシアも同じような野心を持って、モスクワ郊外にウイルス病院を1ヶ月以内に完成させようとしていることをよく知っているだろう。

  人々がしっかり目を開けて見る必要があるのは、このようなきちんとした形をとった行動だ。それが、絶望から自信を、不幸から希望を生み出す。

  自信と希望。何百万人ものヨーロッパ人が 恐怖に震え上がって家に閉じこもり、孤立している。自発的あるいは強制的に。こんな時にどうしようもなく不足しているのがこの自信と希望だ。

「金融危機は最悪の方向に向かっている」:伝説的投資家ジム・ロジャースの証言

<記事原文 寺島先生推薦>
We’re headed for the worst financial crisis of our lifetimes' – Jim Rogers
RT Buisness News 2020年3月17日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年4月3日
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  各国政府はコロナウイルスの拡散を止めようとしているが、それが今や世界経済を脅かすことになっている。RTは伝説的な投資家ジム・ロジャースに、今回のコロナウイルスの爆発的な蔓延が金融的にどのような結末をもたらすのかについて話を聞いた。

 このパンデミックの影響は長く続くとのことで、多くの人の苦しみは相当なものになるだろう、とロジャーズは語っている。

  「私は以前RTに言ったが、今度私たちが金融問題を抱える時は最悪の事態になるだろう・・・」とロジャーズは語った。さらに言葉を続けて、現在は「私たちが生きている間に経験する最悪の金融危機」に突き進んでいるよう見えるし、「数ヶ月でそのことははっきりするだろう」とも語った。

  この伝説的投資家によると、航空会社や旅行会社など多くの業界が被害を受けることになるという。多額の負債を抱えている企業は特にこういった時期には脆弱であり、国際貿易に参加している企業もとりわけ深刻な問題を抱えることになるだろうとロジャーズは説明した。「中には倒産する企業もあるだろう」とロジャーズは述べ、大手の航空会社や海運会社はおそらく救済されるだろうと指摘している。そうしなければ「各国にとって厄介なこと」になるからだ。

ALSO ON RT.COM 5e7098ff20302712c31fb1b1.jpg
Cash-strapped global airlines seek billions in government bailouts to survive

  金融市場の混乱について、ロジャーズは、ほとんどの市場は今回のような地球規模での健康危機に対する心構えができておらず、何が来るのか分からなかった。しかし、このような暴力的な事態が引き起こされる理由としてその背後にあるものは、「コロナウイルスだけではなく、確実にそれに収まらない」何かがある、と述べている。

  ロジャーズはまた、投資家に対してひとつのアドバイスを持っている。それは自分の金を投資するなら「情報をたくさん持っている会社だけにしなさい」ということだ。

火曜日、武漢市のコロナウイルスの新たな感染はゼロ、アメリカでは160人が死亡

<記事原文 寺島先生推薦>
China’s Wuhan reports ZERO new cases of coronavirus as US sees deadliest day yet with 160+ fatalities

RT World News 2020年3月25日

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年4月1日

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武漢市は、復旧しつつある。コロナウイルスの最初の震源地であった同市も新たな感染報告はゼロであり、住民は通常の業務に戻っている。しかし、中国が回復する中で、米国は過去最悪の日を迎え、163人の死者を記録した。

人口1,100万人の武漢市は、コロナウイルスの流行が螺旋状に制御不能になって以来初めて、火曜日に新たな感染はゼロとなった。国営の中国日報新聞の報告だ。同市の復活は中国政府当局者が湖北省-武漢市がその首都-の徹底したロックダウンの規模を縮小すると同時にもたらされている。6千万人の市民が仕事に復帰し、通常の生活に戻ることになる。



一方米国は、コロナウイルス蔓延の最悪事態に備えているようだ。火曜日は、これまでのところ160人以上の新たな死者を出し、米国最悪の日となった。コロナウイルスが50州すべてを席巻し、国家的危機の芽も孕んでいる。

53,000件以上の症例-そのうち火曜日だけで約10,000件-が確認され、アメリカは急速に世界の主要なコロナウイルスのホットスポットとなっており、最も被害を受けた国、イタリアと中国の両方をすぐに追い越す恐れがある。

ALSO ON RT.COM 20200331203734828.jpeg
China’s first locked-down province of Hubei, where coronavirus originated, to reopen on March 25


ニューヨーク州は依然として米国最大の震源地であり、26,000人以上の感染者と200人近くの死亡者が報告されている。200人という数はこれまでに確認された783人の米国人死亡者の数字を見ても不釣り合いなほど大きい。他の少なくとも9つの州では1,000件を越える感染が確認されており、その数字は日を追うごとに急速に上昇し続けている。


コロナウイルスとの戦いで、いかにキューバが世界をリードしているか?

<記事原文 How Cuba is Leading the World in the Fight Against Coronavirus.>

ミントプレスニュース 2020年3月16日

アラン・マクラウド 

<記事翻訳>寺島メソッド翻訳グループ 2020年3月26日
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  米国政府は 世界中でコロナウイルスを治療する 取り組み を混乱させ、パンデミックを利用して、 イラン、シリア、ベネズエラなど、米国の制裁下で、すでに苦しんでいる国々 への 圧力 を 高め ている。 そんな中で、小さな島国であるキューバ(キューバも米国の怒りの矛先なのだが)が、COVID-19(以下新型コロナウイルス)の拡大に対する戦いの先頭を走っている。

  そして 、切迫したパンデミックの中、トランプ政権が、米疾病管理センターの予算を削減する一方で、中国はコロナウイルスの流行をとめる糸口をつかんだようだ。中国政府の報告によると、今日新型コロナウイルスの新たな症例数は、16件だけであり、現在、中国本土内よりも中国本土外の症例の合計の方が多くなっている。

 死亡者数の減少に不可欠なのは、キューバの抗ウイルス薬であるインターフェロンアルファ2bだ。キューバのバイオテクノロジーの専門家であるルイス・エレラ・マルティネス博士 に よると 、この薬は 「症状の悪化や合併症の併発により、死の可能性があるステージにまで進んでしまうことを予防する」そうだ。この薬は、 2003年からキューバの国有製薬業界との提携により中国で生産されている。「インターフェロンというのは“信号を伝える”タンパク質です」。こう説明するのは、グラスゴー大学のキューバ出身ヘレン・ヤフェ博士だ。 「これらのタンパク質は、感染に対応するため、体内で作られ、放出されます。そして、周囲の細胞に抗ウイルス防御を強化するよう警告します。 それは新型コロナウイルスに対する治療法やワクチンではなく、むしろヒトの免疫システムを高める抗ウイルス薬です」。

 キューバは、デング熱の流行と戦うためにこの薬を使用していた。デング熱は、蚊に苦しめられているキューバでは普通の伝染病だ。カストロ政府は、絶え間ない米国による禁輸措置のために、強力な製薬産業の開発を余儀なくされた。 これはキューバによる推定だが、キューバは、国連によって継続的に違法と宣言されてきた数十年にわたる米国からの制裁により、7500億ドル以上の損害を出している。

  今日キューバ政府は 、行き場をなくしていたクルーズ船、MSブレーマー号に避難所を提供した。この船にはコロナウイルス感染者が5名確認されており、バルバドスとバハマ両国から、寄港を拒否されていた。

  自国で最初のコロナウイルスの症例を確認したところであったにもかかわらず、キューバは世界中に医療専門家を送り出し続けている。 昨日、ジャマイカの保健大臣クリストファー・タフトン は 、こう発表した。「さしあたり、隣国から21名の看護師が間もなく到着する、これ以降100名を超える看護師がきてくれる、その第1団であればいいのだが」と。しかし、キューバは、イタリアなど、より進んだ国にも医師を派遣している。



 ハバナで無償教育を受け、現在はカリフォルニアで実習中のガーナ系アメリカ人医師であるマ・セファ・ボアキエは、 ミントプレスに次のように語った 。 「アメリカでは、キューバが医療面でどれだけ貢献しているかについては聞こえてきません」。さらに、こう主張している。「アフリカには、アフリカの医師よりも多くのキューバ人医師がいます。そして、キューバは、アフリカの国々がアフリカの人達に対して行っているよりも多くの医療研修をアフリカの人達に対して行っています」。ボアキエさんはガーナで在学中に、アメリカ人のための奨学金が受けられることを初めて聞いたそうだ。ボアキエさんは、こう指摘する。「ウイルスの隔離の文化とデング熱との戦いの経験があるキューバは、コロナウイルスと戦うのにより適した場所だ」と。

  不十分な検査にもかかわらず、米国では4,000を超える新型コロナウイルスの感染例が見つかっている。ウイルスに対して、政府から、一括するような計画はおりてこず、それぞれの機関がそれぞれ決まりを作るので、対応はまちまちだ。たとえば、ニューヨーク市は明日封鎖され、すべての学校、大学、絶対必要ではない店舗は閉鎖される。一方、他の都市はほぼ完全に通常のままだ。

  セファ・ボワチ博士は、ウイルスの蔓延と戦うには、厳格な対策が緊急に必要であると助言した。 「隔離が、感染をとめる唯一の方法でなければなりません」と彼女は言った。 「科学はあなたに教えてくれます。話しかけてみてください。生物学者でもいいですし、基本的な科学の授業を受けた人でもいいです。ウイルスの複製について聞いてみて下さい。複製こそが、ウイルスの本質的な動きなのです。ウイルスには、ウイルス宿主とウイルス源が必要なのです。私がそのことを学んだのは、キューバにおいてです」。 ボワチ博士はまた、「米国で伝染が拡大しているのは、医療基盤が不足しているからだ」と警告した。



  世界中で、確認された症例数は今日175,000人以上に達し、死者は6,717人になっている。新型コロナウイルスは現在、世界中の多くの国に到達している。医療専門家は、他の人との接触を必要最小限に抑え、石鹸と水で定期的に手を洗い、顔に触れないようにし、咳やくしゃみをするときは肘で口を覆うよう促している。

  世界保健機関(WHO)は、各国が潜在的なすべての症例を確認するよう助言した。 「隠された火と戦うことはできません」。エチオピアのテドロス・アドハノム・ゲブレエサスWHO事務局長は、次のように述べている。 「人間の連帯というこの驚くべき精神は、コロナウイルス自体よりもさらにさらに感染していかなければなりません。しばらくは物理的に離れていなければならないかもしれませんが、これまでなかった方法で一緒に集まることができます。そして、私たちが手を取り合うことしか成功への道はないのです」と、テドロス事務局長は付け加えた。この精神こそが、まさに、キューバの革新的な医療システムを60年間推進してきた精神だ。

 Alan MacLeod is a Staff Writer for MintPress News. After completing his PhD in 2017 he published two books: Bad News From Venezuela: Twenty Years of Fake News and Misreporting and Propaganda in the Information Age: Still Manufacturing Consent. He has also contributed to Fairness and Accuracy in Reporting, The Guardian, Salon, The Grayzone, Jacobin Magazine, Common Dreams the American Herald Tribune and The Canary.

未知で、問題だらけの経済水域。世界的な不況、あおられる恐怖、そして新型コロナウイルスという「引き金」

<記事原文>Uncharted Troubled Economic Waters. Global Recession, Fear-mongering and the COVID-19 “Trigger Mechanism”


グローバルリサーチ 2020年3月16日
ステファン・レンドマン
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年3月26日
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401(k)年金プランの崩壊、長引く経済不況、迫りくる恐慌と比べたら、存在しない世界的COVID-19(以降新型コロナウイルス)のパンデミックに、恐れる必要はない。

あおられた恐怖によって公衆衛生の真実の姿は歪められ、多くの人の日常生活の振る舞いを根本的に変えている。

米国では、3,700件前後の新型コロナウイルス症例と、12州での65人前後の死亡が確認されているにすぎない。[データは3月15日のもの]

この数字は、パニックをおこすには、ほど遠い数字だ。そうではなくて、今必要なのは、個人個人が、衛生を保つための冷静でよいと思われる行為(それらは常に健康のために重要)を行うことであり、皆を平等に扱う統治だ。

今ひどく欠けているのは後者の皆を平等に扱う統治の方だ。人々の不安や怒りには正当な理由があり、今必要なのは、人々の気持ちを前向きにすることであって、パニックを起こすことではない。

予定されている3月17日の会議に先立ち、Fed(連邦準備銀行)は、金利を1%引き下げてほぼゼロにした。金融ではなく大規模な財政政策が必要な時なのに。

週末の更新で、シャドースタッツ(政府経済統計)のエコノミスト、ジョン・ウィリアムズは、連邦準備銀行がパニックに陥っているとし、さらに、「市場、経済、社会、政治の混乱は始まったばかりである」、それは、長年にわたる前例のない超過金融のせいだ、と指摘した。

新型コロナウイルスは、著しく膨らんだ市場という風船を割った画鋲だ。市場は、連邦準備銀行が、投資家と利益向上のために健全な経済政策を犠牲にして10年以上行ってきた過度に緩和的な政策で膨らんでいた。

ウィリアムズは、連邦準備銀行の「システム管理能力が新型コロナウイルス危機で窮地に追い込まれ、石油価格の暴落で事態はさらに悪化した。」と指摘した。

中国の経済状況予想が示す最新のデータは、この先、世界でどんなことが起こるかに対する警告になっている。

年初からの小売売上高は、近代では前例のないマイナス20.5%となり、マイナス4%という予想をはるかに超えた。

工業生産高は、13.5%下落し、史上初の減少となった。

固定資産投資は25%近く急落し、これまた史上初の減少となった。不動産投資は年初から16%以上減少し、失業率は6.2%と報告されており、現代中国では過去最高の失業率となっている。

成長回復が起こる前に、さらに多くの損失が待ち受けていると思われる。中国で起きていることは、すでに世界中で起こっている。

最新のデータに基づいて、香港の英字新聞サウス・チャイナ・モーニング・ポスト紙(SCMP)は、これからの経済の苦境について、「中国経済は、1・2月の劇的な崩壊に苦しんでおり、これは、中国以外の世界への警告になっている」と述べた。

ウィリアムズは、米国はすでに「深刻化」している不況にあると考えている。彼は、GDP、小売売上高、それ以外の主要な指標などについて、以前出されていた経済データは、下方修正されるものと見ている。

2月の生産者価格は「ここ5年間で最も急激なペースで急落した。」

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企業が先行き下降する経済を考慮して労働者を解雇し始め、失業率は大幅に上昇する可能性が高い。

現在、実質失業率は21.1%だ。これは、1990年以前に計算された方法に基づく計算だ。今の米国の計算方法は、何百万人もいる働く意思のないものの数はカウントしていない。

 ウィリアムズ: 
「連邦準備銀行が米国の銀行および金融システムのコントロールを失ったということはますます明白になっています。」
「大きな金融危機と不況が広がっています。」

新型コロナウイルスは「すでに深刻化している不況を悪化させた、このことは、重要な事例証拠に基づいている」

不況は、Q1データである程度見えており、Q2データになるとさらに劇的になり、それ以上のデータになるとほぼ確実だ。

米国株は、2月の高値を大幅に下回ったにもかかわらず、株式は依然として実態以上の過大な評価を受け、今後の値下がりには無防備なままだ。今は、大幅な財政刺激が金融政策には必要となっているのに、その状況を覆すことができていない。

ウィリアムズやその他のエコノミストは、経済的および財政的な混乱は、まだ初期段階にあり、これからもっとひどい状況になると考えている。

市場からのメッセージは、10年以上の過剰な金があふれかえり、「鶏が鶏小屋に帰って寝る(訳註:自分の悪行の報いを受ける、の意)」という状態が起こっているということだ。それは時間の問題だった。

同時に、経済成長を生み出すために人々のポケットにお金を入れるという財政刺激策がすっぽり抜けていたし、その政策は今後も続く。そうなっているのは、二大政党のどちらも、国民の健康と福祉への関心が薄いからだ。

米国政府は、市場、投資家、企業の利益、そして一般の人々からビジネスや富裕層の個人へ富を移転させることに注目しており、一般市民の長期不況には注意が払われない。

新自由主義が始まった90年代以来、貧困、失業、不完全雇用、ホームレス、食料不足、飢餓、蔓延する貧困、および人類の苦しみは、成長産業となってきた。

何兆ドルもが、軍国主義、終わりのない帝国戦争、ペンタゴンのグローバルな帝国の基地、そしてウォール街やその他のお気に入り企業へのばらまきに費やされている。

同時に、一般市民の要求は、物乞いをしないと手に入らないものになり、社会的正義は排除されるべく、まな板の上に乗せられている。

世界で最も裕福な国である米国は、第三世界と化し、意味のある社会変化を犠牲にして、特権階級のみが利益を享受している。そんな米国を支えているのは、きびしい警察国家体制だ。

ウォール街により所有され、コントロールされている連邦準備銀行による金融政策は、まずシステム危機を生み出し、その後おそらく経済破綻を呼ぶだろう、それは、過去数十年にわたる前例のない管理ミスと過剰金融のせいだ。

ニュースレター「インターナショナル・フォアキャスター」の創設者であり編集者である故ボブ・チャップマンは、経済界において遅かれ早かれ起こる経済は局を、いつのことか、どのくらいの規模か、どのくらいの期間のものかは、分からないが、予見してこう言っていた。

「無防備な政治的および財政的な決定のせいで、米国と欧州経済は、大災害と衝突するコースに置かれています。」

「救済措置と市場操作が、避けられない衝突を遅らせているだけです。」 転換点が近づいている。 前例のない累積債務は「返済不能」だ。

「壊れたシステムに誰が自信を持つことができるのでしょうか? 持続不可能ということばが、現状にふさわしいことばです。」

共和党員と民主主義的ではない民主党員は、金持ち連中の利益にだけ奉仕している。世界平和、公平、正義、そして公衆衛生と福祉を犠牲にして。連邦政府の援助が不可欠な今のような状況になってもだ。

1963年12月、JFKの国家による暗殺の数週間後、マルコムXは、いわゆる「鶏が鶏小屋に帰って寝る」演説を行った際、こう言った。

ダウンロード
(画像は https://www.google.com/url?sa=i&url=https%3A%2F%2Floveforquotes.com%2Fi%2Fchickens-come-home-to-roost-net-chickens-come-home-to-de696cb088a84e0aba50409afd36ea2c&psig=AOvVaw38oGcYfR4WKCTTBoF4bYUE&ust=1585096835663000&source=images&cd=vfe&ved=2ahUKEwj30-7_77HoAhUXBJQKHcNMACQQr4kDegUIARDYAQ から)

「白人アメリカ社会における何百万人もの黒人の奴隷化(かつては奴隷、今は給料奴隷だが)」によって、米国は「最後の審判が下され、尊敬される国家から没落する」時に向かっている。と。さらにこう続けた。

「子供じみた愛国心に目が見えなくなっているアメリカ人でさえ、それは時間の問題だとわかっています。白人の米国も、自国自身の罪によって完全に破壊されることが。そして、米国のかつての栄光の痕跡は永遠にこの惑星から取り除かれます。なぜなら米国は、学習し、歴史を熟考し、歴史から学び、破壊的な政策を変えることを拒否してきたからです。」

マルコムは遅かれ早かれ「鶏が、鶏小屋に帰って寝る」だろうと警告していたのだ。

現時点では、未知のものを説明するのは後知恵だけだが、今のようないろいろな面での過剰さを永遠に続けることはできないし、続くこともないだろう。

コロナウイルスの経済面での波及は革命につながるか?

〈記事原文 〉Economic Effect of Coronavirus Could Be Revolutionary

Paul Craig Roberts
2020年3月12日

〈記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ〉 2020年3月23日

コロナウイルスとグローバリズムは私たちに重要な教訓を教えてくれるはずだ。問題は、支配的な利益集団とそのイデオロギーに奉仕しない重要な教訓を私たちが学べるかどうかだ。

コロナウイルスが教えてくれるのは、無料の国民医療制度がない国には深刻なハンディがのしかかるということ。数百万のアメリカ人の生活はその日暮らしだ。彼らには、医療保険も控除もなければ、負担金を支払う金もない。数百万の人が保険に入っていない。つまり、数百万の人がコロナウイルスに感染しても治療を受けられないということだ。コロナウイルスによる罹患率はどんな社会でも耐え切れるレベルではない。

コロナウイルスの蔓延を封じ込めようとして行われる閉鎖のために、その日暮らしの数百万のアメリカ人の収入は断たれる。食料や避難所、交通手段などはどうするのか?別に時間をかけてこんなことを考えなくとも非常に恐ろしいシナリオは見えてくる。

グローバリズムは、米国の中産階級の仕事をアジアに輸出することによって、人々から上昇志向の梯子を外した。かつては貯蓄もできた人々が今では借金生活だ。その借金をするにも景気後退や不況で金貸し業者は金を貸さない。金貸し業者は彼らの残った純可処分所得すら吸い上げてゆく。

グローバリズムはまた、国外で生産された製品に依存させることで我々の社会が生き残る力を減少させた。その製品も産地国の社会に混乱が生じれば、いつだって供給が止まってしまう。政策上の不一致があって制裁が生じてもそうだ。十分な輸出ができず輸入品が買えなくなってもそうだ。アメリカ企業が海外で生産するということはそういうことなのだ。

米国には保護されていない人々があり、経済も困難な状況にある。長年、企業の経営陣は自分のボーナスのために会社を経営してきた。ボーナスは主に自社株の上昇に依存しているため、収益と借入金は企業の株を買い戻すために投資される。新たな事業に投資されることはない。企業の負債は極端なレベルに達し、景気が悪化すると多くの企業倒産と失業者の増大の恐れが出てくる。今のボーイング社がその好例だ。
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エコノミストのマイケル・ハドソンは何十年にもわたって、債務負担でにっちもさっちもいかなくなった経済を再生させるため、債務免除の活用を研究してきた。企業に対する債務免除は、個人に対する債務免除とは異なる意味合いを持つ。企業にとっては、債務が免除されることで、経済を金融化し、借金漬けにした輩が救い出されることになる。同時に国民も苦境から救出される。自分たちが作り出した破局で報酬を与えられたりすることがないよう、また国民の不満の声や不信が広がることがないよう、破綻した企業や銀行は国有化したらどうかという案もハドソンの研究の行間にはにじみ出ている。

国有化は破綻した企業や金融機関に限定され、民間企業や民間の事業がなくなるわけではない。さらなる国有化政策を実施して、企業が自分たちの利益を戦略的に国益だと言わせないこともできよう。これは米国の雇用や工場を海外に移転する際企業がやったことだ。製薬企業を医療と同時に国有化することも可能だろう。利益のために環境を犠牲にすることが多いエネルギーは国有化の対象になり得る。社会を円滑に機能させるために、個人の利益を追求するのではなく、もっと国有化政策を進めなければならない。

ほとんどのアメリカ人にとって、「国有化」は耳障りな言葉だが、「国有化」には多くの利点がある。例えば、国民医療制度ができれば、この制度から利益を引き出すことによって、コストは大幅に削減される。また、国有化された製薬会社は、利益よりも研究と治療に焦点を当てることが可能になるだろう。誰でも知っていることだが、巨大製薬会社は自分たちの方針に沿って医学部や医療現場に影響を与えている。もっと広い心で医療に関わる方が利益も出るだろう。

「社会主義者」もアメリカ人にとってはもう一つの耳障りな言葉だ。今はバーニー・サンダースに対して使われている。私は一夜にして社会主義者になったわけではない。私はただ自分の考えを自分の胸の内に秘めておかないだけだ。国民と企業が借金で首が回らない状況で、景気はどう回復するのか?債務免除がこの借金の窒息から抜け出す唯一の方法だ。国有化しなくても債務免除は可能か?金融管理者やウォール街にとてつもないおまけをつけてやらなければできない。2008年以来、私たちの所得と富の増加分の95%を受け取っているのはこの「1%」の人間たちだ。借金で経済を窒息させた連中に報酬を与えるというのか?国有化せず公的資金で救済して?

借金まみれの経済と保護されていない国民という組み合わせは、明らかに革命的である。私たちの社会を救い、私たちの社会をより持続可能な基盤に乗せるために、利益集団の政治や支配的イデオロギーを打破できるリーダーを私たちは持っているだろうか?

それとも、現在の経済的困難は、負債という時限爆弾に火をつけた触媒であるコロナウイルスのせいにされるのだろうか?

コロナウイルスのパンデミックが教育の形を再構築する3つの方法

<記事原文> >3 ways the coronavirus pandemic could reshape education

World Economic Forum Global Agenda

2020年3月12日 グローリア・タム、ダイアナ・エルアザー

<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年3月21日

註 この記事は、経済界が、この先公教育をどう変えようとしているかを考えるために翻訳しました。
 
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• コロナウイルスのパンデミックは、世界中の何百万人もの人々の教育方法を変えた。
• 教育の新しい解決法は、多くの必要性がとても高い革新をもたらす可能性がある。
• デジタル格差がある中で、教育へのアプローチ方法における新しい変化は教育の平等の格差を拡大する可能性がある。


  数週間のうちに、コロナウイルス(COVID-19)は世界中の生徒(訳注 本来studentsは、生徒・児童・学生すべてを指しているが、この記事ではstudents はすべて生徒と訳す)の教育方法を変えた。これらの変化から、長いスパンから見て、教育が今後どのように良い方向に、あるいは悪い方向に変わるかを垣間見ることができる。

  コロナウイルスがアジア、ヨーロッパ、中東、米国に急速に広まったため、各国は本格的なパンデミックの発生を緩和するために、迅速かつ決定的な対応を行ってきた。ここ2週間で、多くの学校や大学で、出席を停止する発表があった。OECDは、3月13日現在、39か国で発表または実施されている学校閉鎖により、4億2100万人以上の子供が影響を受けていると推定している。

  さらに、他の22か国は、部分的な「地方レベルでの」部分的な学校閉鎖を発表している。
 これら危機管理に基づく決定により、特に中国、韓国、イタリア、イランなどの最も大きな影響を受けた一部の国では、数百万人の学生(児童・生徒)が一時的な「ホームスクーリング」状態に置かれることになった。こうなったことで、不便な状況になっていることは事実だが、逆に教育革新に向けての新しい例を示すチャンスにもなっている。

  COVID-19への対応が世界中の教育システムに与える影響を判断するのは時期尚早だが、今回の対処法が、学習方法の変革とデジタル化にとっての一時的な影響ではないといえる兆候が見受けられる。以下、未来の教育革新がどう進んでいくかのヒントを3点示す。

1.それとなく変化の方向に促されてきた教育が-驚くべき革新につながる可能性がある
   世界中の学術機関の変化のペースが遅いことは嘆かわしい。何世紀たっても同じやり方、講義式授業中心、規定の概念を植え付けるだけの教育、時代遅れの教室。
そんな中で、COVID-19は、世界中の教育機関が比較的短期間で革新的な解決法を見出すきっかけとなっている。
ウイルスの拡散を遅らせるために、香港の生徒は、2月、双方向アプリを使用した自宅学習を開始した。
中国では、1億2000万人の中国人がテレビの生放送を通じて教材にアクセスできるようになった。

他のよりシンプルではあるが、創造性という面では引けを取らないないやり方が世界中で導入されている。ナイジェリアのある学校では、これまで使用してきた非同期オンライン学習ツール(Google Classroomを使った教材の閲覧など)をレベルアップして、同期の対面ビデオ指導が追加された。これらは、学校閉鎖に対応したものだ。

同様に、レバノンのある学校の生徒は、体育などの科目であってもオンライン学習を活用し始めた。生徒は、自分の運動トレーニングやスポーツのビデオ撮影し、「宿題」として教師に送る。これは、生徒に新しいデジタルスキルを習得させることになっている。ある生徒の親は、こう述べている。「息子は、スポーツエクササイズには少ししか時間をかけませんでしたが、3時間かけて適切な形式のビデオを撮影・編集し、教師に送信しました」。


5Gテクノロジーが中国、米国、日本などの国で普及するにつれて、学習者や教育方法を提案する企業や個人は、さまざまな形式の「どこでも、いつでもできる学習」というデジタル教育の考え方を受け入れてきている。「教育的インフルエンサー」のライブ配信から、バーチャルリアリティ体験にまで至る新しい学習方法が従来の対面教室学習を補完することになるだろう。

この動きは、学びが、日常生活における一つの習慣になる可能性を示唆している。-これこそまさに「生涯学習」だ。

2.官民教育連携の重要性が高まる可能性がある
ここ数週間で、学習面での協同や連合が形作られてきた。それは、政府、出版社、教育専門家、技術プロバイダー、通信ネットワーク事業者などの多様な利害関係者が集まって、今回の危機に対する一時的な解決策としてデジタルプラットフォームを活用するという動きだ。政府主導で教育が提供されてきた新興国では、この流れが、公教育においてより普及し、定着する可能性がある。

中国では、教育省が多様な関係者を集めて、新しいクラウドベースのオンライン学習および放送プラットフォームを開発し、教育省と産業情報技術省が主導する一連の教育基盤
をアップグレードした 。
同様に、香港に本拠を置くリードトゥゲザー・香港フォーラム( チャイナ・ディリー紙のビデオはこちら)は、60を超える教ら 育機関、出版社、メディア、エンターテイメント業界の専門家の共同組織であり、ビデオ、書籍、評価方法を含む900以上の教育素材を無料で提供している。この共同組織は、COVID-19がおさまった後でもプラットフォームの使用と保守を継続する方向だ。

これらの例を見ると、政府による資金提供によるプロジェクトや、営利を目的としないプロジェクトという従来の枠を超えて、教育革新に注目が集まっていることは明らかだ。
ここ10年を見ても、民間セクターが、教育問題解決や教育革新に大きな関心を払っており、大きな投資も行ってきたことがわかる。米国のマイクロソフトとグーグルから韓国のサムスン、中国のテンセント、ピンアン、アリババに至るまで、企業は、大衆教育に対する戦略の重要性に気付きつつある。教育界を主導しようという動きは、範囲が限られており、孤立したものであったが、パンデミックのおかげで、より大規模で、他業界との共同も実現できる共同組織が、共通の教育目標の周りで構築できる道がついた。
 
3.デジタル格差は拡大する可能性がある
   影響を受けた地域のほとんどの学校は、教育を継続するための一時的な解決策を見出しているが、その学習の質はデジタルアクセスのレベルと質に大きく依存している。結局のところ、 世界中の人口の約60%だけが、インターネットに繋がっている。たとえば、香港では個人用タブレットを使った仮想授業が当たり前だが、発展途上国の多くの学生は、WhatsAppやメールで送信されたレッスンや課題に依存している。

   個々の家庭の裕福度やデジタル精通度が劣るにつれ、その家庭の生徒たちが取り残される割合は高くなる。オンライン授業に移行すると、こんな家庭の子供たちはデジタル格差と、データプランにかかるコストのせいで、途方に暮れてしまう。
   すべての国でアクセスコストが低下し、アクセスの質が向上しない限り、教育の質の差、したがって社会経済的不平等はさらに悪化するだろう。教育へのアクセスが最新のテクノロジーへのアクセスによって決まるのであれば、デジタル格差はより極端になる可能性がある。


「教育システムに回復力を組み込む必要があります」
—ミネルヴァプロジェクト、グロリアタム&ダイアナエルアザール



   COVID-19の急速な広がりは、パンデミック疾患から過激派の暴力、気候の不安定、さらには急速な技術変化に至るまで、さまざまな脅威に直面する回復力を構築することの重要性を実証している。
   このパンデミックは、情報に基づいた意思決定、創造的な問題解決能力、そしてとりわけ適応性など、この予測不可能な世界で生徒に必要とされる能力を思い起こす機会にもなっている。このような能力がすべての生徒にとって優先されるようにするには、教育システムにも回復力を組み込む必要がある。

「コロナウイルスはイランと中国を標的としたアメリカの『生物兵器攻撃』かもしれない」と語るのはIRGC(イラン革命防衛隊)隊長

〈記事原文 寺島先生推薦〉

Сoronavirus may be a product of US ‘biological attack’ aimed at Iran & China, IRGC chief claims
RT World News 2020年3月5日

〈記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ〉
2020年3月15日

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中国を襲い、続いてイランを襲ったCovid-2019の主犯は米国である可能性があり、ウイルスは最終的にはウイルスをばらまいた者たちに向けられるだろうとIRGCの隊長は脅迫的な言葉遣いで語った。

「このウイルスはアメリカによる生物学的攻撃の産物である可能性があり、最初は中国に広がり、その後イランや世界に広がった」 と革命防衛隊のホセイン・サラミは木曜日に述べた。

彼は、イランがウイルスを「戦う」と明言し、もし米国政府が実際にウイルスの発生に責任があるならば、この病気は米国に「戻るだろう」と警告した。

このような陰謀説は以前から取りざたされているが、公式な証拠はない。

ALSO ON RT.COM 20200314113909684.jpg
They came with MASK of compassion’: Rouhani blasts Trump's offer to battle Covid-19, tells US to lift sanctions first


イランの民間防衛機関の長官、ゴーラム・レザ・ジャラリ将軍は、火曜日、メディアがイラン国内に蔓延している今回のコロナウイルスに対する恐怖心を煽り立てているから、このウイルスは中国とイランに対する生物攻撃であるという主張が出てくるのだと述べた。さらに、攻撃している国は、イランに敵対するある国家であるという可能性を示唆する報告もあるが、その疑いを裏付けるためには、実験室での調査とそのウイルスのゲノムを研究する必要があると付け加えた。

イランは、Covid-19の発祥地である中国本土以外で最も打撃を受けた国の1つだ。木曜日の時点で、イスラム共和国は3,513人の患者と107人の死亡が確認されたと報告した。ナマキ保健相によると、この24時間でコロナウイルスに感染した人のうち約15人が死亡した。

イランはウイルスのまん延を阻止するため、イラン暦3月20日まですべての学校と大学を閉鎖した。

READ MORE 20200314114209b1d.jpeg
Head of Iran’s emergency medical services infected with coronavirus in latest high-profile case
                                                          

火曜日、国営メディアは、イランの緊急医療サービスの責任者がコロナウイルスの治療を受けていると発表した。多数のイラン高官がこのウイルスに感染している。最近、イスラム共和国で23人の議員がこの病気の検査で陽性反応を示した。

最高指導者に助言する評議会のメンバーであるモハマド・ミルモハマディは、この病気で倒れ、死亡した。彼の死は、ウイルスに感染した他の2人の著名なイラン人(元大使と新しく選出された国会議員)の死に続くものだ。

「マスクをしても安全ではありませんよ。」:一流ウイルス学者の提言

<記事原文 寺島先生推薦>‘Do wear masks but don’t think you’re safe’: Top Soviet virologist & WHO expert explains Covid-2019 & debunks popular myths


RT World News 2020年3月2日
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ> 2020年3月12日


コロナウイルスの恐怖が地球を襲う中、世界的に有名なウイルス学者が、Covid-2019がいつ消えてなくなるのか、さらに重要なことは、医療用マスクが役に立つのかどうかについて説明した。

中国や韓国、イランやイタリアに至るまで、新型コロナウイルスは都市や国全体に大きな負担をかけ続けている。飛行機や公共イベントはキャンセルされ、国境は閉鎖され、世界貿易は減速した。グローバル化した世界の他の地域では、人々の不安が高まり、人々はパニック買いを始め、医療用マスクを争って求めている。

しかし、主導的な専門家にとって、世界的に知られるようになったCovid-2019は、人類に壊滅的な被害を与えることなく行き交う多くの流行病の1つにすぎない。

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旧ソ連内外で最も危険なウイルスの研究で有名になったウイルス学者のドミトリー・リヴォフは、ロシア・トゥディ 「流行病」 シリーズのジャーナリスト、アントン・クラソフスキーとの座談会で、なぜこのようなことが起きたのかについて話した。

Covid-2019は他のウイルスより死亡率が高いのか?
この新型ウイルスにより、これまでに3,000人以上が死亡しているが、手強い相手だ。このウイルスは、下部呼吸器系(肺胞や気管支など)を急速に攻撃するため、血液と酸素が破壊的に肺胞に送り込まれることになる。
その結果、「血液、血漿、その他の血液成分は肺水腫を引き起こすため、ヒトは呼吸できず死亡します」とリヴォフは述べた。「そして、肺胞に接近することは、極めて難しい。」


世界中で9万件近くのコロナウイルスの症例が報告されているのに対し、「インフルエンザの感染は500万件前後です。」そして死亡率が低いにもかかわらず、インフルエンザによる死亡者は同じ期間でコロナウィルスより「はるかに数が多い」。
「隔離はある程度意味があるが、市場で大量に出回っている医療用マスクをつけても意味はない」
コロナウイルスのワクチンが存在しないため、隔離が感染拡大を抑える主要な手段となっている。中国では都市全体が閉鎖されているのに対し、他の国々では、ウイルスの被害を受けた地域から戻ったり、強制送還された旅行者を隔離している。

「コロナウイルスの場合、隔離はある程度意味があります」と、リヴォフはコメントした。それから他の予防策、すなわち大量販売の医療用マスクについて語った。

「この 『マスク』 と呼ばれるチーズクロスのぼろは、名ばかりのマスクで、役に立つものではない」と彼は述べた。中国やロシアで見られるような、呼吸器を装着した目の粗くないマスクは「別物」だ。そうでないマスクは「[コロナウイルス]が外に出ないようにしたり、自分が病気になったら他の人を守る」ことはするが、外部から自分の体内に侵入する脅威に対してはほとんど役に立たない。

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Louvre closed over coronavirus concerns, leaving blindsided visitors freezing outside


医療用マスクは効果的な防護手段かとの質問に対し、「通常、効果はありません。あってもその効果はたかが知れています」と繰り返した。

目から人間の体内に侵入しやすいウイルスなので、今、引っ張りだこになっているマスクの大きな特徴は「大粒の[唾液の]雫と鼻水を外部に出さない」ことだ、申し訳ないが。と。

マスクをつけるな!と言っているわけではありません。つけるべきです。でもそれは何の保障にもなりません。
コロナウィルスが蔓延したあとに待ち受けるものは?
このウイルス感染が広まった結果を予測するのは難しいが、「全員が中国人のような努力をすれば、終息は速やかでしょう」とリヴォフは信じている。中国の科学者たちはすぐにこのウイルスの正体の大枠を見定め、その遺伝子構造を調べ、結果を発表した。

中国政府はコロナウイルスの拡散と戦うために「特別措置」を取っている。その点で「彼らの医療制度と政府がとった抜本的な対策は祝福される」べき、と、リヴォフは語り、「その結果も出ている」と付け加えた。

ALSO ON RT.COM 5e5cdf6020302707804e1498.jpg
Also on RT. Com China closes 1st ‘pop-up’ coronavirus hospital, built in 10 days, after last group of recovered patients discharged

リヴォフによると、今の段階で、Covid-2019の拡散スピードは以前よりも遅く、流行もあと一年で終わる可能性が高い。このウイルスは、まだ人間に適応しておらず、だからこそ「未知なる者との出会い」と呼ばれているのであって、人間から発生する病気になる可能性は「薄い」という。

いずれにせよ、「(コロナウイルスは)コウモリに戻って10年か20年後に再び姿を現すでしょう。中国かもしれませんし、ロシアかもしれません」と同氏は予測する。


コロナウィルスCOVID-19:パンデミック(世界的大流行)はフェイク?世界は経済的、社会的、地政学的な不安定化へ。その背後には誰がいる?

<記事原文 寺島先生推薦>
COVID-19 Coronavirus: A Fake Pandemic? Who’s Behind It? Global Economic, Social and Geopolitical Destabilization

グローバルリサーチ 2020年3月1日 ミシェル・チョスドフスキー教授
<記事翻訳 寺島メソッド翻訳グループ>
2020年3月10日
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  COVID-19新型コロナウィルスの流行に関するメディアの誇大宣伝と偽情報は、世界的な恐怖と不安定化を生じさせた。それに先だって1月30日、WHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を打ち上げていた。
恐怖を煽るキャンペーンは続いている。パニックと不安。各国政府とWHOは民衆を欺している。

  「少なくとも56カ国の約84,000人が感染している。そして約2,900人が死亡した」とニューヨークタイムズが報じている。報じられていないことは、感染事例の98%が中国本土内であることだ。中国以外では5,000人以下の感染しか確認されていない。(WHO、2020年2月28日) 
COVID-19は公衆衛生上の懸案事項ではあるが、現時点では、中国本土以外では本当のパンデミックは起こっていない。数字を見てみよう。

 これを書いている時点で、アメリカで「確認された」症例数は64例であった。
 症例数は少ないのに、メディアはパニックを拡大している。
  一方、アメリカのインフルエンザの場合は1,500万人が感染している。


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  CDC(アメリカ疾病防疫予防センター)の最新のインフルエンザ調査報告では2020年1月18日現在で、このインフルエンザの流行で、1,500万人がインフルエンザに感染し、14万人が入院し、8,200人が死亡している。(強調は筆者)


COVID-19の世界的流行のデータ

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  世界保健機構(WHO)は、2020年2月28日、83,652人のCOV-19感染者を確認した。その中で、78,961人が中国本土内である。中国本土以外では、4,691人の「感染を確認」(WHO, 2020年2月28日、上の表を参照) 
 WHOはまた2,791人の死亡を報告しているが、そのうち、中国本土以外は67人だけである。これらの数字から、パンデミックが主に中国本土に限定されていることがわかる。

 さらに最近のデータでは、中国での流行は、しっかり抑えられていることを示している。2020年2月21日、中国国家衛生健康委員会の報告では、36,157人の患者が治癒し、退院している。(下のグラフを参照)

 中国の報告では、人々は治療を受けていて、ウィルス感染から快復していることを示している。同時に感染した患者の数は減少している。
  中国国家薬品監督管理局によると、病院は、コロナウィルスの治療に副作用の少ないFavilavir(ファビラビール)という抗ウィルス薬を使用している。

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数字を読み解こう

  世界の人口は、約78億人
  中国の人口は、約14億人
  世界の人口から中国の人口を引くと、約64億人
    64億人の人口(中国以外)の中の4,691人の感染者と67人の死者はパンデミック(世界的大流行)にはならない。0.0073%である。
    約3億3千万のアメリカ人口のうち、64人の感染はパンデミックにはならない(2月28日のデータ)。0.0019%である。

このプロパンダはなぜ?中国人に向けられた人種差別

  中国に対するキャンペーンが開始された。中国人に対する人種差別の波が、主に欧米メディアにあおられて進行している。
  経済評論家は、「コロナウィルスは、中国人に対して、かつ中国人の中で人種差別を広げている」と報告している。

  COVID-19の恐怖から、人々にひどい振る舞いが見られる。中国人の中にも。
  サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、「イギリスの中国人社会は、コロナウィルスの大流行で人種差別にあっている」ようだ。
    
海外の中国人社会では、コロナウィルスの拡大に伴って、ますます人種的侵害や差別に直面している。イギリスに住んでいる中国人のなかには、この致死性ウィルスが中国から発生したことを理由に、周囲からの敵意の高まりを体験していると語る人もいる。

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  そしてこの現象はアメリカ全土で起こっている。

中国に対する経済戦争

  アメリカの戦略は、COVID-19を使って中国を孤立させることにある。アメリカ経済が中国からの輸入に大いに依存しているにもかかわらずだ。
 この短期的中国経済の混乱は、主に貿易や輸送経路を(一時的に)遮断したことによる。
  WHOの「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言に付随して、メディアのデマが拡散され、中国への航空便が停止された。

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ウォールストリートのパニック

 メディアの偽情報によって煽られた、もう一つの要素がある。株式市場のパニックである。
   コロナウィルスの恐怖は、世界的に株式市場の下落を引き起こした。

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Read More : What You Need to Know about the COVID-19 Coronavirus Pandemic: Timeline and Analysis
  
   種々の報告によると、およそ6兆ドルが世界の株式市場から消えた。株価の暴落の規模は今のところ「15%以上」である。
   個人資産(例えば平均的アメリカ人のもの)では、大きな損失が生じた。企業損失や企業倒産は言うまでもない。
   企業ヘッジファンドを含む機関投資家は大もうけである。金融メルトダウンは一握りの機関投資家へ巨大なお金が移ることになった。
  皮肉もいいところだが、アナリストたちは声をそろえて、市場崩壊をコロナウィルスに深く考えもせずに結びつけた。アメリカで感染者が64人にもなっていないときに。
    市場が下落したのは驚くことではない・・・ ウィルスが非常に拡大したからだ・・・

2月の金融崩壊を「予想」することは可能だったのか。

  金融危機が、COVID-19の流行に反応して、単に自然発生的な市場の結果であると考えるのは単純すぎる。市場は「短期の売り」を含むデリバティブ市場で、投機材料を使った強力な力で慎重に操作されたのだ。「COVID-19の拡大」というメディアの偽情報は、確かにその役割を演じたのだ。
  表立って語られない目的は、富の集中である。1月30日のWHOの「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」宣言決定に至る「内部情報」や「先の見通しを持てる」人々にとっては、「濡れ手に粟」の大もうけであった。

COVID-19(nCoV-2019)がパンデミック化するという見通しはあったのか。そして・・そこから起こりうる衝撃的事態についての見通し

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   2019年10月18日、ボルチモアのジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターは、NCoV-2019と題したコロナウィルス・エピデミックの入念に仕込まれたシミュレーションを試みた。
   「イベント201コロナウィルス・パンデミック・シミュレーション」において、金融市場の15%の下落がシミュレーションされていた。主催者やスポンサーによれば、それは「予測」ではなかった。このイベントにはビル&メリンダ・ゲイツ財団も世界経済フォーラム(WEF)も参加していた。


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画像は、“201A世界パンデミック演習”からのスクリーンショット

  nCoV-2019と名付けられた10月に行われたシミュレーションは、COVID-19の大流行のわずか2ヶ月前に行われた。ジョンズ・ホプキンズ・パンデミック演習は株式市場の「15%以上」の下落をシミュレーションした(ビデオセクション0.0~1’2”)。それは概して2020年2月下旬の今の市場下落と一致する。(以下の動画参照)



   WHO事務総長が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を2020年1月30日に発したとき、「シミュレーション演習」の多くの数字は、実際に起こったことと一致している。

   理解されなければならないことは、ジョンズ・ホプキンズ「シミュレーション演習」のスポンサーが全て、「世界保健機構」(B. and M. ゲイツ財団)と「世界経済」(WEF)の分野で、それぞれが強力で、先が読めるメンバーであることである。
   また同じように注目に値するのは、WHOは最初(このコロナウィルスを呼ぶのに)ジョンズ・ホプキンズ・パンデミック演習で使われたのと同じ「nCoV-2019」という頭文字を採用していたが、それが後に「COVID-19」に変えられたことだ。

WHOの腐敗とその役割

   そしてWHO事務局長テドロス・アダノム・ゲブレイェソスに、エピデミックが概して中国本土で抑えられていた1月30日に、コロナウィルスnCoV-2019を「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」として宣言させたものは何なのか。
   証拠が示しているのは、WHO事務局長テドロスは強力な企業スポンサーの利益に奉仕していたということである。
ウィリアム・エングダールによれば、テドロスは、クリントンズ・アンド・クリントン財団と長い間の関係を確立していた。彼はビル・アンド・ミリンダ・ゲイツ財団とも深いつながりがあった。

  ゲイツ財団は、ダボス世界経済フォーラム(WEF)とともに、10月のジョンズ・ホプキンズ2019nCoV02019「シミュレーション演習」のスポンサーでもあった。

  テドロスはまた保健相として、ゲイツ財団と共同設立者である「エイズや結核やマラリアと闘う世界基金」の議長でもあった。その世界基金は詐欺や腐敗スキャンダルにまみれていた。

  WHO事務局長の地位を獲得しようと運動したテドロスの3年間で、彼は3つの大きなコレラ・エピデミックを隠蔽した罪に問われていた。エチオピアの保健相のとき、そのケースを「ひどい水様便」だとして隠蔽して、エピデミックの重要性を過小評価しようとしたが、彼はその罪を否定している(エングダール、先述の論文からの引用)
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  大量のワクチン生産がWHO事務局長テドロス・アダノム・ゲブレイェシスによって注文された。数多くの製薬会社が既にワクチンの開発に取り組んでいる。
   この点で、WHO前任者マーガレット・チャン博士の指令で行われた不正を思い出しても悪くはない。彼女は2009H1N1豚インフルエンザ・パンデミックと関連して次のように述べた。
     「最善のシナリオでは、ワクチンメーカーは1年で49億のパンデミック・インフルエンザ注射を生産することが出来る」とマーガレット・チャンWHO事務局長が言った
(ロイター、2009年7月21日から、強調は筆者)

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   2009年に、H1N1パンデミックは全くなかった。それは欧州議会で明確にされたように、金儲けの詐欺事件だった。

COVID-19の次の局面は何か。それはフェイクかそれとも現実か。

 中国に対するプロパガンダ攻勢は終わらない。

 確認された事例が極めて少ないにもかかわらず、中国以外の「パンデミック恐怖」も終わらない。

 金融危機は進行中である。メディアの偽情報と金融介入が後ろ盾となって。

 もし通常の米中の貿易(と輸送)関係が正常に回復しなかったら、アメリカへ輸出される「中国産」消費物資の輸送に影響が出る。
 逆にこれはアメリカの小売り業に大きな危機を引き起こす可能性がある。「メイドインチャイナ」製品は毎月の家計消費の大きな部分を占めているからだ。

 公衆衛生の観点から、中国のCOVID-19を消滅させる明るい見通しがある。進展状況がすでに報告されている。
中国以外の国々(2020年2月28日現在、約3,000人の感染が確認された)にとってCOVID-19パンデミックは進行しているが、それと対をなすように世界的ワクチン製造計画に期待するプロパガンダも広まっている。

 フェイクニュースと連動した恐怖を煽るキャンペーンがなかったら、COVID-19事件は大見出しにはならなかっただろう。

 健康・医療の観点から、世界的なワクチン製造は求められているのか。
  
    
   中国で「確認された症例」の43.3%(原文ママ、実際は、45.8%)は現在「快復」したと分類されている(上のグラフ参照)。西側メディアは「発症者」と「未快復感染者」を区別していない。大事なのは、未快復感染者のほうだ。そして、現状は、快復した人が増え、未快復感染者も減っている。
    大規模なWHOワクチンの開発キャンペーン(上記に関連して)は2月28日テドロス・アダノム・ゲブレイェシス事務局長によって順当に承認された。
    

   ・・・仕事はワクチン製造と治療法で進展している。20種類以上のワクチンが世界的に開発されている。様々な治療法が医療実験されている。私たちは2・3週間で最初の結果が期待できる。(強調は筆者)

  言うまでもないが、このWHOの決定が、5大ワクチン製造メーカーにはもう一つのたなぼたである。グラクソ・スミスクライン、ノバルティス、メルク&Co、サノフィ、ファイザーは、ワクチン市場の85%を占めている。

CNBCによると (強調は筆者)

これらの会社は、致死性コロナウィルスとの闘いに飛び込みワクチンや製薬計画に取り組んでいる。・・・ サノフィはアメリカ政府と組んで新たなウィルスのためのワクチンを開発している。2003年のSARS流行時に行った仕事がその進展をスピードアップさせている。メルクスのワクチン製造は2019年84億ドルの収入を生み出した。2010年から年率9%の増加である。バーンスタインによる

   グラックソ・スミスクライン社が今月語ったところによると、同社は「エピデミック準備イノベーション連合(CEPI)」と連携し、ワクチン製造計画を進めているとのことだ。CEPIは2017年世界経済フォーラム(WEF)で設立された。

   重要なことは、CEPIが2017年にダボスで、ビル&メリンダ・ゲイツ財団と、ウェルカム・トラスト(数億ドルもの資金を持つイギリスの人道財団)と、そして世界経済フォーラム(WEF)によって設立されたことである。ノルウェイ政府やインド政府もメンバーに加わっていて、主にCEPIの資金を供給している。

時系列図

2019年10月18日:B&Mゲイツ財団と世界経済フォーラム(WEF)は、2019年10月のパンデミック「シミュレーション演習」のジョンズ・ホプキンズ・ナショナル・セキューリティで提携した。

2019年12月31日:中国はWHOに湖北省、武漢における数例の「異常な肺炎」発症を通報した。

2020年1月7日:中国当局はそれらが新たなウィルスであると確認したとの声明を出した。新型ウィルスの名称はWHOの2019-nCoVと同じ(ジョンズ・ホプキンズ大学でおこなわれた演習で使われた名称と全く同じ。ただ日付が書かれているところが違う)

2020年2月24,25日:ダボスの会合で、世界経済フォーラム(WEF)とゲイツ財団がパートナーであるCEPIの支援のもと、2019nCoVワクチン開発が公表された。(2020年1月7日の声明から2週間後、WHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を打ち上げた日からほぼ1週間後)

2020年1月30日:WHO事務局長が「世界保健緊急事態(PHEIC)」を公表。

そして現在: 世界的ワクチン製造作戦が、CEPIの支援のもとグラクソ・スミスクラインと提携してCOVID-19を抑えるために開始された。

まとめ
   COVID(別名nCoV-2019)が大製薬会社にとって数十億ドルの大もうけとなっているのに、それはまた人類を経済的・社会的・地理的不安定化の危機に陥らせている。





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